
はてなキーワード:拓銀とは
リフレ派山形浩生(がリフレ派であるかここでは議論しない)は「デフレマインドを吹き消すために消費税増税しろ」と言ってたよ
https://cruel.org/hotwired/hotwired01.html
〜天下のまわりもの高座〜
〜天下のまわりもの高座〜
日本はいま、とってもとっても不景気だ、なんてことはぼくがいまさら言うまでもあるまい。企業倒産、就職氷河期、銀行もばたばたつぶれ、もうお先真っ暗なのに、いつまでたっても出口が見えない。わーん、どうしたらい? もはや矢弾も兵糧もつきた。あの戦争からはや50年、この神国日本もはやこれまでか! かくなるうえは……
「いやいや殿。おそれながらあきらめるのは早いですぞ。聞き入れられるはずもないがゆえこれまでは黙っておりましたが、実はこの風来坊めに、景気回復の奇策がおじゃりまするのじゃ。かの匹楠導師が戯れに編み出したる外道の邪法ではございまして、よもやこれを使う日がくるとは思うておりませんでしたが……」
「ええい、茶坊主どもめが控えおろう、このお国の一大事に身の程をわきまえるがよいぞっ!」
「あいや家老、しばし待たれよ。ほほう、奇策とな。句留愚庵に日和庵とかもうしたか、このたわけどもめが、おもしろいことをぬかしよる。よし、言うてみぃ。ただしふざけた代物であれば、即刻斬って捨てるぞ! してその奇策とは?」
「はあ、それは……」というまえにそもそもお殿様、不景気ってなんだかおわかりでしょうか? 今回はそこからはじめよう。
不景気ってなに? みんなもちろんわかってるつもりでいる。でも聞いてみると、ちゃんと説明できる人はほとんどいない。株価が下がってるとか、失業が増えてるとか、倒産が増えたとか経済成長率が低いとか、すぐそういう話をしたがる。でもそれは、結果として生じる現象でしかない。不景気そのものではないんだ。不景気が何か知らなければ、不景気対策の話もできないだろう。
世の中には、ものを作る人と、それを買う人がいる。つくるほうが供給で、買うほうが需要だ。これはいいね。
さて、その両者がものを売買するのが、市場ってところだ。両者はおたがいに相手の足下と自分の在庫をみつつ、お値段の交渉をする。人気が高いブツは値段があがる。売れないブツは、売れるまで値段が下がる。いい、今の分をもう一回読んで頭に叩き込んでね。売れなければ、売れるまで値段が下がる。そしてブツがはける。それが市場なの。
ところが、何かのきっかけで、これが機能しなくなることがある。たとえば、ブツが売れないときに、売り手が値段を下げようとせずに、いっせいに「もうちょっと様子を見ようか」と思ったら? そのブツはいつまでたってもはけずに売れ残ることになる。
そしてもう一つ。この世では、極端なガキと年寄り以外はみんな働いてる。つまり、みんな働いてるときはつくる人で、働いてないときは買って使う人になる。そしてある人が買えばそれはつくった人の儲けになって、その人はその儲けをもって、こんどは買う人になるわけだ。
さてここで、世の中の人がみんないっせいにちょっと多めに貯金しようと思ったら? 「山一や拓銀が潰れるようじゃ、将来がちょっと不安だな」とか言って、みんな使うのを控えたりするわけだ。ところがみんなが同時にそれをやると、だれもモノを買ってくれなくなるので、売り上げが減る。すると思ったように貯金が増えない。これはまずいと思ってみんなもっと買い物を控える。するとさらに収入が減って・・・こうしてモノがどんどん売れなくなる。
不景気ってのはそういう現象だ。経済全体としての需用がいっせいに下がって、供給がだぶついちゃうことなんだ。そしてそれを市場と価格メカニズムがちゃんと調整してくれない。それが不景気ってことなんだよ。人は失業し(つまり労働力っていうブツが余ってる状態だ)、店には売れない商品がならび、工場は開店休業。オフィスビルは空室まみれで住宅も売れ残り。株も売れずにどんどん値下がり。ね。まさにいまの日本の状態。
すると、不景気はどうすれば回復する? 供給をいくらいじってもだめだよね。みんながお金を使おう、買い物しようと思わなきゃいけない。
じゃあまず、ものの値段を下げたら? でも自由主義経済では、値段を下げろと命令するわけにはいかない。
それ以外の方法は? まず、金利を下げることだ。するとみんな、貯金しても大して利息がつかないし、じゃあ買い物しようという気になって、需要がふえる。ローンとかも気軽に組めるようになるしね。
次に、公共投資ってのがある。政府が、道路をつくろうとか学校をつくろうとか、とにかくでかい事業を借金してまでやらかす。すると工事を請け負った建設屋さんがリッチになって買い物して、はずみがついてみんな買い物するようになる。
減税してもいい。税金が減ったら、その分みんな使うかもしれない。
そしてもう一つ、お金をいっぱい刷るという手がある。そうすると、そのお金がまわりまわって(ここの仕組みは面倒なのでまたいずれ)みんなの懐に入り、みんな太っ腹になっていろいろ買い物をするようになる。
いや、全部やってるんだ。まず金利。これまでも金利はどんどん下げてきている。こないだも、日銀が金利を0.25%下げた。でも、もう金利はゼロに近いんだ。だからもうあとがない。でも効果なし。
減税。これもそこそこやってる。恒久減税だの一時減税だの、流派はあるんだけどさ、でもまあやってる。効果なし。じゃあ公共投資。これもあわてていっぱいやってる。それなのに効果がない。財政赤字ばかりがふくれあがって、「きみたち借金返せるの?」と信用もなくなりだしてる(格付けが下がるってそういうことね)。
そしてお金を刷ることだけど、日銀はお金をいっぱい増やしてるんだ。
つまり手は尽くしてるのに、効果がぜんぜんない。それぞれの手口にはそれぞれシンパがいて、みんな「いやまだ公共投資/減税/資金供給が足りない」と叫ぶんだけど、じゃああとどれだけあれば十分なのか、だれもわかってない。みんな、現状をちゃんと説明できるモデルがなくて困ってるんだ。でも、そう認めるのが恥ずかしいから、わかったような口をきいてるだけなの。
さて、ここで新聞をよく読んでいる人は、首を傾げるだろう。景気対策という話で、構造改革とか不良債権処理とか出てくるじゃん。あれはどこいった?
