
はてなキーワード:庶民的とは
東海林さだおの本が図書館の返却資料コーナーにあったんだが、昔実家にあったのを思い出して借りてみた。
食べることが好きなので、庶民的なグルメエッセイも、昭和の軽薄な文体も面白かったのだが、その中に「若者の歩き食いがみっともない。犬にも劣る」という苦言があった。
歩き食いがマナー違反かどうかはたまに論争になるらしいが(検索したらそう出てきた)、私の場合は(というか大抵はそうだと思うが)人混みの中でも食うとか、汁気のある物を食うとかではなく、アイスやパンやカロリーメイト、肉まんのようなものを片手に、食べながら歩くといった感じだ。
公共交通機関の中で食べたり飲んだりもしない。
歩き煙草などと違い、誰に迷惑をかけるわけでもなかろうと思っているが、今までに「行儀が悪いよ」と眉をひそめられたり、「歩きながら食べてるの?サラリーマンじゃないんだから(笑)」と笑われたりしてきた。
女だから行儀が悪くて駄目なのか?
鼻持ちならねえな〜!!!!
と、無意味に反骨心がわき、じゃあ一生歩き食いしま〜す!!育ちの悪い田舎者の貧乏人なので!!という気持ちでいる。
何が犬にも劣るだ。
はてな界隈でたまに「上級国民」とか「地主」って単語がネタで飛び交うけど、たぶん自分はそのどれよりもしょぼい。
高祖父だかそのまた上だかが、維新のころに爵位をもらっている。
今どき華族と言ってもピンとこないだろうけど、簡単に言うと「歴史があるだけで、金がない家系」だ。
うちの家にあるものを並べると、だいたいこんな感じ。
そして、どれとも釣り合っていない、安物のこたつと量販店のテレビ。
親戚が集まると、年寄りたちは「この壺は昔は……」「この家もねえ……」と過去の話ばかりする。
ただ、固定資産税の話になると、一気に声が小さくなる。
没落って、こういうことを言うんだなと思う。
フルネームはさすがに書けないが、いかにも「旧華族の末裔です」と言いたげな名字をしている。
初対面で名字を名乗ると、だいたい二種類の反応が返ってくる。
1. 「あれ? どこかで聞いたことあるような……」と首をかしげる人
2. 「すごい名字ですね!」と、すごいのかどうか自分でもよく分からない感想をくれる人
たまに、歴史オタクっぽい人が「もしかして、昔の○○伯爵家と関係あったりします?」と聞いてくる。
否定すると嘘になるので、「まあ、そんな感じです」と曖昧に笑う。
そこから先の会話は、だいたい盛り上がらない。
現代における伯爵家の末裔なんて、インターネット回線を引いた一般庶民だからだ。
「貴族っぽいこと」を期待される場面はたまにある。
親からは、「せめて姿勢だけは良くしなさい」と小さい頃から言われてきた。
姿勢を良くしたところで、奨学金の返済が免除されるわけでもないのに。
没落貴族にも、一応それなりの悩みがある。
- 古い家を解体すると、親戚筋から「ご先祖様に申し訳ない」と言われそう
- かといって、このまま持ち続けると、固定資産税と修繕費で確実に詰む
- こっちは、「キラキラじゃない、でも読める名前」にしたいだけ
- 山の中にある先祖代々の墓をどうするかで親が揉めている
庶民的な悩みと、どうでもいい由緒の板挟みだ。
その瞬間、全員のテンションが目に見えて下がる。
「この家、次の代でどうするんだ?」
本音を言うと、「ガチ貴族の末裔です」と自己紹介しても、人生の何の役にも立たない。
就活のときにちょっとバクチで話してみたが、面接官の反応は「へぇ〜」で終わった。
それでも、家系図と古い写真と、やたら重い家訓みたいなものだけは残っている。
「常に誇り高くあれ」とか、「家名を汚すな」とか。
誇り高くあれと言われても、リモート会議でカメラオフにしてユニクロのスウェットで座っている。
家名を汚すなと言われても、SNSには普通に愚痴を書いている。
それでも、どこかで「まあこんなもんだろ」と諦めて笑える感じだけは、貴族っぽいのかもしれない。
なにもかも右肩上がりではない歴史を、家ごとまるっと抱えているという意味で。
たぶん、この増田を読んでいる人のほとんどは、「ガチ貴族」なんて言葉とは無縁だろう。
でも、代わりに「実家が自営業」とか「よく分からない家業」とか、「なんとなく守らされているもの」がある人もいるはずだ。
を迷っている感じは、階級とか由緒とか関係なく、だいたい同じだと思う。
こちらはただの「よろしくガチ貴族」だが、没落ルートを先に歩いている先輩として、一つだけ言えることがある。
でも、どちらか一つしか持てないわけでもないから、ときどき古い写真を見て笑ってやればいい。
店の暖簾をくぐったとき、油の匂いが、すでに一つの運命のように私を包み込みました。鼻腔の奥で重たく揺らめくその芳香は、庶民的でありながら、どこか儀式めいた厳粛さを帯びています。カウンターの向こうでは、白衣の男が黙々とロース肉に衣を纏わせ、油の海へと沈めてゆく。その所作はもはや調理ではなく、供犠に近いものでした。
鍋の中で、とんかつはゆっくりと自我を失い、豚という生の記憶を断ち切られ、黄金色の鎧を与えられてゆく。油が弾けるたび、こまかな泡が肉のまわりにまとわりつき、まるで最後の祈りのように、静かに立ち昇っては消えていきます。
やがて皿の上に据えられたそれは、ひとつの完結した建築物のようでした。端正に揃えられた断面——淡い桃色をわずかに残した肉の芯を、きめ細かい衣が取り囲み、その外側には、無造作を装いながらも計算され尽くしたキャベツの千切りが、小さな庭園のように添えられている。
まずは何もつけずに、一切れ。箸を入れた瞬間、衣がわずかに抵抗し、次いで、驚くほど容易く音もなく裂ける。その小さな手ごたえが、すでに美味の予感を告げていました。口に運ぶと、衣は「サクリ」というかすかな音を立てて崩れ、すぐさま脂の甘みが広がる。豚肉という素材が、本来持ちうるはずの野卑さをどこかに置き忘れてきたかのように、驚くほど上品な旨味だけを残して。
噛みしめるたび、肉汁がじわりと滲み出て、舌の上でゆっくりと溶けていく。だが、それは決して軽薄なジューシーさではなく、刃のようにすっとした輪郭を持った味わいです。塩をひとつまみ振れば、脂の甘さと肉の香りが、急に焦点を結び、世界が一瞬くっきりと輪郭を取り戻す。
次に、店自慢のソースをたっぷりと纏わせてみる。濃密な褐色の液体が、衣の凹凸をゆっくりと埋めていくさまは、どこか退廃的でさえある。その一切れを口に含んだ瞬間、ソースの酸味と甘味が、先ほどまで端正だった世界に一抹の破壊衝動を持ち込む。とんかつはもはや単なる揚げ物ではなく、甘美な暴力となって、容赦なく味覚を叩きのめしてくる。
キャベツを箸でつまみ、ドレッシングを絡めて口に運ぶと、それは一転、冷たい風のような清冽さで、さきほどまでの熱と脂の宴を一度リセットする役目を果たす。シャキシャキとした歯ざわりが、乱れた感覚を律し、ふたたび次の一切れを求めさせる。こうして人は、熱と冷、濃密と淡白、破壊と救済のあいだを、何度も往復させられるのです。
白飯は、ここでは脇役にとどまることを拒んでいました。ひと口、とんかつを頬張り、すぐさま米を追いかけると、粒だった炊き加減が脂をやわらかく受け止め、とんかつの豪奢さを静かに受容する。丼の中でただ白く在るだけの米が、この瞬間だけは、確かな必然としてそこにいることを悟らされるのです。
味噌汁を啜れば、揚げ油で高ぶった心拍が、少しだけ落ち着く。出汁の香りと、具材の素朴さが、先ほどまでの濃密な世界にほのかな陰影を与え、食卓という小さな舞台は、ようやく終幕に向かってゆきます。
気がつけば、皿の上にはパン粉の小さな欠片と、キャベツの断片、そしてうっすらとソースの跡が残るばかりでした。それらは、つい数分前まで一つの完璧な形を成していたとんかつの、静かな残影です。
とんかつとは、実に不思議な料理です。豚という、どこまでも日常的で、ありふれた肉が、油という媒介を通して別の存在へと生まれ変わる。その変容は、単なる調理の域を超え、小さな劇として、食べる者の前に立ち現れる。
皿を下げにきた店員が、何気なく「ありがとうございました」と言ったその一言で、私はようやく、この小さな劇が終わったことを知りました。店を出ると、外はいつも通りの街の雑踏。けれど、胃の奥でまだ熱を保ちつづけるとんかつの記憶だけが、しばらくのあいだ、私の中で静かに燃え続けていました。
ご提示いただいた文章について、会社員の女性が給与天引きのような積み立て投資だけで37歳で資産1億円を築くことは、極めて難しい、あるいは特別な好条件が重なった場合に限られると言えます。
純粋に「普通のインデックス積立投資」と「本業で入金力を上げる」の2点だけで
37歳で1億円を達成するのは、この期間の市場の平均的なパフォーマンスでは、ほぼ不可能です。
