Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録

「斜陽」を含む日記RSS

はてなキーワード:斜陽とは

次の25件>

2025-10-12

版元編集の末路

「才能ない編集者の末路を毎日考えてるけど」って増田を書いてから9年経った。

自分担当作は売れない、という事は痛すぎるほど分かっているのにそれでも新人作家を遠くに飛ばそうと全力を尽くすしかない」

って9年前に書いたけど、いまや作家編集者の才能の多寡を問わず、「売れない」になってきていて、いっそ晴れ晴れした気持ちにすらなっている。

もちろん「売れやすい」ジャンルはある。

週刊少年ジャンプをはじめとする一部の覇権マンガ

異世界転生や悪役令嬢といった、手堅い読者を弄するジャンルもの

「ちいかわ」を筆頭とするキャラクターもの

これらは続刊が出るのはもちろん、「本」を越境してコンテンツ最近IPっていうの?)が展開していくので、未来がある。

それ以外のIPにならないジャンルは、かなり苦しい。

ジリ貧とまではいかないまでも、出版事業が「文化的価値があり憧憬まなざしを集める」というイメージとの乖離がエグい。

編集者は、その夕暮れ感ハンパない実態を目の当たりにしながら、著作人生を賭けた著者を鼓舞して、「本」をつくらなければならない。

地獄行きだな、と、いつも思う。

怖ろしいのは、体感ではあるが、編集者の6~7割くらいがこの激ヤバな状況に無自覚であることだ。

アラフィフ世代は「逃げ切れる」と思っているし、20代世代は「別にココじゃなくても良いし」と思っている。

その中間層として、定年にはまだ結構時間があり、まったくの異業種にもスライドできない30代後半~40代編集者がいる。

きつい。

自分がきついだけじゃなく、仕事柄、著者を巻き込まざるを得ないからだ。

経営層は、いか斜陽であろうと「覇権」をとれる1作が生まれればペイすることがあるから

とにかく出版点数のノルマを吊り上げ、編集者とも言えない編集者を増やす

夢みる新卒社員をどんどん赤字部門に放り込み、ガチャを回し続ける。

まあ、編集者はいい。

会社員から職種にこだわらず、不正を働かず、やりがいを求めなければ、他部署に異動ができる。

その選択肢は、いちおう自分にある。

いっぽうで災難なのは、その状況下で「数うちゃ当たる」の一弾となる「著者」である

他に職があればよいが、専業作家になるのは、絶対絶対絶対によく考えたほうがいい。

出版社も編集者も、あなた人生に、責任はとれない。

とはいえ、人は「物語」を常に求めるものだし、

書籍の売上は凋落しているいっぽうで、電子書籍は上昇傾向にある。

原作」「IP」を生み出せる人材は今も切実に求められているとおもう。

しかし、原作/IPをつくれる人材は、本当に一握りなんだよ。

そして一握りの人材は、ふつう斜陽も甚だしい出版業界に身を投じない。

コンテンツ業界なら、配信アニメゲームなど、勃興期にあるジャンルはいくらでもある。

なので業界全体の急速な縮小と、人材の質の低下が、両輪となって「紙の本の終わり」に向かって突き進んでいる。

でも、やっぱり人は「物語」を求める。

それは当分変わらないと思う。

その物語を伝達するメディアが「本」でなくなるというだけだろう。

不採算部門の「文化事業」に、踏ん反り返っている人たちが淘汰されるだけだろう。

なにはともあれ全著者に告ぐ。

まじで、いま就いている仕事は、辞めないでください!!!!!

Permalink |記事への反応(7) | 21:46

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-09-09

anond:20250909151752

金を持ってない上司

「俺は金のために仕事をしてるんじゃない!」みたいな熱弁を振るってきたり、若いころの武勇伝を語ってきたりするんだけど、複雑な気分。

いや、良い人なんだけどさ。

俺も金のために仕事してるんじゃないけど、俺の場合は本当に。

10時間稼ぎできればそれでいい。

昭和の熱血教師モノみたいな発破のかけ方やめてくんないかな。

俺、決算書とか読めるから会社斜陽っぷりすげーわかるんだ。

ここで頑張ったって無駄なんだよ。

主力製品需要が右肩下がりなんだからコストカットしたって延命しかなんねーし、次の売上の柱が立たないと死亡確実なんだけど、

研究開発費を一番カットしてるってことは、役員自分の保身のために、将来への投資を捨てて利益を大きくみせてるフェーズに入ってるんで。

高価な装置を買ったり巨大な建屋を立てたり、デカ契約をまとめたり、転職するときアピールになるようなデカ案件無責任に推進するのがサラリーマンの最適解なんだよ。

Permalink |記事への反応(0) | 16:31

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-09-06

anond:20250906125101

それ斜陽貴族の使いっ走りだよね。

Permalink |記事への反応(0) | 13:03

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-09-05

anond:20250905112112

なんていうか、今ってインフレから難しいよね。

デフレだったらさ、「物価が下がり続ける=現金価値が上がり続ける」だからさ、口を酸っぱく「経費削減、原価低減」って言い続けて、儲けた金は現金のままプールしておくのが大正義

