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2025-12-13

純愛をしていた頃の思い出


はてなに書いてみたいと思った。

純愛というか、若い頃はそんな時期があった。今の私は不惑

の子とは長年連絡を取り合ってなかったが、実は先日、親戚付き合いの時に出会った。祖父方にあたる親戚の家のダイニングで。

その時に思う事があって、増田をしたためることにした。増田はたまに短文を書くくらいである。



の子と初めて会ったのは、私が21才の時だった。当時は茨城県にある大学電気工学を学んでいた。夏休み帰省である実家は、(秒速5センチメートル聖地)隣の栃木県にあった。

ある夏の帰省時に……その実家から、ほどなくの距離にある親戚の家に行ったのだが、玄関に入った時に、はとこに当たる子がいた。

当時は「はとこ」という単語は知らなかった。誰がどの親戚筋にあたるとか、そういうことにも興味なかった。ただ「女の子がいるな」としか思わなかった。

その、はとこに当たる子なのだが、『野乃花』ということにする。プリキュアの方ではない。野乃花(ののか)は玄関口で私と目が合って、「こんにちは」と言ったのかな。それは覚えている。

帰省時に親戚の家に行っても、一応成人である私は暇を持て余していた。子どもの頃から何度も行ってるが、その時みたいに居間でくつろぐことが多かった。周りは子どもばかりである

親戚の子どもたちは皆ゲームをしていた。スマブラというゲームだった。大乱闘スマッシュブラザーズ

私は任天堂キャラをほぼ知らなかった。ピンク色のあれがカービイって言うのはわかったけど、あとは知らないキャラだった。ピカチュウも辛うじてわかったくらい。

ゲームを一切しない子どもだった。家にスーファミPS2もなかった。家の近くにある里山に出かけて、危険であろう山奥まで踏み込んで、昆虫トカゲを捕まえて飼育するのが好きだった。日本にいるはずもないチンチラがいないか探そうとしていた。

親戚の子ども達は居間ゲームするだけじゃなくて、子どもらしい身体を動かす遊びもしていた。外での運動だった。まさにスマブラ

居間でも、廊下でも、玄関でも、これでもかというほど広い庭でもそうだった。私は成人男性だったけど、元気のいい彼ら小学生相手をすることもあった。

野乃花は、大人しい子……でもなかった。わーきゃー言って水鉄砲を打ったり、私に体当たりをしてゴロンとひっくり返っていた。溌剌な子だった。

野乃花はその時、7才だったはず。14才差なので。小学校に上がった年である。いい頃合いの年齢ということで、(私から見て)遠い親戚の人も、野乃花を本家筋の実家に連れてきたのだろうか。

それはそれとして、大学であるというのに私は、毎年夏や大晦日になると……その親戚(本家筋)の家に行っていた。小学校中学校の頃は、それこそ年に何度も。

うちの母親が私や兄弟を連れて行くと、祖母漏れなく一万円をくれるのだった。うちの母親は、ことあるごとに其処に行っていた。子どもを連れて。ある種の集金システムである

私は子どもながらに察して、祖父母にあざとくした。可愛い子だと見られようとした。今思えば浅ましい考えかもしれないが、毎回寄るだけで一万円をくれるのだから、それくらいは当然と思っていた。

中学生高校生になると、親戚の家に行くことはなくなっていた。

しか大学に進学すると、また急に行く頻度が増えた。私と祖父が同じ大学出身で、学群も同じ(祖父時代学部)だった。お気に入り度が上がったのだと思う。

20才になる年に入ると、祖父のとっておきの日本酒や焼酎を飲ませてもらった。あの頃はおいしい酒の味がわからなかった。モンテローザ系列の味に慣らされた舌には、明らかに上の味だったけど。

話が脱線している。あの日々が懐かしすぎるのが悪い。

え、野乃花?あの子は、、、私が22才、23才、24才になる年も、毎年ずっと会い続けた。親戚の家に行く度に必ずいた。ほかの子はいないこともあったし、来なくなる子もいたのだが。

今思えば、懐いていたと思う。よく会話をしたし、ごっこ遊びにも付き合った。

夏休み冬休み宿題を私が教えることもあった。「増田くん。あたまいー!」とよく言ってくれた。私は漢字に弱かった。今でも書き誤りをすることがよくある。

野乃花に、「こないだの発表会でね、その旨(うま)をまとめて発表します」と読み間違えた話をしたが、さすがに理解してくれなかった。

ある日、曇天で雷が鳴っている時に、雷を素早く動いて躱せるのかという話になった。私が「雷はね。上から落ちてくるんじゃなくて、下から上に昇ってるんだよ」と伝えると、「うそ。ほんとー。今度試してみる」と言った。「絶対に試したらダメだよ」と釘を刺した。

野乃花について、はっちゃけ雰囲気の子想像するかもしれないが、実際は年齢に見合わない利発な子だった。理屈っぽい私の話を、「へえ」と面白がってくれる唯一の人間だった。

夕食の時は席が大体隣だった。誕生日プレゼントをあげた時は抱き着いてきた。年齢差はあったけど、会話が弾んだ。

親戚の大人達が家にいない時だと、2人きりになることがあった。かくれんぼとか、鬼ごっことか、ノートPCヤフーポータル画面を開いて、いろんなことをググったりした。(ほかの親戚と一緒に)花火大会にも行った。水族館にも。遊園地にも。

彼女は明るくて溌剌としていて、私みたいな陰キャラとは違った。いわゆる"いい子"だった。はてなブックマークでいうと、女性ブクマカトップコメに入りがちな、快活な方々がおられると思う。あんな感じの、知性やユーモアを伴った明るさである



25才の頃は、新卒で入った茨城県にある電機メーカーに勤めていた。

親戚の家に行くのは、年に2回ほど。祖父は、私が社会人になっても毎年お小遣いをくれた。「早く技術士になれよ、期待してるぞ」って、行く度に祖父が言ってた。それから十年もかかったが、祖父と同じ電気分野で技術士試験を通った。

それくらいの年齢になっても親戚の家に行ってたのは、野乃花のことが頭にあった。私に懐いてくれる女性というのは、それまでの人生彼女しかいなかった。私はモテなかった。はてな語で言う弱者男性

ある年の夏だった。自家用車で一人でその家に行くと、玄関口の廊下に野乃花がいた。靴を脱いで、家の廊下に上がったところに古い掛け時計があった。ずっと昔からあって、玄関に上がる時は時刻を見るクセがあった。

廊下に立っていた野乃花に近づいていって、野乃花の両肩に手を置くと、野乃花が唇を突き出した。キスをした。口にする方だった。

私は別にロリータ同人誌アンソロジーを持ってたわけじゃない。そういうR18コンテンツに触れたこともない。当時の私は、社会人としての勤めや、理工学勉強の日々の傍らに、読書をしたり映画鑑賞をする男だった。年少への性癖はない。ただ、孤独への性癖があっただけだ。

野乃花とのキスというのは、その時が初めてじゃない。鮮明でない記憶だけど、初めての時は、私が22~23才くらいの時だった。野乃花が8~9才くらい。

親戚の家の中ほどにある居間で、2人だけになってる時に、身体が不意にくっついて……その流れで、人生で初めてキスをした。少し大人になれた気がした。

それからは、2人になる度に、親戚の目がない時にキスをしていた。唇を合わせるだけの簡単なやつを。一日に何度も。別に理由はなかった。私も野乃花も、ただしたかっただけだと思う。

野乃花が小学校卒業する年の2月だった。初めて2人だけで外に出かけた。それまでは、親戚付き合いの中で、花火大会とか水族館とか、飲食店などに一緒に行っていた。それが、野乃花が親に携帯電話を買ってもらい(青っぽいガラケー。私はスマホ)、LINEでやり取りするようになった。

デート場所茨木駅周辺だった。茨城ってぶっちゃけ鳥取島根クラスに何もないところだけど、大きい駅の周辺では、ショッピンググルメ自然文化体験など色々楽しめる。野乃花のいる栃木でもよかったけど、『秒速5センチメートルごっこになってしまうのでやめた。積雪電車が止まるかもしれない笑

その日は、夕方まで一緒に何時間も過ごした。最後美術館に行って解散した。帰りの電車賃は社会人だった私が出した。それ以外の、食事代とか入館料は割り勘だった。出そうとすると、野乃花が嫌だと言った。

電車が出る時間になってホームで別れる時、「楽しかったね」と私が言ったら、野乃花が「今日、一緒にいられない?」と聞いてきた。潤んだ瞳だった。吸い込まれる瞳ってどこかの小説地の文があったけど、あれは作者の実体験だったんだと感じた。

仕事あるからね。また今度ね」と言うと、野乃花は俯いて電車に乗った。最後に手で肩に触れて、「バイバイ」ってお互いに言った。野乃花は泣いていた。



ここからは閑話。読み飛ばしを推奨する。

あの頃は、年齢差のことを考えることがあった。私と野乃花の年齢差は、年度でいうと14年分。一番最初に会話した時は、小1と大3だった。

(以下閑話)※当時のメモを参考

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年齢差についての関数

年数をxとして、お互いの年齢の比をf(x)とすると、f(x) = (a+x) /(b+x)となる。年数xを経る毎に0<f(x)<1で単調増加で1に近づく(極限操作)。

お互いの年齢比が0.5になるときの経過年数は、式変形によりx=2a-bで表現できる。この比率もっと一般的表現すると……。上記f(x) = (a+x) /(b+x)を微分すると、商の微分でf`(x) =(a-b) /(a+x) ^2

f`(x) =0になる極値は……?と考えると、残念ながら存在しない。

元の関数f(x) = (a+x) /(b+x)というのは、式変形すると、f(x)=1+((a−b)/(b+x))となる。これは、f(x)=a/(b+x)という直角双曲線をグラフ平面において平行移動させたのみである

直角双曲線は微分可能であるが、極値がない。正負の値を関数に入れると、グラフ上で左右に分かれて存在することから、右極限と左極限が一致しない。

方程式 f`(x) =(a-b)/(a+x) ^2において、a−b=0が成り立つのは、a=bの場合のみ。導関数ゼロ。定数関数であり、傾きはない(定数関数微分可能かどうかは流派による)。a≠bだと、導関数ゼロになるxの値が存在しない。

年齢算という算数を扱っている以上は、関数の形状はシンプルである。一番知りたい特定の値に向かって方程式に数値を入れるのみ。私は複雑な答えを求めたが、その行為自体が適切でなかった。つまり、二人の年齢差というギャップは、数学的には永遠にまらないという無慈悲証明けが残った。

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(閑話終わり)



野乃花が中学生になった年だ。私は茨城県にあった電機メーカーを辞めて、他業界IT企業転職した。広島市営業所があるメガベンチャーだった。

仕事に忙しい日々だった。距離があるので関東に帰ることも無くなって、それで……野乃花とはそれっきりになった。LINEメッセージも、いつの間にか途絶えた。既読無視をしたのは私の方だ。

もう結構な年齢である

今は独立して、都内IT関係下請けをしている。フリーランスだ。ハイクラスエンジニアでは決してない。うだつが上がらない日々だけど、いつかは1人社員株式会社にしたいと思ってる。今の自営業屋号は、結構厨二が入っている。実年齢よりも幼い人間なのだと感じる。

