
はてなキーワード:普通科とは
田舎で中企業の製造業に勤めているが、最近ちょっと会社の将来が不安だ。
これまでは事業の先行きに不安があったけど、最近は人材の不安が強い。
おかげさまでこのご時世にあって最近割と好景気で、社員への還元も積極的に行われるようになってきた。
ここ数年で給料は結構上がったし(元が低かったのはある)、その中でも初任給にはさらに色をつけて改定されている。ついに高卒初任給も20万を超えた。
以前は大卒が10人程度入ってきたが、最近は1〜2人程度。技術部門や管理部門の新入社員も高卒がメインになってきた。
高卒も地元の名門工業高校からの採用がめっきり無くなり、それどころか工業系ですらない普通科からも採用されるようになった。
人手不足の時代だからしょうがないのかもしれないが、採れれば誰でも良いとばかりに、なりふり構わない人材採用になってきている。
どこの現場からも「最近の新人はひどい」という声が聞こえるようになってきた。
仕事ができない、話が通じないなど、これまで当たり前に共有できていた知識や能力の水準がガクンと落ちているそうだ。仕事中ずっと居眠りをしていたり、無断欠勤を繰り返したり、そもそもの勤務態度に問題がある新人も増えているらしい。
昔からいる社員は、これまでの苦労が結実したものとして、それなりの喜びをもって受け入れている。
だが、最近入ってきた社員は「当たり前でしょ」という顔をして、何の苦労も知らずに高い賃金を受け取っている。
いやまあ、これまでが低すぎたし、正当な水準の賃金を受け取ることは労働者の当然の権利であって、賃金をまるで経営者からの施しかのように扱うのは違う。
しかし、あたかも会社という存在が永続的なもので、ただ8時間会社にいさえすれば自動的に毎月20万円が貰える、と勘違いしている社員が増えているのは暗澹たる気持ちになる。
我々の給料は経営者から貰っているのではない、お客様から貰ったお金なのだ。お客がいなければ、お給料は貰えない。
ただボーッとしていれば勝手にモノが売れるわけではなく、競合ひしめく中から我が社のモノをお客に選んで買ってもらわないといけないのである。
そこを分からずに、給料を貰えるのは当たり前、俺の気分次第で会社はサボってOKみたいな奴ばっかりになって、10年、20年後はどうなるのだろう。
通信制高校のイラストコースの授業は、ご褒美みたいな授業が無いと学校に通えない子のためのお楽しみ授業だ。
①まず通信制高校に行くな。
本当に中学の出席日数が全然無くて入学出来る高校が通信制しかない、毎日登校する体力がない、そういう子供以外は通信制高校には行かないほうがいい。
コロナ禍でのオンライン授業を小中で経験したせいか、親も子も授業ってオンラインでいいんじゃない?って空気がある。よくない。
オンライン授業は子供にとってはサボりたい放題、ろくなテストもなく赤点や追試もない。結果通信制高校卒業の頃には中3時点と大して学力の差がない18歳になるか、もっとバカな18歳になる。
リモートワークもあるしこれからは家で授業受けて家で仕事する時代!って?
じゃあ親のあなた方はみんなリモートワーク出来てるんですか?結局出社を強いられてる方が大半じゃないですか?
お母さん方、子どもを家で見ながらできる仕事はないか…って考えたけど大変だった時代を経験しているでしょう?
結局大人になっても毎日出社できる体力気力時間がある人間のほうが仕事がある。
全日制高校に行ける出席日数があるなら頑張って全日制に行って、働ける体力気力と、学力をつけたほうがいい。
通信制高校のイラストコース出身のイラストレーターを知っています!絵が上手い人を知っています!という意見もあると思う。その人はイラストコースに行かなくても絵が上手かったしイラストレーターになれたタイプの人だ。
まずイラストコースではデッサンもパースもろくに教わらない。人物のクロッキーも数回あれば良い方だ。なんとなく、さわりだけ、お試しみたいな授業があるだけだ。あとはなんかアニメ関連の会社見学とかがいっぱいある。会社見学で絵は上手くならない。
そもそも日本で素人に絵の技術をいちばん叩き込んでくれるところは美大受験用の美術予備校だ。
美大では絵の基礎技術は教わらない。受験前に予備校で教わってるのが前提だから。
専門学校でも大して教わらない。2〜3年で全員を現場に出せるほど描ける人間にすることは不可能だから、元々基礎技術がある生徒や、在学中に自宅で腐るほど自主練出来る生徒にだけより専門的な技術を叩き込んでくれるのが専門学校だ。元々描けないし努力も出来ない人は、専門学校では生徒ではなくお客様として扱われる。適当におだてて辞めずに満期の学費を払ってもらって卒業後のことは知らんぷりの存在、お客様。
全国に50校くらいある。地域によって偏りがあって残念ながら公立美術科が無い県も存在するが、もし住んでる県にあるならラッキー。学費も安い。入学時にデッサンの試験があるのである程度描ける人、やる気がある人だけが選抜されてる可能性が高い。
水は低きに流れるし、人間はモチベと実力の高い集団にいると自然とレベルが上がる。
公立に比べると学費がかかるかもしれない。学校によっては絵の上手い子には特待生制度など用意してくれてる。これもだいたい入試にデッサンがあるのである程度人間が選抜されてる。でも中には倍率が1倍切ってるところもあるので、入試の倍率と卒業生の進路実績(東京藝大武蔵美多摩美あたりが数人でもいればレベル高い可能性あり)をよく調べよう。
予備校代がかなりかかるし、そもそも親が子供の大学進学を考えてない家庭では厳しい選択肢だが、夜間部に三年間通えば基礎的な力はかなりつく。