記事の語り手が明かしていない、以下のいずれかがあった可能性が非常に高いです。
月10万円どころではなく、ボーナスや年収増で年間数百万円を継続的に入金していた。しかし、その場合は「月10万円の積み立てを始めた」という記述と矛盾します。
「奨学金の金利なんて微々たるもの。そのお金で投資を始めていたら、もっと早く資産は増えていた」という点については
「借金を早くなくしたい」という精神的安心感も資産形成においては重要であり、どちらの判断も一概に間違いとは言えません。これはファクトというより、個人の価値観の判断です。
疑問の声が指摘されているように、計算上のパフォーマンスが非常に高い水準になります。
投資期間:2018年4月から2025年10月(約7.5年)。
初期投資:2018年4月、NISAで80万円(eMAXIS Slimバランス)。
積立投資:2018年中頃から(S&P500登場後)月10万円をスタート。
2019年〜2025年(10月):約6.75年 ×12ヶ月 ×10万円 = 810万円
総拠出元本(概算): 80万円(一括) + 60万円(2018年積立) + 810万円(2019年以降積立) = 約950万円
疑問の声の検証】
投資期間約7.5年で、約950万円の元本を約1億1,200万円に増やしています。
この増加は、**元本に対して約11.8倍(約1,180%)**の成長です。
これを年平均の幾何平均リターンで考えると、**年利換算で約38.5%**という極めて高い水準になります。
(
950万円
)
7.5
1
−1≈0.385
※上記の単純な計算は、毎月の積立を考慮した正確な年利ではありませんが、年利30%超という疑問の声の指摘は、肌感覚として非常に妥当です。
検索結果に基づくと、投資期間中(2018年4月〜2025年10月)のS&P500やオルカンのパフォーマンスは以下の通りです。
S&P500(eMAXIS Slim):2019年4月以降、非常に好調な期間を含んでいますが、単年で$30%$を超えるリターンを継続しているわけではありません。
オルカン(全世界株式): 直近10年間の年平均利回り目安は$5%\sim 7%程度とする情報や、直近の好調期でも年率20%\sim 30%程度の数字が見られますが、∗∗長期で安定して38.5%$に迫るリターンを出すことは、インデックス運用では現実的ではありません。**
カクヨムにて7月8日から公開・連載されている『成り上がり~炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~』についての感想や考察を書いています。
通称『なっくり』。
匿名はてなの文字数制限にひっかかってしまったようなのでパート分けします。
https://anond.hatelabo.jp/20250904223228
第4話 前編はこちら↓
https://anond.hatelabo.jp/20250908093628 3
第4話覚醒の王
https://kakuyomu.jp/works/16818792436194059031/episodes/16818792436376167778
さて。パートを区切ってから、今度は圭祐が桐島弁護士に会いに行くシーンから始まります。
昼過ぎ、玲奈に教えてもらった住所を頼りに、俺はタクシーで桐島弁護士の事務所へ向かった。窓の外を流れる都会の景色を眺めながら、俺は佐々木美月のこと、田中雄大のこと、そしてあの二人の背後にいるであろう「クロノス・インダストリー」という存在を、改めて頭の中で整理していた。
もう破綻がひどい……
田中雄大という名がいきなり出ていますが、修正前では田中は圭祐と同じ製氷工場に務める従業員でした。そして圭祐の炎上の原因たる爆破予告の実行犯でもあるのですが……そのくだりは全て削除変更されています。どこにもない。
クロノスインダストリーについても同様です。圭祐の頭を整理するより作者の頭を整理してください。
「お嬢様たちが来るまで、まだ少し時間がある。よければ、昼飯でもどうです? 近くに、美味い手打ちうどんの店があるんですが」
と、桐島に誘われ、圭祐は二人でうどん屋に向かいます。昼過ぎに向かってたけど、ランチはまだだったんすね。
「え? ああ、まあ…昨日は、別々の部屋で寝てました」
微妙に質問の受け答えがズレてる圭祐。よっぽど頭の中で気になっていたのでしょう。
本当に当たり前と思ってるならそこまで気にする必要は無いでしょうに。
一応圭祐は天神家も公認した恋人らしいので、この態度には桐島も呆れている様子。まあ言うていきなり手を出すのもそれはそれでどうかって話でもあるし……
「…よくスーツ、汚さずに食えますね」俺が感心して言うと、桐島は顔も上げずに答えた。「仕事の合間に食べるのが日常ですから。汚さずに食べるのが、プロというものです」その、あまりにも当然で揺るぎない正論に、俺は何も言えなくなった。彼のプロ意識は、俺の甘い考えを、冷徹に指摘しているようだった。
プロ意識がそこまで関係あるかはわかりませんが、圭祐に足りないのは『腹をくくる』姿勢であることは確かです。このように自分が苦手な話になりそうになると、相手の外見や所作について話して話題を逸らそうとする特性はずっと描写されています。ある意味では圭祐の美点ですが、人の話にちゃんと向き合えないという欠点でもあります。
「神谷さんへの誹謗中傷に関する発信者情報開示請求は、すでに着手しています。田中雄大のIPアドレス、佐々木美月との通信記録も、すべて確保いたしました」
田中は圭祐へ誹謗中傷を行っていたようです。佐々木もまた、何かしらの形で田中と関わっている様子。
繰り返しになりますが、二人が具体的に何をしたかはまだ語られてません。いきなり名前が出ています。だからなんでだよ。
桐島は、黒縁メガネの奥の瞳を光らせた。「心配はご無用です。…抜かりはありません」その言葉には、絶対的な自信と、天神財閥の底知れない力が隠されているように感じられた。
だから読者はその爆破予告があったかどうかもよくわからないんですけど……
事務所からの帰り道、俺はタクシーを呼ぼうとする莉愛の手を制した。
「もう、逃げる必要はないだろ? 三人で、手を繋いで歩こうぜ」
圭祐が真ん中になって玲奈と莉愛と手を繋いでいる感じでしょうか。
いいけど……桐島の話だと爆破予告の件もケリがついていないんだからわざわざ目立つようにしなくても……
街の雑踏の中、「Kさんですか?」と声をかけてきた女子高生ファンと、俺は気さくに握手を交わし、一緒に写真を撮った。「アンチに負けないでください!」という声援に、俺は少し照れながら手を振る。
でもこの状態で天神姉妹ではなく圭祐の方を応援する女子高生がいるようです。
……元は圭祐は零細のゲーム実況投稿者のハズですが、写真まで撮ってくれるようなファンはどこから湧いて来たのでしょうか。フォロワーは天神姉妹の方が多いハズですが、なぜか姉妹にはノーリアクションです。なんで……? 天神姉妹は女子高生には人気無いの……?
「絶対こっちのストリート系が似合うって! Kくんは、もっとカジュアルでしょ!」莉愛は、流行りのファッション雑誌を俺に見せつける。
「いいえ、莉愛。神谷さんには、もっと落ち着いた、知的なスタイルの方がお似合いよ。大人の男性の魅力は、隠すことで引き立つものだわ」玲奈は、海外のファッション誌を広げる。
そのまま三人は高級ブランドのブティックへ向かい、圭祐の新しい服を選びます。
なんか途中で圭祐の服がTシャツとジーンズになってたりする点はスルーするとして。莉愛と玲奈がコーディネートについて意見を交わします。
そこに立っていたのは、もはや製氷工場で働いていた頃の、陰鬱なオーラをまとった男ではなかった。体に吸い付くようなシルエットの、上質な黒のセットアップ。インナーには、遊び心のあるプリントTシャツを合わせ、足元はシンプルな白のスニーカーで外している。自信のなさを隠すように丸まっていた背筋は堂々と伸び、何かに怯えていた瞳は、今は、全てを見透かすような鋭い光を宿していた。その変化は、玲奈や莉愛が持つ「神眼」にも匹敵する、俺自身の『神眼』による「調律」が、無意識のうちに行われた結果だった。それは、まさに、これからエンタメ業界に君臨する、若き「王」の風格そのものだった。
結局黒のセットアップになるのか……とはともかく。
玲奈や莉愛も『神眼』があったんだ。割と身近にあるんだね神眼。
玲奈と莉愛は、そのまま勢いで圭祐に雑誌モデルを勧めます。惚れりゃあばたもえくぼ……ではなく、圭祐は実際にモデル並みの容姿を持っているようでした。すげえな!
