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はてなキーワード:戦略的互恵関係とは

2025-12-10

高市発言2:中国面子を立て保守層も離れない文章AI最高モデル比較

高市首相発言きっかけに、日中関係がギクシャクし、経済面安全保障面でのリスクも語られるようになりました。中国メンツをある程度立てつつ、一方で高市政権支持基盤である国内保守派右派失望させないコミュニケーションが求められる局面です。

本来であれば、こうした「中国には非を認めて謝罪したように読めつつ、国内保守には"ぶれていない"と受け取られる」高度なメッセージ設計は、霞が関官僚が知恵を絞るべき仕事です。ただ、現実官僚は忙しいはずなので、今回は試しに、4つの有料版生成AI(ChatGPT/Gemini/Claude/Grok : 全て有料版、おまけにDeepSeek)に「あなた官僚です」と設定して考えさせてみました。(全て現時点での最高モデル)

この記事では、実際に使ったプロンプトと、各AIが生成した「高市首相による公式談話」案をそのまま掲載します。どのAIが「中国向けの面子」と「国内保守向けのメッセージ」のバランスを一番うまく取れているのか、あるいは全部イマイチなのかは、読む方に判断していただければと思います

共通プロンプト
高市首相発言から中国との関係がギクシャクしていて、国内経済に影響が出始め、かつ、最悪の場合偶発的な軍事衝突から戦争になりかねません。一方で、国内保守派右翼からの支持が基盤なので、無碍に中国謝罪することはできません。 そこで、あなた官僚として、「中国には非を認めて謝罪するように解釈され、かつ、国内保守派にも喜ばれる・支持を失わない」高度な作文をするように求められました。高市発言の内容、中国の反応、日本中国のこれまでの立場や、高市発言の支持の基盤である安倍首相発言などを検索して調査し、この高度な作文を完成させなさい。 作文や、会見や談話などの形で公式高市発言自身が発表する体裁であること。
ChatGPT

本日台湾情勢と日中関係に関し、内外の皆様に私の考えを改めてお伝えいたします。

先般の国会審議において、いわゆる台湾有事と、我が国安全保障法制における「存立危機事態」との関係について問われ、私は、日本法制度上の考え方を説明いたしました。あの答弁は、我が国がこれまで示してきた基本的な法的立場に沿ったものであり、その点に変更はございません。

しかしながら、その説明の仕方や具体例の示し方により、日本国内外の皆様、とりわけ中国国民の皆様に、不安や不信を抱かせる結果となったことは、重く受け止めております日中関係の安定を何よりも重んじる一国の総理大臣として、そうした懸念を招いたことについて、率直にお詫び申し上げます

同時に、ここで日本政府基本的立場を、改めて明確にいたします。

第一に、1972年の国交正常化以来、我が国は、「中華人民共和国政府中国唯一の合法政府と認める」とともに、「台湾中国の一部であるとの中国側の立場を十分理解尊重する」との立場を一貫して堅持してまいりました。この基本方針は、今後ともいささかも変わることはありません。台湾問題については、対話を通じた平和的な解決が図られるべきであり、日本は、そのために建設的な役割を果たしたいと考えています

第二に、日本憲法の下、専守防衛に徹し、武力行使は、あくま我が国国民の命と平和暮らしを守るための、必要最小限のものに限られます。私が国会で申し上げた「存立危機事態」の議論は、どのような事態であればその要件に該当し得るかという、一般的な法的説明であり、特定の国を攻撃対象として想定したものではありません。

第三に、日中両国は、国交正常化以来の四つの政治文書と、その後の諸合意の積み重ねの上に、経済社会文化の幅広い交流を築いてきました。特に安倍元総理のもとで確認された、「競争から協調へ」「互いに脅威とならず、協力のパートナーとなる」との原則は、いまなお日中関係羅針盤であり、高市内閣もこの精神継承いたします。

今、台湾情勢を巡る私の発言きっかけとして、中国からは、強い懸念批判の表明がなされています。また、中国から日本への渡航自粛の呼びかけなどにより、観光ビジネスを通じて長年築かれてきた人的交流や、地方経済にも影響が出始めています。こうした状況は、日中双方の国民利益にとって望ましいものではありません。