有閑主婦や退職じいさんが油絵とか描いてるところでしょ?そういう絵じゃないんだよな描きたいのって…と思うかもしれないが、大抵どこも教えてるのは藝大美大を出た人間なので基礎を教わるだけなら問題ない。
ただ美術系高校や予備校と違って毎日描く環境ではないから家でやる課題を頼んで出してもらうといい。
④誰にも教わらなくても絵が上手い人間もいるが……
上にあげたようなところで絵を教わらなくてもイラストレーターとか漫画家とか画家になる人はいる。でもそういう人はごく一部だ。
大抵どこかで教育を受けている。
でも今の時代ってインターネットに知識が転がってるし専門書もいっぱいあるからひとりで上手くなれるんじゃない?そう思う人もいると思う。
確かにネットで上手い絵はいくらでも見れる、YouTubeで絵を描く過程を全部見せてくれる人も大勢いる。
でも絵が上手くなるのに必要なのは、自分の絵のダメさへの気づきだ。
上手い絵と自分の絵を見比べて、ここがこんなに違う、自分はこんなに描けてない、そう気づけることだ。
美術予備校とか美術系高校で繰り返しやってもらうのはこれの訓練だ。
毎日あるいは毎週講評で並べられて比較される、点数をつけられる、先生が指示棒で指差しながら「ここ形狂ってない?」とか言ってくる。そういう経験がど素人を気づける人にする。
自分で気づけるようになってようやく絵が上手くなり始める。
みんなそのために絵を習う。
あとインターネットに転がってるイラストハウツーってまじで実際ヘタな人がしょうもないハウツー描いてバズったりしてるから、自分がある程度描けるようになるまで無料のハウツーは信用しないほうがいい。
しょうもなハウツー描いてる絵師は滅びてください。いたいけな小中学生に変なこと教えないで。
⑤親御さんへ
絵を描くのが好きで将来に夢もあって中学はそれなりに通えてた、そういう子が通信制高校イラストコースに行って、たいした鍛錬もされずに本人も不完全燃焼を抱えながら貴重な高校三年間という時間だけが過ぎていくのを見てきました。あれは見ていて大変きついものがあります。
子供の言う「プロの指導も受けれるんだって!」「ここならやりたいことが出来る、楽しく通える!」をあんまり信じないでください。
15歳はまだかなり子供です。世間を知りません。楽ができるのと楽しいのとの区別も知りません。
子供が行きたがってる学校の評判はよく調べて、可能なら実際に目で見て、社会経験のある大人の目で判断してあげてください。
あと、美術業界やイラスト業界の人の言う「子供の頃から絵が好きで、好きだから頑張ってこれた、プロになれた」みたいなのの「好き」のレベルって、朝起きたらご飯の前に絵を描いてる、授業中も絵を描くのがやめられなくてノートが落書きだらけ、放課後も友達と遊ぶよりゲームするより絵を描くのが好き、絵を描きすぎて夜更かしする、そういうレベルです。
学校の授業の中じゃ音楽体育よりも図工や美術が好きとか、ゲームもiPadも取り上げたら暇つぶしにお絵描きしてるとかじゃないです。
お子さんが一度絵を描く道に進むと競争相手はそれくらい絵にガチな人達ってことも知っていてください。
1980年代前半に10万人ぐらいの都市に隣接した町で生まれた。
町立保育園/小学校・中学校ときて、工業高校と商業高校と農業高校、そして普通科松竹梅みたいな選択肢の中、普通科の梅に進学した。
父親は食品系仲卸問屋勤務で、母もそこでパートで働いていた。裕福な方ではないが、特に金で特別な苦労を強いられたことも無かったと思う。両親どちらも高卒で就職していて、父親の実家の土地に建てた一軒家住まい。
だからか、大学に行くということは特に考えていなかった。だったら商業にいけば良かったのだが、はっきり言うと、学力が足りなかったのだ。
当時は手に職があるのが強いと言うことで、中の上ぐらいの学力が無いと商業高校には入れなかった。工業高校はヤンキーのイメージが合って、根暗な俺には無理だったし、学校でもヤンキー共がそこにいくと言うから避けたいと言う、今思うとお前何考えているんだって理由で避けた。がんばれば商業高校にも入れたと思うが頑張るモチベもなくそのまま進学した。
時は就職氷河期のまっただ中だったが、父も母も比較的安定していたので「世の中不景気っていって大変だねえ」ぐらいで実感なんてあるはずもなかった。
しかし、卒業が近付いて進路という段階になって、先生が進学を特に勧めるようになって実感が出てきた。先生は誰もが厳しいと口にし、進学を勧めてきた。その中に専門学校もあった。
先輩が就職できなかったが、フリーターで楽しく働いている、それも悪くないよ、そんな話も聞こえてきたが、父の会社はフリーターを使う立場でもあって、そのころになってフリーターだけは絶対にだめだと言われるようになっていた。
しかし現実問題として就職が苦しいとなった頃で、Windowsとインターネットがぽつぽつ使われ始める時代だった。それで、地元のコンピュータを勉強できるビジネス専門学校への進学を決めた。決めた上で、高校生活の残りは部活にのめり込んだ。
専門学校は名前さえ書いて入学金を振り込めば自動合格するような所だった。
専門学校では、同級生の半分以上が年上だったりだぶっていたりとするような人々だった。上は40歳ぐらいもいたと思う。ここでだ。本格的に社会の不景気を実感したのは。