うん、どっちも必要だしどんどんやってほしいんだけど、でもどっちも景気対策とはあまり関係ないんだ。構造改革ってのは、つくる人がものをつくりやすくしましょうって話でしょ。需要を増やす役にはたたないもの。不良債権処理も、まったく無関係じゃないけど、あまり歯切れのいい理屈じゃない。「風が吹けば桶屋が」式のずいぶんまわりくどい話で、やたらに「かもしれない」が多い議論だったりする。それで景気が回復するかどうか、実はぜんぜん怪しいんだよ。とりあえず他にすることがないので騒いでる、というのが実状に近いんだ。
もううつ手はないんだろうか。なんとか需要が回復する手はないんだろうか。もうあとは神頼みしかないのか……
3打つ手はある! 句留愚庵のとんでもない奇策
ところが1998年5月、何のまえぶれもなく変な論文がインターネット上にあらわれた。いいや日本くん、うつ手はある。金利をもっと下げよう。いまの金利がゼロなら、金利をマイナスにしよう。そして実質的に金利をマイナスにするには、インフレ期待をつくれ! 政府・日銀が、これからインフレを起こすと宣言しろ! そう論じたのがMITのポール・クルーグマン「日本のはまった罠」(原文はココ、邦訳はココ)だった。
インフレ期待があると、なぜ需要が増えるのか? インフレだと、手持ちのお金の価値はどんどん下がる。だからはやくモノに変えたほうが得なんだ。昔のインフレ年率40000%なんていう南米やドイツだと、一日でお金の価値が半分になったりするから、もうみんな金を手にした瞬間にモノを買おうとした。つまり、インフレが長く続くと思ったら、みんなどんどんお金を使うようになる。だったら、インフレが長く続くと思わせようよ。そうやって需要を増やせばいいじゃないか。クルーグマンの議論は、基本的にはそういうことだ。そしてかれは、この方法がよくてそれ以外の方法がなぜダメかを、とってもきちんとしたモデルを使って理論的に説明している。いまの日本の不景気をまがりなりにも説明した、数少ないモデルだ。
さて、かれの議論はどう受け取られただろうか。
みんなひっくり返った。怒る人さえいたくらい。インフレというのはこれまで、とっても悪いものだというのが常識だったからだ。インフレ→物価高→生活圧迫。よってインフレは地獄の使い。それを政府・日銀が旗振って起こせ? ふざけるな! というのがほとんどの人の反応だった。
でも批判は山ほど出てきたけれど、不思議なことにかれの理論そのものに対する反論は一つも出ていない。少なくともぼくは見たことがない。これまで出ている反論はすべて「でも、インフレには副作用もある」と言っているにすぎない。「円安で銀行が困る」とか「インフレは劇薬だ」とかね。でもそういう連中も、かわりの理論は出せていない。「不良債権処理」とか「土地流動化」とか繰り返してるだけ。なぜか?それは、クルーグマンの理論が基本的には正しいからなんだ。理論的な可能性としては、インフレ期待ってのが効くかもってことをだれも否定できないからなんだ。ただ、前例がない。インフレは悪いものだとさんざん叩き込まれてるし、失敗して収拾つかなくなったら何言われるかわからない。まして、そうでなくても付和雷同の好きな日本人。だから政府・日銀がこの政策をためすことは、当分ないだろう、と考えられてる。バカだな、小渕政権なんてどうせ何も失うものはないんだから、ばーんとやっちゃえばいいのにぃ、とぼくは思う。それに、クルーグマンは各種の副作用批判に対して反論を行ってて(原文はココ、邦訳はココ)、これまたかなりの説得力なんだ。
よろしい。インフレ期待ってのがあまりに無茶だと思うんなら、もしだれもやったことがなくて怖いっていうんなら、ぼくに別の案がある。需要を回復できて、みんなが経験済みで、さらにとってもすぐれた副作用もおまけでついてくる妙案だ。耳の穴かっぽじってよくききやがれ。
消費税を7%にあげよう。
さっきぼくの景気対策の説明を読んだ人は、アレ、と思っただろう。景気対策には減税してみんなの手持ちのお金を増やすんじゃないの?
そしてそこで爆笑してるか絶句してるあなた。うん、あなたはわかってる人だ。あなたが考えてるのは、こういう話だろう。1996年には、景気が上向いてきてた。なのに、1997年に消費税が導入されたので消費者が買い控えに走って景気がまた冷え込んだんじゃなかったっけ? だから共産党は、消費税を3%に戻して景気回復、なんて口走る。それなのに、そこで消費税をまたあげたら、さらに景気が悪化するに決まってる!
でもそれはちがうと思う。それは因果関係が逆じゃないだろうか。1996年当時、あなたのまわりで家や車を買おうとしていた人はいなかった? 思い出してよ。みんなもう、9月までに買えば消費税が3%というので必死こいて駆け込みで買ったでしょう。だから消費が上向いたんだ。このケチなぼくですら、3月にコンピュータを(中古だけど)買い換えたもの。だから景気が上向いたんだよ。増税したせいで景気が下がったんじゃない。増税期待のせいで景気があがったんだ。
だったら、それをもう一回やろうよ。いますぐに税金を引き上げるって話じゃない。将来それがあがるという期待をつくるんだ。「2000年元旦に消費税を7%に上げまーす」とアナウンス。するとかけ込み需要がたくさん発生して、景気は盛り上がるだろう。さらにそのままだと、増税した時点で1997年4月みたいに消費が冷えこむので、そうならないように、あげたその日にもう一発増税をアナウンスしておけばいい。来年には10%にするよ、と。
これはある意味で、クルーグマンの議論と似ている。ぼくたち消費者からすれば、インフレも消費税アップも同じこと。いずれにしても、いまの手持ち現金の使いでが減るってわけだ。だから、はやく金を使おうとする。それで需要は上向く。
さて、クルーグマンはインフレ期待を盛り上げろとは言ったけど、じゃあどのくらい盛り上げればいいかはまだ詰めていない。でも、ぼくの案はなにせ前例があるもので、効果が試算できるのだ。1996年の日本の実質経済成長は3.6%。このすべてが消費税効果ではないにしても、たぶん2%くらいの押し上げ効果はあったはず。1998年の日本はマイナス成長だよ。GDP成長率が2%アップっていったら御の字だ。
そしてこの案のすばらしいところ。まず、やりやすいってこと。これからインフレにしまーす、といって国民を納得させるのは、こりゃ至難の技だ。それが景気対策だってことを納得させるのは不可能といっていい。しかし消費税アップは経験があるから、やりかたはわかる。そしてそれを国民に納得させるのも簡単だ。やっぱり景気回復には財政再建が必要なんです、と言えばいい。「ごらんなさい。財政出動ばっかして赤字国債だしまくったら、格付けが下がってジャパンプレミアムで、ボロボロでしょう。やっぱ国の財政がしっかりしてなきゃ景気なんか戻りませんや」とキャンペーンを張るんだ。
もう一ついいこと。インフレは、手におえなくなる可能性はある。目標どおりにおさめるのはむずかしいかもしれない。でも、税金は7%と決めたらその率で決まりだ。さらにとってもすばらしい副作用。財政再建は方便にしても、これをやれば税収は確実にアップする。万が一需要が上向かなくても、とりあえず財政赤字は減る。それはそれで悪いことじゃない。なーに、どうせいつか消費税はあげようと思ってたんでしょ、みんな。それを来年やって何が悪い?