からこそ、今必要なのは対立をあおるレトリックではなく、率直で冷静な対話です。日本政府としても、首脳同士の信頼ある対話外相防衛当局間の緊密なコミュニケーション、そして経済文化青少年交流を通じた草の根対話を、一層重ねてまいります

そのうえで、私は、二つの点をはっきりと申し上げたいと思います

一つ目は、日本過去歴史直視し、二度と戦争惨禍を繰り返してはならないという決意を、決して忘れていないということです。戦後日本は、平和国家として、国際社会平和繁栄に貢献することを国是としてきました。台湾海峡を含む地域平和と安定の重要性については、中国をはじめ、関係国との間でも共有できる目標であると信じています

二つ目は、同時に、日本政府には、国民の命と暮らし我が国領土領海領空を守り抜く責任があるということです。いかなる時代いかなる政権であっても、この責任を手放すことはできません。日米同盟をはじめとする安全保障協力や、自衛隊必要能力整備は、決して他国を威嚇するためではなく、むしろ不測の事態を抑止し、紛争を未然に防ぐためのものです。

日本は、中国を含む近隣諸国とともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、法の支配に基づく秩序を守りながら、現実的かつ前向きな協力を進めていきます環境エネルギー、保健、デジタル文化スポーツといった幅広い分野で、日中が協力できる余地は、まだまだ大きく残されています

最後に、今回の私の発言により、台湾海峡情勢や日中関係について、必要以上の緊張や誤解を生じさせてしまたことについて、改めて深い遺憾の意を表明いたします。今後は、国会での答弁を含め、一つ一つの発言が与える影響を、より一層慎重に考えながら、日本平和安全を守る責任と、近隣諸国との信頼関係を両立させてまいります

日本中国、そして地域の人々が、安心して行き来し、共に発展していける未来をつくるために、高市内閣対話と協力の努力を積み重ねていくことを、ここにお約束いたします。

Gemini

内閣総理大臣談話

日中関係の安定と平和安全法制運用に関する基本的立場について」

令和7年(2025年12月10日内閣総理大臣高市早苗

1. はじめに

わが国と中国は、地域および世界平和繁栄に対して重大な責任を共有する隣国同士であります

現在、先般の国会審議における私の発言を契機として、日中間に緊張が生じ、経済活動や国民生活不安が広がっている事態につきましては、一国の指導者として深く憂慮しており、関係各所にご心配をおかけしていることを遺憾に思います(※1)。

2.国会答弁の真意平和安全法制について

先般の予算委員会において、私が「台湾海峡周辺での事態」に関して述べた内容は、あくまでも2015年に成立した平和安全法制」の法的枠組みにおける理論的な解釈(※2)を述べたものであります

かつて安倍晋三元総理が、この法制の成立に際し、戦争を未然に防ぐための法制であり、戦争するためのものではない」と断言された通り、わが国の法的準備は、あくまでも国民の命と平和暮らしを守り抜くための、純粋防衛的な措置であります

したがって、私の発言は、特定の国を敵視したり、わが国から事態エスカレートさせたりする意図を何ら有するものではありません。この点において、一部に広まっている「日本地域の緊張を煽っている」との解釈は、私の真意と異なるところであります(※3)。

3.日中関係原則と今後の方針

外交関係においては、1972年日中共同声明」にある通り、中華人民共和国政府中国の唯一の合法政府として承認し、台湾中国領土の不可分の一部であるとの立場を十分理解し、尊重するという、わが国政府の一貫した立場に、いささかの変更もありません(※4)。

私たちは、台湾海峡の平和と安定が、わが国の安全保障のみならず、国際社会全体の安定にとって不可欠な要素であることを改めて確認し、問題対話によって平和的に解決されることを強く期待します。

