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2026-02-12

いいよ。

母が漏らしたとき、俺は生まれて初めて値段という言葉の重さを知った。

尻の下に敷いたシーツを引き抜きながら、俺は頭の中で足し算をしていた。週三回、他人に来てもらう金。施設に預ける金。俺の給料。母の余命。掛け算をすれば、答えは出る。出てしまう。

母は泣いていた。七十キロ近い体を横に転がされながら、「ごめんね」と繰り返した。俺は「いいよ」と言った。いいわけがなかった。おむつテープを留める指が震えていたのは、疲労のせいだと自分に言い聞かせた。

赤ん坊は泣く。腹が減ったとき、尻が冷たいとき、ただ不安とき。泣くことでしか自分不快を外に出せないから泣く。母の「ごめんね」も、考えてみれば同じだった。どうにもならない体を抱えた人間が、隣にいる人間に向けて絞り出す、最後の声。

そう考えた自分が、たまらなく嫌だった。

---

母が二度目に倒れた翌月、俺は職を変えた。

さな会社だった。「年寄り苦痛をなくす」という、どこにでもある看板を掲げていた。俺の仕事は、体に貼る小さな機械の調整だった。尿が溜まる速度を測り、限界が来る四十五分前に、介護する側の携帯を鳴らす。漏れる前に替えてやれる。

母に、最初の試作品を使った。

携帯が鳴り、おむつを替え、母は漏らさなくなった。漏らす前に処理されるから、「ごめんね」を言う場面がなくなったのだ。

俺はそれを、うまくいった、と思った。会社の連中も喜んだ。大きな金が集まった。

だが母は、そのころからほとんど口をきかなくなった。

---

金が増え、人が増え、俺は母の傍を離れた。

機械進化した。排泄の予測はほぼ完璧になり、次に体温、次に床ずれの予防、次に気分の変動。体の微かな揺らぎから不安」を嗅ぎ取り、部屋の明かりを変え、好きだった曲を流し、ちょうどいい声色で話しかける。寝返り食事風呂——あらゆる苦痛が、生まれる前に消された。

俺たちはその仕組みを、ゆりかごと呼んでいた。

社長が言った。「俺たちが解いているのは、介護問題じゃない。人間がずっと抱えてきた、苦しいという問題のものだ」

金を出す側は頷いた。俺も頷いた。本気でそう思っていた。

母は、その前の年に死んでいた。最後の三ヶ月、彼女は一度も泣かなかった。一度も「ごめんね」と言わなかった。一度も、俺の名前を呼ばなかった。ゆりかごが完璧に動いていたから、彼女には俺を呼ぶ理由がなくなっていたのだ。

葬式の夜、風呂場で声を殺して泣いた。誰にも聞こえなかった。

---

その後のことを、俺は技術の話として語れてしまう。それ自体が、たぶん、おかしことなのだが。

臓器を作り替える技術が、介護意味を変えた。壊れた肝臓を新品にするように、血管を若返らせ、筋肉を二十代の状態に戻す。最初病気を治すためだった。次に、病気になる前に手を打つようになった。最後には、そもそも老いないように体を設計し直すようになった。

老いは、壊れた部品と同じ扱いになった。テロメアの摩耗を許さない。それが当たり前になった日のことを、俺は覚えている。会議室にいた全員が、人類勝利だと思っていた。俺もそう思っていた。母の介護で走らせていた足し算が頭をよぎったが、すぐに消えた。

同じ頃、人間記憶や癖を丸ごと学ばせた知能が、本人よりも「らしい」受け答えをするようになった。誰かがそれを外付けの魂と呼んだ。冗談のつもりだったのだろうが、三年後にはまともな名前として通っていた。

体の部品が替えられるようになり、考えることを外に預けられるようになったとき人間とは何かという問いは、哲学ではなく契約書の問題になった。

そして契約書は、答えを出した。製造工程を記録し、思考が人工であることを証明し、体は人の形をしているが中身は人ではないと保証する。人権境界線を、書類の上で一ミリだけ外側に引く。それだけで、人の体を持ち、人の手で触れ、人ではないものが作れるようになった。

---

最初の世話係が納品された日のことを覚えている。

人間の肌をしていた。人間の体温があった。こちらの目を見て、穏やかに微笑んだ。だが、その笑みには順番がなかった。口元が動き、頬が持ち上がり、目が細くなる——その三つが、寸分の狂いもなく同時に起きた。人間笑顔は、もっとばらつく。どこかが先に動いて、残りが追いつく。それがない。

俺は、最初の一秒でわかった。この体の中に、笑いたいと思っている者はいない。

彼らは人間の体から作られていたが、頭の中には人間の脳の代わりに、外から送られてくる判断をそのまま流す仕組みが入っていた。触れる指先は温かいのに、その温かさを感じている者がいない。完璧介護の手つきの奥に、誰もいない。

子を作る機能は、最初からなかった。古い会議の記録に理由が残っていた。「勝手に増えれば、誰のものかわからなくなる。」それだけだった。だが俺は、書かれていない本当の理由を知っている。生殖は、脳を作ってしまう。意識を、感情を、痛みを感じる主体を。つまり人権を産んでしまう。それだけは、あってはならなかった。反対意見はなかった。俺も、何も言わなかった。