さて、このアイデアを友だちに話したところ「でもそれって、1回2回は使えても、3回目あたりからみんなひっかからなくなるでしょう」と言われた。ぼくも一瞬そう思ったんだが……そうか? 「ひっかかる」ってどういう意味? 別にだますわけじゃない。税金をあげるよ、といってあげるだけだ。待てば待つほど税金は高くなる。なんのひっかけも隠し事もない。なんなら「今後10年で消費税を15%まで上げます」と宣言しておけばいい。
そしてこれは、需要を前倒しにすることになる。消費税があがるぞ、とおもって、来年家を買う予定だった人が無理して今年ローンを組むわけね。だから、だんだん後がなくなるような気もするんだが、一方でその一時的にしても上向いた分の需要がどっかでまわってくるから、また新しい需要も出てくるはずだ。1997年だって、住宅需要は1995年並に戻っただけで、それを割り込むようなことはなかったんだよ。
精々93年くらいだと思う
97年リアタイだけど、もうそのころはバブル崩壊でハッキリ不況になっててみんな「何かおかしい」って感じてた
リストラが流行語になってみんな知る言葉になったり「複合不況」って本がベストセラーになったり
普通の民衆も、今回の不況はなんか単なる景気の波の不況と違う、構造的なもんだってうっすらと理解してた
あと象徴的だったのが、それまで都市銀・長信銀・信託銀は絶対潰さない護送船団方式が破綻すること
拓銀とか山一が破綻したときは、本当にこの国は何が起きているんだっていう薄ら寒い恐怖感があった
いまの中国はまだそこまで言ってない気がするなあ
もちろん、自国民と他国民だから、今の中国の肌感がわからないだけかもしれないけど
雰囲気論でいうと、今の中国人って、不況になっても「なんか景気悪いね最近、でもしばらくしたら回復すんでしょアハハ」くらいに見えるけど
米国株本を年代順に並べてみた。書名に「米国株」「アメリカ株」(「米国投信」)が含まれているものに限ったが、葉山櫂「外国株投資入門」(1997年)はパイオニア的な本なので含めた。電子書籍は除いたが、Panさんのものは含めている。
【1990年代】(6冊)
外国株投資入門:リッチマンへのバイパス (実日ビジネス) – 1997/7/1葉山櫂 (著)
1,000ドルから本気でやるアメリカ株式投資 :インターネットで始めよう!荒井拓也 著NTT出版 1998
インターネットを使った株式投資 :あなたは日本株,それとも米国株大和総研 監修,大村岳雄,野口祥吾 著中央経済社 1999 (CKbooks)
1,000ドルからアメリカ株式投資 : 徹底編Coca-ColaからYahoo!まで荒井拓也 著NTT出版 1999
アメリカ株急落、日本株急騰する日 : なぜ日本が再び復活し、アメリカは沈むか藤井厳喜 著日新報道 1999
デイ・トレード入門:インターネットインフラがもたらした究極の投資法米国株式投資 (WEBビジネスシリーズ) – 1999/11/1中谷 恒敏 (著)
【2000年代】(9冊)
Nasdaq100社の徹底研究 :米国株式投資10倍株の宝庫荒井拓也 著講談社2000
オンライントレード入門 :ダイレクトアクセストレードに対応する :米国株式投資西郷一輝 著 ソシム2000 (Webビジネスシリーズ)
日本語だけでできるアメリカ株 : これが銘柄の全注文状況を把握できるリアルタイムトレードだ!櫻井貴志 著アスカ・エフ・プロダクツ2000 (CDbook)
投機バブル根拠なき熱狂 :アメリカ株式市場、暴落の必然ロバート・J.シラー 著,植草一秀 監訳,沢崎冬日 訳ダイヤモンド社2001
決定版1000ドルから本気でやるアメリカ株式投資―長期資産形成!いま、原点からの戦略
米国株夜間トレードで儲ける方法 :日本語だけで買える宝島社2004 (別冊宝島 ;1034号)
米国株で面白いほど儲ける本 :ネットで始める英語力不要の米国株投資入門米国株トレードを楽しむ会 編中経出版2004
原油高騰でザクザク儲かる米国株を狙え!スティーブン・リーブ, ドナ・リーブ 著,盛岩外四 監訳ランダムハウス講談社2005
アメリカ株投資完全マニュアル 基礎知識&口座開設編麻生稔 著パンローリング2006 (本気の海外投資シリーズ ; 3)
【2010年代】(8冊)
アメリカ株 長期投資入門―2022年にNYダウは4万ドルへ上昇する2010/6/18中丸友一郎 (著)
2011年はドルと米国株で儲けなさい :アメリカ経済大復活!中丸友一郎/著徳間書店2010
日本人が知らなかった海外投資米国株アメリカをゲートウェイに世界中の成長市場に賭ける(ソフトカバー)2012/1/12戸松信博 (著)
世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由松本大 著,マネックス証券株式会社 監修東洋経済新報社2013
米国株は3倍になる! :日本株も上昇に転じた2018年投資戦略 江守哲 著ビジネス社2017
バカでも稼げる 「米国株」高配当投資(ソフトカバー) –2018/4/28バフェット太郎 (著), はるたけめぐみ (イラスト)
お金が増える米国株超楽ちん投資術 –2019/10/18たぱぞう (著)
40代で資産1億円! 寝ながら稼げるグータラ投資術~初心者でもできる、はじめての「米国株」投資(ソフトカバー) –2019/10/19たぱぞう (著), アゲオカ (イラスト)
【2020年】(5冊)
バリュー投資家のための「米国株」データ分析―ひと握りの優良株が割安になるときの見分け方(ソフトカバー)–2020/1/25ひろめ (著)
世界一やさしい米国株の教科書 1年生 –2020/6/2はちどう (著)
金を買え米国株バブル経済終わりの始まり –2020/7/22江守哲 (著)
もみあげ流米国株投資講座 –2020/10/17もみあげ (著)
今こそチャンス!資産を増やす米国株投資入門(ソフトカバー)–2020/12/3岡元兵八郎 (著)
超ど素人がはじめる米国株(ソフトカバー)2021/1/1820代怠け者(上本敏雅) 著翔泳社
No.1ストラテジストが教える米国株投資の儲け方と発想法 = ADVANTAGES ASSOCIATED WITH LONG-TERM INVESTMENTS IN US STOCKS菊地正俊 著日本実業出版社2021/1/26
はじめての米国株入門 : はじめ方から勝利のコツまでオールカラーでやさしく解説!2021/2/2岸泰裕 著成美堂出版
英語力・知識ゼロから始める!エル式米国株投資で1億円 = START FROMZERO AND BECOME A MILLIONAIRE WITH US STOCKSエル 著ダイヤモンド社2021/2/10
増える! りんり式米国株投資術2021-03-16 (TJMOOK)りんり 監修宝島社
経済的自由をこの手に!米国株で始める100万円からのセミリタイア投資術2021/6/23たぱぞう (著)
図解でよくわかるたぱぞう式米国株投資 : 目指せ!資産1憶円!2021/6/29たぱぞう(著)きずな出版
ど素人でも稼げる! まんがと図解で超カンタン 1億円をつくる米国株投資2021/7/5エル (著), とも (著),配当くん (著), はちどう (著),もみあげ (著), NUK (著),PAN (著)
【完全ガイドシリーズ325】米国株完全ガイド (100%ムックシリーズ)2021/7/14晋遊舎 (著)
米国株 S&P500インデックス投資2021/8/10堀越陽介 (著)
10万円以下からはじめる!米国株超入門 (TJMOOK)2021/9/13竹内弘樹 (監修)
今日から始める!米国株投資超入門:松本大がやっぱり勧めるこれだけの理由2021/10/8松本大 (著)
世界一やさしい米国ETFの教科書 1年生単行本2021/11/19 橘ハル (著)
2022年度決定版!ゼロから始める米国株投資入門雑誌2021/11/27たぱぞう (監修)
いちばんカンタン!米国株の超入門書(ソフトカバー)2021/12/4安恒 理 (著)
33歳で年収300万円台でも米国株投資で爆速1億円 まーしー(著)2021/12/8
80分でマスター! [ガチ速]米国株入門(ソフトカバー)2021/12/17金川顕教 (著)
【2022年】(13冊)
株探 最強投資術米国株編FIREの達人が伝授! ほったらかしで1億円を作る!2022/1/21カロリーナ (著), たぱぞう (著), ふくと (著), まーしー (著),PAN (著)
めざせ1億円!米国株投資超入門 (COSMIC MOOK)2022/2/21宮原晴美 (著)
米国株チャート最強の教科書(ソフトカバー)2022/2/23鎌田傳 (著)
米国株 長き宴の終わり単行本(ソフトカバー)2022/3/1若林栄四 (著)
2022年版米国株の稼ぎ技196 (SIB)2022/5/2ループスプロダクション (著,編集),松田遼司 (著),伊藤亮太 (著),伊藤キイチ (イラスト), たぱぞう (その他)
知識ゼロからの米国株投資入門2022/5/11岡元兵八郎 (監修)
米国株なんて買うな!インデックス投資も今はやめとけ!グローバル割安株投資(ソフトカバー)2022/5/21日野秀規 (著)
【完全ガイドシリーズ355】米国株完全ガイド (100%ムックシリーズ)晋遊舎2022/7/21
月20万円の不労所得を手に入れる! おけいどん式ほったらかし米国ETF入門 桶井道2022/8/12
めざせ「億り人」!マンガでわかる最強の米国株入門 安恒理2022/9/14
月3万円で3408万円の超安心資産をつくる! 毎月5分のシン・米国株投資術レイチェル2022/10/3
米国株「レバナス」投資 月1万円の積み立てから狙う“悪魔的リターン”風丸2022/10/28
リアルガチ!3倍になる米国個別株の見つけ方 月収30万円ボーナスなしサラリーマンでも2.6億円つくった方法チョコ (著)2023/1/26
ほったらかし投資FIRE 手間なく7年で早期リタイアする「米国株」高配当再投資法単行本(ソフトカバー)ゆうパパ (著)2023/2/2
【完全ガイドシリーズ372】米国株完全ガイド (100%ムックシリーズ) –2023/7/26晋遊舎 (著)
世界一わかりやすい「米国株投資」の教科書 ~ゼロからわかる新NISA活用法~PAN |2023/10/23Kindle版 (電子書籍)