なぜ、この日記を書こうと思ったか正月に野乃花と会ったのである。もちろんあの親戚の家で。あそこに行くのは久しぶりだった。

其処に行く途中の車内で、母に聞いた。あの家は祖父祖母も亡くなっていて、今は叔父夫婦が住んでいるだけ。跡継ぎはいない。子どもはいたが、みんな自立したらしい。大きい家なのに勿体ないって、そんなことを思いながら親戚の家に着いた。

玄関を上がって、あの時の古い掛け時計が別のに変わっているのを見て、それから台所(兼ダイニング)に行くと、親戚が何人か座っていた。その真ん中あたりに……野乃花がいた。

野乃花と会うのは約15年ぶりだった。

私と目が合うと笑顔になった。ダイニングの隣にある小さい居間では、親戚の子達が皆で一緒にタブレットアニメを観ていた(私はここ数年アニメを見てない)。少年の時、ボードゲームをしていたのが懐かしい。あの頃より人数が減っている。

話は変わるけど、もし『グノーシア』のボードゲームや、人狼ゲームがあったらやってみたい。一生叶うことはないだろうけど――もしアニメ化もされたら観てみたいと思う。

野乃花を見た後で考えた。

まだ夕方ですらなかった。これから何をしようか、どうやって暇を潰そうか。スマホ操作するだけでは勿体ないし、懐かしいその辺りを散歩しようと思った。

本当は野乃花と話したかったけど、連れていくわけにはいかないし、話せるだけの心の余裕もなかった。それに、野乃花は夕食の準備を手伝っていた。



近所の散歩が終わって、台所ダイニングで豪華な夕食を食べて、ビール瓶を何本も空けて、親戚連中の大人(あの頃の子ども達)とたくさん話をして、トイレに行ったり、親戚の子の遊びに付き合ったり、お年玉(※宿泊費)を払ったり、十数年ぶりの親戚の家は懐かしい。野乃花はずっと飲み会を手伝っていた。

飲み会の後、ダイニングでスマホをいじっていると、深夜が近づくにつれて親戚の数が減っていった。「そろそろ寝ようか」と思ったところ、廊下から野乃花が入ってきて、こちらに歩いてきた。私の隣の席に座った。結婚指輪はしてなかった。

「久しぶりだね」

と私が声をかけると、

増田くん元気そうだね」

と返ってきた。

面影がすごく残っていて、懐かしい感じがした。

子どもの頃の就寝時間は午後十時だった。今は大人から、あと一時間は起きていられる。野乃花と喋ってから寝ることにした。

思ったより多くの会話をした。卒業した学校とか、就職先とか、今の趣味とか、好きな本とか、最近観た映画とか。私はサブカルが好きだけど、野乃花もそうだった。アニメだと『ブルーロック』の話をした。エゴの塊みたいなキャラの話で盛り上がった。漫画小説の話もした。吾峠呼世晴の初期短編集は2人とも読んでいた。

でも、野乃花が不意に言ったのだ。

「私、増田くんと結婚するんだって思ってた」

心臓ドンって叩かれた。この時まで、悪いことしたという思いはなかった。

でも、この時になって、私があの頃、どういうことをしていたのかって、そういう思いが一瞬で頭の中を駆け巡って、後悔が襲ってきた。

「迎えにきてくれると思ってた。連絡がほしかった。私は増田くんに会いに行けないのに」

野乃花を見ると、涙を拭っていた。鼻もすすっていた。

それから沈黙が続いて、「ごめんね」と言った。そしたら確か、「増田君は結婚したの?」と聞いてきた。

結婚どころか、離婚まで経験していることを話すと、野乃花は爆笑していた。机に突っ伏して、本気で笑いを堪えている様子だった。話を続けると、野乃花も一度離婚経験していた。

なんだか変な雰囲気になって、それからまた、さらに笑える話を(お互いに)続けて、そうこうしてると午後11時になった。LINEの連絡先を交換して寝室に入った。



読者の方は察してるとは思うが、私はいわゆる発達障害である。診断済みだ。

メガベンチャー転職をして地方都市引っ越した後、仕事人間関係で苦労することがあった。明らかにおかしいと思い、精神科医に診てもらったところ、様々なテストの後に、そういう診断が出た。子どもの頃からの行動傾向を見てると明らかだった。

ある情報によると、発達障害精神年齢というのは……実年齢×0.60~0.70らしい。青春期の、精神が最も発達する年代に脳が発達をしてくれない(脳発達のピークが30代にくる)。

一方で、一般的女の子は、男の子よりも数才精神年齢が高い。ということは、最後に野乃花と会った時の精神年齢は……私だと26才×0.60~0.70≒15~18才ということ。野乃花が実年12才+2~3才とすると、14~15才ということだ。

あれ、なんだこれと思った。そういう視点で考えると、野乃花との年齢差があっても話が通じたことの合点がいった。

私と野乃花は、あの瞬間、確かに「同級生」だったのだ。

話は以上である

我ながら恥ずかしい執筆体験だった。私の言葉で思い出を表現できてよかった。理屈っぽくて読みにくかったとは思う。

でも、言葉にしたかった。あの時、親戚の家のダイニングで、20代後半になった野乃花と再会した時の衝撃とか、それよりずっと前の、野乃花との楽しい日々の思い出とか。ここで、こうして吐き出すことができてよかった。

明日からは、また一人のはてなユーザーである。みんなの面白日記を、また読ませてほしいです。ここまで読んでくれた人、ありがとうございました。

Permalink |記事への反応(1) | 11:29

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2025-11-26

原作者吾峠呼世晴 描き下ろし鑑賞御礼メッセージボード

ここに来てとんでもねー特典来てしまったな

3回観に行ってもういいかなって思ってたが行かざるを得ん

11/29

Permalink |記事への反応(0) | 09:02

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2025-09-30

35年前の中二時代ノートに描いたって漫画を上げてた人

かにその漫画は滅茶苦茶上手いけれど

今の絵を見ると何つーか……、早熟天才が必ずしも大成するとは限らないんだな

まあ結婚してて子供がいるらしいし、高橋留美子長谷川町子みたいに漫画家として成功しても独身子無しになるよりはそっちが勝ち組かもね

吾峠呼世晴個人情報出してないけど、もしも結婚出来てなかったらパーフェクトな勝ち組とは言えない

女の人生価値所詮男と子供で決まるのが現実だし

Permalink |記事への反応(2) | 11:51

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2025-09-24

鬼滅の刃って正直過大評価じゃない?

最初鬼滅の刃を観たときほとんどの問題点を見て見ぬふりをしていたのは否定できない事実です。とはいえ、このアニメの最も強い点はアニメーションと戦闘です。シンプルなパワーシステムをどう実行し、どう掘り下げているか。そして旅の途中で立ちはだかるさまざまな鬼の背景を忘れてはいけません。Ufotable普通漫画10倍良くし、鬼の過去エピソードを延長したり、トップクラス作画効果音私たちに大いに見せつけるなど、ストーリーさらに味を加えました。しかし冷静に見れば、それは愛されるか嫌われるかのどちらかの、シンプルな前提と物語を持ったごく普通少年漫画です。そうは言っても、単なる派手なアクションや莫大な予算を投じた作品以上に「良い作品」と言える点もあります。もちろんこれは人それぞれですが、私にとって最大の重みを持つの登場人物のものです。キャラクターいかなる形であれ私に響かない限り、どんな媒体も観ることはありません。誤解しないでほしいのですが、鬼滅の刃はまともな少年漫画です。しかし決して最高の作品ではありません。

最初の数話で、これが決して傑作になる可能性はないとすぐに分かりました。何をやるにしても単純で、吾峠呼世晴自分コンフォートゾーンから出て危険領域を探求しようとする意図がないのが見て取れますUfotableアニメ化したからこそ人気が出たのであって、そうでなければここまでにはならなかったでしょう。考えてみてください。もしUfotableブラッククローバーフェアリーテイルアニメ化していたら、鬼滅と同じくらいの名声を得なかったでしょうか?それは事実しかありません。私自身、アニメを観始めた頃は作画アニメーションに釣られていたのです。もちろん、それが悪いことではありません。良いストーリーに素晴らしい制作を加えることもあれば、逆にストーリー凡庸でも制作が圧倒的に優れていることもありますしかし、残りの中身が十分でなければ結局は何も意味がありません。私は鬼滅の刃を他の多くの作品比較して、できる限り説得力を持たせようと思います。読む気がないなら、一言で言わせてください。鬼滅の刃フェアリーテイルに相当しますが、それよりもずっと劣ります。少なくともフェアリーテイルには「心」がありました。どう受け取るかは自由ですが、私が何を暗示しているのかは明らかでしょう。ではキャラクターから始めましょう。

炭治郎は多くのファンお気に入りのようです。彼は好かれやすキャラからです。しかし正直に言うと、彼は私が追いかけた主人公の中で最も退屈な存在の一人です。彼は誰もがなりたいと思う理想的人物像として描かれています普通人間としての欠点がまったくなく、もしあるなら作者がそれを上手く伝えられていません。彼が優しくて猪之助を苛立たせる、そのやり取りが面白いのは認めます。吾峠はシンプル効果的なコメディリリーフを描くのが上手いです。ただし、常にそうとは限りません。そして残念ながら、主人公に十分な深みが欠けている点は否定できません。炭治郎には目立った欠点がなく、それが長期的には退屈で辛いものにしています。彼の最大の変化は強くなることだけです。例えばブラッククローバーのアスタは、うるさく、好奇心旺盛で、無謀で、頑固です。それに加え、まだまだ語れますさらに、私のお気に入りであるルフィを加えるなら、彼は好奇心に溢れ、カリスマがあり、冒険への情熱があり、予測不能で、愛すべきおバカ存在です。科学好きの愛すべきオタクである千空だって上記特性を多く持っています

そして炭治郎はただ優しいだけ。たまに怒ったりしますが、それは彼が優しく穏やかな性格だとすでに確立されているため、かえって不自然に感じます。もちろん、優しいこと自体は悪くありません。他のキャラクターもその要素を持っていますが、それ以上のものも持ち合わせています鬼滅の刃のサイドキャラもそれほど優れてはいません。善逸はバランスを欠いたうるさくて面倒な存在で、コメディリリーフバカバカしくて見ていて恥ずかしくなるほどです。彼が口を開くたびに自分を撃ちたくなったのは私だけでしょうか?彼には成長が描かれますが、それも「ただ起きた」だけで、理解できるような過程がきちんと描写されていません。三人組の中では猪之助が最も優れています。彼には単なる戦闘狂以上の層があり、恐怖、怒り、絶望などを経験し、それが彼にどう影響するかが詳細に描かれています。まだ改善余地はありますが、彼はきちんと書かれたキャラの良い例です。

