
はてなキーワード:先発薬とは
通院後、調剤薬局に行ったところ、数年ぶりだったので問診票の記入を依頼された。
書き進めると、ジェネリック医薬品についての設問があった。
これまでの調剤薬局では大体「ジェネリック医薬品への変更を希望しますか?→はい/いいえ/説明を聞きたい」みたいな感じだったと記憶している。
しかし今回の調剤薬局では「希望する/どちらでもよい/薬剤師の説明を聞きたい」という選択肢だった。
「いいえ」がない。びっくりした。
行きつけの病院が固定化してるから遭遇してないだけで、これってよくあることなの?
もし「いいえ」の選択肢が記載された問診票であれば、ジェネリック医薬品の可否など気にしなかったかもしれない。
ただ今回は少々デリケートな病状で数年ぶりに通院したことも相まって一気に不安が強くなってしまった。
それはジェネリック医薬品への不安というより、「こういう…なんというか狡いやり方をする調剤薬局なのか…」というショックと不信感で、おとなげなく拒絶反応が出てしまった。
私がジェネリック医薬品に関する設問のチェックをどこにもつけず提出したら、薬剤師が説明にやってきた。
「ジェネリック医薬品は先発薬と同じ有効成分を同量含む云々…先発薬よりも安価で…」というもちろん知ってる話。
なにぶんこちらも医療従事者でもない一般人で、「医者はジェネリック医薬品を選ばない」といった本当か嘘かわからないような噂を耳にしたことがあってもその真偽なぞ分かりようもない。
まぁこだわりはないし、という程度で他の病院にかかることがあればジェネリックを選んできた。
ただし今回は調剤薬局のアプローチというか、やり方が汚いなぁというお気持ちなので、理屈もお財布事情も関係ない。
口頭で「ジェネリック医薬品は使わないでください」とお伝えすることにした。
ただ私は、「本来任意で選択できるはずの権利を恣意的に取り上げて、所与の条件内から選択させる意思が問診票のフォーマットとして当然のように用意されている」という事実に滲む傲慢さに耐えかねてしまった。
国民民主党の玉木雄一郎は昔から問題の多い政治家であるが、今回はさらに踏み込んだ発言をした
https://youtu.be/thejRIsTQyU?si=y882wPI8UiAYakqt&t=5780
書き起こす。
「えー、社会保障の保険料を下げるためには、我々は、えー、高齢者医療、特に終末期医療の見直しにも踏み込みました。尊厳死の法制化も含めて。こういったことも含めて医療給付を抑えて若い人の社会保険料給付を抑えることが、実は消費を活性化して次の好循環と賃金上昇を生み出すと思っています」
はっきり言っている。玉木が違うことを言っていると思う人は、Youtubeをちゃんと聞いて欲しい。国民民主党の党首が、事実上の選挙戦のスタートを切る日本記者クラブ主催の党首討論会にて、数ある施策からピックアップしてこの発言をしたのである。
つまり、若者のために終末期の人間は死ねと言う公党による殺人政策である。一般に人を殺すと殺人罪に問われるが、それに例外を加えて、この場合は罪に問わないとするということだ。憲法25条の改正も必要だろう。
日本は自由で民主的な国であり、なおかつ憲法を押し立てている法治を是とする民主主義国家であるので、いくら公党の党首であろうとも、また基本的人権や生存権を侵害する思想であろうとも、その脳内の思想信条については批判しない。
これは簡単な四則演算でざっくり計算することができる事実である。
終末期の日額入院単価(自己負担含む総額)は平均で31,800円であり、平均入院期間は14日だ。従って医療費は445,200円である。高額療養費が適用されて、公的保険で賄われるのは約40万円。
日本人の年間死者数は約156万人なので、仮に、この全ての人が終末期医療を受けていると仮定すると、約6240億円が医療保険から終末期医療に使われている事になる。
よって、医療費における終末期医療に使われている金は、全体の1.3%程度である。
玉木は若者を出汁にしているが、30代の平均年収で負担金を計算すると、年額にして2300円である。
全ての人が終末期医療を受けるわけではないので、これは最大と考えて良い。
玉木の殺害政策を実行しても節約できるのはこの程度である。一方で、終末期医療を受けられないことによる社会の不安定化、社会不安の増大による悪影響は計り知れないほど大きい。
(医療保険金は人数で単純で割ることでは算出できず、所得からの一定割合でもなく、控除や上限もあるのでもし追試する場合はそのあたり気をつけて計算してくれ)
当然のごとく、手取りが年数千円増えるためだけに、自分の祖父や祖母、あるいは知り合いに対して死ねと言い放つ若者は皆無であり、国民民主党がそのようなニッチな有権者層を狙って選挙戦を進めるのは政党として自殺行為であるし、そのような政党が潰れるのは民主主義として正しい。
しかし、国民民主党とその支持母体である全日本労働組合総連合会は、玉木雄一郎に従って心中して良いのか?
