
はてなキーワード:村上海賊の娘とは
村上海賊の娘を読んだ。読みやすい歴史エンターテイメント小説だった。海戦の終結が切なかった。
正直なところ、一巻を読んだ時点ではあんまり面白そうな感じはしなかった。物語やキャラクターはとても優れていたのだけれど、頻繁に出てくる現代との相違や、メートル法表記などのせいで没入感が削がれていたのが原因だった。
また大規模な戦がはじまっていなかったのも理由に挙げられると思う。まるまる一巻使っているのに、舞台の説明と登場人物の紹介だけに終始するのは(もちろんそれだけじゃないんだけど)いただけなかった。
でも、二巻以降はすごい。陸戦から始まり、ちょっとしたインターバルを挟んでから大々的な海戦へと展開していく。土煙がもうもうと立ちのぼり、磯のにおいがぷんぷんと立ち込める中、魅力的な登場人物たちが戦場を闊歩していく。
凄惨極まりない戦場がたて続けに描かれるのだけれど、この物語はそこにユーモアを落としこんでくるところが素敵。現代の価値観からでは受け入れられない狂人ばかりが登場するのに、どいつもこいつも痛快で清々しい生き様を見せてくれるのもよかった。
最終盤では主要な人物が死んでいくんだけど、終わりが近いこともあって、妙に物悲しく感じてしまった。泉州の海賊が死んでいく様なんかは捨て台詞のひょうきんさから笑ってしまったほどだったのに。
一巻のラストでポット出の割に強烈なインパクトを残した延王と延麒の話
クーデターで延麒がさらわれたりといろいろ事件があって大変な話
1巻とか図南の翼と違ってこれはそんなに何回も読んでないけど、そうそうこうだったなーって思うとこが結構あった
今回読んで発見したのは、
・更夜って!図南の翼のあの更夜か!犬狼真君!今更気づいたわ・・・そういうことだったのか・・・
・村上海賊って!!!割りと最近、村上海賊の娘ってのが有名になって、それで初めて知ったと思ってたけど、実はこの本ですでに触れてたんだな自分・・・うかつすぎるっつーか小野不由美の先見性がすごいのか?
屍鬼とか読んだ後だと、十二国記の読みやすさとわかりやすさと面白さが本当にありがたいなあ・・・
キャラもよく立ってて、すでに設定知ってる人にもくどくない程度の説明入れてあって、キャラ重視・ストーリー重視って感じだったから、読んでてとてもわかりやすかった
図南の翼と比べちゃうとやっぱり気持ちいいばっかりのお話じゃないから再読度は低かったんだろうなー
きせいさんは鐘を鳴らすだけで十分だ
みなさんおつです
・01オードリー・ヘップバーン (40): (-@∀@) ◆ABC6H3G1B2
・02 新緑 (63): ◆RbdsL/2C4E
・03アンナ・カレーニナ (75):ID:AoBzUdh8
・05 2(番 (97):ID:vw9CQQHQ
・06村上海賊の娘 (124):ID:AoBzUdh8
・07キジ (129):ID:AoBzUdh8
・08赤いスイートピー (148):ID:AoBzUdh8
・09犬養毅いぬかいつよし (181):ID:LqB1JAWV
・10ニョロニョロ (199):ID:XFTEjDWD
・11忌野清志郎 いまわのきよしろう (219):ID:AoBzUdh8
・13桑田真澄 (244):ID:AoBzUdh8
・14キャッツ[CATS] (261): ◆RbdsL/2C4E
・15 蒸す (275):ID:DwAfvZh/
・16 鹿《か》の子(絞り (294):ID:AoBzUdh8
・17ガンジス川 (305):ID:AoBzUdh8
・18 40にして惑わず[不惑だけど] (319): (♂・∀・)♂ ◆VVVF/4gFB.