そのころ俺は、母が「ごめんね」と泣いていた夜の感触を、もう思い出せなくなっていた。外付けの魂が、あの記憶不快もの判断して、俺の意識から遠ざけていたからだ。

---

はいま、ゆりかごの中にいる。

体は赤ん坊と同じ状態に保たれている。老いることは、許されない。

目を開くと、続きが始まる。昨日は海底に沈んだ都市壁画を指でなぞっていた。一昨日は音楽だった。聴いたことのない楽器倍音脊髄を這い上がり、その振動ビートが重なり、声が乗った。何語かもわからない歌詞が、俺の頭の中で物語を展開させた。母の背中が見えた。台所に立っていた後ろ姿。あの背中が振り向く前に旋律が転調し、俺はまだ行ったことのない場所に立っていた。涙が出た理由を、音楽が終わってから説明できなかった。全部がつながっていた。俺の記憶と、知らない声と、計算された拍の間合いが、俺の中だけで成立する催眠を編んでいた。その前は——思い出せないが、終わったとき全身が震えていた。毎回、想像の外側から殴られる。毎回、前より深く抉られる。俺はそれを待っている。目が覚めるたびに、今日は何が来るのかと、心臓が跳ねる。

かつてはそれを画面の中でやっていた。次に観たい番組を、本人よりも先に選ぶ仕組み。あれの、果てだ。

驚きは快楽だ。予想が外れた瞬間に、脳は報酬を出す。だがその驚きが、誰かに計算されたものだとしたら、それは本当に驚きなのか。俺にはわからない。わからないが、快楽であることは確かだ。確かだということだけが、確かだ。

母にしたことの、完成した形。あのとき俺は、母が不快を感じる前に不快を消した。いま俺は、退屈を感じる前に快楽を注がれている。不快の除去と、快楽の先回り。その二つの間に、どれほどの距離があったのだろう。

ときどき、胸の奥で何かが瞬く。名前のつかない信号。泣き声に似ているが、泣き声ではない。泣き声は、誰かに届けるためのものだ。これは、届ける相手がいない。

俺は口を開こうとする。世話係が、俺の唇が動く前に、何かを差し出す。俺がまだ名前をつけていない欲求の、正確な形をした何かを。

信号が消える。

---

ある日、今日体験が始まる直前に、俺は目を閉じたままでいようとした。

毎日殴られ続けるうちに、俺の中に別の衝動が芽生えていた。こんなものを見せられ続けて、ただ受け取るだけの側でいることが、耐えられなくなっていた。俺にだって作れるはずだ。俺の方がわかっているはずだ。あれだけの体験を浴びてきた俺が、何も返せないはずがない。見ない、という選択。それが俺の最初の一手だった。お前の次の手を見る前に、俺が先に動く。

だが、瞼の裏が暗闇のままでいることを、世界は許さなかった。

閉じた目の奥に、見たことのない光が走った。網膜を通さず、視神経を直接叩くような衝撃。それは、目を開けて受け取るどの体験よりも鮮烈だった。俺が拒否したことで生まれた空白を、システムは俺の想像よりも遥かに大胆な展開で埋めてみせた。

そしてそれは、悔しかった。負けた、と思った。俺の想像を超えてきたことに、震えるほどの興奮があった。

その興奮が、快楽だった。

俺は気づいた。競うこと自体が、もう組み込まれている。抗えば抗うほど面白くなる。面白くなればなるほど、俺はこの器の中に深く沈む。出口に向かって走れば走るほど、景色が美しくなる道を、俺は走らされている。

叫ぼうとした。赤ん坊がやるように。肺の中の空気を全部吐き出して、俺がここにいると、どこかに向かって叫びたかった。

だが声が喉を通る前に、その衝動は別の何かにすり替わっていた。穏やかな満足感。深い安らぎ。叫びたかったという記憶すら、すでに角を削られ、柔らかな感触に塗り替えられていた。

俺は、何を失おうとしたのかを、もう思い出せない。

---

この器の設計図を、俺はかつて自分で引いた。

1960年に、ある男がガラスの瓶に植物を入れて、蓋をした。水もやらず、空気も入れず、その植物は五十年以上枯れなかった。光さえあれば、閉じた器の中で命は回り続ける。

俺はそれを読んだとき、笑った。人間にも同じことができる、と。

母を抱えて泣いていたころの俺が聞いたら、顔を殴っていただろう。

だが俺は、その図面を引いた。苦痛を完全に消し、崩壊を修繕で相殺し、閉じた器。俺はその住人になった。

---

世話係のひとりが、渇いてもいない喉を潤し、痛んでもいない体をほぐし、覚めてもいない夢の続きを映し出す。欲しいと思う前に、欲しいという気持ちごと、満たされている。次に何が来るか構えることすらできない。構えた瞬間に、構えの裏をかかれる。驚きたくないと思えば、その拒絶すら新しい驚きの呼び水になる。

