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はてなキーワード:決勝点とは

2024-10-01

与次郎用事というのはこうである。――今夜の会自分たちの科の不振の事をしきりに慨嘆するから三四郎もいっしょに慨嘆しなくってはいけないんだそうだ。不振事実であるからほかの者も慨嘆するにきまっている。それから、おおぜいいっしょに挽回策を講ずることとなる。なにしろ適当日本人を一人大学に入れるのが急務だと言い出す。みんなが賛成する。当然だから賛成するのはむろんだ。次にだれがよかろうという相談に移る。その時広田先生の名を持ち出す。その時三四郎与次郎に口を添えて極力先生賞賛しろという話である。そうしないと、与次郎広田食客だということを知っている者が疑いを起こさないともかぎらない。自分は現に食客なんだから、どう思われてもかまわないが、万一煩い広田先生に及ぶようではすまんことになる。もっともほかに同志が三、四人はいから大丈夫だが、一人でも味方は多いほうが便利だから三四郎もなるべくしゃべるにしくはないとの意見である。さていよいよ衆議一決の暁は、総代を選んで学長の所へ行く、また総長の所へ行く。もっとも今夜中にそこまでは運ばないかもしれない。また運ぶ必要もない。そのへんは臨機応変である。……  与次郎はすこぶる能弁である。惜しいことにその能弁がつるつるしているので重みがない。あるところへゆくと冗談をまじめに講義しているかと疑われる。けれども本来性質のいい運動から三四郎もだいたいのうえにおいて賛成の意を表した。ただその方法が少しく細工に落ちておもしろくないと言った。その時与次郎は往来のまん中へ立ち留まった。二人はちょうど森川町神社鳥居の前にいる。 「細工に落ちるというが、ぼくのやる事は自然の手順が狂わないようにあらかじめ人力で装置するだけだ。自然にそむいた没分暁の事を企てるのとは質が違う。細工だってかまわん。細工が悪いのではない。悪い細工が悪いのだ」  三四郎はぐうの音も出なかった。なんだか文句があるようだけれども、口へ出てこない。与次郎の言いぐさのうちで、自分がまだ考えていなかった部分だけがはっきり頭へ映っている。三四郎はむしろそのほうに感服した。 「それもそうだ」とすこぶる曖昧な返事をして、また肩を並べて歩きだした。正門をはいると、急に目の前が広くなる。大きな建物が所々に黒く立っている。その屋根がはっきり尽きる所から明らかな空になる。星がおびただしく多い。 「美しい空だ」と三四郎が言った。与次郎も空を見ながら、一間ばかり歩いた。突然、 「おい、君」と三四郎を呼んだ。三四郎はまたさっきの話の続きかと思って「なんだ」と答えた。 「君、こういう空を見てどんな感じを起こす」  与次郎に似合わぬことを言った。無限とか永久かいう持ち合わせの答はいくらでもあるが、そんなことを言うと与次郎に笑われると思って三四郎は黙っていた。 「つまらんなあ我々は。あしたから、こんな運動をするのはもうやめにしようかしら。偉大なる暗闇を書いてもなんの役にも立ちそうにもない」 「なぜ急にそんな事を言いだしたのか」 「この空を見ると、そういう考えになる。――君、女にほれたことがあるか」  三四郎は即答ができなかった。 「女は恐ろしいものだよ」と与次郎が言った。 「恐ろしいものだ、ぼくも知っている」と三四郎も言った。すると与次郎が大きな声で笑いだした。静かな夜の中でたいへん高く聞こえる。 「知りもしないくせに。知りもしないくせに」  三四郎憮然としていた。 「あすもよい天気だ。運動会はしあわせだ。きれいな女がたくさん来る。ぜひ見にくるがいい」  暗い中を二人は学生集会所の前まで来た。中には電燈が輝いている。  木造廊下を回って、部屋へはいると、そうそう来た者は、もうかたまっている。そのかたまりが大きいのと小さいのと合わせて三つほどある。なかには無言で備え付けの雑誌新聞を見ながら、わざと列を離れているのもある。話は方々に聞こえる。話の数はかたまりの数より多いように思われる。しかしわあいにおちついて静かである煙草の煙のほうが猛烈に立ち上る。  そのうちだんだん寄って来る。黒い影が闇の中から吹きさらしの廊下の上へ、ぽつりと現われると、それが一人一人に明るくなって、部屋の中へはいって来る。時には五、六人続けて、明るくなることもある。が、やがて人数はほぼそろった。  与次郎は、さっきから煙草の煙の中を、しきりにあちこちと往来していた。行く所で何か小声に話している。三四郎は、そろそろ運動を始めたなと思ってながめていた。  しばらくすると幹事が大きな声で、みんなに席へ着けと言う。食卓はむろん前から用意ができていた。みんな、ごたごたに席へ着いた。順序もなにもない。食事は始まった。  三四郎熊本赤酒ばかり飲んでいた。赤酒というのは、所でできる下等な酒である熊本学生はみんな赤酒を飲む。それが当然と心得ている。たまたま飲食店へ上がれば牛肉である。その牛肉屋の牛が馬肉かもしれないという嫌疑がある。学生は皿に盛った肉を手づかみにして、座敷の壁へたたきつける。落ちれば牛肉で、ひっつけば馬肉だという。まるで呪みたような事をしていた。その三四郎にとって、こういう紳士的な学生親睦会は珍しい。喜んでナイフフォークを動かしていた。そのあいだにはビールをさかんに飲んだ。 「学生集会所の料理はまずいですね」と三四郎に隣にすわった男が話しかけた。この男は頭を坊主に刈って、金縁の眼鏡をかけたおとなしい学生であった。 「そうですな」と三四郎は生返事をした。相手与次郎なら、ぼくのようないなか者には非常にうまいと正直なところをいうはずであったが、その正直がかえって皮肉に聞こえると悪いと思ってやめにした。するとその男が、 「君はどこの高等学校ですか」と聞きだした。 「熊本です」 「熊本ですか。熊本にはぼくの従弟もいたが、ずいぶんひどい所だそうですね」 「野蛮な所です」  二人が話していると、向こうの方で、急に高い声がしだした。見ると与次郎が隣席の二、三人を相手に、しきりに何か弁じている。時々ダーターファブラと言う。なんの事だかわからない。しか与次郎相手は、この言葉を聞くたびに笑いだす。与次郎ますます得意になって、ダーターファブラ我々新時代青年は……とやっている。三四郎の筋向こうにすわっていた色の白い品のいい学生が、しばらくナイフの手を休めて、与次郎の連中をながめていたが、やがて笑いながらIl ale diableau corps(悪魔が乗り移っている)と冗談半分にフランス語を使った。向こうの連中にはまったく聞こえなかったとみえて、この時ビールのコップが四つばかり一度に高く上がった。得意そうに祝盃をあげている。 「あの人はたいへんにぎやかな人ですね」と三四郎の隣の金縁眼鏡をかけた学生が言った。 「ええ。よくしゃべります」 「ぼくはいつか、あの人に淀見軒でライスカレーをごちそうになった。まるで知らないのに、突然来て、君淀見軒へ行こうって、とうとう引っ張っていって……」  学生ハハハと笑った。三四郎は、淀見軒で与次郎からライスカレーをごちそうになったもの自分ばかりではないんだなと悟った。  やがてコーヒーが出る。一人が椅子を離れて立った。与次郎が激しく手をたたくと、ほかの者もたちまち調子を合わせた。  立った者は、新しい黒の制服を着て、鼻の下にもう髭をはやしている。背がすこぶる高い。立つには恰好のよい男である演説いたことを始めた。  我々が今夜ここへ寄って、懇親のために、一夕の歓をつくすのは、それ自身において愉快な事であるが、この懇親が単に社交上の意味ばかりでなく、それ以外に一種重要な影響を生じうると偶然ながら気がついたら自分は立ちたくなった。この会合ビールに始まってコーヒーに終っている。まったく普通会合であるしかしこのビールを飲んでコーヒーを飲んだ四十人近くの人間普通人間ではない。しかもそのビールを飲み始めてからコーヒーを飲み終るまでのあいだに、すでに自己運命の膨脹を自覚しえた。  政治自由を説いたのは昔の事である言論の自由を説いたのも過去の事である自由とは単にこれらの表面にあらわれやす事実のために専有されべき言葉ではない。我ら新時代青年は偉大なる心の自由を説かねばならぬ時運に際会したと信ずる。  我々は古き日本の圧迫に堪ええぬ青年である。同時に新しき西洋の圧迫にも堪ええぬ青年であるということを、世間に発表せねばいられぬ状況のもとに生きている。新しき西洋の圧迫は社会の上においても文芸の上においても、我ら新時代青年にとっては古き日本の圧迫と同じく、苦痛である。  我々は西洋文芸研究する者であるしか研究はどこまでも研究である。その文芸のもとに屈従するのとは根本的に相違がある。我々は西洋文芸にとらわれんがために、これを研究するのではない。とらわれたる心を解脱せしめんがために、これを研究しているのである。この方便に合せざる文芸はいかなる威圧のもとにしいらるるとも学ぶ事をあえてせざるの自信と決心とを有している。  我々はこの自信と決心とを有するの点において普通人間とは異なっている。文芸技術でもない、事務でもない。より多く人生根本義に触れた社会原動力である。我々はこの意味において文芸研究し、この意味において如上の自信と決心とを有し、この意味において今夕の会合一般以上の重大なる影響を想見するのである。  社会は激しく動きつつある。社会産物たる文芸もまた動きつつある。動く勢いに乗じて、我々の理想どおりに文芸を導くためには、零細なる個人を団結して、自己運命を充実し発展し膨脹しなくてはならぬ。今夕のビールコーヒーは、かかる隠れたる目的を、一歩前に進めた点において、普通ビールコーヒーよりも百倍以上の価ある尊きビールコーヒーである。  演説意味ざっとこんなものである演説が済んだ時、席にあった学生はことごとく喝采した。三四郎もっとも熱心なる喝采者の一人であった。すると与次郎が突然立った。 「ダーターファブラ、シェクスピヤの使った字数が何万字だの、イブセンの白髪の数が何千本だのと言ってたってしかたがない。もっともそんなばかげた講義を聞いたってとらわれる気づかいはないか大丈夫だが、大学に気の毒でいけない。どうしても新時代青年を満足させるような人間を引っ張って来なくっちゃ。西洋人じゃだめだ。第一幅がきかない。……」  満堂はまたことごとく喝采した。そうしてことごとく笑った。与次郎の隣にいた者が、 「ダーターファブラのために祝盃をあげよう」と言いだした。さっき演説をした学生がすぐに賛成した。あいにくビールがみな空である。よろしいと言って与次郎はすぐ台所の方へかけて行った。給仕が酒を持って出る。祝盃をあげるやいなや、 「もう一つ。今度は偉大なる暗闇のために」と言った者がある。与次郎の周囲にいた者は声を合して、アハハと笑った。与次郎は頭をかいている。  散会の時刻が来て、若い男がみな暗い夜の中に散った時に、三四郎与次郎に聞いた。 「ダーターファブラとはなんの事だ」 「ギリシア語だ」  与次郎はそれよりほかに答えなかった。三四郎もそれよりほかに聞かなかった。二人は美しい空をいただいて家に帰った。  あくる日は予想のごとく好天気である。今年は例年より気候がずっとゆるんでいる。ことさらきょうは暖かい三四郎は朝のうち湯に行った。閑人の少ない世の中だから、午前はすこぶるすいている。三四郎は板の間にかけてある三越呉服店看板を見た。きれいな女がかいてある。その女の顔がどこか美禰子に似ている。よく見ると目つきが違っている。歯並がわからない。美禰子の顔でもっと三四郎を驚かしたものは目つきと歯並である与次郎の説によると、あの女は反っ歯の気味だから、ああしじゅう歯が出るんだそうだが、三四郎にはけっしてそうは思えない。……  三四郎は湯につかってこんな事を考えていたので、からだのほうはあまりわずに出た。ゆうべから急に新時代青年という自覚が強くなったけれども、強いのは自覚だけで、からだのほうはもとのままである休みになるとほかの者よりずっと楽にしている。きょうは昼から大学陸上運動会を見に行く気である。  三四郎は元来あまり運動好きではない。国にいるとき兎狩りを二、三度したことがある。それから高等学校の端艇競漕の時に旗振りの役を勤めたことがある。その時青と赤と間違えて振ってたいへん苦情が出た。もっとも決勝の鉄砲を打つ係りの教授鉄砲を打ちそくなった。打つには打ったが音がしなかった。これが三四郎のあわてた原因である。それより以来三四郎運動会へ近づかなかった。しかしきょうは上京以来はじめての競技会だから、ぜひ行ってみるつもりである与次郎もぜひ行ってみろと勧めた。与次郎の言うところによると競技より女のほうが見にゆ価値があるのだそうだ。女のうちには野々宮さんの妹がいるだろう。野々宮さんの妹といっしょに美禰子もいるだろう。そこへ行って、こんちわとかなんとか挨拶をしてみたい。  昼過ぎになったから出かけた。会場の入口運動場の南のすみにある。大きな日の丸イギリス国旗が交差してある。日の丸は合点がいくが、イギリス国旗はなんのためだかからない。三四郎日英同盟のせいかとも考えた。けれども日英同盟大学陸上運動会とは、どういう関係があるか、とんと見当がつかなかった。  運動場は長方形の芝生である。秋が深いので芝の色がだいぶさめている。競技を見る所は西側にある。後に大きな築山をいっぱいに控えて、前は運動場の柵で仕切られた中へ、みんなを追い込むしかけになっている。狭いわりに見物人が多いのではなはだ窮屈である。さいわい日和がよいので寒くはない。しか外套を着ている者がだいぶある。その代り傘をさして来た女もある。  三四郎失望したのは婦人席が別になっていて、普通人間には近寄れないことであった。それからフロックコートや何か着た偉そうな男がたくさん集って、自分が存外幅のきかないようにみえたことであった。新時代青年をもってみずからおる三四郎は少し小さくなっていた。それでも人と人との間から婦人席の方を見渡すことは忘れなかった。横からからよく見えないが、ここはさすがにきれいである。ことごとく着飾っている。そのうえ遠距離から顔がみんな美しい。その代りだれが目立って美しいということもない。ただ総体総体として美しい。女が男を征服する色である。甲の女が乙の女に打ち勝つ色ではなかった。そこで三四郎はまた失望した。しかし注意したら、どこかにいるだろうと思って、よく見渡すと、はたして前列のいちばん柵に近い所に二人並んでいた。  三四郎は目のつけ所がようやくわかったので、まず一段落告げたような気で、安心していると、たちまち五、六人の男が目の前に飛んで出た。二百メートルの競走が済んだのである決勝点は美禰子とよし子がすわっている真正面で、しかも鼻の先だから、二人を見つめていた三四郎視線のうちにはぜひともこれらの壮漢がはいってくる。五、六人はやがて一二、三人にふえた。みんな呼吸をはずませているようにみえる。三四郎はこれらの学生の態度と自分の態度とを比べてみて、その相違に驚いた。どうして、ああ無分別にかける気になれたものだろうと思った。しか婦人連はことごとく熱心に見ている。そのうちでも美禰子とよし子はもっとも熱心らしい。三四郎自分無分別にかけてみたくなった。一番に到着した者が、紫の猿股をはい婦人席の方を向いて立っている。よく見ると昨夜の親睦会で演説をした学生に似ている。ああ背が高くては一番になるはずである。計測係りが黒板に二十五秒七四と書いた。書き終って、余りの白墨を向こうへなげて、こっちを向いたところを見ると野々宮さんであった。野々宮さんはいつになくまっ黒なフロックを着て、胸に係り員の徽章をつけて、だいぶ人品がいい。ハンケチを出して、洋服の袖を二、三度はたいたが、やがて黒板を離れて、芝生の上を横切って来た。ちょうど美禰子とよし子のすわっているまん前の所へ出た。低い柵の向こう側から首を婦人席の中へ延ばして、何か言っている。美禰子は立った。野々宮さんの所まで歩いてゆく。柵の向こうとこちらで話を始めたように見える。美禰子は急に振り返った。うれしそうな笑いにみちた顔である三四郎は遠くから一生懸命に二人を見守っていた。すると、よし子が立った。また柵のそばへ寄って行く。二人が三人になった。芝生の中では砲丸投げが始まった。

