
はてなキーワード:近藤とは
そうかな?そうかも……
ここ1年で初めてはてなブックマーク日毎の総合人気エントリ入りしたドメインからのホットエントリ、ブクマ数順トップ30
| ブクマ数 | タイトル | ドメイン |
|---|---|---|
| 873 | 生成AIに月8万課金、23歳で月収100万。始まりはChatGPT“宿題代行”。 | studio.persol-group.co.jp |
| 842 | 「こういう場面では黙るのか、と自分に聞いた」 吉川晃司さん一問一答 | www.hiroshimapeacemedia.jp |
| 800 | レンタル怖い人|「怖い人」貸し出します。 | rental-kowaihito.com |
| 779 | 自分のPCでExcelファイルを開いていないのに自分が開いたことにされている不具合の対処法と原因の解説 - いおりのパソコン技術メモ | iori016.hatenablog.com |
| 763 | 「就職氷河期世代」問題の本質とは何か?【近藤絢子】【筒井淳也】 | koken-publication.com |
| 715 | 世界の家庭料理 Eline saglik! | elinesaglik.obunko.com |
| 600 | 《激震スクープ》フジ第三者委員会の調査“有力番組出演者”は福山雅治だった!本人は「悩み、考え続けておりました」と70分の取材に応じる (1/3)|女性セブンプラス | j7p.jp |
| 595 | 女子美術大学オープンキャンパス萩尾望都先生特別講座 2025 | hagiomoto.info |
| 562 | 「JICAアフリカ・ホームタウン」に関する報道について |ニュース・広報 -JICA | www.jica.go.jp |
| 556 | 「ソ連兵の犠牲になってくれ」差し出された未婚女性15人、日本帰国後には汚れた娘と中傷 沈黙を破り「性接待」を告白 #戦争の記憶 -未来に残す戦争の記憶 -Yahoo! JAPAN | wararchive.yahoo.co.jp |
| 530 | クルド人グループによる日本の組織を狙ったサイバー攻撃:NTT Security | jp.security.ntt |
| 511 | 「JICAアフリカ・ホームタウン」に関して | www.mofa.go.jp |
| 491 | 離婚してポケカ瞬間日本1位を取った男の話 - 運で勝って楽しいか? | pythapoke.hatenablog.com |
| 483 | 2025年羅臼岳登山道におけるヒグマ人身事故に関する調査速報|知床財団 | www.shiretoko.or.jp |
| 461 | 首相あいさつ<2025年平和記念式典> |中国新聞デジタル | www.chugoku-np.co.jp |
| 445 | アウトプットができない若者 - | ^ω^ | | lunastera.hatenablog.com |
| 444 | RTA inJapan における任天堂株式会社のゲームの利用に関するお知らせ | rtain.jp |
| 428 | 女性の排卵期に増加して、男性にポジティブな生理・心理効果を与える体臭成分を特定 |東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部 | www.a.u-tokyo.ac.jp |
| 414 | 書籍『ぷよぷよプログラミング』を出版しました | nmi.jp |
| 410 | JICAアフリカ・ホームタウン認定状交付に係る木更津市の見解|木更津市 | www.city.kisarazu.lg.jp |
| 396 | 英BBCがナイジェリア人の日本移住を全世界に向けて宣伝「住宅を提供」「家族とともに移住OK」「単純労働OK」「日本の健康保険制度、医療サービスを受けることができます」「日本人との結婚支援」「駐ナイジェリア日本大使館で『故郷』ビザを申請を」 | anonymous-post.mobi |
| 396 | systemdに全部賭けろ(第一部) | 点点公社 | h6i.org |
| 392 | 2026年WBCに関するNetflixの発表について:読売新聞の会社案内 | info.yomiuri.co.jp |
| 377 | 脂肪肝と言われたら –三重大学病院 消化器・肝臓内科 | www.sv.hosp.mie-u.ac.jp |
| 373 | 日本歴代最高気温を大幅更新、この夏の異例の猛暑は地球温暖化の影響? -ウェザーニュース | weathernews.jp |
| 364 | ソニー株式会社 |FeliCa |法人のお客様 | お知らせ | www.sony.co.jp |
| 358 | 令状も示さず警察官が個人宅のカギを破壊して97歳の高齢者を「連れ去り」!警察権力の暴走で女性は行方不明に|SlowNews |スローニュース | slownews.com |
| 354 | 【6ヶ月】TOEIC L&RスコアをTOEIC285点から705点にした - VTRyoBlog | blog.vtryo.me |
| 347 | スピードと品質を両立する、AI時代の開発ドキュメント戦略 - Techtouch DevelopersBlog | tech.techtouch.jp |
| 335 | 株式会社リクルート エンジニアコース新人研修の内容を公開します!(2025年度版) | Recruit TechBlog | techblog.recruit.co.jp |
この記事、私は冊子版で読んだ。氷河期世代に関して流布しているイメージは実際には違うものもあるという指摘がなかなか面白かった。(余談だがAIに要約させるとその辺が見えづらかった)
この記事の中で
近藤 「日本は経済成長するべきだ」と思っている度合いには世代間ですごく差があると感じています。我々より上の世代の人たちは、どこかで日本経済が復活することを願っている印象があります。我々、就職氷河期世代はバブルの頃を何となく覚えている最後の世代なので、そのあたりの感覚は人によって分かれるところですよね。私などは、「高度成長期はもう来ない」と思っちゃうほうです。