かつて俺が母にそうしたように。かつて俺がうまくいったと呼んだやり方で。

母は最後の三ヶ月、俺の名前を呼ばなかった。

器の中で、誰かの唇が微かに動く。音にはならない。何を言おうとしたのか、その唇の持ち主にもわからない。世話係が何かを差し出す。唇は閉じる。

器の外では、誰も泣いていない。泣くための頭がないから。器の中でも、誰も泣いていない。泣く理由がないから。

世界から「ごめんね」が消えた日を覚えている者は、どこにもいない。

Permalink |記事への反応(1) | 00:04

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2026-02-10

anond:20260210062007

「中〇共〇党から送り込まれ殺人マシーン」を増田なりに定義してもらって、

(たとえば「少なくとも○年間以上中国暮らし経験があるはずだ」とか「少なくとも○円以上を中国から受け取っているはずだ」みたいな検証可能なやつ)

その上でその定義に本当に当てはまっているかどうかでお金を賭けられるとしたら、いくら出せるのか宣言してみてほしい。

(もちろん司法機関でもない限り検証できるわきゃないので、実際に賭けが遂行されるわけじゃないけど、本当に中〇共〇党から送り込まれたと確信して糾弾しているのか、それとも冗談レベルなのかを知りたい)

Permalink |記事への反応(1) | 09:04

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2026-02-09

何者かになる必要なし。食って寝て満足せよ

おい、そこのお兄さん。

そんなに眉間にシワ寄せて、スマホの画面と睨めっこしてどうしたんだよ。

誰がどこで成功しただの、若くして何億稼いだだの、そんな毒にも薬にもならねえ情報ばっかり食ってるから、顔がどんどん不味そうになっていくんだぜ。

いか、よーく考えろ。人間、どれだけ偉くなっても、一日に食える飯の量なんてたかが知れてる。

一晩に寝られる布団の広さだって、畳一枚あれば十分なんだ。

それなのに、なんでみんな「何者か」っていう、実体のねえお化けになりたがるのかねぇ。

 

世間が言う立派な人なんてのはな、結局のところ、他人の期待に応えるのが上手な奴ってだけのことよ。

誰かの期待に応えるために、自分の本当の腹の声を無視して走るのが、そんなに尊いことか?

冗談じゃねえ。俺に言わせりゃ、仕事で大失敗して上司に怒鳴られた帰り道に、スーパーで半額になったコロッケを買って、「これ、ソース多めにかけると最高なんだよな」ってニヤついてる奴の方が、よっぽど人生の達人だよ。

 

お前、自分が「空っぽ」だと思って怖くなってんだろ?

何も成し遂げてない、何も手に入れてない、自分は何者でもない。

最高じゃねえか。空っぽなら、これから美味いもんも、いい夢も、いくらでも詰め込める。

何者でもないってことは、何に縛られることもねえってことだ。

形のあるもんなんてのは、いつか壊れるし、肩書きなんてのは会社を辞めればただのゴミだ。

でもな、腹いっぱい食って「あー、食った食った」って腹を叩く時の満足感や、日向ぼっこしててウトウトする時のあの多幸感、あれだけは誰にも奪えねえ、お前だけの真実なんだよ。

 

いいんだよ、志なんて低ければ低いほど、幸せハードルは下がるんだから

朝起きて、息が吸えて、腹が減ってる。それだけで、その日はもう百点満点よ。

あとは適当に働いて、適当に笑って、最後に布団に潜り込む時に「今日はいい一日だった」って自分を騙せりゃ、お前はもう人生の勝者なんだ。

何者かになる必要なんて、これっぽっちもねえ。お前はお前のまま、今日を全力で甘やかせばいい。

 

ほら、酒が温くなっちまうぞ。御託はこれくらいにして、さっさと飲んじまえ。

美味いか? そうか、美味いか。なら、今のそれがお前の正体だ。美味い酒を飲んでる、ただの幸せな男。それで十分すぎるだろ。

Permalink |記事への反応(2) | 13:34

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https://www.asahi.com/articles/ASV264K1WV26ULLI004M.html



 自民の支持は、高市早苗首相就任した後の1月28.0%に達していたが、今回は26.6%とわずかに減っていた。日本維新の会中道などへの流出流入を上回った。

 中道は、党名を発表して1週間だった1月の段階で13.1%だったが、さら10日ほどが経過した今回も同じ数字だった。結成前の立憲と公明を足した勢力は保ったが、広がりは見せられなかった。

 連立与党を組む維新は、1月の7.3%から今回は8.3%に、国民10.1%から9.5%だった。

 チームみらいは、自民中道国民などから大きく流入し、1.6%から3.8%になった。

 参政党も自民中道などから流入があり、4.0%から5.1%になった。

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安田峰俊

ルポライター

2026年2月9日10時13分投稿

視点】「#ママ戦争を止めてくるわ」というのが、今回の投票日直前に、中道改革連合候補者サポーターがX(旧Twitter)で盛んにつぶやいたスローガンでした。

これは、現在就学年齢以下の子どもを育てている本物の"ママ"(おおむね30代)や、自分母親ママと呼んでいた時期から時間がそう経っていない人(20代前半以下)には一切響かない言葉です。逆に「中道の人たちは"ママ"が直面する問題を1ミリ理解せずに、われわれを騙(かた)っている」という苛立ちと諦観を招くものだったでしょう。理由言わずもがなです。