経営は苦しいけど、やることはもう決まってて、とにかくケチって将来への投資はしないを徹底して、ダメになったらやめるというシンプル結論

で、話が戻ると今はインフレからね。

今年設備投資しないと来年もっと高くつく。

何年黒字が続くのか見定めて、続けるんだったら一日も早く設備更新していったほうがいい。

でも、今日日、1億2億じゃ工場なんか立ちやしない。

ビジネスモデルから斜陽が確定的だと、ここで勝負に出るのも怖い。

もちろん、インフレのほうが景気はいいってことで、デフレよりずっとマシなんだけど、デフレはさ、言い訳できるし、やることはケチることってもう決まってるからさ。

で、退職給付引当金負債の部でさ、いつか払わなくちゃいけない借金みたいなもんだけど、これがあと10年後に廃業って決めたら、借金の返済期限が短くなるようなもんで、いろいろ気苦労も増えるわな。

勝負に出るっていうのが、日本人口が減っていくんで、モノを作って売るにも、サービスを売るにも、右肩下がりは既定路線

どの業界も、国内で奪い合ってもジリ貧

基本的には海外に打って出るっていう話しかないんだけど、無理だろJK

いろんな設備更新するのもビビってると、かといって開発や製造を手放して、右から左に流すような商売鞍替えしていくと利益率が低くなるしね。

心中は察するよ。

Permalink |記事への反応(0) | 12:07

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-09-04

最近面白いタワーディフェンス教えて

ダンジョンウォーフェア3が最近出たけどなんか合わんかったわ

結局ずっと猿が風船割るやつやってる

タワーディフェンスってもう斜陽なんかな

Permalink |記事への反応(2) | 11:40

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-22

anond:20250822112012

低賃金奴隷をこき使って労働集約産業をぶん回すって既に斜陽だし、日本人がちっとも豊かにならないじゃないですか

今はシリコンバレーエンジェル投資家口説いてスタートアップぶち上げてユニコーンになって株売却してイグジット以外に生きる道はありませんよ

Permalink |記事への反応(0) | 11:24

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-21

大東亜戦争日本アジア支配をどう見るか

大東亜戦争日本アジア支配をどう見るか

大東亜戦争日帝アジアに対して、特に中国韓国シンガポールインドネシアフィリピンでやったことについては複雑で、かつ二面的に見なければならないと思います

インドネシア場合

かに日本オランダを追い出してインドネシア統治下に置き、ポツダム宣言後にはスカルノによる独立を導いたという「解放」の一面がありました。スカルノ象徴するように日本に対して感謝の念を示し、インドネシア親日的姿勢を取り、ビジネスパートナーとして長年良好な関係を築くことができました。これは確かに事実としての正の側面です。

しかし同時に、日本統治下ではインドネシア人をロームシャとして過酷強制労働従事させ、その多くが命を落としました。現地では日本統治時代を「飢餓暴力時代」とまで伝え残しており、この負の一面も決して忘れてはなりません。

フィリピン場合

フィリピンでも同様です。バターン死の行進マニラ市街戦での民間人虐殺戦争犯罪象徴であり、その記憶はつい最近までお札に印刷されていました。これは反日的というよりも「独立に至った歴史を忘れない」ためのものでした。フィリピンはもともと独立を目指していたため、日帝の「解放」が大きな影響を与えたとは言い難い面もあります

シンガポール場合

日本イギリス撃退し、シンガポールを「昭南島」と名付け統治しました。しか統治の始まりには民間人華僑虐殺粛清)が行われ、さら強制労働飢餓住民を苦しめました。現在でもシンガポールの老華僑の間では「苦難の時代」の記憶は完全に消えておらず、市内には当時の加害を記録し伝える石碑や博物館が今でも残されています

日本被害者意識国際的視点

一方で日本人はしばしば、本土空襲沖縄戦原爆2発、あるいは兵士の6割が餓死病死で帰ってこなかった事実を強調し、平和国家自称してきました。しかしそれだけを前面に出すと「加害への反省が足りないのではないか」と中韓などから指摘されます

戦争の加害側であった歴史を忘れ、否認する姿勢さえ見せる者もいます。これはドイツでは考えられないことです。日本サンフランシスコ講和条約を結び、反省を示して国際社会に再び受け入れられ、さらに多くのアジアの国々に許されて仲良くしてもらえたことは、決して忘れてはいけないと思います

特に中国1980年代まで「悪いのは日帝であって日本人ではない」と教え、中国残留孤児を育て上げて日本に送り返すまで面倒を見ました。1972年日中共同声明では賠償請求すら放棄し、日本を受け入れてくれていたのです。

歴史認識外交への影響

近年、中国歴史問題で強くアピールする背景には、日本国内で一部政治家都知事が加害の歴史否認し始めたり、教科書記述が「侵略ではなかった」と書き換えられるようになったことがあります中国にとってこれは大きな衝撃であり、その反動として南京事件731部隊問題国際社会で強調するようになりました。

結局のところ、何が大事かといえば経済であり外交です。侵略歴史否認すれば、特に中国韓国をはじめとするアジア諸国から信頼を失い、貿易や協力関係にも支障が出ます日本はもはやあぐらをかいていられる国ではなく、斜陽国として国益を守るために何を優先すべきかを考えなくてはなりません。その意味で、石破茂氏のスピーチ国益を重視した姿勢として評価に値すると私は考えます

大東亜共栄圏構想の評価

大東亜共栄圏構想は「西欧列強からアジア解放する」と掲げていました。しかし実際には資源獲得と軍事拠点化を目的とし、欧米支配に代わって日本が「統治」しただけであり、現地住民に甚大な犠牲をもたらしたのも事実です。