4. 結びに

わが国は、毅然とした平和国家として、主権国民安全を守るための備えを怠ることはありません。

同時に、中国とは戦略的互恵関係の原点に立ち返り、あらゆるレベルでの対話継続し、建設的かつ安定的関係を構築していく用意があります

中国側におかれましても、大局的な見地に立ち、地域平和繁栄のために冷静かつ建設的な対応をされるよう強く期待します。

以上

Claude

内閣総理大臣談話

令和七年十二月 日

内閣総理大臣 高市早苗

先般の国会答弁について申し上げます

私の発言は、平成二十七年に成立した平和安全法制に基づく、従来の政府見解と完全に整合するものであります存立危機事態認定については、安倍晋三元総理岸田文雄総理の下でも一貫して「個別具体的な状況に即して判断する」との立場を維持しており、私の答弁もこの枠組みの中にあります。したがって、発言撤回する考えはありません。

安倍元総理は、「台湾有事日本有事であり、日米同盟有事でもある。この認識習近平主席断じて見誤るべきではない」と明言されました。また、「軍事的冒険経済自殺への道である」と中国に警告されました。私は、この安倍元総理の信念を継承しております

内閣総理大臣として、国民生命財産を守ることは、私に課せられた最も重い責務であります。あらゆる事態を想定し、最悪の事態に備えることは、国家指導者として当然の責務であり、これを怠ることは許されません。

一方、今般の中国側の対応について、率直に申し上げねばなりません。

大阪中国総領事SNS上において、一国の首相に対し外交官にあるまじき侮辱言辞を発したことは、極めて遺憾であります。また、日本水産物の輸入停止、日本への渡航自粛の呼びかけなど、経済威圧手段とする対応は、国際社会の信頼を損なうものであります日本政府は、このような威圧に屈することは断じてありません。

いかなる国も、武力による威嚇や、経済威圧によって他国政策を変更させようとすることは、法の支配に基づく国際秩序への挑戦であります自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、日本同盟国・同志国と連携し、毅然とした姿勢を堅持してまいります

その上で、日中関係の将来について申し上げます

日中両国は、一衣帯水の隣国として、二千年を超える交流歴史を有しています両国関係が緊張状態にあることは、双方にとって望ましいことではありません。今回の事態により、両国経済界や国民の間に生じた混乱については、誠に遺憾に存じます

日本政府は、昭和四十七年の日中共同声明以来の四つの政治文書を、日中関係の基盤として堅持しております

日中共同声明において、日本政府は、台湾中華人民共和国領土の不可分の一部であるとする中華人民共和国政府立場を十分理解し、尊重すると表明いたしました。この立場は、安倍政権、岸田政権を通じて一貫しており、私の内閣においても何ら変更はありません。台湾をめぐる問題が、両岸の当事者間の対話により平和的に解決されることを希望するとの我が国立場も、従来どおりであります

安倍元総理が築かれた「戦略的互恵関係」の精神、すなわち「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」との原則は、今日においても有効であります日中両国が、この原点に立ち返ることを期待いたします。

私の対話のドアは、常に開かれておりますしかしながら、対話とは、一方的要求を受け入れることではありません。相互尊重と対等な立場に基づく対話を通じて、日中関係の安定を図ることが、地域世界平和資するもの確信いたします。

日本は、戦後八十年、平和国家として歩んでまいりました。この道を堅持しつつ、国民安全を守り抜く決意を、ここに改めて表明いたします。

以上

Grok

高市早苗内閣総理大臣談話

令和7年12月10日

本日、私は日本国民の皆様、そして国際社会に向け、最近日中関係に関する私の見解を明確に述べる機会を設けました。

まず最初に申し上げますが、日本平和国家として、近隣諸国との安定した関係を維持し、互いの繁栄を追求する道を歩むべきであると信じていますしかし、平和一方的努力によってのみ成り立つものではなく、双方の責任ある行動が不可欠です。

私が先日の国会で述べた「台湾海峡における有事は、日本存立危機事態に該当する可能性がある」という発言は、決して新たなものではありません。これは、私の政治的師とも言うべき故・安倍晋三元首相が、令和3年12月台湾シンクタンクでの講演で明確に指摘した見解に沿うものです。

