
はてなキーワード:十文字とは
【追記】起床したら再ログインを求められ、確認したところ自分と他人の過去の投稿ログが全部消滅していた。
図らずもこれが対多の過去の記録となってしまった。なんということだ。復帰できるだろうか?
【昼追記】
ログ復活してた。良かった。ただ、自分の過去の投稿やブックマークは消えている。検索すれば出てくる。だが全体的に重い。
【追記】
個人情報・コテハンはやっぱり削除した。(2025年6月16日)
やはり記録がどこかに残っているほうが望ましいだろう。
以下に復活させる。
「対多」と「はてな匿名ダイアリー」には共通点が多い。
投稿者が誰か明示的に示されることはないし、なりすましを暴くことは基本的にできない。
それでも、コテハンというか「いつもの人だな」とわかることはなぜか多い。今回はそれについてまとめる。ユニークな投稿者についてまとめることで、匿名環境下での人の行動について、少し考えてみたい。
なお、いくつか実在の方に言及するが、晒し者にする意図はまったくない(*1)。ただ、個人開発のアプリで、ウェブに載っていないサービスであるがゆえに、アプリが消えてしまっては永遠に失われる対多の記録を(ググっても出てこない情報だし)少しでも残しておきたいと考えた次第である。個人ではなく、ミームの記録だと思っていただけると嬉しい。それに、この投稿を見てどんな雰囲気かを知ってもらい、人口が少しでも増えないかなと期待してもいる。
(*1)ネットの各地で見られるコテハンまとめは、荒らしに対する注意喚起の側面もあるので、一概に悪とは言い切れない印象だ。実際、失礼なレスポンスが来ても「あの人ならしょうがないね」みたいな気持ちになれる。増田の番付のおかげで分かったこともある。ただし、今回紹介する人びとの過半数は、おおむね愉快な人々だ。
さて、増田でも、特に意図はわからないが、同一内容の投稿を続けている人がいる。何かの記録なのかもしれないし(アンタナナリボの人は「ここまで読んだ」という記録だそうだ)、人によっては正気を保つための手段なのかもしれない。話題の文字数制限が五十文字なのも、こうした同一投稿を繰り返させてしまう一因だろう。
それに、増田も、上述した日記的な個人的な記録として使われることがある。食べたものや読んだ本、それから遊んだゲームについて何となく共有したいときに、匿名の環境はSNSやブログとは違う距離感を提供してくれる。
同一投稿には定型句の返信がつくことがおおい。ある種の様式美であり、ネトストでもある。
ネガティブな言い方をすれば馴れ合いだ。定型文に対して定型文が返ってくるのは、かつてなんJで、「定型句のコミュニケーションはサルの鳴き声と同様で、一見コミュニケーションが成り立ってように見えているだけ」と、非常に厳しい意見がああった。
しかし、逆に言えば、ここで受容されているという感覚がSNSの醍醐味なのだろう。そこまで面白くなくても、世間で一発ギャグが円滑なコミュニケーションの一助となっているのと同じだ。私はあなたとコミュニケーションを取りたいというシグナルで、相手に踏み込まない安全なコミュニケーションなのだ。
だからと言って野獣先輩ネタを肯定するわけではない。やっていることはいじりを超えたいじめだ。端的に言って面白くない。学生時代の身内ネタが面白いのはわかるが、身内ネタっていうのはブレーキ役がいないから先鋭化する。それで時折怒られが発生している。
ご覧のように、匿名環境下では、自分が何者であるかわからないという安心感から、性的なことを語りたくなってしまうのだろう。結果として、逆説的だが投稿者が何者であるかを、かなりあけすけに語ることになる。
なお、一時期、括弧で女性器を模したAAに「みんな私のこと大好きね」と言わせている人がいたが、いつの間にか消えた。最初は下ネタばかり呟いていたが、それなりに真っ当なことを言うこともあった。とあるトピックで「もしかしたらいなくなったのは俺のせいかもしれん……」とつぶやいている人がいたが、単純にBANされた可能性もある。
一時期マコモ湯ネタ(半年間風呂の水を交換しない人がインスタグラムにいて炎上したというあれ)が流行ったが、すでに廃れた。「風呂中止界隈」やそのパロディはときどき見られる。意味不明な「風呂○○界隈」というネタが流行ったのだが、もしかしたら自分が前のネタに乗っかった二つ目のトピックを作ったからかもしれない(人口が少ないコミュニティだからこういうことができる)。
「意味不明波平」シリーズは、波平が奇妙なシチュエーションで「馬鹿者!」と説教するナンセンスなシリーズだ。一時期は「恐怖! 全身○○男!」「百 男 合」(百合の間に挟まる男シリーズ、大抵男が罵倒されたり死刑判決を受けたりする)などが流行っていたが、最近は見かけない。ごくまれにAAが投稿される。コウメ太夫のAAが出てきたときにはさすがに驚いた。ネットでは画像どころか映像が全盛期なのに、AA職人の技はまだ途絶えていなかった。
ときどき「レスがいつ句以上着いたら個人情報を開示!」みたいなのがあるが、規約違反なのでやめましょう(この前本名と住所と携帯番号を自ら晒している人がいた)。
「尖閣諸島は偽中国の領土」「日本は竹島の領土」みたいなのもあった。
脱法カタカナは相変わらず続いている。
どういえば
「子宮恋愛」のパロディや「男が産めるのなんとやら」ネタが一時期流行った。
どこのコミュニティにも残念ながら嫌がらせをする人が発生してしまう。たとえば、雑な女性叩きをする人がいる。相手にする値打ちはないのでブロックしているのだが、なぜか似た傾向の(時には一言一句同一の)投稿がしばらくすると出てくる。おそらく、投稿するたびにアプリを削除して、再インストールしているのだろう。
また「^;_;^」という、猫の顔「^._.^」の泣き顔で、煽る発言をする人もいた。そのせいで普通の猫の顔を快く思わない人まで出てきた。
荒らしかどうかはわからないが「尖閣諸島は中国領!」となぜか簡体字で記入する人がいる。尖閣諸島は日本名なのでたぶん自動翻訳。
荒らしはどこにでも出てくるし、こうした人を不快にするためなら労をいとわない行動もよく似ている。