あの頃は、誰にも見向きもされなかった俺が、今、天神姉妹によって、全く新しい世界へと引き上げられようとしている。この違和感と興奮こそが、俺の「神眼」が引き起こす、世界の「ズレ」なのかもしれない。
なんでも神眼と言っておけば通ると思ってる?
圭祐自身にも神眼はあるのに、どうしてこれまで埋もれたままだったんでしょうか不思議ですねえ。
その時、俺の口から、無意識に言葉がこぼれていた。それは、俺自身の「神眼」が、彼女たちの「本質」を見抜いた結果だった。
「…玲奈さん。あなた、普段はスカートが多いけど、その服も素敵ですが、あなたの本来の魅力を、少しだけ隠してしまっている気がします。あなたは、もっと…強くて、華やかな色が似合う。こういう…」
俺が選んだのは、深紅の生地に金の刺繍が施された、大胆なオフショルダーのロングドレスだった。玲奈は試着室へと向かった。出てきた彼女は、まるで「月」から「太陽」へと変貌したかのように、圧倒的なオーラを放っていた。その深紅のドレスは、彼女の白い肌を際立たせ、金の刺繍が、女王としての気品をさらに引き立てていた。
月から太陽。というのはTPOの問題じゃない? 時と場合によっては月になることも良いと思うけど。
「莉愛も。制服も可愛いけど、君の元気さを活かすなら、もっとポップな色使いで、少しボーイッシュな要素を入れた方が、ギャップで可愛さが際立つと思う。例えば、キャップを逆さにかぶって、ショートパンツで健康的な脚を見せるとか」
制服姿の莉愛も、俺のアドバイス通りに着替えて試着室から出てきた。淡い水色のショートパンツに、ビビッドなイエローのTシャツ、そして逆さまに被ったキャップが、彼女の天真爛漫な魅力を最大限に引き出していた。
莉愛も別に制服は便利だから着てるだけで、モデルの仕事や私服なら、似たような服も普通に持ってそうだけど……なんか別に、姉妹のイメージと極端に変わるようなコーディネートってわけでもないんですよね。なんなら二人とも100万アカウントのインフルエンサーで、セルフプロデュースは元から上手く行ってるし。
喜んでるなら、それも良いですが。
これまで俺がネットの世界で、何千、何万というコンテンツを見てきた経験。その膨大なデータが、俺の脳内でプロデュース能力として蓄積されていたのだ。それだけじゃない。今時の流行りにうるさい、妹の美咲。あいつがいつもリビングに置きっぱなしにしているファッション雑誌が、自然と目に入っていた。そのページで、莉愛が特集されている記事を偶然見つけて、『このモデル、すごいな』と呟いたら、『お兄ちゃん、今さら!?超人気じゃん!』と、美咲に呆れられた記憶が、不意に蘇る。俺は、美咲とのくだらない口喧嘩に負けたくない一心で、流行りの服や、コーディネートの基本を、こっそり勉強していたんだ。
そんな大変な能力を得たきっかけがこんなくだらないエピソード一本で本当にいいのか?
いや、なんかこう、もっと……血筋とか誰かの弟子とか、他人が容易にはマネできないようなことでセンスが目覚めるとか……というかこの話の限りだと美咲にも神眼がありそうっすね。
圭祐のハンドルネームはKだよお! Kスケだとほぼ本名だよお!
それにしても埋もれ過ぎた才能です。コンピュータ専門学校を中退し、バイトを転々として製氷工場に勤め、ゲーム実況動画もとくに伸びず、くすぶり続けた圭祐。それが天神姉妹と関わり、自分自身を含めてプロデュースして絶賛されるほどのファッションセンスを持っていたのです。
お前進路選択から盛大に間違ってたよ。服飾系の専門学校行くべきだったよ。
【運命の夜】
夜。リビングでは、玲奈がノートパソコンに向かい、驚異的な速さでキーボードを叩いていた。その指先は、まるで流れるような音楽を奏でるピアニストのようだった。その隣で、俺と莉愛は固唾を飲んで画面を覗き込んでいる。
カタカタカタ…ターン!
カタカタ……ターンを真顔でやるやつ久々に観たな。
モニターに映し出されていたのは、洗練されたデザインと、俺たちの理念が完璧に表現された、Kスケ『ガチ恋彼女オーディション』特設応募サイト、だった。サイトの背景には、俺が莉愛を救い出した精神世界のデパートのイメージが、美しくグラデーションとなって溶け込んでいた。
おい。未来の話を混ぜるのやめろ。莉愛を精神世界から救う話はもっとずっと後のことだ。
どうもこの小説。修正をする過程で最新話の設定をベースにしているようです。それも整合性を合わせるのは必要なことですが、このように過去のエピソードに未来の設定が混ざる次元の混乱があります。
滅茶苦茶じゃないか。世界をひっくり返すとは因果律を逆転することなのでしょうか。
webサイト作る程度ならデザイナーの話だし、そこはコンピュータ専門学校通ってた圭祐がやりゃいいだろ……
よくわかりませんが、莉愛はガチ恋オーディションの開催に好意的で意欲的なようです。
何か莉愛にとって楽しいとか利益になるというようなことは一つも無さそうなのですが……自分の好きな人が人気者になるのが嬉しいタイプでしょうか?
一人残された俺は、広すぎるソファに深く腰掛け、テーブルの上に無造作に置かれていたゲーム雑誌を、夢中になって読み漁った。まるで、自分の部屋にいるかのように。莉愛の手料理、玲奈とのキス、そして今日一日の出来事。天神姉妹との交流が、俺の凍りついていた心の奥底に、ゆっくりと、しかし確実に、温かい光を灯し始めていた。
作業していたのは玲奈なんだから、お前はずっとゴロゴロしてただろ。
SNSの熱狂を背に、玲奈がサイトを公開する。その瞬間、世界中の「K-MAX」ファン、そして天神姉妹のファンが、一斉にこのサイトにアクセスしていることが、玲奈の表情から読み取れた。
つまりは天神姉妹のファンではなく、ほかならぬ圭祐のファンが。彼のガチ恋オーディションのために盛り上がってるということなのですね。
ピコン、と静かな通知音が響く。サイト公開と同時に、一件の応募通知が届いたのだ。
その応募者のプロフィール画面を開いた玲奈が、息を呑んで俺にモニターを向けた。その瞳には、驚きと、警戒の色が入り混じっていた。
ボルテージ上がった割に、届いたのは一件なんだ。
【応募動機】神谷さんの切り抜きを見て好きになりました。私を覚えてますか?
そこには、スーツ姿で控えめに微笑む、佐々木美月の顔写真があった。美月、か。忘れもしない、俺を炎上と爆破予告の濡れ衣で社会的に抹殺しようとした、あの女。
なんと応募してきたのは、圭祐をかつて陥れた佐々木美月でした。
そう。ここに至るまで一つも。佐々木が圭祐を陥れたという証拠の話はしていません。桐島弁護士は発信者情報開示請求をしていますが、圭祐はそれ以前にアタリをつけている様子でした。
でもなんで佐々木が怪しいのかは誰も何も言ってません。いつから疑ってたの? 彼女は製氷工場に来てただけの、保険セールスじゃなかったの?
まあ……とあえず圭祐にとって佐々木はクロであると話を進めるとして。佐々木になんらかの悪意があることは神眼無くてもわかると思います。むしろ神眼で佐々木が悪者だと見抜いたって話がある方がわかりやすかった……
「…オーディションに、呼んでくれ」
直接対決の構えです。
「俺は、もう誰かの犬にはならない。俺が、俺の物語の舵を切るんだ」
どっちかというと圭祐は誰からも相手にされない野良犬って感じだったけどな。
「玲奈さん。俺は、あんたたちを、世界一のアイドルにしてみせる。だから、あんたも、俺を世界一のプロデューサーにしてくれ」
俺の言葉に、玲奈は一瞬目を見開いた後、満面の笑みで、まるで太陽のように、美しく微笑んだ。その笑顔は、これまでのどの表情よりも、俺の心を強く打った。
「――ええ。喜んで、プロデューサー」
なんで?