砲丸投げほど力のいるものはなかろう。力のいるわりにこれほどおもしろくないものもたんとない。ただ文字どおり砲丸を投げるのである。芸でもなんでもない。野々宮さんは柵の所で、ちょっとこの様子を見て笑っていた。けれども見物のじゃまになると悪いと思ったのであろう。柵を離れて芝生の中へ引き取った。二人の女も、もとの席へ復した。砲丸は時々投げられている。第一どのくらい遠くまでゆくんだか、ほとんど三四郎にはわからない。三四郎はばかばかしくなった。それでも我慢して立っていた。ようやくのことで片がついたとみえて、野々宮さんはまた黒板へ十一メートル三八と書いた。

 それからまた競走があって、長飛びがあって、その次には槌投げが始まった。三四郎はこの槌投げにいたって、とうとう辛抱がしきれなくなった。運動会めいめいかってに開くべきものである。人に見せべきものではない。あんものを熱心に見物する女はことごとく間違っているとまで思い込んで、会場を抜け出して、裏の築山の所まで来た。幕が張ってあって通れない。引き返して砂利の敷いてある所を少し来ると、会場から逃げた人がちらほら歩いている。盛装した婦人も見える。三四郎はまた右へ折れて、爪先上りを丘のてっぺんまで来た。道はてっぺんで尽きている。大きな石がある。三四郎はその上へ腰をかけて、高い崖の下にある池をながめた。下の運動会場でわあというおおぜいの声がする。

 三四郎はおよそ五分ばかり石へ腰をかけたままぼんやりしていた。やがてまた動く気になったので腰を上げて、立ちながら靴の踵を向け直すと、丘の上りぎわの、薄く色づいた紅葉の間に、さっきの女の影が見えた。並んで丘の裾を通る。

 三四郎は上から、二人を見おろしていた。二人は枝の隙から明らかな日向へ出て来た。黙っていると、前を通り抜けてしまう。三四郎は声をかけようかと考えた。距離があまり遠すぎる。急いで二、三歩芝の上を裾の方へ降りた。降り出すといいぐあいに女の一人がこっちを向いてくれた。三四郎はそれでとまった。じつはこちからまりごきげんをとりたくない。運動会が少し癪にさわっている。

あんな所に……」とよし子が言いだした。驚いて笑っている。この女はどんな陳腐ものを見ても珍しそうな目つきをするように思われる。その代り、いかな珍しいもの出会っても、やはり待ち受けていたような目つきで迎えるかと想像される。だからこの女に会うと重苦しいところが少しもなくって、しかもおちついた感じが起こる。三四郎は立ったまま、これはまったく、この大きな、常にぬれている、黒い眸のおかげだと考えた。

 美禰子も留まった。三四郎を見た。しかしその目はこの時にかぎって何物をも訴えていなかった。まるで高い木をながめるような目であった。三四郎は心のうちで、火の消えたランプを見る心持ちがした。もとの所に立ちすくんでいる。美禰子も動かない。

「なぜ競技を御覧にならないの」とよし子が下から聞いた。

「今まで見ていたんですが、つまらいからやめて来たのです」

 よし子は美禰子を顧みた。美禰子はやはり顔色を動かさない。三四郎は、

「それより、あなたたこそなぜ出て来たんです。たいへん熱心に見ていたじゃありませんか」と当てたような当てないようなことを大きな声で言った。美禰子はこの時はじめて、少し笑った。三四郎にはその笑いの意味がよくわからない。二歩ばかり女の方に近づいた。

「もう宅へ帰るんですか」

 女は二人とも答えなかった。三四郎はまた二歩ばかり女の方へ近づいた。

「どこかへ行くんですか」

「ええ、ちょっと」と美禰子が小さな声で言う。よく聞こえない。三四郎はとうとう女の前まで降りて来た。しかしどこへ行くとも追窮もしないで立っている。会場の方で喝采の声が聞こえる。

高飛びよ」とよし子が言う。「今度は何メートルになったでしょう」

 美禰子は軽く笑ったばかりである三四郎も黙っている。三四郎高飛びに口を出すのをいさぎよしとしないつもりである。すると美禰子が聞いた。

「この上には何かおもしろものがあって?」

 この上には石があって、崖があるばかりであるおもしろものがありようはずがない。

「なんにもないです」

「そう」と疑いを残したように言った。

「ちょいと上がってみましょうか」よし子が、快く言う。

あなた、まだここを御存じないの」と相手の女はおちついて出た。

「いいからいらっしゃいよ」

 よし子は先へ上る。二人はまたついて行った。よし子は足を芝生のはしまで出して、振り向きながら、

「絶壁ね」と大げさな言葉を使った。「サッフォーでも飛び込みそうな所じゃありませんか」

 美禰子と三四郎は声を出して笑った。そのくせ三四郎はサッフォーがどんな所から飛び込んだかよくわからなかった。

あなたも飛び込んでごらんなさい」と美禰子が言う。

「私? 飛び込みましょうか。でもあんまり水がきたないわね」と言いながら、こっちへ帰って来た。

 やがて女二人のあいだに用談が始まった。

あなた、いらしって」と美禰子が言う。

「ええ。あなたは」とよし子が言う。

「どうしましょう」

「どうでも。なんならわたしちょっと行ってくるから、ここに待っていらっしゃい」

「そうね」

 なかなか片づかない。三四郎が聞いてみると、よし子が病院看護婦のところへ、ついでだからちょっと礼に行ってくるんだと言う。美禰子はこの夏自分の親戚が入院していた時近づきになった看護婦を尋ねれば尋ねるのだが、これは必要でもなんでもないのだそうだ。

 よし子は、すなおに気の軽い女だからしまいに、すぐ帰って来ますと言い捨てて、早足に一人丘を降りて行った。止めるほどの必要もなし、いっしょに行くほどの事件でもないので、二人はしぜん後にのこるわけになった。二人の消極な態度からいえば、のこるというより、のこされたかたちにもなる。