ここで危機感を覚えて本格的に勉強を始める事になる。父に頼んでエプソンのパソコンを家でも買ってもらい、勉強して、当時ギリギリ「二種」から「基本情報」へと名前を変えた基本情報技術者試験に合格した。学生時代では最も必死に勉強したと思う。その他にもCCNAなどの取れる資格はみんなとった。資格数としては学年トップだったはず。その上で、来ていた求人でいくつか会社を回った。その中で、工場の生産システムを専門に運用して面倒を見る部署から来ていた求人があり、一番沢山パソコンを触れそうと言う理由で決めた。
当時この生産システムは通称「ホスト」と言われてていて、汎用機にコボルで書かれたレガシーなシステムであった。これを面倒見るために一から勉強して日常のジョブ投入とかは問題なく面倒が見られるようになりつつも、伝票類の物理的な運搬とか、時には入力のヘルプに入るなど、総務と経理の小間使い的な仕事をこなしていた。
入社翌年、ホストからオープン系にリプレイスするという話が来た。
当時、ITバブルが始まってきて、オープン化という事が中小企業の営業にも言われ雨量になってきた。それと同時にホストの保守費用の値上げが来て、あたらしいもの好きの社長がオープン化システムへのリプレイスを決断。オープン系(と言ってもUnixi系)にシステムを載せ替えた。
これが相当なデスマではあったが、今になって思うと元々のシステムを作った古老がまだ嘱託で仕事をしていた時期でもあり、最後のタイミングだったであろうと思う。結局リース契約は1回更新する事にはなったが。ここで基礎スキルを身につけることになる。今に至るまで製造業の生産・ERPを専門として、扱うパッケージは何度も変わっているが、それで喰っている。
さて、実はオープン系にするというプロジェクトにはもう一つ、係員にしか知らされていない理由があって、それは海外への生産の移転へ対応できるようにすることであった。
売上の8割以上を依存している大手企業が、海外に工場を移転するに当たって、現地に団地を作るので下請けも一括して来い、と言う話があったのである。それが大々的に発表されたのは、システムが上手く稼働できなくて必死になっていた頃であった。稼働を始めた頃には中国の工場が稼働を開始し、集中ケア期間を終えて安定稼働に移る頃には工員が中国に多数出張にでて技術を教えている段階だった。
生産ラインは移転され、パート従業員や派遣社員は派遣切り。そんなことをやっている頃に、リーマンショックが来た。
システムの面倒を見ていると、会計の情報や売上の情報なども入ってくるので自然と知ってしまう訳だが、会社の実情はそれほど急激に悪化はしなかった。だが、リーマンショックに乗じてついに国内ラインの大規模閉鎖とそれに伴う工場閉鎖、従業員の解雇が発表された。正直バブル崩壊のトラウマてきな反応だと思う。
その対象に自分は直截入っていなかったが、その頃、システムを更新を担当した会社の方から転籍の打診があった。会社も同意の上で、より良い給料を提示するから転籍しないかというのである。ホストをオープン系に乗せ替えるという経験を、ユーザ側でした経験をかうと。
それまでの会社は、IT系はバックオフィス系の事務員の賃金であり、30手前で手取りで20万円いかなかった。基本的に残業は禁止で、サビ残がある割には稼げないという環境。
現場は月20時間の残業が前提になっている給与で、それと基本的に賃金テーブルが同じなため、残業が無い分だけ低賃金になってしまうと言う構造的な問題があった。
それでも実家暮らしだったので暮らせていたし、周りの環境もそうだったし、何より専門卒の同級生の中では比較的まともな感じだったのでこんなもんかな、と思っていた。
が、その転籍先企業が提示した待遇は月額40万円というもので、近隣の大都市のオフィス勤務となるがかなり待遇が上がる。その他にも福利厚生が付いてくると言う事も魅力的で、一人暮らしもしてみたかった俺は、転籍をすることにした。
ところが、1ヶ月の有休消化期間と退職手続きをして転職先に手続きにいったら、内容は正社員じゃなくて契約、偽造請負であった。
確かに月額40万円だったが、年俸で500万という意味であった。厚生年金は入れないので国民年金・国民健保。報酬からはしっかりと席料2万円が引かれ続け、パソコンなども指定のものを時前で買わされた。とはいえ、前職よりは100万程度手取りは増えたのでこんなものかなと思ったし、やる事やってもらえれば大丈夫だから、元の会社の仕事を中心に降るし、と言われてはあそうですかと受け入れた。というかそれ以外に選択肢がなかった。
ただ、システムの知識はかなりあったし、ユーザー側ではなく開発側の資料に自由にアクセスできるのは純粋に楽しく、サビ残をする為にこそこそする必要も無くなった。当時は自由に働ける新しい働き方みたいな事を真に受けていたので。
転機になったのは東日本大震災の時である。仕事が飛んだ。結果、その間の報酬が飛んだ。どんぶりで人月契約すると言う動きだったので、東日本大震災でプロジェクトが止まった間、無報酬になってしまったのである。
当然失業保険の手当などもでない。周りの似たような仕事をしている社員は出ているのに、出ない。教育を任されていた後輩…といってもプロパー社員も出ているのに、出ない。
これを転機に、転職活動をして、別の会社に正社員で雇われたいと思うようになった。
しかし、全くだめだった。転職サイトに登録しても専門卒では全然応募しても駄目で、専門卒でも許容しているのはSESの様な会社ばかり。面接に進んでも今と同じかそれ以下の待遇でこちらのスキルなんか全くみてないようなものばかり。東日本大震災による契約停止は1.5ヶ月ほどで済んで、その後プロジェクトが再開されたため仕事も戻ったこともあって切実度が下がったが、それでも続けていた。
さらに、そもそも大卒でないと検索しても表示すらされないと言う話すら聞いて、そこからサイバー大学に入学した。
