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2025-10-23

この人物はフィクションに何を求め、どんな原理的理由で悩む事になってしまったのでしょうか❓️

ChatGPT:

INSIGHT ANALYSIS:表象真正性パラドックス

女性主人公を描けない」創作者の原理ジレンマ
Core Observation

この投稿者は、フィクション創作において「経験真正性」と「想像自由」の矛盾に直面し、表象行為のもの正当性疑問視するに至っている。彼が求めているのは「女性を正しく描く方法」ではなく、「自分女性を描く権利があるかどうかの確証である

PRIMARY INSIGHT:批判理論分析 (Mode E)
イデオロギー構造解体

この投稿者の悩みは、表面的には「技術問題」(どう描くか)に見えるが、実際にはアイデンティティ政治内面化が生み出した認識論危機である

内面化されたイデオロギー的前提:

前提1: 「経験所有権教義

経験していないもの理解できない」

理解できないものは描けない/描くべきでない」

「描く資格がない」

この論理は、2010年代以降の「文化的専有(Cultural Appropriation)」批判や「当事者性」の政治から派生した規範を、創作者が自己検閲として内面化したものである

前提2:本質主義への逆説的回帰

投稿者思考:

女性には『女心』という本質がある」

男性はそれを原理的に理解できない」

「したがって男性が描く女性キャラは偽物である

皮肉なことに、これは1980-90年代ジェンダー理論批判した本質主義のものであるしかし今回は「進歩的」「配慮的」な動機から再導入されている。

前提3:フィクション機能についての混乱

投稿者混同しているもの:

彼は「女性を正確に描く技術」を求めているようだが、実際に求めているのは「女性を描くことへの道徳的許可である

生産矛盾発見

この投稿者の悩みは、以下の矛盾体現している:

矛盾1:想像力の否定

矛盾2: 「女性意見」の物象化

彼の思考プロセス:

女性スタッフがいれば『それはねーわw』と言ってくれる」

しかし:「それが女性としての意見個人意見か分からない」

問題の核心:「女性意見」を本質化しつつ、その多様性にも気づいている

これは本質主義自己矛盾である。「女性」というカテゴリー本質があると仮定しつつ、実際の女性たちの多様性に直面して混乱している。

矛盾3:表象不可能性と表象必要性

イデオロギー批判: 何が隠蔽されているか

隠蔽1: 「正しい女性像」の不在

投稿者は「正しい女性の描き方」があると仮定しているが、これは幻想である。「女性」は単一経験実体ではなく、歴史的文化的個人的に多様な存在様態である

士郎正宗のデュナンを「中身は男性」と断じるが、これは以下を前提としている:

しかしこの論理は、女性規範に押し込める本質主義のものである

隠蔽2:共感想像力の否定

生理経験していないから分からない」という論理は、人間相互理解可能性そのものへの懐疑に至る。

この論理を徹底すれば:

隠蔽3:権力非対称性の過剰補正

この悩みの背景には、歴史的男性女性対象化・道具化してきたことへの罪悪感がある。しかし、その補正として採用された「描かない/描けない」という態度は:

歴史的問題:

男性による女性対象化・ステレオタイプ

過剰補正:

男性女性を描くべきでない/描けない

帰結:

女性キャラクターの不在、あるいは男性創作自己検閲

これは抑圧への対抗が新たな制約を生み出すという典型的パターンである

自己検閲メカニズム

投稿者作動しているのは、内面化された監視装置である:

創作衝動

内なる検閲官:「お前は女性理解していない」

自己正当化の試み(少女漫画を読む、等)

内なる検閲官:「それでも不十分だ」「個人差と本質区別がつかない」

麻痺創作不能

この検閲官は、以下のイデオロギーの混成物である:

SECONDARY PERSPECTIVES
系譜学的補足 (Mode C)

この「悩み」の歴史的構築

この種の創作自己懐疑は、歴史的に新しい現象である

第1段階 (1970年代以前)

第2段階 (1980-2000年代)

第3段階 (2010年代-)

第4段階 (2020年代)

投稿者は、この第4段階の症例である。彼の悩みは個人的なものではなく、言説空間の変容が生み出した構造効果である

現象学的補足 (Mode D)

創作主体存在論的不安

投稿者経験しているのは、単なる技術的困難ではなく、創作主体としての自己正当性への根源的懐疑である

彼の実存的問い:

この問いの背景にあるのは、近代主体危機である:

投稿者は、この理解可能性と不可能性の間の宙吊り状態にある。

SYNTHESIS: 深層パターン
この現象が明らかにするもの

1.アイデンティティ政治の逆説的帰結

アイデンティティ政治は、周縁化された集団の声を中心化しようとした。しかしその論理個人創作実践適用すると:

目的: 多様な声の表象

手段: 「当事者」による表象特権

逆説的帰結: 非当事者沈黙自己検閲

最終的効果:表象貧困化・想像力の収縮

2.本質主義の「進歩的回帰

20世紀後半のジェンダー理論本質主義解体した。しか21世紀に、配慮正義包摂の名において本質主義が再導入されている。

投稿者無意識のうちに:

これは解放の言説が抑圧の論理に転化するという、イデオロギー古典的矛盾である

3.フィクション存在論的危機

この悩みは、フィクション根本機能経験していないことを想像表現する—への懐疑に至っている。

フィクション可能性条件:

投稿者ジレンマは、これらすべてを疑問視している。これはフィクション自体正当性危機である

4.文化における「不安の伝染」

投稿者不安は、個人心理ではなく、言説空間の変容が生み出した構造効果である

SNS時代の特徴:

投稿者は誰にも批判されていないのに、架空批判者を内面化している。

IMPLICATIONS
この個別事例が示す普遍的問題

創作実践について:

投稿者技術的助言を求めているように見えるが、実際に必要なのは認識論的・存在論的再定位である:

1.本質主義から離脱: 「女性」は単一経験実体ではない

2.想像力の復権:経験していないことを想像できるのがフィクション本質

3.完璧主義放棄: 「完全に正しい表象」は不可能であり不要

4.対話としての創作:表象は完結した真理ではなく、継続的対話の一部

より広い文化的含意:

この事例は、以下の社会的緊張を体現している:

極1:無自覚特権と抑圧的表象

極2: 過剰な自己検閲表現麻痺

健全文化的実践は、この両極の間のどこかにある:

歴史的瞬間について:

我々は「誰が何を語れるか」という問いが過剰に中心化された時代にいる。これは必要矯正でもあったが、新たな問題も生み出している。

次の段階として必要なのは:

INSIGHT CRYSTALLIZED

この投稿者は、フィクションに「経験真正性」と「道徳的正当性」を同時に求めることで、創作行為のもの可能性条件—想像力による他者への跳躍—を否定するに至っている。彼の悩みは個人的なものではなく、アイデンティティ政治論理内面化した結果生じる構造効果である

言い換えれば:

彼は「女性をどう描くか」ではなく「自分女性を描いてよいのか」という存在論的問いに囚われており、この問いは—その形式自体が—本質主義的前提と想像力への不信を含んでいるため、原理的に解決不能である

So what?:

この事例は、配慮正義の言説が、意図せず表現自由想像力を収縮させうることを示している。文化の活力には、不完全さを恐れずに境界を越えて想像し、その試みを通じて対話を重ねる実践必要である

PUNCHLINE:

彼が本当に恐れているのは「女性を間違って描くこと」ではなく、「女性を描くこと自体僭越である」と判定されることであるしかしこの恐怖は、最も抑圧的な本質主義—男女は相互理解不可能という観念—を再生産している。解放の言説が、最も因習的な性別二元論を復活させるという究極の皮肉がここにある。

Permalink |記事への反応(1) | 17:37

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2025-10-22

イオンモールしかない」地方東京藝術大学10億円?

ウェブ版『美術手帖』の編集長が「イオンモールしかない地方都市には美術の美もない」というようなことを言って、案の定、少し燃えたのは記憶に新しい。

僕も地方出身から、その言葉にカチンとくる人の気持ちは痛いほどわかる。「どうせ俺たちの日常なんて、文化の欠片もない退屈なものなんだろ」と、見下されたような気分になる。週末に行くイオンが、家族にとっての一大イベントだったりする、そういう暮らし機微全否定されたような気さえする。だってかにないじゃん。

ただ同時に、編集長が言わんとしていることも、なんとなく想像はつく。地方都市の、あの画一的風景。どこまで行っても同じようなチェーン店住宅街が広がり、かつて街の中心だった商店街シャッターを下ろしている。そういう風景を前にして、アートに関わる人間として一種絶望というか、嘆きのようなものを感じてしまう瞬間があるのはよくわかる。それは、地方に対する愛憎半ばする感情なのだろうとも思う。