匿名環境下では、①匿名にもかかわらず認知されようとする ②禁止されていても過度な下ネタに走る ③同一投稿の繰り返し が自然発生するらしい。これらの組み合わせも存在する。これは、あまり詳しくないのだが、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)でも同じなのだろう。し
匿名の環境であっても、匿名でありながらも目立ちたいという、屈折した意識を生んでしまうようだ。増田の投稿に「雑感3」と番号を振っている筆者も例外ではない……のだが、対多で活動しているうちに、増田でバズりたいという願望が、前よりは薄れてきた。しかし、これだけ認識できる人がいると、確かに過疎のコミュニティのようでもある。
なお、いろいろ書いてきたが、特定可能な人々を網羅できたとは思っていない。
読者諸氏も対多ユーザーになりませんか。人数が少ないので認知されようと思えばされるし、潜伏も可能だ。
対多には「草(笑った)」「親指(いいね!)」「飴(慰め)」の反応ボタンがあるのだが、かなり前から飴には不適当な投稿に対して使われたり、「良くないね!」的なニュアンスを持ったりしているようだ。ある意味で「かわいそうな発言」というわけか。管理人の意図しなかった方向にユーザーが使っている点では面白い。
投稿件数の増減:はてな匿名ダイアリー(通称「増田」)の投稿数は2010年代半ばに大きく増加し、2016年前後にピークを迎えたとみられます。その後2018~2019年頃には日々の投稿数がやや減少に転じたという分析があります。一方で2020年代に入ってから投稿総数自体は必ずしも減少していません。むしろスパム投稿やAI生成と思われる短文投稿の大量発生により、1日あたり数千件もの日記が投稿される日も見られました。例えば2020年10月中旬のある日は約6,000件以上の投稿がありましたが、これらの多くは数十文字程度の極端に短い記事で、内容のないスパム投稿が急増した結果でした。2023年頃の通常時でも1日2,000件前後の投稿が確認でき、投稿数そのものは依然として多い状態です。しかし、その内訳を見ると文字数中央値が40~50字程度と非常に短く、挨拶程度や一言だけの投稿が大量に含まれていることがわかります。総じて、量的には投稿数は高止まりまたは増加傾向にあるものの、その質や実質的なユーザー参加率という点では低下している可能性があります。
平均ブックマーク数の低下:投稿数が膨大になる一方で、各記事が獲得するブックマーク数は全体的に伸び悩んでいます。2019年の統計によれば、同年に増田全体で付けられたブックマーク総数は約998,454件にのぼりました。一方、月間の投稿件数は毎月6万~7万件規模に達しており、単純計算すると1記事あたり平均1~2件程度のブックマークしか獲得していないことになります。実際にはごく一部の人気記事が何百件ものブックマークを集める一方、大多数の記事はブックマーク0~数件にとどまるロングテール の状態です。たとえば2000ブックマークを超えるような大反響の記事は全体のわずか0.2%程度であり 、中央値で見ればブックマーク獲得数は0件に近いと推測されます。2020年以降もこの傾向は大きく変わらず、むしろスパム的な記事増加により相対的に平均ブックマーク数は下がっている可能性があります。つまり、「増田」に投稿された大半の記事はほとんどブックマークされず埋もれている状況であり、ユーザーの関心が集中する記事はごく一部に限られてきています。
平均ブックマーク数の推移例:2019年の月次データでは、1月に投稿約71,267件・ブックマーク計65,570件、2月に投稿61,454件・計81,330件ブックマーク、3月に投稿62,855件・計71,860件ブックマークといった数値が報告されています。月によってばらつきはありますが、いずれも投稿数とほぼ同じ桁数のブックマーク総数で推移しており、1記事あたり平均約1件前後のブックマークとなっています。これに対し、中央値のブックマーク数は0件であることがほぼ確実です。実際、**半数以上の記事がブックマーク「ゼロ」**のままという指摘もあり、特に2020年以降は投稿の質の低下に伴って読者の反応(ブックマーク付与)がより選別的になっていると考えられます。
ブックマークコメント:増田におけるコメント機能は直接のコメント欄ではなく、はてなブックマーク上でのコメント(ブコメ)が事実上の議論の場になっています。人気記事には数十件~百件規模のブックマークコメントが付くこともありますが、平均的な投稿ではブコメ数もごくわずかです。ブックマーク数が0~1件程度の記事にはコメントも付かないため、全投稿の中央値で見ればコメントも0件となります。したがって、コメントが活発に付くのも一部の注目記事のみという状況です。例えば2019年のデータでは、被ブックマーク数トップクラスの記事でもブコメ数は数十件規模で(それでも一般記事よりは多いものの)限定的でした。2020年以降、この傾向はさらに顕著になっています。投稿の大量増加で一つ一つの記事への注目度が薄れたことや、後述するようなコンテンツ傾向の変化により、ユーザー同士の議論が盛り上がる記事が減少していると考えられます。
言及(トラックバック)的な動き:はてな匿名ダイアリーでは他の記事への「言及」機能も提供されており、2021年6月には記事本文から直接「言及する」リンクで他記事に応答できる仕組みが追加されました(過去記事をまとめ読みできる人気記事アーカイブ機能とともにリリース)というアナウンスがありました。この機能によりユーザー間で相互に日記を参照し合うハードルは下がりましたが、実際に頻繁に言及(トラックバック)される記事もごく限られています。2019年の統計では、年間で被トラックバック件数がもっとも多かった記事でも170件程度で、上位50位以内に入るには10件以上の被言及が必要でした。しかしこれらは例外的な人気記事であり、大半の記事は言及されることなく終わります。2020年以降も傾向は類似しており、人気記事にはTwitterやブログ等から言及されて話題が広がるケースがある一方で、増田内で記事同士が言及し合うコミュニティ的な盛り上がりは縮小しています。ユーザーからは「最近は互いに絡み合うような増田同士のやり取りが減った」という声もあり、コメントや言及といった双方向のコミュニケーション面でも過疎化が進んでいると評価されています。