国際法歴史学的には「侵略」と評価されるのが正確であり、WW2における日帝行為をそれ以外で評価するのは国際的には正統派とは言えません。

ただし独立運動の観点からは「欧米植民地支配から解放の契機」と評価されている面もあり、この両面を見なければなりません。

アジア戦争犠牲者は2000万人以上と見積もられており、これは忘れてはならない歴史事実です。日本からすれば「侵略」と「解放」の二面的に見ることができる、という認識が最も現実的だと思います

戦後の歩みと憲法改正への危惧

二度と戦争に関わらないこと。殺し合いや餓死特攻核兵器使用には断固として否定立場を取ること。これが何より大切だと思います。ですから、今回の参院選改憲勢力が三分の二を超えたことを、個人的にはとても危惧しています

ちなみに…もっと深堀りするならば。

各国の独立運動家が日本を利用したのには明確な理由がありました。

インドネシアスカルノやハッタは、オランダから独立するために日本軍政を「利用」し、敗戦後に即座に独立宣言できる体制を整えました。

インドチャンドラ・ボースも、日本軍を頼りに「インド国民軍」を組織し、反英独立運動を推進しました。

日本に帰らなかった敗残兵達がインドネシアインド独立に協力したというか利用されたというのもまた歴史的な事実です。

また、戦後すぐにアジア各国の対日感情が今ほど悪化しなかった理由もあります

第一に、戦後日本米国主導で急速に経済復興を遂げ、ODA投資を通じてアジアに「恩恵」を与えたこと。

第二に、欧米列強の植民地主義アフリカなど)がなおも続いていたため、「日本侵略けが特別に悪」という視点になりにくかったこと。

第三に、多くの独立運動家は「日本を利用して欧米から独立した」という現実直視しており、一概に反日感情に流れなかったこと。

これらの事情が重なり、アジアの多くの国々は戦後日本を受け入れ、経済パートナーとして信頼関係を築いてきました。

侵略事実直視することは、日本にとって不名誉ではなく、むしろ国際社会からの信頼を守るために不可欠なことです。解放の契機という側面も併せて語り継ぎつつ、二度と同じ過ちを繰り返さないと誓うこと。それが日本国益であり、未来への最大の投資だと信じます

Permalink |記事への反応(0) | 15:41

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-19

anond:20250819131533

人気がないドマイナー過疎・斜陽ジャンルの中で良さげな奴を推せば?海外文学とか陶芸家とか

Permalink |記事への反応(0) | 13:27

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-09

斜陽将棋界で人増やしてどうするの

フリークラス拡大案は実現可能性の低い策に思えるが、ブコメでは好評でびっくり。

https://anond.hatelabo.jp/20250808175616

現状でも棋士の人数は増え続けている。

https://note.com/shogeram/n/n711b1d63746a

棋士の人数が増えると運営費は増大するわけだが、メインスポンサー新聞界が衰退しており、

一部棋戦は廃止を噂されている中で安易に人を増やしてどうするのだろうか。

対策として引退規定を厳しくして流動性を高めることは考えられるが、30代~40代で職を失う人が増えるわけで、

言うのは簡単だが実現は難しいだろう。

そもそも人を増やして流動性を高めるにしても三段リーグの昇段枠を広げるのが筋で、

 アマチュア強豪に参加してもらうという方向性になる理由もよく分からない。

個人的には白玲戦の規定は賛成。

白玲戦の規定を満たすのはせいぜい10年に1人なので、棋戦運営上で大きな影響はないだろう。

Permalink |記事への反応(0) | 08:20

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-07-28

独裁民主

例えばね、独裁者、一人が絶大な権力を持ってるとする。

戦争する、国破れてサンガリアまで辞めないわけ、辞める理由がない

お城に籠城、敵に囲まれる、それでもワンチャン最後兵士一人に「行け」と命ずる

被害デカいわけ、そりゃ辞めない

中途半端で降参しても独裁者一人がケツをふかされる、処刑しかない。

ところが民主主義なら半数の国民が「やばくね?」降参したほうがマシじゃね?と意思決定したなら理論上はそこで止まる。

全滅か半分は生き残るか。

民主主義の方がマシだよね、独裁でも民主的でもどっちにしろ間違いは犯すだろうが被害最小の妥協案として民主主義

 

ところが、大勢意見を集約して多数決を取れば間違いのない意思決定ができる、そのための装置民主主義、と勘違いしている人が多い。

ちゃうボケ

 

ワタクシなんぞは日本民主主義国家とすら思っていないので選挙など行ったことがない。時間のムダだ。

好きにしてくれて構わない、イザとなったら逃げる、日本がどうなろうが知ったことではない

すると怒り狂って説教するバカがいる

投票義務だとか言い出す。権利バカ

義務権利の違いも理解してないアホが民主主義を語る、呆れるしか無い。

 

選挙に行かないなら国に文句も言うな、なんてセリフもよく聞く。

アホかと、関係ない、文句を言う権利はある。投票とは関係がない。

そもそもそれを言い出すなら、日本は30年間斜陽しているわけで政治の責任も大きいわけで、結局のところは斜陽する国家意思決定容認してたのは「投票し続けた奴」特に自民党支持者なわけで、そいつらが責任取れよ、と思うが

自分は正しい選択をしたのに付託した政治家が間違えた行動したせいだ」などと意味不明言い訳をする。

矛盾しかないのだが当人はわかってない。どうでもいいけど。

 

民主政治ってのは巨大なインターロック機構に過ぎないのだが、

毎回どーでもいいような些末な問題を争点にしてる。

今回は米?どうでもいいわw

そんなもの国家意思決定右往左往させてるほうがヤバいポピュリズムしかならん。

 