もっと下の世代だと成長の記憶がないので、「あの人たちは何をピリピリしているのだろう」みたいな反応を示すことが多い印象があります。それをもって「日本はもうダメだ」と悲観するより、もう少しできることを見たほうがいいのかなと思うんですけどね。
と言っているのだが、冊子版だとこの記事の次に甘利明(1949年生まれ)の講演会トークが載っていてそこで「日本の経済成長(復活)」 について滔々と語っていて面白い構成だった。
あと、社会的に成功している氷河期世代の中に被害者意識が強いのがいる、というのは確かにいるなあという感想。普段は自己責任信者な言動をしている年収一千万円超えの人が、急に政治や社会や低所得者に対して悪態をつくのは見かける。
曰く「努力して年収一千万円超えたのにどうして病院や区役所で貧乏人と一緒に待たされなければいけないんだ!俺を優先的に通せ!」とか「低所得者は医療や子育てにかかる金について優遇されている!けしからん!」 (そう思うなら自分も低所得者になって「優遇」されればいいのに)とか。
ここでいう「働き手」って本当に労働者を代表するようなサンプルとしてみていいのか?ってことが論点かと。
元の対談でも指摘されているけど
内部労働市場にもグラデーションがあって、いわゆる一流と言われている大企業の労働市場は、ものすごく閉じていました。一流企業も中途採用を積極的に行うようにはなりましたが、一流企業に就職していた人が別の一流企業に転職するケースが多いんですね。大企業同士のなかで閉じていて、中小企業から大企業に転職する例は少ない
中身を見ると社会保障に手を付けているわけではないのですね。低年金の人たちがたくさんいることを政府が認識しているというぐらいの印象で、何かボヤッとした書き方しかしていない。
筒井 資産形成という言葉もありますね。彼らが置かれた現実からはかけ離れている。
近藤 資産形成は本当に消したほうがいい。
筒井 どうやって形成するのだという話ですからね。
近藤 家計支援という言葉もありましたが、「節約でどうにかなるレベルだと認識しているのか」といった反感
こんな話で。
この状況で、非正規労働が長くて国民年金しかない、アラフォーで非正規雇用を脱しても賃金水準は上がらない上に厚生年金・社会保険の加入期間が20年行かない(20年を境にいろいろ使える制度が変わる)、絶対的な賃金水準は低いままなので老後資産形成なんかは無理。そんな整理を踏まえての
所得階層で言ったら客観的に見たら決して低くはないのですが、すごく被害者意識が強い人たちが一部にはいます。そうした人たちは国が増税することや、社会保険料を上げるといった負担が増えることに対して、極めて強い拒否を示す傾向があるのではないか
に至っているので、そんな単純な話じゃないのよ。
元記事の対談(近藤絢子氏と筒井淳也氏によるもの)を基に、はてな匿名ダイアリーの投稿を読んで、シンプルに要約したあと、投稿内の意見を肯定的・否定的・中立的に分類してみました。対談記事は、データに基づき氷河期世代(1993-2004年卒)の就職難が以降世代にも続き、特に高卒層の非正規雇用が深刻で、少子化対策としてポピュリズムを避け、安全ネット強化と撤退戦略を提唱する内容。投稿はこれに対する個人的感想が中心です。読みやすくするために、見出し分けました。
投稿者は、対談記事を読んでの感想をページごとにまとめ、自身の理解を冒頭に記す。記事のデータ(氷河期世代の就職難継続、高卒層の非正規率高止まり、出生率の遅れと女性高学歴化の影響)を引用しつつ、投稿者自身の氷河期末期体験(地方高卒の就職苦、専門学校の実態)を交え、社会階層固定化や政策失策を指摘。記事の提言(撤退戦、安全ネット重視、ポピュリズム有害)を基本的に認めつつ、政治的バイパスや学者の限界を批判。まとめとして、記事は統計認識の基礎だが、視野が狭いと評する。全体で、社会変革の必要性と現実のギャップを強調。
以下の投稿ははてな匿名ダイアリーの投稿です。
これを、冒頭にある話題の元となった対談記事を考慮した上で、過不足なくシンプルに要約した上で、肯定的な意見、否定的な意見、中立的な意見でまとめてください。
結果ははてな匿名ダイアリーに投稿できるような形で成形し、はてな匿名ダイアリーのユーザを想定して読みやすくしてください。
資金が尽きて(GPT Pro高杉) Grokには課金してないのでこいつだけ条件が違う。他の2つの要約にあわせるなら本来はsuper grokにすべきだと思うので比較にはしないでね。
尖ってる度ならChatGPTだけど、Geminiは実用的、Grokはもっとはっちゃけ意見を期待したけど、なんか一番全うに要約してきたな。
で、肯定的、否定的、中立的、というのを、そういう枠組みで要約しろと解釈したっぽいな。
ただ一周回って一番読みやすい要約になっているのはおもろい。もしかしたらGPT/Geminiでも思考の深さが浅いモデルを選ぶとこっちに寄るのかもしれないけど。
(はてな匿名ダイアリー投稿用)
---
```
対談本文(公研):「『就職氷河期世代』問題の本質とは何か?」(全4ページ)
https://koken-publication.com/archives/3804
増田エントリ:『「就職氷河期世代」問題の本質とは何か?を読んで感想』
https://anond.hatelabo.jp/20250811001013
```
(要点の引用・事実認定は上記に基づく:対談の定義・非大卒の不利・出生動向・撤退戦・セーフティネット強化・ジョブ型見解・手取り増言説への警鐘・住宅施策の提案など。([公 研][1],[はてな匿名ダイアリー][5]))
本まとめは「元対談の主張」と「増田の体験・評価」を切り分けた上で接続しています。誤解が起きやすい箇所(政党名の当て込み、ジョブ型の一般化、「給付は無意味」への過剰拡張)は本文で明示的に留保しました。前向きに言えば、“誰をどう助けるか”の精緻化と制度の再設計が、今ここで共有できる共通土台です。