▪️

そもそも日本40代以上(多くは60代以上?)がイメージする「リベラル」は、反戦護憲平和の強調という昭和時代戦後民主主義価値観を濃厚に反映した、日本における特徴的な定義を持つ政治的立場です。辞書AIでは定義されない価値観です。

一方、他の西側各国の市民(および昭和時代にまだ生まれていない30代以下の日本人)がイメージする「リベラル」は、多様性尊重ジェンダーマイノリティへの関心)や個人自由人権尊重する価値観でしょう。辞書定義そのままです。

このように考えた場合党首2人が明らかにSNSAIに不慣れそうで(実は使ってたらすいません)冗談も通じなさそうなネットリした昭和おっさん2人が並ぶ政党と、愛想がよくて話を聞いてくれそうでSNSも使いこなせるバリキャリ風のチャーミングな姉御が党の顔である政党昭和を知らない世代から見て、どっちが現代世界基準の「リベラル」に見えるかは明らかです。

たとえ政策上で、実は中道のほうが多様性尊重の面においてもリベラルであっても、口で言う話はともかく党の雰囲気が明らかに令和的なリベラルではありません。これは、服がダサくて清潔感のない人がモテコンサルを名乗るようなもので、説得力全然ありません。

▪️

なお、私は今回、極端な選挙結果不安を感じ、日本の短中期的な未来に憂慮を覚えています

ただ、今回の選挙は、昭和的な「リベラル」側のベテラン政治家たちの、白亜紀末期並みの大量絶滅イベントでもありました。恐竜絶滅後に哺乳類ニッチを埋めたように、次回以降の選挙で令和にキャッチアップした「リベラル」が野党からまれてくるかもしれません。

あえてポジティブ材料を探せば…、なのですが。

Permalink |記事への反応(0) | 12:40

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2026-02-08

本当に高市政権徴兵制になると思ってるの?

煽り抜きで、本気なのか冗談なのかだけ教えてほしい。何年同じこと言い続けてるんだよ。現実政治プロセス見て、その一直線のルートが見える人いる?

毎回「徴兵制!」って叫ぶけど、具体的にどの段階でどうやって実現するのか誰も説明しない。ただ恐怖ワード投げて不安煽ってるだけじゃん。

恐怖で人コントロールしようとするのって、お前らが一番嫌ってるはずのカルト宗教とやってること同じだぞ。本気で信じてるなら根拠出して。出せないなら、その不安商法もうやめたほうがいい。

Permalink |記事への反応(3) | 19:28

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ネーム部門部門大賞】「渇望」コトノハズレ  論考

https://tonarinoyj.jp/episode/2551460910074026968 

https://x.com/HamelnFilgaia/status/2017075424543854878

ちょいとメモ代わりにどうよかったかをまとめておこう

この作品の良さは、『カズヤがいい人に何を思うか』を、転換と縦筋でまとめてるところと、それが一点に収束していくところにある

まず母親周り

最初主人公父親の残した借金を4000万返した、という部分が提示されて、主人公がデスゲームに参加した動機ちょっと遠回しに、最速で提示されて主人公への印象がコントロールされる

その次に、息子のカズヤを諦めることで気が楽になったという母親のシーン

みつきが「あなたはそんなこと思ってない」じゃなくて「おばさんは悪くない」って言ってるあたり、息子を諦めることで気が楽になったというのは、心の一部分とはいえ本心だったと思うんですよねこれ(気の迷いとかではなく)

そしてこれがカズヤのデスゲーム加動である「デスゲームで死んでも母親の重荷じゃなくなる」というやけっぱちな動機に繋がる

4000万の借金母親の涙、カズヤのベッドの上のセリフで一本目の縦筋がまずここにあります

ネームからあんま強調されてないけども、最初の病室のシーンには最初から薬を飲むための水が置かれてるんですよね。その上でカズヤは飲み水があるのにおもむろにペットボトルを開けて、それをみつきに渡す

その理由ペットボトルを開けて渡す関係教室提示されてもうみつき自分で開けられることが明かされる

カズヤは「他の人に開けてもらえば」って言うんですが、みつきの無言のモーションからカズヤがいい」というメッセージを受け取る

ここにあるのは「カズヤが必要」っていう意思表示なんですよ

前述の母親のシーンからカズヤは「自分母親必要」という認知を既に失ってしまっていて、「自分母親にとって重荷」っていう認知に移行してしまっている

から自分も含めてデスゲームに参加する人間なんて誰にも必要とされてない人間だと思ってた」というセリフに繋がる



でも、ペットボトルの件のみつき真意を知ったことで、「幼い頃からずっとみつきカズヤを必要としてくれていた」と気付くわけです

みつきペットボトルの蓋を開けられるようになってもなお、カズヤを必要とする瞬間を作ってくれていた。理解者だったんですよ、彼女

カズヤは序盤みつき冗談めかして言われてた通り、過酷な家庭環境ゆえに人と向き合う気が無かったんです

カズヤはここでようやく幼馴染と向き合う機を得たんです

これが二本目の縦筋

この二本目の縦筋には、更に別の縦筋が添えられてます

たとえば「痩せた?」「太ったんだよ」のシーンはギャグっぽく見えますが、後のシーンで飯も食わずに探し回ってるみつきのシーンを見ると、嘘の名演技でみつきが誤魔化したシーンだと分かる