最強の米国株2024 for Beginners (パワームック)大洋図書、もみあげ |2023/12/18
負けない米国株投資術 米ヘッジファンドの勝ち方で資産を増やす!まりーさん |KADOKAWA (2024/3/1)
新NISAではじめる米国株投資 –2024/6/10岸泰裕 (著)
米国株大全2024-2025 NASDAQ100&配当王スペシャル (パワームック) –2024/7/16大洋図書 (その他)
新NISA&米国投信かんたんスタートガイド (100%ムックシリーズ) –2024/7/24晋遊舎 (著)
注釈をつけだすと切りがないので、いくつか注釈するにとどめる。
葉山櫂「外国株投資入門:リッチマンへのバイパス」(1997年)が、たぶん米国株本のトップバッターである。外国株投資入門を謳っているものの、ほぼ米国株についてしか書かれていない。著者略歴には「1958年、横浜出身。1981年、上智大学法学部卒業後、大手タイヤ・メーカーに勤務。西はパキスタンから、南はインドネシアまで、ほぼアジア全域を行脚。85年より中国専門担当になり、香港を拠点にマーケティング活動、87年帰国。88年より大手証券会社に転職、同年より93年まで再び香港駐在(通算、7年半の香港駐在)、帰国後、東京本社で外国株式を専門に分析・プロモート開始。現在に至る。」とある。この本の他に「精霊たちの夏」という小説を1994年に刊行している。この二冊の本を刊行してからの消息は分からない。
この頃はなかなか米国株を買うのは難しかったようである。もちろん、東証に上場している企業の株は買えたのであるが、それ以外を買うには、日本の証券会社は取り次いでくれないので、現地の証券会社に口座を作らなければならなかったようである。東証でアップルは買えたが、マイクロソフトは買えなかったらしい。
ツイッターでは、同書は十年に一度くらい言及されているようである。
ki-iphone@kiiphone:「@furontorsan尊敬します。マクロとか、ミクロとか、よく分からんです。「外国株投資入門 -リッチマンへのバイパス」葉山櫂 もお勧めです。私のバイブル。分かりやすい。絶版だと思うので、アマゾンのマーケットプレイスか。これを参考に投資して私は120cm水槽を買いました。」(2010年1月26日)
KazooJr.@kazooJr:「相場は大荒れ、おっさんには手が出ないので、だって反射神経が若者と段違い。/初めて買った株の本、外国株投資入門、葉山 櫂著を引っ張り出して読んでいる。/1997年発行の古い本だが、中身は古くなっていないのに驚く。」(2020年3月20日)
「中身は古くなっていない」というのはその通りであろう。これは日本もアメリカも変わっていないからである。同書には、アメリカは開放的で、あらゆる人種の人がしのぎを削っているが、日本は閉鎖的であり、ハイテクのような新しい産業でアメリカに敵うわけがない。日本はこれから没落していき、長期的には円安傾向になるであろうといったことが書かれているが、当たっていた。円安傾向はアベノミクスから始まるとはいえ、成長産業がないので、遅かれ早かれそうなっていたはずである。この本が出たのは1997年であるが、この年は、山一証券や拓銀が潰れて、危機的な経済状況に突入した年であり、そういう年に米国株本というジャンルが産声を上げたというのは象徴的である。
しかし、葉山櫂「外国株投資入門」はほとんど知られていないようである。むしろこの頃の米国株本を牽引したのは荒井拓也である。荒井氏の「1,000ドルから本気でやるアメリカ株式投資」(1998年)はそれなりに売れたようで、それから何冊も米国株本を出している。しかし、アメリカはITバブルであり、ここで買っていれば損をしたのかもしれない。
この頃はインターネット草創期でもあり、ネットで株が売買できるようになった(1998年に松井証券が始めたらしい)。しかし、ネットで行われていたのは米国株の売買というより、FXなどのデイトレードであろう。迷惑系ユーチューバーの煉獄コロアキも、デイトレードで稼ぎ、3億くらい資産があったこともあった(誰にでもできることではない)。しかし、勝ち続けるのは難しく、現在では借金が1億くらいあるらしい。
ITバブル崩壊から立ち直った途端にリーマンショックが襲った。ここで買っていれば儲かったのであるが、買おうと思えるような状況ではなかったことも事実である。そんな中、2010年に中丸友一郎は2冊の米国株本を出しているが、これは今から見れば大当たりである。中丸氏はウィキペディアにもページがあり、世界銀行エコノミストなどを歴任し、2004年から2021年にかけて28冊の本を出している(ウィキペディアの著書一覧は2017年までしか書かれていない)。発売当時のツイートに次のようなものがある。
たり@talisman1975:「2011年はドルと米国株で儲けなさい:中丸友一郎 支店長にもらった本。浅井隆みたいなのかと思ってたけど、ものすごくPermalink |記事への反応(0) | 09:48
世代間でどの世代がいかんとか言う話になるとき、年齢の認識が合ってないことがよくあるので、早見表を作ってみた。
【追記】スマートフォンなど、画面幅が狭い環境だと世代の名前が入っている表の1行目が崩れます。幅を広くできる環境(横にするなど)にするか、PC表示モードなどにしてみてください。
意図した表示だと、二行目の年号は、2つずつ、生誕年の開始と最後で2個ずつ対応してます。
【追追記】
<| 安保・全共闘世代 | 団塊の世代 | しらけ世代 | バブル世代 | 氷河期世代 | プレッシャー世代 | ゆとり世代 | Z世代 | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1935 | 1946 | 1947 | 1949 | 1950 | 1964 | 1965 | 1971 | 1970 | 1984 | 1982 | 1987 | 1987 | 2004 | 1995 | 2015 | ||
| プラザ合意・日米半導体協定 | 1985 | 50 | 39 | 38 | 36 | 35 | 21 | 20 | 14 | 15 | 1 | 3 | 誕生前 | 誕生前 | 誕生前 | 誕生前 | 誕生前 |
| バブル崩壊 | 1991 | 56 | 45 | 44 | 42 | 41 | 27 | 26 | 20 | 21 | 7 | 9 | 4 | 4 | 誕生前 | 誕生前 | 誕生前 |
| 就職氷河期 | 1992 | 57 | 46 | 45 | 43 | 42 | 28 | 27 | 21 | 22 | 8 | 10 | 5 | 5 | 誕生前 | 誕生前 | 誕生前 |
| 55年体制終・細川政権 | 1993 | 58 | 47 | 46 | 44 | 43 | 29 | 28 | 22 | 23 | 9 | 11 | 6 | 6 | 誕生前 | 誕生前 | 誕生前 |
| ウルグアイランド発効 | 1995 | 60 | 49 | 48 | 46 | 45 | 31 | 30 | 24 | 25 | 11 | 13 | 8 | 8 | 誕生前 | 0 | 誕生前 |
| 拓銀・山一崩壊 | 1997 | 62 | 51 | 50 | 48 | 47 | 33 | 32 | 26 | 27 | 13 | 15 | 10 | 10 | 誕生前 | 2 | 誕生前 |
| 自公連立政権成立 | 1999 | 64 | 53 | 52 | 50 | 49 | 35 | 34 | 28 | 29 | 15 | 17 | 12 | 12 | 誕生前 | 4 | 誕生前 |
| 米国同時多発テロ | 2001 | 66 | 55 | 54 | 52 | 51 | 37 | 36 | 30 | 31 | 17 | 19 | 14 | 14 | 誕生前 | 6 | 誕生前 |
| 就職氷河期終 | 2005 | 70 | 59 | 58 | 56 | 55 | 41 | 40 | 34 | 35 | 21 | 23 | 18 | 18 | 1 | 10 | 誕生前 |
| リーマンショック | 2008 | 73 | 62 | 61 | 59 | 58 | 44 | 43 | 37 | 38 | 24 | 26 | 21 | 21 | 4 | 13 | 誕生前 |
| 自民→民主政権交代 | 2009 | 74 | 63 | 62 | 60 | 59 | 45 | 44 | 38 | 39 | 25 | 27 | 22 | 22 | 5 | 14 | 誕生前 |
| 東日本大震災 | 2011 | 76 | 65 | 64 | 62 | 61 | 47 | 46 | 40 | 41 | 27 | 29 | 24 | 24 | 7 | 16 | 誕生前 |
| 民主→自民政権交代 | 2012 | 77 | 66 | 65 | 63 | 62 | 48 | 47 | 41 | 42 | 28 | 30 | 25 | 25 | 8 | 17 | 誕生前 |
| トランプ大統領爆☆誕 | 2017 | 82 | 71 | 70 | 68 | 67 | 53 | 52 | 46 | 47 | 33 | 35 | 30 | 30 | 13 | 22 | 2 |
| 戦後最長の景気回復宣言 | 2018 | 83 | 72 | 71 | 69 | 68 | 54 | 53 | 47 | 48 | 34 | 36 | 31 | 31 | 14 | 23 | 3 |
| コロナ禍 | 2019 | 84 | 73 | 72 | 70 | 69 | 55 | 54 | 48 | 49 | 35 | 37 | 32 | 32 | 15 | 24 | 4 |
| ウクライナ侵攻 | 2022 | 87 | 76 | 75 | 73 | 72 | 58 | 57 | 51 | 52 | 38 | 40 | 35 | 35 | 18 | 27 | 7 |
| 今ここ | 2024 | 89 | 78 | 77 | 75 | 74 | 60 | 59 | 53 | 54 | 40 | 42 | 37 | 37 | 20 | 29 | 9 |
確かに団塊の世代は終わり、その後の「しらけ世代」と言われる人々も引退の年齢になっているけれど、まだ企業の意思決定などをやってるのはバブル世代では?
