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はてなキーワード:唐突とは

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2025-10-27

anond:20251027093724

人によって態度を変える時点でクッソ軽薄でダメなんだよなぁ。そういうところ含めて大嫌い

 

それはそれとして、ウシジマくんが好きとかドヤって語るヤツ、プライベートの友人/知人におらんっすね

リアル底辺育ちなので

よく考えたらワイが幼少期に住んでたところスラムだったかもしれんな

包丁振り回しているガキとか、カッター振り回してる女とか、全裸叫びながら歩いている女とか、

大型犬子どもにけしかけてくるおっさんとか、バット振りながら歩いてるヤツとか、

犬がひとりで散歩しているとか、そういう話を日常生活で聞かねぇもんな?

まぁワイが幼少期に住んでたところ、ゴミが山積みだったり、廃ビル廃屋ばっかだったりはしていなかったけどな・・・

(あ、でも廃品積まれ駐車場はあったか?)

https://anond.hatelabo.jp/20230916215247#

筋肉隆々の格闘家でも割と刺されたりしてるのに

明らかにヤバそうな奴を『女だから』『ガキだから』『オッサンから』『隠キャオタクっぽいから』『デブから』『ガリから』で

無意味に刺激をしたり、強気に出るヤツって、マジで意味がわからない

 

 

このどれかやろなって思ってる

 

 

からさまにヤバそうじゃなくても、唐突に暴れ出すとかあるので、見てわかる明らかにヤバそうなものは関わらないでおこう

https://anond.hatelabo.jp/20230916145402#

 

 

お仕事関連だと、ワイはIT屋さんだからオタクと気取ったヤツ多いからな、まぁ『ドンキにいそうな人』をドヤ顔アピールは無いよな

クライントなら、広告業やウェイウェイベンチャードヤ顔で言いそうなヤツがいたような気がするけど、

いつでもどこでも『ウシジマくんが好き』なんて語らんよな

Permalink |記事への反応(0) | 11:14

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2025-10-26

フリック入力発明」とは何を発明したことを指すのか?

ダイヤモンドの↓の記事が盛りすぎでブクマカが釣られまくっているので、ちょっと落ち着けという意味で少し解説する

フリック入力発明して「人生100回分」稼いだ日本人AppleじゃなくてMicrosoft特許を売却したワケ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/diamond.jp/articles/-/374568


普通の人が「フリック入力発明」というフレーズを見たら、どっちを想像する?

1.上下左右方向のフリック操作文字入力する手法を考案した

2. 1を改良し、入力効率を向上させる工夫を考案した

普通は1を想像するよね。でも、上の記事の「発明」は2の意味。8割くらいのブクマカはここを勘違いしてコメントしてるように見える

同じ発明家氏の記事でも3ヶ月前の東洋経済のほうは、「フリック入力発明」という釣りフレーズこそ使っているものの本文を良く読めば発明キモの部分が2であり1では特許を取れなかったことがそれなりに分かるように書いてある

フリック入力」を発明Microsoftに売却した彼の"逆転"人生。元・売れないミュージシャンフリーター家賃3万のボロアパートでひらめく

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/toyokeizai.net/articles/-/889631

もちろん2の意味発明もスゴイし重要なんだけど、釣りは良くないよね

解説

そもそも世の中のほとんどの技術は様々な発明アイデア集合体である歴史の積み重ねであり、最終形がいきなり湧いて出るわけではない。もちろん「フリック入力」にも歴史の積み重ねがある。それを少し紐解いてみよう(なお、下記の「年」は引用可能特許論文が出た時期であり、実際にはそれよりもっと前にソフトウェアリリースされていたりアイデアメーリングリスト投稿されていたりすることもある)

[追記]※増田仕様ひとつ記事に貼れるリンク数に制限があるため一部URLのhを抜いている点、不便ですがご了承ください[/追記]

pie menu (1988年)

ttps://dl.acm.org/doi/10.1145/57167.57182 (論文)

放射状に選択肢を並べるUIアイデア1960年代から見られるが、接地点からの移動方向情報を用いた入力手法の祖としてはとりあえずこれを挙げることができるだろう。これは文字入力に特化したものではなく、一般的メニュー選択のための手法である

T-cube (1994年)

ttps://dl.acm.org/doi/10.1145/191666.191761 (論文)

pie menuを文字入力に応用したもの論文の著者はAppleの人。英語用。広義の『「フリック入力」の元祖』に最も該当するのは、おそらくこれだろう

かなT-cube (1997年)

ttps://rvm.jp/ptt/arc/227/227.html

ttp://www.pitecan.com/presentations/KtaiSympo2004/page65.html

T-cube日本語に応用したもの。広義の『日本語版「フリック入力」の元祖』の候補

Hanabi (1998年)

https://web.archive.org/web/20080925035238/http://www.j-tokkyo.com/2000/G06F/JP2000-112636.shtml (特許)

https://newtonjapan.com/hanabi/

AppleNewton (PDA)用に実装された文字入力UI。「中央が『あ』、上下左右方向が『いうえお』」に対応する見慣れた形のフリック入力がここで登場する。『現在よく見る形の日本語版「フリック入力」の元祖である。なお、開発者特許申請したもの審査請求しておらず、特許としては成立していない

00年代前半ごろ

この頃、Human-Computer Interaction分野でT-cubeHanabiの発展としての文字入力手法研究が活発になり、特に国内学会で多くの手法が発表された。情報系の学生卒論修論テーマとして手頃だったからだろう。PDA製品実装されて広まった例もあり、SHARPZaurus用のHandSKKや、少し時代が下ってATOKフラワータッチ等もこの系譜である

なお、この頃までの技術は指での入力ではなくペンスタイラス)による入力を想定したものが主であるiPhoneの登場以前はキーボードレスモバイル端末といえばPDAタブレットPCなどスタイラス入力を前提としたデバイスが主流だった)

iPhone日本上陸 (2008年7月)

スマートフォン上の「フリック入力」の元祖』であり『予測変換機能を備えた「フリック入力」の元祖である日本語フリック入力効率を考える上で予測変換の占めるウェイトは大きく、「実用的なフリック入力」を実現するには予測変換との組み合わせは外せない。2006年Apple招聘されてiPhoneフリック入力機能を開発した増井俊之氏は元々予測変換のPOBox1998年 - ttps://dl.acm.org/doi/10.1145/274644.274690 )の開発者として知られる研究者であり、Appleへの招聘もその経験を買われてのものだろう。入力フリック操作を用いること自体特筆すべきものではなく、当時の流行を考えれば自然選択だったと思われる

なお、前述のHanabi開発者氏がiPhoneフリック入力を見て

これってボクが10年前にNewton用に作った入力方式Hanabi」じゃないですか(驚き)

ttps://newtonjapan.com/blogO/?p=232

と言っている一方、増井氏はHanabiに対して

知らんがな

ttps://scrapbox.io/UIPedia/Hanabi

と言っている。この分野の研究をしていて知らんことあるか?とも思うが、電話テンキーの上に五十音かなのフリック入力実装すると誰が作っても概ねHanabiのような外観になると思われるので、本当に知らなかったとしても齟齬はない

発明ミュージシャン小川コータ氏の発明 (出願:2008年1月登録:2011年3月)

ttps://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2008-282380/11/ja (特許)

『画面表示は絶対座標+移動判定は相対座標で行うことで「フリック入力」の入力効率を向上させる手法特許である(詳しい仕組みは上記東洋経済記事に書いてある)。ペン先と比べて指先は太いため指によるタッチでは厳密な操作が難しく(fat finger問題)、「実用的なフリック入力」を実現するにはこのような工夫も必須になる。小川氏の凄いところは、スマホ日本語UIリリースするならどのメーカーも必ず実装するであろうこの工夫を、日本iPhoneリリース直前、Apple社としては引き返せないであろうタイミング特許申請したところだ。機を見るに敏すぎる。特許庁に2回も拒絶された特許を不服審判で認めさせているところも本人が弁理士からこそできる強さだと思われる

なお、氏の記事を読むと「フリック入力自体を氏が考案したように思えてしまうが、ここまでに述べた通りそれは誤りである。「フリック入力に関連する重要特許公報に『発明者』として掲載されている」ことは疑いない事実なので「フリック入力発明者」と称するのはギリギリ誤りではないと言えないこともないが、「フリック入力発明した」はやはりダメだろう。上述の通りフリック入力自体90年代に既に登場しており00年代の前半にはタッチスクリーン上のかな入力手法一角を占めるに至っていたので、iPhone実装されたことは不思議でもなんでもなく、