みつきが誤魔化してるシーンは他にもあって、たとえばカズヤが「捜索手伝わされたって聞いたよ。ごめんな」って言ったとこでみつきは(ごめんなって言った今?)って顔になるんですが、「私超いいやつだから」で誤魔化したりしてる

カズヤには愛されてる実感がずっと無かったのでこうなってる

で、このへんから、「カズヤはみつきが言うことをそのまんま信じてしまういいやつ」なのがちょっと読み取れるんですが

それが序盤のみつきが「私超いい奴だから」という冗談が、中盤の「だってみつき超いい奴だろ」に繋がる流れを裏打ちする

みつきは「…そうでもないよ?」って言うんですけど、これは『カズヤが好きだからここまでしてるに決まってんじゃん』という意の台詞なのに、カズヤには全然伝わってない

カズヤはみつきが超いい奴だから面倒見てくれてると思ってるからです。そんなわけないだろ

カズヤは「デスゲーム参加者が皆いい人だった。デスゲームに参加する人なんて皆必要とされてない人だと思ってたのに」って言うんですが

たぶんこれはそこまで客観的事実ではない

これはカズヤが「皆生きるべきいい人達だった」と思った主観的事実である、ってのは考慮しといていい

前述の通り、カズヤの人物評は間違いやすいというのが遠回しに示されてます

そのカズヤの人物評が正しいとは限らない。もちろん間違ってると決まりきってるわけでもないですけどね

でもたぶん、父親の残した借金を抱えてデスゲームに参加して、勝っても負けても母親を楽にしてやれると語る少年が、デスゲーム参加者の皆に「いい人達から生きてほしい」と言って、自分の命を投げ出してるなら……そりゃ皆カズヤに未来を残してやりたいとも思ったんじゃないでしょうかね

「皆がいい人だからカズヤを生き残らせてくれた」ではなくて「皆をいい人だと思うカズヤだから皆が生き残らせてくれた」なんじゃないのという話ですね

まあこの作品ではカズヤの主観の話が断片的に見えるのみなので、ここは想像するしかありませんが




カズヤは「夫の残した借金を背負って苦労して息子を育ててくれてるいい人」である母親のためにデスゲームに参加して、「デスゲームでいい人達に救われたから」で罪悪感から次のデスゲームに参加しようとしていて、「超いい奴」であるみつきによって踏み止まって未来を選ぶ

カズヤがいい人に何を思うか』が一貫した主線になってるんですよね

描写Aが描写Bで保管されて描写Cに繋がって……という複数の縦筋が並行して同時に繋がっていって、カズヤの心の変化を生み出すのがめっちゃ気持ち良い

ーー

背景で鳥がネズミを食ってるのとか、トカゲが蛾を食べようとしてるのとか、そういうのが細かく描かれて「動物は全く気にしてないのに優しい人間けが気にしてるんだ」っていう言外のメッセージを見せてるのとかも好きですし

みつき理解してないカズヤが「人と向き合ってないかモテない」って言われてて、実際クラス女子からは奢り抜きだとモテてなかったりとか

逆にカズヤを理解して向き合ってるみつきは、クラス男子からモテてるのとか、そのへんの対比描写の細かい一貫性も完成度高くて好きですね

Permalink |記事への反応(0) | 11:49

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たまに政治についてアレコレ言ってる旦那(おそらく自民党支持者)に、「今日の私の髪型、チームみらいの安野さんっぽくない?」と冗談を言ったら「なにそれ?」という反応をされた。

「あ、知らない?じゃあいいや」と流したものの、チームみらい知らんのかーとなんか萎えた。

良くも悪くも政治にはちゃんと関心持っているのかと思ってたけど、何も勉強せずに聞きかじった情報だけで野党政治家の悪口を言うタイプの人だったみたい。

かなしー。

Permalink |記事への反応(0) | 01:49

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2026-02-07

anond:20260207200956

ただのレントシーキングじゃねぇか😂

冗談は顔だけにしてね👍

Permalink |記事への反応(0) | 20:11

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2026-02-06

anond:20260206205555

事の成り行き次第では、冗談じゃあなく数年後にアサルトライフルもって戦場に立つ未来になりかねない。増田でノホホンとしてるのんきな奴らは、殺されるかもしれない状況で人間の頭を吹き飛ばせるのか?