ただ、結局大卒の資格を取る前に、正社員登用された。契約している会社に元請けから内部監査がかかって、触法する可能性のある偽造請負を是正すると言う話が出たためである。
月給は手取り20万ちょいに下がったが、人生で初めてボーナスが出る待遇となり、手取年収はほぼ同じとなった。その上で、厚生年金に復帰し、さらにIT関係の健保など福利厚生が使える様になった。ここで、ここまで身分によって待遇が違うのかと言う事を実感した。
実は今、最初の会社に戻っている。理由は簡単で、父親がコロナ禍で倒れて後遺症が残り、地元に戻らなければならなくなったためである。元の会社は生産システムを強化していて、の後も繋がりはあったので、その伝手で戻る事になった。
年収はほぼ変わらずに入社できたのは幸運だったが、定期昇給はなくなり、ボーナスも定期的には出ない待遇になったが、こればかりは仕方が無いと諦めている。
https://koken-publication.com/archives/3804
これね。
気になったところを引用しながら。
氷河期世代は社会的にもインパクトが強かったので、私もこの世代が最も厳しい状況にあるのだろうと漠然と思い込んでいたところがありました。こうしてデータをあらためて見ると、とても「改善した」と言える状況ではありませんね。
理由は分析されているけど、この「氷河期世代」が、バブルを知ってる最後の世代ら、前世代がどうだったか知ってて、かろうじて現状を認識できたからじゃないかな。
それより後の世代はいわゆる「さとり世代」で、もうこんなもんだとしか思ってないと思う。諦めているというか。それが良いかどうかはわからんが。
ショックが大きかったのは、むしろ非大卒のほうだったのかなという気がします。(中略)高校卒──統計上では専門学校卒も含めています──は、今でも非正規雇用の割合が高いままで、もうずっと改善していません。
これはずっと前から思ってた。
統計の話に自分語りで恐縮だけど、俺は氷河期後期の地方底辺普通科高校出だが、先生が求人をかき集めても就職できる状況になく。金ある奴は進学させ就職希望者を減らす動きがあって、俺もそれに乗り二年制の専門に進学した。そこでは「大学卒業したが就職できず入った」とか「既に非正規でさらに職を失って」と言うような人が半数ぐらいになってた。
就職率100%を掲げていたので卒業で就職決まるだろうって考えだと思うが、実態は、就職先に派遣や非正規が多く含まれてたがカウントに入れ、さらに二社以上から内定を得る人を二重カウントとかで100%といっていた。
俺は基本情報まで取得して、なんとか地元の製造業に生産システムの奴隷として就職することができたが、そんな風に就職できた人はまれ。
今も連絡取れる連中でも、その後も職を転々としている人は多いし、でなくてもボーナスも定期昇給ない仕事に就いている人がほとんど。俺も最初に就職した会社はそうだった。そこから転職市場なんて大卒でなければエントリーもできない。可視化されてないのだと思う。
ただ、何故かここらに全然注目が集まらないんだよな。政治に積極参加するような人たちしか相手にされないからだろうとは思うんだが。
一方で、はてブでもそうだけど全く逆の言説、地方の低学歴の方が就職して結婚して幸せに暮らしている、みたいな統計にも実感にも反する話が言われたりするのが不思議だった。
20代で初めて出産していたのが30代へシフトしていった流れがあります。30代で産むのが一般的な時代になっていたところに、30代の雇用が若干回復したことが出世率の増加に寄与している可能性
統計はそうとしか読めないので「たし🦀」なんだが、どうも実感は「雇用が若干回復した」って感じがないんだよな…。たぶん俺がいる社会階層の問題だと思うが。元々希望条件を下げる事でワーキングプアでも職はある人が多からかな。それで30代で仕事を任されるようになっても、結局は残業で稼ぐだけな所があって。主任/班長に上がって手当5000円付くようになったけどそれがなにか?みたいな。
社会学の世界では、少子化の最大の原因とされてきたのは女性の高学歴化でした。女性が徐々に高学歴化していった結果、まずは結婚するタイミングが遅れます。スタートが遅くなれば、出産に至る時期も遅れるので結果的に子どもの数も減りやすいというわけです。
もう一つの原因は、ミスマッチです。女性の高学歴化は進みましたが、男性は同じようには高学歴化していきません。女性は基本的には同類婚か上昇婚をめざすので、求めるパートナーが見つかりにくいというミスマッチが生じてしまう。これは比較的厳密に立証されています。
これは完全にそうなんだけど、タブー視されてるよな。このサイトは学術的文脈を理解できる人しか覗かない、理解できる人しか読む気が起きない体裁をあえて取ってる風があって書いてあるけど、こういった場以外ではもうまったくくこれ。不都合な事実。
だけどこれは本来次の話
一つ強調しておきたいのは、氷河期世代の出生率を同じ世代内で見ると、経済的に安定しているほうが高くなるという偏りがあることです。かつては学歴の低い女性のほうが産む子どもの数は多かったのですが、それが逆転したのが70年代後半生まれぐらいからです。この世代は、学歴が高い女性のほうが出生率は高いという新しい傾向が見られます(中略)
二人とも大企業で共働きしているモデルが出生率は高い。この二つのパターンでは割と子どもをつくるけど、それ以外のケースでは子どもを持つことが難しくなっている傾向があった
