
はてなキーワード:事業家とは
この時期になると東日本大震災の話題が出てくるけど、そしたら東京に住んでた時のことを思い出す。そこで一番印象に残ってることを書く。
2009年頃。そのときは社会人3年目くらいだったとおもう。地方で就職後1年で東京に転勤となった。
東京には知り合いもいないし休みの日は引きこもってニコ動見るくらいの日々。
駄菓子屋さんのウィザードリィ実況とか、目隠しさんのポケモンとか更新楽しみにしてたな。あと高速マリオも冷静におもしろかった。
看護師で40代くらいの女性。好きな歌手の名前からとったというアンジェラ(仮)さん。東京で友達を増やしたいということで連絡あり。
そんなことある?と思いながら喫茶店で会う。美人ではないが身だしなみキレイにされている40代の女性でした。
ちょっと色っぽい展開も期待したけどそんなことにはならなくって、最近あったこととか会話してほんと友達のような会話。
そんな感じで仕事終わりに約束して喫茶店行ったりバーみたいなところ連れて行ってもらったりして遊んでた。
3、4回目くらいから、夢はあるか?とか、起業して夢かなえたいみたいな話になってきた。週末にボードゲームやってる集まりがあるからきてみない?と誘われた。
行ってみると自分と同じような年代の人もいて、10人くらいで金持ち父さん貧乏父さんのラットレース?みたいなボードゲームやった。
そのときは接待的な感じで勝たせてもらったが正直まぁ熱中するようなものではなかった。なんやこの集まりは?と思いながら帰った気がする。
そのうち、金持ちになるための師匠?みたいな人がいるから会ってほしいみたいな誘われ方になってきて、
その師匠とかいう人がポルシェに乗ってるだのなんだの成金トーク聞かされたあたりでいよいよなんかきな臭い感じの雰囲気が出てきた。
俺はアンジェラと楽しくトークしてればそれでよかったんだけど。師匠いらんし、変なボードゲームも大して面白くなかったし。
ラットレースから抜け出そうっていうのはまぁちょっと夢のある話だとは思って聞いてた。不労所得とかね。楽して金欲しいし。
その辺からアンジェラの言うことも、師匠の話もなんか変な方向に向かいだして、今の会社続けてても夢かなえられないよとか、
どんどん洗脳されてって上司に辞める相談しようかとか、親になんて言おうかとか本気で悩んでた。
そうこうしてるうちに起業セミナーがあるから一緒に行こうって誘われて、師匠よりすごい人が講演するから是非しっかりノート取って聞いた方がいいみたいなことを言われたわけ。
こっから怒涛の一日が始まる。
行ってみたら100人くらい入る講義室満員で陽気なおっさんが登場。うまい喋くりでとある会社のサプリメントの紹介を始めた。
面白かったのは、「病気に効く、治る」みたいな言い方ができないから、表情とかジェスチャーを使って「90のよぼよぼのおばあちゃんがこれを飲んだらパアッ(顔芸)」みたいな表現。
うまいこと喋るなぁみたいな。真似できないけど。
そしてここで初めて、この人たちが言う「起業」というのがネットワークビジネスであることを明かされる。
「あーあ、これは完全にアカンやつや」と思ったんだが、でもまぁ誘ってくれたアンジェラに恥かかすのも悪いなと思って、講演終わってから質問タイムに手を挙げてみたり、ノート取ったりしてた。変なところで真面目発揮。
そしてこの流れのままネットワークビジネスを開始する契約に向かうわけです。
今日から起業だ!ビジネスオーナーだ!アンジェラの子となり、稼ぎ、上納するわけです。
もう「俺終わってんな」と思いながら流れ流されて契約までしちゃったんですね。最初だけ必要だからっていってそのサプリ40万円分くらい買った。
とにかく契約したのでなんかスッキリした。契約したら気持ちが解放されるんだよね。
まぁサインのときもクーリングオフすりゃ大丈夫って妙な自信あったし、とにかくその場を終わりにしたかったから契約した。
サインのテーブルで同じようにカモにされてるヤツがいて、そいつもアンジェラと同じくらいのおばはんがついてた。
なんか「私がひっかけた子が契約までしたよ」って目くばせで合図してるのがわかってちょっとポケモンになった気分だった。