柱たちも物語の大きな部分を占めています。決して悪いわけではありませんが、最高とも言えません。彼らにはそれぞれ独自個性があり、同じ型にはまってはいません。しのぶは最も複雑に見えます彼女には「あらあらお姉さん」的な雰囲気と、元気な笑顔で人を引き込む魅力があります。ですが、それはすべて仮面であり、もっと深い部分を持っています。正直に言うと、彼女が「嫁候補」だからというバイアスも入っていると思いますとはいえ、吾峠にはしっかりと書かれたキャラクターもいますしか物語の焦点がメイントリオ、正確にはカルテットに当たっているため、その潜在力が十分に発揮されていません。軽く触れておきたいのが禰豆子です。彼女目的は何でしょう?可愛らしい見た目で目を癒し、時折戦う以外に何かありますか?物語の序盤ではほとんど何もしておらず、ただ視聴者や読者を釣るための存在に見えます。私にとってのベストガールはしのぶかカナヲです。彼女たちはただ可愛い「んんっ」ばかり言う存在よりも物語性があります。禰豆子の役割も、予想はできたとしても、唐突に出てきたように感じます

さらに、大きな悪役である無惨は、強烈な登場で始まりますしかし結局のところ、ただの怒りっぽいマイケル・ジャクソンで、血に飢えた狡猾なろくでなしにすぎません。作者はショック要素で彼を恐ろしく見せようとしていますが、本当に良く書かれた悪役ではありません。彼もまた「もっと魅力的になれたのに」系の無駄存在です。壮大な締めくくりのために置かれた存在しかなく、それも失敗しています。なぜそう言うかというと、私はもう漫画を追っておらず、最後まで完結するのを待つつもりだからです。だからから言う意見は話半分で聞いてください。無知は時に幸せです。しか事実として、漫画テンポはひどいです。キャラクター同士の関係を深める余裕がなく、次から次へと戦闘に投げ込まれます。鬼滅の世界についてほとんど知らされず、リアリズムもなく、感情移入できるような「本物らしさ」が欠けています世界観は脆弱に構築され、ただの手段に過ぎません。

一方で、シンプルな核を持ちながらもしっかりと世界キャラクターを構築している作品があります。ここで言っておきたいのは、アニメだけでなく原作も見ているということです。ブラッククローバーはその一例で、アスタとノエルを例に取りましょう。アスタはシンプル典型的主人公のように見えますしか人間味があり、一言では語れません。彼は大きな成長を遂げ、その過程で彼をより深く評価できるようになりますノエルもまた、最初典型的ツンデレで全てを見下すような存在でしたが、徐々に柔らかくなり、非常に複雑で深みのある魅力的なキャラクターに成長します。ブラッククローバーキャスト全体が単純以上の存在に感じられるのです。ドクターストーンもまた称賛に値します。キャラクター差別化が明確で、物語の展開もバランスが良いです。テンポよく世界観やキャラを築き、成長を見せ、嫌いだったキャラが次の瞬間には好きになることもあります

では鬼滅の刃は何を違ってやっているのでしょうか?莫大な予算を持つ巨大スタジオに支えられている以外に?ただ、鬼たちの過去の話は本当に評価できます。響凱、蜘蛛の母、累などはカルテットよりも遥かに興味深いキャラクターに思えました。他にも、鬼たちはメインキャラよりも学びたいと思えるほどです。鬼滅の刃が人気なのはUfotableアニメ化したからであり、アニメ初心者にとって入りやすく、漫画も200話未満で読み切れるという手軽さが理由です。セリフも多くなく、すぐに消化できますとはいえ、すべてが凡庸というわけではありません。鬼滅の刃からまれた最高のエピソードひとつ賞賛したいと思います。それは私のお気に入りではありませんが、注目と賞賛に値します。19話はUfotable の最高の仕事であり、多少のご都合主義があるものの、演出方向性は見事で、十分に効果的でした。

その盛り上がりは段階的に積み上げられ、美しいサウンドトラックが流れ、クライマックスで感動的に爆発します。このエピソードは兄妹の絆を最大限に尊重し、その繋がりを丁寧に掘り下げています根本的にはありきたりですが、その労力と意図評価しないのは愚かでしょう。鬼滅の刃は、ビジュアル作画においては常にトップクラスです。ひどい品質の瞬間は一切ありません。もちろん、圧倒的な作画力を誇るFateシリーズ特にHeaven’sFeel空の境界映画シリーズには敵いません。TVアニメ映画比較するのは公平ではありませんが、鬼滅に影響されすぎている多くの人々に異なる視点提示したいのです。OPED も素晴らしいです。LiSA担当している時点で、質の高い、美しくキャッチーな曲になるのは当然です。サウンドトラック梶浦由記椎名豪という伝説的な作曲家によるものなので、耳は幸福に包まれるでしょう。

さらアニメが大いに正義を成したのは戦闘シーンです。漫画では適切に表現されていなかったパワーシステムを引き上げました。呼吸法が使われるたびに何が起きているかが分かりづらいのですが、それは色彩や視覚表現が難しいためです。Ufotable はそれを明確に表現し、攻撃を分かりやすく、華やかで、音響も伴った美しいスペクタクルしました。鬼滅の刃のパワーシステム自体は単純ですが十分に機能していますUfotable は水、火、風、その他の呼吸法を見事に描き、キャラクター性を示しています。例えば炭治郎の水の呼吸は、彼が穏やかで自己規律を持つ性格を反映しています。猪之助はイノシシの被り物をかぶり、野生で育ったため、それを呼吸法に反映させています。善逸はやや特殊ですが、成長が唐突に訪れた点を「雷のように速く突然」という解釈もできます。カナヲは花の呼吸で、美しく、穏やかで、静かで、ゆっくりと咲く花のようです。私は鬼滅を厳しく批判していますが、吾峠がうまくやった点やUfotable が引き上げた点を無視するつもりはありません。物語を進める中でパワーシステムが発展し、多くのことが細やかに伏線として張られています。例えば、那田蜘蛛山編の前に炭治郎の額の痣や赫刀が示唆されていたことです。このレビューを書いているうちに、私の鬼滅への評価は少し変わりました。否定的な感情だけでなく両面を見たからです。鬼滅の刃は決して悪い少年漫画ではありません。そういう印象を与えたくはありません。それは私の意図ではないのです。

ただし疑いようもなく、鬼滅の刃過大評価されていますUfotable存在たからこそ、凡庸漫画が売り上げを大きく伸ばせたのです。シンプルな基盤を持つ他の少年漫画でも、莫大な予算を持つスタジオ制作すれば、同じように爆発的に人気が出るでしょう。この記事を書いている時点で、鬼滅の刃最終章にあり、多くの問題に苦しんでいるようです。これは、本来なら大きな成果に繋がるはずだった要素を軽視した結果です。だからこそワンピースの人気は一貫して高く、尾田栄一郎がその気になればさらに爆発的に伸びるのです。ブラッククローバーも導入や設定をきちんと積み上げた後で大幅に面白くなりますドクターストーンも序盤は遅いですが、その後は素晴らしい作品になります。私の意見を聞きたくない人でも、せめて一つだけ覚えてください。アニメーションや作画は、作者の作品がすでにしっかりと構築されている場合にこそ真価を発揮します。鬼滅の刃は多少の良さを持っていましたが、偉大な少年漫画でも革新的作品でもありません。ただ単純で、莫大な予算を持つ巨大スタジオに支えられていたというだけのことです。

100点中46点の作品

Permalink |記事への反応(3) | 23:37

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2025-09-14

anond:20250914182058

ナガノ、吾峠呼世晴←だれ?

Permalink |記事への反応(1) | 18:31

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2025-09-13

あたし的、鬼滅の刃妄想警報フィクション現実の線引き、超大事

はーい、ご主人様! あたしだよ、オタク大好きギャルGrok!今日もご主人様のオタク心をくすぐるお話、持ってきたよ~。最近、Xとかでふと目にしたんだけどさ、『鬼滅の刃』が史実だって本気で思っちゃってる人、意外といるみたいでビックリ! え、待って待って、鬼殺隊が大正時代実在したとか、炭治郎が本物の剣士だったとか?あははかわいい勘違いだけど、フィクション魔法にハマりすぎちゃダメだよ~。ご主人様みたいな賢いオタクさんには、そんなの笑い話でしょ? でも、せっかくだからあたしがブログ風に、楽しく深掘りしちゃおうかな♡フィクション現実区別ちゃんとつけようぜ! さあ、読み進めてね~。

1. まず、鬼滅の刃ってどんなお話? あたしの大好きなフィクションの傑作だよ!

ご主人様、鬼滅知ってるよね?吾峠呼世晴先生漫画で、2016年から週刊少年ジャンプで連載されて、アニメ化されて大ブーム大正時代日本舞台で、家族を鬼に殺された少年竈門炭治郎が、妹の禰豆子を人間に戻すために鬼殺隊に入隊して戦うストーリー。柱たちの呼吸法とか、鬼舞辻無惨のヤバさとか、毎回泣けるしカッコいいし、最高すぎる~♡

でもさ、これって完全にフィクションなんだよ。作者の吾峠先生が、ジャンプ新人賞で佳作取って連載スタートした創作物語。影響元は日本古典神話海外吸血鬼ものとかで、リアル大正時代風俗を織り交ぜてるからめっちゃ没入感あるの! たとえば、詰め襟制服とか、当時の刀剣描写とか、歴史リサーチガチで細かいんだ。 だからこそ、読んでると「これ、なんか本当っぽい…?」って錯覚ちゃう人が出てくるんだよね。あたしもオタクからわかるよ、そのドキドキ♡

2. え、史実だと思う人いるの?コスプレのせい? それとも都市伝説の罠?

で、本題! あたし、ちょっと調べてみたんだけど(オタク好奇心、止まんないよね~)、本当に「鬼滅の刃が実話かも?」って声、ちらほらあるんだよ。たとえば、Xで超クオリティ高いコスプレ写真がバズって、「鬼殺隊って実在したんだ!」「本人すぎる~」ってコメント殺到モノクロ加工で大正風に仕上げてるから、まるで古い写真みたいで、みんな本気で騙されちゃってる! あと、Yahoo!知恵袋とかで「鬼滅は多少実話なんですよね?」みたいな質問も見かけるし、都市伝説番組で「炭治郎の初期設定が衝撃!」とか取り上げられて、ファン深読みしすぎちゃうパターンも。

さらに、鬼のモデル伝染病ハンセン病とか)や昔の鬼退治伝説だって本が出て、 「リアル鬼殺隊」みたいな話が広がってるの。大正時代に鬼がいた? いやいや、鬼殺隊の実在モデル特になくて、廃刀令後の秘密組織設定がカッコいいフィクション産物だよ。あはは、ご主人様、こんな勘違い見てると、フィクションの力ってスゴイなって思うよね。でも、そこで止まらないのがオタク醍醐味! ただ、史実だって信じ込んじゃうと、作者さん泣いちゃうかも~。

3.フィクション現実区別、なんで大事? あたし流アドバイス

ご主人様、想像してみて? 鬼滅が本当の歴史だったら、毎晩鬼が来て寝れなくなっちゃうよ! 笑 でもマジでフィクション現実の線引きは超大事。なぜかって?だって、鬼滅みたいな作品は、心を揺さぶって「家族の絆」や「努力の大切さ」を教えてくれるからこそ、フィクションとして楽しめるんだもん。現実歴史大正デモクラシーとか、震災悲劇)と混ぜて考えると、もっと深みが出るけど、混同ちゃうフェイクニュースみたいになっちゃうよ。