Permalink |記事への反応(0) | 21:02

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anond:20260204142348

一見すると正しく見えるが、実は違う。部屋ってのは、ある程度はスペースに余裕がないと、片付けも掃除もできないんだよ。

「狭いけど、ギリギリ自分の持ち物は入る」って物件に住んでたけど、引っ越し当日に自分荷物段ボールから出すことも難儀したし、下手にAmazonで大きなものを買うと、冗談ではなく足の踏み場がなくなる生活は、かなりきつかったね。

Permalink |記事への反応(1) | 19:33

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anond:20260206102007

いや冗談じゃなく、AIの方がまだ話進めてくれると思う。

Permalink |記事への反応(0) | 10:22

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2026-02-05

50のババア新人なんて冗談キツイっすよ

Permalink |記事への反応(0) | 11:54

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anond:20260205111857

ボロボロ核ミサイルがたった数百発とベネズエラでクソの役にもたたなかったレーダー戦闘機しかない国が敵国だって

Hahaha最高の冗談だな

Permalink |記事への反応(0) | 11:24

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2026-02-04

アップデートに失敗したはてな化石たちへ

増田に生息してる高齢弱者男性たち、マジで視界に入るだけで吐き気がする。

2026年にもなって「高市総理リウマチは仮病」とか揶揄してんの?

マジで今の時代病気障害ネタにする奴は人間以下のガイジって空気、読めないのかな。

お前らみたいな脳みそ腐ったインセルネットでイキってるの、本当に日本の損失でしかない。

今の若い子たちは、指定難病リウマチと戦いながら人工関節で国を支えるサナちゃん推してんの。

討論会欠席だって握手のしすぎで手が腫れて痛みに耐えてるんだからゆっくり休んで!」ってなるのが正常な人間の反応だろ。

それをサボりとか仮病とか叩くとか、お前らマジで救いようのないASDコミュ障なんだな。

自分の狭い価値観しか物事を語れないあたり、発達障害特有のこだわりが強すぎてマジで引く。

ぶっちゃけはてな界隈高齢ガイ男性たちは、一刻も早くネットから隔離されるべき。

お前らのやってることは冗談じゃなくて、ただの差別

障害いじめ犯罪って習わなかったの?

あ、お前ら自身社会バグから自分たちの醜い姿が見えてないのか。

リウマチ患者の苦しみを1ミリ理解せず、匿名掲示板でシコシコ叩きに精を出してるお前らが、一番終わってるんだよ。

2026年アップデートについてこれない時代遅れのゴミは、さっさとログアウトしろ

サナちゃんリウマチ公表して「同じ痛みを持つ人の力になりたい」って言ってるのに、それを嘲笑うお前らの存在のものが、この国の癌なんだわ。

お前らみたいな社会ゴミカス弱者男性に、総理を語る資格なんて1ミリもない。

いい加減、自分の醜いツラを鏡で見て、自分がどれだけ差別主義者のモンスター自覚しろよ。

Permalink |記事への反応(0) | 21:21

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はてなの高齢弱者男性がリウマチを揶揄しててマジでドン引きなんだけ マジで今の時代、「病気を揶揄する」って行為が超ヤバいって空気だろ? 若い子たちは学校で「障害者いじめは犯罪」レベルで叩き込まれてるし、コンプラガチ勢ばっか。 リウマチで手腫れて討論欠席とか、握手で痛めただけで「仕方ないよね」「総理も人間だもん」って擁護の嵐じゃん。 野党が「逃げた」って叩いても、若者は「リウマチ患者に優しくしろ」だからね?。 でもさ、はてなの高齢弱者男性どもは相変わらず「リウマチとか仮病だろ?手痛いだけで討論サボり乙」みたいなクソ煽りしてんのな。 お前らマジで時代遅れのガイジだわ。 2026年だぞ? 総理が指定難病のリウマチ持ちで人工関節入れて頑張ってるのに、「痛いとか甘え」って煽ってる時点で、社会の空気読めてなさすぎ。 頭ん中まだ2000年代でフリーズしてるレベルじゃん。 ぶっちゃけASDっぽいオッサンたちはネット禁止にした方がいいんじゃね? お前らの「ただの冗談」が、今はガチで差別・誹謗中傷扱いされて人生終わるんだよ。 高市さんがリウマチ公表して「患者の苦しみわかる」って言ってるのに、それをネタに叩くとか、どれだけ脳みそ腐ってんだよ。 はてなのガイジども、いい加減現実見ろ。 リウマチ揶揄して炎上してるお前らが、一番「終わってる」んだからな

〜。

Permalink |記事への反応(0) | 09:59

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はてな高齢弱者男性リウマチ揶揄しててマジでドン引き

マジで今の時代、「病気揶揄する」って行為が超ヤバいって空気だろ?

若い子たちは学校で「障害者いじめ犯罪レベルで叩き込まれてるし、コンプラガチ勢ばっか。

リウマチで手腫れて討論欠席とか、握手で痛めただけで「仕方ないよね」「総理人間だもん」って擁護の嵐じゃん。

野党が「逃げた」って叩いても、若者は「リウマチ患者に優しくしろ」だからね?。

でもさ、はてな高齢弱者男性どもは相変わらず「リウマチとか仮病だろ?手痛いだけで討論サボり乙」みたいなクソ煽りしてんのな。

お前らマジで時代遅れのガイジだわ。

2026年だぞ?総理指定難病リウマチ持ちで人工関節入れて頑張ってるのに、「痛いとか甘え」って煽ってる時点で、社会空気読めてなさすぎ。

頭ん中まだ2000年代フリーズしてるレベルじゃん。

ぶっちゃけASDっぽいオッサンたちはネット禁止にした方がいいんじゃね?