で、そのあとアンジェラが「ここに来たらいつもなか卯なの」みたいなこといって連れてってくれた。おごってもらった。
そのとき、ほんとしょうもないことしか覚えてないんだけど、向かい合って座ってて食事の途中、お水のコップを取り間違って、アンジェラの口つけたヤツ飲んじゃってたみたいなのね。
冷静に装ってもテンパってたんだろうな。
食い終わってから、さっき飲んだコップに口紅ついてるやん!って思って。何食ったか覚えてないけどその口紅の跡はめっちゃ記憶に残ってる。
ちょっと気まずかった。
しかもそれで解放されず、そのまま「仲間」のところに行こうって言われて。マクドだったかドトールみたいな喫茶店だったか、十数名の集団に合流した。
自分と同年代くらいの若い人が多かったんだけどそいつらが、どうやって子を増やすか、ひっかけるか、みたいな騙しの手口のような話を臆面もなく語り合ってて。
mixiで友達増やし作戦みたいなことを語ってて。ドン引きですよ。これはアカンなと。
俺はこいつらの作戦にまんまと引っかかったわけだ。以前ボードゲームのときに見かけた人も何人かいた。
こいつらはほんま、そんなオープンスペースで言っていいことなの?って話を大きな声で。多分本人たちからしたら真っ当なビジネスの作戦を立ててるつもりなんだろうな。
だから悪びれがない。これはほんとアカン、気持ち悪い、縁切ろっておもった。これが決定的。
アンジェラはその辺節度あるように見えたよ。そういうことペラペラ言わないから。実行はしてるけど表立って言わない分悪びれ感があると思った。
その集団ではアンジェラもちょっと浮いてた。若い子に交じっておばさんが一人浮いてる感じだった。
俺はアンジェラと仲良くしたかっただけなのにな。アンジェラは子を増やしたかっただけなんだな。悲しいすれ違いっすよ。
とにかくもうここには関わりたくないなってことでアンジェラからの連絡も無視した。
そのあとも有名人も受けたという営業合宿(人格破壊合宿?)みたいなやつを申し込んだから参加してとメールがきたり、
アンジェラの師匠から鬼電きたりしたけど「もう終わり。終わりです。さようなら」ということで徹底的にスルーした。
アンジェラも契約したあとは今まで隠してきた「カモにするぞー」という感じを剥き出しにしてきたのだった。悲しい。
そして後日、レオパレスの部屋の3分の1がサプリメントの段ボールで埋まった。クソ邪魔だしその段ボールは嫌でも目に入ってきて憂鬱な気分にさせる最悪の段ボールだった。
すぐにクーリングオフしたかったけど、なにかの通知が行ってアンジェラや師匠から鬼電きたら嫌だから、期日ギリギリまで寝かせてからクーリングオフした。
自分としてはそういう世界も垣間見ることができて、今となっては面白かったと言える思い出だけど、人におすすめできる話ではないので、引っかかる人がいないことを願う。
まだあの集団は名前を変えて活動してるっぽいので、都会に出てきてさみしい思いをしている人、今の仕事に納得できていない人たちに網を張ってると思う。
その集団の中で成り上がる覚悟と努力をするつもりがない人はカモにされるだけなので、取り込まれないように注意してほしい。
サプリはニューウ〇〇ズ。
アンジェラとか師匠が所属するのは、その製品を軸にネットワークビジネスをおこなっていたグループでワン〇ーランドと名乗っていた。
アンジェラは検索しても歌手しか出てこないけど、ニュー〇ェ〇ズとワン〇ーランドで検索したらまぁその後も色々名前変えながら活動してるんだなーと分かった。
気になる人は、アマゾンの書籍検索で出てくる本とか、その著者の情報を追いかけるといいと思いました。
想像だけど「師匠」って呼ばれてる人でも安心してご飯食べられるとこまではいかないんじゃないかな。その更に上の、講演会で顔芸してた人くらいまでいってようやく楽しく仕事しながら稼げるレベルだと思うわ。
それでも可哀そうと思ってしまうのはアンジェラかな。ワン〇ーランドの中で成り上がるにはちょっと弱そうに見えた。
謙虚な感じ?師匠みたいなギラつきが無かったな。最後に会ったのが、若い子の中で浮いてる感じだったので可哀そうな印象で終わってる。
