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はてなキーワード:営農指導とは

2025-09-02

JAとか農家を叩くのって何でなの?

この投稿を読んだけど、ほぼ同意見だった(1部内容に誤ってる部分はあれど)。

https://anond.hatelabo.jp/20250702201042

最近、米や野菜など農産物価格高騰が話題になると、JA農家悪者扱いされているのをSNSでよく見かける。元の増田でもそういった意見がちらほらあった。私は農業業界に関わっているが、そういった批判に対して疑問を覚えることが多い。ただ、消費者から意見をきちんと受け止めたいとも思っている。

業界に関わってまだ日が浅く、知識も偏っている私に、なぜそういった批判意見が出てくるのか、馬鹿でも分かりやすいようご教授いただけないだろうか。

長文・乱文になるが、私の考えを以下に列挙させてもらう。

よくある言説①

農家JA搾取されている!金を巻上げられている!

→ 実際はJA農家に“こき使われている”面 も多い。私は農家にとって必要存在だと思っている。(必要ないって農家もいるにはいる)

もちろん組織課題も多いと思う。金融部門自爆営業などは改善すべきであるが…

よくある言説②

JA農家に資材を高く売りつけている!

→ 私はJA購買事業は「農家用のスーパー」みたいなものだと思っている。

実際、購入は強制ではなく、自分で買いたい人はネットでも個人商店でもホームセンターでも、どこでも自由に買える。JAの購買店舗で取り扱っていない資材も、言えば取り寄せてくれることもある。

それでも農家JAで資材を買っているのは、品揃え、対応力、購入にあたって考えなくてもいい(農家は大抵考えるのさえ面倒なほど忙しい。地域によってはその品目に合った薬剤をそのシーズン分まとめて購入できたりもする。)といった理由からだと思う。

よくある言説③

JA(全農)は解体すべき!

JA解体したとして、多くの農家販路を失うだろう。

独自流通ルートを持っている農家ダメージを受けないだろうが、それはひと握りで、大半の農家は宛もなく彷徨うことになる。大企業がわざわざ小さな個人農家と一軒一軒やり取りをする訳もない。自分で売れなければ、業者に買い叩かれるだけだ。

JA存在するからこそ、農産物が安定して供給されている面があるのではないか。また、JAの出荷組合で出荷基準を決めたり、営農指導員が栽培指導を行っていることで作物の品質一定に保たれている面もある。

財務省解体の件もそうだけど、解体すれば全てが解決するというのは些か短絡的ではないだろうか。問題本質を明らかにした結果不要ものを取り除いているのではなく、臭いものに蓋をしているだけでは…。)

よくある言説④

JAじゃなくて全農批判しているんだ!

→ 確かに全農や大きな組織ほど現場感覚が薄いことはある。だが、全農のような元締めがないと地方の小規模JAはやっていけないのでは。

例えばメーカーから肥料や薬剤を買うとして、各農家より各JA、各JAより各都道府県全農でまとめて購入した方がコストを下げられる。

JA全農市町村都道府県立場に似ているのではないか(認識が違っていたら申し訳ない)。

価格高騰から農家批判に対して思うこと

農家慈善事業でやっているのではなく、商売としてやっている。

資材費や人件費など経費が上がっていく中、農家がある程度の所得を得るためには

生産量を増やして、大量に売る 

・今の生産量のままで、高く売る(価格転嫁する)

かだろう。

前者については、規模拡大には莫大な投資(人件費機械等)が必要で、かえって経営を圧迫することもある。実際、規模拡大に必要コストを考えて諦めた農家も見てきた。だから、多くの農家後者選択しているんだろう。

一方で、気候変動や高齢化によって生産量は減少傾向にあり、需要供給バランスから考えて価格が上がることは避けられないだろう(この先日本人口さらに減れば価格も落ち着いてくるのかもしれないが)。様々なコストが上がっている中、JAや仲卸も経営難に陥っている。

全員が苦しんでいるのに、苦しんでいる者同士で争って何か意味があるのか?

もちろん、消費者が「米が高い」と訴えるのは当然であるし、農家が「この値段でなければやっていけない」と言うのも当然である

どちらかが一方的に折れるのは健全ではないと思う。

問題は「農家JAが値上げしたから買えない」ことではなく、消費者賃金が上がらないために買えない ことにあるのではないか。矛先を向けるべきは農家JAではなく、むしろ政治経済全体だと考える。

消費者が高く買ってくれた分、間違いなく農家の手元に残るお金も増えているし、その分もっと規模を拡大しようとか、収量を上げていこうとか、農家モチベーションは上がっている。

私が今日話した、食っていけないから辞めると言っていた米農家のお爺さんも、もう少し頑張ろうと思っていると、嬉しそうに話しながらコンバインに乗って行った。数年前まで自分の作った米が1俵1万円以下にしかならなかったことを考えれば、正当な対価を貰える分やる気も湧いてくるだろう。