氷河期世代と言うのは、実は10年以上ある。今54歳から40歳が氷河期世代。なので、バブル世代の指示のもと、氷河期世代が作り上げたのが今の株価ということになるだろう。そう言う点でみると
と言う形かなと思われる。
就職したころは日本中が明日は必ず今日より良い、と信じられていた時代。バブルを引きおこしたのは団塊世代ではなくてその前の世代(安保世代や全共闘世代)が起こしたが、その後、経営層として始末をやったのがこの世代。
ただしその対応は場当たり的で、不良債権と少子高齢化の両方を先送りし、既存の雇用を守ると言えば聞こえがいいが、保身のために就職氷河期を生み出し、非正規雇用を拡大した頃に中堅主力だったのはこの世代。
実は、これに該当する年限はそれほど長くはないが、とにかく人数が多く、青春時代は学校の教室が足りない、すぐ上の世代がやれ安保闘争だ、やれ全共闘だ、とやり合っており巻き込まれたりしていた。そして年をとると年金給付年齢が引き上げられ、介護の状況も悪くなるなどに直面している。
高度成長期に生まれ、前の世代の政治闘争をしらけた目で見ていた世代。バブルの一番華やかな時代を30台などで過ごし、就職氷河期時代を中堅で過ごした世代。定義上のバブル世代とはズレるけど、批判される対象としはこのあたりが遡上に上がってる気もする。
ただ団塊世代の失敗はよく見ており、リーマンショックの時の対応は諸外国に比べると上手くいったと評価されていて、その対応にあたった世代でもある。
ただし、それは団塊の世代が作った仕組みにひたすら乗っかっていると言え、学生運動にも巻き込まれず、バブル崩壊氷河期時代には就職し終えており、早期退職という名のリストラの嵐が吹き荒れる直前にターゲット世代から外れるなど、旨いこと社会変革に巻き込まれなかった幸運な世代と言えるかも。
逃げ切りやがってと言う時に「団塊の世代」とか出てくるけど、真実逃げ切ったのこいつらじゃねえかなって思うことも。
バブルのピーク時に就職した世代と言われる。この頃はとにかく経済が過熱しており、とんでもない売り手市場どころか乱獲状態、冷静に考えるとおかしなことが多かった。
しかし、就職直後にバブル崩壊を経験し、ひたすら悪化していく景気への対策を迫られ、ソルジャーとして使われた世代でもある。就職の時の景気が良かったたと言う一点以外は、それほど氷河期世代の初期とは差は無いはず。しかし、そこで大きな常識の断裂があって、下の世代と意識のずれがあると言われ続ける。
それは、青春時代の一番多感なころをバブルの社会で生きたからでは?
また、この世代と、次の世代との間には、ITの一般への急速な普及という大きな断絶もある。
バブル崩壊前に生まれ、不安定な経済情勢に巻き込まれた世代。氷河期世代前期はまだバブルの華やかな時代に青春を過ごしているが、氷河期世代の後半は経済などに興味を持つころに山一証券崩壊、同時多発テロなどを経験しており、達観のようなものがあって「さとり世代」という区分も存在する。
その世代は、小渕恵三内閣のあたりから景気対策として労働関連法制の緩和が始まり「フリーター」という言葉がもてあそばれ、リーマンショックの時にも大打撃を受けるなど踏んだり蹴ったりであると言える。この世代から一気に婚姻率や出生率がガクンと落ちている。
現在は労働力として中核的世代になってきているが、層が薄いために過重労働を強いられたりしている。また、ITの教育が貧弱だった割に、社会に出たらIT化の波に揉まれた世代でもある。
定義場はわずかに存在する世代で、簡単に言えば就職氷河期が終わったとされる年から、リーマンショックまでの世代を言う。この世代は近代の中で最も詰め込み教育が行われた世代で、その弊害が叫ばれた。(弊害を叫んだのはちょうどしらけ世代なんだよな)その反省から後に「ゆとり世代」がうまれることになる。
思春期をインターネットの急速な発展と共に過ごした世代で、ITネイティブと言われる人々が登場するのはこの世代以降。
しかし、生まれた直後にバブル崩壊しており、就職直後にはリーマンショックを経験して大規模リストラなど、この世代は就職する頃には、「景気が良かった時代」を経験した事が無いため、萎縮しがちで「プレッシャー世代」と名付けられた。
氷河期世代よりは正社員で就職できたため層が厚めではあるはあるが、これは団塊の世代の大量退職が始まると言う背景から、人材不足で売り手市場になったと言うもの。それほど内情は良くない一方で団塊世代の穴埋めや、氷河期世代で歪んだ社内の人材を補填する役割を期待されて、現在に至る。
ゆとり教育を受けたと言われる世代で、実は結構長く「Z世代」とも被る。現在就職している若手はみなこの「ゆとり世代」にあたる。
初期の世代は、ようやく不良債権処理が終わり、日本経済が上向きになったころに青春時代を経験した。リーマンショック直後に就職だが、リーマンショックは高齢者や非正規雇用、不採算部門のリストラを中心に対処されたため、新卒採用の絞り込みはそれほどではなかった。
そのため、この世代の先頭組でも氷河期世代ほど就職関係の指標は悪化は経験せず(社会不安が叫ばれる中での就職活動となった点はあるが)その後少子高齢化を背景に急激に売り手市場となった。
また、この世代の後期はリーマンショックや東日本大震災は子どもの頃の出来事で、青春時代は中国景気に起因する「いざなぎ景気超え」宣言が出るような緩やかな景気回復にあったため、社会情勢は比較的安定しており、景気が悪い時代しか知らない世代に比べると、前向きでふわっとしていると称されている。
これはオマケ(他の世代は新卒就職時機を基準にした世代の分け方だが、これだけ違う)
実はZ世代と言われている層ってゆとり教育世代と半分ぐらい被るって覚えておくと、ゆとり世代を腐してZ世代を持ち上げるような言動をする人に惑わされずに済む。
ただ、分類によると、ゆとり世代の最後の世代(2017年あたりで区切る)をZ世代とするものもある。ただこれだと別の「Z世代」の定義と被って面倒くさいんだよな。
まず単純に間違っている点の指摘。元増田の以後の話を全部壊しかねないことだが、1997年の平均給与は664万円もない。2021年の443万円はおそらく国税庁のデータだろうが、それだと97年は467万円である。統計によって多少の違いはあっても、網羅性が高く、また年間に数カ月だけ働いて年収が低くなっているような人をきちんと除外するなどしている国税庁のものから約200万円も乖離しているような調査が仮にあるとすれば、それはただのバイアスの塊だろう。
次に、1990年代後半は賃金においてかなり特異な時期だったことの指摘がない。90年代初頭にバブルが崩壊し、その後の景気の停滞から97年には都銀である拓銀が破綻するまでにいたるような経済状況であったのに、この時期の賃金の伸びは高かった。その結果、労働分配率は異常なくらいまで高まっている。つまり持続可能性の無い高賃金の天井とも言えるのが97年あるいは98年であり、そこを基準に他の年を比べるというのは基本的に不適切である。