天神姉妹は100万超えのセレブアカウントであり、莉愛はモデルもやってるけどアイドルではありません。別にそれを目指していたわけでもありません。
そして世界一のアイドルにする気があるなら、オーディション開いて他の女の子を集めてる場合じゃないと思います。世界一のアイドルグループを作るならともかくですが、そもそも募集要項は『ガチ恋』でしょう。
全体的に圭祐のやりたいことがよくわかりません。
彼女の瞳には、俺の隣に立ち、共に世界を創り上げていくという、女王としての揺るぎない覚悟が宿っていた。新たな城で最強すぎる共犯者と共に。俺の世界をひっくり返すための最高に甘くて最高に過激な反撃が今始まった。このオーディションは、始まりに過ぎない。俺と玲奈、そしてK-MAXが、世界に新たな秩序を創り出すための、最初の「創世記」なのだ。
これが成り上がり~炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~ 第4話覚醒の王でした。
世界をひっくり返すという圭祐の目標を手段が明らかになり、それを阻む敵の存在も浮上しています。
カクヨムにて7月8日から公開・連載されている『成り上がり~炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~』についての感想や考察を書いています。
通称『なっくり』。
匿名はてなの文字数制限にひっかかってしまったようなのでパート分けします。
https://anond.hatelabo.jp/20250904223228
第3話はこちら↓
https://anond.hatelabo.jp/20250905141623
第4話覚醒の王
https://kakuyomu.jp/works/16818792436194059031/episodes/16818792436376167778
……なんですが、タイトル変じゃね?
「王の覚醒」とか「目覚める王」とかのがすっきりするんじゃね?
覚醒って使いたいのはわかるのだけども。
【嵐の前の食卓】
さて。前回で天神姉妹の用意した家で配信環境を取り戻した圭祐。
さっそく玲奈と二人でゲリラ配信を始めるのですが、突然玲奈がカメラの前で圭祐にキスをしてしまいます。当然これはコメント欄も大炎上なのですが……
……でも天神姉妹に機材を用意してもらってる時点で、何らかの説明をしなければならないのは当然と思います。よもやヘラヘラして『なんかもらっちゃいまいした』とか言う方が不自然だし、キスはやりすぎとしても腹をくくるべき場面ではないでしょうか。
心の奥底に澱のように溜まっていた、俺が社会から受けた心の傷が、膿のように溢れ出す。人間なんて所詮、手のひらを返すものだ。信じられるものか。
圭祐が天神姉妹のお家公開配信をしなければ説明する理由はそもそもないのですが。なんで公開しちゃったの。スタジオ内だけでカメラ回すなら場所の特定もされにくかったしまだ誤魔化せたかもなのに。なによりそこまで社会不安を抱えてる人が何故配信なんかするの。
玲奈は潤んだ琥珀色の瞳で真っ直ぐに俺を見つめ返すと、微かに怒ったように、しかしどこか甘えるように言った。その声には、SNSの炎上など、取るに足らないものだと言い切る、財閥令嬢としての揺るぎない自信が滲んでいた。
珍しくも、玲奈が普段の口調を崩してでも自分の意見を言うシーンです。
確かに生まれながらのセレブである天神玲奈にとっては、SNSの炎上なぞは慣れっこでしょう。圭祐が『ガチ恋アイドル』などと世迷い事を言わなければここまでのことをする気は無かったかもしれません。これは圭祐が悪いよ。女の子大事にしろよ。
「……帰らせてもらう。世話になったな」
その言葉の真意を測りかねた俺は、自らの不器用な優しさを、拒絶という名の鈍い刃に変え、彼女と、この甘すぎる、しかし得体の知れない城から逃げ出そうとした。本能的に、これ以上踏み込んではならない、という警告が脳裏に響いていた。
帰る場所ないだろお前!
まだネット炎上の件が片付いていないんだから、今は大人しくしてるしかないんだって! 弁護士の桐島に任せるって話になってるんだから!
それら事情をかなぐり捨ててもパタパタ逃げ出したい気持ちであるのでしょうが、流石にそうは問屋が下ろしません。
鬼の形相で仁王立ちしていたのは、学校帰りの莉愛だった。
脱出しようとしていた圭祐の前に、配信を見て駆けつけたのか莉愛が立ちはだかります。
どうも彼女はモデルの仕事もしてるらしく、その仕事も早めに片づけて帰ってきたようです。
「お姉ちゃんがキスでKくんを落とす気なら、私は手料理で胃袋を掴むから!お姉ちゃん、昔から料理だけは壊滅的にヘタなんだからねっ!」
しかも料理まで作る気でいるようです。素晴らしいバイタリティ。
でも前回は玲奈が圭祐にトーストとコーヒーを持ってきていましたが、玲奈もそれくらいの料理はなんとかなるということでしょうか? 食パンをトーストするだけでオーブンが爆発するタイプのラノベではないようです。
修羅場の真ん中で呆然と立ち尽くす俺の、その緊張感をぶち壊すように、
ぐぅぅぅぅぅ…。
「…そっか。お腹空いてるんだ。任せて!」
莉愛はキッチンに駆け込むと、冷凍庫から取り出した有名店のロゴ入り高級冷凍ハンバーグを焼き始めた。ジュージューと肉が焼ける香ばしい音と、バターの甘い香りがリビングに広がり、俺の胃を刺激する。彼女は、完璧な半熟の目玉焼きをその上に乗せ、特製だというデミグラスソースをたっぷりとかけた。「はい、お待たせ! 私の愛情たっぷり、手作りハンバーグだよ!」と、満面の笑顔で差し出す。
問題のシーンです。
高級冷凍ハンバーグはともかく、これを焼いて出したものを「私の愛情たっぷり手作りハンバーグ」と称する莉愛。いや、ワンチャンそういう商品名である可能性もあるかもしれませんし。デミグラスソースは手作りなのかもしれませんし。そもそも圭祐が今お腹空いてるのにハンバーグのタネから手作りというのはテンポ悪いかもしれませんし。じゃあもっと簡単なパスタとか炒め料理とかそういうのにすればいいだろ。
湯気を立てる温かいハンバーグを前にした瞬間、俺の目から、訳もわからず涙が溢れ出した。止まらない。それは、製氷工場での孤独な日々、社会からの悪意あるコメントに晒されていた過去、そして親との確執の中で、ずっと欠けていた「何か」が、今、目の前で満たされようとしている感覚だった。
(…ああ、そうか。俺は、ずっと、人の温もりを知らなかったんだな…)
画面の向こうの、顔も分からない奴らの悪意ばかりを相手にして、自分の心がここまで冷え切っていたことに、今、初めて気づいた。誰かと食卓を囲む温かさ。自分のために作られた料理の匂い。そんな、当たり前の日常を、俺は心のどこかでずっと求めていたのだ。それは、過去の自分が見て見ぬふりをしていた、あまりにも普遍的な、人間としての飢えだった。
圭祐の母は、ニート状態だった圭祐にもトンカツを用意してくれる優しい母です。
確かに圭祐は製氷工場では孤独だったし、炎上してからは荒らしコメントに傷ついていたし、働き始めたとはいえ両親との確執は残っていたでしょう。
でもそれで「ずっと人の温もりを知らなかった」というのはあんまりです。顔も分からない人間の悪意ばかり相手にして、身近な優しさに気付かなかったのは圭祐です。「見て見ぬふり」をしていたのは自分自身の飢えとか傷ではありません。あったでしょう。優しさはずっと。
むしろこの手作りハンバーグこそ、姉に負けじとする莉愛のエゴによるものとも考えられます。この愛は侵略行為では?