以下の投稿ははてな匿名ダイアリーの投稿です。
これを、冒頭にある話題の元となった対談記事を考慮した上で、過不足なくシンプルに要約した上で、肯定的な意見、否定的な意見、中立的な意見でまとめてください。
結果ははてな匿名ダイアリーに投稿できるような形で成形し、はてな匿名ダイアリーのユーザを想定して読みやすくしてください。
他にも設定がはいっていたり、俺の過去投稿の影響を受けているのでこれを入れても同じにはならないと思う。
CHatGPT-5って学者だと言われるけどそうだなーって思った。この後Google Gemini 2.5 Pro版も載せるけど。(追記:乗せた→anond:20250812095542 )
AIが指摘している否定的な意見は、元増田はわかってて敢えて書いてるだろうなってニュアンスを感じるんだけど、そこまではAIは読めてない感じがするね。
https://koken-publication.com/archives/3804
これね。
気になったところを引用しながら。
氷河期世代は社会的にもインパクトが強かったので、私もこの世代が最も厳しい状況にあるのだろうと漠然と思い込んでいたところがありました。こうしてデータをあらためて見ると、とても「改善した」と言える状況ではありませんね。
理由は分析されているけど、この「氷河期世代」が、バブルを知ってる最後の世代ら、前世代がどうだったか知ってて、かろうじて現状を認識できたからじゃないかな。
それより後の世代はいわゆる「さとり世代」で、もうこんなもんだとしか思ってないと思う。諦めているというか。それが良いかどうかはわからんが。
ショックが大きかったのは、むしろ非大卒のほうだったのかなという気がします。(中略)高校卒──統計上では専門学校卒も含めています──は、今でも非正規雇用の割合が高いままで、もうずっと改善していません。
これはずっと前から思ってた。
統計の話に自分語りで恐縮だけど、俺は氷河期後期の地方底辺普通科高校出だが、先生が求人をかき集めても就職できる状況になく。金ある奴は進学させ就職希望者を減らす動きがあって、俺もそれに乗り二年制の専門に進学した。そこでは「大学卒業したが就職できず入った」とか「既に非正規でさらに職を失って」と言うような人が半数ぐらいになってた。
就職率100%を掲げていたので卒業で就職決まるだろうって考えだと思うが、実態は、就職先に派遣や非正規が多く含まれてたがカウントに入れ、さらに二社以上から内定を得る人を二重カウントとかで100%といっていた。
俺は基本情報まで取得して、なんとか地元の製造業に生産システムの奴隷として就職することができたが、そんな風に就職できた人はまれ。
今も連絡取れる連中でも、その後も職を転々としている人は多いし、でなくてもボーナスも定期昇給ない仕事に就いている人がほとんど。俺も最初に就職した会社はそうだった。そこから転職市場なんて大卒でなければエントリーもできない。可視化されてないのだと思う。
ただ、何故かここらに全然注目が集まらないんだよな。政治に積極参加するような人たちしか相手にされないからだろうとは思うんだが。
一方で、はてブでもそうだけど全く逆の言説、地方の低学歴の方が就職して結婚して幸せに暮らしている、みたいな統計にも実感にも反する話が言われたりするのが不思議だった。
20代で初めて出産していたのが30代へシフトしていった流れがあります。30代で産むのが一般的な時代になっていたところに、30代の雇用が若干回復したことが出世率の増加に寄与している可能性
統計はそうとしか読めないので「たし🦀」なんだが、どうも実感は「雇用が若干回復した」って感じがないんだよな…。たぶん俺がいる社会階層の問題だと思うが。元々希望条件を下げる事でワーキングプアでも職はある人が多からかな。それで30代で仕事を任されるようになっても、結局は残業で稼ぐだけな所があって。主任/班長に上がって手当5000円付くようになったけどそれがなにか?みたいな。
社会学の世界では、少子化の最大の原因とされてきたのは女性の高学歴化でした。女性が徐々に高学歴化していった結果、まずは結婚するタイミングが遅れます。スタートが遅くなれば、出産に至る時期も遅れるので結果的に子どもの数も減りやすいというわけです。
もう一つの原因は、ミスマッチです。女性の高学歴化は進みましたが、男性は同じようには高学歴化していきません。女性は基本的には同類婚か上昇婚をめざすので、求めるパートナーが見つかりにくいというミスマッチが生じてしまう。これは比較的厳密に立証されています。
これは完全にそうなんだけど、タブー視されてるよな。このサイトは学術的文脈を理解できる人しか覗かない、理解できる人しか読む気が起きない体裁をあえて取ってる風があって書いてあるけど、こういった場以外ではもうまったくくこれ。不都合な事実。
だけどこれは本来次の話
一つ強調しておきたいのは、氷河期世代の出生率を同じ世代内で見ると、経済的に安定しているほうが高くなるという偏りがあることです。かつては学歴の低い女性のほうが産む子どもの数は多かったのですが、それが逆転したのが70年代後半生まれぐらいからです。この世代は、学歴が高い女性のほうが出生率は高いという新しい傾向が見られます(中略)
二人とも大企業で共働きしているモデルが出生率は高い。この二つのパターンでは割と子どもをつくるけど、それ以外のケースでは子どもを持つことが難しくなっている傾向があった
とセットで真っ正面から議論するべきだと思うんだよな。これは大企業並みにしろとかそういうことじゃなくて、そう言う現状認識をみんなで共有した方がいいと思うんだよ。
2000年前半の苦しい時期に何らかの対処が可能だったのかどうかという点について少し考えてみたいと思います。(中略)
政治でどうにかできる余地があったのかと言えば、かなり疑問ですね。結局、問題の背景にはバブルの崩壊による不景気があります。それを政治の力で防ぐことができたのかと言われると、不可避だった