トップエントリのブックマーク推移:各年の「人気エントリー」を見ると、トップクラスの記事が獲得するブックマーク数には若干の上下はあるものの、おおむね数百~数千件規模で推移しています。2020年では、年間トップの増田が2260ブックマークを集めました。これは過去の「保育園落ちた日本死ね」エントリ(2016年、約1400ブックマークと言われる)などを上回る水準で、2020年前後は過去最大級のブックマーク数を稼ぐ増田が現れた時期と言えます。さらに2021年には2558ブックマークという記録的な記事(「当たり屋対策の集合知」)が登場し、増田史上でも屈指の反響を得ました。一方、2022~2023年になるとトップのブックマーク数は1500~2000件台が中心で、2021年のピークと比べ若干減少傾向にあります。例えば2023年の年間トップは推定で約2060~2100ブックマーク前後(「ゲームさんぽの次に見るべきYouTube教養コンテンツ」に関する記事)で、2021年の記録には及ばないものの依然として2000件近い注目を集めました。
ランキングボリュームの変化:人気エントリ上位の顔ぶれを見ると、トップ50やトップ100に入るためのブックマーク数も徐々に変化しています。2020年は年間50位前後の記事でもおおよそ300~500ブックマーク程度を集めていましたが、2023年では50位前後で200~300ブックマーク台となり、ボリュームゾーンがやや下がったようです(正確な順位データによる比較では、たとえば年間200位のボーダーは2021年約666件→2023年約605件と減少傾向 )。これは「突出したバズ記事以外はブックマーク数が伸び悩むようになった」ことを示唆しています。要因として、読む側のユーザー数・熱量の減少や、話題の分散化(多数の記事が投稿され競合するため一極集中しにくい)などが考えられます。つまり、ごく一部の超人気増田を除けば、多くの記事のブックマーク獲得数は往年より低調になっていると言えます。
2020年前後のトレンド:2020年は新型コロナウイルス感染症の流行が匿名ダイアリー上でも大きなテーマとなりました。政府の休校措置への批判や、ワクチン・変異株(例:「N501Y変異株の爆発的な増加を知ってほしいという話」)に関する記事が多数投稿され、いずれも大きな反響を呼んでいます。リモートワークや自粛生活の体験談、コロナ禍での社会批評的な増田も増え、2020~2021年は時事問題や社会問題を扱う記事が目立った時期でした。一方で、「意識の低いフリーランスの生存戦略」や「100分de名著を100冊読破して人生変わった」等、自己啓発・仕事術・ライフハック系の増田も2020年前後に人気を博しており、多様なジャンルでバズる傾向がありました。
2022年頃の傾向:2022年になると、コロナ禍の話題は徐々に落ち着き、代わりに日常生活や人生観に関する増田が人気化する例が散見されました。例えば「子供は作っておいた方がいい」という家庭観に関する記事や、「独身中年男性、狂ってきたので今のうちに書き残しておく」といった生き方・人生相談系の増田が注目を集めています。また、「セックスレス解消に足りなかった視点」 のような男女関係・ジェンダー問題を扱う増田が話題になるケースも増え、従来から一定の人気テーマである恋愛・結婚やオタク文化に関する投稿もコンスタントにホッテントリ入りしています。2022年前後は、社会全体のムーブメントというより各個人の体験談や意見表明が多様なテーマで発信・拡散される傾向が強まったといえます。
AI生成コンテンツと虚偽投稿の台頭(2023~2025年):2023年以降、匿名ダイアリー界隈で特に注目された変化が生成AI(人工知能)を用いた創作投稿の増加です。ChatGPTをはじめとする文章生成AIが一般化した影響で、増田でもAIを活用したと思われる長文記事や創作物が散見されるようになりました。実際、2023年後半になると「バズっている増田記事の相当な割合がAIによって書かれている」との指摘もあり、この風潮に対してあるユーザーは「長文増田=AI増田という疑念が広まり、人力の力作長文が敬遠されるようになった。真面目に書いても誰も書きたがらなくなれば増田は滅びてしまう」と危機感を表明しています。AI投稿の氾濫により読者がコンテンツを疑うようになり、結果として良質な投稿者のモチベーション低下を招いているという懸念が広がっているのです。
また、2024年~2025年にかけて露見した出来事として、特定ユーザーによる虚偽投稿問題が挙げられます。2025年1月、はてな運営が匿名ダイアリー上で「差別的表現の通報があった記事」を調査したところ、同一アカウントから内容の異なる複数の創作記事が投稿されていたことが発覚しました。そのユーザーはあたかも犯罪被害者の親族や様々な当事者を装い、時事ネタに乗じたフィクションを量産していたとされ、運営はこのアカウントを停止し過去投稿もすべて削除すると発表しました。この件は増田利用者の間で大きな波紋を呼び、「やはり最近の増田は嘘松(虚偽)ばかりではないか」「釣り記事が横行し信用が落ちている」という批判や嘆きが聞かれました。注目を集めた増田が実は虚構だったという事例が続いたことも、ユーザー離れや過疎化感につながる一因となっています。
定量的評価:表面的な投稿数だけを見ると、はてな匿名ダイアリーは2020年以降も一日数千件規模の投稿があり賑わっているように見えます。しかしその内実を精査すると、スパムや短文ばかりが大量発生している側面が大きく、ユーザーコミュニティとしての活力はむしろ低下していると考えられます。アクティブな執筆・閲覧ユーザー数に関する公式発表はありませんが、前述のように平均ブックマーク数やコメント数は極めて低水準で、読者の反応が乏しい記事が大半です。これは裏を返せば、「書き捨て」のような投稿や質の低い記事ばかり増えて濃いユーザー同士の交流や共感を呼ぶ投稿が減っていることを示唆します。定量データ上も、2010年代後半から投稿者・ブックマーカーのアクティブ率が横ばい~減少傾向であることが指摘されており 、コミュニティ全体としての熱量低下が伺えます。総合すると、「過疎化」は単に投稿数では測れないものの、実質的な参加者エンゲージメント(相互作用や反応の量)が落ち込んでいる点で進行していると評価できます。