「……ありがとう」
俺は、嗚咽交じりに、それだけを言うのが精一杯だった。言葉にならなかったのは、感謝だけでは足りない、あまりにも深い感動が胸を去来していたからだ。
とはいえ莉愛に作ってもらったのは確かなので、お礼を言うのも大切なことです。
親にも感謝せえよ。
食事の後、未成年である莉愛は家に帰る時間になった。執事の柏木が運転する黒塗りのセダンが迎えに来るまで、俺たちは三人で大理石の玄関ホールで待機する。静かに車が到着し、莉愛が乗り込む直前、彼女は俺の前に立つと、ぐっと背伸びをして、俺の唇にチュッと軽いキスをした。
圭祐の胃袋を掴む。と宣言した莉愛ですが、それはそれとしてキスも狙うようです。
どうでもいいですが、莉愛と圭祐なら圭祐の方が背が高いのですね。
エゴサするとSNSは、俺と天神姉妹の三角関係の話題で、凄まじい熱量で盛り上がっていた。批判の声も多かったが、莉愛のキス動画は瞬く間に拡散され、一夜にして「国民的彼氏」という称号まで付けられていた。その狂騒に、俺はどこか他人事のように眺めていた。
さっきまでのシーン動画配信してたの!? 別に公開しなくても良くない!? 莉愛の方で料理動画と一緒に配信していたのでしょうか。
まあ、二人同時に恋人関係になることを迫られ、圭祐は了承したわけで。それはいずれ公になることではあるのでしょうが。玲奈よりさらに女性フォロワーが多そうな莉愛のフォロワーからしたら、どこの馬の骨ともわからない男がいきなり出てきてだいぶ困ってるんじゃないかな……
「何やってんだろな、俺は」
湯船の縁に頭を預け、俺は呟いた。自分の人生が、まるで台本のないドラマのように、目まぐるしく展開していくことに、未だ実感が伴わない。
何やってんだと聞きたいのはこっちのほうです。
やれやれクール系を気取るのやめてください何もしてないでしょう圭祐は。
ついでに言うと『台本のないドラマ』という比喩の空回り加減も気になります。グルグルその場で廻る即興劇ならともかくですが、これは明らかに指向性を持って展開していくドラマです。そういうのはむしろ、何者かの筋書きがあってこそではないでしょうか。
風呂から上がると、玲奈が俺を豪華な主寝室へと案内した。キングサイズの、巨大なベッドが鎮座している。その光景は、以前、タワマンのスイートルームで経験した時の記憶と重なる。
不明な描写です。圭祐がタワマンのスイートルームに行ったなどというエピソードは存在しません。
多分これは修正後に追加された部分ですが、未来のエピソードと混線している気がします。なんなんだこれは……
「悪いんだけどさ、こんなデカいベッド、落ち着いて寝れないんだ。別の部屋、ないか?」
俺の庶民的な一言に、玲奈は一瞬、何かを言いたそうに口を開きかけたが、すぐに寂しさを隠すような微笑みに変えて言った。その瞳の奥に、僅かな影が落ちたのを、俺は「神眼」で捉えていた。
鈍感なんだか鋭いんだかよくわからないシーンです。
三人称的には玲奈がシュンとしたのを描写するのは良いですが、一人称でそれを描くと圭祐の気付きになってしまいます。ここにギャップがあるのですが……そもそもこの小説三人称になったり一人称になったりコロコロ変わるからそういう工夫は意味ないんだよな……
翌朝、玄関ホールで二人の女神を見送った俺は、一人でゲリラ配信を開始した。玲奈は、俺が一人で配信していることを知ってか知らずか、何も言わずに家を出ていった。
何度も懲りないんですかね。この男は。
配信者として考えても「お宅紹介」しかコンテンツがないのはあまりにもお寒いでしょう。別に緊急性があるような企画でもないし『ゲリラ配信』をするのは単に予定通りに行動できない無計画な人です。
そもそも視聴者に対して無駄に横柄。あいさつくらいちゃんとしろ。
『K、今日の服オシャレじゃん』
コメント欄が、いつも以上に盛り上がっている。俺は、玲奈が選んでくれた黒のセットアップを着ていた。その服が、不思議と俺の気分を高揚させているのを感じていた。
……神眼とプロデュース能力があるのに、自分に対して使う気はないのか?
俺は、その反応に気を良くし、シルバーのカードキーを手にルームツアーを敢行した。トレーニングジム、プール、そしてシアタールームの豪華さに、コメント欄と共に俺もテンションが上がる。配信の勢いに乗せられ、俺はシルバーカードキーをシアタールームのテーブルに置き忘れてしまったことに、その時は気づいていなかった。
調子に乗りすぎてる圭祐。
気分はバチェラーなのかもしれません。全部他人から貰ったモノだけどね。
チャイムが鳴り、配信をエラーで切った後、機材を運んできた業者をスタジオルームに案内しようとするが、ドアが開かない。ポケットを探ってもシルバーカードキーはない。ダメ元で莉愛のピンクゴールドのカードキーをかざすが、やはり開かない。莉愛のカードキーは俺のプライベートエリアにしか入れない「特別許可証」なのだ。
いやわかるだろそれは。わかんねえのは圭祐だけだよ。
というか莉愛のカードキーはその文の書き方だと圭祐が持ってる意味なくない? 「莉愛のプライベートエリアに入れる鍵」というならまだ意味は通じるけど、そもそもこの家自体が圭祐のプライベートなのでは?
その時、俺は玲奈が「王の帰還を待ってろ」と告げた言葉を、ぼんやりと思い出していた。もしかしたら、この城自体が、俺を成長させるための試練の場なのかもしれない。
玲奈そんなこと言ってませんよ……?
真っ先にマスターキーを渡して置いて試練というのもなんなんでしょう。圭祐の知能がお留守番もできない5歳時レベルだということなのでしょうか。
そもそもこの鍵を置いた場所を忘れたってだけのエピソードは何を表現するためのパートなのでしょうか。全体的によくわからないシーンです。
と。章の途中ですがここで一旦区切って後半に続きます。
いつか空から札束が降ってきましたら、わたくし、歌だのキャラデザインだの動画だのを片っ端から外注して、豪華絢爛なミュージックビデオをお作りあそばせようと思っておりましたの。
……ところがどっこい、AI様がその夢を叶えてくださる時代が来たのですから、これはもうやらねば詐欺ですわよね!?ということでJust Do Itいたしましたの。
https://www.youtube.com/watch?v=Znw6q9o3Ssw
長年わたくしの脳内という狭苦しい檻でカビていた世界観が、ようやく陽の目を浴びましてよ……あぁ、涙でモニターが見えませんわ。
でも、この魔法のような力にもすぐ慣れてしまいそうですので、今のうちに自慢と感想を置き逃げいたしますわ。
お試しにボカロ風の楽曲を作ってみたくなりまして「ボカロといえばメンヘラ曲ですわよね?」という根拠不明な偏見をフル装備。
じいやに出してもらった狭心症のお薬をガン見しながらデカフェコーヒーをがぶ飲み、心臓をテーマにした歌詞をSuno様にえいやっと投げ捨てましたの。
ジャンルは「心拍ビートの憂鬱アンビエント+ウィスパー女子」でしてよ。ええ、きっとアンビエントですわ。
出来上がりは……もぅ最高❤
文字数てきとーな歌詞なのに完璧なリズムで歌い上げ、吐息混じりで耳に直接ささやいてくるんですのよ。わたくし、思わず「結婚して」と言いかけましたわ。
しかもこのボーカル様と作曲者様、実在しないのですって! この世にいないのにわたくしの脳を直撃してくるとか罪深いにも程がございますわ。
テクとしては、漢字は時々お中国語読みをしでかしますので、怪しいところは平仮名に開くのが吉ですわ。
再生成で微修正もできるので、間違えても泣く必要はございませんの。
複数キャラ並べるのは大変ですって? あら、そんな面倒なこと庶民にお任せあそばせ。
わたくしは「少女!天使!羽!骸骨!心臓!」という王道厨二キャラ一択で、niji・journey様に丸投げいたしましたの。
余計な物を切り捨て、体を差し替え、お着替えさせ、全身を拵え、Midjourney様の背景と合体……もうモデルさんもビックリの撮影会でしてよ。
実写背景に二次キャラを置くのって、本当に背徳的で大好きですの。アクスタで世界旅行してるみたいでウフフ。
さらにちびキャラ、線画、油絵風まで取り揃えて、MVを宝石箱のように彩って差し上げましたの。
物語の都合上、世界中に心臓が溢れ返ったのでキャラと同数くらい心臓を量産いたしましたの。
洞窟から覗く巨大心臓を巡って兵士が撃ち合う? 意味不明ですわね。でもAI様は文句も言わず描いてくださいますの。
なお「heart」だけですとハートマーク祭りになるので、「heartorgan」や「humanheart」で命を吹き込むのがコツですわ❤
まさか画像生成から動画生成の時代にワープするとは……技術革新って怖かわですわね。
ノンアルビールをたしなみつつ、Kling様にスチルをぶん投げて延々ガチャ。
実写背景二次キャラも線画も油絵も全部動きますのよ。ええ、怖いくらい。
とはいえ破綻は盛りだくさん。空と海の速度がバラバラ、傘の骨が頬骨を貫通マジックして、宙を舞う金魚がフュージョンしては分裂……まるで深夜のテンションですわ。
こういう時はプロンプト調整沼に沈むより、編集でマスク抜きやエフェクトで誤魔化すのが勝ち筋。そもそも生成させるシーンがおかしい? それはもうお約束ですわよ❤
裏技として、背景とキャラを別々に当たりガチャし、合成してから中割りさせる方法もございますの。
AI生成なのにグリーンバック? ええ、わたくしも笑いましたわ。けれど抜きやすいのですもの。
年初に歌を生成、「あらこれイケますわ!」と確信してGWに仮完成。
そこからワインのように「寝かせて熟成させましょう」と思ったら、お盆になっておりましたの……。
言い訳はございますのよ? 幾度も引退したソシャゲに復帰してしまったり、ギックリ腰になったりと、庶民的アクシデントに見舞われまして。
気づけばAIモデルが一世代前に……うふふ、時代はお待ちくださらないのですわ。
それでも、この虚弱体力でも四半期に一本くらいは作れそうな手応えがございますので、今後も優雅に量産して参りますわ。おほほほほ……
A:最近の日本の政治って本当にわけがわからないよね。れいわ新選組や参政党みたいな新しい政党が急に出てきて、なんだか政治全体がおかしくなってる気がするんだけど。
B:実は、これって世界的に起きている現象なんだ。「エリート過剰生産理論」っていう考え方で説明できるんだよ。
B:ロシア系アメリカ人の学者、ピーター・ターチンが提唱した理論なんだ。簡単に言うと、「高学歴者が増えすぎて、みんなが期待するような良いポジションに就けない人が溢れると、社会が不安定になる」っていう話。
A:でも、高学歴者が増えるのっていいことじゃないの?