・19 1(番 (344):ID:XFTEjDWD
・21コートジボワール (391):ID:bui8iC1D
・22ツツジ (400):ID:wjQi61yB
・24 3(時間 (428):ID:leynAXmh
・25 第 3日曜日 (458):ID:uKJSRpzS
・27 なんという豆:そらまめ (495):ID:bheBySP0
・28萩原朔太郎 はぎわらたくたろう (507):ID:AoBzUdh8
・29 3(人 (514):ID:AoBzUdh8
・31 8(倍 (560):ID:AoBzUdh8
・32ニクソン (675):ID:T41ODrdQ
・xx岩合光昭 いわごうみつあき (845):ID:B85CB1aw
・yy (1)オアフ(島 (934):ID:uKJSRpzS
12pts.ID:AoBzUdh8
3pts*2ID:2spCWPOQ ◆RbdsL/2C4E
2ptID:XFTEjDWD
1pt*13 (♂・∀・)♂ ◆VVVF/4gFB.ID:-----ID:DwAfvZh/ID:LqB1JAWVID:T41ODrdQ
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ID:wjQi61yB (-@∀@) ◆ABC6H3G1B2 ◆SO1.YhfArk
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追記:5月18日・25日以降も書けなかったらこっちに書きそう
海堂尊氏が本屋大賞批判記事で予想していた順位と比較してみた。
読まずに当てよう、本屋大賞。
本命『教場』、対抗『村上海賊の娘』、穴『聖なる怠け者の冒険』。それにこれまで候補作だけは多かった文藝春秋がいまだに無冠という点と、本屋大賞・神7である万城目さんというダブルメリットを勘案して『とっぴんぱらりの風太郎』を大穴にしました。このギャンブルの採点は、予想した四作中三作が上位三冊を占めたら、海堂の社会情報分析力の勝ち、ということでお願いします。
| タイトル | 海堂氏予想 | 結果 |
| 教場 | 本命 | 6位 |
| 村上海賊の娘 | 対抗 | 1位 |
| 聖なる怠け者の冒険 | 穴 | 9位 |
| とっぴんぱらりの風太郎 | 大穴 | 5位 |
海堂氏の負けかな?
今年の本屋大賞が決定しました。ググって見るのもめんどくさい人がいると思うんで以下ラインナップ。
2 『昨夜のカレー、明日のパン』木皿泉
4 『さようなら、オレンジ』岩城けい
5 『とっぴんぱらりの風太郎』万城目学
6 『教場』長岡弘樹
7 『ランチのアッコちゃん』袖木麻子
で何が言いたいかって、書店員か、もしくはある程度書店に行く人が見ればわかるんだけど、これもう売れてるんですよ。
出版社がわざわざ「○万部突破!!」の絶賛ポスター持参で来るくらい売れてるんです。
本部からPOPもバンバン来てるわけです。これこれこう平積みにどうこう。で売れるわけです。ランキング棚にも乗るわけです。もっと売れます。
どれもこれも書店員も常連客も平積み見て「ああまたこれか」って思うくらいにはげんなりしてる本なんですよ。全部。
全国書店員が選んだ売りたい本を選ぶ賞だと思ってたんですけど、みなさん時間がないのかやる気がないのか知りませんけど、
ランキングから適当に引っ張ってきた結果がこれなんでしょうね。
店舗の今年度売上ベストからボカロP系のラノベ抜いたらこのランキングと完全一致したときは笑っちゃいましたよ。
書店員5年目、ああこんな賞もできたんだなーと、一縷の望みをかけてマイナー作家の佳作・良作にぺしぺし票を入れてた私が馬鹿みたいじゃないですか。
所詮ただの物売りです(でした)けど、受賞会見してる作家の周りでニタニタ笑ってる書店員のみなさんは、私とは全く違う生き物なんだろうなあと思いました。
作家様とお近づきになれてよかったですね。これからも帯に具にもつかない泣きました(;;)コメントでも書き連ね続けてください。
あの帯が未だに効果あるとか思ってる編集者さん、営業の方がいたらこれだけはお伝えしたいんですけど、店側としても客側としてもあれは大変不愉快です。
困ります。
明日からAmazonでバイトです。何も考えずにいられそうです。
Permalink |記事への反応(16) | 13:30