
はてなキーワード:中川いさみとは
ジャンプでやった増田(https://anond.hatelabo.jp/20241012181121)に触発されました。30年近く愛読…というよりはたまに頭を傾げながらずっと読んでいるビックコミックスピリッツ誌から独断と偏見で漫画史や社会への影響を考えて5作品をセレクト
同じくランキングではなくて連載開始順に並べました。
高橋留美子の最高傑作にして恋愛マンガにおける最重要作品。初期のスピリッツはスピリッツという雑誌名よりも『めぞん一刻』で一般的に知られていたという。
最初の頃の響子さん、可愛くも何ともなかったのにねえ。回を重ねていくうちにルックスはかわいくなって性格は反比例するように嫌らしくなるという。
こちらは料理漫画における最重要作品。料理人を主人公からあえて外すことで「料理以外の食べ物に対する多面的なアプローチ」に成功した。
山岡士郎と海原雄山という日本漫画イチ有名な親子で知られているが読んでみるとキャラクターより原作者の方がうるさいうるさい。しかも全く調べていないのがミエミエ。衝撃的だった現時点最終話は雁屋哲の限界が露呈してしまったんだろうなあと。
連載休止直後編集部の企画で花咲さんは『のぼうの城』のコミカライズを担当したが…。食べ物は上手い方ではあるが。
柔道さらに格闘マンガといえば各スポーツマンガの中でも特に汗と男臭さが強いという伝統があったがそれを江口寿史と大友克洋とのハイブリッドな画風で遥か彼方まで吹っ飛ばした。いきなり巴投げのパンチラというね。
社会的影響でいえばこの作品以上の作品はない。何せ谷亮子というモンスターがこの影響で出現してしまったのだ。あとこの後浦沢直樹はちゃんと物語をたたむことができなくなるのは余談として。
そりゃ相原コージ『コージ苑』も偉大な作品であるし中川いさみ『クマのプー太郎』も名作ではある。とはいえ実際2コマ目に「ねたみ」というプラカードを持ったカワウソくんを見たときの衝撃が忘れられない。下ネタもダジャレも少なくて笑いと恐怖の紙一重をずっと行き来する新しさ。
ファミ通の『はまり道』サンデーの『ちくちくウニウニ』ときはそこまで感じなかったしその後の『ぷりぷり県』もそこまでの凄さはなかったが『伝染るんです』はやばい。
今のサイバラを見ると悲しくなる。高須克弥の人となりが白日になった今、高須クリニックのCMの痛い姿とか気持ち悪いし娘さんの事とか鴨ちゃんのこととかいろいろ足蹴にして今を生きているのも胸糞悪い。そんなクソババなのに『ぼくんち』はやはり歴史に残る傑作なのだ。
時々一太のことを考える。連載が終わって25年ぐらい経ってもだ。そして誰もいなくなっても二太は笑ってくれた。この話は多分その事だけを描いた作品だけだったかもしれん。だけどこの頃のマンガの中で1番涙を流した作品だった。
一応5作品に厳選したが意外と異論が少ないのではないかと思う。というかこの雑誌これらの作品から「ちょっと惜しい」作品がやたらと多すぎる気がする。
今回除外した作品
知名度や社会的影響は大きいだろうがこれはマンガ単体の評価じゃないし最近どんどん画面が汚く下手になってるのが気持ち悪い
唯一無二のアート漫画。とはいえ『猿飛』『ガンモ』ほどの知名度がない。村上隆に対する批判はマンガ界でもアレが許せない人は多数いるんだなという感想に。
『ナニワ金融道』は偉大だなと読んでて思う。多分真鍋先生と青木先生は合わないよなあ。
悩んだ作品その1。国民的アニメになり損ねたアニメも含めていろいろ惜しいし最終回も唐突に終わった記憶がある。お姉さんに似てたお母さんが年月を経るに従って今のお母さんになるというシーンに腹を抱えて笑った記憶。
悩んだ作品その2。とはいえここに書いておく事が中崎さんらしいと。定年迎えて連載辞めてもう絵の道具さえも捨てられていらっしゃると聞いて少し茫然としてた。
弘兼憲史より嫌いだし苦手。原作ドラマも含めてなんで受け入れられるのかが分からない。(『東京ラブストーリー』は坂元裕二が整えたので作品になった)それでもあすなろはまだ読める。しかし続編を最近描いたときはクソババアふざけんなという感想に至り。