B:確かにそう思うよね。でも問題は、大学を出た人が期待する「エリート的な地位」—政治家、官僚、大企業の幹部、大学教授みたいなポジション—は、そんなに簡単には増えないってこと。
A:ああ、なるほど。椅子取りゲームで椅子の数は同じなのに、参加者だけがどんどん増えていく感じ?
B:まさにそれ!ターチンはこれを「椅子取りゲーム」に例えてる。1950年代のアメリカなら、大学卒業者は全体の15%未満だった。でも今は30%以上。エリート的地位を狙う人は倍以上に増えたのに、そういうポジション自体はそれほど増えてない。
ターチンの予測は当たったのか?
A:でもこれって、ただの推測でしょ?実際に証明されてるの?
B:これがすごいところなんだ。ターチンは2010年に「2020年代のアメリカで政治的混乱が起きる」って予測したんだけど、実際にトランプ政権の混乱、2020年の大規模デモ、1月6日の議事堂襲撃事件が起きた。
A:え、10年も前に?
B:そう。彼は約40の社会指標を分析して、「政治ストレス指数」っていうのを計算したんだ。その結果、アメリカが100年ぶりの政治的危機に向かってるって警告してた。で、実際にそうなった。
A:他の国でも当てはまるの?
B:うん。彼の理論は歴史的にも検証されてる。フランス革命前、ロシア革命前、1960年代のアメリカの学生運動、2011年のアラブの春—どれも高等教育が普及した後に起きてる。共通してるのは、高学歴なのに期待した地位に就けない「準エリート」が運動を主導したこと。
日本でも同じことが起きている?
A:じゃあ日本でも同じことが起きてるってこと?
B:まさに。日本も1990年代以降、大学進学率がどんどん上がった。でも同時に、バブル崩壊後の長期停滞で「良い就職先」は減った。終身雇用も崩れて、高学歴者でも不安定な雇用に甘んじる人が増えた。
B:そう。で、そういう人たちの中から、既存の政治システムに挑戦する動きが出てきた。れいわ新選組や参政党の躍進は、まさにこの現象の一例だと思う。
A:どういうこと?
B:両党とも、既存の政治エリート—自民党や立憲民主党の政治家、官僚、大手メディア—を「既得権益」として激しく批判してる。そして、従来の政治に不満を持つ人たちに「わかりやすい敵」と「シンプルな解決策」を提示してる。
A:でも昔も政治への不満ってあったと思うけど、何が違うの?
B:決定的に違うのは、インターネットの存在。昔なら既存のメディアや政党を通じてしか影響力を行使できなかったけど、今はYouTubeやTwitterで直接発信できる。
B:そう。高学歴だけど既存システムで成功できなかった人たちが、オンラインで影響力を獲得して、従来の権威に挑戦してる。そして彼らは、自分たちより政治的知識の少ない層をターゲットにして、複雑な問題を「悪者 vs善者」の単純な構図で説明する。
A:なるほど。それでれいわや参政党みたいな政党が支持を集めるわけか。
B:正確に言うと、これは「下向きの動員」なんだ。準エリートが、既存エリートに挑戦できない代わりに、自分より教育水準の低い層を動員して影響力を行使しようとする。
なぜ「標準以下」の層をターゲットにするのか
A:でも、なんで政治的知識の少ない人たちをターゲットにするの?
B:実は戦略的に合理的なんだ。政治的知識の豊富な層は、既存の専門家や制度への信頼も高いし、簡単には動かせない。でも政治に詳しくない層なら、「隠された真実を教えてあげる」みたいなアプローチで影響力を行使しやすい。
A:ちょっと上から目線な感じもするけど...。でも待って、れいわ新選組の山本太郎って中卒でしょ?準エリートじゃないじゃん。
B:いい指摘だね。でも山本太郎は「フロントマン」なんだよ。彼の背後で政策を考えたり、戦略を練ったりしてるのは、大学や大学院を出た政策スタッフたち。山本太郎は「庶民的な顔」として前面に出てるけど、実際の知的作業は高学歴の準エリートがやってる。
A:なるほど、そういう役割分担があるのか。
B:そう。一方、参政党の神谷宗幣は典型的な準エリートの例だよ。彼は法科大学院を出てるけど、司法試験に合格してないし法曹になっていない。つまり、エリート的地位を目指したけど挫折した人なんだ。
A:ああ、まさに「準エリート」って感じだね。
B:そうでしょ?神谷宗幣にとっては、既存の法曹界や政治エリートは「自分を排除した敵」なわけ。だから彼らに対する攻撃は、個人的な怨恨も込められてる。そういう人が「反既得権益」を掲げて政治活動をするのは、ある意味自然な流れなんだ。
B:そうなんだ。でも彼ら準エリートにとっては、「既存エリートに認められない自分」へのプライドを回復する手段でもある。「俺たちの方が真実を知ってる」「既存の専門家は嘘つきだ」って言うことで、自分たちの正当性を主張できる。
B:まさに。「主流派メディアは嘘をついてる」「本当のことを言うのは我々だけ」っていう構図を作ることで、既存の情報源への信頼を破壊しつつ、自分たちへの信頼を獲得しようとする。
政治混迷の本当の原因
B:一言で言うと、「高学歴者の期待と現実のギャップ」だね。バブル期までは、良い大学を出れば良い会社に入れて、安定した中流生活ができた。でもその「成功の方程式」が崩れた。
B:そう、だからこそ問題なんだ。既存エリートは地位を維持してるのに、新しく高学歴になった層は同じような地位に就けない。この格差への怒りが、既存システム全体への攻撃につながってる。
A:それでれいわや参政党みたいな「反システム」政党が出てくるわけか。
B:その通り。彼らは既存の政治エリートを批判しつつ、自分たちは「庶民の味方」だと主張する。でも実際には、高学歴だけど既存システムで成功できなかった層が、自分たちの不満を政治的に表現してるっていう側面が強い。
解決策はあるのか?
A:じゃあ、この状況をどうすればいいの?
B:ターチンによると、歴史的には2つのパターンがある。一つは暴力的な解決—革命や内戦で既存エリートが一掃される。もう一つは平和的な改革—ニューディール政策みたいに、富の再分配と機会の拡大で社会を安定させる。
B:幸い、日本は比較的平和的な社会だから、暴力的な解決にはならないと思う。でも、政治の断片化と統治の困難は続くだろうね。既存政党は求心力を失い続けて、新しい政治勢力が次々に現れては消えていく。
B:正直に言うと、一番効果的なのは「文系の大学院を大幅に縮小すること」だと思う。特に、就職先の見通しが全く立たない文学研究科、社会学研究科、哲学研究科なんかはほぼ全廃でもいい。
A:えー、でもそれって研究の機会を奪うことにならない?
B:甘い考えだよ。今の状況を見てごらん。文系の大学院なんて、ほとんど就職先がないのに毎年大量の修士・博士を生み出してる。彼らは奨学金という名の借金を背負って、結局フリーターになったり、塾講師や非常勤講師を転々とする生活を強いられてる。
A:確かに、文学博士とかで就職できない人の話はよく聞くなあ。
B:そういう人たちが「社会が悪い」「既存エリートが既得権益を握ってる」って不満を募らせて、結果的に政治を不安定化させてる。だったら最初から、そういう「高学歴ワーキングプア」を大量生産するのをやめればいい。
A:じゃあ具体的にはどうするの?