しかしたら、僕がプレゼンした相手が、自分発明たかのように社内プレゼンしたのかもしれません。そこは闇の中です。

このあたりは荒唐無稽邪推すぎて、ソフトバンクから名誉棄損で訴えられたら危ないのでは(そもそもiPhoneフリック入力を開発したのはAppleであってソフトバンクではない)

まとめると、さすがに小川氏の記事はモリモリに盛りすぎである書籍宣伝にしても酷すぎる。価値の高い特許を取った発明であることは事実なのに、なぜこういう胡散臭いムーブをしてしまうのか

ここまでの事実をふまえて、Wikipediaの「フリック入力」の項

2023年6月までは妥当説明だったのに

1998年AppleNewton用に開発された日本語入力システムHanabi」が草分けで、2008年iPhone採用されたことで、急速に広まった。従来の「あ段→い段→う段→え段→お段」とキーのプッシュを繰り返して表示・入力する方式トグル入力)に比べ、素早い入力可能になる。その入力効率の高さから2010年頃にはキーボード離れが加速している[1]。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E5%85%A5%E5%8A%9B&oldid=95808357


同年11月の編集唐突に不自然小川推しに改変されている

1998年AppleNewton用に開発された日本語入力システムHanabi」[2]が草分けで、2008年iPhone採用されたことで、急速に広まった。日本におけるフリック入力は、発明家でシンガーソングライター小川コータiPhone上陸以前に考案し2007年から2015年にかけて特許出願した[3]ものであり、取得した権利マイクロソフト譲渡された[4]。

https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E5%85%A5%E5%8A%9B&oldid=97947525


ただ、これはおそらく関係者自作自演等というわけではなく、日本におけるフリック入力関連特許小川のものばかりであることからボランティア編集者が勘違いしてこのような記述にしてしまったのではないかフリック入力は前述のように地道な技術差分の積み重ねなので、個々の差分開発者が「特許」を取ろうという気にならないのは良く分かる。その点でも、自ら弁理士として特許を量産した小川氏の強さが際立っている(が、やはり盛りすぎは良くないと思う)

Permalink |記事への反応(6) | 23:00

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2025-10-24

anond:20251024133558

TGSもそうなんだけど

TG…ってくるとThe Greatなんとか?って考えてしまうので唐突に来ると一瞬なんなのかわからなくなる

Permalink |記事への反応(0) | 13:37

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2025-10-19

職場弱者女性がありえんかった

職場弱者女性派遣のおばさん(40代独身)。

彼女唐突に「若い頃はモテた自慢」をしだした。

かにまあまあ美人だし若い頃はモテただろう、今でそれなりにモテるんじゃ無いかと思うレベルではある。


若いはいつも週末は誘われたしプレゼントはされたし、よく告白された」

「強引に誘われたり、お誘いがバッティングしたり」

なんて自慢してて、スゲーな(呆れ)と思っていたら

「全員既婚者だったけど」で、ズコー

それ全部不倫じゃん…自慢にならない…

お手軽に付き合ってくれそうだから誘われてたんじゃん。


「あの頃の色気が出せたら今でもモテるはずなんだけど」

なんてほざいててうんざり

今は全然モテないと素直なのはいいんだけど、

過去も単にゆるゆるだから既婚者が寄ってきてただけなのを言って良いものなのやら。

不倫してたから、そういう女と思われてまともなのが寄って来なかったんだな…

Permalink |記事への反応(8) | 23:39

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2025-10-16

地球は平らである

海には地平線があり、長く航海すれば出発点に戻る。太陽と月は丸く、衛星からは丸い地球が映し出される。常識的に言えば地球は丸い。

 

しか現代にも「地球平面説」を信じる人々がいるらしい。

それによると、衛星から映像はすべて捏造であり、地平線は定規を当てれば直線だという。

もしそれが真実なら、宇宙空間の丸い星々の中で、唐突に「せんべい」みたいな平たい地球が浮かんでいることになる。

 

これは違和感がある。

だがちょっと待ってほしい。

視点を変えれば地球は平たいかもしれない。

 

超弦理論に基づく有力な仮説によれば、この3次元空間はより高次元の膜(ブレーン)上に存在しているとされる。

次元空間で見ると「地球」は薄い膜のような存在であり、それが我々3次元の時空に射影されると“丸く”見えるだけなのだ

まり地球は確かに球体だが「高次元的には平ら」と解釈できる可能性がある。

 

そう考えれば、地球平面説を信じる方々は、単なる誤解ではなく、もしかすると高次元存在なのかもしれない。

地球けがせんべい」なのではなく、宇宙のものが「せんべい」なら、すべて辻褄が合い地球平面説は至極まっとうな仮説となりえる。

 

...とAIに主張したら物理的に全否定された平日の午後。

Permalink |記事への反応(0) | 18:23

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2025-10-14

映画リアリティを見た

まぁ40点くらい。

試みとして面白いもの映画として面白いとは限らない。という当たり前の知見を得た。

 

この作品一言で表してしまうなら「超厳密再現VTR映画」。

というのも脚本づくりが非常に特殊で、実際にFBI国家機密漏洩犯を逮捕する際に録音したもの文字起こしをそのまま脚本として採用している。もろちん、捜査機密の部分は政府お得意ののり弁でお出しされているが、その部分も忠実に再現されている。具体的にはその部分だけ登場人物が消えるという表現がなされている。この表現は割と面白い

ただ、いかんせん非常に地味である

家に帰ってきた女性FBIに囲まれ家宅捜索されながらその場で事情聴取を受け、最終的に自供して逮捕される。

もうこんだけ。その中で実際の録音音声が流れたり、実際の写真がインサートされたり。うむ、再現VTRである

特別トリックがあったりするわけでもなく、単に捜査官が捜査資料に基づき女性を延々と堅実に詰めていくさまが描かれるだけである。ただ「家宅捜索中にペットをどうするのか」みたいなところまで再現されていて、そういうところを描く作品は珍しいかもしれない。

女性犯行動機も非常に「あー、ありそう」って感じで驚きもないし、方法めっちゃ原始的機密文書シャツの中に隠して持ち出した)だし。なんていうか、見ていてキラキラがないよね。

 

脚本がほぼ全部事実――政府が公開しているもの事実だとすれば(唐突陰謀論)――であるがゆえに「リアリティ」は非常に高いのだろうけど「リアル現実的)」であることは面白さを担保しないし、映画でいうところの「リアル」とはまた違うのだなということを教えてくれたという点では非常に興味深い映画体験ではあった。

Permalink |記事への反応(0) | 08:57

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2025-10-13

dorawii@執筆依頼募集中

増田おかしい100でFAでしょ。食べログのわだいで唐突にフラッペということにケチをつけてる奴の言ってることなんか100人程度集めても誰も分かるやついっこない

-----BEGINPGP SIGNEDMESSAGE-----Hash: SHA512https://anond.hatelabo.jp/20251013183450# -----BEGINPGP SIGNATURE-----iHUEARYKAB0WIQTEe8eLwpVRSViDKR5wMdsubs4+SAUCaOzHvQAKCRBwMdsubs4+SGeaAQDU5Rt3nMd39YxdfxyXTBUu+MFCvSew4L7Vf4p/PWrx5QD9GiPLo+EPFb3H+38q9MVxpCMqtADK0RCYtqREZ1YcBA8==p/8t-----ENDPGP SIGNATURE-----

Permalink |記事への反応(8) | 18:34

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2025-10-10

陰キャは夜空を見上げない

三年前、渋谷桜丘町にある古いマンションの一室で月に一度だけ開かれていた読書会があった。

「Books &Beyond」とか「本と珈琲」みたいなカフェが並ぶあの界隈で、オーナー趣味でやってるようなサブカル風の空間。壁にはカフカポスターが貼られ、スピーカーからボサノヴァが流れていた。

六畳ほどの小さなスペースに八人くらいが座りそれぞれが持ち寄った本を紹介し合う。それが俺と彼女出会いだった。

俺がその日持っていったのは『呪術廻戦』の第八巻。ほかの人たちが『中動態の世界』とか『そして誰もいなくなった』とか『サピエンス全史』とかを並べる中で、俺だけがジャンプコミックスを机に置いた。

もちろん場の空気ちょっと変わった。

でも当時の俺はそれを承知の上で、ある種の逆張り勇気みたいなもので挑んでいた。会社では誰にも話しかけられず、Slackアイコンもずっと初期設定のまま。それでも自分を注目して欲しいという欲求はあった。