 三四郎はまた石に腰をかけた。女は立っている。秋の日は鏡のように濁った池の上に落ちた。中に小さな島がある。島にはただ二本の木がはえている。青い松と薄い紅葉がぐあいよく枝をかわし合って、箱庭の趣がある。島を越して向こう側の突き当りがこんもりとどす黒く光っている。女は丘の上からその暗い木陰を指さした。

「あの木を知っていらしって」と言う。

「あれは椎」

 女は笑い出した。

「よく覚えていらっしゃること」

「あの時の看護婦ですか、あなたが今尋ねようと言ったのは」

「ええ」

「よし子さんの看護婦とは違うんですか」

「違います。これは椎――といった看護婦です」

 今度は三四郎が笑い出した。

「あすこですね。あなたがあの看護婦といっしょに団扇を持って立っていたのは」

 二人のいる所は高く池の中に突き出している。この丘とはまるで縁のない小山が一段低く、右側を走っている。大きな松と御殿一角と、運動会の幕の一部と、なだらかな芝生が見える。

「熱い日でしたね。病院あんまり暑いものから、とうとうこらえきれないで出てきたの。――あなたはまたなんであんな所にしゃがんでいらしったんです」

「熱いからです。あの日ははじめて野々宮さんに会って、それから、あすこへ来てぼんやりしていたのです。なんだか心細くなって」

「野々宮さんにお会いになってから、心細くおなりになったの」

「いいえ、そういうわけじゃない」と言いかけて、美禰子の顔を見たが、急に話頭を転じた。

「野々宮さんといえば、きょうはたいへん働いていますね」

「ええ、珍しくフロックコートをお着になって――ずいぶん御迷惑でしょう。朝から晩までですから

だってだいぶ得意のようじゃありませんか」

「だれが、野々宮さんが。――あなたもずいぶんね」

「なぜですか」

だってまさか運動会の計測係りになって得意になるようなかたでもないでしょう」

 三四郎はまた話頭を転じた。

「さっきあなたの所へ来て何か話していましたね」

「会場で?」

「ええ、運動会の柵の所で」と言ったが、三四郎はこの問を急に撤回したくなった。女は「ええ」と言ったまま男の顔をじっと見ている。少し下唇をそらして笑いかけている。三四郎はたまらなくなった。何か言ってまぎらそうとした時に、女は口を開いた。

あなたはまだこのあいだの絵はがきの返事をくださらないのね」

 三四郎はまごつきながら「あげます」と答えた。女はくれともなんとも言わない。

あなた原口さんという画工を御存じ?」と聞き直した。

「知りません」

「そう」

「どうかしましたか

「なに、その原口さんが、きょう見に来ていらしってね、みんなを写生しているから、私たちも用心しないと、ポンチにかかれるからって、野々宮さんがわざわざ注意してくだすったんです」

 美禰子はそばへ来て腰をかけた。三四郎自分いかにも愚物のような気がした。

「よし子さんはにいさんといっしょに帰らないんですか」

「いっしょに帰ろうったって帰れないわ。よし子さんは、きのうから私の家にいるんですもの

 三四郎はその時はじめて美禰子から野々宮のおっかさんが国へ帰ったということを聞いた。おっかさんが帰ると同時に、大久保を引き払って、野々宮さんは下宿をする、よし子は当分美禰子の家から学校へ通うことに、相談がきまったんだそうである

 三四郎はむしろ野々宮さんの気楽なのに驚いた。そうたやす下宿生活にもどるくらいなら、はじめから家を持たないほうがよかろう。第一鍋、釜、手桶などという世帯道具の始末はどうつけたろうと、よけいなことまで考えたが、口に出して言うほどのことでもないから、べつだんの批評は加えなかった。そのうえ、野々宮さんが一家の主人から、あともどりをして、ふたたび純書生と同様な生活状態に復するのは、とりもなおさず家族制から一歩遠のいたと同じことで、自分にとっては、目前の迷惑を少し長距離へ引き移したような好都合にもなる。その代りよし子が美禰子の家へ同居してしまった。この兄妹は絶えず往来していないと治まらないようにできあがっている。絶えず往来しているうちには野々宮さんと美禰子との関係も次第次第に移ってくる。すると野々宮さんがまたいつなんどき下宿生活永久にやめる時機がこないともかぎらない。

 三四郎は頭のなかに、こういう疑いある未来を、描きながら、美禰子と応対をしている。いっこうに気が乗らない。それを外部の態度だけでも普通のごとくつくろおうとすると苦痛になってくる。そこへうまいあいによし子が帰ってきてくれた。女同志のあいだには、もう一ぺん競技を見に行こうかという相談があったが、短くなりかけた秋の日がだいぶ回ったのと、回るにつれて、広い戸外の肌寒がようやく増してくるので、帰ることに話がきまる。

 三四郎も女連に別れて下宿へもどろうと思ったが、三人が話しながら、ずるずるべったりに歩き出したものから、きわだった挨拶をする機会がない。二人は自分を引っ張ってゆくようにみえる。自分もまた引っ張られてゆきたいような気がする。それで二人にくっついて池の端を図書館の横から、方角違いの赤門の方へ向いてきた。そのとき三四郎は、よし子に向かって、

「お兄いさんは下宿なすったそうですね」と聞いたら、よし子は、すぐ、

「ええ。とうとう。ひとを美禰子さんの所へ押しつけておいて。ひどいでしょう」と同意を求めるように言った。三四郎は何か返事をしようとした。そのまえに美禰子が口を開いた。

「宗八さんのようなかたは、我々の考えじゃわかりませんよ。ずっと高い所にいて、大きな事を考えていらっしゃるんだから」と大いに野々宮さんをほめだした。よし子は黙って聞いている。

 学問をする人がうるさい俗用を避けて、なるべく単純な生活にがまんするのは、みんな研究のためやむをえないんだからしかたがない。野々宮のような外国にまで聞こえるほどの仕事をする人が、普通学生同様な下宿はいっているのも必竟野々宮が偉いからのことで、下宿がきたなければきたないほど尊敬しなくってはならない。――美禰子の野々宮に対する賛辞のつづきは、ざっとこうである

 三四郎赤門の所で二人に別れた。追分の方へ足を向けながら考えだした。――なるほど美禰子の言ったとおりである自分と野々宮を比較してみるとだいぶ段が違う。自分田舎から出て大学はいったばかりである学問という学問もなければ、見識という見識もない。自分が、野々宮に対するほどな尊敬を美禰子から受けえないのは当然である。そういえばなんだか、あの女からかにされているようでもある。さっき、運動会はつまらいから、ここにいると、丘の上で答えた時に、美禰子はまじめな顔をして、この上には何かおもしろものがありますかと聞いた。あの時は気がつかなかったが、いま解釈してみると、故意自分を愚弄した言葉かもしれない。――三四郎は気がついて、きょうまで美禰子の自分に対する態度や言語を一々繰り返してみると、どれもこれもみんな悪い意味がつけられる。三四郎は往来のまん中でまっ赤になってうつむいた。ふと、顔を上げると向こうから与次郎とゆうべの会で演説をした学生が並んで来た。与次郎は首を縦に振ったぎり黙っている。学生帽子をとって礼をしながら、

「昨夜は。どうですか。とらわれちゃいけませんよ」と笑って行き過ぎた。

anond:20241001201601

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2024-05-16

[チュニドラ]立浪采配に球場どよめく・・・

9回のピンチで無失点投球の先発・小笠原慎之介投手(26)に代え、守護神のライデルマルティネス投手(27)を投入する執念の継投。

立浪和義監督(54)の勝負手勝利につながらなかったものの、勝利への決意を示した。


 場内のどよめきは、勝利に対する立浪監督の執念へのリアクションだった。

9回。先発・小笠原が先頭・中野右翼二塁打を許した。捕手加藤匠は左腕のもとへ歩み寄る。

ひと呼吸おいて大塚投手コーチはマウンドへ向かった。その時点で、ベンチの判断絶対守護神への継投。

コーチ小笠原降板を伝え終わるタイミングで、立浪監督はベンチを出た。球審へ交代を告げた。



なお、中日は、延長11回に決勝点を奪われ0―1で惜敗した。

Permalink |記事への反応(0) | 09:36

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2023-08-25

高校球技大会で「スタンドが片方に偏って試合結果に影響した」事例

以下事例と考察

事例1:1992年夏の甲子園松井秀喜5打席連続敬遠」の次の試合

これは決勝ではなく3回戦の話。2回戦で明徳義塾松井秀喜に対して5打席連続敬遠を行った結果、試合には勝ったが日本国民から総スカン

次の3回戦は完全アウェー状態で、相手広島工業がヒットを打っただけで大歓声、明徳義塾がアウトになっただけで大歓声、明徳義塾がヒットを打ってもスタンドは静まり返っていたと言う有様。

本来の力関係では明徳の方がはるかに上だったが、スタンドを完全に敵に回した状態では力が出るわけもなく、0-8の惨敗

試合終了時にスタンドから一斉拍手が起き、それを明徳義塾監督は「労いの拍手」と有難がったが、明徳義塾が負けたことに対する拍手であることは明白だった。

事例2:2014年高校サッカー選手権決勝

最後国立決勝」ということで48000人の大観衆の下、富山第一高校が後半40分まで0-2と負けていたがその後立て続けに2点取って追いつき、延長で勝ち越して優勝を果たした試合である

富山第一が1点返した時点でスタンド雰囲気が変わり始め、ロスタイムPKを獲得し、監督の息子がそれを決めて同点に追いつくとスタンド雰囲気富山第一高校応援一色。

後半終了から延長開始までのわずかなインターバルの間にウェーブまで起きていた。ウェーブスタンドを2周し、対戦相手の星稜応援席だけが無反応と言う状態だった。

こんな状態の中、富山第一決勝点相手陣内からのロングスローアシストになったものだが、そのロングスローを行った選手はなんとこれまで一度もロングスローしたことが無かった。富山第一ホームと化した旧国立競技場が、ロングスロースキル一時的付与した事例と言える。

事例3:2016年夏の甲子園決勝

東邦高校が6点差逆転サヨナラ勝ちした試合である。9回裏、東邦が点差を詰めてきた途中から全方位的なタオル回し応援が行われ、相手に対して強烈な圧となっていた。タオル回し応援NGとなったきっかけの試合である