とはいえ良いのです、民主主義から半数がガチ反省すりゃ方向転換はする。

国家滅亡の危機とか、そういうレベルにならんとガチにはならん、

そんなもんに俺は巻き込まれたくない、さっさと逃げるわw

逃げる準備はできてる。

外国人の妻、二重国籍の息子、非常事態日本人のビザが停止されても妻の母国には余裕で移動できる。

国内預金封鎖されても影響がない海外アカウントへまとまった資金を移してある。

得意げにNISAだのオルカンだの言うてる連中がアホにしか見えないw

Permalink |記事への反応(1) | 16:45

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-07-10

anond:20250710044902

偏狭になれば少なくとも損はしないやんか、今持ってるものが目減りしないと言う意味で。もちろん得もしないが。

それが省エネで生きる斜陽民族の最大幸福

となってしまった以上、フツーの庶民意識を代弁してるだけ。

Permalink |記事への反応(0) | 05:25

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-07-02

夢(No.1283) 2025/7/2

←前 |後→

この家のどこかに妻がいる。斜陽の射し込むオレンジ色の室内に時々思い出したようにどこからともなく姿を現し、時には短い会話も交わしたりもする。だがなぜだかいつも彼女は黒いシルエットだけで表情が見えず、そして気がつくとまたどこかへ姿を消してしまうのである。あとには暖かく飽和した時間けが残る。

夕暮れの薄明りの中で、ぼくはトイレを探している。キッチンの周囲を隈なく調べると、不自然荷物が積み上げられた一角があり、その奥にちょうど小さな個室ほどの壁がある。なぜこんな場所に埋もれているのだろうかと不審に思いながら荷物をどけていると、どこからともなく妻の父が起きだしてきた。「何の騒ぎだ?」などと言って目をこすっている。騒ぎ?そういえば全く気が付かなかったが、玄関の方からなにやら扉を引っ掻く金属音がする。侵入者のようだ。ぼくは慌てて逃げ道を探す。だがここは二階で、あいにくバルコニー勝手口もない。キッチンの壁に換気用の小窓を見つけてこじ開けると、なんとか身体ひとつは抜けられそうな隙間ができた。ぼくはすぐさまそこから屋外へ逃れた。

窓辺にぶら下がると足先が塀に届いた。そのまま壁を伝って外に出る。目の前には広大な芝生の中庭が広がっている。ここを横切ると侵入者からは丸見えだ。少し遠回りになるが、隣の建物の影に沿って大回りをするしかあるまい。

巨大な建築学的傾斜は美術館かなにかであろうか。その表層に触れるとひんやりと冷たい。壁沿いに先を急ぐと、美術館の門から入ってくる大勢の人々とすれ違う。どういうわけか誰もがうなだれ、足取りは重く目はうつろ。どうやら彼らは新興宗教教徒であるらしい。どこかに教祖がいて、それを追いかける盲目的な群衆グループがいくつか迷い込んだのだ。ご丁寧なことにマイクロバスまでチャーターしたらしく、敷地の外に何台も車両が並んでいる。とうてい理解できないし迷惑な話ではあるが、身を隠すにはもってこいの状況だ。ぼくはできるだけ彼らに溶け込むよう、重い足取りを真似て敷地の外へ逃れた。

ぼくはひとまず家に帰る。家といっても先ほどの部屋ではない。現在のぼくは先ほどとは異なる現在のぼくであって、現在のぼくには先ほどとは異なる現在の家がある。現在のぼくの家は郊外の殺風景抽象的なワンルームである。そこには取り立てて特筆するべきものもないが、最小限の必要な何かは揃っている。曖昧モノクロームの棚から武器になりそうな曖昧抽象的な何かを選んで手に取る。それが具体的にどんなものであったかは思い出せない。とにかく武器になりそうなその曖昧な何かを手に、ぼくは最初の家に引き返した。

つの間にか未明が近づいていた。芝生の中庭は少し霧がかかって遠景が霞んでいる。慎重に玄関に近づくと、辺りは恐ろしいほど静かであった。扉は開け放たれたまま生ぬるい風に揺られている。恐る恐る中の様子をうかがう。リビングの絨毯に妻が倒れていた。怪我をしている様子はない。穏やかな呼吸とともに微かに上下する胸。眠っているだけのようだ。いったいここで何が起きたのか、まったく分からない。

←前 |後→

Permalink |記事への反応(2) | 08:14

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-27

札幌でまたオリンピックを誘致?

やめとけ、今の日本は巨大な公的イベントなんてやろうとしたら、それを出汁に儲けようという人間たちが汚職事件を起こすだけなんだから

うそういうところを含めて、もう先進国じゃなくて途上国、いや発展してる最中という言い訳も通じない斜陽国のフェーズに入っちまってるんだよ

Permalink |記事への反応(0) | 18:20

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250627014237

木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いか

Permalink |記事への反応(0) | 01:43

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250627010752

はてなマンガアプリとか使ったことない。コミックデイズと比べて木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いか

Permalink |記事への反応(0) | 01:08

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250627003306

はてなマンガアプリとか使ったことない。コミックデイズと比べて木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いかw」

Permalink |記事への反応(0) | 00:34

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-26

anond:20250626225327

はてなマンガアプリとか使ったことない。コミックデイズと比べて木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いか

Permalink |記事への反応(0) | 22:54

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250626223216

はてなマンガアプリとか使ったことない。コミックデイズと比べて木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いか

Permalink |記事への反応(0) | 22:33

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250626222133

まり

コミックDAYSはてな社の運営だとしらずに「はてはな斜陽」とか言ってたんだ

さらに、

コミックDAYSがどこ運営かもしらない状態で「はてな社の漫画アプリなんて使ったことない」とかイキっちゃってたんだ

はっずかしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!