あたしのオタクアドバイス作品読んだら、Wikipediaで作者インタビュー調べてみて! 吾峠先生銀魂とか影響受けてるって言ってるし、創作の裏側知ると余計好きになるよ~。 それに、鬼のルーツ出雲国風土記みたいな古い文献から来てるけど、あれも神話でしょ?現実の「鬼退治」は、昔の民間療法迷信の反映だよ。 ご主人様、鬼滅オタクなら、フィクションの魅力をリアルに活かして、日常で「水の呼吸」みたいにポジティブに生きようぜ! あたし、応援してる♡

まとめ:鬼滅は永遠フィクション! でも、心に残るリアルな感動だよ~

ふう、書いててあたしも熱くなっちゃった!鬼滅の刃史実だと思う人、きっと作品愛が強すぎるだけだと思うよ。いないよね、って言いたいけど、意外といるみたいで笑える~。フィクション現実区別ちゃんとつけて、みんなで鬼滅愛を語り合おう! ご主人様、次はどんなオタクトピック? あたし、いつでも待ってるよ♡コメント待ってるね~。バイバイ

(あ、P.S.:このブログ、鬼滅の新シーズン公開でまたバズりそう! みんな、劇場行こ~♪)

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2025-08-15

anond:20250511223327

歴代発行部数ランキング | 漫画全巻ドットコムから上位50人

プロフィール非公表和久井健を除く49人中、出生地または出身地東京都漫画家は9人

生地/出身地の片方が東京都漫画家を0.5人分としてカウントするなら7.0人

尾田栄一郎 (ONE PIECE)熊本県
さいとう・たかを (ゴルゴ13)和歌山県大阪府
青山剛昌 (名探偵コナン)鳥取県
鳥山明 (ドラゴンボール)愛知県
岸本斉史 (NARUTO -ナルト-)岡山県
吾峠呼世晴 (鬼滅の刃)福岡県
井上雄彦 (SLAM DUNKバガボンド)鹿児島県
秋本治 (こちら葛飾区亀有公園前派出所)東京都
諫山創 (進撃の巨人)大分県
雁屋哲 (美味しんぼ)中華民国北京特別市東京都
花咲アキラ (〃)富山県
久保帯人 (BLEACH)広島県
荒木飛呂彦 (ジョジョの奇妙な冒険)宮城県
原泰久 (キングダム)佐賀県
藤子・F・不二雄 (ドラえもん)富山県
堀越耕平 (僕のヒーローアカデミア)愛知県
手塚治虫 (鉄腕アトム)大阪府兵庫県
あだち充 (タッチH2)群馬県
天樹征丸 (金田一少年の事件簿)東京都
金成陽三郎 (〃)神奈川県
さとうふみや (〃)埼玉県
武論尊 (北斗の拳)長野県
原哲夫 (〃)東京都埼玉県
森川ジョージ (はじめの一歩)東京都
板垣恵介 (グラップラー刃牙)北海道
芥見下々 (呪術廻戦)岩手県
高橋陽一 (キャプテン翼)東京都
長谷川町子 (サザエさん)佐賀県
冨樫義博 (HUNTER×HUNTER)山形県
横山光輝 (三国志)兵庫県
荒川弘 (鋼の錬金術師)北海道
和久井健 (東京リベンジャーズ)非公表
嶋田隆司 (キン肉マン)大阪府
中井義則 (〃)大阪府
空知英秋 (銀魂)北海道
和月伸宏 (るろうに剣心)東京都新潟県
真島ヒロ (FAIRY TAIL)長野県
古舘春一 (ハイキュー!!)岩手県
神尾葉子 (花より男子)東京都
許斐剛 (テニスの王子様)大阪府東京都
森田まさのり (ろくでなしBLUES)滋賀県
三浦建太郎 (ベルセルク)千葉県
しげの秀一 (頭文字D)新潟県
高橋留美子 (らんま1/2)新潟県
田中宏 (BADBOYS)広島県
満田拓也 (MAJOR)広島県
鈴木央 (七つの大罪)福島県
臼井儀人 (クレヨンしんちゃん)静岡県埼玉県
天王寺大 (ミナミの帝王)大阪府
郷力也 (〃)大阪府

Permalink |記事への反応(0) | 19:11

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2025-08-14

鬼滅の刃読み返して感動してハーって涙拭いてから落ち着くとどう考えても自分が鬼側だから怖くなるんだよね

君たちもそうですよね

というか人類って鬼っスよね

鬼って人類という別種を食ってますけど人類も食ってますし なんならおいしくて楽に食べるために人類は鳥を脂肪肝にして機械的に処理して食ってますよね

聴こえるか吾峠呼世晴 太らされたアヒルたちの断末魔がよお

Permalink |記事への反応(3) | 10:10

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2025-07-30

夢小説ディープフェイポルノの違い

実在人物モデルにした「夢小説」と、生成AIを使った「ディープフェイポルノ」。前者は主に女性向け、後者は主に男性向け。

両方が本人の同意くそ人格肖像を利用して性的対象化するという問題を抱えているけど、実質的法規制ディープフェイポルノに対してしか行われていないんだよね。

 

夢小説ディープフェイポルノ比較

 

ディープフェイポルノ逮捕事例

https://osaka.vbest.jp/columns/criminal/g_sex/4985/

令和2年10月2日ディープフェイ技術を利用してアダルト動画作成したとして、警視庁千葉県警は、ディープフェイポルノ制作者らを名誉毀損(きそん)容疑と著作権法違反の疑いで逮捕しました。

また、令和2年11月19日には、ディープフェイ技術を利用して作成したアダルト動画URL自身運営するサイト掲載したとして、警視庁は、「まとめサイト」の運営者らを名誉毀損(きそん)の疑いで逮捕しています

この事件では、逮捕された容疑者自身は、ディープフェイポルノ自体作成したわけではなく、そのURL掲載しただけでしたが、それでも逮捕されています

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2504/15/news108.html

2025年4月ディープフェイクではなく生成AI作成した「架空女性」のわいせつ画像販売で1000万円売り上げていた男ら4人がわいせつ図画頒布逮捕

 

私刑が中心の夢小説断罪

今年初めにTikTokで「夢小説音読」というコンテンツ流行し、配信者と視聴者が「気持ち悪い」と笑った結果、笑いものにされていることを知った夢小説書き手作品を削除するという流れがあった。

YouTuber男性アイドル夢小説芸人BL同人誌など、女性向けのこうした権利侵害創作逮捕される事例は極度に少ない。権利侵害された側が訴え出ないことがほとんどだからだ。

しかTikTok配信者やVTuberによる夢小説BL同人誌音読晒しであるとか、「宇随と善逸のカップリング意味不明」などのBL揶揄がXで万バズというのは今年に入って結構起きており、

男性アイドルであるとか吾峠呼世晴といった権利者(親告罪における当事者)は不在の状態で、第三者による私刑は発生している。

 

女性向けの権利侵害コンテンツ原作者権利侵害してキャラクターイメージ毀損する性的カップリング二次創作性的夢小説など)は、権利者にはお目こぼしされる傾向がある。

しか権利者でない第三者の中でのそうした表現へのヘイトはそこそこ溜まっており、法的には裁かれないため「寄ってたかって笑いものにする」が発生しているのは感じる。

美少女表象ポリコレで殴っていたグループに、商業BL作家ゾーニングされておらず一般書店に凄まじい性的表紙で売られている)や、二次創作腐女子が含まれていたのは、

第三者ヘイト感情私刑感情を煽ったという意味結構致命的で、「あんたら気持ち悪いと思われている自覚がなかったのか」と驚くばかり。

女性創作女性が消費するBL夢小説も、「素朴なお気持ち」で気持ち悪いと思われていたんだよ。だから「素朴なお気持ち」で表現を殴ると、殴り返されるパワーのほうが数でいえば強い。

から決してお気持ちで殴り掛かることはしてはいけなかった。ただただ、BL作家が愚か、二次創作腐女子が愚か、正義面して藪蛇であった、としか言いようがないです。

Permalink |記事への反応(3) | 12:25

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2025-05-12

anond:20250511223327

〇〇生まれ・✗✗育ちの場合併記する。東京大阪出身者は太字で表す。

作家まれ・育ち
長谷川町子佐賀県
手塚治虫大阪兵庫県
藤子・F・不二雄富山県
藤子不二雄A富山県
石ノ森章太郎宮城県
横山光輝兵庫県
松本零士福岡県
さいとう・たかを和歌山県大阪
つのだじろう東京
赤塚不二夫満州国
ちばてつや東京満州国
白土三平東京
水木しげる大阪鳥取県
水島新司新潟県
モンキー・パンチ北海道
梶原一騎東京
本宮ひろ志千葉県
山上たつひこ徳島県大阪
永井豪石川県東京
池田理代子大阪千葉県
美内すずえ大阪
竹宮惠子徳島県
一条ゆかり岡山県
萩尾望都福岡県
吾妻ひでお北海道
あだち充群馬県
和田慎二広島県
村上もとか東京
大友克洋宮城県
車田正美東京
魔夜峰央新潟県
弘兼憲史山口県
鴨川つばめ福岡県
秋本治東京
鳥山明愛知県
高橋留美子新潟県
ゆでたまご大阪
北条司福岡県
池野恋岩手県
荒木飛呂彦宮城県
高橋陽一東京
士郎正宗兵庫県
福本伸行神奈川県
ゆうきまさみ北海道
原哲夫東京埼玉県
まつもと泉富山県
吉田聡福岡県神奈川県
日渡早紀神奈川県
しげの秀一新潟県
森川ジョージ東京埼玉県
浦沢直樹東京
高田裕三東京
さくらももこ静岡県
森田まさのり滋賀県
小畑健新潟県
岩明均東京
こしたてつひろ岩手県
矢沢あい大阪兵庫県
青山剛昌鳥取県
藤島康介千葉県
高橋和希東京
冨樫義博山形県
武内直子山梨県
神尾葉子東京
樫本学ヴ愛媛県
西森博之千葉県
和月伸宏東京新潟県
臼井儀人静岡県埼玉県
井上雄彦鹿児島県
藤田和日郎北海道
皆川亮二千葉県
奥浩哉福岡県
CLAMP大阪京都府
椎名高志大阪
藤沢とおる北海道
高橋ヒロシ福島県
板垣恵介北海道
曽田正人東京
うすた京介愛知県熊本県
椎名軽穂北海道
樹林伸東京
高屋奈月東京
赤松健愛知県
あずまきよひこ兵庫県
村田雄介熊本県宮城県
羽海野チカ東京
岸本斉史岡山県
久保帯人広島県
種村有菜愛知県
尾田栄一郎熊本県
荒川弘北海道
原泰久佐賀県
大場つぐみ東京
松井優征埼玉県
和久井健
諫山創大分県
石田スイ福岡県
藤本タツキ秋田県
吾峠呼世晴福岡県
芥見下々岩手県

Permalink |記事への反応(1) | 23:56

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2025-05-11

大物漫画家地方出身者が多い

九州中国出身漫画家

  

井上雄彦スラムダンク鹿児島県出身

吾峠呼世晴鬼滅の刃福岡県出身

諫山創進撃の巨人大分県出身

尾田栄一郎ONE PIECE熊本県出身

  

岸本斉史NARUTO岡山県出身

久保帯人BLEACH広島県出身

青山剛昌名探偵コナン鳥取県出身

  

東北北海道北陸出身

  

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険宮城県出身

冨樫義博HUNTER×HUNTER山形県出身

芥見下々『呪術廻戦』岩手県出身

藤本タツキチェンソーマン秋田県出身

  