ただ、9回裏開始時点ではタオル回しは無かったことを付記しておきたい。

事例4:2018年夏の甲子園準々決勝

金足農業旋風の年である。これも金足農業ホーム状態となり、対戦相手はそれに苦慮していた。

この動画が分りやすいが、金足農業の2ランスクイズヨナラ勝ちの瞬間、内野席だけでなくバックネットの子供たちも立ち上がって喜んでいたのである

https://www.youtube.com/watch?v=HnTyA-j22dk

考察:「公平な応援」を達成するためには、観客を大きく制限するしかない

スタンド応援雰囲気が片方に偏る理由は、試合展開であったり、それまでのチームが紡いできたストーリーによるものである

今回の慶応の壮絶大応援も、1回の先頭打者本塁打きっかけだ。仙台育英が先制していたら話は変わっていたはずだ。

まりいくら相手配慮した応援しましょう」と言っても意味がない。

何としてでも片方に偏る状態を防ぎたいのなら、観客を3000人くらいに制限するとか無観客にするしかないだろう。

でもそういう状態現場高校生が望むとは考えづらい。

大観衆の前でプレーできると言うのは何物にも代えがたいからだ。

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2023-06-08

久々にゲームで熱くなったらめっちゃ射精した

彼女の家でゲームしてて

ドーパミンが出すぎるのか味方に暴言吐いたりして(ブランクがあるから実際は自分が一番下手)ビビられてたけど

個人戦でも団体戦でも勝利しかもかなりカッコイイ勝ち方だったり決勝点決めたりしてだいぶ彼女の前でいいトコを見せた

その夜のセックスはかなり激しくていつも以上にちんちんに力が入った

長年SNSゲームをやってて勝負事を常に勝ちたいと思って熱中してたけど

最近SNSゲームに熱中すること自体プラットフォームゲーム会社との戦いに負けてるなと感じたりしてた

最近新しく始めたSNSで2ヶ月足らずで今の彼女をゲットして3ヶ月経たずに辞めたからついにSNSで勝てたと思ってたらなんか勝負事がなくなって中折れとかするようになって困ってた

やっぱり男の本能闘争心だね

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2023-05-04

[サッカー]女性審判Jリーグは変わっていく

最近Jリーグ女性主審線審の起用が増えている。今のところ主審は1名、線審は2名のようだが、「女性活用」を謳っている昨今の日本の政治ニーズに応えるように、今後も女性審判は増えていくだろう。

そして、女性審判が増えるにしたがってJリーグサッカーも変わることを余儀なくされる。

1.パスで崩すサッカー禁忌となる

男性審判と比べてどうしても女性審判スピードが劣る。また「女性は車の運転がヘタ」と言われていることと同じように、フィールド内の空間俯瞰能力男性より劣る。

そのため、今の川崎フロンターレ横浜F・マリノスなどが進めているような「パスを回して崩していく」パスサッカーは裁くことが出来ない。

ボール回しを繰り返されるとついていけずパスコースを塞ぐシーンが頻発してしまうからだ。

5月3日NHKBS1横浜FCアルビレックス新潟試合が中継されており、女性審判主審担当していたのでそれを見たが、パスサッカー志向新潟が見事にこの罠にはまっていた。自陣からビルドアップの流れの中で女性審判パスコースを塞ぐように加わってしまっていたシーンは二桁を数える。「ここで1人余っている右サイド前の選手に出せれば決定的チャンスになる」ようなシーンでも見事にパスコースを塞いでいた。

男性審判ならパスコースに入らないように頻繁に動き直しを行っている(ボールホルダーとそれ以外の選手の間に決して入らないように動く)が、女性審判にこれを求めるのは酷だ。

女性審判にそのような負荷をかけることが無いよう、ボールを持ったらすぐに相手陣内に放り込むか、いったんサイドに開いてゆっくりと持ち上がり、溜めを作ってからゴール前に高くふんわりとしたクロスセンタリング)を行うほうが良い。これならパスコースに女性審判が入り込んでしまうという問題回避できる。

その試合では、新潟の対戦相手横浜FC本来パスサッカー志向を捨ててこの戦術に変え、それが功を奏して今季初勝利を得ることが出来た。横浜FC決勝点は浅い位置からアーリークロスボランチ選手がふらふらと飛び込んだものだった。女性審判試合における理想的な点の取り方だ。

また新潟ほとんど決定機が作れず、唯一あった試合終了前の決定機はパス回しではなくGKからロングボールヘディングで2回競り勝ってFWにつないだという、パスサッカーとは対極の「縦ポン」戦術によってもたらされたものだった。

2.アクチュアルプレーイングタイムオンプレタイム)を減らし、頻繁に試合を止めるように変えていく

女性審判はスタミナにも不安を抱える。そのため、ずっと試合を止めない、アクチュアルプレーイングタイム(ATP)が長い試合をして審判のスタミナを削るよりは、頻繁に試合を止めて審判のスタミナを確保しながら試合を進める方が良い。

例えば4月29日横浜F・マリノス名古屋グランパス戦。これも例の女性審判主審担当し、線審2人も女性という「史上初」の試みだったが、とにかく試合が良く止まった。

オフサイドディレイアドバンテージほとんどとらず、オフサイド判断したらチャンスシーンでもすぐ試合を止め、ファウルがあったらアドバンテージがあろうがなかろうがすぐ試合を止めた。

その結果、同試合ATPわずか50分20秒と、横浜FM名古屋それぞれで今季最短の数値となった。特に横浜FMATPを伸ばすためにスローインコーナーキックを素早く始めるチームでもあり、飲水タイムがある夏季試合ではなく春先の試合ATP50分というのはなかなか衝撃的な数値である

だが、女性審判担当すると言うことは、このような「良く止まる試合」を甘受しないといけない。ファウルボールデッドは休息のタイミングなのだ。それと選手同士の小競り合いも歓迎する。その分審判が休めるからだ。

日本人サッカー選手は「後半20分まではよく動くがその後足が止まってしまう」という世界的に確立された評価があり、それを打破するために日本サッカー全体として「JリーグにおいてATPを伸ばす」という取り組みがここ5年くらい重点的に行われてきたが、女性活用のためにはこの取り組みを止めなければならない。

まとめ:女性活用するのなら、現場も「女性に合わせた変化」が必要

ここまで書いてきたが、日本サッカー界で女性活用するためには、サッカー時間軸を昔のものに戻す必要がある。「縦ポンか単純なクロス攻撃」「選手がすぐに倒れて頻繁に試合が止まる」というのはJリーグ黎明期によく見られたシーンであるが、その頃にまで戦術を戻す必要がある。

現場サッカー選手達には相当なストレスがかかるし、現に女性審判起用試合では試合終盤に選手同士が長時間小競り合いをしたり乱闘騒ぎを起こすシーンが毎回繰り返されているが、それも女性活用のためには致し方ない犠牲である

女性活用サッカー界に限らず日本社会全体に課せられた使命である女性現場に合わせるのではなく、現場女性に合わせる。サッカー界の外では当たり前に行われていることだ。例えば競馬では、女性騎手に平場戦で斤量2kg減(見習い騎手は最大4kg減)というハンデを与えて女性騎手進出を計っている。

Jリーグ日本サッカー協会も、そのような「現場女性に合わせる」取組で日本社会に貢献しようとしているのだ。みんなも応援しよう。

Permalink |記事への反応(2) | 20:00

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2022-11-27

浅野拓磨の両親は国民栄誉賞ものだよな

7人も子供作ってうち一人が日本代表大金星決勝点だぜ?

金ないか子供作れないって言う人は見習っては。

Permalink |記事への反応(0) | 14:27

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2022-10-07

基地反対派のひろゆき対応は0点

1.そもそも看板チョンボでしょ

座り込み抗議3011日!」って看板なら普通継続して座り込んでると思うでしょ。別にタラコ野郎好意的でなくとも。

尋ねて行った時座り込みいなかったら「いねーじゃねーか」ってなるでしょ。

タラコツッコミ屁理屈ではなくごく素朴な一般的感覚じゃね? 

  

というかそもそもさ、

看板文言書いた人達もそういう錯誤を狙ってたよな?

      

要するにウソ大袈裟・紛らわしい案件なわけじゃん。 

そこは謝ろう?

基地反対がいか正義大義でもウソダメじゃん。

そんなとこでみみっちいウソついて何になるんだよ。

    

   

2.なんでその対応になる?

間内で気勢を上げていくうちにいろんな面で段々盛っていってしまうのは人間としてわかる。 

けど外部から突っ込まれた時には正気に返って「誤解を招いた文言を訂正します」でいいじゃん。

そこでそういう真摯な態度を見せれば「ああ、ちゃんと話の通じる、我々と同じ人間基地反対してるんだ」ってなって興味なかった人もうっすら好感や関心持つ可能性が出るじゃん。

    

俺が基地反対派の内部にいたらこれが起きた日のうちに急いで内部で相談して新しい文言案決めてまっさら看板と筆持って行っていって現場にいるひろゆきに案見せて決めてハイって筆渡して頼んで揮毫してもらう。

んで「ひろゆき監修」の看板にしちまえばいいじゃん。文言を監修しただけでも基地反対に賛同加担してるみたいな雰囲気になる。これが賢い錯誤の作り方だろ。

これがピンチはチャンスってことじゃないのか。

    

   

3.なんでチョンボ地点を争点にしちゃった?

なのに一番バカリアクション選んじゃって   

座り込み継続して座ってなきゃいけないなんて誰が決めたんですかー」て。

こんなん最悪のリアクション。そんな屁理屈言い張ってこの場合に何を守る気なの?

     

その屁理屈で守れるのは嘘・大袈裟・紛らわしいな看板文言継続だけだぜ?

そこ死守する値打ちのあるポイントか?

    

そこさえ守り切れば勝てる!っていう決勝点に関してなら

なりふり構わない屁理屈で「きったねー」って思われながら守るのもありだが、こんな看板死ぬほどどうでもいいだろ。

     

その場でパッと捨てる決定して訂正しちゃえばひろゆき拡散力でポジティブな発信できたのにさ。

    

    

4.そこで戦えば戦うほど見てる人間ドン引き

つーかもう根本のとこで他者対応おかしいんだけどさ。

おめーらが内部の屁理屈をどう言い張ったって文言についてはチョンボだろ。 

ズルだしウソだし錯誤狙いだろ。

そこを影響力強い奴に画像入りで焦点にされた時点で勝ちはないんだよ。

        

文言正当化しようと食い下がれば食い下がるほど文言が焦点化して

「うわあ、こんな小ずるくてバカみたいな理屈で嘘を正当化しようとする人たちなんだ」になるに決まってんだろ。

    

    

ひろゆき「あれ?座り込んでないんですけど」

基地反対派「〇時と〇時に座るの!(怒)」 

ひろゆき「それ座り込み〇〇〇〇日って言わないと思うんですけど」

基地反対派「言うし!ひろゆき非常識!(怒怒)」

野次馬辞書引いたらひろゆきの方が正しいみたいですね」

基地反対派の教授?「この場合辞書を引くのは不適切!」

観衆「日本語ですらねーのかよ…」

知事基地反対メディア「敬意が足りない!(大合唱)」

   

トラブル対応があまりにもバカすぎてめまいがする。 

  

「この看板ウソですよね」しかいわれてねーんだから 

すみません誤解を招きましたね!わかりやすく変えます!」

終わりやん。

 

そこで一言すみませんを言わずに別の話を始めると

見てる人間には「話逸らしてんじゃねーよ」という感情しか湧かない。

  

  

5.内部の異様な空気垣間見せてくんな 

ていうかやっぱりチョンボを突っ込まれとき

「敬意」の話なんか始めてキレて返すってのはヤベーよ。

内部が硬直して腐ってる兆候のものじゃん。

 

看板文字ぐらい突っ込みようが無くウソなく書けってだけの話でしょ。

そこを言われてこれだけキレ散らかして恫喝しながら撤回を迫ったりまでして少しも受け入れられないって言うの

相手ひろゆきからこうやって世間に知られて笑われてるけど組織内部や沖縄内部で懐疑的意見を受け容れる姿勢全然なさそうに見えるの俺だけか?個人の感想か?