レースを真正面から描いた黎明期の傑作。とはいえキャラクター造形の途中で削ってきたテーマを集めて煮込んだ『ICHIGO二都物語』の方が面白いのには…。
初回が見事すぎたし、連載開始のときわざとタイトル載せなかったのは反則だよなあ。あと実は『いいひと。』の方が好きでフジテレビふざけんな。
実は次点作を書いていた途中でUPしてしまったしトラバとブコメで記述もあったので次点の続きと言われた作品や言及があったものについて。
忘れてた(その1)ただし僕がなあばす派(学研派)だったことが主な原因かと。なあばすでの耕平ちゃんはすんごい丸くなっちゃったし。
こっちは次点として書く前にアップしてしまったので。しかしながら多分これがなければ実録系マンガもエッセイマンガもマンガ批評もなかったから歴史上重要な作品ではある。
入れ替わるなら『ぼくんち』なのは激しく同意。好みの問題というかボクの責任で
これは『伝染るんです』で言及した通り僕の思い入れの差で選ばなかったという。あと相原先生の最高傑作は『ムジナ』だと思ってます。
江口寿史アンド望月峯太郎ミーツ島本和彦という鬼才。絵がキレイな人ほどかっこいいブサイクが描けるという証明。ただ僕より上の人の方が思い入れが強い気がする。
不条理ギャグブームの最中にあってその中でも素直な笑いを提供していた印象が強いし、最近のマンガ製作マンガがすごい面白かった。歴史的ではないけどいいマンガです。
個人的な感情で言えば大好きなマンガ。いずみちゃんで性癖が壊れたしウチの妹は不破くん推しだった。あ、あと『結婚しようよ』もビターで好き。
『哭きの竜』と『昭和天皇物語』のちょうど中間点に位置する作品。中原誠のその後を予期したような描写や谷川さんからクレーム出ないかなと思ったキャラ造形が良かったがその後に羽生善治が出現し現実が超えていったのには閉口。
この人ここでも大きな足跡を残してた。『宮本』『ザワールド…』に比べると知名度は薄いがキャリアを決定づけた名作。ばあさん描かせるとエグいよなあこの人も。
忘れてた(その2)『あしたのジョー』の模写もすごいが『キャンディキャンディ』を完全模写したのには戦慄が。
長期連載化し始めて逆に評価が難しくなった気がするのは俺だけか?ダレないのがただただすごい。
近年のスピリッツを支えていたと言っても過言ではない極めて真っ当なスポーツ漫画。
ロードス島戦記と間違えて塩野七生の『ロードス島攻防記』を読んで、そのままズブズブとヨーロッパ史へと行った人向け。このあと阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』が待っておる。
いやだから例えば『まことちゃん』と『漂流教室』どっちがすごいか選べるか?というと。
アイアムアヒーローはその中でも抜け出すかなあと思ってたがなあ…。
土竜はちょっと続きすぎた気もするし他はそのままヤンサンで全うできたはずマンガだからスピリッツの評価に繋がる訳ではない。
ちなみにスピリッツが死に水を取ったマンガとしてはクロサギとイキガミ以外に『ブラックジャックによろしく/佐藤秀峰』がある。
『シャカリキ!』『め組の大吾』から読めばこの人が本当に描きたいものは天才なのは分かる。ただ同時連載には向いていない。他連載の犠牲になったような終わり方。
じっくり野球を描くというタイプではないことに気づくのが遅かったなあ。『冬物語』『部屋においでよ』の方が資質だったと今思えば。
大塚英志と長崎尚志ならどっちの方が害悪なんだろうか。Happy!だって話を途中で下方修正してたぞ。
着眼点は早く『恋に落ちたシェイクスピア』よりだいぶ前。結局話をまとめ切れずヤンマガに復帰。ただいまは休載
こういうテーマのときに真っ先にダシにされる作品。しかも終わり方が『代紋take2』と全く同じという。その後『坂の上の雲』のトレースに失敗する。
Permalink |記事への反応(38) | 23:24
今回は少年ジャンプ+
サンのアグニに対する信仰は偶像に近いんだけれども、それが軽薄ではなくて確固たるものだということを読者にも分かる理屈で説明している。
「人は信じたいものを信じたいように信じる」と語られているが、実際それがままならないことがよく分かる。