彼女はワン〇ーランドの中で成り上がっただろうか。それとも師匠に搾り取られて搾りかすになってしまったのだろうか。
お母さんと一緒に豪華客船で旅行したいって夢かなえられてたらいいな。
あと、同時期にそういう勧誘が流行ってたんだろうな。東京で友達増やしたいって言ってmixiで誘ってくる人が他に3人くらいいた。
2人は晩飯一緒に食いに行く仲になって、度々ラーメン行ったりしてたんだけど向こうが起業セミナー行ってきたとか話しだしたあたりで向こう側からフェードアウトしてった。
一応こっちももうわかってるよって言って、ネットワークビジネスの話抜きで飯食いに行く友達になろうって言ったんだけど、そういうのは求めてなかったのかもね。
あと1人はずっとニヤニヤして感じ悪い奴だったけど、講演の会場にいたので声かけたら気まずそうにしてフェードアウトした。
一ミリも関係ないんだけど、全然関係ないところから空海が言ってる
睡眠が教義の謎の宗教、ヤバいペースで信者が増えてしまう 【スヤスヤ教】https://youtu.be/OLdvnaLV3e0?si=tmEOHS8Ud04RHKFb
超絶難しい十住心論をアバタローさんという読書YouTuberの方が「大日如来と一体になるのが悟りの最終形態」と紹介してるのですが…ここだけずっと謎でした。
【名著】三教指帰|空海 全ての悩みは、10段階で消滅する。 ~現代人の心を救う、天才僧侶の秘密の教え~https://youtu.be/u9thajcl2oc?si=4IiHParjPiNaKii3
十住心論は、かなり画期的な本で、
を、悟ったと言ってる本人が解説しようとしてる歴史的に見てもすごい本で、今読んでも参考になる。
を考える時にかなり面白い本
ざっくり言うと
本能のまま生きる→
(ちゃんと人に伝わる方法や愛情を持つことで)自分が流れを作れるようになる→
全てが移り変わるものであることをポジティブに捉えられるようになる→
健やかで穏やかな時間を生きる
という感じ
で、最後の「大日如来と一体になるのが悟りの境地」だけ「そもそも大日如来ってなんだよ」「仏と一体っていみわからん」と思ってた。
「心が落ち着く場所・行為・習慣の中に身を置くことで、生きながらにして健やかで穏やかな状態になってることか!」
と納得
仏教の教えは用語が哲学的過ぎたり、大げさな言い回しになりがち。
スヤスヤ教は宗教のメリットである「心や体にいいこと言ってる」要素を、シンプルかつ肉体の健康にも敬意を払ってるからとてもわかりやすくていい!
「大日如来と一体になる≒おふとんと一体になる≒心安らぐ時間・習慣を大事にする」と捉えると、
「心安らぐ時間を大切にするなら、推し活やオタ活でもいいの?」
と思う人もいるかもしれない。
推しがロスした時にパニックにならないならいいんじゃないですか?
スヤスヤ教とて、信じすぎて
「睡眠に執着する」
「執着や煩悩は悪。そんなもん捨てろ」
があるけど…アレ、「お前の物事との付き合い方おかしいよ」という話です。
付き合い方がおかしくなるほどアツくなったら執着かと
ブッダ自体が「煩悩や執着を捨てる厳しい修行したけど、全然悟れなかったわ」というてますし。
無欲になることよりもむしろ、「物事は常に移り変わっていくけど、自分の中で心地よい習慣や関係性作っていく・その都度見つけていくの大事よね」というね…。
人体で生きてる限り、欲は必ず生まれるし
スヤスヤ教も
「移りゆく世の中でも、俺は家に帰って必ず寝る時間をちゃんと確保する。これが心を豊かにしてくれる」
というものを見つかったなら、空海のいう即身成仏(生きてるうちに仏になる)なんじゃないですか?
様式美としての仏教が好きな人から怒られそうなこというてるけどね…
本書く時に「メンタルの勉強するなら、心理学・哲学・仏教全部やろう」と勉強して、面白い考えを取り入れてるだけ。
元々仏教自体がインド哲学の流れを汲んだ哲学やから、そういう楽しみ方してます
日本で一番信者が多いのは(無戒律主義で、僧侶にも肉食妻帯が許される)浄土真宗ですよ?
事実上なにも言ってなくない?