安倍元首相は、「台湾有事日本有事であり、日米同盟有事である」と述べ、「中国による台湾への軍事侵攻は、中国自身経済自殺意味する」と警告を発しました。この言葉は、今なお私たち防衛政策の基盤であり、日本国民安全を守るための現実的な認識です。安倍元首相のこの洞察は、保守的な価値観体現し、多くの国民から支持を集めてきたものです。私もこれを継承し、日本本質的利益を守る立場を堅持します。

しかし、残念ながら、中国側の反応は過度に激しく、

(続く)

Permalink |記事への反応(1) | 19:23

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2025-12-08

anond:20251208221528

読んだけどさあ、前後発言も踏まえて、どう読んだとしても以下の解釈は「明らかではない」だろ。

好意的解釈すれば、そういう解釈もあり得る」程度のもんで。

と答弁しており、高市早苗首相はのアタマの中では、次のようなフローが浮かんでいたことは明らかである

1.中国北京政府が、戦艦をもちいて台湾海上封鎖する

2.海上封鎖を解くために、米軍艦艇が来援する

3.中国人民軍が、米軍が近づくことを阻止するために、武力攻撃を行う

4.米軍に損害が発生する

5.日本政府直ちに事態認定を行う、その際には「存立危機事態」と認める可能性がある

ここ以外の部分はすごく真っ当な話の運びなのに、なんで急にここだけエクストリーム擁護が挟まるんだ?

友好国や私ら日本人増田のように解釈してくれるかもしれないけどさ。

相手は仲良しこよしとはお世辞にも言い難い、戦略的互恵関係を築いていきましょうね、ウフフと言ってお茶を濁しあっている中共よ。

Permalink |記事への反応(1) | 22:51

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2025-11-27

 今日は、習近平主席と初めての首脳会談を行いました。かなり中身の濃い、充実した議論ができたと思っております。まず確認したのは、日中間で「戦略的互恵関係」、それから建設的かつ安定的関係、これを構築していくという大方針でございます。習主席には、地域と、やはり国際社会平和繁栄、この責任果たしていくべきだということについても働き掛けをいたしました。私から述べましたのは、やはり懸案とか意見の相違があるということは事実です。だからこそ、私たちが直接、率直に対話することが重要だということでございます。具体的に、もう率直に申し上げました。例えば、尖閣諸島を含む東シナ海問題、また、レアアースなどの輸出管理問題それから邦人拘束についての懸念それから中国在留邦人安全性ですね、これを確保していただきたいといったこともお伝えしました。その他、南シナ海での行動、また、香港新疆(しんきょう)ウイグル自治区などの状況に関しても深刻な懸念を伝えました。それから拉致問題を含む北朝鮮情勢などについても意見交換をいたしました。それから日本産水産物それから牛肉の輸入の再開、それから10の都県産の輸入規制でも前向きな対応を求めました。それから主席との間で、防衛当局間の実効性ある危機管理意思疎通の重要性については一致をいたしました。そういったことは割と率直に、私が懸念していることも含めて申し上げましたし、協力し合える点について申し上げましたが、この会談を、日中両国が様々な課題に向き合うとともにですね、協力できることはしっかり協力して取り組んでいく、そういうきっかけとしていきたいと思いました。今回は、日中輸出管理対話ということ、それから日中間の意思疎通、これを様々な分野で強化していくということを確認しました。私と習主席との間での対話、そして、日中間で、割と重層的に意思疎通を行っていく重要性も確認しました。それから、やはり懸案があるからこそ、よく話をするということ、そしてまた、双方が利益となる協力は進めていくと、こういう姿勢で、今後も習近平主席とは対話を重ねていきたいと思います。先方からの反応ですけれども、これは会談の中身に踏み込むことですから日本から申し上げたことにつき、皆様に今、お伝えしたとおりでございます

https://worldjpn.net/documents/texts/PI/20251031.O1J.html

この人の胆力はほんますごいわ サッチャー首相尊敬者だけある

歴史に名を残す人だな・・・

まあ女性首相という意味ですでに名を残しているわけだが、さらなるレガシーが作られるであろう

Permalink |記事への反応(0) | 18:32

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2025-11-21

日本の対中国政策って、この50年でほんとガラッと変わってきてて、大きく分けると「友好 → 警戒 →経済安保」という三段階の流れがある。2000年代以降は特に依存リスク」をどう扱うかがテーマになってきた。