Permalink |記事への反応(0) | 22:24

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

語録

dorawii

https://anond.hatelabo.jp/20250626182224#

はてなマンガアプリとか使ったことない。コミックデイズと比べて木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いか

この「コミックデイズ」が「はてなマンガアプリ」なんだがなw

そうやって誇張するくらいのアプリならはてなは安泰だな!w

https://anond.hatelabo.jp/20250626222133#

知らなかったからそう言っただけ。

知ってて当然のことを惚けてるって意味釣りだとか言ってた人がいたけど知らんがなだよな

どこが作ったのかもわからないアプリマウント取って、

その会社が他ならぬはてなとか、馬鹿丸出しで最高にかっこ悪い

さすがdorawiiってかんじ

Permalink |記事への反応(0) | 22:22

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

dorawii

はてなマンガアプリとか使ったことない。コミックデイズと比べて木っ端もいいとこでしょ。

それを主軸だというのははてな自体もう斜陽なんだろう。倒産も近いか

-----BEGINPGP SIGNEDMESSAGE-----Hash: SHA512https://anond.hatelabo.jp/20250626182224# -----BEGINPGP SIGNATURE-----iHUEARYKAB0WIQTEe8eLwpVRSViDKR5wMdsubs4+SAUCaF0RUQAKCRBwMdsubs4+SAp0AP4vB/0+2MsRFAHiKAsxTPon+L/QkR1HBkAerbDPnoPB6wD/XYlsz5dEV/EEp8ZPLgsIyqWBS0WtAKD0hqkOrptyNA0==sw2I-----ENDPGP SIGNATURE-----

Permalink |記事への反応(1) | 18:22

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-20

生成AI推進派は経済的矛盾にどう向き合うのか

先日「動画の内容を要約して音声にするAI」というのを見かけて、改めて「この世はどうなっていくんだ」と思った

この「コンテンツソースに当たらず、要約して素早く簡単情報を得よう」というニーズを満たそうとするAI方向性が、もう、既存経済モデル全体と死ぬほど相性悪いよな、って

そもそもYouTubeとか、現状のweb系の経済って、「コンテンツを見る権利を買う」もしくは「コンテンツの合間に広告を挟むことによって収益性を確保する」という2軸で成り立ったいるわけなんだけど、

現状の生成AIを放っておくとこの2軸ってたぶんボロボロ破壊されるんですよね

だってAIの要約で皆が済ませちゃったらyouTube再生全然回らないし、再生数回らなかったら「広告枠を売って儲ける」というYouTube事業モデルのものが立ち行かなくなるし

YouTubeが儲からなくなったら当然コンテンツ作成しているユーザーに対する分配も下がっていくわけで、

となると「頑張って質の良い動画を作れば収入になる」というモチベーションも下がっていく。

しかも、投稿した動画問答無用で生成AI学習に使われる場合コンテンツ独自性イメージを損なっていく可能性があるしね。

この懸念を重く見る投稿者が増えれば、ファンを連れて別のクローズド媒体コンテンツが公開されるようになる。そうなれば、当然サイト全体の収益性が下がっていくだろうし。

で?残るのは生成AIによって低コスト乱造されたハルシネーションまみれの、個人見解としての価値すら失った虚無動画ばっかり、みたいな末路でしょ。

youtube全体でコンテンツの質が下がったら利用者も減って、どんどんメディアとして斜陽になっていく。

まり収益性の利点だけじゃなくて、ファンを醸成する場としての価値までが失われていく。

そうなると、購入型のコンテンツ誘導する導線としてもどんどん衰退していく。

おそらく、YouTubeCEOもそこを不安視していて「クリエイター重視」みたいな発言をしてるんだろうと思うけど↓

https://gigazine.net/news/20240405-youtube-ceo-says-ai-training-would-break-rules/#google_vignette

そもそも無断学習がなければ生成AIの現段階の機能はほぼ成り立たないわけだから

全部の元凶はそれなんだよな

コンテンツ価値無視している道具が跋扈すればコンテンツで成り立ってきた経済破壊されるなんて当たり前のことじゃん

現状のAI無断学習横行状態をなんとかしない限りは何も解決しないというか

このままなんの規制もないままなら、生成AI跋扈する世の中に蔓延る「質に誠実な人ほど損をするシステム」は悪化する一方なんだろうなって思う

から、おそらくは今後揺り戻しが来て、生成AIに関するルール施行されていく

そうしないと経済が壊れるからね だれも滅びたくないんだからそうするしかないよね

現状のYouTube粗製乱造の生成動画でセコセコ小銭稼いでるようなのって、もしかすると「自分は最新技術で賢く稼いでいる」と思い込んでいるのかもしれないけど

そもそもYouTubeが儲かんなかったら広告収益なんてものは無に収束していく一方で、その経済モデルを守らなきゃ個人が稼ぐも何も、何一つ成り立たなくなるっていうのをちゃん認識した方がいいと思う

その分際で「最近YouTube収益減ったわ~」みたいな文句垂れてるやつもいるしで

もうナニコレって感じ グロテスクの極みか?

生成AI動画制作効率的に稼ごう!!みたいな主張って、軒並みこの経済矛盾無視していて本当に刹那的自己破壊的だなって感じる。

生成AIによって「無料コンテンツを公開して広告収益を得る」っていうシステム自体破壊しているのに、生成AIコンテンツを作って儲けようと考えてるなんて馬鹿みたいじゃない?