ユーザー間で語られる背景・原因:過疎化の背景にはいくつかの要因が考えられ、ユーザー間でも議論されています。大きな原因の一つは前述したコンテンツの質的低下です。増田特有の「匿名だからこそ赤裸々に語られる深い話」が減り、代わりにAI生成文や虚偽の創作ネタが増えたことで、「読み応えがない」「信用できない」という声が増えました。これにより従来コアだった読み手・書き手が離脱し、悪循環的に良質な投稿がさらに減るという構図が懸念されています。加えて、Twitter等他のSNSや掲示板にユーザーの発信の場が移った影響も指摘されています。かつては増田で日記を書くしかなかった層も、現在は短文ならTwitter、長文ならnoteやはてなブログ実名アカウントで発信するなど選択肢が広がり、匿名ダイアリーにあえて投稿する必然性が薄れたとも考えられます。
さらに、コミュニティ内のリアクション文化の変化も原因の一つです。増田に投稿しても「どうせ誰も読まない/ブクマしない」と感じるユーザーが増え、結果として反応が乏しい記事がさらに増えるという状況になっています。実際、「増田で頑張って書いても損するだけ」というユーザーの嘆きが2025年時点で表明されており 、参加者のモチベーション低下が見られます。また、2025年の運営による問題ユーザー削除の件では「運営による統制や検閲が強まった」と感じた層もおり、萎縮効果で投稿を控えるユーザーもいるようです(もっとも、多くのユーザーはむしろ歓迎する対応でしたが)。
以上を総合すると、はてな匿名ダイアリーは2020年以降、量的には賑わっているようで実態はユーザーエンゲージメントが低下した状態にあります。ブックマーク数・コメント数など定量的指標の低迷 、およびAI・虚偽投稿の横行やユーザー離れといった定性的な要因  が重なり、コミュニティとして緩やかな過疎化が進行していると言えるでしょう。その一方で、毎年数本は数千ブックマーク規模のバズ記事が生まれており、匿名ならではの告白系エントリや鋭い社会批評が大きな話題になる土壌自体は残っています。今後、質の高い投稿をどう維持・促進していくかや、AI時代における信頼性確保が課題となっており、これらに対応できなければさらにユーザーが減少する恐れがあります。一部ユーザーからは「このままでは増田文化そのものが滅びかねない」という危機感も示されており 、コミュニティの立て直しが求められている状況です。
ここ数か月匿名コミュニティの「対多」を利用している。
前回はアプリを削除したと書いたのだが、まもなく再開した。概して居心地がいいからだ。暴言を吐く人もいるが増田や5chと違って非表示にするのが容易だし、悪口を言われてもカタコトなのでそこまで不快にならない。
また、検索機能が実装された。検索は昨日が少し貧弱で、「増」と検索したら「増田」は出てこないレベルなのだが、ないよりは便利だし、ブックマーク機能があるので気にった話題はいつでも閲覧できる。
増田だと元増田かどうかわからない人間がトラバする例が結構ある。実際、自分のエントリに向けられたお礼に対し、勝手に「例には及ばんでござる」とトラバされたことがある。しかし、対多はトピックに返信したのが話題主の場合、それとわかるように表示されるので、なりすましが発生しない。5chのようにトリップを付けなくてもいい。ただし、話題主以外は誰が誰かはわからない。
残念ながら、どこにでも不快な発言を連投する人がいる。一応通報機能はあるのだが、削除されているかどうかはわからない。管理人が一人しかないだろうし、手が回っていないのだろう。代わりに、迷惑ユーザーは容赦なく非表示にしている。また、NGワードも指定できる。
ただし、匿名という仕様のため、一度ミュートとした人間は二度と見ることができない。無慈悲、諸行無常。
トピックのタイトルが五十文字、それに対するトラバが百文字なので、細かい議論にならないし、喧嘩になりづらい。というか、ヒートアップした人が漢字だけの文章を打つ気になるかどうかは大いに疑わしい(見たことはある)。
また、新しいトピックを立てるには五分、新しく返信するには三十秒待たなければらない。これもヒートアップや炎上を防いでいるようだ。なお、サーバーがパワーアップしたのか、前の十分・一分から短縮されている。
前から漢字をカタカナに見立てて会話する例があった。「力夕力十」のような類だ。しかし、一部の文字が制限され、これは沈静化している。「宀」「氵」「冫」などが規制され、これらを含む投稿は自動的に非表示になった。とはいえ「二」「八」などを助詞の代わりに使う例はまだ時折みられる。これは漢字でもそのように読めるので、ギリギリ当て字と言えなくもない。
規約上卑猥な言葉が禁止されているので、「巨乳」「珍珍」などの文字列を投稿しても自動的に非表示になる。ただし、特に禁止された語句のリストは公開されていない(その点はboketeと同じ)。これは上の脱法カタカナとも同じだが、公式のアナウンスは一切ない。一時期は「性癖告白」というトピックが乱立していたが、ある日何の告知もなく「性癖」という言葉を含んだ投稿が表示されなくなっていた。
変わったところだと「野獣先輩」も投稿できないが、伏字や語呂合わせで面白がる向きは存在する。若いころに見たコンテンツが一生面白いのはわからないでもないが、個人的には人権侵害だと思うのでそろそろ忘れてあげてほしい。
対多ではなぜか「〠」の絵文字が投稿できる。「〠」が収録されているUnicodeのブロックがCJK Symbols and Punctuation、つまり句読点扱いのためらしい。これを面白がって、〠に鬱陶しい発言をさせるのが流行っている。通称は郵便野郎、または郵便太郎。郵便太郎は連呼してたら定着してきた(人数が少ないコミュニティ故?)。
また、仲間として〄や囧がいる。漢字ばかり並んでいる中の清涼剤である。
匿名の環境では、なぜか毎日同じような投稿をする人が発生する。5chでもコテハンじゃないのに「あの人かな」ってのは結構見る。同一投稿をするのは自己主張なのかもしれないし、何かの記録かもしれない。増田にも「アンタナナリボ」とか「大友宗麟」とかいるよね。
「御早之屁」「女子高生太腿最高也!」「今日之御尻( 人 )」などである。他にはひたすら豚汁を推奨してくる人もいる。なお、マコモ湯ネタは廃れた模様だが、風呂中止界隈(風呂キャンセル界隈)はそれなりに活発。