お二人とも政府の審議会などで活動されてるら言えないんだろうなと思った。少なくとも以下のことが失策として言われるのは、学問的にもコンセンサスがあるよな。
新政策を飲んでもらう時には、責任を取らされるキーマン達に「過去はどうしようもなかったよね」って責任追及しない、否定をしない事は重要だとは思う。そんで、この対談はそこを目指してないんだろうと思ったけど、ここは流石に突っ込まざるを得なかった。
お金を配っても子どもが増えないことは明らかで、「効果がないというエビデンスがある」と言ってもいいレベルですね。
筒井 あったとしても効果量があまりに小さ過ぎて、効率がひどく悪い。雇用や出生率は、政策介入の効果が極めて限定的です。例えば、安定した雇用環境にあることは、出生率の上昇にかなりのプラス効果があります。当たり前のようですが、これは説明力がありますよね。けれども、雇用は政策介入でどうこうできるものではありません。「来年は正規雇用を20%増やす」のような政策を打てるわけではない。
これは専門家にはもう常識だと思うんだけど、この間の選挙を見てもお金を配って子どもを増やしましょう、と言う政策ばかり言われる…。これも不都合な真実の一つだと思う。
ただ、雇用は政治介入でどうこうできるものではない、などは,この人達の限界だろうなとも思う。お立場あるとは思うんだけど、もうちょっとそこをオープンに議論していくべきじゃないかと思うんだよな。
これは学者が悪いんじゃなくて、政治家や行政がこう言う先生を使いやいから求めているような所があって、それに影響を受けてしまっているんだと思うんだけどね。
出生率の研究をしていると、政策介入の効果はゼロに近いものばかりですから、論文を読めば読むほど論じたくなくなるんですよね(笑)(中略)
専門家が魔法の解決策を持っているわけではないありませんからね。「教えて欲しい」と言われても答えようがない
社会学の限界がたぶんこれなんだよな。現状の延長線上でしか社会を見られないのだと思う。多くの場合はそれで正しいんだけど、現状の延長線上に無い場合は予測ができない。
別に学者を批判するわけではないんだけど、歴史学者に聞けばまた違った見解が出てくると思うんよ。
私は撤退戦と言っています。本来、政治家は高齢化や少子化を前提とした社会保障をいかに再構築すべきかとか、自治体への悪影響をどう緩和していくのかといった撤退戦略こそを語るべきです。けれども、政治家はそういう話をしたがらない
これはそうで、実務的にはそう言う動きになりつつあって。この二人の先生があちこちで講演会をしたり、委員会などで重用されているのも、こうするしかないと考えている人たちが先生達を「使って」雰囲気を醸成しているんだと思う。
ただ、現実問題として、経済の仕組みは成長し続ける事でしか維持する事ができない…と言う以前に、人間はわずかでも、ほんのちょっとでも、今日は昨日よりよくなる、明日は今日よりもよくなる、と思えないとすごいストレスがかかるようにできている。精神疾患が出ちゃう。
なので、成長戦略という話をしつつ、裏で手当をしていくという今の現実路線はわりとバランスがとれてるんじゃないかと。
政治家のそうした思惑は無視して、行政で確実にやっていくしかない気がしています
これなんだと思う。政治家は無視しろと言う言い方になっているけど、政治家にもちゃんとインプットしてそこを政争にしてはだめだと理解してもらう必要があるんじゃないかと。
政治家は票で動くので、政治問題は言及しなければいけなくなる。だから政争かを予防する。
裏側なんてのは地方行政レベルしか見えてないけれど、議論の俎上に載せたら「無駄遣いだ」 「不公平だ」という声にしかなり得ないような話を、根回しして議会を通すみたいなのは見る。
こういうとき議員を無視するのは最悪で、半端に取り上げられると誰も得しない結果になる。だからちゃんと議会に乗せるんだけど、政争にはならないように必要性をインプットしておくことが必要になる。
最近ではあまり人気もありませんが、ジョブ型雇用──職務内容とスキル、経験を限定して従業員を採用する雇用形態──を普及させるべきという考え方も一部ではあります。厚労省は「骨太の方針」のなかで少子化対策として、「同一労働、同一賃金」と書いています。(中略)ただ私自身は、若年者の失業率が激増することになるので、少子化対策としてはまったく支持していません
これはそう。だからジョブ型雇用が主流になることはないんじゃって思っている。情報通信系をみるとジョブ型雇用が当たり前になっているような話をよく見るけど、全然そんなことないし。
むしろ、人手不足になった今だと、人材確保が難しい業態の企業であればあるほど、どんどん「学歴・経歴不問」 「入ってくれたら育てます」 「定年以下ならOK」」(ただし低賃金)みたいな求人ばかりになりつつあって、ジョブ型とは逆行していると見てる。
ただ、途中に出てくる「同一賃金同一労働」はジョブ型を想定していたのでは、と言う読みは外していると思う。非正規雇用でも賃金は正規雇用並みに出るように、と言うそのまんまの意味かなと。
氷河期と括られている世代の中には、社会的に成功している人たちも当然たくさんいます。その人たちは所得階層で言ったら客観的に見たら決して低くはないのですが、すごく被害者意識が強い人たちが一部にはいます。(中略)
声が大きい人たちは、本人が苦しいわけではないことが多いのですよね。客観的に見たら決して厳しい状況にあるわけでもないのに、自分たちは上の世代に比べて恵まれていないと強く感じていたりする。(中略)社会保障制度の改革に、強いブレーキを掛けるような動きに発展しかねないところがある。そこは少し怖いこと(中略)
いま手取りを増やす改革を進めるべきだという議論が盛んになっていますが、近藤先生がご指摘された層には増税や社会保障の負担増を絶対に許容しない傾向がありますね
「手取りを増やす」というのは国民民主党の看板政策で、この対談の中で唯一といっていい直接的な批判だなと。でもこの部分、本当に国民民主党の性質をよく言い当てているんだよな。
国民民主って、立憲民主党が成立、再編されるとき、原発政策の対立から、立憲に合流することができない労働組合の組織内候補の受け皿としてできた所があるんだけど。その経緯から、国民民主党の候補者を支援する労働組合はこんな感じ。