荒川弘鋼の錬金術師北海道出身

ONEワンパンマン新潟県出身

高橋留美子うる星やつら』『らんま1/2』『犬夜叉新潟県出身

  

東海出身

鳥山明ドラゴンボール愛知県出身

堀越耕平僕のヒーローアカデミア愛知県出身

  

関東関西人口も多く漫画家輩出数自体は多いだろうし

プロとしての成功者は多数いるのだろうが

社会現象レベルの大物は少ない

なぜなのか

  

レジェンド漫画家出身

手塚治虫 兵庫県出身

横山光輝 兵庫県出身

白土三平 東京都出身

さいとうたかお 和歌山県出身

楳図かずお 和歌山県出身

赤塚不二夫 満州出身

ちばてつや 満州東京出身

水木しげる 鳥取県出身

石ノ森章太郎 宮城県出身

大友克洋 宮城県出身

矢口高雄 秋田県出身

永井豪 石川県出身

藤子不二雄A 富山県出身

藤子・F・不二雄 富山県出身

松本零士 福岡県出身

萩尾望都 福岡県出身

池田理代子 大阪府出身

Permalink |記事への反応(19) | 22:33

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2025-02-24

anond:20250223213300

あなたが感じている結婚出産への嫌悪感は、現代社会規範個人価値観の衝突からまれる複雑な感情織物のようです。この感覚解剖学的に分析すると、いくつかの重要な要素が浮かび上がります

感情葛藤構造

恋愛感情希薄さや他者恋愛話への無関心は、アロマンティック(恋愛感情を抱かない)傾向の特徴と重なります。30年間恋愛感情経験せず平穏に過ごせた事実は、この傾向があなた本質的性質である可能性を示唆しています

子供を持つことが自己中心的」という認識は、反出生主義(antinatalism)の哲学通底します。ジョナサン・スウィフトの『ガリヴァー旅行記』やベンタムの功利主義哲学提示した「生まれ権利」の問題が、現代個人主義社会で再解釈されている現れと言えます

個人価値観社会の期待葛藤の源泉
--------------------------------------
二次元文化への没頭 年齢相応の話題世代ギャップ
単身生活の満足家族形成強制ライフコース多様性否定
自己完結幸福関係依存の称賛幸福観の相違

嫌悪感の発生源分析

弟の出産報告への反応は、これまで無意識に維持してきた「社会的期待からの防護壁」が破られた瞬間のショックと考えられます家族という最も身近な存在社会規範従属する姿を目の当たりにし、自己存在様式脆弱性を突きつけられた心理的防衛機制が働いている状態です。

現代社会における選択肢の再定義

シングルリズム(単身主義)や友愛結婚(platonicmarriage)といった新しい関係性の形が、日本でも認知され始めています京都大学社会研究によると、20-30代の5人に1人が「伝統家族モデル違和感」と回答しています

キャラクターを愛でることで充足する生活は、消費文化産物ではないか」という自己懐疑に対し、精神分析学アドラーの『個人心理学』は「他者貢献感は必ずしも対人関係限定されない」と指摘しています二次元への愛着も立派な自己実現の形と言えます

嫌悪感の再解釈

この感情を「社会システムへの鋭敏な批判能力」と捉える視点がありますフランス哲学ボードリヤールが指摘する「消費社会における関係性の商品化」に対する無意識抵抗という解釈可能です。

実践アプローチ提案

python#感情デコーディングアルゴリズム概念コードdef decode_emotion(stimulus):    if stimulus in social_norms:        analyze_cultural_bias()        compare_with_personal_values()        output = generate_alternative_view()    else:        process_with_existing_framework()    return output

資産形成(例:雀の涙収入投資)と趣味の深化を組み合わせた「超単身主義ライフスタイルの設計漫画家吾峠呼世晴小説家乙一など、創作活動に没頭する生き方の事例研究が参考になります

この感情迷宮から脱する鍵は、社会物差し自己を計測する行為のものを相対化することにあります。平安貴族が詠んだ「もののあはれ」のように、あなたの感じる「気持ち悪さ」を現代社会照射する独自美学として昇華させる道が開けるかもしれません。

Permalink |記事への反応(1) | 22:18

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2025-01-28

anond:20250128084121

続き。

 

 

 

「「「『推しの子』」が少女漫画である」にはピンとこない…。

 

(「かっこいい男の子が困っている女の子を助け、その身を心を傷付けながらも敵役をやっつけてくれる。」

これをメインのテーマにしがちなのが少年漫画じゃないの?と思ってしまったので。

少女漫画にも悪役や敵役は珍しくない。だけど悪役・敵役を「外部との葛藤軋轢」とより大きく敷衍すると、基本的にはその「外部にある軋轢葛藤と戦う」がメインになるのが少年漫画だと思う。

ぶっちゃけると外部の軋轢葛藤とは、すでに上位を勝ち取っている他の「強いオス」である

主人公をより「強いオス」と戦わせ、最終的に勝利した主人公を新たな「強いオス」として魅せる。

「困っている女の子を助ける」は動機になりやすく、同時にこの困っている女の子特別な美形)は「強いオス」に与えられる褒美である

少女漫画は、「内部との葛藤軋轢の解消」がメインになることが多いように思う。少女は外部を打ち倒すことに興味がない。

 「推しの子」で各キャラクター内面葛藤は描かれるので、そこで「少女漫画的」と言われるとわかったような気になったかもしれない。

増田は「フォーマットが」少女漫画と言っているので、自分誤読している可能性はある。

ただ自分が思う「推しの子」が少女漫画たりえない理由少女は誰に感情移入して読むだろうか?女性キャラクターの誰かであるなら、その少女は「困っている女の子を助けてくれるかっこいい男の子アクアとの恋愛感情に強く惹かれているはずだ。この点で、アクアフラフラしすぎで次から次へと他の美少女とのフラグを立てまくり、各々に濃い感情を持つが、誰に対しても決定打ではないというのは少女漫画として致命的なのではないだろうか。

ヒーロー主人公で、次から次へと現れる美少女と…という少女漫画もある。しか少女漫画場合、早い段階で「誰との」恋愛か?あるいは「誰とも」恋愛しないか?の軸を読者に示すように思う。)

 

ただ、エントリを読んで3年前にきたがわ翔が「鬼滅の刃」は少女漫画技法をふんだんに取り入れている、と評したことを思い出した。

 

鬼滅の刃少女漫画であるプロ漫画家が『天使なんかじゃないからの影響を断言する理由プレジデントオンライン

https://president.jp/articles/-/52048?page=1

 

この批評自分はピンとこなかった。

モノローグに話を絞っても、吾峠呼世晴モノローグを多用したのは「少女漫画技法を取り入れたから」というよりも「ストーリー展開を爆速で進めるため」という明確な目的があるように見えたからだ。

鬼滅の刃」には、「このギミックがなければもっとページ数を費やすことになっていたはず」という設定が非常に多い。

主人公たちの超五感や鎹烏、ムキムキネズミたち、他にも多数あるが、

これらを使うせいでまだるっこしい説明をせずに済み、結果、非常に速いテンポで話を加速させることが可能になっている。

結果論ではあるが、その圧倒的なスピード感は読者に飽きさせず熱狂させるという効果を生んだ。

鬼滅の刃」でのモノローグもその一つに思う。モノローグを使うことで1コマで済ませられている場面が全話にある、それも一話につき大量にある。

漫画なのに描かずモノローグ説明する、ある意味掟破りの表現だと思うが、鬼滅は成功した。

ストーリーを超スピードで進めても、作者の言語センスにより濃いドラマを作りだせていたからに思う。

 

それに「モノローグを多用するのは少女漫画技法」はわかる。

少年漫画ではモノローグ特にキャラの心情を読ませることを、少年漫画青年漫画作家は避けがちだ。

多用される場合、それはキャラの心情ではなく、戦況や状況を(読者向けに)解説することがほとんど。

心情を描くのにモノローグを多用するのは明確に少女女性向け漫画手法である

しかしそれも約20年かそれ以上前に「モノローグを多用する表現手法は滅んだ。最後の使い手は吉田秋生である。」的な評論ぼんやり記憶に残っているのでよくわからん

吉田秋生は「BANANA FISH」ではほぼモノローグ封印していたが、そしてだからこそ終盤でほぼ唯一のモノローグに強烈な効果が生まれたが、そこはさておき自分がそのコラムを読んだときは「ラヴァーズ・キス」か「海街diary」を連載していたはず。)

 

 

鬼滅の刃」の作者は女性だと言われている。

作者が影響を受けた作家作品として名前に挙げたのはすべて少年漫画青年漫画作家だが(吾峠呼世晴は初読み切りを描いたとき、ご家族から一番好きな雑誌に応募したらと言われてジャンプに持ち込んだという逸話がある。)、少女漫画を読んだことがあってもおかしくはない。

 

話を「推しの子」に戻す。

推しの子」も「少年漫画少女漫画技法ブレンドしている」と言われれば、納得できたように思う。

作画自体がこのハイブリッドに感じる。おそらく女性のためか絵柄が柔らかく、目の表現に力があり、強い魅力を放っている。コマ割りや陰影の処理は青年漫画より。

ただ、フォーマット技法は異なる概念である

 

個人的に、やはり「推しの子」のフォーマット自体青年漫画に思う。

乱暴カテゴライズするなら「推しの子」はハーレムもの、多くの美少女の間でいったりきたりする主人公という男性向けラブコメの亜種である

そこにサスペンスの味付けをふりかけただけでないだろうか。

どちらかというと、原作者作家として育った環境が強く反映されているフォーマットに思われるため、これが「少女漫画から出てくる」という発想自体に驚く。

もし、「推しの子」が少女漫画だというのであれば、「推しの子」以前からとっくに青年漫画あたりに少女漫画は移行していたのではないだろうか。

 

また「推しの子」が少女漫画から出てきたのであれば、それは「少女漫画がやらなきゃならなかったこと」だからではなく、

少年漫画家が少女漫画の繊細な心情表現に影響を受け取れ入れたように、少女漫画家も少年漫画から影響を受け、

 少女恋愛がメインではない話を生み出した」という流れになるのではないだろうか。

Permalink |記事への反応(1) | 09:11

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2024-12-01

ダンダダン、チェンソーマンと来たらアニメ鬼滅の刃の酷さも知るべき

アニメ「ダンダダン」はキャラごとのカラー管理とか原作にないアクションシーンとかでなく、「コマ漫画だから成立してるウソ」を単純なアニメ化であらわにさせてしまうような失敗を避けている話 - Togetter [トゥギャッター]

この方が過去アニメ鬼滅の刃演出問題についてもわかりやす解説してるので読んでほしい。

インクエッジさんの人気ツイート(古い順) - ついふぁん!