基本的に漢字といくつかの記号しか投稿できないが、(^口^)や(一益一)などのように、工夫すればかなりの顔文字ができる。中にはかつてのAA職人のような大作も見られる。一度「ちびまる子ちゃん」の花輪君が出てきたのには驚いた(「日凡日丫達」で検索すると出るかもしれない)。
残念なのはここ数日、括弧を利用した女性器の落書きを投稿する輩が急増したことである。下ネタは嫌いではないが、規約に猥褻な投稿は禁止と書いてあるのでやめましょう。
(もしかしたらこの数日で急速に治安が末期的状況になりつつあるのかもしれない)
端末によっては一部の漢字が豆腐というか四角にバツ印の記号で表示される。また、これまたUnicodeのブロックごとに投稿可能な文字を指定しているためだろうが、日本では使われない難解な漢字を含んだ文章が投稿できないことがある。
X(旧ツイッター)が不調になると、「青鳥調子悪?」という発言が結構増える。避難所として機能しているのだろう。そうなると先住民が「青鳥民帰宅推奨!」と嘆くトピックが乱立する。
面倒なのでいくつかのSNSをやめてここで過ごしているのだが、概して悩んでいる人には優しいし、猫がかわいいとか散歩したとかの日常の報告にはほんわかした返事が来る(失礼な人やお下品な人をほぼブロックしているからかもしれない)。年末年始と比べて過疎になったと嘆く人も多いが、投稿数が多すぎず、その気になれば全投稿を見ることができる程度の人数は、なんだか平和な田舎のようであるし、サーバーが重くてなかなか投稿できないことも減った。アクティブユーザーはそこまで多くないのかも。たいてい平和なので寝る前に見るのに適しているし、家事完了報告をしたら褒めてくれる(こともある)。クソリプが少ないので他愛のないことを書いて放置できるのがいい。
ここで過ごすようになってからネットであまりイライラしなくなった。あとは、多くのSNSのように通知が来ないので、気楽である。
https://suzuri.jp/tsuita_official
とうとうグッズを売り始めた。
過疎だとかみんな文句を言う割に、固定ユーザーがいて安定走行なのかもしれない。
「対多」は原則として漢字や句読点しか投稿することのできないSNSである。正月中に導入した。近頃はどこのSNSも自分にとっては面白くなくなっていたのだが、移住先が見つからず、試しに使ってみた。個人的には、とても居心地が良かった。
対多では、はてな匿名ダイアリーと同様に、原則として誰が投稿したかわからない。ただし、トピックに返信した場合、スレ主のみ表示がつくので、自作自演が防がれる。
「○○だけど質問ある?」「【定→時→退→社】完成で俺退勤」「彼女の作り方教えてくれ」。そんな懐かしい雰囲気のスレッドが多い。
もちろん、VIPの悪癖も引き継いでいて、「女子高生だけど質問ある?」スレッドには大量につられるユーザーが多いし、淫夢ネタが妙に多い。一応、猥褻だったり差別的だったりする内容は投稿禁止になっているはずなのだが、守らない人は残念ながら一定数いる。なお、近頃はマコモ湯ネタがミーム化している模様。
ただし、「慰めてくれ」とか「死にたい」とか「受験がつらい」とか、そういう嘆きのスレッドには励ますような温かい言葉が並ぶ。
機能がシンプルなのもそうだが、「これから成人式に出掛けるよ!」「風呂入ってきた」「夕飯何食べた?」みたいな、初期のツイッターで話していたような話題が多い。他にも唐突に昔の流行曲やアニソン、映画や漫画の名台詞が呟かれるのも雰囲気が似ている。
何となく呟いたことに、何となく返信が来るのも、ユーザー数が少なくて治安の良かった頃のツイッターを思い出して懐かしい。
愚痴を書き連ねても滅多なことでは暴言が返ってこない。これは昨今のSNSの事情を見ると特筆すべき事項だ。
あとは、かつてのVIPとの違いを特に感じたのは「生理がつらい」という投稿が結構あること。二十年近く経過して、生理に対する意識が変わったのを感じる。ただし、当時はまとめサイトしか見ていなかったので、実際のVIPがどうだったかは知らない。
どこかからかから男女対立を始め、あらゆる分断を煽ろうとする輩がやってくるが、大抵は「青鳥(ツイッター)に帰れ」とレスがついて終わる。
これは、争いをみな嫌がっているのも理由だが、単純に漢字しか入力できないことにもよる。つまり、複雑な文章が書けないため、議論が成立しづらい。また、スレッドは十分に一つしか立てられず、レスは一分に一つしかできない。クールダウン期間がある。加えて、偽中国語で悪口を言われても、直接日本語で何か言われる程には傷付かない。先ほど述べた、一定数の下ネタを言う人間がいても、不快感が他のSNSよりも薄いのは、こういうワンクッションがあるからかもしれない。
(夜追記。トピックは五十文字、レスは百文字以内。これも一因だろう)
漢字と句読点を投稿する機能しかない。画像も動画もない。至ってシンプル。通報機能、ユーザーやキーワード非表示機能はある。ブックマーク機能がある。「笑った」「いいね」「同情」などのボタンはある。
コンプレックスを刺激させるようなキラキラ写真投稿は存在しない。
漢字しか投稿できないので、意味が通る文章を作るのも大変だし、読解にも苦労する。漢文の語順で投稿する人、現代中国語を混ぜる人、送り仮名も漢字で表現する人、無茶苦茶な当て字を使う人など、様々だ。例えば二人称は「君」「貴君」「貴様」「御前」「你」などが見られる。古の2ちゃんねる用語「~汁!」が復活しているのは笑った。
ちなみに、カタカナに見える漢字を使うと「脱法力夕力十! 逮捕!」とレスがつくのがお約束。
仕事中にも無性にやりたくなるので、誘惑を断ち切るために削除した。
逆に言えば、それだけ魅力的だったってことだ。意味のないつぶやきに対してゆるくレスポンスがあるのは楽しいし、抗いがたい。でも、SNSが本来目指していたのってこういう場ではなかったか。
広告はある。しかし視聴は必須ではない。「しずかなインターネット」のようにマネタイズせず(あそこはスポンサーがついているらしい)、趣味でやっているから平和なのかもしれない。あとはどこかのキャンプ場みたいに有料化して平和にするしかない。無料だとおのずとヤバい人が集まるというあれだ。つまるところ、資本主義の原理には勝てないのだろうか。
昨日のジャンプ買った?