物語を追っている読者目線で見れば、どちらが正解を言っているかは明白なんだけれども、その前提がない立場だと主張を信じてもおかしくないような論理が展開されている。
メタ的に見れば、本作の能力における説明の粗探しを逆手にとっているとも言えるね。
社会通念に対して、中々に優れたバランス感覚をお持ちだなあと思った。
公衆のベビーカーのスペース問題や、赤ん坊の泣き声問題について正当な権利を主張しつつも、それをウザったいと思う人間の気持ち自体を否定はしていないのが良い。
もし論理の殻に閉じこもった社会不適合者だったら、「正当な権利を行使しているだけで何も間違っていないのだから、ふんぞり返ってればいい」なんてことを言ってたかもしれない。
作家自身がそう思った経験もあり、思われるような立場になって、経験をつんだからこそだってのが伝わってくる。
社会において重要なのは許容と順応で、それを育むのに杓子定規な正論はむしろ害悪だってことを、経験者だからこそ理解しているんだと思う。
「そういうのに寛容でいられない人間は愚か者」となるのではなく、「そういうのに寛容でいられる人間は偉い」のほうが健全だもんね。
意見を押し付けることはよくないことだが、どうせ押し付けるならポジティブであってほしいし。
上手いこと繋げたなあというか、こじつけたというか。
説得のためにすげえ尺使ったなあとは思うけれども、実際問題として人間が長年積み重ねてきたものは本質ともいえるもので、ちょっとやそっとのことじゃ変わりたくても変われないだろうからね。
メタ的に見れば、「生まれてから宇宙に飛ぶまでの十数年の人生」と「宇宙に飛んだ後の数十日間の人生」の戦いなわけで、後者が勝る説得力を持たせたるためには必要なドラマだったとは思う。
それにしてもアレだね、『ナルト』しかり古今東西のドラマにおいて、主要人物が体の一部を失うことによる絵的な力は凄まじいよね。
今回、「もうどうしようもないんだ」のシーンのくしゃくしゃな表情も中々よかったけれども、ラスト付近の見開きが個人的に効いた。
「そこに見開き持ってくる!?」と思ったんもん。
まあ粗探ししようと思えばいくらでも思いつく場面ではあるけれども、それで持っていかれた。
あー、あの作者のかあ。
『デッド・オア・アニメーション』は「やりたいことは分かるんだけれどもなあ……」みたいな作品だったが、そのあたりの作家性の問題点を担当がちゃんと指摘しているところが良いね。
それをメタネタにして、「氷コーヒー」だとかいう話の本筋と全く関係ない情報に1コマ割いている箇所が、あんまりちゃんと機能していないのも良い。
そんなつもりで描いていないならそれはそれでネタだし、そのつもりで描いているのならさほど面白くなっていないのが、これまた担当の指摘を裏付ける構成になっている。
そもそも「中堅漫画家が色んな人に話を聞いて学ぶエッセイ漫画」は割と“鉄板”になっているんだよね。
近年だけでも『ジャンプの正しい作り方! 』などのサクライタケシ氏の企画モノ、『大亜門のドンときいてみよう!』、『中川いさみのマンガ家再入門』とかあるわけで。
特にコンセプト丸かぶりな『中川いさみのマンガ家再入門』とは確実に比較される。
あの漫画、色んなクリエイターの言ったことを読者にも何となく伝わるよう落とし込んで説明するのが上手いからね。
有名な漫画家に話を聞いているだけでも面白いけれども、それだけだと作家の手柄じゃなくて担当など企画を持ってきた人間の力が大きいよねってなっちゃう。
それを今後どうするかってのが課題だろうね。
今回は少年ジャンプ+
全部の感想は書く気起きないけれども、読切フェアの作品どれも意欲的だな。
プロットはとても好みだ。
意外性はないけれども、設定とキャラクターの人格、関係性を丁寧にこつこつと積み上げて、カタルシスに持っていくストーリー構成は、絵と相まって作者の真面目なモノ作りの姿勢すら見えてくるようだ。
まあ、それを加味しても、のんびりとした構成だという印象はあるけれども。
絵のほうも頑張るなあ、というか頑張りすぎているともいえる。
たぶんアレを100%として、それを70%くらいの労力で描いても評価はほぼ変わらない気がする(逆にいえば、それ位には水準が高いともいえるが)。