6月頃から見始めたおしん。ついに最終回に到達した。全297話を一気見して感慨深い。おしんは明治に生まれ、大正昭和と激動の時代をたくましく生き抜いた女の一代記である。
これまでも2019年頃に再放送された際に断片的にはみていたのだが、フルバージョンで通してみたのは今回が初。全篇を通してみて、いろいろと誤解していたことも多いことに気が付いた。
全く違った。もちろん困難に負けないといった不屈の精神みたいなテーマもあるし、海外ではむしろそこが受けたのだろう。しかし、おしんの本質はそこだけではないというのが全話みた感想である。豊かになるにつれ老害化してゆくおしんの姿は、立身出世物語にありがちな主人公の聖人化とはむしろ逆行していた。
いや、もちろん少女時代の奉公先での過酷な試練は、おしんのイメージともなっているし、全編通して苦労が絶えなかったのは確かである。それに耐えようとする根性もみせた。しかし、おしんは最初の奉公先である材木問屋からは逃亡しているし、佐賀の豪農の嫁となってからは、姑の嫁いびりに耐えきれずに幼い一人息子を奪うようにして家出している。7歳のおしんが座木問屋で受けた仕打ちにしても、24歳のおしんが佐賀の田倉家で受けたイジメにしても、視聴者から見るに堪えないとのクレームがあったほどのもので、おしんが耐えきれないのも無理はないものである。特に壮絶だったのは、妊娠したおしんに対する佐賀の姑の仕打ち。まかり間違えば自分が命を落としかねない危険な死産を経験したおしんはついに、佐賀の家を離れ東京行きを決意する。朝ドラとしては、佐賀時代は1ヵ月以上もあり、視聴者にとってもきつかっただろう。なにせ毎日いびられ、佐賀時代におしんが笑顔を見せることはなかったのだから。朝から気持ちを明るくさせるという朝ドラの使命を真っ向から放棄した凄まじく理不尽な展開だった。
後年、佐賀の姑・清を演じた高森和子は、こんなことを言っている。
佐賀編で、田中裕子さん演じるおしんをいびる田倉家の姑・清を演じた高森和子さんも「私はさほど厳しいと思っていなかった。きついといえばきついけど清から見たらおしんのことを我慢できない部分も当然あっただろうし。だから憎まれ役のつもりはなかった」という。ところが、まず舞台地の佐賀からどっと清に対する反発の声が上がった。「役者冥利に尽きるとも言えるけど、そんなに怒られると思わなかったので、最初は少し落ち込みましたね(笑)」。とはいえ、高森さんもおしん役の田中裕子さんの熱のこもった演技に、いびる立場でありながら「あまりにかわいそうで」思わず涙したこともあったようだ。(NHKアーカイブより)
さほど厳しいと思っていなかったという回想は、放送から40年後に、おしんを視聴した私にとってはむしろ衝撃である。なるほど、あの姑・清の行動にリアリティがあるのはそのためか。清の役柄を完璧に理解してこその発言である。プロとしかいいようがない。おしんの娘が死産した際、ほぼ同時に出産した娘・篤子には乳が出なかった。困った清はおしんの乳をもらえないかと頼む。清は授乳するおしんの姿に慈母観音をみる思いだと感動し、死産した娘に愛と名付けていたことを知った清は、自分の孫に愛という名前をもらうことにした。もとはと言えば、おしんの死産は田倉家での嫁としての過酷な日々により体力が奪われていた結果である。自分の孫に愛と名付ける姑の無神経さもさることながら、こんなところにいたら殺されてしまうという思いがおしんの東京行きを決意させた。その際、一粒種の息子・雄を清の手から盗み取って、自立しようと家出するおしんを手助けしてくれたのは、田倉家長男の嫁・恒子。恐らく当時の日本全国の農家の嫁たち(視聴者)は恒子の行動に大きな共感をもっただろう。誰しもおしんのように行動はできない。つらくても長男の嫁として根を張って生きてゆくしかない。真の意味で辛抱する女は恒子である。
これは半分は正しいが、半分間違っている。確かにおしんは、9歳から16歳にかけての酒田の米問屋・加賀屋で奉公した際、大奥様から見込まれ、お茶や料理、裁縫などありとあらゆる花嫁修業のみならず帳簿の分析の仕方など商いのイロハを徹底的に仕込まれた。これは加賀屋を継ぐことになる孫娘加代が商売に何ら関心がなく、将来とても加賀屋を任せられない不安から、加代をバックアップしてくれる存在としておしんに期待していたからである。