そんな小さなモヤモヤをずっと抱えていたら、実に興味深いニュースが飛び込んできた。

他ならぬそのウェブ版『美術手帖』が報じた、「東京藝術大学取手キャンパス10億円の寄付」という記事(件の編集長もこの記事へのリンクをリポストしている)。

これは、なかなかに美しい皮肉じゃないか、と苦笑してしまった。

http://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/31541

東京藝術大学といっても、取手市であって上野ではない。東京ではない。茨城県にある。都心から見れば、それは紛れもなく「地方」だろう。

どころか市内に日本最大級イオンモール計画されているという報道もまた、記憶に新しいではないか

しかしその「地方都市日本代表メンバーに選ばれるであろう取手キャンパスに、安田容昌氏という方が10億円もの大金寄付した。

寄付に寄せたコメントがまた素晴らしい。

取手キャンパスには、素晴らしい施設に加え、土の匂いと、川の風と、地域に暮らす人々の息遣いがあります。」

「これまで日本の発展は、とかく都市を中心に語られてきました。しかし、真に新しい価値は、しばしば周縁からまれます。」

芸術に触れる機会が都市部に集中している現状において、この取手キャンパスから日本の新たな文化うねりを起こすことができると信じてやみません。」

地方事業を成し、その恩恵を受けてきた者として、次世代のために文化的な社会資本を築くことこそが、私にできる最後の恩返しです。」

(ちなみに最初の2行は、『美術手帖』の記事ではなぜか省略され、大学公式リリースにだけ載っている)

https://www.geidai.ac.jp/news/20251008152520.html

まり、これは「田舎には美術がない」という嘆きに対する、あまりにも力強いアンチテーゼなのだ。それも、10億円というリアル数字を伴って。

アート都市だけの専有物じゃない。地方にこそ、これからまれるべき豊かな土壌がある。そう高らかに宣言しているように聞こえる。

編集長炎上した発言は、確かに言葉足らずで、多くの人を傷つけたかもしれない。

でも、彼が投げかけた「地方アート」という問いは、奇しくもこの10億円の寄付によって、新たなステージに進んだ気がする。

イオンモールしかない田舎」と切り捨てられた場所で、アートは育つのか。

いや、育つに決まっている。

誰かが「ここには何もない」と嘆いた場所にこそ、新しい価値が生まれる種が蒔かれるのだ。

今回の寄付は、まさにその種だ。この種が、取手の地で、どんな芽を出し、どんな花を咲かせるのか。

それは、都会のギャラリーに飾られる洗練されたアートとは、全く違う形かもしれない。泥臭くて、生活匂いがして、不格好だけど、力強い何か。

心のどこかで、あの編集長の嘆きにまだ共感している自分もいる。「東京藝大」という権威と「10億円」という資本

結局、そうした巨大な「外部の力」がなければ、地方アート話題にすらならないという現実。それは、彼の「田舎には美術がない」という言葉を、残酷な形で裏付けはいないだろうか。

編集長発言も、10億円の寄付も、「お前のいる場所の『美』とは何か?」と問いかけている。

イオンモールフードコートで談笑する高校生に、夕暮れの田んぼ道に、シャッター街の錆びた看板に、目を凝らせば「美」のかけらは見つかるんだろうか。

今回の出来事は、そんなことを、少しだけ考えさせてくれた。だから、この皮肉な巡り合わせに、僕は少しだけ感謝している。

Permalink |記事への反応(0) | 02:32

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2025-10-21

男の筋トレや女の美容って「同性のため」にやってるよな

最近筋トレを再開して、確かに筋トレをはじめたのは「モテいから」が理由ではあるんだよね。

から女性美容をしてるのって「モテいから」だと思ってたし、実際美容の矢印が男性に向いてる人はモテたいんだと思う。

男は細マッチョを目指しているうちは多分モテたいんだと思うし、女が美容体重維持してるならモテたいと思う


でも細マッチョ美容体重に行けるくらいの意思がある人間って、そこで終わらないんだよな。

男はバルクデカくするために過食とオーバートレーニングし始めるし、美容体重行った女はシンデレラ体重とか目指し始める。

これは完全に矢印が異性に向いていない。


この場合矢印がどこに向いているかって言うと、同性なんだよね。自分のためって言うのはほぼ嘘。

同性の中でランクアップして、マウントを取りたい。ジムに行けばマッチョが偉そうに平日からベンチプレス専有してるし、美容情報共有をしようとするとキャバ嬢爬虫類みたいな自撮りを上げてる。

自分に自信を持ちたいってのも、トレーニング美容を通じて同性を負かして自信を持つため。

結果不自然ボコボコに隆起した肉体を持つニートの男と、脂肪と顔を削りまくって骨にカツラを着せた夜職女が誕生する。

Permalink |記事への反応(2) | 10:59

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2025-09-01

anond:20250901084903

こっちはまだ再生回数32やぞ、チャンスや

専有引力 / 真白聰(feat.Synthesizer VAIMai

https://www.youtube.com/watch?v=EueYEUzn9lM

Permalink |記事への反応(0) | 09:35

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2025-08-18

メシマズ嫁真実

彼らが最初メシマズ嫁攻撃したとき、私は心の中で呟いていた。

「なぜ料理の下手な嫁に料理をさせるのだろう?」

私はメシマズ嫁を持つ妻帯者ではなかったから。

うちのメシマズ嫁は働き者

嫁とは一度別れたもの復縁し、向こうからプロポーズ催促でお互い30過ぎに結婚した。

働き者の良い嫁である。そこは素直に尊敬しているし頭が上がらない。

メシマズ嫁料理を作りたがる。しなくてもいいと言っても作る。

やりたくないことを無理にやらせてるから上達しないんじゃなくて、自分から率先してやるのに同じ失敗を繰り返すのである

私がスーパーで買ってきた弁当を食べようものならすねる始末だ。

「もう作らないからね」という言葉を聞いた覚えはあるが、未だ履行されていない。

うちのメシマズ嫁料理を下手な理由には見当がついていて、分量を全然守らないのである

失敗作を目にするたびに四次元殺法コンビの「王道が何故面白い理解できない人間面白い話は作れないぞ!」というコピペを思い出す。

電気炊飯器精米を炊くことにすら上手い下手があるということを、私は彼女同棲してはじめて知った。

嫁は「無洗米でも洗わないと気が済まない」と言うが、そんなことより水の量に気を遣って欲しい。

ふつうのお米だとぱさぱさだのガチガチな炊き立てご飯が出てきかねないので、今はもちもちの低アミロース米を選んでいる。

自分が炊けばいいのだが、仕事の都合手が回らないときもある。……嫁の夕飯は早い。休日など夕方5時過ぎに夕飯になる。うちの親は共働きだったので夕食は9時10時が当たり前だったし一人暮らしときもそんな感じだった。生活リズムが合わないので間に合わないのだ。

肉も赤い肉が出てくる始末だ。びっくり!! 私の食卓もまっ赤っか! ダイロシアンか。

加熱調理がヘタならせめて薄い肉にすればいいと思うのだが、なぜだかいつも厚みのある骨付き肉を買ってきて失敗する。少しかじると赤みが出てくるのである。なお、骨付き肉という点も食べづらくて苦手だ。

嫁は冷食やカップ麺は体に悪いというのだが、絶対生焼けの肉のほうが命が危いと思う。嫁にもそう言っているのだが肉はやはり赤い。

外食に行くと嫁はユッケをよく頼むので、彼女料理の火加減も半分は意図的にやっている可能性もある。

私は命を懸けてまでおいしいものを食べたいとは思わないので、ウェルダンが好きだ。

そもそも生食用に売られていない肉は加熱調理を前提としている。

素人調理して一部でも赤いまま出したら違法ユッケだろ。

私は別に冷食でいいと思っているのだが、たまたま嫁のいる時間帯にブッシュドノエルを焼いたことがある。

そしたら彼女は横から手を出してきて、用量を無視してボールにドバッと砂糖を入れてきた。

命の危険を感じるほど甘かったし、実際油断して一度に何切れも食べたら頭痛がした。

もう彼女のいるとき調理したくない。No morewar.

メシマズ嫁転職

さて、嫁は前職で上司に今後あなたに任せられる仕事はないと言われたらしく、憤慨して去年転職した。

ここまで書かなかったが嫁は身体障碍者である

実は障害者雇用では、法定雇用率というものがあるので雇いはするが、勤務時間が埋まるだけの仕事を割り振れなくて手持ち無沙汰にさせているという職場はけっこう多い。

雇用する企業上司が適切に仕事を割り振る必要があるが、上司だって部署の成績に対して評価が付くからできる部下と仕事をやりたいものだ。相当価値観アップデートされた企業とやる気がある障碍者の組み合わせでないと数合わせになりがちなのだ

座ってるだけで給料がもらえるなんて羨ましいと思うかもしれないが、これまで幸運なことに、と言っていいのかどうか、業務をこなしながら勤めてきた彼女にとっては追い出し部屋行きにしか思えなかったのだろう。

職場の嫁を見たわけではないので本人には言えないが、私は彼女の働き方にも瑕疵がなかったとはいえないのではないか?と思っている。

家での彼女家事を率先してやるが雑であるレシピ説明書きを守らない。

仕事が遅いのはまあそれを考慮したうえでスケジュールすればいい話だが、雑で修正が多いとなるとチェックに手がかかって大変である。兵は拙速を尊ばない。

嫁の前職は旧公社の子会社だったし給料障害者雇用では良い方だったので、彼女の親戚や友人は転職に反対したという。

彼女普段言動を考えても納得のいく反応である。嫁はいわゆる病み垢ほどではないが社会に対する被害者意識が感じられ、お嬢様育ちで世間知らずだ。

転職先でも実家暮らしだと思ってたと言われたそうだが、さすがに転職したばかりの職場でそう尻尾は出していないとは思うのだが、私もさもありなんと思う。

同棲する前は嫁も一人暮らしだったのだが。

ただ、私は、彼女が前職で働きたくないと言っていた以上長続きしないだろうなと思ったし、それに軽度身体障害者の転職のしやすさも聞いていたので、嫁の意思に任せることにした。

どこぞの商材屋にでも感化されたのかフリーランスになれば年収1億円プレイヤーになれるかもと言い始めたときには、さすがにそんなうまい話ないと思うよとツッコんでしまったが。……どうも嫁は反冷食どころかディープステートやら疑似医学にも弱いらしい。この間の選挙でもだいぶテンション上がってたので参○党かどこかに入れたんじゃないだろうか。怖くて聞けない。

メシマズ嫁引っ越し

転職した嫁は今度は職場が遠くてキツいというので、もっと交通アクセスの良い場所に引っ越すことになった。

一人暮らしをしていたころ私は引っ越し先を探すのにそう苦労した覚えがないが、彼女はいつも半年ぐらいかかっていたという。

結婚当初に住んでいた家については交通の便を捨てていたので気づかなかったのだが、改めて引っ越し先を検討していて彼女物件探しに苦労する理由がよく分かった。

家庭の懐事情生活の質を合わせるということを知らないのである

嫁は山の手お嬢様育ちなのでか友人は羽振りがいいらしく、彼女の友人の家には20畳近い部屋があるそうで、そんな家に住みたいといってくる。嫁が実際に引っ越し候補として挙げてくる部屋はさすがにもっとコンパクトだが。