とセットで真っ正面から議論するべきだと思うんだよな。これは大企業並みにしろとかそういうことじゃなくて、そう言う現状認識をみんなで共有した方がいいと思うんだよ。
2000年前半の苦しい時期に何らかの対処が可能だったのかどうかという点について少し考えてみたいと思います。(中略)
政治でどうにかできる余地があったのかと言えば、かなり疑問ですね。結局、問題の背景にはバブルの崩壊による不景気があります。それを政治の力で防ぐことができたのかと言われると、不可避だった
お二人とも政府の審議会などで活動されてるら言えないんだろうなと思った。少なくとも以下のことが失策として言われるのは、学問的にもコンセンサスがあるよな。
新政策を飲んでもらう時には、責任を取らされるキーマン達に「過去はどうしようもなかったよね」って責任追及しない、否定をしない事は重要だとは思う。そんで、この対談はそこを目指してないんだろうと思ったけど、ここは流石に突っ込まざるを得なかった。
お金を配っても子どもが増えないことは明らかで、「効果がないというエビデンスがある」と言ってもいいレベルですね。
筒井 あったとしても効果量があまりに小さ過ぎて、効率がひどく悪い。雇用や出生率は、政策介入の効果が極めて限定的です。例えば、安定した雇用環境にあることは、出生率の上昇にかなりのプラス効果があります。当たり前のようですが、これは説明力がありますよね。けれども、雇用は政策介入でどうこうできるものではありません。「来年は正規雇用を20%増やす」のような政策を打てるわけではない。
これは専門家にはもう常識だと思うんだけど、この間の選挙を見てもお金を配って子どもを増やしましょう、と言う政策ばかり言われる…。これも不都合な真実の一つだと思う。
ただ、雇用は政治介入でどうこうできるものではない、などは,この人達の限界だろうなとも思う。お立場あるとは思うんだけど、もうちょっとそこをオープンに議論していくべきじゃないかと思うんだよな。
これは学者が悪いんじゃなくて、政治家や行政がこう言う先生を使いやいから求めているような所があって、それに影響を受けてしまっているんだと思うんだけどね。
出生率の研究をしていると、政策介入の効果はゼロに近いものばかりですから、論文を読めば読むほど論じたくなくなるんですよね(笑)(中略)
専門家が魔法の解決策を持っているわけではないありませんからね。「教えて欲しい」と言われても答えようがない
社会学の限界がたぶんこれなんだよな。現状の延長線上でしか社会を見られないのだと思う。多くの場合はそれで正しいんだけど、現状の延長線上に無い場合は予測ができない。
別に学者を批判するわけではないんだけど、歴史学者に聞けばまた違った見解が出てくると思うんよ。
私は撤退戦と言っています。本来、政治家は高齢化や少子化を前提とした社会保障をいかに再構築すべきかとか、自治体への悪影響をどう緩和していくのかといった撤退戦略こそを語るべきです。けれども、政治家はそういう話をしたがらない
これはそうで、実務的にはそう言う動きになりつつあって。この二人の先生があちこちで講演会をしたり、委員会などで重用されているのも、こうするしかないと考えている人たちが先生達を「使って」雰囲気を醸成しているんだと思う。
ただ、現実問題として、経済の仕組みは成長し続ける事でしか維持する事ができない…と言う以前に、人間はわずかでも、ほんのちょっとでも、今日は昨日よりよくなる、明日は今日よりもよくなる、と思えないとすごいストレスがかかるようにできている。精神疾患が出ちゃう。
なので、成長戦略という話をしつつ、裏で手当をしていくという今の現実路線はわりとバランスがとれてるんじゃないかと。
政治家のそうした思惑は無視して、行政で確実にやっていくしかない気がしています
これなんだと思う。政治家は無視しろと言う言い方になっているけど、政治家にもちゃんとインプットしてそこを政争にしてはだめだと理解してもらう必要があるんじゃないかと。
政治家は票で動くので、政治問題は言及しなければいけなくなる。だから政争かを予防する。
裏側なんてのは地方行政レベルしか見えてないけれど、議論の俎上に載せたら「無駄遣いだ」 「不公平だ」という声にしかなり得ないような話を、根回しして議会を通すみたいなのは見る。
こういうとき議員を無視するのは最悪で、半端に取り上げられると誰も得しない結果になる。だからちゃんと議会に乗せるんだけど、政争にはならないように必要性をインプットしておくことが必要になる。
最近ではあまり人気もありませんが、ジョブ型雇用──職務内容とスキル、経験を限定して従業員を採用する雇用形態──を普及させるべきという考え方も一部ではあります。厚労省は「骨太の方針」のなかで少子化対策として、「同一労働、同一賃金」と書いています。(中略)ただ私自身は、若年者の失業率が激増することになるので、少子化対策としてはまったく支持していません
これはそう。だからジョブ型雇用が主流になることはないんじゃって思っている。情報通信系をみるとジョブ型雇用が当たり前になっているような話をよく見るけど、全然そんなことないし。
むしろ、人手不足になった今だと、人材確保が難しい業態の企業であればあるほど、どんどん「学歴・経歴不問」 「入ってくれたら育てます」 「定年以下ならOK」」(ただし低賃金)みたいな求人ばかりになりつつあって、ジョブ型とは逆行していると見てる。
ただ、途中に出てくる「同一賃金同一労働」はジョブ型を想定していたのでは、と言う読みは外していると思う。非正規雇用でも賃金は正規雇用並みに出るように、と言うそのまんまの意味かなと。