ぜってー仲間や地元から「ここはおかしいんじゃないか」程度のこと言われても「敬意がない!」って恫喝して総括して吊るし上げそうじゃん。 

  

なんで看板文言程度のこと突っ込まれ

こんだけキレまくってやべー集団だと世間に示していっちゃうんだろう。死守作戦するとこでも何でもないとこで総動員してアホじゃねーのか。

タラコ思想とかほぼないから素直に看板直して合理的対応すれば全然矛収めたと思うよ。

 

逆に「敬意」なんていう内部の論理定義不明な話はタラコが一番嫌いなやつだから超張り切っちゃうじゃん。

そしてそういうのをアホちゃうかって呆れて無所属自分との対照世間に見せていくのはタラコ十八番の一番得意な構図。西村屋!って声掛かるくらいのオハコの構図のやられ役になりにいってどうすんねん。

 

アホしかいねーのか?

というより集団の中核に老人しかいねーのかな...

Permalink |記事への反応(51) | 10:43

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2022-05-23

逆上がりできない陰キャだけど体育で成功体験を積んだ

anond:20220522134825

俺は運動音痴陰キャだが体育の球技は割と好きだった

逆上がり出来ない、倒立できない、泳げない、50m9秒切れないなどなど身体能力は散々だったけど

団体球技自分の出来ないことはしなくていいし、できることに徹すればチームに貢献できるし自分も楽しかった。

バスケではゴール斜め下に陣取ってシュートサッカーは自陣側で待機して転がってきたボールを蹴り返すだけで授業レベルなら貢献できた。

それがきっかけで接点の無かった陽キャグループの子たちと少し仲良くなったりで思い出としては悪くない。

特に思い出に残ってるのが中三ハンドボールの授業で体育の成績順でチームを振り分けてのリーグ戦

実技は並以下の成績だったが筆記は満点だった俺はあろうことかFグループリーダーに選ばれる(A→Fの成績順、つまり一番雑魚チーム)

チームの振り分け方にも納得いかなかったが戦績が内申点にも響くので俺としては必死でやるしかなかった。

でいざ試合が始まると初戦第二戦と大惨敗。敵味方含めハンドボールが何たるかをほぼ全員が分かってなかったので運動神経の良いヤツが無双する純粋フィジカル勝負

持ち込まれていたのが敗因だった。当時内申点ジャンキーだった俺はなかば絶望しかけたが、当時宮崎大輔フィーバーもありテレビハンドボール中継をやっていたので参考までに見てみることにした。

そこで俺は一つの気づきを得た。授業では誰も彼もよく分からないままマンツーマンディフェンスしていたけどテレビで見た実業団試合ではゾーンディフェンス(自陣ゴールを味方全員で囲んで守る)しかやってなかった。

で、試しに次の授業でFチームの皆を説明して守りはゴール前でシュート妨害に全員で徹するようにしたところ、余裕で勝つことができた。

ゾーンディフェンス完璧にはまった。ゴールを囲んで相手シュート妨害するだけだから運動神経関係なく『全員』で効果的なディフェンスをすることができたのが大きな勝因だった。

痺れを切らしてキーパーまで攻撃に上がってきた相手チームのボールゾーンディフェンスで奪いとって自陣から超ロングシュート決勝点取ったときのFチームの一体感10年以上たった今でも思い出せる。

結局ゾーンティフェンス戦法は他の全チームにも真似されてリーグ戦通しての戦績は6チーム中4位くらいで内申点的には残念だったが、俺は自分の工夫でチームが勝てたこととゾーンディフェンス戦法を他

の全チームに真似させたことが嬉しくてたまらなかった。教師指導不足とハンドボール経験者いなかったからこそできた結果だが、就活でこの話そのまま話して内定取れた会社もあったし正に成功体験

これ以降クソゲーな現状をハックしてサバイブが俺の信条

Permalink |記事への反応(3) | 11:52

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2022-03-09

anond:20220309185912

延長3分ウクライナが3-2の決勝点決めたよ

Permalink |記事への反応(0) | 19:02

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2021-08-28

アイアンリーガーに騙された -3-

2(https://anond.hatelabo.jp/20210828220400)のつづき

意志を持つということ

アイアンリーガー』は、基本的には優しい物語だ。彼らの努力や苦闘は最終的には報われ、そして(恐らく)最後ハッピーエンドを迎えるだろう。(迎えますよね?)

 しかし、物語ロボットたちが直面する苦難は、決して甘いものではない。先述したロボットとしての宿命はもちろんのこと、彼らが心を持つモノであるが故の葛藤は非常に厳しいものだ。そして彼らの葛藤を通して僕たちに投げかけられている問いも、また厳しい。

 彼らは意志を持つモノだ。意志を持つからこそ、自らの宿命を乗り越える余地がある。しかし一方で、意志は必ずしも良いものとは限らない。あるいは、仮に良いものであったとしても、それが良い方向に働くとは限らない。一つの意志は、別の意志を阻害する可能性を持っている。あるいは、意志もまた一つの「制約」になりうる。トップジョイと彼を取り巻くシルバーキャッスル葛藤は、その象徴的な物語だ。

 トップジョイスパイ行為がまだ明るみになっていなかった時点で、トップジョイシルバーキャッスルは相容れない様相を見せていた。ラフプレーをするトップジョイを、シルバーキャッスルは認められないのだ。

 それまで、シルバーキャッスルメンバートップジョイを温かく受け入れていた。そしてトップジョイ自身も、スパイという立場でありながら、シルバーキャッスル好意を抱いていたに違いない。それにも関わらず、ラフプレーを繰り返すトップジョイに、シルバーキャッスルは厳しい態度を取った。

 ラフプレーは、トップジョイスパイ行為としてのものではなく、真にトップジョイが良かれと思ってした行為だった。それでも彼らはそれを認められなかった。試合決勝点となるオウンゴールを決められてしまった時でさえ「笑って済ませた」彼らが、である。彼らは結果として、トップジョイを追いやったダークのバスケットチームと同じことを、トップジョイに宣告する。

 それは、シルバーキャッスルの「意志」と、トップジョイの「意志」が対立した結果だ。

 フェアプレーを貫く。それがシルバーキャッスル意志であり、同時に、シルバーキャッスルシルバーキャッスルである理由だ。もしトップジョイラフプレーを受け入れてしまえば、シルバーキャッスルとしてある意味がなくなってしまう。特定目的(つまり意志)を持った集団は、その目的意志に反するモノを本質的に受け入れられない。たとえそれが悪意でなかったとしても、そして、「あなたが好き」であったとしてもだ。

 そしてトップジョイスパイ行為が明かされた時、シルバーキャッスルは、彼に手を差し伸べることができなかった。

 シルバーキャッスルリーガーたちは、皆善性の象徴のような存在として描かれている。それまでの話を通して、彼らの正々堂々を尊ぶ精神や、仲間を思う優しさ、苦難を乗り越える強さは、繰り返し描かれていた。その彼らが、目の前で苦しんでいるトップジョイを、仲間として助けることを一度は拒絶したのである

 そこで提示されたのは、彼らが、彼らの持つその善性故に救えないモノがあるという事実だった。

 仲間を傷つけかねない状況を作ったトップジョイを、彼らは許すことはできない。仲間を、大切なものを守りたいからこそ、それを裏切ったトップジョイを許すことはできない。彼らは自らの意志で彼を拒絶することを選んだ。それは決して悪意ではなく、誰かから強制されたものでもない。

 トップジョイの背景を知っている僕たちは、その光景に胸を痛める。しかしその光景は、僕たちに一つの事実を突きつける。僕たちもまた、トップジョイを受け入れられないかもしれないという可能性を持っているということだ。あのシルバーキャッスルでさえ、彼を受け入れられなかったのだから

アイアンリーガー』は、シルバーキャッスルリーガーたちを聖人にはしない。彼らもまた迷い、限界を持つ、あくまで僕たちと地続きの存在として描く。それ故に、シルバーキャッスルの姿は僕たちの一つの側面である。時に悪意のないものを悪とし、集団から排除する冷酷さを、僕たちは抱えている。

 シルバーキャッスルの「シルバーキャッスルを守りたい」という意志は、トップジョイの「ここにいたい」という意志を阻むものだった。それは同時に、トップジョイが好きだという、シルバーキャッスル自身意志をも阻んでいる。「意志を持つ」こと、そしてそれを貫くということの逃れ得ない宿業を、『アイアンリーガー』は真正から描き出す。

 しかし、それでもなお、『アイアンリーガー』は希望提示する。トップジョイは自らの意志でダークの呪縛を断ち切り、シルバーキャッスルメンバーもまた、彼を許し、受け入れる。

 トップジョイもまた、自らの意志が自らの制約となっていたキャラクターだった。過去に観客を沸かせて得た喜びと、それに基づく「あの場所に帰りたい」という意志は、新たに生まれた「シルバーキャッスルにいたい」という意志最後まで阻み続けた。第八話から続いた、シルバーキャッスル子どもたちと心を通わせながら、ダークのスパイであり続けるという彼の矛盾した行動は、その葛藤の現れだったのかもしれない。

 しか最後トップジョイは自らの中にあった意志相克を決着させた。本当に自分にとって大切なものは何かを、自分意志で決めた。そして、たとえそれがシルバーキャッスルに受け入れられなかったとしても、ダークにも、そしてシルバーキャッスルにも、どこにも自分の居場所がなくなるとしても、それでも「守りたい」という意志を貫いた。外面的な制約も内面的な制約も乗り越えて、トップジョイ意志を固め、それを全うした。

 シルバーキャッスルも、そんなトップジョイを受け入れることを選んだ。それは、トップジョイシルバーキャッスルに受け入れられるようになったから、というだけではない。許すという行為簡単なことではなく、受動的な行為でもない。彼ら自身トップジョイの行動と意志を見て、彼ら自身意志で、彼を許すと決めた。彼を再び仲間として迎え入れることを選んだ。「トップジョイと一緒にいたい」という意志を貫くことを決めたのだ。

アイアンリーガー』で描かれているのは、人間に操られる可哀想ロボットたちの悲劇ではない。第十三話の最後、仲間に囲まれトップジョイの絵に描かれているのは、与えられた場所で、与えられた形で生きざるを得ない「意志を持つモノ」ーーそしてそれと地続きにある僕たちーーが、その意志故に苦しみながらも、最後に至った希望の姿だ。意志を持つモノは、僕たちは、内にそれ故の冷酷さを抱えたままで、それでも誰かに優しくなることができる。過去呪縛を振り切り、過ちを許し、弱さを乗り越え、そして、自由になることができる。『アイアンリーガー』は、意志を持つということの宿業に向かい合いながら、それでもその先にある希望を見つめている。

その旅路の果てに

アイアンリーガー』という作品を、あえて外形的な説明を諦めて一文で表すとしたらーー月並み申し訳ないが、「意志を持つモノが思う通りに生きるために戦う物語」とでも言うのだろうか。