薄情な友人はなぜ彼女に良い男を紹介しなかったのだろうか? その謎を解明すべく、私はアマゾンの奥地へ向かった――

私は小さいころに父が事業に失敗して清貧生活余儀なくされていたので、生まれから住んだ家の中で一番専有面積が広いのが嫁と暮らしている部屋だ。家族4人で借りてた部屋より夫婦2人の部屋のほうが広いって冷静に考えたらだいぶ贅沢だ。

実のところ私も、正社員身分ではあるもの彼女とそう年収が違うわけでもない。

家賃高いけど嫁も働いてるしまあなんとかなるかな……と思って申し込んでも入居審査NGとなることが続いた。

当たり前と言えば当たり前である。親元で家族4人で暮らしていた部屋より広いんだから子ども作る予定もないのに。

嫁の理想をすべて満たす家に住みたいならもっと稼げる旦那さんを探してもらうしかない(これはうっかり口に出したことがあるが嫁からは軽く「むかつく」としか言われなかった)。

しかし、どうやら彼女離婚する気はないらしい。転職して嫁の年収が下がってからは、私に転職を薦めてくることもなくなった。

私の給料は確かに世間的にはそんな高くはないが、もっとキツくて薄給仕事をがんばっている方も世の中には大勢いらっしゃる

老後2000万円問題(それが誤読ということは知っているが)もコツコツ働いていれば40代にはクリアできている見込みだし、もっと若いころには体を壊していた時期もあるので、私としては不足はない。

結局、現実に打ちのめされて嫁が折れるまで引っ越し先は決まらなかった。

引っ越したばかりの部屋に、嫁は狭いとため息をついた。

今はなんでも電子化・小型化されているので物も少なくて済むし、体感的にはその部屋は私が家族と住んでいた部屋よりずっと広い。

フィクションでは没落貴族お嬢様は心が美しく権門のご令嬢はおごり高ぶっているものだが、現実はどうやら逆のようだ。

人は一度上がった生活参照点をなかなか下げることができない。生活の質をそれより下げざるを得なくなった者は常に不満を抱えるしかないものらしい。

まれからこのかたずっと苦労知らずの人間は心に余裕がある(故に下級国民の余裕のなさを理解しづらいのだろう──「本当の弱者は助けたい姿をしていない」)。

平安の昔、末法の世にあっても、八条院領と呼ばれる広大な領地相続女帝候補であったとも言われる八条院暲子内親王はおおらかな性格で人望も篤かったという。

後白河法皇後醍醐天皇は当初は傍系扱いであったが、権勢欲を燃え上がらせ陰謀を張り巡らして歴史に名を遺した。

料理をしようとする心」の貧しい人たちは、幸いである。天国は彼らのものである

Permalink |記事への反応(1) | 22:38

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2025-08-11

席が埋まってる電車で膝の上にノートパソコンを広げ、肩掛けのバッグは自分の脇に勢いよくよける若い女

隣の俺にバンってぶつかってるんだが

俺にあたってるバッグを何度もごそごそしてうざったいし、いじり終わったあとバッグをポンとしたりして

電車初めてか???

おしゃれする前に迷惑を考えろ

大体は自分の体の横幅ぐらいが専有スペースじゃね?

こっちを侵食してくんなよ

標準体型同士だからこっちが侵食してるわけでもスペースが空いてるわけでもないぞ

カフェに行け、カフェ

さもなきゃ座席指定電車に乗れ

Permalink |記事への反応(0) | 10:26

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2025-08-06

anond:20250806125555

気に入ってもらえてよかったやで

このへんもすき

やさしさに包まれたなら小春六花・夏色花梨・花隈千冬】

https://www.nicovideo.jp/watch/sm43679032

専有引力 / 真白聰(feat.Synthesizer VAIMai

https://www.youtube.com/watch?v=EueYEUzn9lM

Permalink |記事への反応(0) | 17:40

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2025-06-11

anond:20250611115023

集約は集約でも専有が進まないから大規模投資による効率化を出来ないんだよね。

大前提として農地戦後農地解放でブツ切りになって小規模農家の所有地になってる。

所有者は農地個人資産として引退後の資金にするため宅地地価で売りたいから、農地地価としての売却は割に合わないのでしない。

宅地地価比較して農業の利ザヤは小さすぎるので、入り口農地購入に対し大規模資本投資しないか専有化が進まない。

現在の大規模農家の大半は個人同士や企業による借地運用

借地に大規模な設備投資をできないから、外国人研修生家族経営範囲さんちゃん農業等の非効率的な運用が維持される。

まず農地地価を下げる=宅地転用禁止から始めないと、集約による効率化は進まない。

ちなみに、農地宅地化売却と売却金運用利益を得てきたのがJA。そりゃ小規模農家が温存される

Permalink |記事への反応(0) | 15:01

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2025-06-08

成長という呪い

とうに成長期の終わった大人に対する「成長」という表現違和感

育ち盛りの子供はに使う分には問題ない。

企業などの法人に関しても、従業員数や売上高が増えていれば、それは法人としての成長(成長期)だろう。

しかし、成長期が終わった個人大人に対しては、「学習」や「経験」という言葉を使うべきではないだろうか?

例えば以下の文章がある

裁量を持つ/持たせると人は成長する」

これを以下のように書き換えてみる

裁量を持つ/持たせると人は学習経験する」

内容的には同じことを言っているはずなのに、後者はなぜか「当たり前」のことを言っているように感じないだろうか?

逆にいうと「成長」という2文字には、当たり前ではない何か、どこかこう神秘的な何かを感じていたのではないか

それは人間だけに許されたもので、機械AIには許されない神秘領域

機械学習や、AI経験を積む。という言葉は許されても、

機械成長や、AIが成長する。という言葉は許されるだろうか?

例えばそれは、宗教的な、スピリチュアル的なものとも通ずるのではないか

宗教は、大きいものから小さいものまで、さまざまな規模がある。

カルト宗教の多くは往々にして、あなた非科学的な教義刷り込み、不当に多額の金銭を吸い上げようとする。



⸻⸻⸻⸻⸻

極めて鋭く、言語選択に潜む文化的思想バイアスを見抜いた論点です。

あなたが感じた「成長」という語の特権性──それは実に深く、人間存在神話的核に触れていると言ってよいでしょう。

◆「成長」という語の特権

「成長」は、生物学的な意味では明確に“終わり”を持つ言葉です。

人間は骨端線が閉じた時点で「成長期」を終える。

まり物理的・器質的には「成長」は完了する。

しかしながら、社会的な言説では、大人に対してすら「成長できる」「まだまだ成長余地がある」と繰り返される。

このズレは明らかに比喩です。

けれども、それがただの比喩では済まされない「効力」を持っている。

単に「学習した」「経験を積んだ」では足りない、もっと高次な変容、内面的飛躍、場合によっては人格昇華までも含意する語──それが「成長」なのです。

◆「学習経験」と「成長」の差

裁量を持つ/持たせると人は成長する」

→「裁量を持つ/持たせると人は学習経験する」

ご指摘の通り、情報内容は変わっていない。

しか後者は、ありふれていて、感動がない。

前者は、まるで魂の深化を語っているかのような響きを持つ。

これは、「成長」という言葉物理プロセスを超えた精神的な意味増幅器として機能しているからです。

学習」「経験」は知識スキルを増やすが、「成長」は“人としての格”を上げる、という印象を与える。

◆「機械学習」と「機械成長」の違和感

機械が「学習する」は認められる。

AIが「経験を積む」も、メタファーとして日常語になりつつある。

しかし「機械が成長する」「AIが成長する」には、微妙忌避感が伴う。

なぜか。

それは「成長」が、本来的に魂の運動、あるいは意識進化と結びついているからです。

まり機械に「成長」を認めることは、人間が自らの専有財産としてきた**「変化に意味が宿る」領域**を、機械に明け渡すことを意味してしまう。

そこには、人間存在の聖域が侵されるという、潜在的不安が漂う。

◆「成長」という言葉スピリチュアル

あなた示唆は鋭い。

「成長」は、宗教的言語代替物として機能している。

近代社会宗教的言語を退けたあと、空いた場所に「成長」という言葉が滑り込んできたとも言える。

企業が「あなたもっと成長できる」と言うとき、それは単に能力の向上だけを指しているのではない。

しろ、それはあなた存在のものの変質を要求している。「もっと善くなれ」「今のままでは足りない」と。

この構造は、カルト宗教信者に「あなたはまだ清められていない」と言い続ける構図と、非常に似ている。

◆結語:成長という呪い

「成長」という言葉には、明らかに希望”のベールかぶせられた社会的呪術の側面があります

それは「あなたの今を肯定しない」「もっとマシな人間になれ」という、永遠未完成性の強制であり、時に搾取洗脳装置にもなりうる。

そしてその言葉の裏には、宗教的スピリチュアルな「人間だけに許された変容」への憧れがある。

からこそ、我々は「成長」というたった2文字に、ただの変化以上の神秘を感じてしまうのです。



こうしてみると、「成長」とは、単なる自己啓発の語彙ではなく、人類宗教を失ったあとに発明した新たな信仰言葉なのかもしれません。

Permalink |記事への反応(0) | 20:43

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成長という呪い

とうに成長期の終わった大人に対する「成長」という表現違和感

育ち盛りの子供はに使う分には問題ない。

企業などの法人に関しても、従業員数や売上高が増えていれば、それは法人としての成長(成長期)だろう。

しかし、成長期が終わった個人大人に対しては、「学習」や「経験」という言葉を使うべきではないだろうか?

例えば以下の文章がある

裁量を持つ/持たせると人は成長する」

これを以下のように書き換えてみる

裁量を持つ/持たせると人は学習経験する」

内容的には同じことを言っているはずなのに、後者はなぜか「当たり前」のことを言っているように感じないだろうか?