アニメでいうなら、1話とかで大した演出意図もないのに作画枚数多いシーン見たときの気持ちに似ている。
無駄な努力だなんていうつもりはないけれども、演出意図の希薄な部分での努力は割に合わないっていうのかな。
デジタルなのか、小さい何気ないコマですらすっごい描き込んでいるんだよね。
その反動なのか、大ゴマの特定のシーンとかはむしろ物足りないとすら感じる箇所もある。
演出として機能させるべき描き込まれた絵が、逆に裏目になっているとすらいえる。
まあ、そんな粗探しをしつつも、今回の読みきりフェアでは間違いなくトップクラスだね。
余談だけれども、『中川いさみのマンガ家再入門』でデジタル作画をやっている先生が登場したとき、拡大して小さいものすら描き込めて、気軽にやり直して描けるから、結果的に時間や手間は結構かかっているみたいな話があったのを思い出す。
案外、客観的に物事を見れる人間もそれなりにいたが、それでなお共同幻想に付き合うっていうのが、現状の過酷さを物語っているともいえる。
割と端的に語っているのもポイント高い。
狂言回し的な役割を、でしゃばり過ぎない範囲でこなせているともいえる。
アグニが「人は死んだらどこに行くんだ?」と尋ねるのは、まあ様々な意味があるんだろうね。
自分の近しい人たちの死だとか、自分の行動で直接にしろ間接的にしろ死なせてしまった人に対して思うところがあるのだろう。
死んだ先が良い場所だといわれて笑みをこぼすのは、多少なりに罪悪感が和らいだのか、或いは自分自身に対する死についても考えているのかもしれない。
「読切フェアの作品どれも意欲的だな」って冒頭に書いたけれども、これは例外ね。
プロットも微妙だしギャグもセンスないしで、読んでいて真っ先に「ああ……キャラ漫画だ」と思った。
いや、勝手な俗称だけれども、「キャラ漫画」っていうのは「設定したキャラを、何の変哲もない舞台にそのまま置いただけの漫画」、「プロットもその他の要素も微妙なのに、キャラだけで何とか体裁を成そうとしている漫画」のことね。
2つ目のエピソードでは既にマンネリ感を覚えた(読み切りなのに)。
他の読み切りフェアの作品だと『弓塚さんは今日も的外れ』や『さぐりさん探検隊』もキャラ漫画の傾向はあるけれども、ネタを多彩にしたり設定を作りこんでキャラに深みを持たせたり、構成なり演出なりを工夫しているのに、この漫画にそれはほぼないに等しい。
「キャラを作ってみたはいいものの、実際に漫画にして動かしてみたら思ったほど面白くならなかった」といった失敗をしている漫画はいくつかあるけれども、これもその一つだね。
舞台やその中でキャラクターをどう動かすか、演出するかってことが大事なのであって、キャラクターだけ作れば漫画が面白くなるわけではないのだ。
まあ私はこの漫画に登場するキャラ自体、そこまで面白いとは思わないけれどもね。
ただ、この漫画のウリがどこにあるかって考えるなら、キャラクターくらいしかないなあって思ったから、こういう感想になっちゃったけれども。
今回はモアイ
うん、これは賞とるのも当然といっていい出来だな。
セリフ運びが洗練されている印象。
割と面倒な性格をテーマにしているのに、紡がれる言葉や理屈がスっと入ってきて読みやすい。
中盤の展開は個人的にはピンとこなかったんだけれども、優柔不断さを安易な二元論で結論付けないよう描写するために、オーバーなくらいが分かりやすい部分はあるのかもしれない。
今週はダジャレ推し。
ダジャレを言ったときのあの空気感の原因って、そういう安直な言葉遊びを何の躊躇いもなく発言できてしまうことに呆れている側面もあると思うんだよね。
自分の中で面白い面白くないだとか、言われたほうはどう思うのかってことを考えない。
そういえば、ダジャレのようなナンセンスなものを中年が好むってのは、脳の老化も関係しているんだって。
「親父ギャグ」と表現することがあるけれども、そういうことだったんだなあ。
前半はフィクションにあえてリアルなものを登場させる手法について。
その手法がリアリティの演出ではなくて、むしろシュールな不協和音として使うってのはなるほどと思った。
ギャグ漫画家としてやってきただけに、今回は特に絶妙だと感じた。