そして、給与の平均を出すために使った給与所得者が、平均的にどのような者に当たるかが97年と今とでは全く異なっていることへの指摘が弱い。97年当時と今で最低賃金で働く人のプロフィールが変わったことには触れているものの、主婦パートの増加などによって平均の人物像が全然別物になっていることはもっと強調しておく必要がある。最低賃金近辺の労働だけでの主たる生活支持者が増加したことは事実だが、主たる生活支持者でない最低賃金近辺の労働者自体はもっと増えているのだ。
それが顕著に表れているのが年間労働時間の減少であり、給与の平均あるいは中央値が下がった最大の理由は働く時間が減ったから貰う給与も減ったというものである。というかそれを調整するだけで、同じ時間働いたことに対する給与、たとえば月に150時間、年に1800時間働いた場合の給与はこの期間に増えている。また、最低賃金とは時給の話であるので、その点からも並べるのであれば平均給与も時給になおして揃えるか、少なくとも労働時間の注意書きが必要だろう。
創業経営者と比べると、大企業の経営者による「私の履歴書」はいったいに面白くない。とくに金融系はつまらない。それにしても、石原氏の連載には刮目させられた。底抜けにつまらないのである。他の大企業経営者と比べても、つまらなさの次元が違う。それがたまらなく面白い。
読んでいない方のために内容をかいつまんで紹介する(ある意味で読みどころ満載なので、要約するのが心苦しい。ぜひ原文に当たることをお薦めする)。日比谷高校から東京大学法学部に進学。東京海上に就職する。新人時代の使い走り時代を経て、商品開発部門に配属。専門書で勉強し、世の中の変化に合わせて保険商品をつくる楽しさを知る。仕事が終わると先輩と2時3時まで飲み歩く日々。しかし、非常事態に対応するのが損害保険会社。翌日の仕事に差し障るのはプロとしてよろしくないと、日付が変わるまでに酒席を終えるようになる。
顧客対応の難しさ。人が行きかう駅で土下座をすることもある。代理店から出禁をくらっても、粘り強く何度も足を運び、ようやく納得してもらう。丁寧に意図を説明して誤解を解き、信頼を勝ち得るために努力を惜しまないことが大切と知る。
部下と上司の板挟みに苦しんだ課長時代。ストレスで十二指腸潰瘍を患う。職場の雰囲気がギスギスしていて、3人の女性社員が辞めたいと言い出す。ムードを和らげることに努めた結果、「まだ続けます」といってもらったときの嬉しさ。
■ヤマはない。オチもない。波乱も万丈もない。
畑違いのシステム部門に異動に。勤務先は国立市のコンピューター・センター。初対面の人ばかり。打ち解けるために週末を除いて56日間連続で部下と飲み、本店からの無理難題で疲弊しているシステム部門の現場の悩みを知る。本店との風通りをよくしようと努力を重ねる。ときには丸の内OLになりたくて入社した女子社員が国立に行くのがイヤだと駄々をこねることもある。本店まで自ら迎えに行って、国立勤務を受け入れてもらう。
取締役に昇進し北海道本部長に。当時、取引先の拓銀は破綻の危機。正月、拓銀の守り神の神社にお参りし、「拓銀さん、今年もどうか頑張ってください」と祈る。支援に奔走するが、拓銀はあえなく破綻。「いろいろご支援いただきましたが、こういう結果になりました。本当に申し訳ありません」という副頭取にかける言葉もなかった――。
こういう調子で、淡々とした仕事生活の回想が延々と続く。ヤマはない。オチもない。波乱も万丈もない。強いて言えば、連載17日目(これを書いている時点で最新の回)の次期社長を打診されたときの話がヤマといえばヤマだ。
前社長に「後任は君だ」と言われ、予想もしなかった話に呆然とする。「考えさせてください」とだけ答え、帰宅してから仏壇の両親に「大変なことになりました」と語りかける。それをひそかに見ていた夫人(またこの奥さまが石原氏にお似合いの「古風でしっかりした」女性。女子大を出たばかりのときに高校時代の美術の先生の紹介でお見合い結婚。内助の功をいかんなく発揮。もちろん美人)が「お受けしたら……」。で、受けることにした――と、これだけなのである。
経営者の「私の履歴書」にお決まりの「のるかそるかの大勝負」とか「修羅場での決断」がまるでない。目の前の仕事に誠実かつ真摯に向き合う。こつこつと着実に小さな成果を積み重ねていく。「週末を除いて56日間連続で部下と飲む」ということは、ちゃんと日数を数えていたわけで、この辺真面目としか言いようがない。
大企業の経営者が書き手の場合、月の半ばから後半に入るころに、「次期社長は君だ」のエピソードが出てくるのがお決まりのパターンとなっている。社長のポストを打診されて「青天の霹靂だった」とか「思ってもみないことであった」というのがこれまたお約束なのだが、読んでいる僕にしてみれば「よく言うよ。絶対自分が次の社長になる、それだけ考えてやってきたんじゃないの……」と思わせる人が多い。ところが、石原氏の場合、本当に「予想もしなかった話に呆然」としたのではないかという気がする。それだけ筆致が率直なのだ。
はじめは単に「面白くないなあ……」と流し読みしていたのだが、そのうちぐいぐいと引き込まれ、連載10日目を過ぎたころからは襟を正して読むようになった。その桁違いのつまらなさに、むしろ保険会社の経営者としての凄みを感じたからだ。
田舎の規模によるけど、その時代だと国立銀行法に基づくナンバーバンクが大きな街にはどしどし設立されてる頃なので、あくまで利益を目的とせず信用組合(信用金庫ってのはWW2以降の法律に基づく名称)作ったのはなかなか地域の振興考えたお大尽だと思うよ。
北海道は特殊でナンバーバンクもなかった(と記憶してる)ぐらいなので、また法的に特殊で銀行設立できなかったのかもしれないが。北海道(と戦後の沖縄)金融史は違いすぎていまいちフォローしきれてない。
ごめんWW1ならナンバーバンクは一通り設立し終わってるわ。もう普通銀行の時代やね。いずれにしても戦前の北海道金融事情は拓銀が勧銀興銀の代わりをしつつ、個人向けも取り扱ってて一強だった、って認識なので、商工業の促進で信用組合作ったのは立派だったと思う。
阪神・淡路大震災から20年ということで、新長田の再開発がうまいこといってなくて苦悩する市民、みたいな特集をやっていた。
新長田の再開発が「大失敗」だってのは有名な話なので、まぁ大変だよなーどうすんだろねとか思ってみてたのだが、カチンと来たのはナレーションで、
『再開発の巨大なビルから一歩入ると、昔ながらの長田の下町の風情が残る町並みに…』とかなんとか言っていた。