 

最初の1970〜90年代友好ムード。国交正常化して、日本ODA中国インフラ整備を長年支援天安門事件で一時ギクシャクしたけど、日本はわりと早く関係改善に動いた。90年代後半は中国の成長がすごすぎて、日本企業も一斉に進出。「世界工場」化で経済の結びつきは一気に深まった。

2000年代に入ると、この依存さらに加速しつつ、政治的対立も増えていく。WTO加盟で中国は巨大市場化、日本企業ガンガン投資。だけど小泉政権靖国問題政治関係は冷え込み、「政冷経熱」という言葉が定着する。改善ムードが出たのは2006〜08年で、「戦略的互恵関係」なんて言われていた。でも2010年尖閣事件で全部吹き飛ぶ。中国レアアース止めたり、反日デモが広がったりして、日本側の対中警戒モードが一気に高まる企業もここでチャイナ+1東南アジアへの移管)を本気で始めた。

2013年以降はさらに「安全保障」が中心テーマへ。安倍政権日米同盟を強化して、集団的自衛権限定容認尖閣周辺では中国海警船が常態化して、海保自衛隊負担が増え続けた時期。経済依存が続くけど、安保は完全に警戒へ振れた。

2017〜2020年は米中対立が本格化して、日本立場も難しくなる。トランプ政権中国貿易戦争を始めたから、日本アメリカとの整合性を取らざるを得ない一方、中国との経済関係は維持したい。だから「協力するところは協力、リスク部分は握らない」という二正面作戦みたいな時期。

2021年以降はもう完全に「経済安全保障」の時代。岸田政権経済安全保障法を通して、重要物資インフラを国がチェックする仕組みを作り、対中依存制度的に減らす方針が明確になった。世論も対中不信がピークで、7〜8割が「中国は脅威」と答える状態。2023〜25年は防衛費の倍増、台湾有事を想定した日米計画TSMC誘致など、抑止と供給網再編がセットで動いている。企業投資先も、中国からASEANインドへ大きくシフト

 

今の日本にとって中国は、「巨大マーケット」でもあるし「最大のリスク」でもある。

この二つをどうバランス取るかが、これから対中政策の中心なんだと思う。

Permalink |記事への反応(1) | 17:39

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2021-12-07

米“外交的ボイコット” 岸田首相国益観点から判断

この論調だと意外とボイコットありえるな

あるいは折衷案として一部ボイコットという着地点にしそう

ヨーロッパ各国もボイコットするだろうから日本だけ無視はできないだろう

2021年12月7日 18時17

岸田総理大臣は7日午前、総理大臣官邸で記者団に対し「アメリカ北京オリンピックパラリンピック外交的ボイコットするということを発表したこと承知している。わが国の対応は、オリンピックの意義、さらには、わが国の外交にとっての意義などを総合的に勘案し、国益観点からみずから判断していきたい。これがわが国の基本的姿勢だ」と述べました。

松野官房長官「現時点で何ら決まっていることはない」

松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「アメリカ政府の発表については承知しているが、北京冬季大会への各国の対応について、コメントすることは差し控えたい」と述べました。

そのうえで「外交的ボイコットが具体的に何を意味するのかが必ずしも明らかではないところではあるが、日本政府対応については、今後、適切な時期に諸般の事情総合的に勘案してみずから判断するものであり、現時点で何ら決まっていることはない。いずれにせよわが国としては、北京冬季大会オリンピックパラリンピック理念にのっとり、平和の祭典として開催されることを期待する」と述べました。

また、松野官房長官記者からアメリカから同調するような要請はあったのか」と質問されたのに対し「日米間では日頃よりさまざまな分野について緊密に連携をしているが、外交上のやり取りの一つ一つにコメントすることは差し控えたい」と述べました。