 「呪術廻戦のテーマは、“死の受け入れ”よりも“存在肯定”にあると思うんです」

俺はそう言った。

それに対して、口を開いたのが彼女だった。白いマスクを外して冷静な目で俺をまっすぐに見た。

「でもそれって、“他者媒介にしない存在”ってことですか?」

唐突にそんな言葉が出てきた。返す言葉に詰まった。彼女の声は低くて落ち着いていた。大学院哲学を専攻していると言った。

その瞬間、空気が変わった。

みんなが「へえ〜」と頷いて、俺は笑ってごまかした。その笑いが妙に引きつっていたのを今でも覚えている。

そのあと彼女が言った。

「でも、面白いですよね。呪いって、社会の圧みたいなものですし」

その一言に、俺は救われた気がした。

彼女は俺を笑わなかった。

それどころか俺の話を拾って補足し、言語化してくれた。その会の後、俺たちは駅まで一緒に歩いた。

外は冷えていてコンビニの前のホットコーヒーの湯気が白く漂っていた。

「また来月も行きます?」と彼女が言った。

「行く」と俺は答えた。

彼女名前はSといった。

新宿御苑の近くに住んでいて、大学お茶の水彼女の持ってくる本はいつも背表紙が硬かった。

『悪について』

他者起源

グレアム・グリーン短編集』。

対して俺の持っていくのは『チェンソーマン』や『ブルーピリオド』。

彼女はよく笑った。

笑うときに、指先を口元に添える癖があった。

その仕草上品で、俺はそれを見るたびに自分がどれほど下卑た生き物なのかを思い知らされた。

付き合うようになったのはその年の秋だった。

彼女修論で忙しくなってから俺の存在息抜きになったらしい。

あなたと話してると、時間を忘れちゃう」と言われた夜、俺は人生で初めてコンビニの帰り道が輝いて見えた。ファミリーマートの青い光がネオンのように見えた。俺の中でなにかが初めて肯定された気がした。

冬のデートの夜、代々木公園を歩いた。

イルミネーションが飾られてSNSでは「#冬の光2021」というタグ流行っていた。俺は寒くてポケットに手を突っ込んでいた。彼女は小さな紙袋を下げていて中には文房具店で買ったモレスキンノートが入っていた。

「これ、修論終わったら旅行記書こうと思って」

彼女はそう言って笑った。そして突然立ち止まって空を指さした。

「ねえ、見える?オリオン座

俺は空を見上げた。

そこには三つの星が斜めに並んでいた。

「……あれか?」

「そう。ベテルギウスリゲル。あと真ん中がミンタカ

彼女はそう言って、星の位置を指でなぞった。

俺は正直何もわからなかった。

星はただの光の点にしか見えなかった。

俺の住んでいた葛飾区の夜空では、星なんてほとんど見えなかった。中学の帰り道、空を見上げてもあるのは街灯と電線だけだった。だから星座名前なんて知る機会がなかった。

「小さいころ星座図鑑とか見なかった?」

彼女がそう言った。

「うん、まあ、プラネタリウムとかは……行ったかな」

本当は行ったこともなかった。そんな余裕のある家庭じゃなかった。週末は母親スーパーで特売の鶏むね肉を買って帰るのが恒例で、俺はその肉を味噌マヨで焼いて弁当に詰めてた。

星よりも肉の値段を見てた。だから空を見上げるという行為が俺には贅沢に思えた。

彼女は俺の顔を見て、少し笑った。

かわいいね。知らないことがあるって」

それがなぜかすごく悔しかった。笑われたわけじゃないのに馬鹿にされた気がした。

俺は「そうだね」とだけ言って視線を落とした。

地面に落ちた枯葉を踏みつけた。カサッという音が、やけに大きく聞こえた。俺はあの夜自分が一生星座名前を覚えないだろうと悟った。

通勤電車の窓に映る自分の顔は相変わらず冴えなかった。イヤホンからはYOASOBIの「群青」が流れていた。「夢を描くことが全ての始まりだ」なんて歌詞を聞きながら俺は窓の外を見た。

見たのは空じゃなく、線路だった。

陰キャは夜空を見上げない。

だってそこに映るのは、自分の見なかった人生からだ。

星の位置を覚えられる人間は、いつだって上を見て生きてきた人間だ。

図書館に通い、正しい敬語を使い、誰かに恥をかかされないように育てられた人間だ。

俺はそうじゃない。

俺の星座コンビニ防犯カメラの赤い点滅と、タワマン最上階で光る部屋の灯りでできている。

 

これは遺書だ。

俺はもう彼女と会っていない。

LINEトーク履歴はまだ残っている。

最後メッセージは「また話そうね」

日付は2025年2月14日

バレンタインだった。俺はその日会社義理チョコすらもらえなかった。彼女からチョコを待っていたわけじゃないけど期待してた。

「ねえ、今年はどんな本読んでるの?」

その一言が来るだけで救われたと思う。メッセージはもう既読にならない。

通話をかけたこともある。

仕事帰りの山手線品川から田端までの間イヤホン越しに呼び出し音が虚しく鳴った。ワンコール目、ふたつ、みっつ、……留守電に切り替わる。

録音された「この電話現在使われておりません」という機械音声。それがまるで彼女の声に聞こえた。その瞬間息が止まった。ほんの数秒で胸が焼けた。

どうして?

俺のスマホには彼女写真がまだある。表参道青山ブックセンターの前で撮ったものだ。彼女は黒いコートを着て、手に『ロラン・バルト恋愛ディスクール』を持っていた。俺は同じ日カバンの中に『チェンソーマン』の最新巻を入れていた。

その夜二人で神宮外苑いちょう並木を歩いた。イルミネーションの下で彼女が「あなたはどんな未来を望むの?」と訊いた。俺は「普通に働いて普通に暮らせたら」と答えた。

俺は夢を語る勇気がなかった。陰キャは、夢を語ると笑われると思ってる。

それでもあの頃の俺は必死だった。休日には「丸善丸の内本店」で彼女が好きそうな本を探した。

夜と霧

レヴィ=ストロース

哲学の慰め』

表紙をめくっても内容の半分も理解できなかった。けど読んでるフリをすることに救われた。カフェ・ベローチェでブレンドを飲みながらマーカーで引いた単語スマホで調べた。

「内在性」

「超越」

主体性」。

どれも俺には関係ない言葉だった。それでも彼女世界に近づける気がした。

夏になっても連絡はなかった。彼女Twitterアカウントは鍵がかかりInstagramは削除されていた。

唯一Facebookけが残っていた。プロフィール写真は変わっていなかったけど交際ステータスの欄が消えていた。俺は夜中の三時渋谷ファミマストロングゼロを買って歩きながらそのページを何度も更新した。酔いで画面が滲み青白い光が夜風に揺れて、まるでオリオン座みたいだった。

俺は空を見上げた。

でもそこにあったのは、看板LEDだけだった。

もしこれを読んで俺のことだと気づいたのなら、どうか連絡をして欲しい。俺はおまえが好きだ。おまえがいないと俺はもう駄目みたいなんだ。

たくさん本も読んだし勉強した。今なら話にだってついていけるし、楽しませることだって出来る。

から連絡のひとつでいいからしてほしい。、お願いだ。頼む。

これを俺の遺書にはさせないでくれ。

Permalink |記事への反応(0) | 13:28

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2025-10-07

anond:20251006234946

増田本文もトラバブコメもわからない

どういうこと?

数日後、LINEで「一緒に働きましょう」って一文がきて、ブロックされた。

既読すらつかない。電話も出ない。

新しい彼氏つくったんだろうな。

とはいえLINE一本で別れようはおかしくね?

人が変わったようになった彼女から

別れようってLINEが来たんだよね?

「別れよう」

「一緒に働きましょう」

投稿の後、ブロック

解釈合ってる?

唐突行間に何かあるみたいだけど

思いつくまま書いただけなのか

書かないことで想像させたいのか

日記推理物なのか?

トラバ

https://anond.hatelabo.jp/20251006235854

ハッピーエンドって女が男に振られる話なんだが

どういうこと?

ハッピーエンド」か「振られる」に

新しい意味ができたの?

ブコメ

https://b.hatena.ne.jp/entry/4777129160093669953/comment/eroyama

両者ともに鬼気迫る物が有って読ませるね 上手い

どういうこと?

別の増田と戦ってたの?