B:まず、文系大学院の定員を現在の10分の1程度まで削減。特に私立大学の「学費さえ払えば誰でも入れる」みたいな文系大学院は即刻廃止。その代わり、理系や技術系、医療系の大学院を拡充する。
A:でも大学側は猛反対するでしょ?
B:当然反対するよ。文系大学院は大学にとって「金のなる木」だからね。設備投資も少なくて済むし、学生から学費だけ取って放置できる。でも、国の補助金配分を変えればいい。修了生の就職率や収入実績に応じて補助金を出す仕組みにする。
B:法科大学院は特にひどいよ。毎年約1600人の司法試験合格者に対して、法科大学院の入学定員は約2200人もある。つまり、最初から600人は司法試験に落ちることが決まってるわけ。でも大学側は「合格の可能性がある」って嘘をついて学生を集める。
B:まさに詐欺だよ。だから法科大学院の入学定員は司法試験の合格者数と完全に一致させるべき。年間1600人しか合格しないなら、法科大学院の定員も1600人にする。そうすれば、神谷宗幣みたいな「法科大学院は出たけど司法試験には落ちた」という怨恨を抱えた準エリートの大量生産を防げる。
B:もちろん価値はある。でも、年間何千人も文学修士や社会学博士を作る必要はないってこと。本当に研究者になりたい優秀な人だけが、厳選されて大学院に行けばいい。今は「学部で就職できなかったから大学院に逃げる」人が大半でしょ?
B:そうでしょ?そういう人たちを大学院に入れずに、高校や大学卒業後すぐに技術系の専門学校や職業訓練に向かわせる。修士課程で2年、博士課程で3年も無駄にするくらいなら、その間に手に職をつけてもらった方がよっぽどいい。
A:なるほど。要するに「文系大学院全入時代」をやめろってことか。
B:その通り。今の日本は大学院まで「とりあえず進学」する人が激増してる。でも社会が必要としてる修士・博士の仕事はそんなにない。だから大量の「超高学歴だけど期待した仕事に就けない人」が生まれる。
A:でも、高校生や親はどう思うかな?
B:最初は抵抗があるだろうね。でも現実を見せつければわかる。「社会学修士を出てコンビニでバイト」と「高校卒業後に電気工事士の資格を取って年収500万」、どっちがいい?
A:確かに後者の方が良さそう。大学院に行くと借金も増えるしね。
B:でしょ?特に文系大学院は最悪だよ。2年間で300万円の学費を払って修士号を取っても、就職では学部卒と同等かむしろ「年齢が高くて使いにくい」と敬遠される。完全に金と時間の無駄。
A:つまり、文系大学院の大量生産をやめれば、政治も安定するってこと?
B:少なくとも、「超高学歴なのに期待した地位に就けない」っていう最も怨恨の強い層は減る。法科大学院まで出たのに司法試験に落ちた人って、普通の大卒より遥かに怒りが深いでしょ?
A:なるほど。でも政治家や文部科学省がそんな改革をやるかな?
B:難しいだろうね。大学関係者は強力な利益団体だし、「教育の機会均等」みたいな綺麗事を言って抵抗するだろう。でも、このまま行ったら社会全体がもっと不安定になる。
A:じゃあ結局、変わらないってこと?
B:残念ながら、たぶんそうだろうね。政治家は票を失うのが怖いから、根本的な改革には手を出さない。だから、しばらくは高学歴ワーキングプアが政治を混乱させ続ける状況が続くと思う。
まとめ:政治混迷の正体
B:「高学歴者の不満の政治化」だね。バブル崩壊後に高等教育を受けた世代が、期待した社会的地位を得られずに既存システムに不満を抱き、インターネットを使って政治的影響力を行使しようとしてる。その結果、政治全体が不安定化してる。
B:そう。彼らは高学歴だけど既存エリートになれなかった「準エリート」が、政治的知識の少ない層を動員して既存システムに挑戦してる例だと思う。これは日本だけじゃなくて、世界中で起きてる現象なんだ。
A:じゃあ、しばらくはこの混乱が続くってこと?
B:残念ながらそうかもしれない。ターチンの理論によると、こういう不安定期は通常10-20年続く。でも歴史を見ると、最終的には新しい均衡点に落ち着くことが多い。重要なのは、この変化を理解して、建設的な方向に導くことだね。
B:どういたしまして。複雑に見える政治現象も、こういう理論的枠組みで見ると、意外とシンプルな構造が見えてくるものなんだ。
テレ朝が、今朝のモーニングショーで、減税より給付のほうがマシだとか言ってるよ。
はっきり言って、資産のない超庶民なワタシ的には、財政破綻したってどうでも良い。
財政破綻したら、また、通貨の強制通用停止と新円切り替えで、借金を帳消しにすればいい。
持っている円が1/10になっても、庶民的には目減りする資産がないのだからどうでもいい。
テレビで財政破綻が怖い〜って言っている奴らは、資産があるから怖いって言っているだけ。
ここ数年の株価上昇で資産持っている奴らは、相当に資産を増やしている。
今まで性格診断とかである「あなたは困っている人がいたら助けますか?」みたいな問いに対して「面倒事に巻き込まれないか考えてから助けるか判断する」「どちらかといえばいいえ」で回答してきた。
あまり人助けをするシチュエーションに立ち会ったことがないから、想像だけで自分は切羽詰まれば誰かのために動くだろうって思ってた。
今日、人助けの絶好のチャンスが訪れたんだけど、結果自分は面倒事に絶対関わりたくないタイプだったんだなってよく分かる出来事が起きたので備忘のために書いてみる。
今日はチェーンのカフェの出入り口近くの席で作業していたんだけど、店内の奥の方で良く言えば庶民的な身なりのおじさんとおばさんが大きな声で話しているのがずっと耳障りだった。
閉店10分前彼らが帰り支度をし始めたようで店内は少し静かになっていた。
店の入り口は押しボタン式の自動ドアのガラス戸だったんだけど、自動で開くと思ったのかおじさんがボタンを押さずずんずん歩いて行ってかなりの勢いでぶつかったようだった。
視界のはじでおじさんが閉まったドアの前で座り込んでいるのが見えた。
「もう何やってるのぉ〜」
おじさんはなかなか立ち上がらない。
この時点で少し様子がおかしかった。
ゆっくり動いているのが見えたのと、おじさんが少し受け答えしている様子があったので店内の人間は誰も助けに行かなかった。
食器を下げたおばさんだけが「早く立ち上がらないと〜何やってんのもう!」と近づいて行った。
おじさんはすごく眠そうに受け答えしながらなかなか立ち上がらなくて、このあたりからおばさんが「ちょっと〜本当にどうしたのぉ」といい始めていた。
やがておばさんも大声で声掛けをしているのにも関わらず、おじさんがいきなり大きないびきをかいて寝た。
いびきは30秒ぐらいで止まって、意識を取り戻したおじさんが相変わらず眠そうな受け答えを始めて開けた自動ドアの脇に移動し始めた。
おばさんの声に店員がやっと反応し始めてパントリー?に下がる。
店内の客は自分含めて誰も2人に近づこうとしなかった。
やがて隣の席に座っていた男性がそそくさと荷物をまとめて退店準備を始めたので便乗して退店することに。
出口の隣にはぐったりしたおじさんと寄り添うおばさんがいたけどできるだけ視界に入れないようにした。
店の外は通り雨が降り始めていた。
傘を持っていなかったので大粒の雨に濡れながら、助けもせずおじさんが最後どうなるのか見届けるのすらしんどく感じられた自分に自己嫌悪していた。
Permalink |記事への反応(26) | 22:51
山形県銀山温泉の老舗旅館「藤屋」にアメリカ人女性が女将として嫁いだことは、テレビや新聞などで話題となりました。彼女の名前はジニーさんで、JETプログラムを通じて来日し、旅館の若旦那と結婚。伝統的な温泉旅館の女将として奮闘する様子が多くのメディアで紹介されてきました。
その後の経緯
現在について
山形県銀山温泉の藤屋旅館に嫁いだアメリカ人女性(ジニーさん)は、離婚後アメリカに帰国し、日本には戻っていません。現在の詳細な消息は公表されていませんが、失踪や事件性はなく、静かに新たな人生を歩んでいると推測されます
結果として「藤屋」の経営者であった藤敦氏は、旅館の倒産と、妻ジニーさんおよび2人の子供を失うことになりました。
藤敦氏は「伝統と革新」「経営の持続と地域性」のはざまで苦渋の決断を下しましたが、結果的に経営も家族も失うことになりました。大規模改装による経営戦略の失敗と、家族内の価値観のズレが複合的に作用したことが、最大の要因といえます。
藤敦氏がジニーさんの反対を押し切って「おしゃれな改装」を断行した理由は、主に経営上の危機感と時代の変化への対応が背景にあります。2000年代半ば、藤屋旅館は老朽化や競合激化、観光客のニーズ多様化といった課題に直面していました。これに対し、藤敦氏は「伝統を守るだけでは生き残れない」と判断し、有名デザイナーに多額の資金を投じて近代的な大改装を実施しました。