しかし、全編通してみると、おしんの才覚はむしろ夫の事業や息子の事業をサポートするために発揮されていることがわかる。10代の頃に加賀屋奉公時代に培った経験は、のちに田倉商会の旦那と結婚し、田倉商店を支えようとするときに力を発揮する。帳簿をみて夫の田倉竜三の経営能力の弱さを見抜いたおしんは、そのを不安を源じいと相談する場面がある。源じいは佐賀の本家から三男・竜三のお目付け役として東京で同居していた使用人である。夢ばかり膨らみがちな竜三の経営には源じいもハラハラしており、おしんの商才を見抜いていた源じいは、おしんが竜三坊ちゃんを支えてくれるものと安心していた。しかし竜三は甘く世間知らずだった。田倉商店は詐欺にあい、あっけなく倒産してしまう。
田倉の再起をかけておしんは自ら稼ぐことを考えた。おしんは手先も器用だった。17で上京した当時、日本髪に弟子入りした経験から、出前の洋髪を始めるとたちまち客がついた。一方、竜三は堕落した。会社員の月給の何倍も稼ぐようになったおしんをしり目に、竜三はカフェを飲み歩く日々。完全に髪結いの亭主化してしまう。日本髪のお師匠さんに相談すると離婚してしまえと助言を受けるが、ここでおしんのとった行動がすごい。夫を再起させるために、自ら稼ぐことをやめてしまうのである。おしんが働くのをやめ、ついに貯金がつき、明日の米を買うお金も無くなった。お金が尽きたとお師匠さんに報告した際にいったタカの言葉「ダメは男はどこまでいってもダメなんだよ」は自分の胸に突き刺さっていたい。どん底を理解した竜三はプライドを捨て勤め人として働きだす。それからのおしんは、再び商売を始める竜三に対して、どんなに商売にセンスがなくても温かい目で見守ることにした。先行きに不安でも、それを表には出さずヨイショを欠かさなかった。夫と一緒ならどんな苦労でもすると明るく振舞う。黙って俺についてくればいいんだと竜三に言わせることで、おしんは夫の背中を押していた。やがて子供服の需要に目をつけ、竜三は工場建設に乗り出すも、関東大震災で多額の投資をした工場は瓦解、田倉商店の夢も泡と消えた。失意の竜三は佐賀に帰ろうと言い出す。そもそも三男坊である竜三は実家の資金で東京で事業を始め、失敗し、夢破れて、太い実家をあてにして舞い戻ってしまうような根性なしだった。前述のおしんの佐賀地獄はここから始まる。
それから数年、佐賀地獄から幼い息子を連れて脱出したおしんは、東京、山形と転々とし、最終的に伊勢に落ち着き、魚屋として地道に商売をする日々が続いた。いずれ夫と家族ともに暮らせる日を夢見て。最初の3年は一人で魚屋を切り盛りしていたおしんっだったが、夫の竜三からは手紙を出せどなしのつぶて。そんな折、有明海干拓の夢破れた竜三が、満州で一旗揚げると別れの挨拶にひょっこり伊勢に現れた。渾身のタックルで、逃げようとする竜三をつかまえるおしんの演技は、天才女優・田中裕子のすごさがわかるシーンである。竜三は自分には甲斐性がないことを承知していた。おしんが行商した金で店を開くのに亭主面して乗り込めるかと、あくまで干拓に拘っていたのである。しかしおしんには会いたい。干拓の夢破れた自分を恥じて、おしんに顔を向けられない。おしんに見つかった途端に逃げ出してしまう竜三。そんな旦那にしがみついて、プライドを捨てて魚屋から一緒にやり直そうと説得するおしんの行動には、ある意味、全篇通して変わらないおしんの本質がある。田中裕子の猛烈なタックルをみるだけでも「おしん」を見る価値がある。マイベストシーンといってもいい。
やがて伊勢に根付いて20年が経ち、この伊勢の小さな魚屋を軍部お抱え業者としての水産加工工場にまで事業拡大させたのは竜三の手腕である。
竜三と長男・雄を戦争で失い、おしんはもう一度魚屋として再出発する。魚屋を手伝い始めたおしんの息子たちはやがて魚屋をアメリカ式のレジを導入したセルフサービスの店に転換しようと奮闘する。それがのちのたのくらスーパーの出発点となった。今日ではどんな店でも当たり前のレジによる精算が当時は画期的な仕組みだったというのも興味深い。それまでは品物の中央に座りザルをぶら下げて、商品の受け渡しと代金の受け取りをするのが一般的だったのである。