氷河期と括られている世代の中には、社会的に成功している人たちも当然たくさんいます。その人たちは所得階層で言ったら客観的に見たら決して低くはないのですが、すごく被害者意識が強い人たちが一部にはいます。(中略)
声が大きい人たちは、本人が苦しいわけではないことが多いのですよね。客観的に見たら決して厳しい状況にあるわけでもないのに、自分たちは上の世代に比べて恵まれていないと強く感じていたりする。(中略)社会保障制度の改革に、強いブレーキを掛けるような動きに発展しかねないところがある。そこは少し怖いこと(中略)
いま手取りを増やす改革を進めるべきだという議論が盛んになっていますが、近藤先生がご指摘された層には増税や社会保障の負担増を絶対に許容しない傾向がありますね
「手取りを増やす」というのは国民民主党の看板政策で、この対談の中で唯一といっていい直接的な批判だなと。でもこの部分、本当に国民民主党の性質をよく言い当てているんだよな。
国民民主って、立憲民主党が成立、再編されるとき、原発政策の対立から、立憲に合流することができない労働組合の組織内候補の受け皿としてできた所があるんだけど。その経緯から、国民民主党の候補者を支援する労働組合はこんな感じ。
ただでさえ組織率が落ちて中小企業の労働組合がなくなっている中でも、特に中小企業率が低い人たちなんだよね。
俺の立場を明らかすると、俺はこれら労働組合がある企業の下請けで働いてる。で、ここの人たちが「手取りを増やそう」といっても、お前らがそれを言うの?って思っちゃって白い目で見てる。お前らベア1万円以上でてるじゃん、って。
俺は定期昇給なんかなくてさ。求人集まらないから募集賃金を上げる、に連動してでしか給与が上がらない環境にいるんだよ。
手取りを増やすとか言うなら、そのベア分の金を下請けにも流しちゃくれませんかね、って思えてしまう。
理性では、そんなに簡単な問題じゃないって分かってなるだけど、そう言う連中が、社会保障を減らして手取りを増やせと言っているのはあまりにも利己的すぎるだろ、お前ら別に困ってないだろ、って思っちゃうんだよね。
たぶん、そう言う人も結構いて、そう言う人は参政党にいったんじゃねーかなって思っている。
対談もその後
社会投資的な支援策が表に載っていたとしても、困窮者の実態に踏み込んだ社会保障もパッケージとして政策に盛り込まれていればいいのですけどね。実際は、踏み込むべきところにブレーキがかかっている気がします。
って続くんだけど、まさにこれだよなって。社会を不安定にしていくのはよくない。
最後まで読み切って思ったのは、よく言えば「過去の統計をみつめ、その延長線上にある未来をきちんと紡いでいこうとする人たちの対談」であり、悪く言えば「行政の人たちが自分たちの政策を肯定してくれる御用学者が対談して、新しい政治の流れを牽制してる」って事なのかなと。
私見を述べている部分はともかく、統計認識の部分は王道的な話が網羅されているのでそこを基礎にしないといけないと思いました。辛いけど。
一方で、この対談をしている人はやっぱり「専門馬鹿」で、国内だけではなく国際競争が必要な点、地政学的なリスク、安全保障、民主主義のがもたらす「革命」など、ゲームチェンジを想定してないとか、視野が狭いと思うので、あんまり鵜呑みにするのも違うなーと思いました。
誤字、体裁、固有名詞の間違いだけ直しました。読んでくれてありが㌧
Permalink |記事への反応(29) | 00:10
私はここを卒業した人間のことが基本的に嫌いであるし、卒業生の多くには問題があると思っている。
以下に理由を述べる。
であるならば専門知識以外のリベラルアーツも必要となるわけだが、高専卒はそこの欠如が著しい。
特に人文科学系の知識(古典文学や歴史など)の知識に圧倒的に欠ける。
もちろん4大卒の人間だから教養があるなんてことはない。私も含めてほとんどの人間は無教養である。
同程度に学力のある大卒と高専卒を比べたとき、大卒は多少教養のある人間がいるものの、高専卒は本当に専門知識に偏っているのだ。
イーロンマスクやホリエモンに心酔しそうな人間が多いと言えばイメージがつくだろうか?
高専卒は多くが優秀な人達である。その辺の適当な大卒と比べても、基本的能力が高い。
また、専門職として興味のある分野を仕事にしている割合も高い。
だがそうであるがゆえに、周りを顧みないビジネスパーソンになりがちだ。
たとえば組合活動のようなものを嫌悪する。たとえば労働法を顧みない。などである。
そういう人間は公共の概念に欠けがちで労働者の権利向上を逆に妨げたりするのだ。
大卒ならしばらくプータローをし哲学書を読みこむような人間もいる。
だが高専はそういう「浮世離れ」「風来坊」的人間を産まないのである。
そして、そういう人間を産まない組織というのは概してつまらないのだ。
高専卒は良くも悪くも真面目である。ミクロな視点で見れば優秀だが、マクロで見ると社会悪である。
少なくとも私は思いつかない。
基本的に高専卒というのは「おもろいこと」を言えない人間なのである。
ロボコンのようなものを面白いと思うセンスは、社会一般のユーモアとは対極にあるのだ。
1高専卒は専門性を備えた高学歴でありながら、人文的教養のない人間が多い。
一方で「公共」 「社会」の感覚には欠けるところがあり、社会全体としてはマイナスの価値観を保有している。
3高専は風来坊、浮世離れした人間を生み出さないつまらない組織である。
小中は公立、高校は普通科、特に学びたい分野もないので大学は経済学科に入った。ちなみにリーマンショック世代。
やりたいことがないというかそもそも仕事をしたくなかったが働かねばの自覚はあったのでなんとなく合同説明会に通うも不発。