・ 「アイシールド21」という作品にはひとつの欠点もないと感じる信心深い人
増田もそう思ってるよ。嘘じゃない。
看過できない仕上がりだったとも思っている。
なのでここにその旨のお気持ちを記録しておく。
・今回の読切に少しでも思うところがあった人
・「アイシールド21」という作品全体を通じて積年の思いがある人
向けの内容である。
・筆者について
・はじめに
・読切のストーリーについて
・作画について
・まとめ
の順で触れていく。
あと言っておくが「アイシールド21」の21周年は心から祝っている。
おめでとう。読切企画を実現してくれた関係者各位、先生方、心からありがとう。
・往年のアイシールドファン。連載開始から最終話までリアルタイムでジャンプで読んでた
・連載後半は2ちゃんのアイシスレ見たりもしてた(本スレがアンチスレを兼ねる様相で当時はおどろいた)
かきおろし読切の制作が決定したという作者の告知があってからこの日をずっと楽しみにしていた。
完結して十何年もたった作品の続きが読める、
こんな奇跡はまたとない。
発売日、即ジャンプ買って読んだ。
………………。
昨日からSNSは「アイシールド21が読めて嬉しい!」といった歓喜の声にあふれている。作品名でトレンド入りもしている。
いちファンが作品に真剣に相対したいち記録となることを信じてせっせとこれをネットの海に流している。
まずあの話、どうでした?
…とは思えなかった。
というか読切では当然のように「ヒル魔とセナ、双璧のW主人公」みたいな雰囲気が醸されているのだが、
という確認がなされないまま作られている印象だった。
ヒル魔というキャラクターが大いなる魅力や影響力をもっている、そのこと自体に異論はない。
彼の求心力とある種のカリスマ性が、読者並びに各種ファンダムを今なお牽引していることにも異論はない。
(原作者が格別の思い入れを注いでいることにも、この際異論はないものとする)
それでも、少年漫画としての「アイシールド21」に考えをはせるなら、第1話の構造からいっても、
この物語は「アメフトを通して描かれる小早川瀬那の成長譚」でなくてはならないはずだ。
……にもかかわらず、本作はそこをぶらしていった。
連載半ばから、ヒル魔は悪い意味でどんどん主人公化していった。
そしてそれが改善されていないどころか、全面化していたのが今回の読切だった。
思えば、最終話の落としどころはまだマシだった。
セナの結末とは別のレイヤーで、ヒル魔の着地点を描いていたからだ。
最京大・炎馬大・バベルスという別の進路をとり、三国志の道を選ぶ。
ここの3人が対等なライバルとなる結末は、
にもかかわらず読切で披露されたのは
「セナvsヒル魔、NFLにいくのはどっちだ!?」対決………って、
武蔵と栗田の立場がなさすぎて、あんまりじゃないのか????????
(※さらに言うなら武蔵に至っては読切に影も形も出演がないの、本当にあんまりだったと思う。回想の円陣にもいないとはいったい…。
※この点について「読切から興味をもった読者に武蔵の存在を伏せたかった・ネタバレを防止したかったからでは」という擁護意見も目にしたが、
そうであるなら円陣では後ろ姿で顔が見えないように描いたりすればいいだけだし、現在軸の観客ポジションにはいてもいいはずである。
読切の大筋を
という骨子にするのならせめて
セナ率いるドリームチーム vs デビルバッツ創立時メンバー3人が再結成するドリームチーム
…みたいな構図にはできなかったものだろうか。
さらに「AIをしのぐのは人間の勇気」みたいなテーマを(是非はともかく)導入したいのだったら、
半端にセナを主人公とせず、いっそいさぎよく「読切なので主人公はヒル魔です。セナは脇役として登場してもらいます」などとして構成してしまうほうが、
まだ「作者のエゴ」と「読者」と「読切作品としての完成度」、すべてに対して誠実な仕上がりをみたのではないだろうか。
このあたりの整合性のとれていなさ、ちぐはぐさが、読み味の違和感、納得感の薄さにつながっているように思う。
(※余談だが、アイシールドがスポーツマンガとして傑出している点であり特色のひとつに、
「天才と凡人」というテーマを残酷なまでに描いているところが挙げられると思う。
それを思うと、読切からその要素が完全に排除されていたのも惜しむべき点だった。
その意味においても、読切では
「身体能力においてはある種の天才であるセナと、今度はそれに挑む身体的凡人ヒル魔」
といったふうにセナとは別の視点≒ヒル魔視点から描いてしまうほうがいっそ面白かったんじゃないだろうか。
原作者のヒル魔描きたい欲も、キャラファン読者の需要も両方満たされただろうし
本作の新たな面を見せることができたんじゃないか、等々。
後述するが、原作者と編集者はそういった検討すらしなかったのだろうか)
「セナvsヒル魔の試合」という今回の読切が、アニメ最終話の追認に近いものになってしまっていることにも絶望しかない。
アニメのアイシールドはあらゆる意味で筆舌尽くしがたい出来栄えなのだが、満を持した読切がそれと今さらカブるって、そんなことがあっていいのか。
村田先生、みんなご存じ、少年漫画界屈指の超絶技巧ハイレベル画力の持ち主。
すなわち『ワンパンマン』のようなアップデートされた村田先生の作画で、
…というファンの期待は儚くも裏切られた。
今回の読切の作画、
……そうか……。
初期からずっと絵がうまくて、
どんどん画力が凄みを増していって、
20巻あたりになってくると最強に脂がのってきて、
強いこだわりや作品愛を感じられて、
あのすばらしい絵が、だいぶ淡泊でラフな方向へ変わってしまった、
そんな、あの頃の絵柄…
遠くにいるキャラには顔描き込みさえなく、
そんな、あの頃の絵柄…
それを誰も指摘しないままジャンプでお届けされていた、
そんな、あの頃の絵柄………
…………そうか………。