 ロボットという存在が、人間隠喩としての機能を持っていると既に述べたが、それは作中で描かれているスポーツにしても言えることだ。確かにアイアンリーガー』でロボットたちはスポーツをしているが、作中ではどうにもスポーツに対する拘りが見えない。グローブをはめてサッカーフィールドに出るわ、サッカーチームが野球試合に出るわ(おまけに「野球なんて簡単よ」という暴言まで吐く)、剣の道はバッターボックスにあるわ、スポーツをしている人間が怒り出しそうなほどのいい加減さが、『アイアンリーガー』にはある。

 結局のところ、スポーツもまた、一つの隠喩象徴に過ぎないのだろう。大切なのは彼らが「思う通りにやりたいことをやる」ことであり、その場がたまたまスポーツだっただけだ。乱暴に言えば、別にクラシックが持て囃される世界ロックを奏でる物語でも、新古典主義に対抗する印象派という物語でも良かったということである。もしかしたら『アイアンリーガー』の世界のどこか別の場所では、やはりロボットたちがそんな戦いを繰り広げているかもしれない。いずれにしても、それがどんな場所であれ、大切なのは彼らが「思う通りに生きる」ということである

アイアンリーガー』の中で、ロボットたちは「人」と呼ばれる。『アイアンリーガー』では、人間ロボットも、同じ意志感情や心を持つモノとして、同じように「人」と呼ばれているのだろう。ロボットたちは「人」として、「人」故の葛藤に苦しみながら、自らの意志で、為したいこと為したいように為す。それはシルバーキャッスルロボットであろうと、ヒール側のダークに所属するロボットであろうと同じである。誰が何と言おうとも、それが望まれものでなくても、それが好きで、ここが好きで、ここにいたいから、だから、戦う。世界と、そして、自分と。

 マッハウインディはダークの支配を、ブルアーマーは生まれながらに課せられたバグ過去を、極十郎太は剣士としてのプライド固定観念を、キアイリュウケン自分に与えられた役割機能を、トップジョイは与えられた心の特性と思い出という呪縛を乗り越えた。

 S-XXXは、その可能性を垣間見せつつも、乗り越えるところまで行き着くことができなかった。悲劇ではあるが、それもまた戦いの一つの結末である

 そして、マグナムエースは、GZはーーそれはきっと、これから描かれていくのだろう。彼らの物語は始まったばかりだ。

 そういうわけで、冒頭に戻る。「ロボットスポーツをするアニメ」では『アイアンリーガー』の何たるかは一ミリも伝わらないし、しかもこのアニメ子ども向けでもない。いや、もちろん子どもも観れる内容であるし、ぜひ見てほしいアニメであるが、しかし、この物語に真に共感するのは、社会の中で何らかの役割立場を与えられて生きづらさを感じている大人の方ではないかと思う(無論、子ども子どもで様々な制約の中で生きているのであるが)。覚悟もなく軽い気持ちで見始めた人間が、何もかもが詐欺だと喚き散らすのも許してほしい。心の遣り場がないのである

 覚悟ーーもちろん『アイアンリーガー』というエンターテイメント作品を楽しむのに覚悟などというもの不要な訳だが、しかし、彼らの生き様に心を震わせられる僕たちは、ロボットたちの姿に、一つの覚悟を問われているような気がしてならない。

「正直に生きろ」マグナムエース第一話でそう言った。

 意志を持つということ、意志を貫くということは、痛みや葛藤と隣り合わせだ。しかしその道の先に、意志を持つモノだけが見ることのできる世界が広がっている。僕たちを雁字搦めにする世界のあらゆる制約の中で、それでも、僕たちが「意志を持つモノ」として生きていくことへの厳しくも温かい声援が、僕が第十三話の時点で『アイアンリーガー』に見た、僕の指針としてのテーマだ。

アイアンリーガー』は三十年近く前の作品だが、未だ色褪せることのない魅力と、令和の時代にもなお僕たちが向き合い続けている命題を宿している。この時代にこの作品出会えた幸運に思いを致し、僕にその切っ掛けを与えてくれた先達たちに心より感謝を申し上げる。

 そして、彼らの旅路の果てを、遅まきながら見届けたいと願う。

 おわり

※本筋とまったく関係がないのでここに書くが、そもそもとして、作品テーマというものは、作者が自分表現したいものを「表現するための」指針の一つであり、そして作品受け手の側に立てば、受け手が自らのフィルタを通して、ある種「勝手に」見出した「何か」、あるいは作品を「受け取るための」指針であると僕は考えている。そして、作品というものが、作者の発信と受け手の受信の双方によって初めて成立するものである以上、作者の意図するテーマ受け手の受け取ったテーマが異なっていたとしても(あるいは、作者がテーマを全く設定していなかったとしても)、そのどちらかが正しいということはあり得ない。(曲解を元に作品や作者を誹謗中傷するのなら、それは作品テーマ解釈とは別問題である。)作品に「真のテーマ」などというもの存在しないし、作者が作品テーマを込めようと込めまいと、そして受け取り手テーマを見出そうと見出すまいと、それは作品本質には何ら関係がないのである

Permalink |記事への反応(4) | 22:04

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2021-08-02

anond:20210802224022

意外と犠牲フライ決勝点になりそう

Permalink |記事への反応(0) | 22:41

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2021-02-03

スポーツ漫画は同じことの繰り返し

サッカーだったら無駄ポストに弾かれたり0-2で折り返して決勝点主人公が決めたりバスケだったらいいところでセンターシュートブロックしてブザービート勝利みたいな

展開が数パターンしかいから長期連載だと飽きてくる

ベストバランススラムダンクだと思っていて、読者がもう少し見たいってところで終わったから名作

これで桜木卒業するまで連載してたら同じような試合展開の連続で飽きる読者が大量発生したと思う

Permalink |記事への反応(0) | 11:03

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2019-12-31

2019年宮城県大学野球を振り返る

半年で見事にリバウンド、1年前の脂肪肝状態に戻った反省から断酒をしていたが、大晦日くらいは……ということで、アルコール支配された脳みそを振り絞り、何とか年内中に書いてみたいと思う。

春秋ともにリーグ制覇を達成した福祉大も、全国ではいずれも早期敗退と寂しい結果に終わってしまった。特に秋は最終回に4失策(実質5失策)という、鉄壁守備を誇る野球エリート軍団しからぬショッキングな形での敗退となった。

春は打力不足を露呈しただけに、秋は東海大相手に8得点課題の克服はアピールしたものの、自慢の守備があそこまで乱れては……4年になってからずっと良くなかった津森が最後最後復調の兆しを見せていただけに惜しかった。

春の反省で打撃を磨きまくった結果、秋は守備が疎かになってしまったのだろうか?

春は無双状態を続けていた山野も、秋は不安定さを感じさせるピッチングに終始した。ラストイヤーは、年間を通してモノの違いを見せ続けて欲しい。

レギュラー野手陣では、個性豊かで頼れる4年生軍団がゴッソリと抜けてしまうのが痛い。残された下級生レギュラーでは、プロ注目のショート元山全国大会決勝点となるHRを放ったサード楠本弟もラストイヤーを迎える。元山は、ドラフトを考えると走力でのアピール全国大会での打撃の結果がもうひとつ楠本は速球の対応と、意外に守備の安定感が課題。2人とも来年は、圧倒的なパフォーマンス数字を見せつけて欲しい。

下級生の投手では、三浦がまずまず活躍を続け、ノーノー男・綱脇が台頭してきたものの、椋木・佐川の2年生コンビがパタリと姿を見せなくなった。来年リーグ戦で投げているところを久々に見たいものだ。

野手では、最終的にスタメンを勝ち取った大里新人戦でキャプテンを務めた斎藤の打撃面での成長が著しい。走攻守そろうルーキー・杉澤も木製バットでの対応力に成長の余地があり、定位置の確保が期待される選手だ。

ロマンあふれる4年生軍団の全国出場があちこちファンから期待されながらも、福祉の壁を超えられなかった仙台大。

投手では大関稲毛田小林

野手では佐藤優、柿澤といった有力な4年生たちの全国での活躍が見たかった。

怪物・宇田川は、決して満足のいくシーズンではなかった。特に秋は、自慢の速球が走らず、フォーク頼みのピッチングが続いた。また、苦しい時のマウンド捌きにも課題を残す印象を受ける。素材は素晴らしいものがあるだけに、一つ一つを克服し、全国出場と最高評価での指名を目指し、精進して欲しい。

その他投手陣では、長久保松本佐藤亜と1年生の活躍が目立った。

特に1年生左腕らしからぬコントロール変化球の精度を兼ね備える長久保ピッチトンネルの使い方は、もはや学生レベルを超えていると言って良い。

来年以降も先発の柱として大きな期待がかかる。同じく実戦派の佐藤亜、サイズは宇田川以上の巨漢・松本と、今後の同校を担う投手たちの成長が非常に楽しみだ。

野手では、今津佐野といったスーパールーキーも早いものラストイヤーを迎える。コンスタント活躍し続けてきた姿は立派だが、来年はチームを全国へと導く爆発的な活躍にも期待がかかる。

その他、永長・益子小笠原大北川村といった経験豊富な下級生レギュラー組が残る点も大きなアドバンテージ

番手は、持ち得るパフォーマンスをフルに発揮できる学院大か(その点を県内高校で例えると、なんとなく三高が被る)。

長いこと4番・捕手を務めた渡邉離脱は痛いが、早坂という成長著しい正捕手候補がいるのは大きい。投手陣も速球派右腕が揃っており、左腕の台頭がポイントか。

野手陣も布施林田根本など打力のある新人が残る。新入生でも、一芸に秀でた逸材たちが入部予定とのことで、早いうちから出場機会を与えられるかもしれない。

学院とは対照的に、個々の能力資質は確かながらそれらを実戦で中々生かすことのできない工大は、投打において絶対的な柱となれる選手必要だろう。

軟投派投手で小刻みに繋いだり、新人戦のようにアベレージヒッターを4番に置いてなんとかしてもらうのではなく、有望株は多いだけに、王道の戦法で挑んで欲しい。

東北大・宮教大の国公立勢も、田村・鳩原・松下クラスはいかなくとも、例によって見所のある選手複数存在する(つい先日、松下独立リーグで再開すると知った時はものすごく嬉しかった)。

ラストイヤーを迎える東北大・中尾は素材だけなら先輩の田村と比べても遜色ないし、指にかかった時の140キロ超の速球は私学勢でも苦戦するはず。そろそろひとり立ちしなければならない時期だ。

宮教の速球派・青木も、ラストイヤーを迎える。速球のスピードは確かだが、1年の頃からほとんど変わっていないのも事実だ。今シーズンチェンジアップはじめ変化球に大きな成長を感じただけに、速球の進化次第では大化けも期待される。

東北大は、打力強化の成果が出てきており、椋木・山野高川学園福祉コンビ連続無失点記録を2年連続HRによって破るなど、インパクトのあるシーンを量産している(近年の二高といい、インテリ守備を捨ててでも打撃を強化するという方向に落ち着くのだろうか?)。

宮教も、4番も務める守備職人小原、あと一歩で盗塁王を逃したシュアな打撃も魅力な菅野高校時代は4番も大学洗礼を味わった猛肩・大川口など、見所のある野手散見される。全体的にパワー不足は否めないので、投打共々、一冬での成長を期待したい。

福祉一強の様相を見せる仙六リーグだが、すべての大学に見るべきものがあり、今後どう勢力図が変わってもおかしくない雰囲気がある。一度ハマると、高校に負けず劣らず魅力的な仙台大学野球を、来年度も追い続けていきたい。

Permalink |記事への反応(0) | 22:37

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2019-11-16

今日柏レイソルがこれからJ2優勝するけど

誰が決勝点を決めるかな?