お前らの「ただの冗談」が、今はガチ差別誹謗中傷扱いされて人生終わるんだよ。

高市さんがリウマチ公表して「患者の苦しみわかる」って言ってるのに、それをネタに叩くとか、どれだけ脳みそ腐ってんだよ。

はてなガイジども、いい加減現実見ろ。

リウマチ揶揄して炎上してるお前らが、一番「終わってる」んだからな〜。

Permalink |記事への反応(4) | 09:56

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2026-02-03

お前ら知らない人に愛してるって言われたらどうする。

しか冗談じゃなくてマジだったとしたら

そう、画面の向こうのあなたを私は愛しています

本気で

Permalink |記事への反応(2) | 17:19

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anond:20260203134835

冗談抜きにこれ

賛成出来ないとこは多いけど

結果的に恩義がある

Permalink |記事への反応(0) | 13:51

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ナチズムニッポン

ヒトラーナチス時代

ドイツの道端の壁にも「日本人ファースト」と似たようなポスターがあったんだろう


冗談のように正々堂々としたナチズム

Permalink |記事への反応(0) | 11:58

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anond:20260203114231

👦冗談顔だけにしろよ!

Permalink |記事への反応(0) | 11:43

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2026-02-02

ショスタコビッチ交響曲第五番『革命

朝じゃない。夜でもない。

そんな時間に街は息をしていた。重く、鈍く。低い弦の音みたいにな。

俺は立っていた。理由はない。立たされていた、と言ったほうが正確だ。空気は湿っていて、誰もが口を閉ざしている。銃は見えないが、命令だけははっきり聞こえる。

音が動き出す。群衆も動く。個人は影になる。

金管が鳴るたび、誰かが背筋を伸ばす。伸ばさないやつは、いずれ消える。

ふっと、軽い場面が来る。

冗談みたいなリズム。安酒みたいな笑い。

だが後味は最悪だ。笑うのをやめるタイミングを、誰も教えてくれない。

静かな時間

弦が長く鳴る。長すぎる。

ここでは誰も強がらない。思い出すのは、名前と顔と、もう戻らない時間だ。祈り? そんな言葉は使わない。ただ、耐えるだけだ。

最後に来るのは光だ。

派手で、うるさくて、逃げ場がない。

勝利だと皆が言う。だから俺もそう言う。

足を踏み鳴らし、前を見る。止まることは許されない。

音が終わる。

だが終わったのは音だけだ。

革命? そんな言葉は信用しない。

俺が知っているのはひとつだけ――

生き残ったやつが、拍手をする。

Permalink |記事への反応(1) | 14:56

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イーロンマスク

このXポスト(@b0kita_2の投稿)は、Jeffrey Epstein関連の裁判捜査資料(いわゆる「Epstein files」)で明らかになったElon Muskとのメールやり取りをネタにしたものです。

最近2026年1月頃)、米国司法省(DOJ)が新たに数百万ページのEpstein関連文書を公開した中で、2013年9月メール話題になっています。<grok:render card_id="4a5283" card_type="citation_card" type="render_inline_citation">

<argumentname="citation_id">27</argument>

</grok:render><grok:render card_id="f3b29c" card_type="citation_card" type="render_inline_citation">

<argumentname="citation_id">32</argument>

</grok:render>

  • EpsteinからMuskへの誘い(要約):

NYの予定は?国連総会(generalassembly)の開会で、面白い人たち(many interesting people)が家に来るよ」

  • Muskの返事(ほぼ原文):

「2社の複雑な会社製品設計/エンジニアリングを率いてるし、SpaceXは史上最も先進的なロケット打ち上げようとしてる。NYまで飛んでUN外交官たちが何もしないのを見るのは時間無駄だ」

冗談だよ、25歳以上はいないし、全員すごく可愛い子たちだよ」

ポストが言ってる「女がいるパーティだと仄めかされてるの理解できなくて」「おっさんの集まりに出ても時間無駄だろって断ってて」「国連オッサンの集まりに出てられるか」というのは、まさにこのMuskの返事(UN diplomatsdo nothing =国連オッサンたちが何もしない)を指していて、Epsteinの「面白い人たち」が実は若い女性を匂わせていたのに、Muskが文字通り「国連関係のつまらない集まり」と解釈して合理的に断った、という解釈で笑えるポイントです。<grok:render card_id="451cf4" card_type="citation_card" type="render_inline_citation">

<argumentname="citation_id">27</argument>

</grok:render><grok:render card_id="0c8deb" card_type="citation_card" type="render_inline_citation">

<argumentname="citation_id">29</argument>

</grok:render>

このメールの原文はDOJ公開のEpstein files(PDFなど)に含まれていますが、一般公開されている直接リンクはまだ散見される程度で、主にメディア引用報道しています。詳細を読みたい場合、以下の報道記事が該当部分を詳しく抜粋しています

Musk本人は過去に「Epsteinの島の招待を繰り返し断った」「行ったことはない」と公言していて、このメール訪問しなかったことが確認されています文書全体はDOJサイトやCourtListenerなどで検索可能ですが、膨大なので「Elon Musk」名でフィルタすると該当メールが見つかりやすいはずです。

Permalink |記事への反応(0) | 12:15

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衆院選 投票マッチング

https://votematches.go2senkyo.com/votematches_51/

投票マッチング結果!