リンク貼ってよ

国語力が無いってつらい

関連URLは付けてよー

追記

トラバ解説でわかった

ありがとう

anond:20251007052923

ハッピーエンドというback numberの歌は、女が男に振られるストーリーなんだよ

https://anond.hatelabo.jp/20251007053027

AIで作られた文だから矛盾が起きてるだけの話

Permalink |記事への反応(2) | 05:01

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2025-10-06

とうとうストーカーになった

ストーカーをやる男の気持ちが分かった。

復縁したいとか、また抱きたいとか、もうそんなんじゃないんだよ。ストーカーしか生き甲斐がないかストーカーになる。俺は今、生きるためにストーカーをしている。

そもそも、二週間前までは毎晩のように「もう無理」「行きたくない」って電話をしていた。正直、だるかった。仕事終わりに疲れてるときに、そこから1時間愚痴を聞かされるのはしんどい

でも、なんだかんだ嫌じゃなかった。頼られてるって感じがあって、それはそれで悪くなかった。「ああ、俺って必要とされてるんだな」って。承認欲求が安く満たされてた。夜のLINE通知が唯一のご褒美みたいになってた。情けないけど。

彼女会社東都〇〇グラフィックスで働いている。

知ってる人は知ってるだろうけど、業界じゃ有名な制作会社大手広告代理店の下儲けになっているようで、良質な案件ガンガンくるらしい。営業しなくていいってのはそれだけ給与待遇もいいってことだ。

俺の勤め先の中小ITもそこそこホワイトだけど、あそこは次元が違う。なんてったて未だにプレミアムフライデーとか言って、金曜には早上がりしている。いつも、残業なしで帰ってくるくせに。

そんな会社なのに、人間関係が悪いとかで毎日愚痴を言ってくる彼女だった。

2週間前、唐突電話かかってきてまくし立ててきた。

労働最高」「最近仕事楽しいの」「一緒に働きましょう」 「朝、会社に行くのが楽しみだ」「労働楽しい」…等

いやおかしいだろ。と思って、すぐに彼女の家に行ってみた。躁鬱とかの可能性もあるから

で、彼女と会ったんだけど、顔が変わってた。

超、痩せこけてんの。目がギラついてて、なんか薬物やっている芸能人のような雰囲気だった。その反面、めちゃくちゃ姿勢よくて、はきはきと喋ってくる。口調もいつもと違う。とにかく「一緒に働きましょう」とかなんとか、まくし立ててた気がする

別人みたいだった。怖くなって俺はその日は、ごめんとかなんか言って帰ってきた。自分が悪いわけではないけど謝ってしま自分性格がいやになる。

数日後、LINEで「一緒に働きましょう」って一文がきて、ブロックされた。既読すらつかない。電話も出ない。

俺は普通に動揺した。心配もするし、何より俺は彼女が好きだ。

で、気づいたら俺は彼女会社の前に行ってた。絶対に、声をかけたいから朝6時くらいに行った。

彼女は俺がついてすぐに出勤してきた。

声をかけたかったけど、目がガンギマリですごく姿勢が良く歩いている。ゴールドマンサックスとか外資コンサルの人の、仕事できますオーラ全開って感じだ。苦手だ。お前、ストレートネックだったじゃねぇかよ、みたいな心のツッコミを大量にしながら、結局彼女が通り過ぎるのをただ見つめただけで終わった。

同じ人間に見えなかった。いや、本人なんだけど。

新しい彼氏つくったんだろうな。とはいえLINE一本で別れようはおかしくね?

俺の扱いってその程度だったのか、って思ったら、駅前松屋牛丼食べながら涙出そうになった。紅ショウガつかんだ箸が震えてた、てか、何回かつかめなかった。

そのとき内BGMで流れてきたのがback number の「ハッピーエンド」。歌詞の細かいとこまでは覚えてないけど、「ああこれ俺のこと歌ってるんだな」って勝手解釈してしまった。TikTokカップル動画BGMにされすぎてて正直うんざりしてた曲なのに、牛丼かき込みながら聴く全然別物に聞こえてマジで泣きかけた。ほんと、彼女以外の生き甲斐がなくなってしまった。

仕事もただの消化試合友達はほぼいない。休日は寝て終わり。

俺の人生から彼女」が抜けたら、マジでスカスカExcelシートみたいなもんだ。→これ俺の上司が言ってきたんだよ。正直ディスとしてうまいなと感心してしまった。

別に復縁したいとかじゃない。彼女はもう新しい男にそめられたのもわかっている。でもただ見ていたい。眺めていたい。俺はこれ以上に生きる理由がみつかっていない。

から、俺はストーカーになる!(できるだけ明るく言っているつもり)