一見現実主義者っぽく見えるが、全くデータや事実に基づいていない意味の無い話である。国民民主はこんなのばっかりだ。一見すると理論的に基づいているように見えるが、先に結論があって無理矢理屁理屈をくっつけている間違った政策だらけである。
政治や行政は事実とデータを第一にして動かしていくべきであり、それよりも己の思想信条を優先するような人間を党首にしてはならない。
支持者はそれが嫌なら今すぐ玉木雄一郎を引きずり下ろせ。
健康保険は皆保険なので、人数が無茶苦茶多い。そのため、一部の高額医療を使う人よりも、大多数の数に効く方を抑制した方が効果がある。
たとえば、ジェネリック医薬品の普及による抑制効果(仮に全部先発薬だった場合との差)は4兆円という試算がある。医療費全体の1割弱、さらに医療費における薬剤費は10兆円ほどと言われるので、その半分弱にあたる医療費は抑制出来ている事になるわけだ。
ジェネリック医薬品は基本的に安くて大量に出る薬が対象になるため、ひとつひとつの金額は少ない。センセーショナルな数字にはならない。しかし、適用される数が半端ないため、かなり効くのである。
もっとも、既に数量ベースで日本の医薬品の8割程度がジェネリック医薬品に移行していると言われているため、これ以上の抑制はなかなかできないのではあるが……。
現在は、特許が切れているものの、製造が難しい医薬品をジェネリック医薬品化出来ないかと言う検討が行われている。
ほか、医療技術の向上をやっていくというのも重要である。それも数が多いところからやっていく。
例えば、白内障手術。年間150万人が受ける手術だが、かつて入院が必要だった頃は、医療費が60万円ほどかかっていた。(私の祖母が受けたガラスレンズ時代はもっとかかっていたはず)
これが、現在、医療技術の向上により入院が必要なくなり、また部材費が安くなる等した結果、13万円ほどになっている。
単純計算だが、旧方式だった場合に比べこれだけで年間7050億円削減出来ている。もちろん手軽にできる様になったから手術をすることにした、という人もいるだろうからそう簡単なわけでは無い。
この他、高齢者に多い大腿骨骨折などは、昔の金具で外から固定してギブスで安静と言う療法はリハビリ開始が一ヶ月後であるためにその後3ヶ月近くのリハビリが必要→それをしてもなかなか動けなくなるから介護が必要、と言う状況から、できるだけ早く骨の内部にボルトを通して固定し、手術後麻酔が解けたら即リハビリ開始(本人がいたがろうと何しようと)、とすると、手術後一週間で杖ありで歩けるようになる、と言うような事などがある。
こういったことで今後有望なのが、手術支援ロボットの普及や、データによる総合的な医療連携、アプリや運動処方などの最適化などがある。
また、再生医療の中には慢性的な病気を治すことができるものが出てきており、これらを適用すると相当な医療費削減効果が見込める。
もちろん、医療費削減だけではなく患者本人にとってもよりよいのは言うまでもない。
さらに、無駄の削減もある。無駄といっても、年齢差別主義者を落選させれば国会議員歳費がそれだけ浮く、と言う話ではなく、今行われているが、実際には効果が無いと言われている医療行為をやめさせるという事である。
分かりやすいのが、抗生物質の無駄な処方だ。最近はないだろうが、風邪はウイルスなどで、抗生物質はきかないのも関わらず処方されていたのが抑制されている、等がある。
そのほか、慢性症で薬がどんどん増え続けて、病気を改善しているのか副作用を改善しているのか分からないようなケースにおいて、ちゃんと減薬して調整することを定期的に義務づける、同じ病気において、複数の病院を慢性的に通い続けているようなケースについて整理を促す、などがある。
これらの実現のために医療保険全体のシステムを改修しておデータを集約するなどしており、そのためのIDとしてマイナンバーシステムを使っている、と言う意味だとこれも無駄を削減するための施策だとも言える。
この話は「カード」だけ言われるが本質はこっちである。なお、マイナンバーカード並のセキュリティを持ったカードを別に発行すると、それだけで一千億円かかるが、それも費用削減が出来ている。
報道などで1回の投与に数百万円かかる薬価が問題、と言う発言がみられるが、こう言う薬が高いのは薬の研究開発費が乗っかっている一方で、薬を必要とする患者数が少ないからである。
全体の金額に比べればたいしたことがないので、この辺りを叩くのは愚策中の愚策である。
むしろ、保険とは何かを考えると、これらにこそ保険金が出るようにするべきだ。
保険とは、そうなる確率は低いが、もしなってしまった場合に致命的な状態になるため、個人で備えるのが非効率になることに備えるためのものである。さらに、皆保険で終生義務化することによって、リスクの高い幼少期や高齢期と、その中間のリスクの低い時期とでリスクを平均化すると言う効果がある。本来は健保組合も国民に協会けんぽ、企業別などを廃止して統一するのが社会的にも最も効率が良い性質のものだ。