卒業も近づいてきた時にこれまた合説に行ったところ内定ゲット、ちなみにIT。
3年ほど働いて営業が仕事を取れないとかで社内が待機まみれになり最終的に会社都合退職。
その後入ったIT企業も入った直後にこれまた待機まみれ、割り当てるプロジェクトがなくなったとかでこれまた金もらって辞める。
数年バイトで食いつなぎながら仕事を探して今度は商社の事務、老舗だから手堅いなと思って入った。
が、1年ほど働いたところで社長が高齢で引退、後継者なしのため身売りで合併。
仕事は大変だったけど同僚とも仲良かったし昇給して部下もついた、一番楽しかった時期かもしれない。
4年くらい働いたと思うけど取締役の不祥事、事業失敗による規模縮小でこれまた会社都合、退職金にも色がついてめちゃめちゃ金もらった。
退職日までそれなりに時間があったので友人に相談したり、転職サイトにエージェントなんでも使った。
1ヶ月であっさり内定2つゲットしたので条件のいい方に行った。
これまたITでここでも4年くらいは働いたのかな、プロジェクトの当たりハズレはあったけど悪くない会社だった。
最終的にハラスメントのキツイ現場に回されダウンしてやめる、仕事の内容も合わなかった。
少し休んでITとゼネコンのIT部門の内定ゲットして後者を選んだがここが最悪だった。
パワハラ・セクハラなんのその気に入らない社員を部署全員で無視とかやってること最悪。
「担当業務を親会社が巻き取るのであなた達の居場所ありません」
※勤めてたゼネコンは大手ゼネコンの100%子会社なので逆らえない
ここまでが去年のはなし。
それでもめげずに仕事を探し始めたんだが駅で転倒、腰の骨折ってしばらく寝たきり。
リハビリを開始して歩けるようになったかと思ったら今度は肺に穴が空いて入院してまた寝たきり。
気がつけば半年以上何もしていない体力気力のない中年の出来上がりである。
歴はITが多いけど言語も環境もバラバラ、一貫してこれやりたい、できるってのが全然ない。
これからどうやって生きようかね。
生まれつき壊滅的に歯がガチャガチャで、それがコンプレックスで会話や笑顔を極力避けていた幼少期。
テレビでやってた歯科矯正のビフォーアフターの番組を興味津々で見ていたら母から「そんなお金ないよ」とピシャリ。
母・姉・俺の3人家族なので、まあお金はないだろうなと思っていた。だからそれ以来大人になってからやろうと決めていた。
数年経ったある日、姉が大学合格のお祝いで歯科矯正をしてもらえる事になった。
いや、金あるやん。姉はそこまで歯並び悪くないやん。と思ったが言わなかった。
もしかしたら俺も大学に入ったら歯科矯正プレゼントしてもらえるかもしれないと思ったから。
理由はわからんけど大変やね〜と思ってたら母から「お姉ちゃんの学校にお金掛かったからあんたは高校卒業したら働いて家にお金入れてくれ」
あれ?矯正どころか大学もいけない感じ?ていうか俺が通ってるのは進学が前提の普通科だよ?
流石にその時は講義したが、無い袖は振れないと言われてしまうとこちらとしてはどうしようもない。
高2になったばかりの春、俺だけ早々に進学を諦めた。
当時は何も分からなかったから、ブックオフで買った資格試験用のJavaの本で勉強していた。
「クラスとかインスタンス化は分かったけど、ここからどうやってMinecraftみたいなソフトが出来上がるの?」と半年ぐらい格闘し諦めた。
その後Railsに出会ってWebアプリ開発を知り、プログラムとソフトウェアがようやく結びつくようになった
隣の市のWeb系の会社に入り、今はフリーランスで何とかやってる。
歯科矯正もした。約130万かかった。
大学を辞めて以降、姉と母親の仲は良くないようで、姉が実家に帰ってきたのは俺が家を出て1度のみである
あれだけ金かけてもらったのに薄情な姉と違って自分は定期的に家に帰ってお土産も渡している。なんていい奴なんだ
この間実家に帰った時、母から「職場の友人たちの中で海外旅行行く話が出てるけどお金ないから行けない」と遠回しに言われた。
お前はケチって矯正の金出してくれんかったけどなと思いながらも、可哀想だからお金を出してあげた。
良い奴だなぁ。
断っておくけど、依存先が姉から弟に変わってそれに心地よくなって、みたいな話ではない
なので次に無心されても断る。
お金がないのも本当だと思う。結構前に体を壊して融通がきく派遣に転職したから。
何か良い事おきないかなぁ。しっかりボディメイクしてる俺より身長と年収が高い女が現れて、俺のことを大好きになって向こうから積極的にアプローチとリードをしてくれて、そのまま彼女になってくれないかなぁ
複式学級にはギリギリならなかった。
わかるのが楽しかったし、わかる奴には次々と新しい課題を出してくれるのも楽しかった。
算数の授業にはなぜか二人の先生がついており、わかる子は難しい問題を投げ、わからない子には先生がつきっきりで教えていた。
俺の他にも勉強がやたらできる奴がいて、そいつと競争したり、一緒に問題を解いたりもしていた。
事実上、少人数教育と習熟度別の学習が実現できていたわけで、教育環境はド田舎にしてはかなり良い方だったと思われる。
今思えばそのおかしさを笑われていたこともあったように思うが、当時の俺は自分が笑われていることに気づいていなかった。
それでも概ね楽しく過ごせていたから、クラスメイトたちはとても優しかったのだと思う。
やたら気がよく優秀な奴の多いクラスだった。
マイルドヤンキーな悪友は立派な父親になり、アスペの俺にまで優しくしてくれた子たちは県内の有名進学校に進み、俺と算数の出来を競っていた奴は旧帝大に行った。