こうやって文章にしてメタ認知できてる時点で俺偉い、とか思ってるあたりが一番ヤバい。 とかってコメントきそうだよな。

こないか、こんな糞ストーカー日記に。

自分を保てない。書かずにいられない。ほんと誰かに笑ってほしい。できたら彼女に。まだ好きだ。きついな。

Permalink |記事への反応(2) | 23:49

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2025-10-05

カミーユ・ビダン創作について

機動戦士Zガンダムという作品の最大の功績はカミーユ・ビダンというジョブナイルを代表するとも言える繊細で、

かつて思春期を生きた人たちの痛々しい共感を刺激する、あの富野由悠季が生み出したなかでも屈指の傑作キャラクター創作にある。

この人物造形の成功は、単なるキャラクター設計の巧みさを超え、

アニメーション作品におけるリアリズム概念根底から変革した歴史的偉業として評価されるべきである

富野は従来のロボットアニメ依拠していた「勧善懲悪」の物語構造意図的破綻させ、

善悪境界曖昧世界で苦悩する思春期少年主人公に据えることで、

観る者に深刻な内的葛藤を強いる作品を創出した。

カミーユというキャラクター革新性は、その精神脆弱性感受性の異常な鋭さが、

決してロマンティックに美化されることなく、むしろ病的な危うさとして一貫して描かれている点にある。

彼の両親への複雑な感情女性性に対する屈折した意識

そして戦争という極限状況における精神の変容は、

従来のアニメが扱ってこなかった思春期特有心理的現実容赦なく暴き出している。

富野演出哲学である映像原則」において、

キャラクターは画面に映らない時間も生き続ける存在として構想される。

この思想的背景により、カミーユ言動感情の変化は、

しばしば観る者には唐突理解困難に映るが、

それこそが現実人間内面における感情の非連続性を映像作品として表現する試みであった。

さら重要なのはカミーユニュータイプ能力が、

従来の超人能力描写とは対極的に、

彼の精神不安定さと表裏一体のものとして設定されていることである

彼の鋭敏すぎる感受性戦闘において卓越した能力を発揮する一方で、

フォウ・ムラサメロザミア・バダムといった強化人間との悲劇的な邂逅を通じて、

自身精神を徐々に蝕んでいく。

これは、超能力を単純に肯定的な「進化」として描く従来のSF作品への痛烈な批判視点提示している。

富野文学的野心は、カミーユの最終的な精神崩壊という結末において頂点に達する。

これは娯楽作品としてのハッピーエンドを完全に放棄した、

極めて実験的な物語選択であった。

主人公の「敗北」を通じて、戦争本質的非人間性と、

若者が背負わされる理不尽な重荷を告発たこの結末は、

後のアニメ作品における「鬱系」ナラティブの原型を提示したと評価できる。

また、カミーユキャラクター造形において看過できないのは、

彼の「男性名へのコンプレックス」という設定が、

単なる個人的な悩みを超えて、性別アイデンティティの揺らぎという普遍的テーマを暗示している点である

富野意識的に「女性性を内包した男性主人公」としてカミーユ設計することで、

従来の男性ヒーロー像への根本的な問い直しを行った。

この試みは、後の1990年代以降のアニメ作品における「中性的主人公」の先駆的事例として位置づけられる。

Zガンダムという作品全体が示す文学的達成は、

カミーユ・ビダンという一人のキャラクター内面描写を通じて、

戦争悲惨さ、

思春期心理的危機

そして人間存在の根源的な孤独を、

商業エンターテインメントの枠組み内で表現し得たことにある。

富野はこの作品において「戯作者」でありながら、

同時に深刻な文学的主題に挑戦する作家としての側面を明確に提示した。

カミーユ・ビダンというキャラクターは、単なるフィクショナルな人物を超えて、

1980年代という時代若者が抱える実存不安象徴として機能している。

彼の痛々しいまでの繊細さと、それが招く破滅的結末は、

高度成長期終焉バブル経済への移行期という歴史的文脈において、

将来への不安を抱える当時の若者たちの心理状況を鮮やかに反映している。

こうした観点から評価するならば、

Zガンダムにおけるカミーユ・ビダン創作は、

日本アニメーション史において

心理的リアリズム」という新たな表現領域開拓した記念碑的業績として位置づけられるべきである

富野由悠季がこのキャラクターを通じて達成したのは、

娯楽性と芸術性を両立させながら、

現代人の精神危機を鋭く抉り出すという、

極めて困難な創作課題解決であった。

Permalink |記事への反応(1) | 17:45

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自業自得

昨日になって改めて自覚した嘔吐への恐怖の強さ、これのせいで通信制学校に行くとは夢にも思わなかった

流石に病名が診断されるまでに酷いとは思ってないが、それでも人より強い恐怖を持つせいでなかなか過ごしにくい

嘔吐の何が嫌かって、自分がやってしまった時の周りの反応だ

一度体調管理を怠って栄養が極端に少なくなって正月やらかしたことがある

が、その時の胃の内容物を嫌そうに避ける他人や、自分自分の床周りに集まる視線 そして慌てて処理してくれた店員の姿

それらは5年経った今でもはっきり思い出せる、ハッキリしすぎて気分が悪くなるほどに

そんな周りの反応の中でも、小学校中学年まで消化器官が弱かった弟に距離を取られたことがショックだった

   そして去年、公共の場で急な嘔気があったことで自分はどうしようもなくなってしまった

  今までなかったのに突如起き、絶対に床にはできないと思いつつトイレに行った

   トイレの個室を開いて蓋を開き、膝立ちになって顔を下げてみるが出せなかった

   自分にとって落ち着ける家のトイレでも同じだった  腹の底に溜まる気持ち悪さが本当に苦しかった

  よく「どうしても気分が悪いなら舌の付け根を指で押さえて出すと良い」と聞くけど、自分からしたらわざわざ自分で出しに行くことが信じられない

  病院でも「無理に出すと体に悪いから出さなくて良い」と言われたが、「無理に出した方がいい」と言われても私は舌の付け根を指で抑えようなんて絶対思えない

 こんな状態から高速バスの長時間移動は殴られても行きたくない むしろ殴って寝かせた状態で運んで欲しいと思う程に嫌だ

  公共の場で戻しそうになって以降ずっと休み病院に行けと親に叱られた時「救急車で行け」と言ってしまった程に  まぁ今思うと自分でもかなりわがまま発言だったと思うし、一見ただの気の持ちようなのに救急車を発車させるなんて有り得ないと思う 世の中には気を失うほど痛かったり苦しかったりする人がいるのに

  と、こんな感じなのでバスの長時間移動は最悪だ

 もしやってしまっても周りは無関心 しか楽しい日になるはずだったその日は嘔吐した人がいる事実で楽しめきれなくなる その状況はどうしても避けたかった

 あまり言いたくないが、自分の目の前でバス移動中にされてしまった時の周りの無反応さは忘れられない

  咄嗟に席を立ってしまって逃げ出したくなった時、周りを見渡しても誰も気にしていないのが怖かった

 それなのに数ヶ月後、普通に過ごす戻した子に口を揃えて「かわいい」と言えていた周りが信じられなかった

  帰りの移動の時に別席に無理矢理移動したことやあからさまな避け方に、傷つけたかもしれないな、と後悔している

 運転中にも関わらずバスから飛び降りて帰りたいと思った時に見た、私の腕を引いて苦しそうに泣いていた顔も忘れられない

 もう既に分かっていると思うけど、自分でやってしまうのと同様に見るのも嫌だった

ドラマ映画だとしても、どうして大半の人は生々しい嘔吐のシーンをスルーできるんだろう

漫画でも嘔吐ギャグとして扱ったりするコマがあったり、デフォルメにせず生々しく表現されていたり、小説でも地の文に内容物が床に叩きつけられる音や会話文に嘔吐する声をありのまま入れているものはどうしても読めなかった

 テレビを見てふとそのシーンが目に入った時はしんどかった 

胃の内容物じゃなくても、口に含んでいた大量のものを一気に吹き出す様子が嫌だ だから「口に異物が入っただけで吐き出したくなる某芸人」は本当に嫌だ

 胃の内容物をキラキラエフェクトで隠してもダメだった

 酒を飲みすぎた芸人が早朝の運動後に側溝に戻すのをドアップで移された時の辛さは言葉にできない

  映像ですらダメから目の前でされると逃げ出したくなる

 先程言った弟が戻す時、姉の役割を果たすことなく自室に逃げ込んで布団を被ったし、弟のそばプラの桶が置いてあったら背筋が凍る

  なのに弟が何度も戻すので、ここ最近までなかなか心を開けなかった

 基本的に目の前でしていた人とは短くても数日、長くても数ヶ月自然状態で話しかけられない

 今話そうとしている人は数日前に戻したんだ、と言う事実が頭から抜けない

   薄らあった恐怖が明確に強まったのは、小学校の時だと思う

   1人の同級生男子教室に入った瞬間戻し、一斉に教室内の全員が机と椅子を引いた時、そして給食

 小学生は何故給食中に戻しがちなのか不思議でならない 

  そしてついに、直接見たわけでもないのに人から聞いただけで話しかけられなくなってしまった

 最近落ち着いていた弟が、卒業パーティーで食べすぎて戻したと聞いて、酷い言葉を何度もぶつけてしまった

 私に伝えてきた母は、弟が戻した様子を的確に言ってきて、容易に想像できたからだった

「それでそん時にさぁ、…ぶぇっ!!ぶふぇえっ!!ぶぶっ、ぶるるぅえっ!!って」

 こう表してきたら、どれほどの惨状無意識に思い浮かべてしまものだと思う

   先程言った公共の場での日の翌日、台所にある水が勢いよく出ているだけで一瞬嘔吐かと思ってしまって飲み物を飲めず、シャワーが怖くて何ヶ月も体を洗うことすらできなかった

  だから私は子供を産もうと思えない

 赤子なんてげっぷをさせなきゃいけないらしい

  小さい頃消化器官が弱かった時に親にかけてしまったたくさんの迷惑を、自分も身をもって知る可能性があるものに関わりたいと思えなかった

  

   ここまで強い拒否反応を持っているけど、戻した理由ちゃんと納得できるなら反応も少し和らぐらしい

 例えば健康診断 あれは反射だから仕方ない ただ、それをいずれやると思うと辛くなる

  他にもストレスや月のもの悪阻が重い時  周りが注目するので心配されやすく、よっぽど酷いんだろうなと思える

  中学担任に重すぎて胃液も出たと言われたが、嫌悪感はなく大変だったんだなと思うだけだった

 後は二次元作品に限るが、極限の環境で生きてく中で余程グロテスクな目にあったなら、それはそうもなるだろうなとすぐに思う

 実際かなり過激作品自身も具合が悪くなることがあったし、スプラッター映画の中には、上映中に体調不良を訴える観客の多さで有名なものもある。

  ただ、それ以外は許せない

 弟の食べ過ぎなんて論外だ 納得できる箇所がどこにもない これだけは許せなかった

 それとバスの移動での酔いは、納得はできても聞く気は一切起きない

  高校に入って仲良くなった子がバスでやってしまったと言う話を聞き、酷いと思いながらも「距離を取ろう」と考えてしまった

   だから私は嘔吐と言う生理現象を「ゲロ」だなんてバカにできない 笑うなんて絶対無理だ

 何度か茶化して言う時があれど、うまい具合に笑いに変えることができてないと思う

 こんなに避けてるくせにいつもは楽しいことばかりに逃げているから、昨日母が「健康診断で戻した」時のあの「ぶふぇっ、ぶぅえっげぇえっ」と言う表現に耐えられないでいるんだなと思う