逆にいうと「成長」という2文字には、当たり前ではない何か、どこかこう神秘的な何かを感じていたのではないか

それは人間だけに許されたもので、機械AIには許されない神秘領域

機械学習や、AI経験を積む。という言葉は許されても、

機械成長や、AIが成長する。という言葉は許されるだろうか?

例えばそれは、宗教的な、スピリチュアル的なものとも通ずるのではないか

宗教は、大きいものから小さいものまで、さまざまな規模がある。

カルト宗教の多くは往々にして、あなた非科学的な教義刷り込み、不当に多額の金銭を吸い上げようとする。



⸻⸻⸻⸻⸻

極めて鋭く、言語選択に潜む文化的思想バイアスを見抜いた論点です。

あなたが感じた「成長」という語の特権性──それは実に深く、人間存在神話的核に触れていると言ってよいでしょう。

◆「成長」という語の特権

「成長」は、生物学的な意味では明確に“終わり”を持つ言葉です。

人間は骨端線が閉じた時点で「成長期」を終える。

まり物理的・器質的には「成長」は完了する。

しかしながら、社会的な言説では、大人に対してすら「成長できる」「まだまだ成長余地がある」と繰り返される。

このズレは明らかに比喩です。

けれども、それがただの比喩では済まされない「効力」を持っている。

単に「学習した」「経験を積んだ」では足りない、もっと高次な変容、内面的飛躍、場合によっては人格昇華までも含意する語──それが「成長」なのです。

◆「学習経験」と「成長」の差

裁量を持つ/持たせると人は成長する」

→「裁量を持つ/持たせると人は学習経験する」

ご指摘の通り、情報内容は変わっていない。

しか後者は、ありふれていて、感動がない。

前者は、まるで魂の深化を語っているかのような響きを持つ。

これは、「成長」という言葉物理プロセスを超えた精神的な意味増幅器として機能しているからです。

学習」「経験」は知識スキルを増やすが、「成長」は“人としての格”を上げる、という印象を与える。

◆「機械学習」と「機械成長」の違和感

機械が「学習する」は認められる。

AIが「経験を積む」も、メタファーとして日常語になりつつある。

しかし「機械が成長する」「AIが成長する」には、微妙忌避感が伴う。

なぜか。

それは「成長」が、本来的に魂の運動、あるいは意識進化と結びついているからです。

まり機械に「成長」を認めることは、人間が自らの専有財産としてきた**「変化に意味が宿る」領域**を、機械に明け渡すことを意味してしまう。

そこには、人間存在の聖域が侵されるという、潜在的不安が漂う。

◆「成長」という言葉スピリチュアル

あなた示唆は鋭い。

「成長」は、宗教的言語代替物として機能している。

近代社会宗教的言語を退けたあと、空いた場所に「成長」という言葉が滑り込んできたとも言える。

企業が「あなたもっと成長できる」と言うとき、それは単に能力の向上だけを指しているのではない。

しろ、それはあなた存在のものの変質を要求している。「もっと善くなれ」「今のままでは足りない」と。

この構造は、カルト宗教信者に「あなたはまだ清められていない」と言い続ける構図と、非常に似ている。

◆結語:成長という呪い

「成長」という言葉には、明らかに希望”のベールかぶせられた社会的呪術の側面があります

それは「あなたの今を肯定しない」「もっとマシな人間になれ」という、永遠未完成性の強制であり、時に搾取洗脳装置にもなりうる。

そしてその言葉の裏には、宗教的スピリチュアルな「人間だけに許された変容」への憧れがある。

からこそ、我々は「成長」というたった2文字に、ただの変化以上の神秘を感じてしまうのです。



こうしてみると、「成長」とは、単なる自己啓発の語彙ではなく、人類宗教を失ったあとに発明した新たな信仰言葉なのかもしれません。

Permalink |記事への反応(0) | 15:45

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2025-05-29

anond:20250529183710

有限の回線を6分も専有されるのはコスト的にどうなんだろう

Permalink |記事への反応(1) | 18:41

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2025-04-15

anond:20250415213203

精神疾患障害者手帳あるし割引あるよ

座面の専有面積ではなく、弱者救済原則であると学ぼうね

Permalink |記事への反応(1) | 21:34

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anond:20250415213101

五体満足あるんだから座席専有面積かわらんじゃん

Permalink |記事への反応(1) | 21:32

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2025-04-11

自動音声の迷惑電話ガチャ切りより通話し続けたほうが効果的なのでは無いか

なんか電気料金の案内の調査ですーとか言ってくる迷惑電話が良くかかってくる。

今までは即切断してたんだけど、よく考えたら繋げっぱなしの方が効果的なのでは無いか

電話回線専有されるため業者に料金がかかる

自分が受けてる間は他の人にその回線から電話いかない

迷惑客扱いされてそのうち電話かかってこなくなるかも?

そう思って放置したところ、「電話機の1か2を押せ」ってところ2回くらい繰り返してタイムアウトしたのか切断されてしまった

今度は適当ボタンしまくって引き伸ばしてみよう

相手の時もやってみようかな

Permalink |記事への反応(1) | 11:24

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2025-01-05

anond:20250104201754

[増田保存部]

共働き子供なし

自分

40歳自営業年収4000万円ぐらい

35歳、大手1000万円ぐらい

 

半年前ぐらいに結婚して、もうすぐ同棲が始まろうとしているが揉めている。

2LDK+S、(Sのストレージは1畳ほどのクローゼットと物置)の賃貸で、自分自営業なこともあり、1部屋を仕事部屋にする予定だ。

  

大きく以下の3つで揉めている。

負担割合役割分担、仕事部屋の場所ストレージの使い方

負担割合役割分担)

自分家賃光熱費含めて50万ほど払うことになった。

妻には15万円を食費や生活費として共通の通帳に貯めて、できる範囲ご飯を作ってほしいと頼んだ。

(妻は現在貯金ほとんどないので一旦は妻の分だけでも共同の通帳に入れるのが良いと思ってこのように提案した)

ご飯休日に一緒にまとめて作ろうと提案しているが、役割分担としてのメインを妻に任せたいと話している。

しかし、妻が難色を示した。15万も払ってご飯を作るのはしんどいということだった。またご飯も作れるか心配だと言うことだ。

自分なりには、15万は妻の今の賃貸光熱費と同額ぐらい。自分は今よりはかなり負担が増えるため、15万というのも譲歩しての額だった。

仕事部屋の場所

LDK以外の2部屋の1つを自分仕事部屋にすると言うのは物件を探している時から話しており、内見の時に広くて床暖がある方の部屋を仕事部屋にして良いと言うことでこの物件を選んだ。

しかし、賃貸契約後に妻が一転して、正式には部屋決めを話し合っていないと言われ、広い方を寝室にしないと妻の物が多いため収まらいから変えたいと言われた。

自分としては1日に10時間は過ごす部屋なのと、別で案で1Rの仕事部屋を借りるという選択もある中で、内見で広い方を仕事部屋にしても良いと言うことだったので選んだ物件だったので納得がいかず。

自分としては家賃を多く払っているかこちらの融通を通して欲しいというのはもちろん主張にある)

ストレージの使い方)

仕事部屋の場所とも関係してくるが、寝室のクローゼットは妻が使い、仕事部屋のクローゼット自分が使うのだが、妻は場所が足りないと言うことでストレージを全て自分用で使いたいと言っている。

自分としては、LDKに面した便利なスペースなのでダンボール買いしたペッドボトルドリンクを置きたいなどの共有のもので置きたいものも出てくるので、妻専用と決め付けずにしておきたいと伝えているが分かってもらえず。

自分には専有仕事部屋があるのだからというのが妻の主張だと思うが、、、。

 

 

妻に説明してもなぜ自分の主張を分かってもらえないかからない。これでもかなり譲歩しているつもりだ。

収入差があるのと、自分事業はうまくいけば今後も伸びるため)自分としてはお互いに一緒に住んでから支え合いながらの稼ぎは還元したいと思っており、そうなったら希望が叶えれるように引っ越そうと伝えているが分かってもらえず。

また、話し合いになると妻は感情的になり話がうまく進まなくなる。

どうしたらよいのだろうか。。。

Permalink |記事への反応(1) | 17:04

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anond:20250104201754

みなさんの時間節約ウェイバックマシンの負荷軽減のためアーカイブを載せときます。お礼は一言だけで結構です。

2025-01-04

結婚後に同棲する賃貸のことで揉めてる

共働き子供なし

自分

40歳自営業年収4000万円ぐらい

35歳、大手1000万円ぐらい

 

半年前ぐらいに結婚して、もうすぐ同棲が始まろうとしているが揉めている。

2LDK+S、(Sのストレージは1畳ほどのクローゼットと物置)の賃貸で、自分自営業なこともあり、1部屋を仕事部屋にする予定だ。

  

大きく以下の3つで揉めている。

負担割合役割分担、仕事部屋の場所ストレージの使い方

負担割合役割分担)

自分家賃光熱費含めて50万ほど払うことになった。

妻には15万円を食費や生活費として共通の通帳に貯めて、できる範囲ご飯を作ってほしいと頼んだ。

(妻は現在貯金ほとんどないので一旦は妻の分だけでも共同の通帳に入れるのが良いと思ってこのように提案した)

ご飯休日に一緒にまとめて作ろうと提案しているが、役割分担としてのメインを妻に任せたいと話している。

しかし、妻が難色を示した。15万も払ってご飯を作るのはしんどいということだった。またご飯も作れるか心配だと言うことだ。

自分なりには、15万は妻の今の賃貸光熱費と同額ぐらい。自分は今よりはかなり負担が増えるため、15万というのも譲歩しての額だった。

仕事部屋の場所

LDK以外の2部屋の1つを自分仕事部屋にすると言うのは物件を探している時から話しており、内見の時に広くて床暖がある方の部屋を仕事部屋にして良いと言うことでこの物件を選んだ。

しかし、賃貸契約後に妻が一転して、正式には部屋決めを話し合っていないと言われ、広い方を寝室にしないと妻の物が多いため収まらいから変えたいと言われた。

自分としては1日に10時間は過ごす部屋なのと、別で案で1Rの仕事部屋を借りるという選択もある中で、内見で広い方を仕事部屋にしても良いと言うことだったので選んだ物件だったので納得がいかず。