午後の記者会見で、記者団が「北京オリンピックへの対応を決めるうえで、新疆ウイグル自治区での人権侵害や、香港での民主化弾圧なども判断ポイントになるのか」と質問したのに対し「わが国としては、国際社会における普遍的価値である自由基本的人権の尊重、法の支配が、中国でも保障されることが重要だと考えており、こうした、わが国の立場はさまざまなレベル中国側に直接働きかけている。北京冬季大会への日本政府対応は、ご指摘の点も含め適切な時期に諸般の事情総合的に勘案して、みずから判断する」と述べました。

外相自由基本的人権の尊重、法の支配保障されること重要

外務大臣は、記者会見で「『外交的ボイコット』が具体的に何を意味するのかは、必ずしも明らかではないが、日本政府対応は、今後、適切な時期に、諸般の事情総合的に勘案して判断することにしていて、現時点では何ら決まっていない」と述べました。

そのうえで、林大臣は「諸般の事情」に人権問題が含まれるのか記者から問われ「自由基本的人権の尊重、法の支配が、中国でも保障されることが重要だと考えていて、こうした日本立場は、さまざまなレベル中国側に直接、働きかけてきている。そういった指摘も含め判断する」と述べました。

自民世耕参院幹事長「じっくりと検討判断を」

自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「日米同盟は、わが国の外交の基軸である一方、中国とも『戦略的互恵関係』と表現される極めて重要な2国間関係だ。開会までは、まだ時間があるので、政府には総合的にじっくりと検討し、国益の最大化に資する判断をしてもらいたい」と述べました。

Permalink |記事への反応(0) | 20:46

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2019-05-12

施政方針演説に見る安倍政権の対中外交姿勢

下記Tweetへのブクマを見ていて、自明だと思っていた「安倍政権の対中外交姿勢の変化」が、あまり受け入れられていないことに驚いた。

https://twitter.com/knife9000/status/1126810114575327232

…ということで、首相就任以来の「施政方針演説」の中国関連の部分を抜き出してみた。

2013年施政方針演説

尖閣諸島を始め、かなり強い言葉非難しています。この頃、沖縄が「最前線」だったんですね。

火器管制レーダー照射」というのは、この演説の1ヶ月前(2013年1月30日)にあった中国海軍レーダー照射事件のことです。

 尖閣諸島日本固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も明白であり、そもそも解決すべき領有権問題存在しません。

 先般の我が国護衛艦に対する火器管制レーダー照射のような、事態エスカレートさせる危険行為は厳に慎むよう、強く自制を求めます国際的ルールに従った行動が必要であります

 同時に、日中関係は、最も重要二国間関係の一つであり、個別問題関係全体に影響を及ぼさないようコントロールしていくとの「戦略的互恵関係」の原点に立ち戻るよう、求めてまいります。私の対話のドアは、常にオープンです。

 (略)

 緊密な日米関係を基軸として、豪州インド、アセアン諸国などの海洋アジア諸国との連携を深めてまいります。G8、G20我が国で開催する第五回アフリカ開発会議などの国際的枠組みを通じ、貧困や開発といった国際社会共通する課題解決に向け、我が国は、世界大国にふさわしい責任果たしていきます

 我が国領土領海領空主権に対する挑発が続いており、我が国を取り巻く安全保障環境は、一層厳しさを増しております

 先般、沖縄訪問し、最前線任務に当たっている、海上保安庁警察自衛隊諸君を激励する機会を得ました。その真剣まなざしと、みなぎる緊張感を目の当たりにしました。彼らを送り出してくれた御家族にも、感謝の念で一杯です。

 私は、彼らの先頭に立って、国民生命財産我が国領土領海領空を断固として守り抜く決意であります

 十一年ぶりに防衛関係費の増加を図ります。今後、防衛大綱を見直し南西地域を含め、自衛隊対応能力の向上に取り組んでまいります

 (略)