 エメトフォビアの人同士のコミュニティもあると聞くけど、楽しいことだけ考えていたくて放置した結果だ

  自業自得

 恐怖症なんて、普通に生きてきた人から見たらただの心配のしすぎだし、大げさな妄想しかない

  でも、人と話せなくなった時に知人が目の前で戻す夢や、自身が酷く嘔吐する夢で目が覚めた時は、どうしようもなく苦しいってことだけ言わせて欲しい

  そして、二次創作をする人が嘔吐配慮していることに心から感謝しながら、映像作品もそのシーンがある時は事前に言って欲しいとずっと思っている

  唐突嘔吐話題に出たり、そのシーンを予告なく見てしまったりする時に過剰に反応してしまうから

今日は長々と嫌なことについて書いてしまったし、思い出したくないのにずるずると思い出してしまった

から見る夢は酷い気がする  自分で戻してしまう妙にリアルな夢はこれまでに何度見たんだろうか

Permalink |記事への反応(1) | 02:14

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2025-10-04

今日行った病院先生カウンセリングは終始丁寧語だったのに、施術の時だけ「痛い?大丈夫だよ?」って唐突タメ語になって、不覚にもドキッとしてしまった。

恐ろしい。

Permalink |記事への反応(0) | 15:51

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2025-10-03

うちの開発チームに新顔が入った。佐々木仮名)、29歳。

経歴書を見て、ちょっと引いた。

GitHubスター数が現実離れしてるし、技術ブログも見たことない分量。

使える技術自分の三倍。React、VueGo、Rust……カタカナを追うだけで手一杯だった。

「また意識高い系か」

隣の田村が呟く。俺も同じことを考えてた。

案の定初日から圧が強い。

古いコードを一目見て渋い顔をする。会議で「そろそろモダン構成しませんか」みたいな提案

コードレビューは容赦なし。「ここ、コンポーネント責任持たせ過ぎですね」「エラー処理、もっと丁寧に」「テストコード、当たり前に書きましょう」。

ひたすら正論

うざかった。

俺たちがどうして汚いコードを書いてるか、この男には分からない。

毎日終電、土日は障害対応で呼び出されて、ただ“動くもの”を積み上げるしかないんだ。

きれいなコードを書く余裕なんてない。

でも、佐々木コードは妙に整っていた。

読みやすいし、テストドキュメントも揃ってる。

俺たちが一週間かかる仕事を、三日で終わらせてくる。

正直、悔しかった。

前職を調べた。同僚が「有名Web系だったらしい」「やっぱり恵まれてるよな」と言う。

自分SIer、古い文化に浸かりきった人間あいつは最初から違った世界の住人。

最初から条件が違うのだから、そりゃ勝てるわけがない、そう思っていた。

先週、たまたま佐々木と飲みに行くことになった。

酒が入って本音漏れた。

「実は俺、文系です。完全未経験からSIerCOBOLJavaだけで食ってたんです。毎日終電、土日も当然出勤」

……俺たちと同じだ。いや、むしろスタートはもっと後ろだった。

それでも佐々木は毎朝5時に起きて、出社前2時間、帰ってからも1時間

土日は技術書を読み倒し、何年でも続けた。

「4年やりました。最初転職活動は100社受けて全滅。でも勉強して、2回目でやっとWeb系に引っかかりました」

7,000時間近く積み上げて、そこにいる。

俺はと言えば、「環境が悪い」「仕方ない」「時間がない」と言い訳して、家ではYouTubeゲームだけ。

土日もゴロゴロして何も変えなかった。

才能でも環境でもない。ただ、努力たかどうか。それだけだった。

「今からでも遅くないですよ」「朝活やりましょう」

素直に屈辱を噛みしめ、うなずいた。

明日から一緒に朝活を始める。1時間だけでも、たぶんそれでいいんだと思う。

29歳。不安しかないけど、まだ遅すぎることもないだろう。

物語なんて無い。ただ、明日コードを書く。それだけ。

朝活は、正直きつかった。

寝不足のまま早朝の会議室に集まってコーヒーを流し込み、黙ってテーブルを挟む。もちろん最初普通に勉強だ。

けれど、だんだんと慣れてくると、俺なりの意地も芽生えてきた。

「ああ、昨日この分野を調べてきたんだ」

「なるほど、そっちの技術ではこうやるのか」

ただ教わるばかりじゃ悔しいので、眠い頭で資料を漁って少しでも佐々木に食らいつく。

知識の差は大きい。でも、佐々木も意外と勝負事が好きらしい。「今日はどっちが新しいツールを導入できるか」みたいな余計なルールまで作り出し、コードレビューでお互いをねちねちいじり始める。

気がつけば、朝活勉強会というより妙な競争の場になっていた。

仕事中も、つい佐々木の動きが気になる。

「あ、そっちの書き方の方が効率いいな」

「また変なイースターエッグ仕込んでる」

仕事でも張り合うようになった。

些細な設計リファクタリング方針ひとつで、絶対譲れなくて熱くなった。むきになって議論する。

他のメンバーには「仲悪いのか」と言われたけど、本人たちは別に悪い気がしない。不思議な高揚感。

次第に会社での評価も上がっていた。成果が出ると、お互いに無言でアイコンタクト

なんとなく、ライバルってやつになっていた。

飲みに誘ったり、逆に誘われたりすることも増えた。くだらない愚痴をこぼし合い、バグの話で夜中まで笑った。

仕事が終わった金曜に、そのまま繁華街で朝まで過ごすこともあった。

ある日、こんな風に、飲みに誘われた。

今日愚痴じゃない、純粋に話したいことがある」

静かな居酒屋、少しアルコールが入る。気づけば昔話になり、くだらない話、恥ずかしい話、お互いの情けなさをさらし合う夜。

気付いたら閉店まで二人だけ、なぜか離れがたくて、一緒に深夜の街をふらふら歩いた。

妙な感情が残った。

帰り道、不意に言葉がこぼれる。

「なんかさ、お前といるとずいぶん楽なんだよ」

「……わかる。俺もそう」

唐突告白めいた、でも別に湿っぽくもない会話。

翌朝も普段どおり朝活が始まる。

お互い、前より明らかに饒舌になった。

見ればわかるくらい、距離が近づいた。

休日技術イベントがあれば二人で出かけ、休日の帰り道は自転車を並べて走った。

日曜の朝、駅前喫茶店で合流して、黙ってノート開いて並んでいる時間が、いつの間にかすごく安心するようになった。

仕事私生活も地続きで、ただ一緒にいることが普通になっていく。

理由ドラマもない。ただ「一緒が自然になった」だけ。

しかすると、お互い惹かれたのかもしれない。でもはっきり「好き」と言うのは、たぶん、もっと先になる気がする。

この歳で、こういう物語があるとは思っていなかった。でも悪くない。

淡々とした毎日のなかで、少しずつ少しずつ、何かが変わっていた。

物語なんて要らないと思っていたけど、何もない毎日のとなりに、こんなふうに誰かがいるのも、たぶん悪くない。

淡々と始まった毎日は、いつのまにか、ちいさな物語になっていた。

Permalink |記事への反応(2) | 23:08

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2025-10-02

anond:20251002212439

真ん中の段落唐突すぎてピンと来ないんだけど、

日本政府がしっかり日本人ファーストのすばらしい政治を続けていれば、

国勢調査にも喜んで協力していたってこと?

それとも訪問調査政治内容と関係なくいつだって気持ち悪い?

Permalink |記事への反応(0) | 21:35

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2025-10-01

dorawii唐突に早朝1時くらいの投稿レスつけはじめたけど

まさか夜中もずっと増田やっててその話の続きをしてる?

ずっと起きてる?

Permalink |記事への反応(1) | 18:48

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2025-09-29

dorawii@執筆依頼募集中

書いてないことを唐突に主張するのは自己紹介法則

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Permalink |記事への反応(2) | 21:28

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2025-09-28

anond:20250928123348

まず、唐突ひろゆきによる進次郎への誹謗中傷

次に、ひろゆきが何も論破できてないこと

さらに、積極財政によるハイパーインフレ日本終了することについて何も語ってないこと

Permalink |記事への反応(1) | 12:34

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2025-09-27

anond:20250927101311

壺ホークは去年唐突メディアに持ち上げられてたのは不自然感あったけど

SNSでは全く広がり欠いてたあたり考えたら比較クリーンな気もする

高市は真っ黒だろうな

Permalink |記事への反応(1) | 10:18

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2025-09-26

妻が「もし三億円当たったらどうする?」と聞いてきた

先週日曜日の朝、ぼんやりテレビを見ながらコーヒーを飲んでいたら、妻がいきなり「ねえ、もし宝くじで3億当たったらどうする?」と聞いてきた。

唐突すぎて笑ってしまいながら、「うーん、まずはローン返して、旅行でも行くかな」と答えた。

すると妻は真剣な顔で「私はね、あなたに一日中寝ててもらう」と言う。

「え?それって俺に何の得があるの?」と驚くと、

だってあなたがずっと安心して眠ってる顔を見るのが、私にとって一番の贅沢だから」と返された。

その答えが意外すぎて、最初冗談だと思ったけれど、妻は本気でそう思っているようで、照れ隠しの笑みを浮かべていた。

なんだか胸が熱くなって、思わず黙り込んでしまった。

何気ない会話の中で、こんなふうに心を打たれる瞬間がある。

大げさかもしれないけれど、この人の隣で生きていけること自体宝くじに当たったようなものだと、しみじみ思った。

Permalink |記事への反応(16) | 18:00

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2025-09-24

鬼滅の刃って正直過大評価じゃない?