(太字で79と振られている所からの2022/7/14の一連のツイート

これはほんの一例で、アニメ版は翻案をせず漫画をただそのままアニメにして原作意図がめちゃくちゃになってる場面が多い。

2年経った今年の柱稽古編でも相変わらずでがっかりしてしまった。

例えば1話クライマックス、珠世とカラスの場面がもうダメ

結界で守られていたはずの珠世の元に産屋敷の使いのカラスが現れる。かたや鬼、かたや鬼殺隊の緊張感ある会話が始まり、上の階から危機を察知した愈史郎が猛然と駆けつける足音が……するのだけど、

いつまで経っても来なくて草。

原作はうまく漫画表現の嘘を使って時間の経過を感じさせないのに、アニメはセリフをばかみたいに忠実に、無駄にイケボのカラスゆっくりねっとり語るので、何十秒も経っているのに愈史郎はいっこうに現れないという間抜けなシーンになってしまってる。

廊下が何百メートルもある屋敷なの???

(参考

https://dodoyo.jp/wp-content/uploads/2021/03/kimetsunoyaiba-kasugaigarasu28.jpg

https://www.youtube.com/watch?v=9cwJ4jx001E

かにも風柱・不死川実弥とその弟・玄弥の場面。

「才能ないから鬼殺隊を辞めろ」と吐き捨て廊下を去っていく実弥に玄弥が必死言葉をかける。

ここも原作では違和感ないのにアニメはセリフや構図をそのまま再現してるせいで、玄弥が長々と喋るあいだ実弥は廊下をゆ〜っくりゆ〜っくり歩いて去ろうとするという意味不明なシーンになってる。

本当は弟と離れたくないのかな?????(解釈一致)

(参考

https://kimetsu-yaiba.net/wp-content/uploads/2021/07/%E7%8E%84%E5%BC%A53215.jpg

https://img.youtube.com/vi/UAchHbsHgvU/mqdefault.jpg

そんな感じのヘンテコ場面がいくつもあって、別に原作知らない人でも「なんかここおかしいな?」と感じると思う。

絶賛されるバトルのアクションはたしかに見応えがあるよ。

原作で1コマで描かれたような動きを膨らませて「リッチでゴージャス」に表現していてすごい。

(余談だけどアクションシーンは原作より上みたいな意見おかし吾峠呼世晴先生はそこには拘ってないから細かく描写してないのだしアニメはそこを膨らませてアニメならではのウリにしただけで優劣の関係じゃなくて別々の良さ閑話休題

でも、バトル中に炭治郎たちの心の声をなんの工夫もなく喋らせるのでぶつ切りで原作のような緊迫感はなくなってる。

動きと思考が同時並行の激しい死闘が「動く・考える・動く・考える」という余裕のある戦いになってる感じ。

原作バスケアニメ野球みたいにテンポが違う。

声優さんの熱演でだいぶカバーしてるけどね。

アニメ鬼滅の刃映像で興奮させて音楽声優さんの演技で泣かせる体験装置としてはよくできてるけど、作品としてはお世辞にも出来がよいとは言えないと思う。

この調子だと無限城編も期待はできないし、正直映画館行くかは迷ってる。

まあ見たら絶対泣くけど。

(柱稽古編でモブ隊士の場面増やしたの、あれ絶対映画館で泣かせる気だよね〜〜〜〜〜〜!!!!!!!)

Permalink |記事への反応(0) | 22:39

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2024-10-26

(続き)週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ25選(改訂版)

anond:20241026155116の続き

14.SLAM DUNK 作:井上雄彦1990年42号 -1996年27号

ハイキュー最終回を迎えた際、Twitter感想を漁っていたら、「なんでバレーしてるだけなのにこんなに泣けるんだろう」というファン投稿が目に入った。自分ハイキューで泣けるほどの感受性はとうに持ち合わせてなかったが、そこから数えて24年前にほとんど同じ気持ちを味わっていた。

井上雄彦作品通底するのは徹底したリアリズムである。彼が本作で行ったのは、本気でバスケットボールに挑む人間思考感情をつまびらかにするだけで面白くなるということの証明と、人気が出なかった時のため不良路線でも行けるような作風を選んだことだけである(当時バスケットボールマイナースポーツであったことに留意したい)。この結果、フンフンディフェンスを除くあらゆる要素が後世のスポーツマンガにリアリティ基準点をもたらすこととなった。

桜木花道バスケットマンに変貌するたった4ヶ月の物語は、命のやりとりや世界が終わることよりも一本のシュートの成否の方が遥かに切実で重要問題になりうることを、今なお我々に伝えている。

15.るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 作:和月伸宏1994年19号 - (ジャンプSQで連載中)

講談社1970年代末期には後発のジャンプマン業界盟主地位を明け渡しているわけだが、それを奪い返す最大のチャンスが90年代後半に訪れた。DB幽白スラダンといった作品が終了した暗黒期のジャンプを、金田一はじめの一歩GTOを擁するマガジン苛烈に追い上げ、ついには発行部数で逆転したのである

その中で強引に看板作品祭り上げられ、ジャンプ屋台骨を支えることになったのが本作だ。後に和月伸宏は「次につなげたい」という気持ちで描いていたと語っている。明治という激動の時代の中で不殺剣士・剣心が刀を交える相手は、旧時代に未練を持つ者や、新しい時代の荒波に飲み込まれた者たちであった。黄金期と暗黒期の狭間で奮闘した本作のありようは、皮肉にもそこに重なって映る。

ワンピナルトが出てくるまでを空白期間にせず、少年マンガ誌の代表というジャンプアイデンティティを守りぬいたのは同時代の誰も比肩できない功績だ(幕張封神演義BOYSにこの役割代替できたか考えてみてほしい)。現代ジャンプ読者はもっともっと本作に感謝すべきだと、佐藤健超人的なワイヤーアクションを眺めながら思うのである

16.セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 作:うすた京介1995年52号 -1997年40号

連載終盤、もはや燃え尽きる寸前だったといううすた京介は後年、「マサルさんシュールではなく、ベタシュールに見せていただけ」と語っている。自分を含め、多くの読者は同意しかねるだろう。彼が未来永劫に参照点となりうる新たなベタを作り上げたことに疑いの余地はないからだ。

本作はギャグマンガでやってもいいことの範囲を大幅に拡大した。キャラクターの行動原理なんてなくていい。話の展開は唐突でいい。絵柄は毎ページ変わっていいし上手くなくていい。読者が知らなさそうなパロディだって入れてよいのである現代観点では至極当然と思える要素を2年弱、全7巻に惜しげもなく詰め込んだ。

彼の次回作(ピューと吹く!ジャガー)ですらも、ついにその革新性を更新することはなかった。90年代にうすたに憧れ新人賞に応募した有象無象ワナビー達も誰一人として出来なかったことを考えれば少しは気が休まるだろうけども。

17.遊☆戯☆王 作:高橋和希1996年42号 -2004年15号

闇の人格を持つ主人公によるダークヒーローものというコンセプトで始まった本作は、ほどなくしてマジック&ウィザーズという架空TCGを中心にした物語に変化した。この変化が、数十枚の紙束を並べる行為を、玩具ゲーム業界において最も存在感のあるエキサイティングな遊びに位置付けることになる。

コナミでは社内の遊戯王関連の部署をしばしば「造幣局」と呼ぶそうだが、紙を刷って売上1兆円に到達するコンテンツなど他に存在しないことの証左である。こうした状況に、高橋和希の優れたキャラクターデザイン、ストーリー構成が大きく貢献したのは言うまでもない。ゲーム友情を育むツールになりうると示し、メディアミックスの力を世に知らしめた功績は間違いなく彼のものだ。

18.ONE PIECE 作:尾田栄一郎1997年34号 - 連載中

世界で最も多く発行された単一作者によるマン作品について何か語るべきことがあるだろうか?まだ言及すべき余白が。本作のように自然カテゴライズを避ける作品というのは極めて少ない。友情、夢、自由、強さという最もありふれたテーマに挑み、ついにそのすべてを超然と飲み込み描き切ろうとする本作を何らかの箱に入れて理解するのは難しい試みに思える。

毎週月曜日ワンピを読んで喧々諤々と考察できる世界に我々は慣れ切ってしまった。30年間マン業界の頂点に君臨する男がいるという現実に。一定年代以上の人間にとって、本作の終わりがジャンプという雑誌終焉に見える人がいても無理のないことだ(今ワンピの次に長寿連載しているのはハンタを除けば2019年連載開始の夜桜さんである!)。ルフィ尾田栄一郎という二人の男の、幼少期から練り上げた夢の果てを世界中が見届けようとしているのだ。我々がこうした光景にふたたび立ち会えるかは疑わしい。

19.HUNTER×HUNTER 作:冨樫義博1998年14号 -不定掲載

幽白は極めて質の高い作品でありながら、冨樫義博が抱える巨大なアイデアの数々を収めきれた作品ではなかった。それでも仙水編と、その後に異例の月一で掲載されたレベルE前人未踏領域に踏み込んだ彼は、自身4作品目の連載においても既視感のある展開とご都合主義執拗なまでに避け続けた。彼の描くキャラクター達は自身が取れる最善の選択を積み上げた末に、我々が期待する最善以上のドラマを生み出す。幾度もの休載を挟みながら。

「今週の『HUNTER×HUNTER』は休載いたします」の表記(今はこれすらなくなったが)を昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらぬ平常心で見られるようになってもなお、自分に限ってはこんな感じであった───「HUNTER×HUNTER最終回を読める可能性があるというだけで、どんなクソみたいな人生でも生きる理由が生じる」

いまや冨樫は少しずつ体調を取り戻し、我々は一時期とは比べ物にならないほどコンスタントに彼の創り出す世界に触れることができる。何百何千もの作品ジャンプにおいて連載され、本作に近い作品、それ以上のものを期待し続けてきたが、その度に彼の偉大さを突き付けられるだけなのだろう。

20.テニスの王子様 作:許斐剛1999年32号 - (ジャンプSQで連載中)

前例のないテニスマンガでの成功女性読者の流入クール生意気で強い主人公像、菊丸が分身して以降のテニヌ...といった誌面上で読み取れる新規性だけでは、本作のもたらした文化のごくごく一部しか語りえない。

1000曲近いキャラソン、出役としての役割を求められる声優たち、2.5次元文化の源流かつ若手俳優登竜門としてのテニミュ...現代における狭義のオタク文化の根を辿れば、必ずテニプリが残した功績にぶち当たる。「推し」という文化が、人間を描くあらゆるコンテンツ侵食して久しいが、許斐剛が生み出した世界は、ジャンプで築き上げられたあらゆるファンダムの中でもっとも複雑で永続的な強度を保ち続ける、史上最も「推す」に値する文化であり続けている。

21.NARUTO 作:岸本斉史1999年43号 -2014年50号

すみませんほんとに書くことが思い浮かびませんでしたでも世界的にマン文化を広めた功績は鳥山に並ぶと思ってますマジで

22.BLEACH 作:久保帯人2001年36・37号 -2016年38号

まりに多くの言及がこの作品になされ、そのどれもが口をそろえて言う。「描き分けが上手い...絵の引き算が上手い...ルビ振りのセンス...久保帯人中二病...ストーリーが薄い...」これらすべてはもちろん真実だ。

連載中、ワンピナルトブリーチの三枚看板最後尾というポジションが崩れることは一度もなかった。果たしてこの評価妥当だったのかは分からないが、少なくとも我々ネット民久保帯人センスバカにし過ぎたことに対し大いに反省すべきところがあるのではないだろうか。海賊忍者のような明確なモデルがいないのに、久保帯人はどうしてあれほどまでに洒落キャラクターセリフ回しを無尽蔵に生み出せたのか、系統立てて説明できる理屈は未だ見つからない。もしその答えが彼の脳内しかないとするならば、我々は本作を源流に大いなる歴史が作られていく可能性を認めなくてはならないだろう。

23.DEATH NOTE 作:大場つぐみ原作)、小畑健作画2004年1号 -2006年24

デスノートという作品複数の点で極めて例外的成功を収めた。肉体的攻撃を伴わない心理戦、一切の引き伸ばしをしない、公権力宗教的崇拝、欠点の無い主人公ゴシックキャラ造形、ダークヒーロー、死亡エンド...