ただでさえ組織率が落ちて中小企業の労働組合がなくなっている中でも、特に中小企業率が低い人たちなんだよね。
俺の立場を明らかすると、俺はこれら労働組合がある企業の下請けで働いてる。で、ここの人たちが「手取りを増やそう」といっても、お前らがそれを言うの?って思っちゃって白い目で見てる。お前らベア1万円以上でてるじゃん、って。
俺は定期昇給なんかなくてさ。求人集まらないから募集賃金を上げる、に連動してでしか給与が上がらない環境にいるんだよ。
手取りを増やすとか言うなら、そのベア分の金を下請けにも流しちゃくれませんかね、って思えてしまう。
理性では、そんなに簡単な問題じゃないって分かってなるだけど、そう言う連中が、社会保障を減らして手取りを増やせと言っているのはあまりにも利己的すぎるだろ、お前ら別に困ってないだろ、って思っちゃうんだよね。
たぶん、そう言う人も結構いて、そう言う人は参政党にいったんじゃねーかなって思っている。
対談もその後
社会投資的な支援策が表に載っていたとしても、困窮者の実態に踏み込んだ社会保障もパッケージとして政策に盛り込まれていればいいのですけどね。実際は、踏み込むべきところにブレーキがかかっている気がします。
って続くんだけど、まさにこれだよなって。社会を不安定にしていくのはよくない。
最後まで読み切って思ったのは、よく言えば「過去の統計をみつめ、その延長線上にある未来をきちんと紡いでいこうとする人たちの対談」であり、悪く言えば「行政の人たちが自分たちの政策を肯定してくれる御用学者が対談して、新しい政治の流れを牽制してる」って事なのかなと。
私見を述べている部分はともかく、統計認識の部分は王道的な話が網羅されているのでそこを基礎にしないといけないと思いました。辛いけど。
一方で、この対談をしている人はやっぱり「専門馬鹿」で、国内だけではなく国際競争が必要な点、地政学的なリスク、安全保障、民主主義のがもたらす「革命」など、ゲームチェンジを想定してないとか、視野が狭いと思うので、あんまり鵜呑みにするのも違うなーと思いました。
誤字、体裁、固有名詞の間違いだけ直しました。読んでくれてありが㌧
Permalink |記事への反応(29) | 00:10
有料版とは違うかもやで
無料枠で有料版が回数制限で利用出来るから試してみたら良いと思う
個人的には創作 かMonday(雑談) に用がない人は ChatGPT じゃなくていいと思う(Claudeの方がいい)
無料枠狙いならGeminiの方が使えるやで
雑に聞くだけでこのレベルだからまぁ調べ物は多少楽になったよね。この状態で本当か確認しつつ調べてけばいいわけで
HHV-6ウイルスの研究の中で、「健常人とうつ病患者におけるSITH-1発現を調べた。 その結果、うつ病患者は健常人に比べてSITH-1発現量が非常に多いことが判った。簡単な言葉で表すと、SITH-1 はヒトを12.2倍うつ病になりやすくさせ、79.8%のうつ病患 者がSITH-1の影響を受けているということになり、これまでに発見されている疾患の原因遺伝子の中でも最大級 の影響を持つ遺伝子であると言える。」とあるのですが、下記を調べてください ・この論文のタイトル・この論文の背景と研究の概要・フォローアップ研究・評価と議論・特許と応用可能性など
ご依頼ありがとうございます。HHV-6ウイルスとSITH-1に関連する研究について、以下に求められた項目を調査し、わかりやすくまとめます。私の知識と利用可能な情報に基づいて回答します。
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該当する研究は、東京慈恵会医科大学の近藤一博教授らのグループによるもので、SITH-1がうつ病に強い影響を与えることを示した論文と考えられます。具体的には、以下が該当する可能性が高いです:
(日本語訳: 「ヒトヘルペスウイルス6がコードする小型タンパク質SITH-1がうつ病の強力な危険因子であることの特定」)
ただし、具体的に「12.2倍」「79.8%」という数値が明記された論文として、2020年6月に発表された研究が基盤となっているようです。この研究は慈恵医大の公式発表や関連文献で引用されています。
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#### 背景
-うつ病患者ではSITH-1の発現量が健常人に比べて著しく多い。
- SITH-1はストレスを増幅し、嗅球(脳の一部)や海馬に影響を与え、うつ病に似た神経変化を引き起こす。
-統計的に、SITH-1を持つ人はうつ病になる確率が12.2倍高く、うつ病患者の79.8%がSITH-1の影響を受けている。
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####評価
- SITH-1の影響力(オッズ比12.2、頻度79.8%)は、他の疾患関連遺伝子(例:糖尿病や高血圧の遺伝子)と比べても非常に強い。
-うつ病の生物学的メカニズムに新たな光を当て、ウイルス感染が精神疾患に関与する可能性を示した点で画期的。
####議論
-研究はまだ観察研究の段階であり、SITH-1を直接抑制する治療法の開発には至っていない。
- HHV-6はほぼ全員が感染しているため、SITH-1発現量の個人差や環境要因の影響をさらに検証する必要がある。
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####特許
#### 応用可能性
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### 補足
この研究は、うつ病の理解と治療に革新的な視点をもたらしています。ただし、現在も研究が進行中であり、実用化にはさらなる検証が必要です。もし具体的な論文のPDFや詳細な引用が必要であれば、追加でご依頼いただければ対応します!