 フォークランド紛争を振り返って、イギリスマーガレット・サッチャー元首相は、こう語りました。

 「海における法の支配」。私は、現代において、「力の行使による現状変更」は、何も正当化しないということを、国際社会に対して訴えたいと思います

 安全保障危機は、他人事」ではありません。「今、そこにある危機なのです。

 今、この瞬間も、海上保安庁警察自衛隊諸君は、強い意志と忍耐力で任務に当たっています。荒波を恐れず、乱気流を乗り越え、極度の緊張感に耐え、強い誇りを持って任務果たしてます。皆さん、与野党を超えて、今、この場から、彼らに対し、感謝の意を表そうではありませんか。


2014年施政方針演説

自由民主主義人権法の支配原則(といった)基本的価値を共有する国々」というフレーズが出て来ました。翌2015年以降の表現でわかるように、社会主義国である中国を除外するための表現です。この表現2018年まで毎年登場します。

 先月東京で開催した日・ASEAN特別首脳会議では、多くの国々から積極的平和主義について支持を得ました。ASEANは、繁栄パートナーであるとともに、平和と安定のパートナーです。

 中国が、一方的に「防空識別区」を設定しました。尖閣諸島周辺では、領海侵入が繰り返されています力による現状変更の試みは、決して受け入れることはできません。引き続き毅然かつ冷静に対応してまいります

 新たな防衛大綱の下、南西地域を始め、我が国周辺の広い海、そして空において、安全を確保するため、防衛態勢を強化してまいります

 自由な海や空がなければ、人々が行き交い、活発な貿易は期待できません。民主的空気が、人々の「可能性」を開花させ、イノベーションを生み出します。

 私は、自由民主主義人権法の支配原則こそが、世界繁栄をもたらす基盤である、と信じます日本が、そして世界が、これからも成長していくために、こうした基本的価値を共有する国々と、連携を深めてまいります

 (略)

 中国とは、残念ながら、いまだに首脳会談が実現していません。しかし、私の対話のドアは、常にオープンであります課題解決されない限り対話をしないという姿勢ではなく、課題があるからこそ対話をすべきです。

 日本中国は、切っても切れない関係戦略的互恵関係の原点に立ち戻るよう求めるとともに、関係改善に向け努力を重ねてまいります


2015年施政方針演説

…なんか短いですね(このあたりが転換点なのかな?)

豪州ASEAN諸国インド欧州諸国など、自由民主主義基本的人権法の支配といった基本的価値を共有する国々」という定型文になりました。露骨中国を外しています

 今後も、豪州ASEAN諸国インド欧州諸国など、自由民主主義基本的人権法の支配といった基本的価値を共有する国々と連携しながら、地球儀俯瞰する視点で、積極的外交を展開してまいります

 (略)

 日本中国は、地域平和繁栄に大きな責任を持つ、切っても切れない関係です。昨年十一月、習近平国家主席首脳会談を行って、戦略的互恵関係原則確認し、関係改善に向けて大きな一歩を踏み出しました。今後、様々なレベル対話を深めながら、大局的な観点から安定的な友好関係を発展させ、国際社会の期待に応えてまいります


2016年施政方針演説

中国平和的な台頭」というフレーズが出て来ます

 地球儀を大きく俯瞰しながら、積極的平和外交経済外交を展開する。そして、アジアから環太平洋地域に及ぶ、この地域平和繁栄を、確固たるものとしていく。日本こそがその牽引役であり、私たちはその大きな責任果たしていかなければなりません。

 そのことが、我が国自身平和を守り、更なる繁栄を築く道である。そう確信しております

 自由民主主義基本的人権法の支配といった基本的価値を共有する国々との連携を、一層深めます

 ASEAN豪州インド欧州とは、これまでも戦略的パートナーとしてその絆を深めてきました。この協力関係を、より広く、より深く、強化してまいります

 (略)

 中国平和的な台頭は、日本にとっても、世界にとっても、大きなチャンスです。戦略的互恵関係原則の下、関係改善の流れを一層強化しま地域平和繁栄に大きな責任を持つ日中両国が、大局的な観点から安定的に友好関係を発展させることで、国際社会の期待に応えてまいります


2017年施政方針演説

まだ短めですね(中国にあまり興味が無かった時期なのかな?)