世界は誰かの仕事でできている 。1次産業を成り立たせるためにも農家のことを応援すると思って米や野菜果物を買ってもらえると嬉しい。

まとまらず、読みにくい文章すみませんでした。

読んでくれた人を不快にさせてしまったら申し訳ない。石の下のダンゴムシを覗いてしまったと思って、そっと石を戻しておいてほしい。

最後に、農業はいいぞ。

こうすれば農業は儲かるんだ!というビジョンがある方。ぜひ参入して一緒に農業を盛り上げていかいか農業業界は、夢や希望、構想や知識のある人材を求めています

Permalink |記事への反応(1) | 23:45

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2025-06-01

anond:20250601002151

農協からイオンでもいいけど、イオン能力なら、農家から直接イオンでも良さそう。

イオンなら農協以上のサポート農家に出来ると思うよ

ローンの世話も営農指導農業機械の貸出も。

農協なんて要らないよ

Permalink |記事への反応(0) | 00:30

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2014-11-02

田舎農協における実体とかあれこれ

数年前まで地方農協で働いていた。

農協勤めは公務員のようなもので、安定しているとか言われているけれども、実体はとんでもないものだった。

そんなわけでちょっとだけ、思い出を綴る。

なお、この話は私の所属していた一農協限定した話である

とにかく人が辞めていく

まず今でもすぐに思い返されることと言えば、離職率の高さである

例年定年退職者1~2名以外に15名ほど依願退職者が出るような職場、というのは今思い返せばぞっとする。

中小規模であるにもかかわらず、氷河期時代に私を含めて18人余り採用があったわけだが、今なお残っているのは片手で数えられるくらいだったはずだ。

さらに、余り詳細なことは書くことが出来ないが、少なくともある出来事が起きてから半年間で職員の約十分の一が退職してしまったこともある。

流石にその時ほど大規模な退職ラッシュはもう起きないだろうとは思うが‥‥‥

はっきり言って、永年勤続褒賞が『丸五年』で出てしまう辺り、終わっていると言ってもいいんじゃないかとは思う。

何でそんなことになるか

割とすぐ思い浮かぶのは、有名な『ノルマ問題』と『自爆』だ。その辺りは業界関係者においては共通の話題だし、割と有名だと思う。

車の整備担当も、金融窓口のお姉ちゃんも、営農指導員の若い男も、ノルマばかりは平等に背負う。

業務終了後のサービス残業なんて当たり前で、軽トラで民家の隙間を駆け巡っては訪問販売をする、というのが正しい農協職員の姿なのだ

売るものに関しては各農協の特色もあると思うが、私個人としては30ケース分のチケット付きジュースの販売が一番厳しかったと記憶している。

30ケースとは一人あたりである業者か。

でもノルマだけの問題ではない

業の深いノルマ問題だが、実はこれが離職の『直接的な』原因となることはそこまで多くない。

退職理由に付随して話題に上がるのはとてもよくある)

一番問題となっていた、と私が感じたのは――業務内容による労働環境の差、である

金融窓口につけば、認知症の方々の相手大変だわ、クレーム半端ないわ、金融商品ノルマはあるわだが、一応なんやかんや定時近くに帰宅できる。

共済窓口も似たような感じだ。

だが、渉外担当(営業)になってしまうと、深夜残業休日出勤当たり前、プライベート?なにそれおいしいの?状態に早変わり。

ろくな研修もなく、人員が足りないため指導のようなものもされないまま現場に放り込まれて、困惑して、それでも契約を取るしかない、なんて状況に追い込まれる。

そしてノルマが達成できなければ非常にえげつないパワハラ世界突入だ。

もちろん残業代は出ない。基本給は定時で帰る人々同じ額。

そうなれば馬鹿馬鹿しくなってしまものだろうし、退職してしまうのもとてもよくわかることだ。

(ただし、一部の仕事ができる渉外担当に関してはそれが当てはまらない。契約数によっては、意外と馬鹿にならない成果給が出るので、不満は少なくなる)

なお、営農指導員に関しては少々特殊である

彼らもまた休日のない人々であるが、『どこまで仕事をするのか』という裁量が意外と自由なので、働く指導員と働かない指導員の差が恐ろしく出るのだ。

ちなみに、関わりが深かった一人の指導員については、私より先に帰宅する、ということを一度たりとも見たことがなかったほどである。ちゃんと家に帰っていたんだろうか。

日付が変わったのは覚えている、という恐ろしい言葉とともに、朝、ソファーから起き上がった指導員の姿は、今でも鮮明に思い出せる。


あと、私がいた農協は完全週休2日制ではなかったので、結構な頻度で土曜及び日曜出勤があった。これもまた退職理由に地味なブーストをかけている。

これもまた業務内容によって休日当番の内容が変わるというとんだ鬼畜ぶりで、若い渉外担当及び指導員はガソリンスタンド勤務であることが多かった。

ほとんどの職員が悠々自適空っぽ事務所電話番なんぞしているときに、炎天下や寒空の下で「オライッ、オライッ」とやっているわけである

その他にも、イベントだなんだと休みに駆り出されることはとても多い。やはりこれにも休日出勤手当は出ないし、振替休日もとりづらい。

作業服で走り回りながら、一体何やってるんだろう‥‥‥とむなしくなったことは正直1度や2度ではきかない。

使い潰される職員

3か月間16時間労働休みなしで現場で働き続けた指導員。

定期的に胃を庇いながら薬を飲んで仕事をしていた同僚。

体重が40キロを切ってしまって、水しか飲めなくなっていた先輩。

でも、彼らは皆、共済ノルマが達成できなければ、基本給すら削られる。

度重なる若手の離職のせいで30代の職員は数えるほどしかおらず、補充されるのもアルバイトの窓口ばかり。

引き継ぎはうまくいかず、人員不足の解消のめどはいつまでも経たない。

26歳を過ぎれば大卒すらベテランと呼ばれ、馬鹿みたいに個人の仕事量は増えるばかり。


これが私の見た、農協職員の姿だった。

からこそ私はそんな実態絶望したし、早く退職しようと焦った。

『準公務員?とんでもない!』

今なら本当にそう思う。


ただ、農協が何もかもが悪いわけじゃないとは思うし、これはあくまでも私から見た一面的な話である

他県には素晴らしいホワイト企業然とした農協があるということも聞いた。

少なくとも今は、あの地で死人が出ないことを祈るばかりだ。

きっと数年たったところで、何も変わっちゃいないんだろうから

Permalink |記事への反応(0) | 22:24

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