繁華街から遠くて焼け残った、地元住民が懐かしむ町並みは、裏を返せば、もし次にまた大災害が起きたら真っ先に燃えるか倒れるかする弱い町でもある。
間抜けな知事が「大規模再開発で町をもっと強く生まれ変わらせるいい機会だった」とか口を滑らせてしまったように、『災害に強いまちに』というスローガンの生け贄になってしまったのが新長田。
話は変わるが、地方都市のシャッター街やら東京の下町の木密地区なんかも、地震を考えるととても怖いのだが彼らは建て替えようとか町を出ようとかは考えない。問題は「起きるまで」発見されない。
話を戻す。
新長田が生け贄になってしまった理由は、やっぱりお金の問題で、お金がないと復興ができないからだ。
道路を切り直し区画を大きくしてでっかい建物建てれば、被災者が使う分以外の余った分を不動産業者に売って復興資金が捻出できるから。
新長田が失敗したのは、行政の見通しがただひたすら甘かったのが原因だが、なぜそんなに甘かったかと言えば、
まだバブルがはじけた直後で、日本全体が「将来的にここまで日本が収縮するとは思ってなかった」からだろう。神戸は都会だし住民も多い。投資する価値があると踏んだんだろう。
まぁ今思えば甘いけど、当時だったらと考えると、バーカバーカ甘いんだよと簡単に切り捨てるのもどうかという微妙なラインだったりもする。
既に不動産バブルは崩壊してたので、一部では当時から「あれは微妙だろう」という声はあったらしい(当時学生だったので詳しくは知らない)。
だが、阪神大震災が起きたのは、バブルははじけたとはいえまだ山一証券や拓銀や長銀や債銀やらも破たんする前の話だ。市場変化に疎いことでおなじみの役人が気付かないのも、まぁありうる。
しかし長銀とか債銀とか今となっては完全に死語だな…。若い増田たちは存在も知らないだろうな。それはともかく。
ナレーションきっかけでカチンと来つつ報道ステーションを見ていたわけだが、
ありえない仮定ではあるが、阪神・淡路大震災が起きたのが2011年だったとしても新長田の再開発は失敗しただろうか、と考えると、もうちょっと上手くやれるだろうと思うんだ。
「ちょうど良いサイズ」の再開発をやったと思う。神戸は何だかんだで都会だから、初期投資の規模を間違えなければ行けると思う。
「もともと過疎化が進んでいた場所をどうやって復興するか」という、ものすごく重くて大きくて難しい問題を抱えている。
三陸のある町では、甚大な津浪被害にあった町を、高台に移転するか元の海沿いの土地を土盛りかさ上げして復興するかで揉めている、なんてニュースもあった。
報道ステーションで古館は、見知った人たちと離れたくないという老人のインタビューの後に、地元住民の感情を無視した復興にならないでほしいですね、的なしたりコメントをしていたのだ。
住民感情を置いておいて、まだまだ余震を含め大地震が起きてもおかしくないと言われている時期に、ちょっと土盛りしたぐらいで「次は安全」な町なんて、とてもじゃないが保証は出来ない。
土盛りかさ上げ工事をして区画整理したある町では、結局元の住民の3割しか戻ってこないといって困っているらしい。
オーバースペックの復興事業で20年前に痛い目に合っているのに、また同じことを繰り返している人たちがいる。
新長田の"復興災害"を糾弾する口と同じクチで、オーバースペックな「地元住民目線だけど完全にマーケットアウト」な復興を焚きつけるかのようなコメントを吐く輩がTVに出ている。
いや、辛いな!
正直言って、毎朝泣きながら仕事行ったな!
「~の朝は早い」とかテレビで見ると、「金融マンの朝だってはええんだよ」とか悪態つくくらいには汚れたな。
そんな俺の独り語りがはーじまーるよー。死にたい。
26歳で修士を出る一年前、金が続かなくなる。そういうわけで必死に就職活動開始。
「英語喋れます。ドイツ語わりと喋れます。タイ語日常会話程度はいけます。ラテン語読めます」
を武器に商社とか受けまくるも華麗に全滅。しょうがないので金融を受け始めると、なんかわからんけど合格。
某社のIB部門に。新人研修を越えた(まさに地獄だった、同期が二人辞めた)後ギャグだと思ってた
「前髪チャラチャラ垂らすな!」の洗礼を受けオールバックに。前髪でチャラチャラて。
IBって聞いたから入社したのに「営業を舐める奴はウチにはいらん」ということで、しばらく営業をやらされる。
ぶっちゃけ何の役にもたたない経験だった。同時並行で「外務員とFPとアナリストやっとけ」という無茶振りを食らう。
アナリストっていうと、ケツにフリスクを突っ込むあれですか?レベルから必死で勉強開始。
仕事に行くと四季報が空を飛ぶ。年次上の先輩が詰められている。
「やるのかぁ!」
「やりますぅ!」
「ああ、この部署から逃げられなかったら転職しよう。予備校講師になるんだ・・・」と心に決める。
朝一の読み合わせが終わると先輩について営業へ。先輩の成績が悪いフラストレーションが全て俺へ向かう。
IBって聞いたのに・・・。ヘタに酒が強いことが災いし、家に帰れない。サウナとカプセルホテルはお友達。
しかし、地方支店配属になった同期の話を聞くと俺は「とても恵まれている」らしくてびびる。
豪勢な社宅が与えられるが、家に帰れない。ぶっちゃけ1Kどころか三畳間でいいから会社近くにいたかった。
入社して四ヶ月、恋人に別れを告げられる。「あなたがわからない」とか言われる。俺だってわかんねーよ。
死んだ魚の目をして毎日職場へ。哲学書の山は引っ越した日の梱包を現在でも解いてない。
文学部で磨いたお喋りクソ野郎スキルがフィーバーし、成績が同期の中ではトップクラスに。
太い客を二本掴み、とりあえず安泰の身分へ。この客を奪われない限りは暫く布団で寝れる…。
と思うも、直後にIB部門へ配置転換。「希望通りだな!」と言われるも、正直言って最悪だ。
「~が会社に来ないぞ!」
「もう辞めた!」
「~は?」
「こないだ入院した!」
凄まじい量の各国語文献を必死に翻訳する。向こうもテンパりまくってるようで間違いだらけ。
まずは「読めるナリ」に書類を清書することが仕事となる。金融理論で院を出た先輩とコンビを組むが、
ついに「この言語俺できませんて!」状態に。だがなんとか必死でこなすも、ある日先輩が
「行くぞーアンパンマンだぁ」とか言いながらキャスター椅子で滑って壁に直撃、即入院。
ドイツ人に英語で怒鳴りつけると中国語で返されたりとかそういう状態。
「拓銀ってさ…1000万のコールが引っ張れなくて潰れたんだよな」とか
部長がシャレにならんことを言い出す。上層部は「リスクを取る時期」とか変に張り切ってるが
現場は書類処理すらままならない。死ね。だから、これは私に裁ける仕事じゃありません!
やれっていわれりゃ勉強しますが、同時進行はムリです。自分の仕事だけで残業150逝ってるんです!