魚屋として地域に根差し、身の丈に合った商売をしたかったおしんは当初は反対していたくらいであり、事業の原動力となったのは次男の仁である。おしんは夢ふくらむ仁の行動に不安を覚えつつも、その後の事業拡大を支えていたのは間違いなくおしんであった。しかし、情熱をもって会社をリードしていたのはおしんというより次男の仁であったというのは間違いない。
こうしてみてくると、おしんは実業家として全く野望を持っておらず、本心は堅実に地域に根付いた商売をしたかっただけである。
極貧の小作の娘から、女一代でスーパー16店舗をかまえる地域の実業家になった、というのは筋としては間違ってはいない。しかし、大正、戦前、戦後とその時代時代でおしんがしてきたことは、成功しようと夢見みて危険なかけにでる夫や息子の行動を冷静に分析し、正しく軌道修正しようとすることであった。事業拡大をしようと竜三や仁がいうとき、おしんはいつも反対してきた。これまで大切にしてくださったお客様など義理人情を捨ててまで商売をしようという考えはおしんには全くない、ある意味とても保守的な人間であり、実業家によくある野心家では全くなかった。野心家は夫の竜三であり、その血を引いた次男の仁のほうだった。
もちろん、おしんにはおしんの商売に対する信念があった。それは人のつながりを大切にすることであり、恩を大切にすることである。おしんは昔から自分を育ててくれたり支援してくれた人たちへの恩を忘れず、いつでも義理と人情に生きようとする人なのである。
大正時代に縫製工場を拡大したときも、従業員をこき使おうとする竜三に、社員の健康、福利厚生の大切さを説いていたおしん。ここにはかつて製糸工場で結核になったおしんの姉・はるが使い捨て同然に実家に戻され亡くなった経験がにじみ出ている。伊勢で魚屋の店舗を構えることになったときもおしんはお世話になったお客様を忘れず、なかなか行商をやめようとはしなかった。
またおしんをめぐる当時の関係人物にはそれぞれやはり、一宿一飯の恩義という観念がつよく働いていた。それを象徴するのが、息子・雄の戦友である川村である。雄は南方戦線で亡くなってしまうが川村は戦友に報いるために自分が取得した駅前の土地を田倉家に譲渡するという行動に出る。そしてなんといってもおしんの人生最大の恩人は16歳のときの初恋の相手・浩太である。浩太にとってもおしんは恩人であり、かつ激動の時代を共にしてきた戦友のような存在だった。
おしんの物語は、事業家としての成功の一代記というより、ひとの縁と恩を大切にする人生観がより胸に迫ってくる物語である。いってしまえば浪花節である。いやそもそも成功などせず、ほぼ失敗して物語は終盤に向かう。その失敗についても、その救済についてもいろいろと誤解していたことがわかった。
https://anond.hatelabo.jp/20240908082812(その2)へ続く
明治初めの1873年に、庄屋一家殺しをしたりして、鉱山を買い集めた二三郎一派などの鉱業家がいた
マサチューセッツに学んだ鉱山事業家の団らが設立した東京銀座の井三生命の資金が、暗殺妻の送り込みに使われた
ところが、暗殺妻の子の一人が、事故の策謀に気づき(整形外科が治療を拒否したからである)、2008年にネットで弁護士に公開相談
すると井三Gは、自賠責の日同あい保険を買収し、さらに子イジメを画策
井三生命は名称を変えさせねばと、本日生命に売却し樹大生命という社名にした(2019年)
暗殺妻の子は裁判所からも冷遇されているが、すんでのところで敗訴は逃れた
暗殺妻の子にとっての悪は、日同あい保険を持つADMSホールディングスか、井三生命を買い取った本日生命かと言えば、前者であろうし、また200万円で井三に買収された整形外科医や、裁判資料を横領した弁護士、ひき逃げ事件を区検へ送致して略式裁判で終わらせた東京地検も、暗殺妻を保護している老人施設も、夫院内事故死事件を受理しない警察も、いわば悪である
さて悪はどう滅ぶかである
ここでは悪を認定したくない裁判官が証拠調べをサボるという、永遠の問題が立ちはだっている
AIイラストが受容という間違った方向へ進んでいるのでやむを得ず事業家兼プログラマの俺がAIイラストの潰し方を教えてやろう。