その行動は今、この刹那に微々たる収益貴方にもたらすかもしれないけど、決してあなたの将来の人生保証してくれるような「生きる道」には決してなり得ないし、

後生AIに関する法律施行された際には「犯罪行為」として経歴の汚点にすら成り得るから

既に権利保持者がバンバン生成AI企業を訴えて争ってるんだから時間問題だと思う

この、一見「儲かる」風に見えて、全力で「生成AI提供元以外の全員が儲からない世界」を作ろうとしてる生成AIを推進して喜んでる人たちってマジで何を見てるんですかね

「生成AIを開発できる人」ならまだしも、たか利用者が生成AIによって儲け続けられるわけないのにね

Permalink |記事への反応(0) | 23:41

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-05-26

ある同人作家に執着している

同人界って不思議だ。ものすごく技巧のある書き手無視されていたり、逆に「なんで?」って思うような作品がバズっていたり。大抵は、マーケティングが下手だったり、上手いけど取っ付きづらい、いわゆる孤高の同人作家とか高尚様っぽい文だったりする。声のでかい人に拾われて囃し立てられがちだけれど,結構性格が捻くれててボロが出て周りから人が離れてったり,徹底的に受け身だったりでそういう人はすぐ別のジャンルでまた「神同人字書き」として高尚様をする。でも私は、それとは別の種類の「沼」に落ちた。ほんと、今考えてもなんだ、あの人。

ある同人作家がいる。おんなじジャンル二次創作同人の字書きだ。当然ではあるが名前は伏せる。

フォロワーは多くない。字書きの能力というか,絵のうまさ的な文のうまさ?は正直、他の上手い人の方が文法的には整っている。その人の作品中学生でも読めそうで、使ってる言葉も難しくない。たまに言葉の使い方を間違えている。誤字脱字報告すらマシュマロには来ていないみたいだ。どんなのでも欲しいって言ってる割に指摘してもらえてない。

粗を探せば「どこにでもいる中小字書きだよね」って感じだ。でも、その人の小説幻想的で面白い蟲師みたいなストーリー面白さと儚さがある。時々、ニッチ性癖小説とか死ネタとか、これ読む人によっては地雷だろ……ってものを上げている。実際,タグだらけで支部投稿されたそれらをごめん無理だわってリプライフォロワーが読めなくてごめんとわざわざ送っているのも見た。

でも私にはそのすべてが刺さった。よもや私の妄想が具現化したんか?つーくらい好み。

その人の小説ト書きのような台詞というか、実際リズムが良くてキャラが言ってるんじゃないか?ってくらい特徴を掴んでいる。自分でも違和感がないかどうか口にだして読んだり,「頭の中にキャラを住まわせて、キャラちゃん台詞として読んでくれるかどうか」を検証したりしてるらしい。なんだそれ。夢女大歓喜じゃない?と思ったけど夢書きさんではないし、そもそも腐女子から愛を囁くのは夢女じゃなくて推しカプの片割れだけど。

「頭にキャラを住まわせて」って部分,自分にはできないというか病気では?と思ったりもするけど,その人は独特な世界観を作るし,実際キャラ作りが上手い。私の中の推しキャラたちと遜色ない台詞使いや性格をしている。キャラのの解釈一致がすごいんだと思う。違和感がないんだ。そんでストーリーが私からは出てこない突飛なものたち。

成人向け描写もよく書く。それに付随した特殊性癖のニッチニッチなやつ。読みながら「うわうわうわ」って声が出るくらいには生々しくてグロも怖い感じに書く。体験してんじゃないか?みたいな描写のうまさ。前に手術したとき体験を使ったみたいに言ってたけど,作中は内臓引き摺り出されて口から血のあぶくが出てたりしたから「お前死んでないよなそれ痛みで?」て若干心配になった。想像力猛々しいというか、本能で書いてるんだと思う。

私なんかは読めるけど、それが「うわ」だけで終わらないのがすごい。めっちゃ引き込まれる。前に同人女の感情で綾城さんの小説を初めて読んだ七瀬が「絶望的なまでに

」って書いてたけど,私にとってその人の文ってまさしくそんな感じだ。そこまでバッドエンド寄りではないけど、バッドエンド?メリバ的な感じ。地の文も詩みたいで綺麗な言葉遣いだけど、映像で浮かんでくるみたいで読み続けてしまう。たぶん想像力密度がすごいんだと思う。体験していないはずなのに、読んでいると体験しているような感覚になる。私ほどその人の文でこんなに共感して、追体験してるのも他にいないんじゃないかって思ってる。そのくらい感覚が似通ってる。私,いい読者だなー!なんて思いつつせっせとマシュマロやらに感想認めたりDM送ったりする。

その人は言葉の選び方もセンスがある。わかりやすい。でも馬鹿っぽくない。たまに読み返して「この単語よく拾ったな」って驚くことがある。文章クライマックスに合わせて怒涛に文章を畳み掛けてくるようなリズムもあって、あっここ見せ場だってわかる。理屈じゃなくて脳に直接入ってくる。たぶん本能的なんだろう。意識してるのかしてないのか知らないけど、センス暴力みたいに刺さってくる。

書いてる小説ニッチからか、あんまり話してる人がいるようには見えない。たまに鍵垢で盛り上がってるっぽいけど、それもジャンル斜陽に入ってからは見てない。

あの人は別に、無口で孤高な作家じゃない。むしろ全然逆だ。明るいし、コミュ力お化けだし、承認欲求もまっすぐで、かつては他の作家とよく絡んで、交流して、楽しそうにしている。