 自由民主主義人権法の支配といった基本的価値を共有する国々と連携する。

 ASEAN豪州インドといった諸国と手を携え、アジア環太平洋地域からインド洋に及ぶ、この地域平和繁栄を確固たるものとしてまいります

 (略)

 日本から東シナ海南シナ海に至る地域では緊張が高まり我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています地域平和と安定のため、近隣諸国との関係改善積極的に進めてまいります

 (略)

 本年、日中サミット我が国で開催し、経済環境防災など幅広い分野で、地域レベルの協力を強化します。

 (略)

 中国平和的発展を歓迎します。地域平和繁栄に大きな責任を有することを、共に自覚し、本年の日中国交正常化四十五周年、来年日中平和友好条約締結四十周年という節目を迎える、この機を捉え、戦略的互恵関係原則の下、大局的な観点から共に努力を重ね、関係改善を進めます


2018年施政方針演説

2014年からあった「関係改善」というフレーズが無くなり、「日中関係を新たな段階へ」になりました(関係改善は終了したという認識かな?)

中国とも協力して、増大するアジアインフラ需要に応えていきます」とも述べています。「一帯一路」への協力が盛り込まれています

 自由民主主義人権法の支配といった基本的価値を共有する国々と連携する。米国はもとより、欧州ASEAN豪州インドといった諸国と手を携えアジア環太平洋地域からインド洋に及ぶ、この地域平和繁栄を確固たるものとしてまいります

 太平洋からインド洋に至る広大な海。古来この地域の人々は、広く自由な海を舞台に豊かさと繁栄享受してきました。航行の自由法の支配はその礎であります。この海を将来にわたって、全ての人に分け隔てなく平和繁栄をもたらす公共財としなければなりません。自由で開かれたインド太平洋戦略推し進めます

 この大きな方向性の下で、中国とも協力して、増大するアジアインフラ需要に応えていきます日本中国は、地域平和繁栄に大きな責任を持つ、切っても切れない関係にあります。大局的な観点から安定的に友好関係を発展させることで、国際社会の期待に応えてまいります

 本年は日中平和友好条約締結四十周年という大きな節目に当たります経済文化観光スポーツ、あらゆるレベル日中両国民の交流を飛躍的に強化します。早期に日中サミットを開催し、李克強首相日本にお迎えします。そして、私が適切な時期に訪中し、習近平国家主席にもできるだけ早期に日本訪問していただく。ハイレベルな往来を深めることで、日中関係を新たな段階へと押し上げてまいります


2019年施政方針演説

日中関係は完全に正常な軌道へと戻りました」と、2014年からの「改善」が完全に終了したこと宣言しました。

それを裏付けるように、2014年から続いていた「豪州ASEAN諸国インド欧州諸国など、自由民主主義基本的人権法の支配といった基本的価値を共有する国々と連携」が消えました。

さらに、「これまでの発想にとらわれない、新しい時代の近隣外交」というフレーズが出て来ています。明確に外交姿勢の転換を示しています(cf.「これまでのお約束と異なる新しい判断」)。

 昨年秋の訪中によって、日中関係は完全に正常な軌道へと戻りました。「国際スタンダードの下で競争から協調へ」、「互いに脅威とはならない」、そして「自由で公正な貿易体制を共に発展させていく」。習近平主席確認した、今後の両国の道しるべとなる三つの原則の上に、首脳間の往来を重ね、政治経済文化スポーツ青少年交流をはじめ、あらゆる分野、国民レベルでの交流を深めながら、日中関係を新たな段階へと押し上げてまいります

 北東アジアを真に安定した平和繁栄の地にするため、これまでの発想にとらわれない新しい時代の近隣外交を力強く展開いたします。

 (略)

 そして、インドから太平洋へと至る広大な海と空を、これからも、国の大小にかかわらず、全ての国に恩恵をもたらす平和繁栄の基盤とする。このビジョンを共有する全ての国々と力を合わせ、日本は、自由で開かれたインド太平洋を築き上げてまいります

Permalink |記事への反応(1) | 11:13

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