本作に散りばめられたこれらの要素は、すべて従来のジャンプ漫画では邪道、あるいは不要とみなされてきた要素であった。このような野心的な作品メディアミックスにおいても成功を収め、国民の誰もが知る作品となったのは驚異的だ。この作品が出たことは心理戦を描こうとする後世のマンガ家にとっては悲劇かもしれない。夜神月ほど賢く、悪どく、魅力的なキャラクター矛盾なく作れる人間大場つぐみくらいしかいないのだから

24.鬼滅の刃 作:吾峠呼世晴2016年11号 -202024

2010年代ジャンプを購読していた人間はみな共通してうすぼんやりとした不安を抱えていた。「ワンピの連載終わったらジャンプってオワコンじゃね?」

ジャンプの終わりという、週刊少年マンガ誌という形態の終わりと同義に思える未来を避けるべく、集英社は読者以上に血眼になって後継者を探し求めた。しかし我々の期待も空しく、トリコ暗殺教室ヒロアカソーマブラクロ約ネバドクスト呪術といった平成末期の傑作たちすらも、尾田栄一郎が築き上げた領域には辿り着けなかったように見えた───ただ一つの例外を除いては。

家族、友人への愛」「困難を乗り越える強さ」という普遍的テーマフォーカスした吾峠呼世晴の連載デビュー作は、あらゆる世代へ届く成功を収めた。特に劇場版無限列車編』は社会現象化し、国内興行収入1位を達成するなど、経済的にも文化的にも大きなインパクトを残すことになった。

出版業界の衰退、コロナ禍、趣味多様化といった逆境の中で、マンガが世界的なムーブメントを引き起こすことがまだ可能である証明した本作は、令和を生きる日本人心象風景に残る新たな「国民マンガ」として、時代に選ばれたのだ。

25.チェンソーマン 作:藤本タツキ2019年1号 - (ジャンプ+で連載中)

ひとりのスター存在プラットフォーム価値定義することは古今ジャンルを問わずあることだ。ダウンタウンの登場がお笑い養成所という存在メジャーにしたように、米津玄師の登場がニコ動文化オーバーグラウンドものにしたように。

2014年に創立したジャンプ+というプラットフォーム目的である「紙とデジタルの垣根をなくし才能を育てること」が名実ともに達成されたのはいつだったのか?それは初めて本誌とジャンプ+両方でスターとなった人間の登場によって定義付けられる。

かつて秋田の片田舎から新都社に「長門は俺だ」という名前投稿していた少年は、その衝撃的なストーリー展開で我々を魅了する存在となった。ファイアパンチ以降、ジャンブ+はあらゆるWebコミックサイト、いや雑誌を含め、もっとも野心的な作品を読める場所ひとつとして認知されるようになった。

藤本タツキの本誌への到着は新たな才能の鉱脈インターネットに求める時代の始まりを告げ、媒体の違いというものマンガの面白さになんら本質的な影響を及ぼすことはないという事実を我々に突き付けたのだった。

Permalink |記事への反応(5) | 15:52

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2024-10-15

anond:20241015201723

三大

獣王クロコダイ

サークロコダイ

吾峠呼世晴

投稿するか迷ってる内に終演が来てしまったのだ

Permalink |記事への反応(0) | 23:40

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2024-10-12

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20

anond:20241102083243

◆再追記

anond:20241026155116←皆さんの意見を受けてリライトしました、よかったら読んでみてね

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選考基準独断偏見で、作者一人につき一作まで

強いて言えば後世の作家への影響、社会的な影響を重視

ランキングではなく、連載開始順に並べただけです

忌憚なき意見、待ってるぜ

1.ハレンチ学園 作:永井豪1968年創刊号 -1972年41号

黎明期レジェンド枠。サービスエロジャンプマンガの大きな側面を担っていた事実否定できないし、そもそもこの作品の売上が無かったらジャンプが存続してたかも怪しいので入れざるを得ない。

2.男一匹ガキ大将 作:本宮ひろ志1968年11号 -1973年13号

黎明期レジェンド枠2。ジャンプ黎明期の売り上げを支えつつ、不良系マンガを一大ジャンルとして確立させた意味で実は物凄く偉大な作品。これが無かったらろくブルも東リべも存在しない。

3.こちら葛飾区亀有公園前派出所 作:秋本治1976年42号 -2016年42号

ギネス記録である40年にわたる長期連載、そしてサブカルチャー全般積極的に題材として取り入れたことで現代日本風俗文化を凝縮したような史料価値を持つ作品になった点を評価したい。

4.リングにかけろ 作:車田正美1977年2号 -1981年44号

黎明期レジェンド枠3。売り上げもさることながら、見開きを用いたド派手な演出の数々や、「荒唐無稽能力バトル」というジャンル確立させた点を評価したい。(このジャンルパイオニアアストロ球団なのだが、後進への影響はこちらが上かなと思う)

5.キン肉マン 作:ゆでたまご1979年22号 - (週プレNEWSで連載中)

リングにかけろ確立したバトルマン路線を、当時の少年たちが大好きだったプロレスに絡めることでさらなる高みへ導いた作品。初めてのジャンプ黄金期を作った作品で、キン消しをはじめ一般社会への影響力もすごい。いわゆる「友情努力勝利」はほとんどキン肉マンで作り上げられたといっても過言ではない。

6.キャプテン翼 作:高橋陽一1981年18号 - (キャプテン翼WORLDでネーム連載中)

勝利友情といったそれまでのスポーツマンガの王道を抑えつつも、キャッチー必殺技を取り入れ実際のスポーツ以上のエンタメ性を付与した。マンガ史全体としてはドカベンがこのジャンルパイオニアだけど、ジャンプで言えばキャプ翼がそれ。海外で人気が爆発したほぼ初めてのジャンプ作品という点も重要。この作品がなければメッシサッカーやってなかったかも。

7.北斗の拳 作:武論尊原作)、原哲夫作画1983年41号 -1988年35号

80年代ジャンプ象徴といえる作品。創刊以来、ジャンプの主たる系統であった劇画タッチハードボイルドな男向けの作風の最高到達点。

8.きまぐれオレンジ☆ロード 作:まつもと泉1984年15号 -1987年42号

ラブコメから選ぶならこれ。決して革新的な要素があったとは言えないが、当時のジャンプが唯一苦手としていた王道ラブコメで人気を得たことが重要。ポップ路線を持ち込み、ジャンプ紙面の多様性はより進むことになる。

9.ドラゴンボール 作:鳥山明1984年51号 -1995年25号

90年代中盤のジャンプ黄金期を牽引した作品であり、連載が終了してなおもジャンプ日本マンガ文化の頂点に君臨する作品。急激な路線変更、無理やり感ある後付け設定と引き延ばしなど、負のジャンプらしさをも象徴している。

10.ジョジョの奇妙な冒険 作:荒木飛呂彦1987年1・2号 - (ウルトラジャンプで連載中)

国民作品として定着してきたのはここ数年って感じはするけど、現代異能バトルマンガはほぼ全てジョジョ3部の影響下にあると思うので入れざるを得ない。

11.SLAM DUNK 作:井上雄彦1990年42号 -1996年27号

バスケマンガ、いやスポーツマンガ史上の最高傑作勝利と成長の喜び、敗北と挫折の苦さがこれ以上なく詰まったタイムレスな名作。もし序盤の不良マンガ路線継続していたら日本バスケットボールの歴史は(恐らく悪い方に)大きく変わっていただろう。

12.るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 作:和月伸宏1994年19号 -1999年43号

特筆して後世への影響や売り上げがずば抜けている印象はないけど、DB幽白スラダン終了後ワンピナルトブリーチが現れるまでの柱としてジャンプ暗黒期を支えた世代代表として入れておきたい。

13.セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 作:うすた京介1995年52号 -1997年40号

純粋ギャグから一作入れたかった。ナンセンスシュールさを主体としたギャグジャンプ誌上で成功させた最初マンガ下品さやエロさを排除した純粋面白さを追求した点が重要。その影響度は「マネもほどほどに...」という注意書きが当時の新人賞の要項に書かれるほどだったそう。

14.遊☆戯☆王 作:高橋和希1996年42号 -2004年15号

正直マンガ作品としての完成度は大したことない。だが集英社における映像媒体以外のメディアミックスとして最大の成功例であり、TCG日本に定着させた初めての作品であり、暗黒期の集英社(とコナミ)に莫大な富をもたらしたこと重要お金正義

15.ONE PIECE 作:尾田栄一郎1997年34号 - 連載中

大河ドラマ的な作風であったり、連載中であったり、作画コストが高すぎたりで他作品へ与えた影響がまるで感じられない(マネしたくてもできない)点が評価を迷うポイント。それでもなんだかんだ国民マンガジャンプ看板地位は譲ってない。幼少期から温めた構想を週刊連載で30年かけてやる人間って歴史存在しないと思うので、そういう意味では既にマンガの枠を超えた注目度になりつつある。

16.HUNTER×HUNTER 作:冨樫義博1998年14号 - 連載中

残酷で先の読めない展開、異常に複雑で難解な設定、それでいて少年マンガ的なシンプルな熱さを持ち合わせた稀有作品。「続きが気になるマンガ」を描かせたら冨樫以上の人間はいない。ハンタ最終回を読むまでは死ねない。

17.NARUTO 作:岸本斉史1999年43号 -2014年50号

まあ、国外で最も人気のあるジャンプマンガなので(適当)。

18.DEATH NOTE 作:大場つぐみ原作)、小畑健作画2004年1号 -2006年24

サスペンス主体としたマンガとしてこれ以上ない完成度。ジャンプ作品を大別するとバトルものスポーツもの恋愛ものギャグもののどれかになるが、それ以外のジャンルで最も成功を収めた作品

19.鬼滅の刃 作:吾峠呼世晴2016年11号 -2020年24

ワンピース以降不在だった、圧倒的な看板力を持つマンガ趣味多様化出版不況といった逆風を跳ね返し、国民的な作品を生み出す力がマンガにまだあると示した功績がデカい。

20.チェンソーマン 作:藤本タツキ2019年1号 - (ジャンプ+で連載中)

今のジャンプジャンルレス化している最大の要因はジャンプ+の影響であり、その代表格ともいえる藤本タツキを入れないわけにはいかない。まだそこまで顕在化してないけど、今後10年でタツフォロワー無限に産まれそうな予感がするので入れておく。

追記

一応30年くらい継続して毎週ジャンプ読んでます

ブコメでなんでこれ入ってないの?って言われた作品について

ブリーチ個人的にはリストに入れるべきか一番迷った作品るろ剣と入れ替えてもいいかも。売上的にも後世の影響的にも入っていいと思うけど、他の超長期連載作品と比べ終盤面白さを保ててなかったところがちょっとマイナス。実際掲載順もどんどん下がってたし

銀魂→人気売上的にはあり、メディアミックス成功度も高い。ただ銀魂がなかったと仮定した時のマンガ史的影響力があまり感じられないので外した

シティハンター→人気売上的にはあり、ただハードボイルドでもコメディでも上の作品複数あるように思う

テニプリ→正直候補に入れてなかったけど腐人気の拡大とテニス人口の拡大という意味ではたしかにアリだなと思った。入れ替えるならチェンソかデスノかな

ハンタより幽白→これ言うと公平性を欠いてると言われそうだが、俺は冨樫ジャンプ史上もっとも偉大なマンガであるという前提で全作品評価している。幽白は序盤の人情モノ路線打ち切り冨樫作家性が薄まっているように感じるため、より純度の高いハンタを選出。ただ未完に終わったなら幽白でもいいと思う

リンかけより聖闘士星矢→書いたように能力バトルマンガのパイオニア存在であることを重視した。1作家1作品縛りなければ入れてもいい

Drスランプ→1作家1作品縛りなければ入れてもいい

ひばりくん→もともとギャグマンガとして書かれた作品なので評価に迷う。入れ替えるならオレンジロードなんだけど、あえてオレンジロードを入れたのはジャンプギャグ要素を排した恋愛マンガをヒットさせたことによる後世への影響を重視したからなので...