中学まで俺は彼らに守られていたために大過なく成長することができたが、高校からはそうはいかない。
地元には高校などなく、進学するには町を出る必要があったからだ。
受験とか面倒くさいなあと思っていた俺は、実家からギリギリ通える普通科高校に通うことにした。
特に対策などする必要がなくて楽だったし、勉強などどの学校でやっても同じだと思っていた。
最初は俺も勉強をがんばっていたが、部活で人間関係に悩み、学校をサボりがちになった。
それでも最低限勉強はこなし、結果的に都内の有名私大に進学することになった。
同級生たちは誰も俺がそこに進学することを知らなかっただろうが、担任の先生は喜んでくれて、それに救われた気持ちになったことを覚えている。
親も喜んでくれた。
後で聞いた話では、父親は昔、大学に行きたかったけど諦めた過去があるらしかった。
さて、電車にほとんど乗ったこともないような田舎者が東京に行くことになったわけだが、世界屈指の巨大ターミナル駅に降り立っても、特に感慨は覚えなかった。
元々引きこもり気質だったことに加え、ド田舎育ちのため、街に対する感性が育っていなかったためだと思う。
揺られながらぼーっと街並みを眺めるのが楽しかったし、それに飽きたら音楽を聞いたり本を読んだりできるのもよかった。
青春18きっぷの存在を知ってからは、電車で帰省するのが数少ない楽しみになった。
寮の人たちはとても面倒見がよかった。
先輩は困っている後輩がいないかよく気を配っていたし、同期も俺を友人として認めてくれていた。
寮を挙げてのイベントもいくつかあり、その度に寮生たちは大いに盛り上がっていて、俺も仲間外れにせずに誘ってくれた。
しかし、当時のアホだった俺は、他人の好意を鬱陶しく思い、その親切やありがたさを浪費していた。
むしろ俺は、周りの寮生たちのあまりの優秀さに打ちのめされていた。
相部屋になった同期は高校の頃にTOEICで800点近い点数を、向かい部屋の奴は満点を取っており、これからは中国語の上級試験に挑みたいと言っていた。
IPAの高度試験をいくつも突破していて、大企業から既に目をかけられている人もいた。
俺はライバルの少ない田舎で、多少勉強ができるだけで得意になっていた愚か者だと、嫌でも気付かされた。
それからは勉強をがんばる気にもなれず、昔から好きだったインターネットに逃避するようになった。
はてな匿名ダイアリーに出会ったのはこの頃だった。
手頃な文量で、知らなかった世界がおもしろおかしく、生々しく書かれている文章群がとても魅力的に思えた。
インターネットがこんなにおもしろいのだから、現実世界での失敗などどうでもいいと思うようになった。
寮を出てからアパート暮らしを始めると、さらに体調が悪くなり、布団から起き上がれなくなった。
何の前触れもなく涙が出てくることもあった。
そうやって何も成し遂げられないまま、大学生活はあっという間に終わってしまった。
このような状態でまともに働けるわけがなく、就活もろくにしなかった俺は、お情けで大学を卒業させてもらった後、実家に逃げ帰った。
追い立てられるようにハロワに行き、そこで紹介されたメーカーに入社することになった。
なぜ受かったのかは謎だ。
その会社はド田舎ではあったが、なぜか業界トップの企業らしく、国内は固め終えたのでこれからは海外に殴りむぞという意気込みで拡大を続けていた。
ただし俺の上司は別だった。
ねちっこくミスを咎めてくるし、自分の失敗を咎められると怒り出すし、俺によくしてくれた先輩はこの上司に愛想を尽かしてやめていった。
主治医からは鬱病と診断され、しばらく休職し、部署異動することになった。
異動先の上司は俺を買ってくれていた。
入社試験の点数がよかったことと、プログラミングができることが気に入っていたらしい。
いろいろ仕事を振ってもらったが、仕事量に耐えきれず、結局逃げるように会社をやめた。
部屋には尿の入ったペットボトルが何本も溜まっていた。
後に精神科では双極性障害とASDと診断され、障害者手帳を取得した。
どうにか体が動くようになった今は、障害者雇用のパートで農業をしている。
誰でもできる仕事で給料も少ないが、職場のおばちゃんたちは優しく、会話も体を動かすこともおぼつかない俺にいろいろ世話を焼いてくれる。
どのような形であれ、職場の一員として一緒に働かせてもらえることはとてもありがたいことだと思う。
また、病気の俺を支えてくれて、今の仕事を応援してくれている両親には感謝しかない。
でも、せっかく俺を大学まで行かせてくれたのに、このようなザマになってしまって申し訳ない。
本当にごめんなさい。
ASDの俺を受け入れてくれた小中学校時代のクラスメイト、孤立していた俺を気にかけてくれた高校時代の担任、大学の寮のみんな、会社の先輩と異動先の上司、家族、俺は迷惑を掛けてばかりでしたが、あなたたちのお陰で何とか生き延びることができました。
あなたたちがいなかったら俺の人生はさらに悲惨なものになっていたはずです。
俺にできることはほとんどありませんが、あなたたちの人生がより幸せなものになることを祈っています。
今まで本当にありがとうございました。
どんなに単純化された内容でも、どんなにいい加減な内容でも、動画の内容を理解できるだけマシなんです
動画中のテロップや音声を理解できると言うのは、残念ながら人類の上澄みの能力だという現実を真摯に見つめなきゃいけない
それも、フツーに通常学級で義務教育終えて、普通科高校進学して、なんなら専門や大学行ってという人間が、その状態である現実と向き合わなきゃいけない