この時期、「うわぁ、東南アジアならしばらく暮らせるかなぁ」くらいの額へ貯金が溜まる。
オフィスは悪臭が漂う。靴下を三日以内に替えた人間は「おまえスゲーな」と評価された。
新人は救援物資の買出しが主な業務となる。「今Tを買い物に行かせた!服とメシが来るぞ!」
食いたいが食えない。粉末カフェインの飲みすぎで脈拍が常にうるさい。課長は一気にハゲが進行
「輝いてるだろ、俺!」と笑えないギャグを連発する。この時期、80キロあった俺の体重は62キロへ。
しかし、飲み会こそ我が社のエネルギー源と黄疸丸出しの目をして先輩方は飲みに行き、職場に戻る。
とか新人のパソコンから笑えない履歴を発見。人間は追い詰められると転職すら考えられなくなるらしい。
「おまえが死んだってどうにもならねえんだよォォォ!」
とかトレーディングルームから聞こえてくるが、誰も目線すら動かさず仕事へ向かう。いっそ殺せ。
その後、ヤバイ時期を逃げ切った後俺は立派な睡眠薬・アルコール中毒へ。
先日、肝臓の数字がエライことになり、どんな医者も俺に薬を出してくれなくなった。
最近知ったけど、カルテって横のつながりあるのな。現在、カティサークを飲みながらこれを書いている。
同期は半分近くいなくなった。俺も後を追うのは間違いない。
中学:日本はバブル最絶頂期。テレビに映る大学生や社会人の世界はそれはそれは華やか。俺もいつかあんな風に遊ぶんだ、と思いつつ田舎の市立中学に通う。高校受験に必要(内申書云々)という理由で、やりたくもない運動部で日々を無為に過ごす。
高校:地元の県立高校に進学。どうやら絶好調だった日本経済に陰りが見えてきたらしい。一応進学校だが田舎なのでのんびりしている奴が多い。適当に勉強しつつ、適当に部活に精を出す。部活が義務でなくなる(大学受験には内申書は関係ないらしい)と不思議と部活で汗を流すのが楽しくなる。そういえば、中学高校と女に縁がない。童貞。
大学:親がブルーカラーで家計に余裕もないので、浪人せずに入学できるところを選んだ。一度、東京に出てみたくて、地元の国立ではなくて東京の私立にした。その選択を許してくれた両親に感謝。世間では、阪神大震災、オウム事件と暗い雰囲気が漂い始めた。Windows95が発売されたが一度も触ることがなかった。大学に入学するとすぐに彼女ができた。非コミュの俺になんという奇跡。大学ではなんかめちゃくちゃ勉強をした。
就活:日本経済どん底。山一証券、拓銀が破綻した。金融恐慌の一歩手前。MARCHの就職先なんてロクなもんじゃなかった。同級生たちも皆が微妙な企業に就職していった。俺たちは後にロスジェネ世代と呼ばれるようになる。俺はといえばイマイチ無名な外資に滑り込む。大学で勉強に励んでいたのが役に立ったらしい。
社会人1年目:最初の配属先の上司はリア充全快のコミュ力抜群の人だった。が、人を育てたり指導するのが下手な人だった。おかげで、なかなか仕事を覚えられずに苦労した。このころの人事評価は同期の中でも最下位を争っていたのではないかと思う。現実逃避のために、先輩たちに連れられて毎日飲んでばかりいたような記憶がある。この最初の上司のことは、後に反面教師として意識するようになった。
ネットで現実逃避:仕事でイマイチ不完全燃焼だったころ、PCを買った。Pen2、64MBメモリ、6GBHDD。テレホタイムにアナログモデムで接続し朝までLoopitでチャット。翌日は寝不足で仕事に力が入らない。東芝事件が起こり、2ちゃんねるを発見する。ますますネットにはまった。
部署異動:異動先のボスは体育会系で面倒見がよかった。細かいところまで指導はしてくれないけど、仕事を丸投げして任せ切ること、部下のモチベーションを高めること、組織を動かすことがうまい人だった。ここでの数年間は貴重だった。次々とふってくる重い仕事をこなすうちに仕事が楽しくなり自信もついてきた。気が付いたら人事評価も同期の中でトップの方までのぼっていた。世間ではネットベンチャーブーム。IPOブームが盛り上がっている。そして、日韓W杯が開催されるよりもずいぶん前にネットバブルがはじけた。失われた10年という言葉が流行っていた。このころ付き合っていた彼女と結婚。
転職:より広い裁量と成長機会を求めてベンチャーに転職。ストックオプションで一攫千金という下心も。社長とは微妙にウマが合わなかったが、毎年2ケタ成長する売上、どんどん大きくなる組織、ビジネスのダイナミズムを間近で感じられる環境に満足していた。とにかくひたすらに働いた。毎晩タクシー帰り、休日も出勤した。会社はいつの間にかIPOを果たしたがストックオプションは大した財産にはならなかった。ライブドアの堀江さんが時の人となり第二次ネットバブルが盛り上がっていた。小泉竹中路線で景況感は良かったような気がする。このころ部下の女の子(といっても同い年)に手を出してお互いにラリラリ状態。今考えると社内でもバレていたかもしれない。不倫が妻にばれてプライベートはプチ修羅場。部下の子は会社を辞めた。何をしてもこの罪を償うことはできないと思う。この後、真人間になり部下達の育成に力を注いだ。最初の上司が反面教師だった。このころの部下たちは今でも俺を慕ってくれている(と信じたい。)
退職:社長と意見が合わないことが我慢できなくなり退職することにした。全てのリスクを背負って世間と向き合っているのは彼なのだから、あの会社は彼のやりたいように運営すればいい。意見が合わない以上、引くのは俺だ。ていうか、俺の存在なんか社外では全く無名、社内でも歯車の一つに過ぎない。この後、今に至るまでこの社長は俺にとって反面教師として心の中で大きなウェイトを占めている。株は最後まで大した財産にはならなかったがコツコツためてきた貯金があるので節約すれば夫婦2人で2年くらいは暮らせそうだった。次の仕事のあてもないままに会社を辞めてしまった。なんかアメリカでサブプライムローンというのが問題になっているらしい。評論家がサブプライムローンの残高は少ないので世界経済に与える影響は限定的とか言ってる。
フリーランス:もともと非コミュで友人知人が少なく、人脈と言えるようなものもなかったが、何人か仕事を回してくれる人がいた。1案件いくら、という感じで個人事業主として仕事をこなしながらお金を稼いだ。報酬は、仕事を回してくれる人がピンハネ済みだが、こんな俺に声をかけてくれることにとても感謝していた。そして毎回、全力で仕事をこなしていき、仕事をくれる人の期待に応えようとがんばった。リーマンブラザーズが破綻したらしい。年越派遣村のニュースには共感も反感も感じなかった。年が明けて所得税を計算すると、サラリーマン時代に比べ収入(額面)は倍近く、税金は倍どころじゃない。事業税って何?住民税が2つあるの?国民健康保険高すぎ。上場企業の正社員という安定的な地位を捨てたのだから、将来への備えは自分で何とかしなければならない。麻生総理を攻撃するマスゴミとピントのずれた正義を振りまく鳩山邦夫に、日本はもう駄目かもねとかオヤジくさいことを考えるようになっていた。ていうか俺もう33か、立派なオジサンだし将来への希望も見いだせなくなってきた。
再就職:昔、一度誘ってくれた中小企業の社長がまた誘ってくれた。商売上手なところ、コンプラ意識が強いところ、人の感情に配慮しながら上手に組織を動かせるところが、前のベンチャーの社長とは正反対な人なので、ほとんど迷わなかった。ほぼ即断で、その人のお世話になることにした。その会社は個人事業主的なメンタリティの人が多く、商売に対して貪欲な人が多い。世間の常識を疑い果敢にビジネスチャンスを切り開こうとする。一方で吹けば飛ぶような存在なので自分たちを一瞬で破滅させかねないコンプラリスクには皆敏感でグレーなことには手を出さない。こんなに前向きに清々しい気分で働ける職場は初めてだ。こんな環境をもたらしてくれた社長に感謝。ここに居続けるためには俺も商売人にならなくては。民主党が政権を取った。来年の納税額は3百万円を超えそうだが、子供がいない我が家には何の恩恵も無さそうだ。自民党政権のままで緩慢な衰退を迎えるよりは、民主党が急激に破滅させた方が日本の立ち直りは早いかもしれないと思う今日この頃。
年の瀬にこの20年余を思い出しながら書いてみた。