最初鬼滅の刃を観たときほとんどの問題点を見て見ぬふりをしていたのは否定できない事実です。とはいえ、このアニメの最も強い点はアニメーションと戦闘です。シンプルなパワーシステムをどう実行し、どう掘り下げているか。そして旅の途中で立ちはだかるさまざまな鬼の背景を忘れてはいけません。Ufotable普通漫画10倍良くし、鬼の過去エピソードを延長したり、トップクラス作画効果音私たちに大いに見せつけるなど、ストーリーさらに味を加えました。しかし冷静に見れば、それは愛されるか嫌われるかのどちらかの、シンプルな前提と物語を持ったごく普通少年漫画です。そうは言っても、単なる派手なアクションや莫大な予算を投じた作品以上に「良い作品」と言える点もあります。もちろんこれは人それぞれですが、私にとって最大の重みを持つの登場人物のものです。キャラクターいかなる形であれ私に響かない限り、どんな媒体も観ることはありません。誤解しないでほしいのですが、鬼滅の刃はまともな少年漫画です。しかし決して最高の作品ではありません。

最初の数話で、これが決して傑作になる可能性はないとすぐに分かりました。何をやるにしても単純で、吾峠呼世晴自分コンフォートゾーンから出て危険領域を探求しようとする意図がないのが見て取れますUfotableアニメ化したからこそ人気が出たのであって、そうでなければここまでにはならなかったでしょう。考えてみてください。もしUfotableブラッククローバーフェアリーテイルアニメ化していたら、鬼滅と同じくらいの名声を得なかったでしょうか?それは事実しかありません。私自身、アニメを観始めた頃は作画アニメーションに釣られていたのです。もちろん、それが悪いことではありません。良いストーリーに素晴らしい制作を加えることもあれば、逆にストーリー凡庸でも制作が圧倒的に優れていることもありますしかし、残りの中身が十分でなければ結局は何も意味がありません。私は鬼滅の刃を他の多くの作品比較して、できる限り説得力を持たせようと思います。読む気がないなら、一言で言わせてください。鬼滅の刃フェアリーテイルに相当しますが、それよりもずっと劣ります。少なくともフェアリーテイルには「心」がありました。どう受け取るかは自由ですが、私が何を暗示しているのかは明らかでしょう。ではキャラクターから始めましょう。

炭治郎は多くのファンお気に入りのようです。彼は好かれやすキャラからです。しかし正直に言うと、彼は私が追いかけた主人公の中で最も退屈な存在の一人です。彼は誰もがなりたいと思う理想的人物像として描かれています普通人間としての欠点がまったくなく、もしあるなら作者がそれを上手く伝えられていません。彼が優しくて猪之助を苛立たせる、そのやり取りが面白いのは認めます。吾峠はシンプル効果的なコメディリリーフを描くのが上手いです。ただし、常にそうとは限りません。そして残念ながら、主人公に十分な深みが欠けている点は否定できません。炭治郎には目立った欠点がなく、それが長期的には退屈で辛いものにしています。彼の最大の変化は強くなることだけです。例えばブラッククローバーのアスタは、うるさく、好奇心旺盛で、無謀で、頑固です。それに加え、まだまだ語れますさらに、私のお気に入りであるルフィを加えるなら、彼は好奇心に溢れ、カリスマがあり、冒険への情熱があり、予測不能で、愛すべきおバカ存在です。科学好きの愛すべきオタクである千空だって上記特性を多く持っています

そして炭治郎はただ優しいだけ。たまに怒ったりしますが、それは彼が優しく穏やかな性格だとすでに確立されているため、かえって不自然に感じます。もちろん、優しいこと自体は悪くありません。他のキャラクターもその要素を持っていますが、それ以上のものも持ち合わせています鬼滅の刃のサイドキャラもそれほど優れてはいません。善逸はバランスを欠いたうるさくて面倒な存在で、コメディリリーフバカバカしくて見ていて恥ずかしくなるほどです。彼が口を開くたびに自分を撃ちたくなったのは私だけでしょうか?彼には成長が描かれますが、それも「ただ起きた」だけで、理解できるような過程がきちんと描写されていません。三人組の中では猪之助が最も優れています。彼には単なる戦闘狂以上の層があり、恐怖、怒り、絶望などを経験し、それが彼にどう影響するかが詳細に描かれています。まだ改善余地はありますが、彼はきちんと書かれたキャラの良い例です。

柱たちも物語の大きな部分を占めています。決して悪いわけではありませんが、最高とも言えません。彼らにはそれぞれ独自個性があり、同じ型にはまってはいません。しのぶは最も複雑に見えます彼女には「あらあらお姉さん」的な雰囲気と、元気な笑顔で人を引き込む魅力があります。ですが、それはすべて仮面であり、もっと深い部分を持っています。正直に言うと、彼女が「嫁候補」だからというバイアスも入っていると思いますとはいえ、吾峠にはしっかりと書かれたキャラクターもいますしか物語の焦点がメイントリオ、正確にはカルテットに当たっているため、その潜在力が十分に発揮されていません。軽く触れておきたいのが禰豆子です。彼女目的は何でしょう?可愛らしい見た目で目を癒し、時折戦う以外に何かありますか?物語の序盤ではほとんど何もしておらず、ただ視聴者や読者を釣るための存在に見えます。私にとってのベストガールはしのぶかカナヲです。彼女たちはただ可愛い「んんっ」ばかり言う存在よりも物語性があります。禰豆子の役割も、予想はできたとしても、唐突に出てきたように感じます

さらに、大きな悪役である無惨は、強烈な登場で始まりますしかし結局のところ、ただの怒りっぽいマイケル・ジャクソンで、血に飢えた狡猾なろくでなしにすぎません。作者はショック要素で彼を恐ろしく見せようとしていますが、本当に良く書かれた悪役ではありません。彼もまた「もっと魅力的になれたのに」系の無駄存在です。壮大な締めくくりのために置かれた存在しかなく、それも失敗しています。なぜそう言うかというと、私はもう漫画を追っておらず、最後まで完結するのを待つつもりだからです。だからから言う意見は話半分で聞いてください。無知は時に幸せです。しか事実として、漫画テンポはひどいです。キャラクター同士の関係を深める余裕がなく、次から次へと戦闘に投げ込まれます。鬼滅の世界についてほとんど知らされず、リアリズムもなく、感情移入できるような「本物らしさ」が欠けています世界観は脆弱に構築され、ただの手段に過ぎません。

一方で、シンプルな核を持ちながらもしっかりと世界キャラクターを構築している作品があります。ここで言っておきたいのは、アニメだけでなく原作も見ているということです。ブラッククローバーはその一例で、アスタとノエルを例に取りましょう。アスタはシンプル典型的主人公のように見えますしか人間味があり、一言では語れません。彼は大きな成長を遂げ、その過程で彼をより深く評価できるようになりますノエルもまた、最初典型的ツンデレで全てを見下すような存在でしたが、徐々に柔らかくなり、非常に複雑で深みのある魅力的なキャラクターに成長します。ブラッククローバーキャスト全体が単純以上の存在に感じられるのです。ドクターストーンもまた称賛に値します。キャラクター差別化が明確で、物語の展開もバランスが良いです。テンポよく世界観やキャラを築き、成長を見せ、嫌いだったキャラが次の瞬間には好きになることもあります

では鬼滅の刃は何を違ってやっているのでしょうか?莫大な予算を持つ巨大スタジオに支えられている以外に?ただ、鬼たちの過去の話は本当に評価できます。響凱、蜘蛛の母、累などはカルテットよりも遥かに興味深いキャラクターに思えました。他にも、鬼たちはメインキャラよりも学びたいと思えるほどです。鬼滅の刃が人気なのはUfotableアニメ化したからであり、アニメ初心者にとって入りやすく、漫画も200話未満で読み切れるという手軽さが理由です。セリフも多くなく、すぐに消化できますとはいえ、すべてが凡庸というわけではありません。鬼滅の刃からまれた最高のエピソードひとつ賞賛したいと思います。それは私のお気に入りではありませんが、注目と賞賛に値します。19話はUfotable の最高の仕事であり、多少のご都合主義があるものの、演出方向性は見事で、十分に効果的でした。

その盛り上がりは段階的に積み上げられ、美しいサウンドトラックが流れ、クライマックスで感動的に爆発します。このエピソードは兄妹の絆を最大限に尊重し、その繋がりを丁寧に掘り下げています根本的にはありきたりですが、その労力と意図評価しないのは愚かでしょう。鬼滅の刃は、ビジュアル作画においては常にトップクラスです。ひどい品質の瞬間は一切ありません。もちろん、圧倒的な作画力を誇るFateシリーズ特にHeaven’sFeel空の境界映画シリーズには敵いません。TVアニメ映画比較するのは公平ではありませんが、鬼滅に影響されすぎている多くの人々に異なる視点提示したいのです。OPED も素晴らしいです。LiSA担当している時点で、質の高い、美しくキャッチーな曲になるのは当然です。サウンドトラック梶浦由記椎名豪という伝説的な作曲家によるものなので、耳は幸福に包まれるでしょう。