何か他に知りたいことがあれば教えてくださいね。
https://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/126153.html
――そして、氷河期後期世代が、実は団塊ジュニア世代よりも子供を多く産んでいた、という指摘には驚かされました。
近藤:私も驚きました。もともとは、出生率の低下は氷河期世代が生まれる前から始まっていたのだ、ということは言おうと思っていて、少なくとも、他の世代に比べて低下が加速しているわけではない、くらいは示せるかなと思ってデータをそろえてグラフを作ってみたら、当初の予想を超えて氷河期後期世代の出生率が微増に転じていたのです。
ただ、あとになって、国立社会保障人口問題研究所がすでに同じような図を作って公開しており、1980年前後のコーホート(出生年が同じ人口集団)の出生率が高いことは人口学者の間では既に知られていた事実だったということを知りました。
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/24e063.html
日本においては若年者の雇用状況の悪化が少子化を加速させたという通説が根強い。しかし、経済理論上は、若年期の女性の雇用機会の悪化が出生率に与える効果は、負の所得効果(子供を育てるお金がないので子供が減る)と正の代替効果(子育てのために仕事をやめることで失う収入が少ないので子供が増える)を持つ可能性があり、どちらが強いか自明ではない。
そして、人口動態統計と国勢調査から一人の女性が35歳ないし40歳までに生んだ子供の数を世代ごとに集計すると、就職氷河期の最悪の時期に労働市場に参入した1970年代後半から1980年代前半生まれの女性が産んだ一人当たりの子供の数は、すぐ上の世代よりもわずかながら多い。
(続き)
本報告は、HHV-6Bの潜伏感染によって産生されるSITH-1タンパク質が、うつ病のリスクを大幅に増加させるという重要な研究結果について詳細に解説しました。主要な研究論文は、SITH-1-CAML複合体の形成、嗅球のアポトーシス、そしてHPA軸の活性化というメカニズムを通じて、SITH-1がうつ病様の症状を引き起こす可能性を示唆しています。フォローアップ研究では、HHV-6Bの遺伝子多型がSITH-1の発現に影響を与え、うつ病のリスクや家族歴と関連していることが明らかになりました。
これらの発見は、うつ病の複雑な病因の理解を深める上で非常に重要であり、抗SITH-1抗体やHHV-6Bの遺伝子多型に基づく新たな診断ツールの開発、そして抗ウイルス療法やワクチンといった新たな治療戦略の可能性を示唆しています。今後の研究により、SITH-1と精神疾患との関連性がさらに解明され、うつ病の予防、診断、治療に革新的な進展がもたらされることが期待されます。
| 項目 | 内容 |
| --- | --- |
| うつ病患者数 | 103名 |
| 健常者数 | 100名 |
| 抗SITH-1-CAML抗体陽性率(うつ病患者) | 79.8% (82/103名) |
| 抗SITH-1-CAML抗体陽性率(健常者) | 24.4% (24/100名) |
| うつ病のオッズ比(抗体陽性) | 12.2 |
| マウスモデルの主な発見 | 嗅球アポトーシス、HPA軸の過活動、うつ病様の症状 |
表2:SITH-1と気分障害に関連する主な特許(近藤一博が発明者)
| 特許番号(公開番号) | タイトル | 出願日 | 付与日 | 発明の概要 |
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| WO2010114029A1 | Method for detecting antibody against sith-1 in biological sample | 2010年3月31日 | - | 生物学的サンプル中のSITH-1に対する抗体を検出する方法 |
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まぁ設計とかでそのまま活用できるレベルにはまだないがそれでも使い方よな
技術そのものよりも、それをどう活用するかが本質的なのは、AI時代も変わらない現実だぞ
HHV-6ウイルスの研究の中で、「健常人とうつ病患者におけるSITH-1発現を調べた。 その結果、うつ病患者は健常人に比べてSITH-1発現量が非常に多いことが判った。簡単な言葉で表すと、SITH-1 はヒトを12.2倍うつ病になりやすくさせ、79.8%のうつ病患 者がSITH-1の影響を受けているということになり、これまでに発見されている疾患の原因遺伝子の中でも最大級 の影響を持つ遺伝子であると言える。」とあるのですが、下記を調べてください ・この論文のタイトル・この論文の背景と研究の概要・フォローアップ研究・評価と議論・特許と応用可能性など
HHV-6B潜伏感染におけるSITH-1タンパク質によるうつ病リスク増大に関する研究
ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)は、ベータヘルペスウイルス科に属する一般的なウイルスであり、主にA型とB型の2つのサブタイプが存在します。これらのウイルスは、幼少期に多くの人に感染し、その後、宿主の体内で生涯にわたる潜伏感染を確立することが知られています 。HHV-6B型は、移植後の患者における再活性化の主な原因となることが報告されています 。近年、HHV-6、特にその潜伏感染が、中枢神経系の機能障害や精神疾患との関連性を持つ可能性が注目されています。