Permalink |記事への反応(2) | 14:04

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2019-09-30

anond:20190929162414

ドロップゴールは今大会結構出てますけど、あれ難しいんですよ、ワールドクラスでもざらに外れる。

あのときの周囲の状況がどうだったかからないですけど、まずその状況からドロップゴールを決めるなら

スクラム絶対押されない確信がある

・後ろに田村などドロップゴールを決められる選手がいる

・その位置はゴール真正付近である(角度のあるところからドロップゴールはほぼ決まらない、あの時のスクラム位置真正からやや左にずれていたので、右後ろにパスを送って真正面の位置にする必要がある)

・その選手プレッシャーがかかっていない

・そしてSH田中にもプレッシャーがかかってなくていい球がキッカーにだせる

・かつ、理想は80分すぎてから蹴って、決まる、次善は決まらなくてもポロリなどで試合が切れて終わる

という状況が整ってないといけませんよね。

それに近い状況が2003年ワールドカップのイングランドで、たしかゲームが終わる条件は違っていた(延長に時間設定があった)はずですけど、ほぼ終わりの時に蹴ってそれが決勝点でした。

その時のイングランドスクラムが異様に強く、また、キッカーのSO、ジョニー・ウィルキンソンキックも超正確で、スクラムとそこからとったペナルティで大半の点を叩き出せるほど絶対の自信があったのでできる戦術だったと思います

あのときはもうちょっと時間があったし、スクラムもよくて五分(それ、下馬評からするとすごいことなんですが)だったので、時間稼ぎが一番硬いっちゃ硬かったんじゃないかなぁ・・・

Permalink |記事への反応(0) | 00:22

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2018-07-03

日本ベルギー戦で感動した?

当方サッカーのことはほとんど知らず、今回のW杯試合も見ていない。

今回の試合で知っている情報は「日本が後半のはじめに2点取った後、最後20分あまりで3点取られて逆転された」という事実

「感動した」とか言っている人がいるらしいが、この試合展開は日本にとって感動できるものなのだろうか?

無論、ベルギーにとっては感動モノだろう。0-2という状態をひっくり返せたのだから

個人的には「感動できる試合展開」というのは、1点取ったら1点取り返される、みたいな一進一退のせめぎ合いがあって、

最後の数分で決勝点を取る、取られる、みたいな展開だと思う。

そんな試合が終われば「いやあ惜しかった。ベルギーおめでとう、日本もよく頑張ったよ」みたいな感動があるだろう。

でも今回の試合展開だと「後半開始直後で一気に2点も取れたし余裕でしょ」みたいな油断があったのではないか、と勘ぐってしまう。

例のポーランド戦があった後だからなおさら、「あとは体力温存でもしとけ」みたいな指示があったのではないか、と疑ってしまう。

ポーランド戦の戦略についても議論百出だろうが、ここでは自分はあまり良い印象を受けなかった、とだけ触れておく)

もしくは、単に後半になっておじさんジャパンが体力切れを起こした、とも考えてしまう。

油断にせよ体力切れにせよ、あまり褒められた試合内容ではなく、とても「感動した」とは言い難い……

W杯に興味がない人間試合結果と概要だけ聞くとそんな印象を受けた。

あくま個人の印象であって、感動するのは間違いとかそういうことを言うつもりはない。

感動した人は本当に感動したのだろうし、パブリックビューイングかなんかで周囲の人達感情を共にしていたのなら

その想いもひとしおだろう。

まあどちらにせよ日本W杯は終わった。関係各所の皆様はお疲れ様でした。

Permalink |記事への反応(1) | 20:50

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2018-06-05

俺のパワプロペナントモード渋川選手

パワプロペナントモードで、ドラフトで獲得した架空選手ばかりにして、オートでペナントモードを回している。

選手の成長は自分でやってる。もう総計70年くらい回している。

今年のペナントで、我がパワフルズの渋川選手シーズン最多本塁打更新しつつある。9月4日の段階で、57本。バレンティンの実際の記録まであと3本だ。時間問題である

ただ、渋川選手には一つ大きな問題があった。打率が2割6厘なのだOPSは.818。

現在までの総安打数97本(内本塁打57本、二塁打12本、短打28本)。ただのヒットより2倍近くホームランが多い。

しか問題なのは得点圏打率も同じく悪いこと。2割1分9厘。そして打点が98であることから分かる通り、ほとんどがソロホームランなのだ

そして三振が極めて多い。152.三振率は3割2分3厘。

渋川選手はもともとミート力(C68)もあり、前年も60本打っている。その際の打率は2割8分。3割を打った年だってある。

なぜか今年だけ、打率2割でホームランばかりの選手になってしまった。

もしこんな選手が実際にいたら、どうなるんだろうか?

ただホームランの数だけ多いのだ。他はひどい。一応チームの決勝点ホームランでもぎ取ることはある。だけど、いつも三振内野への力ないフライばかりしている。

他の指標が全く揃わない60本打者。昔、外国人王貞治の55本を更新しようとした時、露骨敬遠されたことがあった。その問題をも乗り越えてバレンティンは60本打った。

もし現実プロ野球で、日本人で、打率2割打点100程度で60本打たんとする打者が現れたら、どうなるだろうか。ちなみに四球も選べない。ただ、守備は上手い。

ホームラン記録にも品格と言うものがある」「こんなただホームラン打っただけの記録は認められない」とかいって、退けられやしないだろうか。

勝手渋川選手への賛否両論想像している。

Permalink |記事への反応(1) | 01:44

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2016-07-28

言っても詮無いが、宇都宮けんじにしておけばなあ…

例え負けたとしても意味のある選挙戦になったはず。

宇都宮けんじ過去2戦は次点とは言ってもはっきり言って惜敗というわけではなかった。

圧倒的な勝者の添え物でしかなかったし、2番手にふさわしい世論の注目すらなかった。


今回こそは自民宇都宮の激突になるはずだったのに。

知名度頼みのひどい候補相乗りするために宇都宮を辞退させて。

選挙戦ワイドショー的ないじりと文春砲ゴシップが飛び交う酷いものになって。

自民の内輪論理なんかが主題の一つになり、ノビテルがオウンゴール決勝点を放って。


今度こそ意味のある選挙戦が戦われるはずだったのに

こんなどーーーしょもない選挙戦になって。

それもこれも、最も真面目でやる気と積み重ねのある宇都宮けんじという候補を切ったから。

彼のために用意されたはずの最高の好機に。

Permalink |記事への反応(0) | 09:25

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2014-06-13

恥ずかしい恥ずかしいオナニー来たぞお前ら!


クロアチア西村主審に不満爆発「勝利奪われた」

ブラジルW杯第1日1次リーグA組 ブラジル3―1クロアチア(12日、サンパウロサンパウロアリーナ

主審が勝利を奪った」「(クロアチア代表は)勇敢に戦った」。サッカー・ワールドカップW杯)の開幕戦ブラジルに敗れたクロアチアでは、

代表チームをたたえる一方で、決勝点のPKをブラジルに与えた西村雄一主審への不満が爆発した。

クロアチア代表コバチ監督地元テレビに「われわれはベストを尽くした。あれが(PKの)反則なら、サッカーなんてしない方がいい」と強調。

主審試合レベルに達していない。恥だ」と酷評し、怒りをぶちまけた。

地元メディアも「チームはホストブラジル相手燃え尽きるまで戦った」と健闘を称賛したが「主審ブラジルの肩を持った」と非難した。





宇多田ヒカル@utadahikaru

I hope Croatian peopledon'thateJapanese people after their unfortunate match againstBraziltoday...

https://twitter.com/utadahikaru/status/477285760089858049




日本人西村主審クロアチア人に憎まれたとして、なんでその憎しみを無関係の俺らまで受けなきゃいけないんだよwww


で、それを予防するために先回りして謝罪


「お前は西村と同じ日本人から差別するわ」っていう人たちの価値観内面化してるんだよ宇多田は。そういう差別は許容してるんだよ宇多田みたいな奴は!


俺がよくわからないのは、ネガティブなことでは積極的にひとくくりにされようとする人々って、ポジティブなことではひとくくりにされたがらないよなwww


その非対象性おもしろいわwww


俺なら、ポジティブなことには積極的にひとくくりにされに行って、ネガティブなことは自分と切り離すわwwww


これ読んだらブックマークしろ



(文:masudamaster)



http://anond.hatelabo.jp/20140316114316

http://anond.hatelabo.jp/20140613131206

http://anond.hatelabo.jp/20140614025031

宇多田W杯開幕戦の判定に「日本人を嫌いにならないで」

http://brazil2014.headlines.yahoo.co.jp/wc2014/hl?a=20140613-00000019-tospoweb-socc




追記:

宇多田ヒカル @utadahikaru

周りのサッカーファンがみんな誤審だって騒いでたか鵜呑みにして失礼な冗談を書いてしまった西村さんごめんなさいorz

https://twitter.com/utadahikaru/status/477339706363895808

Permalink |記事への反応(2) | 13:25

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2011-09-06

北朝鮮戦の埼スタの雰囲気が気持ち悪かった話

さらだけれど。

スタジアムは、ワアワアしていた。特に終盤に顕著だった。

チャンスの(というかチャンスをものにできなかった)ときだけワァーーッと騒ぎ声が響く。

指定席

まずは自分が座っていた辺りの印象から話そう。

あの日は協会関係者にいただいた北寄りバックロアーの指定席にいた。自分で買った南自由は人に譲った。

そこにはスタジアムによくいる「ぐだぐだうっせーけどたまに的を射たことを言うおっさん(にーちゃん/ねーちゃんの場合もあり)」の声がなかった。カテゴリーの関係もあるだろうが。

周辺が、とても静かで、もちろんシュートを外したときなんかはワアワアやっていたし決勝点の瞬間は総立ちだったが、とにかく大人しいという印象だった。ゴールのあとの、終了の笛を待ちわびるゆっくりとした手拍子にも、加わる人は少なかった。

ちなみに、ゴールの前に席を立ってしまたかわいそうな人は、見える範囲で二組だけいた。

■バックロアーから見たゴール裏

一番騒いでいたのは中央部。横軸中央の、上から下までのラインだけ、最初から最後まで手が動いていた(席確保の際はあそこから先に埋まって行ったんだろうか)。同心円状でなく、縦のラインが形成されているのが興味深かった。