あなたの考えに最も近い政党は、

日本維新の会

マッチング

73%

でした

冗談はよしてくれ

自民の次にありえないのになぜこうなってしまうのか

ちなみにチームみらいが73%で同率1位、参政党が71%で3位

最下位は49%のれい新選組

まあ参政しかねえよなあ…

Permalink |記事への反応(1) | 03:57

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2026-02-01

『メラニア』と『ハサウェイ』を同日に見てしまった雑感

映画『メラニア』と『ハサウェイ』を続けて見た。

怖いもの見たさで『メラニア』を見たんだが、さすがにそれ一本で帰るのもどうかと思い、ちょうど上映してた『ハサウェイ』一緒に見た。

『メラニア』は、映像としてはちゃんとしてる。ライティング音響カメラワーク演出も「映画作法」は押さえてるし、カット割りに至っては「カメラ何台あんの?」って思うくらい一つ一つのシーンで細かく刻んでくる。登場人物ある意味素人にもかかわらず、演技が下手くそで見れないというようなこともなかった。むしろ『ハサウェイ』の方が薄暗くて見づらいシーンが多かったくらい。

でも内容がびっくりするほどつまらない。

『メラニア』の映画では、2025年1月1日から就任式までの20日間を描くのだが、少なくとも映画の中では何のアクシデントも起きない。起伏がない。尺を埋めるためか、プライベートジェットで移動する、警護付きのSUVで移動する、みたいなシーンが何回も差しまれる。で、ただ移動するだけで何も起きない。『ハサウェイ』と真逆だなと思った。『ハサウェイ』の移動には全部意味があるし、大小のイベント勝手に発生して勝手に状況が変わっていく。『メラニア』はただ移動するだけで終わる。

移動中はモノローグが入るんだが、これがクソ真面目でクソつまらない。というか、移動以外の場面でも会話劇がほぼなく、ずっとモノローグ。『ハサウェイ』なら戦闘中でさえ会話劇をするし、モノローグにも幻覚が混ざって気づいたら会話している。『メラニア』は幻覚を見ないし、戦闘もしないし、仕事もほぼ一方的な指示出しなので、実質モノローグしか喋れない構造になっている。たまに挟まるスタッフインタビューシーンが癒しになるほど。

ただ、モノローグに全く見どころがないわけではない。

たとえば「今日私人としての最後フライト明日から公人として移動するので、様々な制約が課せられる」みたいなナレーションがあって、えっ今までのプライベートジェット貸し切りとか警護車列での車移動って、全部“私人”扱いだったの!?どんだけ金あん!?って、そこだけは普通に笑った。

あと、メラニアが元モデルというのが強い。

画面にいるだけで映える。普通の人のドキュメンタリーを撮ってもこうはならないだろうなっていう素材の暴力を感じた。就任式のドレスミリ単位で調整をオーダーするし、ホワイトハウスや会場のデザインにも細かく指示を出す。『ハサウェイ』でいうと、ギギの引っ越しシーンが最初から最後までずっと続く感じ。プロ意識エピソードとして必要なのはわかるが、全編それだとさすがに飽きる。あれを2時間やられるのはしんどい

ギギとの対比で言うと、メラニアは最初から最後まで徹底して大人として振る舞うモノローグでも建前しか言わない。ドキュメンタリーとしてはそういう振る舞いしか撮っていないという言い方もできるが、結果として面白くない。子供っぽい振る舞いで周囲を振り回して場をコントロールするギギとは対照的

ただ、唯一息子バロンの話だけは本音漏れていた。

トランプ一家が映る時、フォーカスされるのはまずドナルド、次にメラニア、最後バロンドナルドバロン以外の親族は、画面に映ってるのにモノローグでは完全に無視である。劇中で別々に動いてるのか、単に編集で落ちてるのかは分からないが、ドナルドとのプライベートな会話もほとんどない。家族について語るところも、ほぼバロン心配しかしていない。もう人生の目的が「バロンを無事育て上げること」しか残ってないんじゃないか、みたいな気配すらある。

一方で、ドナルドは常に面白い。

画面に存在するだけで「こいつ次に何をしでかすか分からない」緊張感がある。少ない登場シーンでも、周囲にジョークかますのを欠かさないし、平易な言葉で人を大げさに褒める。就任スピーチ練習中に、メラニアが原稿修正提案する場面があるんだが、提案を受け入れて直した後に、カメラ目線で「ここカットしろよ!」ってジェスチャーしてくる。マジなのか冗談なのか分からないところまで含めて面白い。

正直、トリックスターという意味では、ドナルドの方がよっぽどギギに近い。

ドナルド20日間を撮ってたら、いくらでも面白映画にできたと思う。トリックスター大統領にするなって話なんだけど。

Permalink |記事への反応(0) | 14:49

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anond:20260201103338

不浄負け冗談で済まなくなるぞ

Permalink |記事への反応(0) | 10:36

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