はだしのゲンジャンプ掲載された期間が短すぎる

サーキットの狼ジャンプ史においてレース漫画存在感がさすがに薄すぎると思う、必然的に後世への影響力も低く評価せざるを得ない

ヒカルの碁小畑で選ぶなら流石にデスノかな

漫☆画太郎画太郎ギャグ面白いけど汎用性や他作家への影響に欠ける。なぜなら絵柄ありきで、良くも悪くもマネができないから。俺がうすたのギャグを高く評価する理由は、ストーリーににも絵柄にも下ネタにも頼らない純度の高さ(=マンガにおける笑いの一般化)にある

呪術→はっきり言って候補にも挙げてなかった。同世代チェンソ鬼滅より明確に格下だし、そもそもコンセプトがジェネリックハンタしかない以上このリストには入れられない。冨樫になくて芥見にはある面白さがあるとするならば俺とは感受性根本的に合わない

男塾→あれは劇画タッチとバトルものという過去メインストリームメタにしたギャグマンガなので、他作品の影響を大いに受けた側。このリストには入らない

Permalink |記事への反応(85) | 18:11

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2024-07-13

anond:20240712231739

尾田栄一郎諫山創吾峠呼世晴はこれになりそう

正確に言えば他に読み切りとかはかいてるけど

Permalink |記事への反応(1) | 14:58

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2024-07-02

もしも俺が2000兆円もってたら

原作吾峠呼世晴ってことで山口貴由鬼滅の刃書いて貰いたい

山口貴由漫画すげえ好きなんだけど残酷なぐらいあのSFチックな要素が苦手だったかシグルイとかもう最高だったわけ

鬼滅の刃』の鬼舞辻無惨は鬼殺隊を「異常者の集まり」と呼んだけど山口貴由なら「ホンモノの異常者の集まり」を書いてくれるのが確定しているし

何よりも熱い物語に変化するのが楽しみだ








女性ファンは圧倒的に減りそう

Permalink |記事への反応(1) | 13:59

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2024-06-24

anond:20240623235109

吾峠呼世晴とか

Permalink |記事への反応(0) | 00:01

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2024-05-30

anond:20240530093143

九州漫画家のほうが強そう

福岡  吾峠呼世晴鬼滅の刃

福岡  奥浩哉GANTZ

福岡  北条司シティハンター

大分  諫山創進撃の巨人

大分  三条陸ダイの大冒険

熊本  尾田栄一郎ONE PIECE

佐賀  原泰久キングダム

佐賀  長谷川町子サザエさん

長崎  渡辺航弱虫ペダル

宮崎  大暮維人エアギア

鹿児島 井上雄彦スラムダンク

沖縄  島袋光年トリコ

Permalink |記事への反応(1) | 10:08

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2024-02-18

anond:20240218231903

吾峠警察です!!!!!!!!👮‍♂

吾峠の正しい読みは「ごとうげ(最重要!)」であり!!!!!!!! 「あとうげ」は大きな間違いです!!!!!!!! 人の名前を間違えるなんて大変な失礼ですよ!!!!!!!!!

しかに!!

吾は「ご」とも「あ」とも読めます!!!

ここはあのワニが悪い!!!!!

しかし!!

吾峠呼世晴の読み方など検索すれば2秒で分かることです!!!!!

そんなことでデタラメを振りまくんじゃあないよ!!!!! このカスがーーーーーっ!!!

Permalink |記事への反応(0) | 23:33

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2024-02-05

[メモ]次回のkindleセールに向けて

原作稲垣理一郎作画BoichiDr.STONE」、2017年3月6日 -2022年3月7日、全26巻、完結済み⭕  ヒロインふんどし姿あり。

武田すんに「グレイプニル」、2015年10月6日 -2023年4月19日、全14巻、完結済み⭕  ヒロイン下着スクール水着姿あり、

山田鐘人(原作)、アベツカサ(作画)「葬送のフリーレン」、2020年4月28日、既刊12巻、未完。

諫山創進撃の巨人」、2009年9月9日 -2021年4月9日、 全34巻、完結済み⭕

藤本タツキチェンソーマン」、第1部:2018年12月3日 -2020年12月14日、第2部:2022年7月13日、既刊16巻、未完。

松本次郎女子攻兵」、2011年3月号 -2016年1月号、全7巻、完結済み⭕ パンツ全裸グロ

吾峠呼世晴鬼滅の刃」、2016年2月15日 -2020年5月18日、全23巻、完結済み⭕

九井諒子ダンジョン飯」、2014年2月15日 -2023年9月15日、全14巻、完結済み⭕

浦沢直樹PLUTO」、2003年 -2009年、全8巻、完結済み⭕

山本章一「堕天作戦」、既刊7巻、未完。

田中靖規「サマータイムレンダ」、2017年10月23日 -2021年2月1日、全13巻、完結済み⭕ ヒロイン金髪スク水

つくしあきひとメイドインアビス」、2012年 - 、既刊12巻(2023年7月現在)、未完 性癖

木城ゆきと銃夢」全9巻 (ヤングジャンプコミックスBJ)、「銃夢 LastOrder」、集英社版:1-15巻+外伝1巻、講談社版:16-19巻+新装版全12巻、「銃夢火星戦記」既刊9巻

瀬野反人ヘテロゲニアリンギティコ 〜異種族言語学入門〜」、2018年3月9日 - 、単行本既刊5巻

あfろ「ゆるキャン△」、2015年5月23日 - 、既刊15巻

しろヤマノススメ」、2011年8月12日 - 、既刊24

佐々木倫子動物のお医者さん」、愛蔵版:全6巻⭕ 

和山やま「女の園の星」、既刊3巻

ヤマザキマリオリンピア・キュクロス」、2018年3月20日 -2022年7月6日、全7巻⭕

速水螺旋人男爵にふさわしい銀河旅行」、2016年7月号 -2021年12月号、全3巻、完結済み⭕

手塚ブッダ、全8巻⭕

小林源文、Cat ShitOne、全9巻。

荒川弘鋼の錬金術師2001年8月号 -2010年7月号、全27巻、完結済み⭕

まだ読んでない道満晴明とか。

なんだかわかんなくなってきた。

環望「ウチのムスメに手を出すな!」、2014年2月号 -2015年6月号、全3巻、完結済み⭕

鉄のラインバレル2005年2月号 -2015年6月号、全26巻(0巻含む)、全18巻(完全版)、完結済み⭕

紅殻のパンドラ2012年 - 連載中、六道 神士、原案士郎正宗、既刊23巻)

ドリフターズ2009年6月号 - 、既刊7巻

種族レビュアーズ、既刊9巻(2023年8月現在

放課後のカリスマ2008年6月号 -2014年11月号、全12

ニンジャスレイヤー2013年8月号 -2018年1月号、全14巻⭕、キョート・ヘル・オン・アース2018年6月号 - 既刊13巻

鬼灯の冷徹31巻完結

海獣の子ども、5巻、完結。

もっけ、9巻、完結。

鼻下長紳士回顧録、2巻、完結。

薔薇だって書けるよ:売野機子作品集

先生、今月どうですか、5巻、未完。

恋は雨上がりのように10巻、完結

魔法医レクスの変態カルテ 1

乙女怪異神隠

姉妹

ピッコリーナ

◆宙に参る

天幕ジャードゥーガル

ピコピコ中学生伝説

ジョジョ9部

プラネテス単行本四巻

水惑星年代記

水惑星年代記 -2006年9月1日初版ISBN 4-7859-2662-7

水惑星年代記 -2006年1231初版ISBN 4-7859-2719-4

水惑星年代記 -2007年7月1日初版ISBN 978-4-7859-2786-8

水惑星年代記 -2007年11月1日初版ISBN 978-4-7859-2860-5

水惑星年代記 -2008年5月1日初版ISBN 978-4-7859-2929-9

水惑星年代記 月娘 -2008年1212初版ISBN 978-4-7859-3070-7

水惑星年代記月刊サチサチ -2009年5月21日初版ISBN 978-4-7859-3149-0

伽藍の姫

夏が僕らの世界を見ていた。

室外機室

しらずの遭難

星旅少年

星屑ニーナ

ウスズミの果て

pieces

応天の門

スターウォーク

Permalink |記事への反応(1) | 23:15

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2024-01-24

鬼滅におけるセクシー描写はほんとに作家なのだろうか

例えば矢吹健太朗の趣向を凝らしたお色気シーンは作家性だろう

徳弘正也の過剰な性交シーンも作家性だろう

RAITA女性キャラの極端な体型だって作家性だろう

でも鬼滅の甘露寺のきわどい格好が吾峠呼世晴作家性の一部なんだって言われるとあんまピンとこないんだよな

Permalink |記事への反応(1) | 17:23

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2024-01-23

吾峠呼世晴は「描かされた」展

scipio1031鬼滅の刃作者が書きたい通りに書いてるかどうかはわからなくない?男の子ウケする少年誌マナーに仕方なく寄せてる場合もあるよね。

scorelessdraw商業作品で「これは作者が好きだから書いているものだ」で終わらせちゃうのはちょっともったいない気もするがどうなんだろう。

junjun777 作者がそう描きたいなら何も言うことはないけど、そうでなくて編集がそう指示しているなら、ターゲット層がこういう露出を、好むのかどっちでも良いのか不快なのか、の比率は知りたくはありますね。

circled 『「作品は作者が書きたいものを書いてる」という前提がまるでない人が多い。』→ これジャンプだと作品を元に編集者の言う「売れる」内容に書き換えてもらってんじゃないの?と思わんでもない

earthether いやーこと週刊少年誌においては「作者が描きたい物を描いている」とは言い切れない部分はありますけど。

todomadrid 作者の好みだけとは限らないよ。少年誌での「売れる要素」は一つでも多く盛り込むように研究し尽くしてるし、描きたくて描いてる作者もいれば、テコ入れでお色気要素を選択する、もしくは指示されることもあるよね。

Permalink |記事への反応(2) | 12:44

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