それ以外の場所は、なんとなく、のっぺりしていた。抽象的な表現で申し訳ない。

今までの代表戦でも「お祭りみたいで楽しそうだなあ」と思ったことはあったが、のっぺりして見えたのは初めてだった。そこが気持ち悪かった。

帰宅してから映像を見ると、飛び跳ねていても声は張ってない若い人たちがいて、ああそういう「楽しみ方」もあるのだなあという感想を抱いた。喉より足が疲れそうだなあ。

■チャントについて

日本チャチャチャ、あとは似たような曲目3種類くらいで回していたような印象。

特定の選手が好プレーをしても「(選手名)チャチャチャ」ではなくほとんど「日本チャチャチャなのは

選手の判別がついていないのか、みんなでがんばってるんだから贔屓はしないという精神なのか、と勘繰りたくなる。

ゴール裏から起こったチャントに北が乗っかっていたのは聞いていておもしろかった。

切れ目ではなくて、一区切り付く前の途中から被さっていっていたように聞こえた。本当のところはわからないが。

ここぞというとき日本チャチャチャに対して、指定席周辺からの「呼応」が極端に少なかった気がする。チャンスのあとの手拍子のしやすいチャントにしても。

バックアッパーからは、時折、手拍子が雨のように降ってきていた。

けれどスタジアム全体で雰囲気を作り上げるには、1階席からの声援がもっとなければいけなかった。

ゴール裏→バックロアーという「繋がり」が絶たれているのは厳しい。

試合後、選手達の反応

選手ブログ試合後のコメントで「一体感があった」と褒められていた。

どういうことだろうと考えていた。

終盤、シュートが外れるたびにゴールへの期待感が高まっていく、それは(たぶん)あった。

思うに、ゴールを信じて声を張り上げていたサポーターたちの気持ちと、最後まで諦めずに北側のゴールに攻め続けた選手達の気持ちが、一体となっていた、ということ……なんだろう。

でも、私は、もっと良い雰囲気を作ることができたはずなのにと、思わずはいられなかった。

気持ち悪いのは私だ。

Permalink |記事への反応(0) | 21:52

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2011-07-11

なでしこJAPAN快勝の裏に日本代表主将のあの男の活躍がの巻き。

※このエントリは私の大好きな「スポーツ見るもの語る者~フモフモコラム」のパクrもといリスペクトです

http://blog.livedoor.jp/vitaminw/


心を整えたい!


女子サッカーワールドカップの準々決勝、日本ドイツ試合開始前およびハーフタイム中のインタビューで「あの男」が繰り返

した言葉です

「あの男」そう、サッカー日本代表主将長谷部誠選手ですなでしこJAPAN歴史を創った陰で彼が暗躍していたことはもっと

知られても良いでしょう。

今回はそんなサムライブルーキャプテン長谷部選手の動きについてチェックしていきましょう。

モテモテ長谷部選手はいつでもウェルカム

長谷部選手と言えば日本代表の中では主将として、真面目に誠実にメンバーコミュニケーションをとり曲者揃いのチームをまと

め上げている名キャプテンで、

若手選手は真面目な発言をした人に「長谷部か!」というツッコミをするほど、チームメイトから尊敬を集めています

そして先日発売した著書「心を整える。」はベストセラーとなっています

世の中の女性に対しても、そのイケメンではないがさわやかなルックス、日本代表キャプテンというステータス海外活躍する

ことによる高い給料と、モテモテ要素を全て備えており、その圧倒的アピール力に寄ってくる女性は後を絶ちません。

そんな状況で浮かれ立たない男などいるはずもなく、長谷部選手日本との遠距離恋愛でなかなか会えない某本田アナと別れ女遊

モードに入りますしかフリーであることを天下に示すために、シーズン終了後の帰国時に「The End OfLOVE」と書かれたT

シャツで全世界女性にウェルカムを表明した事は記憶にも新しいですね。

つウェルカムヘブン[DVD] http://amzn.to/omTtDa


そんな誰でも来い状態の長谷部選手日本では散々テレビに出まくって、女子アナアイドルグラドルメール交換しまくった

の良いものの、オフが終わりドイツに帰国。ヴォルフスブルクという北部のド田舎町では全然女遊びができません。が、そこに朗

報が!ドイツで開催されている女子ワールドカップ試合ヴォルフスブルクで組まれたのです

しかも見事に勝ち進んだ「なでしこJAPAN」がやってきたのです勝手知ったるホームタウンに大量の女子長谷部選手は自らのプ

レースタイルのように労を惜しま縦横無尽に動き始めたのです

…言いたい事はわかりますなでしこJAPANなんて不器量の集まりではないかと。モテモテ長谷部選手のお口に合うのかと。確かに

サッカー青春を捧げた彼女たちは、ヘディング練習のしすぎで顔が潰れてしまった澤選手を筆頭にお世辞にも美人揃いとは言え

ません。しかし、何人かは見られる顔の選手がいらっしゃるです。個人的には鮫島選手、超タイプです

安藤 梢

 http://matome.naver.jp/odai/2125351445532140015

丸山桂里奈

 http://matome.naver.jp/odai/2126559444013016401

・鮫島 彩

 http://matome.naver.jp/odai/2126524399704137901

もちろん、極上のルックスとはいえませんが、彼女たちはサッカー選手として純粋長谷部選手尊敬しています。ウェルカム

態の長谷部さんにとってはまさにお手軽なのではないでしょうか。

トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか http://amzn.to/nrBTTE


◆心を整えるには まず体から

しかし問題はどうやって彼女たちに近づくか。ワールドカップ中の選手へは安易に近づけませんし、通常は関係者以外は男子禁制

ですしかし、ピンポイントの早いパスでディフェンスラインの穴を通すのも長谷部選手の得意プレー。それは、NHKBS1日本

国民に明かされました。試合直前にピッチサイドでインタビューを受ける長谷部選手

日本サッカーは十分通じるはず」

「大アウェーだけど頑張ってほしい」

「昨晩、宿舎におじゃましたのですが雰囲気が良かった」

え?普通に宿舎におじゃましちゃったの?さすが長谷部選手日本代表主将という肩書をフルに発揮して、試合前日の夜という、

極めてセンシティブ時間に宿舎に突入していました。宿舎ですから当然シャワーもベッドもあります連戦ストレス男子

足で飢えた女子選手とウェルカム長谷部。どうなるかは火を見るより明らかですね。

女医が教える本当に気持ちのいいセックス http://amzn.to/pDP7yW


こんなこと私の下種な妄想であって欲しい。そう思いスポニチを見ると、下記の報道が。

試合前夜に宿舎を訪れた男子主将に、同じく浦和からドイツに渡ったFW安藤梢(29)=デュイスブルク=らが奮起。』

http://news.goo.ne.jp/article/sanspo/sports/ssp20110711008.html

丸山長谷部の著書「心を整える」に引っかけて「お会いできて、すごく心が整いました!」と感謝した。』

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/07/11/kiji/K20110711001185890.html

見事に「見られる顔の選手」に手を出しとるやないかい!さすがの戦術です長谷部選手

試合前日に手を出された方はというと、前半積極的なチェイシングで守備を助けた安藤選手を後半に丸山選手に交代。監督は、期せずして姉妹となってしまった2人が同時にピッチに立たないようにする気遣いで、2人の奮起を促します。丸山選手の感動的な決勝点はこうして生まれたのですね。ありがとう長谷部選手

しかし、一晩に2人お相手とはさすが無尽蔵のスタミナを持つ長谷部選手ですね。いやいや彼のスタミナを持ってすればさらに…

…はっ、我らが鮫島選手にも手を出したのでは!?そう思って試合中継のビデオを見直すと、長谷部選手おでこに大きな絆創膏が。

そう、完全に返り討ちにあっているではありませんか。良かった、鮫島選手のの貞操は守られたんだ!

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今回の経緯を見るに、現役の日本代表選手女子宿舎を訪れるのは、なでしこJAPANにとってプラスの様です準決勝フランクフルトで開催されますクラブチームにはかつて高原選手稲本選手所属していました。現在日本人選手所属はありませんが、槙野選手のケルンからならアウトバーンをひとっ走りです


準決勝に向けて槙野選手は是非、大黒柱である選手を訪れてあげてください!



※まともな観戦記を読みたい方は本家 フモフモコラムをご覧ください。

http://blog.livedoor.jp/vitaminw/archives/2011-07.html#20110710

Permalink |記事への反応(1) | 17:52

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2011-01-31

http://anond.hatelabo.jp/20110131145458

お前ら、普段嫌韓なくせに、こういう時だけ李を擁護するのな。

韓国韓国人が嫌いなのと、李をそういう視線から保護することは矛盾しねえだろ。

韓国マスコミ日本マスコミ偏向報道ばっかしてるけど、調子いいことばっか言ってるのはお前らの方じゃん

韓日のマスコミ韓国ネチズンを看過して日本ネットを叩こうとする人は

要するに「反ナショナリズム」ではなく「反日本」だよね。

うどんなアホでも気付いて飽き飽きしてる詭弁ポーズ

そんなお前らによってどれだけ在日韓国人が傷ついて苦しんでるかわかってる?

なにが、なににたいして?

またぞろ被害者素振りが始まるんですか?

今回李を賞賛した人は、他の在日韓国人にも同じように言ってやれよ。

「お前の決勝点ボレー凄かったな!」って道歩いてる在日朝鮮人に言うの?

なにそれ意味不明

まあ在日朝鮮人がどこにいるのかよくしらんけど。

お前らが韓国マスコミ馬鹿にしながら李をかばう、そんな姿勢を李は見たいと思っていない。

だって韓国マスコミ馬鹿じゃん。

極めて幼児的な民族ナショナリズム、手癖のような事実捏造偏向報道

キヨンソンの人種差別ポーズを擁護する為に関係無い試合画像報道できる奴等。

馬鹿馬鹿って言って何が悪い

韓国マスコミと李にどういう関係があるんだ。

お前と李はどのような関係にあるんだ。

手柄立てた人間にすぐ威を借りて勝手に"内心"を騙るんじゃないよ乞食が。

むしろ悲しいと思っているに違いない。

いい加減に気付いてくれよ。

身をよじるような振り付けで他人の内心を勝手に力説すんな。

お前のその論法は韓国マスコミによう似てるわ。

そして、擁護したつもりで「李は日本人です」なんて恥ずかしいことも言うな。

李は日本人じゃねえか。

彼自身が国籍日本にし、心としても日本祖国と決めたか日本人だ。

今後もし気が変わったなら残念だがまた別の祖国に籍と心を置けばいいこと。

彼の自由はお前が干渉することじゃあないよクズ

そして、そういう人は李の他にもまだまだいっぱいいる。

どういう人だよ。

お前が勝手に騙る李と”同じ人”か。

で、同じってのは何が”同じ”なんだ。

日本に住んでて国籍朝鮮から”同じ”か。

自分が言ってることわかってんのか。

いい加減な感情でものを言うな。

おまえがな!

何か立派なことをした奴がひとり出るたびに

そいつたかるみたいにしてオナジダオナジダ喚きながら

そいつとは似ても似つかない態度で被害者の所作をするだけの奴等や

そういう悪い習慣を推奨するいい加減かつアホ丸出しな日本人どもは

いい加減恥を知って成長しろ!

Permalink |記事への反応(1) | 15:20

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