他国のAIを禁止できないからAIを受け入れようという知能の低い意見が流布しているが誤りである。
SNSは人気イラストレーターなどのパフォーマーの集客力を利益としており既存の作品を剽窃したAIイラストの氾濫はこの利益を一方的に毀損しながらSNS企業にこれを正当化する集客力も利益ももたらさない。
すなわちパフォーマーとフォロワーがAIイラストを規制しない大手SNSから規制する大手競合SNSに移動すればユーザー数と滞在時間のもたらす企業利益もそのまま競合企業に移動する。
またフォロワーでなくともテキストボットのイラスト版のようなよく見ると破綻している不快なイラストボットと贋作が氾濫するノイズだらけの剽窃SNS・贋作SNSからはユーザーが逃げる。
SNS企業においてAIイラストのもたらすこれらのユーザーの移動は経営責任を問われるレベルの経済的および競争上明白な不利益となる。
したがってSNS企業はAIイラストを規制しなければ重大な損害を被る立場にあり遅かれ早かれ確実にAIイラストを規制する。
そしてその規制は文化と産業が壊滅的被害を受ける前に行わなければならないのはもちろんであり直ちに正しい世論を形成し政治家に申し入れさせるのが得策である。
AIの使用を法的に規制できなくとも市場(プラットフォーム)からの排除はできるのである。
特定の著作物の指定により生成された類似性の高いイラストの違法性はその指定から自明である。
例えばミッキーマウスというキャラクター名やトイストーリーという作品名の指定により同一性ないし類似性を与えられた生成物の著作権侵害は明らかであり作者の指定もこれに準じる規制根拠となる。
特定の著作物や作者に偏るデータセットも違法性の根拠となることもちろんである。
またそもそも生成物に制限がなく無制限に違法著作物を生成できる機能を公開または許可していること自体犯罪幇助の違法性を帯びておりポルノの生成と同様の制限を加えなければいずれ違法性を認定される可能性が高い。
したがってプラットフォームはAIイラストの適法性と自らに法的責任がないことを明らかにするために法的保護の対象となる人名と著作物の使用を禁止したイラストAIのみ許可するかAIイラストに生成方法としてキーワードとデータセットを明記させ制限する必要が生じこれにより不適切なキーワードまたはデータセットの使用およびキーワードとデータセットを明記しないAIイラストを規制できる。
また生成方法の公開によるAIイラストの再現可能化によりAIイラストを陳腐化できる。
特定の(特に商業)作家の作風をキーワードまたはデータセットにより故意に再現し濫用(特に作者の名誉または経済的利益を毀損)した場合キーワードまたはデータセットから故意が認定されれば濫用の程度に応じて違法性が認定される可能性が高い。
特に単なる作風にとどまらず頻出するキャラクターを偽造または改変した場合商用キャラクターの無断使用やポルノコラージュに準じた違法性認定が可能になる。
これらはキーワードとデータセットが明示義務化されれば違法性認定が非常に容易となり著作物が含まれていれば著作権上の、作者名が含まれていればパブリシティ権や人格権上の違法性が加わりさらに認定が容易となる。
音楽における4小節以内のような定量的基準をイラストに規定することも機械的に正確に評価することも極めて困難であろう。
この方向での追求は筋が悪い。
AIイラストの氾濫によりイラストレーターと画家が激減し文化や産業に壊滅的被害が予想される場合、当然保護の必要が生じ規制根拠となる。
この必要と根拠は世界共通であり世界的に連携して規制を推進できるだろう。
特に現在のAIは文化を単独で発展(進歩・革新)させる力はなく単独では文化を停止させ終わらせる力しかないという人間との決定的かつ絶対的な違いを強調しなければならない。
もたもたしてると間違った方向に世論が進んで間違った社会認識が固まるからネットの中だけでいいから今すぐ社会運動化してSNS企業と政治家に働きかけて正しい社会認識と規制を作れ。
剽窃SNSと贋作SNSはフレーズとして優れているから無力な不特定多数の連中はこのフレーズを流布してトレンドに上げて社会認識に持ち上げとけ。