本報告では、HHV-6B型ウイルスの潜伏感染によって産生されるSITH-1(Small protein encodedby the Intermediate stage Transcript of HHV-6-1)と呼ばれるタンパク質に焦点を当てます。SITH-1は、特に脳内のアストロサイト、中でも嗅球に特異的に発現する潜伏タンパク質として同定されています 。ユーザーから提供された情報によると、健常者と比較してうつ病患者においてSITH-1の発現が非常に高く、SITH-1はヒトを12.2倍もうつ病になりやすくさせ、79.8%のうつ病患者がその影響を受けているとされています。これは、これまで発見されている疾患の原因遺伝子の中でも最大級の影響力を持つ可能性を示唆しています。
本報告は、この重要な研究結果に関する詳細な調査を行い、関連する主要な研究論文、その背景と概要、フォローアップ研究、評価と議論、さらには特許と応用可能性について解説します。
ユーザーが提供した情報に関連する主要な研究論文のタイトルは、「Human Herpesvirus 6B Greatly Increases Risk of Depressionby Activating Hypothalamic-Pituitary -AdrenalAxis during Latent Phase of Infection」です 。この論文の著者は、小林信行氏、岡菜生美氏、高橋真弓氏、島田和哉氏、石井梓氏、立林良敬氏、重田雅大氏、柳沢裕之氏、そして近藤一博氏であり、そのほとんどが慈恵医科大学(東京)のウイルス学講座および精神医学講座に所属しています 。近藤一博氏は、SITH-1の研究において中心的な役割を果たしている研究者として知られています。
この研究の背景には、高頻度にヒトに感染するHHV-6B型の潜伏感染が、宿主にどのような影響を与えるのかについての理解が限られているという現状がありました 。HHV-6B型は、多くの人が幼少期に感染し、その後生涯にわたって潜伏しますが、その潜伏期における非腫瘍性疾患への影響は、これまで十分に解明されていませんでした。過去の研究では、脳におけるHHV-6A型およびB型の再活性化と気分障害との関連性が示唆されていましたが、潜伏感染時に発現する特定のタンパク質の役割については、さらなる調査が必要とされていました 。特に、嗅球のアストロサイトはHHV-6B型の潜伏の主要な部位の一つであることが知られており 、この部位での潜伏感染が気分障害にどのように関与するのかを明らかにすることが、本研究の重要な動機となりました。
研究者らは、まず、アストロサイトで特異的に発現する新規のHHV-6B型潜伏タンパク質であるSITH-1を同定しました 。この同定は、HHV-6B型と近縁のヒトサイトメガロウイルス(HCMV)の潜伏タンパク質との類似性に基づいて行われました。次に、SITH-1の機能を解析するために、マウスモデルが用いられました。具体的には、マウスの嗅球のアストロサイトにおいてSITH-1の産生を誘導し、その影響を詳細に観察しました 。さらに、ヒトにおけるSITH-1の関連性を調査するために、うつ病患者と健常者から採取した血清を用いて、活性化されたSITH-1-CAML複合体に対する抗体価をELISA法により測定しました 。CAML(calcium-modulating ligand)は、SITH-1と結合して活性化複合体を形成する宿主タンパク質です 。
マウスモデルを用いた実験の結果、SITH-1の産生が誘導されたマウスは、嗅球におけるアポトーシス(細胞死)、視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の過活動、そしてうつ病様の行動を示すことが明らかになりました 。HPA軸は、ストレス反応や気分調節に重要な役割を果たす内分泌系であり、その過活動はうつ病との関連が深く知られています。
ヒトの血清を用いた解析では、SITH-1とCAMLが結合した活性化複合体に対する抗体の血清抗体価が、健常者(24.4%)と比較してうつ病患者(79.8%)で有意に高いことが判明しました 。この抗体陽性とうつ病との間のオッズ比は12.2であり、SITH-1がうつ病のリスクを大幅に増加させる可能性が示唆されました。研究者らは、SITH-1がCAMLに結合することで活性化複合体を形成し、細胞外からのカルシウムイオンの流入を促進し、それが嗅球のアポトーシスを引き起こし、最終的にHPA軸を活性化することでうつ病様の症状を引き起こすというメカニズムを提唱しています 。
主要な研究論文の結果を受けて、他の研究者や同じ研究グループによるフォローアップ研究が行われています。2008年に近藤氏が発表した抄録では、うつ病患者の半数以上が抗SITH-1抗体陽性であったと報告されており 、これは初期の発見を支持するものです。一方、炎症性腸疾患(IBD)患者におけるSITH-1の関連性を調査した研究では、ベックうつ病質問票を用いた評価が行われていますが 、主要な研究論文と同様の方法論や結果(特にうつ病患者における高い有病率)を直接的に再現したものではありません。これらのフォローアップ研究は、SITH-1とうつ病との関連性をさらに深く理解するために重要な役割を果たしています。
主要な研究論文で提唱されたHPA軸の関与するメカニズムについては、その後の研究によってさらに詳細な解析が進められています。SITH-1の産生が、ストレスホルモンであるコルチコトロピン放出ホルモン、ウロコルチン、REDD1(regulated in developmentDNA responses-1)などのうつ病関連因子を上方制御することが示されています 。また、SITH-1の産生は細胞内カルシウムレベルの上昇やmTORC1シグナリングの低下を引き起こすことも報告されており、これらの変化はうつ病や精神疾患において一般的に見られる現象です 。マウスモデルを用いた研究では、SITH-1を発現させたマウスがストレス反応の亢進を示すことも確認されており 、これらの結果は、SITH-1がHPA軸の機能不全を通じてうつ病を引き起こす可能性を強く示唆しています。