難病にかかった場合、高額医療が必要になった場合に対する備えというが最も重要だ。また、再生医療のように毎月5万円分の薬を飲み続けるか、100万円の手術をするかならば、金がないために延々と前者を続けるのではなく、後者を選べるようにしていく事でもある。
故に、極論を言えば、生活を切り詰めてやればなんとか払えるぐらいの部分の保障を削減してでも、そちらを手厚く見てやることが重要になる。そう言う意味で、医療保険の負担という意味では高額療養費は据え置きに、医療費の自己負担率を上げるという選択肢はあり得るが、ここは「医療費の削減」という議論なので別に譲る。ただし自己負担率を上げれば上げるほど、社会全体のコストが上がっていくことは見逃せない。
その点でも、一度にお金が必要になる終末期医療などの特別な場合を保険で払うと言うのは合理的な仕組みであり、それを保険で見ることによって、各個々人が無駄に金を使わずに備えると言うことが不要になり、
実はではなく王道的に消費を活性化して次の好循環と賃金上昇を生み出すと思っています。
Permalink |記事への反応(29) | 11:05
増田の言い分も分かるんだけど創薬やってる人間からすればそういう認識になっちゃうんだよ。
ノバルティスファーマのディオバン事件なんかが象徴的。
けっきょく全てを追求しきれなかったきらいはあるけど、アレはノバルティスの幹部社員・MRから、100人を超える医者にゼニが渡ってたっていうからね。
「先発薬を開発した会社が気の毒」みたいなブコメがあるんだけど世間知らずすぎて呆れ返る。ジェネリック医薬品の存在を根底から否定してないか?
id:AyanoIchijo 知らない世界の話なんで的外れかもだけど、みんながジェネリックにしちゃったら先発で開発した製薬会社にお金入らなくなったりしないの?ジェネリックが売れても多少開発した会社にお金入るの?ならいいけど…
id:yujilabo生保のことは置いといて、製薬会社勤務の知人がいる身としては原則ジェネリックという意見には賛同しがたい。膨大な労力をかけて開発した薬が一定期間を過ぎて後発品が出ると殆ど売れなくなるというのは可哀想過ぎる
俺も知らない世界だけど、こんなん↑↑↑↑一般常識だけでも間違いってわかるわ。
特許の有効期限は出願から20年。これはお薬とか関係なく平等。だから、先発薬を創った会社は「特許の有効期間中に開発費を回収した上で利益が出せる薬価設定」をするだけのことですよ? 創薬もビジネスですよ?
頭大丈夫?
数量だろうが金額だろうが実態として3割程度しか先発薬を使用していないという現状の中で、8割が先発薬を希望するという体感があったとしてだから何、何か問題があるの?って話でしょ?
ほんとに薬剤師かよと思う生活保護受給者だけど、生活保護費切り下げをやめてくれたら
薬がジェネリックになるくらいどうってことない、それくらい生活は厳しい あと権利主張が激しいというか
激しくないと受給者とかやってられない
https://anond.hatelabo.jp/20180201092116 ほらこーゆー生活保護バッシング野郎が湧くだろ。ただ
https://anond.hatelabo.jp/20180201092231
また湧いた。2012年ぐらいからの片山さつきとメディアが結託した生活保護バッシングからもう6年くらい
経つのに
https://anond.hatelabo.jp/20180201092437
https://anond.hatelabo.jp/20180201092549
働いてるかもよ
障害者は去年からもうジェネリックをデフォルトにってなってるんだよね。まあごねれば先発薬もらえるけど(自分は全部ジェネリックにしてもらってる)。
たまに降圧薬ジェネリックだから効かない気がするんだよ~とかゴネてる人がいていやいや食生活改めろやって見ている。タダだと先発薬を選びたがる傾向にあるよね。普通の人はお金払うからジェネリックでいいやとなる。
「DDSが違ったら効き方が違うのが当たり前」には合意だけど、「劣化版と言われるのは仕方ない」なんて思わないよ。
例えば治療のガイドラインには成分名が書いてある。わざわざ先発薬品選ぶ必要なくない?
例えば先発薬品だって添加物の一部を変更することあるじゃん、それは劣化とか改良なの?気にも留めないでしょ?
他にもある一種の薬剤について海外の先発薬品と日本の先発薬品だって添加物は違ってるんじゃないかな?治療のとき海外の成績参考にするよね。その時どっちかが劣化だなんて考えないよね。
添加物が違うけど、劣ってなどいない薬だと思うよ。
後半の「創薬をやる会社の利益が下がって新薬がでなくなる」については、最近国が「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」みたいな特別枠の予算をつけてる感じだよ。
「新薬創出加算」が付けば今までより新薬開発にかけた金額を早く回収できるようになるって聞いたことある、特許期間中にその薬の開発金を全額回収する感じ。