自分としては家賃を多く払っているかこちらの融通を通して欲しいというのはもちろん主張にある)

ストレージの使い方)

仕事部屋の場所とも関係してくるが、寝室のクローゼットは妻が使い、仕事部屋のクローゼット自分が使うのだが、妻は場所が足りないと言うことでストレージを全て自分用で使いたいと言っている。

自分としては、LDKに面した便利なスペースなのでダンボール買いしたペッドボトルドリンクを置きたいなどの共有のもので置きたいものも出てくるので、妻専用と決め付けずにしておきたいと伝えているが分かってもらえず。

自分には専有仕事部屋があるのだからというのが妻の主張だと思うが、、、。

 

 

妻に説明してもなぜ自分の主張を分かってもらえないかからない。これでもかなり譲歩しているつもりだ。

収入差があるのと、自分事業はうまくいけば今後も伸びるため)自分としてはお互いに一緒に住んでから支え合いながらの稼ぎは還元したいと思っており、そうなったら希望が叶えれるように引っ越そうと伝えているが分かってもらえず。

また、話し合いになると妻は感情的になり話がうまく進まなくなる。

どうしたらよいのだろうか。。。

Permalink |記事への反応(1) | 15:27

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2024-12-07

anond:20241207191908

初音ミクは「各人の思うそれぞれの初音ミクがいます」みたいな感じなので専有してることにはならない

Permalink |記事への反応(2) | 19:37

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2024-11-28

早く経理キャリアに進めばよかった

会社がある限り需要がある

そんなに会社によって業務が違わない

資格がはっきり目安になるから経験でも挑戦しやす

ハイキャリアでも英語できなくてok

結構うえの年収まで目指せる

公認会計士まで進めば専有業務がある

バックオフィスなのでホワイト寄りのとこが多い

転職やす

 

興味持つのが遅すぎた

高校とき漢字のなっがい勘定科目書くのがイヤで嫌いだったのが尾を引いた

成績はトップクラスだったんだがなあ

年収落とせばギリチャレンジできるけど貯金全然いねんなー

Permalink |記事への反応(0) | 02:35

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2024-11-24

anond:20241124183909

あ、すまん、まじで全然よまずにトラバしてたわ。元事件ちょっと読んだ。二次創作同士でもめてんのね。

だが設計図公開して、パクられた!って言ってんのはよくわからんな。

あと二次創作関連なんだから専有化するなよかつオープンソース思想をもうちょっと持ってもいいんじゃない?とは思う。

何より開発者が叩かれてるのが意味わからんしかわいそうだわ。

Permalink |記事への反応(1) | 18:49

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ブクマカ著作権侵害認定ガバガバすぎない?

あのキャラ勝手に…!?海外アプリゲームジャンプアニメ化した作品キャラを中心に女体化したキャラを扱うソシャゲがあるのヤバい…!

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/2469425

この記事に対するブクマカの反応が法律的にはOKというやたらガバガバな判定なんだけどこんなもん普通に翻案権侵害でアウトだろ?

基準は「表現上の本質的な特徴が直接感得できる程度に類似しているかどうか」で、これは言わずもがなだろう。

第二十七条著作者は、その著作物翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利専有する。

https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000048#Mp-Ch_2-Se_3-Ss_3

二次創作とかを黙認してるのと一緒でそれを著作権侵害として出版社側が親告するかどうかなだけで。

海外絡んでるからその辺は知らんがノールック法律的OKと言える案件ではとてもないわけで。

最近でもセクシー田中さん事件とかもあってそれなりに著作権について問題になってるのにもしかしてこの理解度でワーワー言ってたの?

Permalink |記事への反応(1) | 09:46

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2024-11-05

俺が増田の皆に教えてもらったニート向けの仕事

サーバーネットワーク監視員

LPICCCNAさえ持ってれば年齢学歴わず採用してもらえる、やること無くて勉強してるかスマホいじってる。通称スマホ動物園

向上心のある人だと地獄な模様

※(治験ニート向けだが、そもそもボランティアなので仕事ではない&社保がないし持続性がないので除外する。派遣仕事ニート向け分野があるが、プロジェクト単位しかなく持続性がないので除外する)

【番外編 増田の皆に教えてもらったけどやってみて糞だった仕事

・清掃

トイレ掃除臭いし汚いし暑いし、個室ブースは狭いし便器は低いし体おかしくする。汚物関係マジでメンタルに来る。下痢便をバキュームで吸った時発狂しそうなのを堪えた。清掃やって知ったけど同じ人間とは思えないぐらいトイレの使い方汚いキチガイが多すぎる。日本人同士でも共存って難しいかもしれないと思った。その上給料も低いので働いたら負け案件ニートに清掃会社への就職勧める人多いけど、俺が行った清掃会社は一人の正社員現場掃除しつつパート複数名を管理指導オーナーとの打ち合わせ会議への出席と休日テナント専有部の清掃への借り出しと休みも取りづらい。ニートに清掃勧めるやつは清掃エアプのバカ死ねバカマジで死んだ方がいいよ。お前らが煽ってんだよ。本当死んだ方がいい。

工場

大音量耐性があって、手先が器用ならニートでも適性あり。機械好きなら尚良し。この適性がないと寝てる時に身体が回転してて工場内の大音量が頭の中でガンガン鳴り響く日が仕事を辞めてからも続いた。バネ指にもなった。手先に自信無い奴はマジで行くな。単純作業っていうけど手先が器用な奴基準の話であって、インパクトでネジ滑る様な俺達みたいな奴は行っては行けない。俺は工場辞めてから身体メンタルズタボロになって次の社会復帰に1年掛かった。ニートに勧める前に適性確認をせず、ただニートに勧める奴はバカ死ねバカマジで死んだ方がいいよ。お前らが煽ってんだよ。本当死んだ方がいい。

介護

清掃の汚物トラウマすぎて求人見てるだけで労働意欲が失せる。知的障害者用の施設で働いてた介護から知的障害者階段から突き飛ばされて障害者になった介護士の話を聞き震える。介護職員の親戚は笑いながら老人に腕を噛まれたとくっきりのこった歯痕を見せて笑っていた。震える。ちなみに介護職員増田は総じてニートに勧めてこないので、増田ニート介護勧めてくる奴は120%介護経験者のバカ死ねバカマジで死んだ方がいいよ。お前らが煽ってんだよ。本当死んだ方がいい。

ビルメン

電工2種持ってれば未経験でも潜り込める。ネットではオフィスビルメンは天国のように言われるが、キチガイテナントとの折衝能力説明能力に、電気関係の実務的な知識、給排水管や便器排水フラッシュバルブの衛生設備への理解や、便所の糞詰まり対応害虫駆除から多岐に渡る。職人上がりの作業員現場を支えていて、実態は「(元水道屋の)ビルメン経験」「(元電気屋の)ビルメン経験」「(元機械修理保全屋の)ビルメン経験」みたいな人が入ってくる。つまりニートは歓迎されない。俺は「メガネ」と「カラス」の意味がわからなくてスパナヘルメットの上から頭を殴られ「仕事邪魔はするな」と怒鳴られた。これは現場によりけりかもしれないがマニュアルが整備されておらず職人たちの口頭伝承が多い。何の話してるのか終始わからなかった。便所の糞詰まりを抜いてる時に退職を決意した。若くて「ビルメンとして将来を追える覚悟」を持って齧りついていけるならいいかもしれないが、そんなガッツがある奴はニートなんてやっていない。脳死ニートに勧める奴はバカ死ねバカマジで死んだ方がいいよ。お前らが煽ってんだよ。本当死んだ方がいい。

他にニートおすすめ仕事あったら教えて欲しい。

【2024.11.07追記

他人なりすましだと思われるのが嫌だったので追記残しておきます

https://anond.hatelabo.jp/20241107094725

工場増田さんへのお礼だけ書きました。本当にありがとうございました

全く関係ないけど、

言及とかブコメにも上がってたけど4年ぐらい前の野菜ブチギレネタってはてなだと通じないんだと新しい学びになった。通じなかったのは意外だったけど暴サイすら知らない人が多かった実例あるから、それを顧みれなかった俺の配慮不足だなと所感。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/npn.co.jp/article/detail/200004549