嗅球アポトーシスの潜在的な役割についても、研究が進められています。SITH-1モデルマウスにおいて嗅球のアポトーシスが観察されていること 、そしてHHV-6が嗅覚経路を介して脳内を移動し、嗅球が潜伏性HHV-6の貯蔵庫となることが知られている ことから、嗅球におけるSITH-1の作用が、HHV-6による脳機能への影響、特に気分調節に関連する領域への影響の重要な経路である可能性が示唆されています。
近年では、HHV-6自身の遺伝子変異が、SITH-1の発現やうつ病のリスクにどのように影響を与えるのかについての研究も行われています。小林ら(2024年)による研究「ヒトウイルス叢における主要うつ病の強力な遺伝的リスク因子の同定」では、SITH-1遺伝子の上流にあるR1リピート領域の多型が同定され、このリピートの数が少ないほどSITH-1の発現が高く、MDD患者ではリピート数が有意に少ないことが明らかになりました 。この遺伝子多型は、うつ病のリスクを5.28倍に増加させる可能性があり、さらにMDDの家族歴とも関連していることが示唆されています。この研究は、HHV-6Bの遺伝的多様性が、SITH-1を介したうつ病の発症リスクに影響を与える可能性を示唆しており、うつ病の遺伝的要因の解明に新たな視点を提供しています。
さらに、タイで行われた複数の研究では、HHV-6の陽性率やウイルス量と、TNF-α変異やSLC6A3、BDNF、JARID2などの遺伝子のSNP(一塩基多型)との関連性が調査されています 。これらの研究の一部では、特定のSNPがMDD患者におけるHHV-6の陽性率やウイルス量と有意に関連していることが報告されており、宿主の遺伝的背景とHHV-6感染が複雑に相互作用してうつ病の発症に関与する可能性が示唆されています。
主要な研究論文における発見は、うつ病の病因の理解において画期的な進歩となる可能性があります 。特定のウイルス性タンパク質であるSITH-1が、明確な分子メカニズムを通じてうつ病のリスクを大幅に増加させる可能性を示したことは、これまで主として神経学的または心理的な疾患と考えられてきたうつ病の一部に、ウイルス感染という新たな側面が存在することを示唆しています。12.2倍という高いオッズ比と79.8%という有病率は、SITH-1が相当数のうつ病患者において重要な役割を果たしている可能性を示しています 。
この研究の強みとして、in vitroの細胞実験、invivoのマウスモデル、そしてヒトの血清を用いた解析という複数のモデルを組み合わせることで、SITH-1の役割を多角的に検証している点が挙げられます。また、SITH-1とCAMLの相互作用、それに続くカルシウム流入、嗅球のアポトーシス、そしてHPA軸の活性化という具体的な分子メカニズムを提唱していることも、この研究の重要な貢献です。
一方、限界としては、抗体解析に用いられた患者集団が特定の特性を持つ可能性があり、その結果が全てのうつ病患者に一般化できるとは限らない点が挙げられます。また、SITH-1-CAML複合体の形成がどのようにHPA軸の活性化とうつ病につながるのかという詳細なメカニズムについては、さらなる解明が必要です。さらに、遺伝的要因や環境要因など、SITH-1以外の要因との相互作用についても、今後の研究で検討されるべき課題です 。主要な研究論文では、SITH-1に関する発見がHHV-6Bに特有のものである可能性も指摘されています。
主要な研究論文「Human Herpesvirus 6B Greatly Increases Risk of Depression...」(小林ら、2020年)は、発表以来、科学コミュニティから注目を集めており、その後の研究で頻繁に引用されています 。これらの引用は、ウイルス(HHV-6を含む)と口腔灼熱症候群や大うつ病などの精神疾患との関連性を探る研究において、しばしば遺伝的要因やHPA軸との関連性という観点から言及されています。また、同じ研究グループによるフォローアップ論文「Identification of a strong genetic riskfactor...」(小林ら、2024年)も発表されており 、この研究ラインへの継続的な関心を示しています。これらの反応は、SITH-1と精神疾患との関連性に関する研究が、今後の精神医学研究において重要な方向性の一つとなる可能性を示唆しています。
近藤一博氏らの研究グループは、SITH-1と気分障害に関連する複数の特許を出願・取得しています 。これらの特許は、主に以下の点に関するものです。
これらの特許は、SITH-1研究の成果を臨床応用へとつなげるための積極的な取り組みを示しており、特に診断薬や治療法の開発に大きな期待が寄せられています。
研究成果に基づき、抗SITH-1抗体を検出する診断アッセイや、HHV-6BのR1リピート領域の遺伝子多型を検出する遺伝子検査の開発が期待されます 。これらの診断ツールは、特定のうつ病患者をより客観的に特定し、個別化された治療アプローチの開発に貢献する可能性があります。
HHV-6Bを標的とする抗ウイルス療法やワクチンの開発も、潜在的な治療応用として考えられます 。特に、鼻腔スプレーによる薬剤送達は、嗅球への直接的なアプローチが可能となるため、注目されています。ガンシクロビルなどの既存の抗ウイルス薬が、その抗ウイルス作用や免疫調節作用を通じて、うつ病の治療に役立つ可能性も示唆されています 。
SITH-1またはその関連マーカーは、うつ病の病因に関するさらなる研究のためのバイオマーカーとして、あるいは高リスクの個人を特定するためのツールとして活用される可能性があります。
(続く)