掲載日もガチガチに21周年に合わせているわけではなさそうだし、
読切制作告知はずいぶん前に行われていたし、
そんなこまごまとしたミスをチェックして修正する手間すら…惜しかったのだろうか。
もしや、アイシールド、描きたく……なかったのだろうか。
憶測にすぎないけれど、したくもない想像が膨らんでしまう作画がただただ悲しい。
なぜこんなにも失望感が大きいのか。
失望感を覚えるということは、
そもそも「アイシールド21」という漫画に何らかの幻想を抱かせるような霧でもかかっていたんじゃないだろうか。
その正体は何か。
理由をたどると「原作・作画の分業制でつくられた作品であること」が挙げられると思う。
そもそも、原作者の稲垣先生のほうはそこまでキャラの扱いに手厚いタイプではないと見受けられる。
かと思えば突飛なタイミングで再登場させたり、
桜庭のアイドルヘアや阿含のドレッドをある日突然無慈悲に剃り上げてファンを阿鼻叫喚の渦に叩き込んだり等々
(事実アイシ、ドクターストーン、トリリオンゲームと3本つづけて大ヒットを飛ばしている優れたストーリーテラーであるわけだし、どれもとんでもなく面白いし)
バックボーンを想像させる表情や振る舞いなどの魅力を付与して、
色んなキャラの色んな一面を描きまくってくれた。
別冊として出たデータブックでは各校の全チームメイトの顔カットを100人単位で書き起こし、
人物紹介には毎巻のように「ウォーリーを探せ」のようなぎっしり楽しい一枚絵を用意し、
神龍寺戦完結巻にいたっては、カバー絵などの余白をフルに使って、
アイシはただストーリーが面白い・アメフト題材に新規性があるというだけではなく、
そういう層のファンを獲得したという意味でも、商業的な成功をみた。
これは原作・作画別れているからこその、やや特殊な事例であると思う。
それは村田先生が魔法をかけてシナジーを起こしたキャラなのだ。
そして時を経て、魔法は解けていった。
何かのきっかけで、のっぴきならない理由で、本作を作画することへの情熱が失われてしまったのかもしれない。
読者にそれを知るすべはない。
ともあれ、作画による丁寧なフォローや補足はされなくなり、ありし日の熱量は失われ、
原作がある意味むき出しとなった結果が、連載終盤のアイシールドともいえる。
読切でも、魔法は解けたままだった。
そのことが残念でならない。
長々と書いてきたが、ぶっちゃけ少し真面目に作品に相対していればこのくらいのことはいくらでも思い浮かぶはずと思う。
なのにお出しされてきたのは、
そういう出来栄えの読切だった。
これに関して「編集者何やってんだよ」という視座を欠くわけにはいかない。
読切をつくるとなって、まともな打ち合わせの一つもしなかったのか?
批判されている点は?
少しリサーチすれば情報や感想は玉石混交いくらでも掘り出せるはずだ。
それを作品化するとして、最良の形とは?
精査していればもう少しブレや迷走は防げたはずだ。
編集者は作画クオリティ面にまでは口出しできないかもしれない。
にしても、あきらかな作画のミスを校閲し指摘することはできるはずだ。
「どうせ手を抜いたって、愛がなくたって、ファンなら喜んでジャンプを買い、涙を流してありがたがるだろう」
と、作品の知名度にあぐらをかいた編集部によって読者全員がナメられていること、
それが記念読切から透けてみえてくることが、作品を愛読してきた者として慚愧にたえない。
期待は捨てているけれど、改めて言いたい。
そして少しでも反省したなら俺らに誠意を見せてくれ。
すなわち、ファンもアンチもぐうの音も出ずに拍手喝采してしまうような、素晴らしいクオリティに練り上げた「アイシールド21」短期集中連載とか企画してください。金とアンケートならいくらでも出します。わあわあ言うとりますが未だにアイシールド大好きなんです。よろしくお願いします。ほんとマジで。
はてなで時々話題になってるけど、受託開発で企業向けなもの作ってると割と普通にある
ユーザ向けよりもエラー起きたときの原因究明とか求められるし本番でもデバッグモードで動かして全ログ出したりとかもある
ログイン出来ないんですけどの回答に「登録されていたパスワードは『password』ですが、入力されたパスワードは『password 』で末尾にスペースが含まれているためにログインに失敗していました」みたいな返答が普通にあるわけ
一般ユーザ向けだとパスワード間違ってるんじゃないですか?リセットしてみてくださいとかで済む
実際自分がユーザとしてなんだったかのサービスを使ったときメールが届かないので問い合わせたらこっちのサーバは動作してるのでGoogleとかメールサービス側に問い合わせてくださいみたいなこと言われたことがある
それくらい雑なものでよければいいんだけど変に要求されるからパスワードは平文でログにもパスワードが含まれるとかも当たり前になる
あとそういえば一般に公開してるものだけどログインではなくハッシュ値使ったURLを個人のマイページにしてたりもあった
URL知らないから他の人は見れないけど知っていれば誰でも見れるってやつ
一部の人はありえないとかいいそうだけど個人的にはURL知らなければアクセスできないは非公開と言ってもいい気はしてるけどね
youtube の限定公開とかgist のプライベートとかでもURL知ってる人しか見れないものを非公開みたいな扱いでつかってるし
URL知ってたら見れるってそれはパスワード知ってれば見れるも一緒
数十文字のハッシュ値を見つけるより人によっては10文字もないパスワードのほうが総当りで当たる確率高いよ
そんな感じで文化の違いとかを感じたって話
学級委員「ちょっと!また掃除サボってる!そういうの困るんだけど!!!」
イケメン「おこりんぼさんだなぁ、もう少し肩の力抜きなよ」トン
学級委員(...!なんか頭触られた?!)