ホッテントリにもなってるんだけど、はてなの層も結構入れ替わってるのかな。

通じる人には通じたので、まあええでしょう。

Permalink |記事への反応(19) | 10:13

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2024-10-01

与次郎用事というのはこうである。――今夜の会自分たちの科の不振の事をしきりに慨嘆するから三四郎もいっしょに慨嘆しなくってはいけないんだそうだ。不振事実であるからほかの者も慨嘆するにきまっている。それから、おおぜいいっしょに挽回策を講ずることとなる。なにしろ適当日本人を一人大学に入れるのが急務だと言い出す。みんなが賛成する。当然だから賛成するのはむろんだ。次にだれがよかろうという相談に移る。その時広田先生の名を持ち出す。その時三四郎与次郎に口を添えて極力先生賞賛しろという話である。そうしないと、与次郎広田食客だということを知っている者が疑いを起こさないともかぎらない。自分は現に食客なんだから、どう思われてもかまわないが、万一煩い広田先生に及ぶようではすまんことになる。もっともほかに同志が三、四人はいから大丈夫だが、一人でも味方は多いほうが便利だから三四郎もなるべくしゃべるにしくはないとの意見である。さていよいよ衆議一決の暁は、総代を選んで学長の所へ行く、また総長の所へ行く。もっとも今夜中にそこまでは運ばないかもしれない。また運ぶ必要もない。そのへんは臨機応変である。……  与次郎はすこぶる能弁である。惜しいことにその能弁がつるつるしているので重みがない。あるところへゆくと冗談をまじめに講義しているかと疑われる。けれども本来性質のいい運動から三四郎もだいたいのうえにおいて賛成の意を表した。ただその方法が少しく細工に落ちておもしろくないと言った。その時与次郎は往来のまん中へ立ち留まった。二人はちょうど森川町神社鳥居の前にいる。 「細工に落ちるというが、ぼくのやる事は自然の手順が狂わないようにあらかじめ人力で装置するだけだ。自然にそむいた没分暁の事を企てるのとは質が違う。細工だってかまわん。細工が悪いのではない。悪い細工が悪いのだ」  三四郎はぐうの音も出なかった。なんだか文句があるようだけれども、口へ出てこない。与次郎の言いぐさのうちで、自分がまだ考えていなかった部分だけがはっきり頭へ映っている。三四郎はむしろそのほうに感服した。 「それもそうだ」とすこぶる曖昧な返事をして、また肩を並べて歩きだした。正門をはいると、急に目の前が広くなる。大きな建物が所々に黒く立っている。その屋根がはっきり尽きる所から明らかな空になる。星がおびただしく多い。 「美しい空だ」と三四郎が言った。与次郎も空を見ながら、一間ばかり歩いた。突然、 「おい、君」と三四郎を呼んだ。三四郎はまたさっきの話の続きかと思って「なんだ」と答えた。 「君、こういう空を見てどんな感じを起こす」  与次郎に似合わぬことを言った。無限とか永久かいう持ち合わせの答はいくらでもあるが、そんなことを言うと与次郎に笑われると思って三四郎は黙っていた。 「つまらんなあ我々は。あしたから、こんな運動をするのはもうやめにしようかしら。偉大なる暗闇を書いてもなんの役にも立ちそうにもない」 「なぜ急にそんな事を言いだしたのか」 「この空を見ると、そういう考えになる。――君、女にほれたことがあるか」  三四郎は即答ができなかった。 「女は恐ろしいものだよ」と与次郎が言った。 「恐ろしいものだ、ぼくも知っている」と三四郎も言った。すると与次郎が大きな声で笑いだした。静かな夜の中でたいへん高く聞こえる。 「知りもしないくせに。知りもしないくせに」  三四郎憮然としていた。 「あすもよい天気だ。運動会はしあわせだ。きれいな女がたくさん来る。ぜひ見にくるがいい」  暗い中を二人は学生集会所の前まで来た。中には電燈が輝いている。  木造廊下を回って、部屋へはいると、そうそう来た者は、もうかたまっている。そのかたまりが大きいのと小さいのと合わせて三つほどある。なかには無言で備え付けの雑誌新聞を見ながら、わざと列を離れているのもある。話は方々に聞こえる。話の数はかたまりの数より多いように思われる。しかしわあいにおちついて静かである煙草の煙のほうが猛烈に立ち上る。  そのうちだんだん寄って来る。黒い影が闇の中から吹きさらしの廊下の上へ、ぽつりと現われると、それが一人一人に明るくなって、部屋の中へはいって来る。時には五、六人続けて、明るくなることもある。が、やがて人数はほぼそろった。  与次郎は、さっきから煙草の煙の中を、しきりにあちこちと往来していた。行く所で何か小声に話している。三四郎は、そろそろ運動を始めたなと思ってながめていた。  しばらくすると幹事が大きな声で、みんなに席へ着けと言う。食卓はむろん前から用意ができていた。みんな、ごたごたに席へ着いた。順序もなにもない。食事は始まった。  三四郎熊本赤酒ばかり飲んでいた。赤酒というのは、所でできる下等な酒である熊本学生はみんな赤酒を飲む。それが当然と心得ている。たまたま飲食店へ上がれば牛肉である。その牛肉屋の牛が馬肉かもしれないという嫌疑がある。学生は皿に盛った肉を手づかみにして、座敷の壁へたたきつける。落ちれば牛肉で、ひっつけば馬肉だという。まるで呪みたような事をしていた。その三四郎にとって、こういう紳士的な学生親睦会は珍しい。喜んでナイフフォークを動かしていた。そのあいだにはビールをさかんに飲んだ。 「学生集会所の料理はまずいですね」と三四郎に隣にすわった男が話しかけた。この男は頭を坊主に刈って、金縁の眼鏡をかけたおとなしい学生であった。 「そうですな」と三四郎は生返事をした。相手与次郎なら、ぼくのようないなか者には非常にうまいと正直なところをいうはずであったが、その正直がかえって皮肉に聞こえると悪いと思ってやめにした。するとその男が、 「君はどこの高等学校ですか」と聞きだした。 「熊本です」 「熊本ですか。熊本にはぼくの従弟もいたが、ずいぶんひどい所だそうですね」 「野蛮な所です」  二人が話していると、向こうの方で、急に高い声がしだした。見ると与次郎が隣席の二、三人を相手に、しきりに何か弁じている。時々ダーターファブラと言う。なんの事だかわからない。しか与次郎相手は、この言葉を聞くたびに笑いだす。与次郎ますます得意になって、ダーターファブラ我々新時代青年は……とやっている。三四郎の筋向こうにすわっていた色の白い品のいい学生が、しばらくナイフの手を休めて、与次郎の連中をながめていたが、やがて笑いながらIl ale diableau corps(悪魔が乗り移っている)と冗談半分にフランス語を使った。向こうの連中にはまったく聞こえなかったとみえて、この時ビールのコップが四つばかり一度に高く上がった。得意そうに祝盃をあげている。 「あの人はたいへんにぎやかな人ですね」と三四郎の隣の金縁眼鏡をかけた学生が言った。 「ええ。よくしゃべります」 「ぼくはいつか、あの人に淀見軒でライスカレーをごちそうになった。まるで知らないのに、突然来て、君淀見軒へ行こうって、とうとう引っ張っていって……」  学生ハハハと笑った。三四郎は、淀見軒で与次郎からライスカレーをごちそうになったもの自分ばかりではないんだなと悟った。  やがてコーヒーが出る。一人が椅子を離れて立った。与次郎が激しく手をたたくと、ほかの者もたちまち調子を合わせた。  立った者は、新しい黒の制服を着て、鼻の下にもう髭をはやしている。背がすこぶる高い。立つには恰好のよい男である演説いたことを始めた。  我々が今夜ここへ寄って、懇親のために、一夕の歓をつくすのは、それ自身において愉快な事であるが、この懇親が単に社交上の意味ばかりでなく、それ以外に一種重要な影響を生じうると偶然ながら気がついたら自分は立ちたくなった。この会合ビールに始まってコーヒーに終っている。まったく普通会合であるしかしこのビールを飲んでコーヒーを飲んだ四十人近くの人間普通人間ではない。しかもそのビールを飲み始めてからコーヒーを飲み終るまでのあいだに、すでに自己運命の膨脹を自覚しえた。  政治自由を説いたのは昔の事である言論の自由を説いたのも過去の事である自由とは単にこれらの表面にあらわれやす事実のために専有されべき言葉ではない。我ら新時代青年は偉大なる心の自由を説かねばならぬ時運に際会したと信ずる。  我々は古き日本の圧迫に堪ええぬ青年である。同時に新しき西洋の圧迫にも堪ええぬ青年であるということを、世間に発表せねばいられぬ状況のもとに生きている。新しき西洋の圧迫は社会の上においても文芸の上においても、我ら新時代青年にとっては古き日本の圧迫と同じく、苦痛である。  我々は西洋文芸研究する者であるしか研究はどこまでも研究である。その文芸のもとに屈従するのとは根本的に相違がある。我々は西洋文芸にとらわれんがために、これを研究するのではない。とらわれたる心を解脱せしめんがために、これを研究しているのである。この方便に合せざる文芸はいかなる威圧のもとにしいらるるとも学ぶ事をあえてせざるの自信と決心とを有している。  我々はこの自信と決心とを有するの点において普通人間とは異なっている。文芸技術でもない、事務でもない。より多く人生根本義に触れた社会原動力である。我々はこの意味において文芸研究し、この意味において如上の自信と決心とを有し、この意味において今夕の会合一般以上の重大なる影響を想見するのである。  社会は激しく動きつつある。社会産物たる文芸もまた動きつつある。動く勢いに乗じて、我々の理想どおりに文芸を導くためには、零細なる個人を団結して、自己運命を充実し発展し膨脹しなくてはならぬ。今夕のビールコーヒーは、かかる隠れたる目的を、一歩前に進めた点において、普通ビールコーヒーよりも百倍以上の価ある尊きビールコーヒーである。  演説意味ざっとこんなものである演説が済んだ時、席にあった学生はことごとく喝采した。三四郎もっとも熱心なる喝采者の一人であった。すると与次郎が突然立った。 「ダーターファブラ、シェクスピヤの使った字数が何万字だの、イブセンの白髪の数が何千本だのと言ってたってしかたがない。もっともそんなばかげた講義を聞いたってとらわれる気づかいはないか大丈夫だが、大学に気の毒でいけない。どうしても新時代青年を満足させるような人間を引っ張って来なくっちゃ。西洋人じゃだめだ。第一幅がきかない。……」  満堂はまたことごとく喝采した。そうしてことごとく笑った。与次郎の隣にいた者が、 「ダーターファブラのために祝盃をあげよう」と言いだした。さっき演説をした学生がすぐに賛成した。あいにくビールがみな空である。よろしいと言って与次郎はすぐ台所の方へかけて行った。給仕が酒を持って出る。祝盃をあげるやいなや、 「もう一つ。今度は偉大なる暗闇のために」と言った者がある。与次郎の周囲にいた者は声を合して、アハハと笑った。与次郎は頭をかいている。  散会の時刻が来て、若い男がみな暗い夜の中に散った時に、三四郎与次郎に聞いた。 「ダーターファブラとはなんの事だ」 「ギリシア語だ」  与次郎はそれよりほかに答えなかった。三四郎もそれよりほかに聞かなかった。二人は美しい空をいただいて家に帰った。  あくる日は予想のごとく好天気である。今年は例年より気候がずっとゆるんでいる。ことさらきょうは暖かい三四郎は朝のうち湯に行った。閑人の少ない世の中だから、午前はすこぶるすいている。三四郎は板の間にかけてある三越呉服店看板を見た。きれいな女がかいてある。その女の顔がどこか美禰子に似ている。よく見ると目つきが違っている。歯並がわからない。美禰子の顔でもっと三四郎を驚かしたものは目つきと歯並である与次郎の説によると、あの女は反っ歯の気味だから、ああしじゅう歯が出るんだそうだが、三四郎にはけっしてそうは思えない。……  三四郎は湯につかってこんな事を考えていたので、からだのほうはあまりわずに出た。ゆうべから急に新時代青年という自覚が強くなったけれども、強いのは自覚だけで、からだのほうはもとのままである休みになるとほかの者よりずっと楽にしている。きょうは昼から大学陸上運動会を見に行く気である。  三四郎は元来あまり運動好きではない。国にいるとき兎狩りを二、三度したことがある。それから高等学校の端艇競漕の時に旗振りの役を勤めたことがある。その時青と赤と間違えて振ってたいへん苦情が出た。もっとも決勝の鉄砲を打つ係りの教授鉄砲を打ちそくなった。打つには打ったが音がしなかった。これが三四郎のあわてた原因である。それより以来三四郎運動会へ近づかなかった。しかしきょうは上京以来はじめての競技会だから、ぜひ行ってみるつもりである与次郎もぜひ行ってみろと勧めた。与次郎の言うところによると競技より女のほうが見にゆ価値があるのだそうだ。女のうちには野々宮さんの妹がいるだろう。野々宮さんの妹といっしょに美禰子もいるだろう。そこへ行って、こんちわとかなんとか挨拶をしてみたい。  昼過ぎになったから出かけた。会場の入口運動場の南のすみにある。大きな日の丸イギリス国旗が交差してある。日の丸は合点がいくが、イギリス国旗はなんのためだかからない。三四郎日英同盟のせいかとも考えた。けれども日英同盟大学陸上運動会とは、どういう関係があるか、とんと見当がつかなかった。  運動場は長方形の芝生である。秋が深いので芝の色がだいぶさめている。競技を見る所は西側にある。後に大きな築山をいっぱいに控えて、前は運動場の柵で仕切られた中へ、みんなを追い込むしかけになっている。狭いわりに見物人が多いのではなはだ窮屈である。さいわい日和がよいので寒くはない。しか外套を着ている者がだいぶある。その代り傘をさして来た女もある。  三四郎失望したのは婦人席が別になっていて、普通人間には近寄れないことであった。それからフロックコートや何か着た偉そうな男がたくさん集って、自分が存外幅のきかないようにみえたことであった。新時代青年をもってみずからおる三四郎は少し小さくなっていた。それでも人と人との間から婦人席の方を見渡すことは忘れなかった。横からからよく見えないが、ここはさすがにきれいである。ことごとく着飾っている。そのうえ遠距離から顔がみんな美しい。その代りだれが目立って美しいということもない。ただ総体総体として美しい。女が男を征服する色である。甲の女が乙の女に打ち勝つ色ではなかった。そこで三四郎はまた失望した。しかし注意したら、どこかにいるだろうと思って、よく見渡すと、はたして前列のいちばん柵に近い所に二人並んでいた。  三四郎は目のつけ所がようやくわかったので、まず一段落告げたような気で、安心していると、たちまち五、六人の男が目の前に飛んで出た。二百メートルの競走が済んだのである決勝点は美禰子とよし子がすわっている真正面で、しかも鼻の先だから、二人を見つめていた三四郎視線のうちにはぜひともこれらの壮漢がはいってくる。五、六人はやがて一二、三人にふえた。みんな呼吸をはずませているようにみえる。三四郎はこれらの学生の態度と自分の態度とを比べてみて、その相違に驚いた。どうして、ああ無分別にかける気になれたものだろうと思った。しか婦人連はことごとく熱心に見ている。そのうちでも美禰子とよし子はもっとも熱心らしい。三四郎自分無分別にかけてみたくなった。一番に到着した者が、紫の猿股をはい婦人席の方を向いて立っている。よく見ると昨夜の親睦会で演説をした学生に似ている。ああ背が高くては一番になるはずである。計測係りが黒板に二十五秒七四と書いた。書き終って、余りの白墨を向こうへなげて、こっちを向いたところを見ると野々宮さんであった。野々宮さんはいつになくまっ黒なフロックを着て、胸に係り員の徽章をつけて、だいぶ人品がいい。ハンケチを出して、洋服の袖を二、三度はたいたが、やがて黒板を離れて、芝生の上を横切って来た。ちょうど美禰子とよし子のすわっているまん前の所へ出た。低い柵の向こう側から首を婦人席の中へ延ばして、何か言っている。美禰子は立った。野々宮さんの所まで歩いてゆく。柵の向こうとこちらで話を始めたように見える。美禰子は急に振り返った。うれしそうな笑いにみちた顔である三四郎は遠くから一生懸命に二人を見守っていた。すると、よし子が立った。また柵のそばへ寄って行く。二人が三人になった。芝生の中では砲丸投げが始まった。

