■日刊自動車新聞の報道は本当か？

記事の要点

• 日刊自動車新聞（2025/07/08）が「日産が鴻海（Foxconn）とEV協業を検討中」と報道

https://www.netdenjd.com/articles/-/319911?s=09

• 併せて「鴻海が三菱ふそうトラック・バスとも出資協議」なる情報を提示
• EV市場は伸び悩みとの論調で、協業の成否に疑問符を付与

一次ソース確認結果

• 2025/07/07付ロイターが「日産が追浜工場でのEV生産委託を巡り鴻海と交渉中」と報道
• 同内容を時事通信・共同通信が独立に追随。日産・鴻海双方は公式リリースを出していないため現段階では「交渉中」止まり
• 2025/06/25付ロイターが「鴻海と三菱ふそうが電動バス供給契約を最終調整」と報道
• EV市場に関してはIEA “GlobalEVOutlook 2025” が「24年の世界EV販売増加率は前年＋40%→＋10%に減速」と指摘している

事実認定

• 日産‐鴻海協議：複数の国際通信社が報じ、内容も整合→「交渉事実あり」と判断
• 鴻海‐三菱ふそう協議：一次報道あり→「協議事実あり」と判断
• EV市場停滞論：成長率鈍化は統計で裏付け。ただし販売台数は過去最高を更新しており、「停滞」と断じるのは評価次第

考察

• 日産はEVコスト低減の急務を抱え、鴻海は“EV版EMS”として量産の受託先を探索中。利害は一致
• もっとも追浜工場は国内生産拠点であり、委託が実現すれば国内サプライチェーンの構図が変わる可能性大
• 三菱ふそうの電動バス領域でも鴻海が入り込めば、商用車セグメントでの台湾勢プレゼンスが急上昇する見通し
• EV市場の「失速」強調はガソリン車派メディアの常套句だが、実数は右肩上がり。統計を読む際は「伸び率」と「絶対数」を分けて把握すべき

まとめ

• 日刊自動車新聞の記事は一次報道と整合し、事実部分の信頼性は高い
• ただし協業は交渉段階ゆえ確定事項ではない。進捗を追うには日産・鴻海の公式発表待ちが必要
• EV市場の評価はデータ解釈の問題。「停滞」と断じる前に長期トレンドを確認すべきだ

Permalink |記事への反応(1) | 12:55

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