作品も書いてるものにしては反応も多いし、人気もある。誰にも気づかれずに、みたいな悲劇性は一切ない。自分から宣伝してるし。

いや、その人の作品大好きな身ではあるけれど「すげーー!このネタを人に勧める!!?」みたいなことも平気でしてたりするからすごい。でも苦手そうな人にはちゃんとワンクッション置いたりというか、配慮もすごい。気配りも鬼か?って思う。

私の作品自体は、あの人に「読まれたことはある」。でもそれは成人向けの一部だけ。たまたまエロ読みたい気分でヒットしたんだろう。

ただ、普段ストーリーは、興味を持たれていない。私の渾身の小説ブクマが伸びていたやつを読んだりはしてない。気に入った作品ブクマしているから、単純に好みじゃなかったんだろう。

でも読まれなくたってその人の小説やらネタツイートは好きだからツイートを追っていいね飛ばしてる。

あーー、なんで私この人じゃないんかな。この人の小説書いてるのが私だったらよかったのにな。それか絵描きでこの人好みの作家だったら、もう少し交流持てたんだろうか。全然興味持たれてないか自分から交流しに行けない。辛いよ。

Permalink |記事への反応(1) | 16:57

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

ある同人作家に執着している

同人界って不思議だ。ものすごく技巧のある書き手無視されていたり、逆に「なんで?」って思うような作品がバズっていたり。大抵は、マーケティングが下手だったり、上手いけど取っ付きづらい、いわゆる孤高の同人作家とか高尚様っぽい文だったりする。声のでかい人に拾われて囃し立てられがちだけれど,結構性格が捻くれててボロが出て周りから人が離れてったり,徹底的に受け身だったりでそういう人はすぐ別のジャンルでまた「神同人字書き」として高尚様をする。でも私は、それとは別の種類の「沼」に落ちた。ほんと、今考えてもなんだ、あの人。

ある同人作家がいる。おんなじジャンル二次創作同人の字書きだ。当然ではあるが名前は伏せる。

フォロワーは多くない。字書きの能力というか,絵のうまさ的な文のうまさ?は正直、他の上手い人の方が文法的には整っている。その人の作品中学生でも読めそうで、使ってる言葉も難しくない。たまに言葉の使い方を間違えている。誤字脱字報告すらマシュマロには来ていないみたいだ。どんなのでも欲しいって言ってる割に指摘してもらえてない。

粗を探せば「どこにでもいる中小字書きだよね」って感じだ。でも、その人の小説幻想的で面白い蟲師みたいなストーリー面白さと儚さがある。時々、ニッチ性癖小説とか死ネタとか、これ読む人によっては地雷だろ……ってものを上げている。実際,タグだらけで支部投稿されたそれらをごめん無理だわってリプライフォロワーが読めなくてごめんとわざわざ送っているのも見た。

でも私にはそのすべてが刺さった。よもや私の妄想が具現化したんか?つーくらい好み。

その人の小説ト書きのような台詞というか、実際リズムが良くてキャラが言ってるんじゃないか?ってくらい特徴を掴んでいる。自分でも違和感がないかどうか口にだして読んだり,「頭の中にキャラを住まわせて、キャラちゃん台詞として読んでくれるかどうか」を検証したりしてるらしい。なんだそれ。夢女大歓喜じゃない?と思ったけど夢書きさんではないし、そもそも腐女子から愛を囁くのは夢女じゃなくて推しカプの片割れだけど。

「頭にキャラを住まわせて」って部分,自分にはできないというか病気では?と思ったりもするけど,その人は独特な世界観を作るし,実際キャラ作りが上手い。私の中の推しキャラたちと遜色ない台詞使いや性格をしている。キャラのの解釈一致がすごいんだと思う。違和感がないんだ。そんでストーリーが私からは出てこない突飛なものたち。

成人向け描写もよく書く。それに付随した特殊性癖のニッチニッチなやつ。読みながら「うわうわうわ」って声が出るくらいには生々しくてグロも怖い感じに書く。体験してんじゃないか?みたいな描写のうまさ。前に手術したとき体験を使ったみたいに言ってたけど,作中は内臓引き摺り出されて口から血のあぶくが出てたりしたから「お前死んでないよなそれ痛みで?」て若干心配になった。想像力猛々しいというか、本能で書いてるんだと思う。

私なんかは読めるけど、それが「うわ」だけで終わらないのがすごい。めっちゃ引き込まれる。前に同人女の感情で綾城さんの小説を初めて読んだ七瀬が「絶望的なまでに

」って書いてたけど,私にとってその人の文ってまさしくそんな感じだ。そこまでバッドエンド寄りではないけど、バッドエンド?メリバ的な感じ。地の文も詩みたいで綺麗な言葉遣いだけど、映像で浮かんでくるみたいで読み続けてしまう。たぶん想像力密度がすごいんだと思う。体験していないはずなのに、読んでいると体験しているような感覚になる。私ほどその人の文でこんなに共感して、追体験してるのも他にいないんじゃないかって思ってる。そのくらい感覚が似通ってる。私,いい読者だなー!なんて思いつつせっせとマシュマロやらに感想認めたりDM送ったりする。