砲丸投げほど力のいるものはなかろう。力のいるわりにこれほどおもしろくないものもたんとない。ただ文字どおり砲丸を投げるのである。芸でもなんでもない。野々宮さんは柵の所で、ちょっとこの様子を見て笑っていた。けれども見物のじゃまになると悪いと思ったのであろう。柵を離れて芝生の中へ引き取った。二人の女も、もとの席へ復した。砲丸は時々投げられている。第一どのくらい遠くまでゆくんだか、ほとんど三四郎にはわからない。三四郎はばかばかしくなった。それでも我慢して立っていた。ようやくのことで片がついたとみえて、野々宮さんはまた黒板へ十一メートル三八と書いた。

 それからまた競走があって、長飛びがあって、その次には槌投げが始まった。三四郎はこの槌投げにいたって、とうとう辛抱がしきれなくなった。運動会めいめいかってに開くべきものである。人に見せべきものではない。あんものを熱心に見物する女はことごとく間違っているとまで思い込んで、会場を抜け出して、裏の築山の所まで来た。幕が張ってあって通れない。引き返して砂利の敷いてある所を少し来ると、会場から逃げた人がちらほら歩いている。盛装した婦人も見える。三四郎はまた右へ折れて、爪先上りを丘のてっぺんまで来た。道はてっぺんで尽きている。大きな石がある。三四郎はその上へ腰をかけて、高い崖の下にある池をながめた。下の運動会場でわあというおおぜいの声がする。

 三四郎はおよそ五分ばかり石へ腰をかけたままぼんやりしていた。やがてまた動く気になったので腰を上げて、立ちながら靴の踵を向け直すと、丘の上りぎわの、薄く色づいた紅葉の間に、さっきの女の影が見えた。並んで丘の裾を通る。

 三四郎は上から、二人を見おろしていた。二人は枝の隙から明らかな日向へ出て来た。黙っていると、前を通り抜けてしまう。三四郎は声をかけようかと考えた。距離があまり遠すぎる。急いで二、三歩芝の上を裾の方へ降りた。降り出すといいぐあいに女の一人がこっちを向いてくれた。三四郎はそれでとまった。じつはこちからまりごきげんをとりたくない。運動会が少し癪にさわっている。

あんな所に……」とよし子が言いだした。驚いて笑っている。この女はどんな陳腐ものを見ても珍しそうな目つきをするように思われる。その代り、いかな珍しいもの出会っても、やはり待ち受けていたような目つきで迎えるかと想像される。だからこの女に会うと重苦しいところが少しもなくって、しかもおちついた感じが起こる。三四郎は立ったまま、これはまったく、この大きな、常にぬれている、黒い眸のおかげだと考えた。

 美禰子も留まった。三四郎を見た。しかしその目はこの時にかぎって何物をも訴えていなかった。まるで高い木をながめるような目であった。三四郎は心のうちで、火の消えたランプを見る心持ちがした。もとの所に立ちすくんでいる。美禰子も動かない。

「なぜ競技を御覧にならないの」とよし子が下から聞いた。

「今まで見ていたんですが、つまらいからやめて来たのです」

 よし子は美禰子を顧みた。美禰子はやはり顔色を動かさない。三四郎は、

「それより、あなたたこそなぜ出て来たんです。たいへん熱心に見ていたじゃありませんか」と当てたような当てないようなことを大きな声で言った。美禰子はこの時はじめて、少し笑った。三四郎にはその笑いの意味がよくわからない。二歩ばかり女の方に近づいた。

「もう宅へ帰るんですか」

 女は二人とも答えなかった。三四郎はまた二歩ばかり女の方へ近づいた。

「どこかへ行くんですか」

「ええ、ちょっと」と美禰子が小さな声で言う。よく聞こえない。三四郎はとうとう女の前まで降りて来た。しかしどこへ行くとも追窮もしないで立っている。会場の方で喝采の声が聞こえる。

高飛びよ」とよし子が言う。「今度は何メートルになったでしょう」

 美禰子は軽く笑ったばかりである三四郎も黙っている。三四郎高飛びに口を出すのをいさぎよしとしないつもりである。すると美禰子が聞いた。

「この上には何かおもしろものがあって?」

 この上には石があって、崖があるばかりであるおもしろものがありようはずがない。

「なんにもないです」

「そう」と疑いを残したように言った。

「ちょいと上がってみましょうか」よし子が、快く言う。

あなた、まだここを御存じないの」と相手の女はおちついて出た。

「いいからいらっしゃいよ」

 よし子は先へ上る。二人はまたついて行った。よし子は足を芝生のはしまで出して、振り向きながら、

「絶壁ね」と大げさな言葉を使った。「サッフォーでも飛び込みそうな所じゃありませんか」

 美禰子と三四郎は声を出して笑った。そのくせ三四郎はサッフォーがどんな所から飛び込んだかよくわからなかった。

あなたも飛び込んでごらんなさい」と美禰子が言う。

「私? 飛び込みましょうか。でもあんまり水がきたないわね」と言いながら、こっちへ帰って来た。

 やがて女二人のあいだに用談が始まった。

あなた、いらしって」と美禰子が言う。

「ええ。あなたは」とよし子が言う。

「どうしましょう」

「どうでも。なんならわたしちょっと行ってくるから、ここに待っていらっしゃい」

「そうね」

 なかなか片づかない。三四郎が聞いてみると、よし子が病院看護婦のところへ、ついでだからちょっと礼に行ってくるんだと言う。美禰子はこの夏自分の親戚が入院していた時近づきになった看護婦を尋ねれば尋ねるのだが、これは必要でもなんでもないのだそうだ。