さらアニメが大いに正義を成したのは戦闘シーンです。漫画では適切に表現されていなかったパワーシステムを引き上げました。呼吸法が使われるたびに何が起きているかが分かりづらいのですが、それは色彩や視覚表現が難しいためです。Ufotable はそれを明確に表現し、攻撃を分かりやすく、華やかで、音響も伴った美しいスペクタクルしました。鬼滅の刃のパワーシステム自体は単純ですが十分に機能していますUfotable は水、火、風、その他の呼吸法を見事に描き、キャラクター性を示しています。例えば炭治郎の水の呼吸は、彼が穏やかで自己規律を持つ性格を反映しています。猪之助はイノシシの被り物をかぶり、野生で育ったため、それを呼吸法に反映させています。善逸はやや特殊ですが、成長が唐突に訪れた点を「雷のように速く突然」という解釈もできます。カナヲは花の呼吸で、美しく、穏やかで、静かで、ゆっくりと咲く花のようです。私は鬼滅を厳しく批判していますが、吾峠がうまくやった点やUfotable が引き上げた点を無視するつもりはありません。物語を進める中でパワーシステムが発展し、多くのことが細やかに伏線として張られています。例えば、那田蜘蛛山編の前に炭治郎の額の痣や赫刀が示唆されていたことです。このレビューを書いているうちに、私の鬼滅への評価は少し変わりました。否定的な感情だけでなく両面を見たからです。鬼滅の刃は決して悪い少年漫画ではありません。そういう印象を与えたくはありません。それは私の意図ではないのです。

ただし疑いようもなく、鬼滅の刃過大評価されていますUfotable存在たからこそ、凡庸漫画が売り上げを大きく伸ばせたのです。シンプルな基盤を持つ他の少年漫画でも、莫大な予算を持つスタジオ制作すれば、同じように爆発的に人気が出るでしょう。この記事を書いている時点で、鬼滅の刃最終章にあり、多くの問題に苦しんでいるようです。これは、本来なら大きな成果に繋がるはずだった要素を軽視した結果です。だからこそワンピースの人気は一貫して高く、尾田栄一郎がその気になればさらに爆発的に伸びるのです。ブラッククローバーも導入や設定をきちんと積み上げた後で大幅に面白くなりますドクターストーンも序盤は遅いですが、その後は素晴らしい作品になります。私の意見を聞きたくない人でも、せめて一つだけ覚えてください。アニメーションや作画は、作者の作品がすでにしっかりと構築されている場合にこそ真価を発揮します。鬼滅の刃は多少の良さを持っていましたが、偉大な少年漫画でも革新的作品でもありません。ただ単純で、莫大な予算を持つ巨大スタジオに支えられていたというだけのことです。

100点中46点の作品

Permalink |記事への反応(3) | 23:37

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2025-09-23

ちんちんと焼死体

唐突だが、私はこの年代にしてはまあまあ稼いでいる方だ。

自営業で、時間の融通も効き、女一人でそこそこ経済を回せている。

しかし致命的な欠点がある。

金の管理ができない!!

ある金は片端から使ってしまカス金銭感覚の持ち主なため、大手取引から報酬が支払われるまでの繋ぎとして、メルレ、つまりメールレディをやってみることにした。

どういうことかというと、金をもらいながら男性客と話をするのだ。

大抵が猥談だという事前情報もあるが、私は、女を「おばさん」か「そうでない」かに二分するなら確実に前者に収まる年齢だ。つまりある程度場数を踏んで来てるので猥談抵抗が無い。

ので、始めてみた。

まずプロフィール写真作りから

これは簡単だった。

AI自分写真を読み込ませ、それっぽく別人に仕立て上げて貰えば良い。

間違っても身バレしたくなかったので、そのままの顔を使う愚行は犯したくなかったし、何よりも私はだいぶ太っている。

そのままの写真を使えば第二次対戦中のイタリア軍よりもすごい勢いで男性は逃げていくし、必死に追いかけたところで仕方がない。

そうなると少数民族戦士よりも顔を塗りたくり、誰だかわからないように加工して敵前に躍り出る他なくなる。

次にプロフィールの文面作り。

お恥ずかしい話、先述の理由から私はあまり男性経験がない。

ので、「初めて付き合った彼氏結婚したものレスに悩まされる人妻」という仮面を被った。

例えば「通話したい」とか「ビデオ通話がしたい」とか言われても、これなら「隣に夫がいるから……」と残念そうに逃げることができる。咳をしても一人なのに。

まりどういうことか、私は「マリカさん37歳人妻」というマジで何も私のプロフィールに掠らない人格を演じることになったのである

モテない女の性欲はすさまじく、今まで読んだ来た数多のFANZA知識を総動員して、それっぽい文面を考え、男性客に一斉送信。あとは返信を待つだけ。

具体的な数字、三人かかった。

一人目は地方在住の六十代男性

ビデオ通話できないならメールいらないよ」とわざわざ(金を払ってまで)返してくれたので、「寂しい😿」とゴネる。これにもわざわざ(金を払ってまで)返してくれる。ちょろい。

マリカさん、ツラは良いからな。だって実在しないもん。

二人目は首都圏在住の四十代男性

からビデオ通話の申し出があり、「夫が隣にいるから」「今すっぴんだし見られたら幻滅されちゃう」と恥じらってみせ、金を引っ張る。

マリカちゃんくらい綺麗ならすっぴんでも歓迎だよ」と優しい彼は言う。ちょろい。

マリカさん、ツラは良いからな。だって実在しないもん。

三人目がこれまた稼げた。地方在住、(マリカさんに比べたら)年下の男性。

年上のお姉さまに甘えたいのだろうというのが透けて見えたので、私は無意味に肩のストレッチとかをして張り切りながら相手をしていた。

世の中には露出狂というもの存在する。

自分性器を見せたがる人間気持ちなんてこれっぽっちもわからないが、三人目はとにかく見せたがった。

聳り立つ塔(暗喩)や、力無く倒れ白い川に伏す塔(暗喩)の動画やら写真やらがいっぱい送られてきた。

動画写真写真するだけで儲けが良く、私は「もっと見せて…♡」と人妻らしくしっとり懇願する。結婚なんかしたことないし彼氏学生時代にできたが最後、それらしい言葉FANZAしか知らないのでFANZAっぽくお願いする。

ちなみにムラつきはない。私は哀れなモンスターななで、二次元の男にしか興奮できない。

この頃にはすでに私は眠かった。

昨日は本業で真夜中まで作業をしていたので、落ちる頭と格闘しながら、眠気を飛ばすために海外ドラマ──よりによってサスペンスものだ──運営によってモザイク気遣いがなされた写真を開きもせず、テレビに映る焼け焦げた死体を見ながら何とか「すごく…大きいです…」「奥まで捩じ込んで…♡」とか言ってた。なんか違うの混ざったな。

マリカさんの顔だけで抜ける!」

散々私に写真を送ってくれた後、三人目はそう言って旅立った。たぶん賢者タイムみたいなやつだろう。私は「ようやく終わったか」と一仕事終えた顔をしながら布団に入り……

いやこれ何も仕事してないな

急に正気に返った。

本日の儲けは3000円ほど。

メールしてるだけで稼げる額にしてはデカいが、一回タクシーに乗れば吹き飛ぶ額だ。まあタクシーなんか使うから金が無くなるんだけど。

こんな端金のために時間無駄するならだったら資格試験勉強して生涯年収上げた方が良くない?

抜いてもないくせに賢者タイムを迎えた私は今、ガリガリくんホワイトサワー味を食べながらこれを書いている。

男性客のプロフィールを見れば何を言って欲しいかは大抵わかる。

男性客の返信を見ればどういうふうに扱われたいかは大抵わかる。

しかしながら、あまりにも虚無だった。やりがいがなかった。

またつまらぬことに時間を使ってしまったので、これを食べ終わったら海外ドラマの焼死体を眺めながら眠りにつこうと思う。

報酬振り込まれたら退会しよっと。

Permalink |記事への反応(1) | 00:29

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2025-09-22

anond:20250922223900

何でぼっち巨乳だと分かってるの?劇中ずっとナーフされ続けてきたのに?って前提で唐突に脱いでたので余計唐突なんですね

軸を持って原作改変してきました!って前提がブレるんですよねあの描写

Permalink |記事への反応(1) | 22:45

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anond:20250922223033

違う違う

原作ぼっち巨乳だと理解してから配信で稼がせよう!」って流れだった

アニメだと巨乳メイドのくだりは胸ナーフと一緒に消されてるのに、唐突巨乳アピール水着が出てくるのよね

何故あそこだけ通したのか意味不明なんすよ

Permalink |記事への反応(1) | 22:34

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anond:20250922222346

アニメ11話の水着配信妄想メイド服の胸ナーフ前後関係唐突サービスシーンになってるんですけども

Permalink |記事への反応(2) | 22:28

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