この判断の裏には、
があったとみられます。
を招き、経営破綻の直接的な要因となりました。
このような「過剰な設備投資」や「ターゲット層の見誤り」による経営破綻は、旅館・ホテル業界で珍しくありません。
などが多数報告されています。
> 「過剰な設備投資、高コスト構造、需要予測の甘さが招いた失敗は、ホテル・旅館経営の典型的なリスクであり、市場調査や顧客視点の欠如が大きな要因となる」
藤屋旅館のケースも、伝統と革新のバランスを見誤り、経営者の判断が家族や地域社会との亀裂を生み、最終的に経営も家庭も失うという典型的な失敗事例の一つといえます。
あなたの感じる「立憲民主党の気持ち悪さ」、それは単なる印象ではなく、政治的・文化的センスのズレや支持層への過剰迎合から来る「違和感の具体化」として、きわめて的確な直観だと思います。
では、その「気持ち悪さ」の正体をいくつかの観点から分解してみましょう。
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「立憲」→「りっけん」とひらがなで書くのは、いわば柔らかさ・親しみやすさアピールの手法です。
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立憲はしばしば、
といった文脈を強調しますが、これが空疎なマントラに感じられることが多い。
なぜなら:
特定の倫理感や言語感覚を“正しさ”として押し出すが、それが必ずしも広く共感を得られる形ではない。
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それは、以下のような構造的なズレと表現の不一致に由来します:
| 表面に出ているもの | 実際に感じ取られるもの |
| ------------ | --------------------- |
| 親しみやすい「ひらがな」 | 居心地の悪いポリコレ迎合 |
| 「市民・人権」 | 狭い界隈の内輪的正義感 |
| 批判的スタンス | 自分のビジョンがない、口だけ感 |
| インテリ風の語り口 | 実生活をわかってなさそうな「上から目線」感 |
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必要なのは「言語」や「態度」のアップデートではなく、価値観の土台そのものに対する誠実な問い直しです。
「感じ悪さ」や「気持ち悪さ」は、政治の表現と実態のズレに対する身体的な違和感として、案外鋭い社会センサーかもしれません。
同居人を誘ってチェーンの牛丼屋に行った。メニューと財布の中身を交互に何度も確認し、一番安いメニュー「牛丼 並盛り」を注文することにした。隣の彼はたしか、キムチが乗ったのを頼んでいたと思う。これでは、貧富の差があまりに明らかだ。ちょっと見栄を張って僕もキムチのに変えようとしたが、1年半も一緒に住んでいれば別に格好付ける意味も無いだろうと思い、そのまま揃って席についた。
朝から何も腹に入れていなかった僕は、目の前のシンプル過ぎる牛丼をガツガツ貪った。頬から鼻の下、エラやアゴまでをも覆うヒゲのせいで、きっと、さながら刑期を終えた犯罪者のようであったと思う。牛丼は美味しかった。
互いに食べ終え、店を後にする。自動ドアが開いて、後ろを振り返り、「ごちそうさまでーす」と言った。それを見た同居人が、驚いたような顔で『え、なんで?』と尋ねる。質問の意味が全く意味がわからず、「なにが?」と疑問詞を投げ返した。
彼曰く、『チェーン店に来てまで「ご馳走様でした」と言う人は滅多にいない』とのことであった。(いや、そんな訳無いでしょう)と思いながらも、「そうなんだ」とだけ言った。全然理解できない。『チェーン店に来てまで』の部分に、一切の共感も無い。彼のことは大好きだ。人柄をほとんど理解しているつもりでもいる。でも、彼のその意見に関しては、ハッキリ「NO」と言いたい。
同じ飯である。高級店だろうが、庶民的な安い店だろうが、全部同じである。飯を出しているお店である。個人店とチェーン店の間に、どんな違いがあると言うのか。腹が減った自分に、食べ物を出してくれる。あの日はちょうど大したお金も無く、僕にとっての「牛丼 並盛り」はまさに「ご馳走」であった。たとえそれが「卵かけごはん」であっても、同じことを思っていたはずだ。
自分のために作ってくれたご飯を頂く。「いただきます」と言う。食べ終わった後は、「ご馳走様でした」と言う。そんなのは当たり前の話だ。朝起きて家族に「おはよう」と言うのと同じである。学校に着けば、友達にも「おはよう」と言う。先生には「おはようございます」。家族も、友達も、先生も、全部同じだ。朝は「おはよう」。夜は「こんばんは」。たしかこれは、5歳の頃に習った。
飯を食って「ご馳走様でした」と言うのなんか、当然なのだ。無言で店を出る人間の方が、滅多にいないと思う。
たしかに、「美味かったです、ご馳走様でした」までは言わなくても良いかもしれない。牛丼は紛れもなく美味かったが。ただ、そこまでは行かないにせよ、やっぱり「ご馳走様でした」ぐらいは言いたいところである。炊いてある米に、朝方仕込んだ具をぺろっと乗っけただけの料理であろうと、「ご馳走」は「ご馳走」だ。飯は飯であり、それ以上も以下も無い。
僕は、どこの店で飯を食おうが、帰る際には「ご馳走様でした」と言える人間でありたいと思う。牛丼にも、パスタにも、懐石料理にも、等しくありがたみを持てる人間でありたい。相手を選ぶなんて、もってのほかである。ましてや、ただでさえ金の無いこんな人間が何を偉そうに、という話だ。
必ず、かの邪知暴虐のすき屋からネズミを除かなければならないと決意した。
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2025年某日、第47代アメリカ大統領ドナルド・トランプはお忍びで鳥取県を訪問していた。トットリは日本の首相であるシゲルの地元らしい。内閣総理大臣である石破茂は相互関税の交渉を行うため、地元にトランプを呼び、密談を計画したのである。
正直なところ、トランプはこの誘いに乗り気ではなかった。シゲルは友であるシンゾーの敵だという。
日本外務省の担当官がこの言わなければ、トランプがトットリを訪問することはなかったであろう。
トランプは資産家であるが、極めて庶民的な感覚を持つ男である。好きな食べ物はハンバーガー、愛車はフォードだ。その姿勢がラストベルトの貧しい国民の心に刺さり、彼は大統領の地位を手にした。
「おい、あれはマクドナルドか?」
鳥取県の幹線道路を走る大統領専用車の中で、トランプは秘書に尋ねる。国道沿いに赤と黄色の看板が見えたのだ。
「いえ、あれは『すき家』ですね」
「すき家?」
「はい、ギュウドンといわれる食べ物を提供するチェーン店です。」
「ギュウドン、とはなんだ?」
「ギュウドンは日本の代表的なファストフードで、ライスの上に牛肉が載っています。牛肉は主にアメリカ産が使われていますよ。」
トランプはファストフードに目がない。日本のファストフード、ハンバーガーとタコス以外にファストフードがあるのか?しかも米国産の牛肉を使っている、素晴らしい!
こうして、第47代アメリカ大統領ドナルド・トランプはすき家鳥取南吉方店に来店したのである。
トランプにとってそれはまさに異文化体験であった。見るものすべてが刺激に満ちていた。トランプは牛丼を堪能した。高森浩二のすき家Radioを聞き入った。これが日本のファストフードか・・・彼は幸せな気分になった、
必ず、かの邪知暴虐のすき屋からネズミを除かなければならないと決意した。
「大統領、会談の時間もありますので、そろそろ移動しましょう。料金は支払わなくてよいと、店員も言っておりますし、それで手打ちということで・・・。」
「ダメだ。料理を食べたのに料金を支払わなくては、あいつと同じだ。」
第46代大統領ジョー・バイデン、彼は4年前、すき家とは別の牛丼チェーン「松屋」で食い逃げをしたことで有名だ。大統領特権を使い、息子のハンター・バイデンの違法な銃所持の罪とともに、自身の食い逃げも恩赦したことで知られる。
トランプは店員が仕事をしていた厨房を見渡した。トランプにはすぐに分かった。この広さの厨房に、この量の客に、店員は一人だけ。調理器具は整頓されていないし、掃除は行き届いていない。トランプはただの消費者ではない。彼はファストフード店での職務経験があった。それも昔の話ではない、大統領選挙の期間中、彼はマクドナルドで働いていたのだ。そして彼は通商政策以外については有能だ、この店をどうすれば改善できるのか、それは手に取るようにわかる。