常に気を張って視聴しないと追いつけないようにするのではなく要所要所をしっかり、つまり緩急が大事ってことね。
以前の感想で「まるで騒ぐのをやめたら受け手が読むのをやめると思っているんじゃないかってくらい、ネタの入れ具合が過剰だ。漫画にだって、息継ぎは必要なんだぜ」と書いたことがあるけれども、フィクションにおいては共通のセオリーといっていいんだろうね。
今回はモアイ
ほぅ、やや懐古的な作風だが、作者の中で世界観を築こうとする努力がみてとれるね。
主人公のキャラクターは人格が滲み出ていて好感持てるけれども、それ以外の登場人物は舞台装置にしかなっていないのが残念かなあ。
おー、凄まじい線の描き込み。
ただ、なんだろう。
これだけ描き込んでいるのに、アクションに躍動感がまるでない。
「漫画」じゃなくて、「画」を見せられてるような気分だ。
ほぅ、今回は糸井重里か。
強いていうならコピーライターではあるけれども、様々なメディアで「表現」に携わっている不思議な立ち位置の人だよなあ。
話の内容は、「そこに着目するのか」って感じで興味深い。
「読者を意識しろ」を「マーケティング」という言い換えるのは、ならではという気もする。
そして「マーケティング」と「自分がやりたいこと」も両立しようと。
言葉にしてみると、至極当然ともいえる理屈だが、意外とこれがちゃんとできている人って少ない。
それにしても、最後に取ってつけたように時事ネタを入れてくるのは戸惑った。
わあ。
せっかくの告白が不条理によって邪魔されるとか、まるでラブコメみたいだあ。
いや、まあ、不条理のベクトルが全然ラブコメじゃないけれども。
今回はモアイ
今回はプロットと、そこから踏み込んで話を作ってみよう、という感じかな。
これがしっかりしていれば、少なくともストーリーとしてはそれなりに形になるので。
プロット練らないせいで、悲惨なことになるマンガをたくさん読んできた身としては、よりそう思う。
脚本家や映画監督、スクリプトドクターなどをしている、これまでとは毛色の異なる人から話の描き方を教わる。
「ストーリーにはなっているけれどドラマにはなっていない」とか、「広げるんじゃなくて掘っていく」とか、中々に興味深い。
教鞭もとっているからなのか、教え方が手慣れてるね。
それにしても中川いさみ氏、プロットをよく分かっていなかったのか。
今まで不条理ギャグマンガやルポマンガとかの、プロットをあまり気にしなくても大丈夫なモノを主に描いていたから不思議ではないが。
まあ、その概念を把握していなくても、自然と意識してやることになるしね。
そして、作者が実写ドラマになりそうなものとしてプロットを書いたのだが……ほう、中々に魅かれる。
もちろん、プロットが面白ければOKってわけではないけれども、もしプロットの段階で面白いと思えないなら、その他で頑張らないとストーリーは評価されにくいだろうからね~。
そして、プロットが面白くないと思っても、それを安易に捨てたり変えたりするのではなく、それをもっと掘り下げれば面白くなるかもという指摘はなるほどと思った。
一見、とても素朴な要素で構成されているのにも関わらず、妙に面白い漫画とか描く人ほんとすごいと思うもん。
逆に、高級素材や、誰が作っても美味しくなるだろうとすら思えるレベルのものを、ツマラナイものに仕上げる人もいるのが哀しいが。
ファイアパンチ特別読み切りってタイトルになってたけど全然ファイアパンチ関係ねえ
40ページ
主人公のクラスに突如乱入してきたテロリストと相対したとき、それは起こった!ババーン
絵はまだちょっとつたない感じするし構成・展開も荒くて雑だけどまあ確かに乳腺レベルかなって感じ
東村アキコが「見せ場のシーンがよくないと印象に残らない」って、中川いさみのインタビュー漫画で言ってたけど、
まさにそれだなと思った
ストーリーと漫画としての面白さは微妙だけど見せゴマはすごく印象付けられたもん
それだけで才能があるってことになるんだなあと腑に落ちた思いですわ
ファイアパンチはすごく漫画の見せ方も絵も上達したんだなあと思った
まあ3年も前の読み切りでコレだからその上達も宜なるかなってとこかな
でもこっちは続きが読みてえんだ
はよ次の話読ませろ