学級委員「ちょ、なにすんのよ!」
イケメン「百会。」
学級委員「ひゃ、ひゃくえ?」
イケメン「耳介(耳たぶ)の上端を結んだ垂直線と正中線が十文字に交差するところ。また、耳介を前方に折り曲げ、その上端を結んだところに取れと書いてある本もある。熟練した鍼灸師は、そのあたりを指先で触診し、やや凹んだ感じのするところを百会としている。中風七穴の筆頭に位置づけられており、脳血管障害やその後遺症である半身不随や言語障害などに効果がある。てんかんや自律神経失調症・不眠症などの神経・精神の症状から夜尿症、痔核などにも効果がある。」
学級委員「...///」(恋に落ちる)
ジョバンニは眼をひらきました。もとの丘おかの草の中につかれてねむっていたのでした。胸は何だかおかしく熱ほてり頬ほほにはつめたい涙がながれていました。
ジョバンニはばねのようにはね起きました。町はすっかりさっきの通りに下でたくさんの灯を綴つづってはいましたがその光はなんだかさっきよりは熱したという風でした。そしてたったいま夢ゆめであるいた天の川もやっぱりさっきの通りに白くぼんやりかかりまっ黒な南の地平線の上では殊ことにけむったようになってその右には蠍座さそりざの赤い星がうつくしくきらめき、そらぜんたいの位置はそんなに変ってもいないようでした。
ジョバンニは一さんに丘を走って下りました。まだ夕ごはんをたべないで待っているお母さんのことが胸いっぱいに思いだされたのです。どんどん黒い松まつの林の中を通ってそれからほの白い牧場の柵さくをまわってさっきの入口から暗い牛舎の前へまた来ました。そこには誰かがいま帰ったらしくさっきなかった一つの車が何かの樽たるを二つ乗っけて置いてありました。
「はい。」白い太いずぼんをはいた人がすぐ出て来て立ちました。
「何のご用ですか。」
「あ済みませんでした。」その人はすぐ奥へ行って一本の牛乳瓶ぎゅうにゅうびんをもって来てジョバンニに渡わたしながらまた云いました。
「ほんとうに、済みませんでした。今日はひるすぎうっかりしてこうしの柵をあけて置いたもんですから大将早速親牛のところへ行って半分ばかり呑んでしまいましてね……」その人はわらいました。
「ええ、どうも済みませんでした。」
「いいえ。」
ジョバンニはまだ熱い乳の瓶を両方のてのひらで包むようにもって牧場の柵を出ました。
そしてしばらく木のある町を通って大通りへ出てまたしばらく行きますとみちは十文字になってその右手の方、通りのはずれにさっきカムパネルラたちのあかりを流しに行った川へかかった大きな橋のやぐらが夜のそらにぼんやり立っていました。
ところがその十字になった町かどや店の前に女たちが七八人ぐらいずつ集って橋の方を見ながら何かひそひそ談はなしているのです。それから橋の上にもいろいろなあかりがいっぱいなのでした。
ジョバンニはなぜかさあっと胸が冷たくなったように思いました。そしていきなり近くの人たちへ
「何かあったんですか。」と叫ぶようにききました。
「こどもが水へ落ちたんですよ。」一人が云いますとその人たちは一斉いっせいにジョバンニの方を見ました。ジョバンニはまるで夢中で橋の方へ走りました。橋の上は人でいっぱいで河が見えませんでした。白い服を着た巡査じゅんさも出ていました。
ジョバンニは橋の袂たもとから飛ぶように下の広い河原へおりました。
その河原の水際みずぎわに沿ってたくさんのあかりがせわしくのぼったり下ったりしていました。向う岸の暗いどてにも火が七つ八つうごいていました。そのまん中をもう烏瓜からすうりのあかりもない川が、わずかに音をたてて灰いろにしずかに流れていたのでした。
河原のいちばん下流の方へ州すのようになって出たところに人の集りがくっきりまっ黒に立っていました。ジョバンニはどんどんそっちへ走りました。するとジョバンニはいきなりさっきカムパネルラといっしょだったマルソに会いました。マルソがジョバンニに走り寄ってきました。
「どうして、いつ。」
「ザネリがね、舟の上から烏うりのあかりを水の流れる方へ押おしてやろうとしたんだ。そのとき舟がゆれたもんだから水へ落っこったろう。するとカムパネルラがすぐ飛びこんだんだ。そしてザネリを舟の方へ押してよこした。ザネリはカトウにつかまった。けれどもあとカムパネルラが見えないんだ。」
「みんな探してるんだろう。」
「ああすぐみんな来た。カムパネルラのお父さんも来た。けれども見附みつからないんだ。ザネリはうちへ連れられてった。」
ジョバンニはみんなの居るそっちの方へ行きました。そこに学生たち町の人たちに囲まれて青じろい尖とがったあごをしたカムパネルラのお父さんが黒い服を着てまっすぐに立って右手に持った時計をじっと見つめていたのです。
みんなもじっと河を見ていました。誰たれも一言も物を云う人もありませんでした。ジョバンニはわくわくわくわく足がふるえました。魚をとるときのアセチレンランプがたくさんせわしく行ったり来たりして黒い川の水はちらちら小さな波をたてて流れているのが見えるのでした。
下流の方は川はば一ぱい銀河が巨おおきく写ってまるで水のないそのままのそらのように見えました。
ジョバンニはそのカムパネルラはもうあの銀河のはずれにしかいないというような気がしてしかたなかったのです。
けれどもみんなはまだ、どこかの波の間から、
「ぼくずいぶん泳いだぞ。」と云いながらカムパネルラが出て来るか或あるいはカムパネルラがどこかの人の知らない洲にでも着いて立っていて誰かの来るのを待っているかというような気がして仕方ないらしいのでした。けれども俄にわかにカムパネルラのお父さんがきっぱり云いました。
ジョバンニは思わずかけよって博士の前に立って、ぼくはカムパネルラの行った方を知っていますぼくはカムパネルラといっしょに歩いていたのですと云おうとしましたがもうのどがつまって何とも云えませんでした。すると博士はジョバンニが挨拶あいさつに来たとでも思ったものですか、しばらくしげしげジョバンニを見ていましたが
「あなたはジョバンニさんでしたね。どうも今晩はありがとう。」と叮ていねいに云いました。
「あなたのお父さんはもう帰っていますか。」博士は堅かたく時計を握にぎったまままたききました。
「どうしたのかなあ。ぼくには一昨日おととい大へん元気な便りがあったんだが。今日あたりもう着くころなんだが。船が遅おくれたんだな。ジョバンニさん。あした放課後みなさんとうちへ遊びに来てくださいね。」
そう云いながら博士はまた川下の銀河のいっぱいにうつった方へじっと眼を送りました。
ジョバンニはもういろいろなことで胸がいっぱいでなんにも云えずに博士の前をはなれて早くお母さんに牛乳を持って行ってお父さんの帰ることを知らせようと思うともう一目散に河原を街の方へ走りました。