 よし子は、すなおに気の軽い女だからしまいに、すぐ帰って来ますと言い捨てて、早足に一人丘を降りて行った。止めるほどの必要もなし、いっしょに行くほどの事件でもないので、二人はしぜん後にのこるわけになった。二人の消極な態度からいえば、のこるというより、のこされたかたちにもなる。

 三四郎はまた石に腰をかけた。女は立っている。秋の日は鏡のように濁った池の上に落ちた。中に小さな島がある。島にはただ二本の木がはえている。青い松と薄い紅葉がぐあいよく枝をかわし合って、箱庭の趣がある。島を越して向こう側の突き当りがこんもりとどす黒く光っている。女は丘の上からその暗い木陰を指さした。

「あの木を知っていらしって」と言う。

「あれは椎」

 女は笑い出した。

「よく覚えていらっしゃること」

「あの時の看護婦ですか、あなたが今尋ねようと言ったのは」

「ええ」

「よし子さんの看護婦とは違うんですか」

「違います。これは椎――といった看護婦です」

 今度は三四郎が笑い出した。

「あすこですね。あなたがあの看護婦といっしょに団扇を持って立っていたのは」

 二人のいる所は高く池の中に突き出している。この丘とはまるで縁のない小山が一段低く、右側を走っている。大きな松と御殿一角と、運動会の幕の一部と、なだらかな芝生が見える。

「熱い日でしたね。病院あんまり暑いものから、とうとうこらえきれないで出てきたの。――あなたはまたなんであんな所にしゃがんでいらしったんです」

「熱いからです。あの日ははじめて野々宮さんに会って、それから、あすこへ来てぼんやりしていたのです。なんだか心細くなって」

「野々宮さんにお会いになってから、心細くおなりになったの」

「いいえ、そういうわけじゃない」と言いかけて、美禰子の顔を見たが、急に話頭を転じた。

「野々宮さんといえば、きょうはたいへん働いていますね」

「ええ、珍しくフロックコートをお着になって――ずいぶん御迷惑でしょう。朝から晩までですから

だってだいぶ得意のようじゃありませんか」

「だれが、野々宮さんが。――あなたもずいぶんね」

「なぜですか」

だってまさか運動会の計測係りになって得意になるようなかたでもないでしょう」

 三四郎はまた話頭を転じた。

「さっきあなたの所へ来て何か話していましたね」

「会場で?」

「ええ、運動会の柵の所で」と言ったが、三四郎はこの問を急に撤回したくなった。女は「ええ」と言ったまま男の顔をじっと見ている。少し下唇をそらして笑いかけている。三四郎はたまらなくなった。何か言ってまぎらそうとした時に、女は口を開いた。

あなたはまだこのあいだの絵はがきの返事をくださらないのね」

 三四郎はまごつきながら「あげます」と答えた。女はくれともなんとも言わない。

あなた原口さんという画工を御存じ?」と聞き直した。

「知りません」

「そう」

「どうかしましたか

「なに、その原口さんが、きょう見に来ていらしってね、みんなを写生しているから、私たちも用心しないと、ポンチにかかれるからって、野々宮さんがわざわざ注意してくだすったんです」

 美禰子はそばへ来て腰をかけた。三四郎自分いかにも愚物のような気がした。

「よし子さんはにいさんといっしょに帰らないんですか」

「いっしょに帰ろうったって帰れないわ。よし子さんは、きのうから私の家にいるんですもの

 三四郎はその時はじめて美禰子から野々宮のおっかさんが国へ帰ったということを聞いた。おっかさんが帰ると同時に、大久保を引き払って、野々宮さんは下宿をする、よし子は当分美禰子の家から学校へ通うことに、相談がきまったんだそうである

 三四郎はむしろ野々宮さんの気楽なのに驚いた。そうたやす下宿生活にもどるくらいなら、はじめから家を持たないほうがよかろう。第一鍋、釜、手桶などという世帯道具の始末はどうつけたろうと、よけいなことまで考えたが、口に出して言うほどのことでもないから、べつだんの批評は加えなかった。そのうえ、野々宮さんが一家の主人から、あともどりをして、ふたたび純書生と同様な生活状態に復するのは、とりもなおさず家族制から一歩遠のいたと同じことで、自分にとっては、目前の迷惑を少し長距離へ引き移したような好都合にもなる。その代りよし子が美禰子の家へ同居してしまった。この兄妹は絶えず往来していないと治まらないようにできあがっている。絶えず往来しているうちには野々宮さんと美禰子との関係も次第次第に移ってくる。すると野々宮さんがまたいつなんどき下宿生活永久にやめる時機がこないともかぎらない。

 三四郎は頭のなかに、こういう疑いある未来を、描きながら、美禰子と応対をしている。いっこうに気が乗らない。それを外部の態度だけでも普通のごとくつくろおうとすると苦痛になってくる。そこへうまいあいによし子が帰ってきてくれた。女同志のあいだには、もう一ぺん競技を見に行こうかという相談があったが、短くなりかけた秋の日がだいぶ回ったのと、回るにつれて、広い戸外の肌寒がようやく増してくるので、帰ることに話がきまる。

 三四郎も女連に別れて下宿へもどろうと思ったが、三人が話しながら、ずるずるべったりに歩き出したものから、きわだった挨拶をする機会がない。二人は自分を引っ張ってゆくようにみえる。自分もまた引っ張られてゆきたいような気がする。それで二人にくっついて池の端を図書館の横から、方角違いの赤門の方へ向いてきた。そのとき三四郎は、よし子に向かって、

「お兄いさんは下宿なすったそうですね」と聞いたら、よし子は、すぐ、

「ええ。とうとう。ひとを美禰子さんの所へ押しつけておいて。ひどいでしょう」と同意を求めるように言った。三四郎は何か返事をしようとした。そのまえに美禰子が口を開いた。

「宗八さんのようなかたは、我々の考えじゃわかりませんよ。ずっと高い所にいて、大きな事を考えていらっしゃるんだから」と大いに野々宮さんをほめだした。よし子は黙って聞いている。

 学問をする人がうるさい俗用を避けて、なるべく単純な生活にがまんするのは、みんな研究のためやむをえないんだからしかたがない。野々宮のような外国にまで聞こえるほどの仕事をする人が、普通学生同様な下宿はいっているのも必竟野々宮が偉いからのことで、下宿がきたなければきたないほど尊敬しなくってはならない。――美禰子の野々宮に対する賛辞のつづきは、ざっとこうである

 三四郎赤門の所で二人に別れた。追分の方へ足を向けながら考えだした。――なるほど美禰子の言ったとおりである自分と野々宮を比較してみるとだいぶ段が違う。自分田舎から出て大学はいったばかりである学問という学問もなければ、見識という見識もない。自分が、野々宮に対するほどな尊敬を美禰子から受けえないのは当然である。そういえばなんだか、あの女からかにされているようでもある。さっき、運動会はつまらいから、ここにいると、丘の上で答えた時に、美禰子はまじめな顔をして、この上には何かおもしろものがありますかと聞いた。あの時は気がつかなかったが、いま解釈してみると、故意自分を愚弄した言葉かもしれない。――三四郎は気がついて、きょうまで美禰子の自分に対する態度や言語を一々繰り返してみると、どれもこれもみんな悪い意味がつけられる。三四郎は往来のまん中でまっ赤になってうつむいた。ふと、顔を上げると向こうから与次郎とゆうべの会で演説をした学生が並んで来た。与次郎は首を縦に振ったぎり黙っている。学生帽子をとって礼をしながら、

「昨夜は。どうですか。とらわれちゃいけませんよ」と笑って行き過ぎた。

anond:20241001201601

Permalink |記事への反応(1) | 20:51

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2024-09-18

anond:20240918160856

専有面積26平米は約16畳ですが、キッチンやお風呂トイレなどを抜かした居室部分は約7~7.5畳のお部屋が多いです。

こんなに狭いのに15万円ことはないのでは?

Permalink |記事への反応(2) | 16:11

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2024-09-15

デブってなんであんなに他人配慮を求めるんだろう?

他の病気と違ってデブ自業自得じゃん?

薬の影響で多少の体重増加はあっても大幅な体重増加はどう考えてもそれまでの生活習慣によるものでしょ。

それなのにデブは世の中に対して「配慮を求める側」として君臨しているんだよね。

おかしくねえか?

世の中に「配慮する側」だろどう考えても。

電車で同じ料金しか払ってないのに2人分の空間専有し、常に身体は汗臭くてベトベトしてる。

血糖値バランスが壊れているからいつもイライラしてるし、なんかボーっとしてることも多い。

社会お荷物も良いところだ。

そんなデブ達は何故かいつも社会配慮を求めてくる。

肌が汚いからフラれたのを「ルッキズム差別するな」と体重のせいにするし、食べ尽くしを咎められたら「俺は人より沢山食べるんだ」と暴れ出す。

いつも不満そうな顔をしていて、周りから親切心を巻き上げることばかり考えている。

心が醜いんだよね。

そして、自分被害者だと思いこんでいる。

人間として劣悪すぎるよ。

Permalink |記事への反応(1) | 10:41

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2024-09-04

田舎で老人だらけだから光回線はうちしか引いていない

そもそも光回線じゃないご家庭はもう存在しないし携帯電話基地局光回線ですから光回線専有できているから速度が早くて快適なんてのはプラシーボ効果以外の何物でもないんだよね

こういうのは技術者じゃないとなかなか気付けないとは思うけど

Permalink |記事への反応(0) | 15:52

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