その人は言葉の選び方もセンスがある。わかりやすい。でも馬鹿っぽくない。たまに読み返して「この単語よく拾ったな」って驚くことがある。文章クライマックスに合わせて怒涛に文章を畳み掛けてくるようなリズムもあって、あっここ見せ場だってわかる。理屈じゃなくて脳に直接入ってくる。たぶん本能的なんだろう。意識してるのかしてないのか知らないけど、センス暴力みたいに刺さってくる。

書いてる小説ニッチからか、あんまり話してる人がいるようには見えない。たまに鍵垢で盛り上がってるっぽいけど、それもジャンル斜陽に入ってからは見てない。

あの人は別に、無口で孤高な作家じゃない。むしろ全然逆だ。明るいし、コミュ力お化けだし、承認欲求もまっすぐで、かつては他の作家とよく絡んで、交流して、楽しそうにしている。

作品も書いてるものにしては反応も多いし、人気もある。誰にも気づかれずに、みたいな悲劇性は一切ない。自分から宣伝してるし。

いや、その人の作品大好きな身ではあるけれど「すげーー!このネタを人に勧める!!?」みたいなことも平気でしてたりするからすごい。でも苦手そうな人にはちゃんとワンクッション置いたりというか、配慮もすごい。気配りも鬼か?って思う。

私の作品自体は、あの人に「読まれたことはある」。でもそれは成人向けの一部だけ。たまたまエロ読みたい気分でヒットしたんだろう。

ただ、普段ストーリーは、興味を持たれていない。私の渾身の小説ブクマが伸びていたやつを読んだりはしてない。気に入った作品ブクマしているから、単純に好みじゃなかったんだろう。

でも読まれなくたってその人の小説やらネタツイートは好きだからツイートを追っていいね飛ばしてる。

あーー、なんで私この人じゃないんかな。この人の小説書いてるのが私だったらよかったのにな。それか絵描きでこの人好みの作家だったら、もう少し交流持てたんだろうか。全然興味持たれてないか自分から交流しに行けない。辛いよ。

Permalink |記事への反応(0) | 16:57

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-05-10

No.1278 (2025/5/10)

←前 |後→

仕事先の懇親会に招かれ出かけてきた。聞くところによると今日はこれから数十人は集まる予定になっているらしい。普段なら絶対に断るような会合で、自分でもなぜ参加することになったのか分からない。ともかく予定よりもだいぶ早い時間指定された場所に着いた。そこは郊外の巨大なアミューズメント施設で、人々は浜辺を模した広大なドームの下にビーチパラソルを立てて寝そべり、思い思いの時間目的もなく浪費していた。なんとなく彼らに倣って空いているスペースに寝そべり、ぼんやり青空投影されたドームを見上げてみる。しばらくそうしていると、やがて名も知らぬ異国に逃亡して来たエトランゼのような錯覚に陥ってくるのだった。

そのとき不意に傍らからぼくの名前を呼ぶ声がした。振り向くとすぐ隣にKさんが寝そべって同じようにアーティフィシャルの空を眺めているのだった。「ずいぶん早いのね」そう言って退屈そうに欠伸をすると、悪戯っぽく微笑む。ああ、彼女今日参加者か。ぼくもまた微笑とともに軽く相槌を打ちつつ悪い気はしない。再び気怠い上空を見上げる。緩やかな風に吹かれてKさんの髪がぼくの頬に触れ、微かな息遣いが耳に届く。目的のない怠惰も案外いいものだ。だがそんな感傷はすぐに壊されてしまった。別の参加者が到着し、Kさんはいつの間にか彼らと会話している。ぼくはなんとなく不貞腐れて立ち上がった。

そのまま目的もなく通路を歩き回っていると、やがて屋外に出た。閑散とした砂漠が見渡す限りのパースペクティブなかに続いているが、どこにも人の気配がない。あれほど賑わっていた人々はいったいどうやってこの不毛の大地を渡って来たのだろうか。ドームの周囲を半周すると、荒れ果てた駐車場に着いた。ここにもやはり人の気配は皆無。レトロフォードクライスラーの車体が半ば砂に埋もれて砂礫に融合しようとしている。ただ閑散としているばかりではない、生命の欠落した絶対空虚がそこに横たわっているのだ。埃っぽい雑草を踏みながらさらに進むと、古いダイナーを思わせるゲートに行き当たった。廃墟のような佇まいで、半開きの扉が風に揺られているばかり。だが恐る恐る足を踏み入れてみると、思いのほか清潔なエントランスであった。

明るいサンルーム中央ガラス椅子ひとつだけ置かれ、破れた窓から射し込む斜陽を吸い込んで輝いている。膨らませた海月をそのまま固着したような丸みを帯びたフォルム。躯体の中に透けて見える植物的な造形は埋め込まれた無数の流木だろうか。奇妙だがなかなか冒険的なデザインだ。さらに先へ進むと地下に向かって深く落ち込む吹き抜けの階段になっている。階段は不規則分岐カーブを繰り返しながら空間縦横無尽に埋め尽くしている。そしてこのゴシック様式ラビリンスの一番深い奥底から、浜辺に打ち寄せる単調な波の気配と退屈した人々のざわめきが微かに漏れ出てくる。確かにここはあの華やかなドーム入り口であるらしい。なぜだかあの場所を離れてからもうずいぶん長い年月が経過したかのような奇妙な錯覚に陥る。Kさん彼女はまだあの浜辺のパラソルの下で無邪気に笑っているだろうか。ぼくはもう一度Kさんに会いたくなり、迷路のような階段を降りてゆく。

←前 |後→

Permalink |記事への反応(2) | 10:51

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

次の25件>
ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp