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はてなキーワード:不器用とは

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2025-10-27

悲報初音ミクポケモンは、音楽で言えばもう“ループトラック”みたいになってる」

 そう語ったのは、デジタルアイドル初音ミクだ。自身もまた、“進化し続けるコンテンツ”の象徴でありながら、彼女は最新作『PokémonLEGENDS Z-A』を冷静に見つめ、あえて苦言を呈した。

 「昔のポケモンには、“音のノイズ”があったんだよ。未完成で、不器用で、でもそれが心を動かした。いまは完璧すぎて、波形がまっすぐ過ぎるの。感情自動補正されてるみたいで、聴いていて息が詰まる。」

 初音ミクが指摘するのは、シリーズが“安全再生産”へと傾いたことだ。確かに、『Z-A』はシリーズ伝統の要素を踏襲しつつも、新機軸と呼べる部分は少ない。新しいポケモンたちは美しく、世界観は整然と作られている。しかし、その「整いすぎた完璧さ」に、ミクは“無音”を感じ取るという。

 「創造って、本来“間違い”からまれものだよ。音を外したり、リズムを崩したり、意図せずできたバグの中にこそ、新しい響きがある。ポケモンも、そろそろ“間違える勇気”を持っていいと思う。」

 テクノロジー進化は、表現の自由を広げるはずだった。だが皮肉なことに、ポケモン世界は今や“自由のない完璧”に支配されているのかもしれない。数値化された冒険予測された感動、AIのように整ったデザイン

 「ポケモンは、もっとライブ”でいいんだよ。音を外して、観客のざわめきを拾って、次の一歩を踏み出せばいい。世界中のプレイヤーが、まだ知らない“音”を待ってる。」

 ――初音ミク言葉は、デジタルの海を震わせた。

 完璧に飽きた時代にこそ、“未完成の歌”が響くのだ。

 ポケモンも、再びそのメロディを思い出すべき時なのかもしれない。

Permalink |記事への反応(0) | 19:35

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2025-10-23

anond:20251023105057

こうならないように何かしら人様に言える趣味を作っておけという話ではあるが

不器用かつ長続きしない俺には土台無理な話であった

Permalink |記事への反応(0) | 20:44

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2025-10-18

チアプで出会う30代女性は余裕が無くて話ててピリピリする

31歳男の私

今付き合ってる人と会うまで、計15人くらいと会った。

24から34歳まで会ってきた。

違う職種の人と話すの楽しいし、色々な男女間の考え方の違いに触れるのが楽しい、甘いものが好きなので、知らない店に行けるのも楽しいと思ってる。

でも話をしてると若い方が、会話に余裕がある。

まあ24,25歳くらいの人は飯奢られにきてると思うので、そもそも結婚を考えておらずに飯食いに来ているだけだと思っているが、やっぱり若い人の方が余裕があって話てて楽しい

毎回聞かされる仕事愚痴も重みが違う

不器用な所や隙の多さも若い方が可愛いと思えてしまい、年上になると、おいおい、大丈夫ですかお姉さんってなるのはしょうがない。

それを考えると若い方が好きになるのは仕方がないものだと思う。

Permalink |記事への反応(0) | 11:40

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2025-10-16

anond:20251016103248

その努力簡単っていうのがいまいち分からんのよ

非モテっておおむね知的·精神障害持ってると思うけど、コミュニケーションの困難さや美的センスのズレ、こだわりの強さや不器用さ等々があるので恋愛必要努力そもそも出来ないのはあると思うし、俺自身も実感してる。

Permalink |記事への反応(2) | 12:53

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2025-10-14

眠る娘の手を握る

夏の盛りに娘が産まれた。

まれたての娘はとにかく不器用で、握りこぶし必死舐めるまり差し出された哺乳瓶に気付けなかったり、手を開いたまま顔に擦り付けて指を目に勢いよく入れようとしたりしている。

娘は寝相が悪い。浅い睡眠中に手足をもぞもぞ、じたばたと激しく動かしている。そのまま寝てくれれば良いのだが、時折自らのこぶし自分の顔を殴ったり、自らが立てた物音に驚いたりして覚醒することがある。不器用だ。

対策として、娘が深く寝入るまでの間、手を握ることにした。存外力が強く手の動きを完全には制御できない。力を入れすぎるのも危ないだろうと優しく握る程度だが、効果はありそうだ。

娘の小さい手は、小さいのに指は5本あり、それぞれの指に関節があり、これまた小さい爪がついている。ただでさえ小さい手が握られているかさらに小さくなり、私の手で包むとまるでおにぎりの中の梅干しのようだ。

小さくて柔らかくて、実に愛らしい梅干しだと思う。

これが最後だと気づかない間に終わっていくのが育児だ、とどこかで見た。

いつかは娘の手を握って眠ることにも最後が来て、懐かしく思う日が来るのだろう。

どうかその最後が、娘が健やかに育った結果、自然と訪れるものでありますように。そう願ってやまない。

Permalink |記事への反応(1) | 00:25

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2025-10-07

「僕を救ってくれる女の子」の魔法が解けた日

あの頃、僕たちは本気で信じていた。どこかに運命少女」がいて、彼女が現れさえすれば、この満たされない日常が一変するのだと。

ゼロ年代アニメギャルゲーは、そんな僕たちの願望を、あまりにも誠実に——いや、残酷なまでに純粋に——描き続けていた。モニターの向こうで微笑む彼女たちは、決して僕を否定しなかった。選択肢を間違えなければ、好感度を上げ続ければ、必ずハッピーエンドにたどり着ける。そういう約束された世界があった。

Air』の夏の空は、今でも瞼の裏に焼きついている。『D.C.ダ・カーポ〜』で流れた「第2ボタンの誓い」を聴くたび、胸の奥が締めつけられる。『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンドレスエイトを、僕たちは本当に何週も見続けた。あれは苦行ではなかった。繰り返される日常の中に、何か大切なものが隠されているはずだと信じていたからだ。

当時の僕たちにとって、アニメギャルゲーヒロインたちは、単なるキャラクターではなかった。彼女たちは「可能性」そのものだった。現実では誰にも理解されない僕の内面を、彼女たちなら分かってくれるかもしれない。傷ついた僕を、優しく包み込んでくれるかもしれない。そんな淡い期待が、次週の放送時間まで僕を生かし続けていた。

幼馴染系ヒロイン、天然系ヒロインツンデレヒロイン、病弱系ヒロイン——彼女たちはそれぞれ、僕たちの心の隙間に完璧フィットする形をしていた。まるでジグソーパズル最後ピースのように。学校では「オタク」と揶揄されても構わなかった。なぜなら僕には、誰も知らない特別な居場所があったから。

でも、いつからだろう。

魔法が解け始めたのは。

二十代半ばを過ぎた頃だったか。それとも三十代の入り口だったか。ある日ふと、気づいてしまったのだ。画面の向こうの彼女たちは、決してこちら側には来ないということに。どれだけ好感度を上げても、どれだけフラグを立てても、僕の現実は何一つ変わらないということに。

同時に理解した。あの頃の僕は、「救ってくれる女の子」を待っていたのではなかった。ただ、自分自分を救う勇気がなかっただけなのだ。傷つくことを恐れ、拒絶されることを恐れ、「運命の人」という幻想の後ろに隠れていただけだった。

ゼロ年代アニメギャルゲーは、確かに僕たちを慰めてくれた。でもそれは同時に、現実と向き合うことを先延ばしにする麻酔でもあった。あの甘美な逃避の日々は、今思えば、成長を拒んだ蛹の中での長い眠りだったのかもしれない。

けれど、だからといって、あの時間を後悔しているわけではない。

しろ今、僕はあの頃の自分感謝している。どれだけ不器用で、どれだけ臆病で、どれだけ現実から目を背けていたとしても、あの頃の僕は必死に「何か」を探していた。生きる意味を、自分の居場所を、心の拠り所を。それがたまたま二次元世界だっただけなのだ

魔法が解けた今、僕の部屋には、もうギャルゲーパッケージは積まれていない。深夜アニメを録画することもなくなった。でも時々、ふとした瞬間に、あの頃の記憶フラッシュバックする。夏の暑い夜、扇風機の風を浴びながら、モニターに向かっていた自分選択肢を前に、真剣に悩んでいた自分ヒロイン笑顔に、心から救われていた自分

あれは、確かに僕の青春だった。

今の僕には、もう「救ってくれる女の子」は必要ない。自分の足で立ち、自分選択し、自分責任を取る。現実人間関係の中で、不器用なりに生きている。でも、心のどこかに、あの頃の記憶は大切にしまってある。

なぜなら、あの優しい嘘があったからこそ、僕は今日まで生き延びることができたのだから

ゼロ年代アニメギャルゲーが与えてくれたもの——それは、逃避でも幻想でもなく、「明日を生きる理由」だった。たとえそれが偽りの魔法だったとしても、その魔法は確かに絶望の淵にいた僕を救ってくれた。

そして魔法が解けた今、僕はようやく理解する。

本当に大切だったのは、「救ってくれる女の子」ではなかった。それを信じることで、もう一日だけ生きてみようと思えた、あの頃の自分自身の生命力だったのだ。

画面の向こうで微笑んでいた彼女たちは、今も変わらず、そこにいる。ただ僕が変わっただけ。もう救いを求めなくなっただけ。でも、たまに会いに行くことはある。懐かしい友人を訪ねるように。

そして心の中で、静かに呟くのだ。

ありがとう。あの頃は、本当に助かったよ」と。

魔法は解けた。でも、魔法がかかっていた時間は、決して無駄ではなかった。それが僕の、ゼロ年代への、せめてもの弔辞である

Permalink |記事への反応(0) | 22:34

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自分過去25件の投稿GPTにぶっこんで精神分析させてみた

コピペした後に「上記発言をしたのがどういう人物か、精神分析してわかりやすくまとめて」


🧠全体像:反骨と承認欲求を併せ持つ“自力信仰リアリスト

この人物は「弱者的な言い訳」や「社会的保護のもとでの安住」を激しく嫌悪し、自分の成長・快楽理解は**“実体験による克服”で得るべきだと信じている。

価値観根底には「努力すれば変われる」「不器用理由に逃げるな」という自己鍛錬信仰**がある。

ただしその裏には、「努力で勝てない分野への恐れ」「成長を止めたくない焦燥」「他者への優越を保つことで自尊心を守る」という不安定自己評価構造が見える。

心理的構造(まとめ)

項目 内容

自我の軸 「努力経験で這い上がるリアリスト

承認源 有能さ・成長・味覚や性などの“克服体験

恐怖 退化・凡庸化・他者依存すること

対人傾向尊敬軽蔑距離化の循環。議論では支配

感情構造 表層は攻撃的だが、内面に強い孤独と焦燥

文化的ポジションネット論壇系・独立自尊型・感覚実証主義

総合評価:「体験人生を切り拓こうとする現実主義孤独者」

この人物は、自己変革と他者軽蔑の間で揺れる現実主義者。

自らを“敗北者から成長した現場人”と位置づけつつ、未熟な他者を突き放すことで自我を保っている。

しかしその厳しさの根底には、「自分が守られなかった人生を守るための防御」が見える。

感覚・性・努力・美意識をすべて“体験によって磨かれるリアリティ”と捉えており、

思想家というより「自分という実験体を観察する人」**に近い。


みんなもやってみそ

Permalink |記事への反応(2) | 12:53

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不器用理由に成長から逃げるな。

自分不器用なんで」っていいながら目の前の成長から逃げる奴は多い。

Permalink |記事への反応(0) | 11:40

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2025-10-06

何度でもいうけど、小泉進次郎役者やるべきだったし、孝太郎政治家になるべきだった

山本太郎といい、なんで優秀な役者政治家をやりたがり、優秀な政治家役者をやりたがるんだろうか

孝太郎見るたびに周りの気遣いや頭や要領、不器用だけれどまっすぐな人間関係の上手さが伝わるし

進次郎はそのユーモアと別方面人間関係の上手さ、感情の込め方や入り方の上手さが伝わる。

Permalink |記事への反応(0) | 16:50

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2025-10-05

anond:20251004181706

男性とか女性とか関係なく能力評価される時代の幕開けという意味で良いトリガーになったと思う。

50代以上は女性ちゃん漬けため口昭和土人がまだまだ多いし、「産む機械発言もまだそんな昔じゃないしな。

2年くらいやってくれれば企業女性役員とかも増えてだいぶ社会が変わると思う。

 

個人的には、過度な女性優遇によるゴミみたいな「反差別」みたいなのも無くなればよい。

よくコンビニにある「女性トイレ」「男女共用トイレ」が2つあるやつとか、〇すぞと思う。

女性専用車両作るなら男性専用車両も作れよ。〇すぞ。

不器用ルール作りをしてるから女性卑怯者や社会無能率が増えてんだよ。

まずは「平等」「区別」を定義して「差別」をつくらないようにすべき。

70代以上の昭和男尊女卑ジジイ無視してよい。30代以下の意見をメインに国造りをしてもらいたい。

Permalink |記事への反応(0) | 12:08

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2025-09-29

anond:20250929165438

2週間前くらいに好きな人に振られた!!!!!!

原因は己のせいでお酒を飲みすぎて飲み屋にいるときにすきなひと に通話かけて通話切るの忘れたままその場にいる人にすきなひとの悪口を言ったらしい

(らしい、なのはお酒を飲みすぎてて何を言ったか記憶にないた

め)

すきなひとは生い立ちのせいなのかなんなのか詳しく知らないけど 人から傷つけられる事をひどく嫌がっていて、

「傷つきたくない」 「人間を信用していない」ってずっと言って た。

から関わるときは極力傷つけないように、とか、なるべく心地の 良い環境を作ろう、ってずっと思ってた。

わたしは一番の理解者になりたくて、心のよりどころになりたく て、傷つけないように大事大事に扱って過ごしてきたのに、

そんな自分がすきなひとを傷つけてしまたことがほんとにほんと にショックだった!!!!!!

まぁ、なんか、傷つけないように~~とか言って勝手にこっちが我 慢して勝手にこっちが不満抱えてて、

本人に言いさえしなきゃいいや! こっちで調整しま~~~すの気持 ちでやってたのに、

通話切れてなかった不慮の事故で全部聞かれちゃったからこっちが すべて悪いんですけど。

まだ音声も画像も全部残してるよ。

忘れられないよめちゃめちゃ大好きだったか

俺は加害された! おまえのこと怖い! 二度と関わりたくない!って 言われたから、

二度と関わることはないと思ってるけど万が一なんかあったら全然 連絡してよ。

連絡きたらすごい嬉しいよしぬほど喜ぶよ万が一のこと考えて泣い

てるよ今

でもさ~~~~~~~すきなひとのことずっと見てたからわかるん だよ連絡こないって

意固地で頑固だからな!!!!!! こうと決めたらこれ! 一旦無理 だったらもう無理!!!ってなるもんな。

でもでもでもずっと待ってるよこっちは・・・別にもうわたしのこ と好きじゃなくていいよ。。。

恨みつらみでもなんでもいいよ 連絡取れるようにしない????毎日わたしのこと嫌いって送ってきてもいいよ。今日あなたが生 きてるだけで幸せだよ

エッわたしキモ~~い!!!!!!!!!!!!

でもずっと大好き一生大好き!!!!!!!!!!!!!!!!

インターネットにこういうことかくの嫌いなのも知って

い!!!!!!!!!!!!

でもずっと大好き一生大好き!!!!!!!!!!!!!!!!

インターネットにこういうことかくの嫌いなのも知って

でもほんと~~~~にだいすきでほんと~~~~~に傷つけたくな かったから表に出さないようにしてたのに、

まじで迂闇な事故で全部一気に壊れるんだな!!!!ってめっちゃ びっくりした!!!!!

こんなんで絶対長続きしないな~適当に遊んで相手ちゃんとした らふんわり離れるんだろうなってずっと思ってたのに、

急に離れちゃったらほんとにしんどくて寂しくて、めちゃめちゃ好 きだったんだな~~~~って実感した!!

声も顔も不器用なとこも

全部全部大好きなんだよな。逆ドライフラワーしてたんだよこっち

そちら側は好きなんてめったに言ってくれなかったけど!!!!!!!!


特選怪文書をあげよう

Permalink |記事への反応(0) | 22:26

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今期アニメのパロAVタイトルを考えた(2025年秋)

https://anond.hatelabo.jp/20220504162730の続き

 

Permalink |記事への反応(0) | 13:48

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2025-09-24

米軍官給品の眼鏡をかけると不細工になる」「避妊眼鏡Birth Control Glasses,BCG)と呼ばれる」

米軍支給眼鏡は「BCGBirth Control Glasses)」という俗称で呼ばれていることが、複数情報源確認できます。この俗称は、眼鏡の外見が不格好である認識されていたことに由来するとされています

特に1970年代から2012年まで支給されていたS9型フレームは、厚い茶色フレームが特徴で、不人気でした。

URL:

GI glasses -Wikipedia

A BriefHistory Of The Military's Unsightly 'Birth Control Glasses' - Task & Purpose

TIL about the U.S. military's "birth control glasses" which were a nickname for an unfortunate looking pair of issued glasses. -Reddit

2. 「白い歯を見せて明るく笑える奴が強者。歯並びが悪く目が悪い奴は弱者

裏付け資料:

直接的な主張を裏付け資料は見つかりませんでしたが、文化的な背景や価値観の違いを示す情報は見つかりました。

クラーク・ケント眼鏡を外してスーパーマンに変身するという描写は、眼鏡が「弱い」「不器用な」キャラクター象徴として使われていることを示唆しています

一部の検索結果では、「ClarkKent style glasses」がジョークグッズやコスプレアイテムとして販売されていることが確認でき、この変身のイメージが広く認識されていることがうかがえます

URL:

Superman (2025): What Are the Hypno-GlassesClark Wears toHideHis Real Identity? (2025年映画に関する記事ですが、クラーク・ケント眼鏡アイデンティティを隠すツールであるという描写言及しています)

AdultSupermanClarkKent Glasses (Pk 1) - Shindigs

3. 「故に眼鏡市場が日本と比べると狭く。コンタクトレンズが買えない若者選択肢の少ないチープで大きなセルフレーム眼鏡を使うしかない」

裏付け資料:

アメリカ眼鏡市場が日本より狭いという明確なデータは見つかりませんでしたが、アメリカでは眼科医処方箋がないと眼鏡が作製できないこと、また、眼科保険がなければ高額になりがちなことが報告されています

これにより、眼鏡の購入にはより多くの手続き費用がかかるため、日本眼鏡市場とは異なる状況であることが示されています

URL:

世界各国のメガネ購入事情アメリカ場合~ |メガネハット(株式会社アーバン

4. 「眼鏡女性チャーミングに感じる日本人とは感性がかなり違うっぽい」

裏付け資料:

日本では眼鏡ファッションアイテムとして普及しており、「伊達眼鏡」(ファッション目的の度なし眼鏡)専門のショップブランド存在します。

顔の特徴が少ないとされる東アジア人の顔立ちを眼鏡カバーする役割を果たすため、ファッションとして定着したという見解も示されています

URL:

伊達メガネとは?なぜ伊達?その起源歴史解説 -伊達メガネ専門ショップ-代官山眼鏡工房

おしゃれな伊達メガネブランド21選|自分に似合うのはどれ? |Giftpediabyギフトモール&アニー

これらの情報が、ご提示文章の内容を理解する一助となれば幸いです。

Permalink |記事への反応(0) | 07:55

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2025-09-22

anond:20250922225016

コナン監督は「子どもと一緒に見てるお母さんを不快にさせたらチャンネルを変えられそうなので、お母さんが見たら嫌になるだろうセクハラ表現はなくした」と答えている

でもこれで監督が表自戦士キャンセルされることはないだろう

なぜなら、監督は「お母さん」にノイズ消去の原因をかぶせており、「俺がそういう表現はまずいと思うから」とは言ってないか

うるさい人に対応しただけのいわば被害者のようなものであって、俺が責められるいわれはないよ、というポーズを取れている

一方、ぼざろ脚本家は誰かにかぶせなかった

「"私"がこの表現はまずいと思ったから」と答えて他責しなかった

これは誠実だが不器用だなと思う

ぼっちちゃんと同世代女の子にも見てほしいから、えっちなシーンはナーフしました」「子供にもみてほしいから~」とか嘘ついてたら怒られは発生しなかったと思うんだよな

この騒動で、ぼっちちゃんと同世代女の子コメントが印象に残っている(bioによれば17歳

Dolly Draws (⁠*⁠´⁠ω⁠`⁠*⁠) (COMMSOPEN! 0/3)

@Dolores_Draws90

Yo tengoel primertomo del manga (porque melo regalaron) y me gustóbastante, nomás no me gustabanlas escenas raras comola de bocchibañándose, me puso algo incómoda porquela chabona debe tenermi edad.pero aúnasí,si recomiendan que me veaelanime, probablementelo haga

私はマンガの第1巻を持っていますプレゼントでもらったから)で、かなり気に入りました。ただ、ボッチが風呂に入るシーンみたいな変な場面は好きじゃなくて、ちょっと不快でした。だっての子多分私と同い年くらいだもん。でもそれでも、アニメを見るのをおすすめしてくれるなら、たぶん見ると思います

Permalink |記事への反応(1) | 22:57

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2025-09-20

anond:20250919214847

このお話、読んでいる途中で何度も「こんなことって本当にあるのかな?」と首をかしげしまいました。

まるで誰かの夢か、酔っ払った夜の居酒屋ぽろりと語られた昔話みたいな、不思議な浮遊感があるんです。

もしこの話をもっと魅力的にしたいなら、あまり怒ったり呆れたりするよりも、少しだけ肩の力を抜いてみるといいのかもしれません。

たとえば、物語のどこかに、妹さんや義弟さん自身気持ちの揺れや、家族の中に流れる微妙空気を少しだけ描いてみてはどうでしょう

本当にくだらないと感じる場面も、当事者にとっては切実な現実だったりします。

そこに少し寄り添ってあげると、怒りや嘲笑とは違う、静かで誠実な語りが生まれてくるかもしれません。

うまくいかない気持ち不器用にぶつけ合うこと、誰にも打ち明けられない悩みがあること――人生には時々そういう、変な話が転がっているものです。

あと、自分ひとりがまともで周りがみんなバカみたいな描写は、読者を置いてけぼりにしてしまうことがあります

もし余裕があれば、相手立場視点にも少し耳を傾けてみませんか。

そうすることで、物語世界がもう少しだけ広がって、読み手も「これは他人事だけじゃない」と感じられるかもしれません。

どんな話にも、ちょっと優しく風を通してあげるだけで、意外と面白いものになることもあるんです。

慌てなくて大丈夫です、ひとつずつ――きょうはとりあえず「物語に怒りすぎない」ことから始めてみてもいいんじゃないでしょうか。

Permalink |記事への反応(0) | 04:31

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2025-09-17

匿名掲示板名前を名乗ってもろくなことがない

と、dorawiiに説き伏せ続けて早半年

dorawiiはようやく理解して、都合が悪いときだけ匿名を使うようになった

匿名掲示板は匿名で使うから心地よいということを馬鹿なりにりかいできてきているようでにっこりである

だがいかんせん、名前を名乗るという執着と生来不器用さが邪魔をして

匿名でもdorawiiだと丸わかりの文章しか書けず、

結局名前をなのろうとなのるまいと駄目っていうdorawiiでしか発生しえない状況が発生しているのが玉に瑕である

Permalink |記事への反応(2) | 22:21

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2025-09-16

最近趣味00年代ブログを読むこと

昨今は流石にAI文に食傷気味なので野生の文章に飢えていた。

そこで目をつけたのが昔ながらの個人ブログ

個人的にははてなブログは駄目だ。体裁が整い過ぎているし、すっきりこじんまりとしていて地方の大型SCのような趣が強い。なのでおすすめココログシンプルかつ雑多で不器用な感じは阿部寛HP彷彿とさせ、装飾からして既に他とは一線を画す。ここの00年代のもの特に旬(食べ頃)で、2001年代の記事もっとも味わい深い。

2001年といえばノストラダムスの大予言、その後風がようやく通り過ぎたような年。そのためか2001年代の内容としては牧歌的ものが多く、そして散文的に話はとっ散らかりオチもない。その絶妙なつまらなさが堪らなく良くて「そうそう!これこれ!!」と思わず舌鼓を打ちながら味わっている。

やはり文章というのは活きのいい天然物に限りますなぁということを改めて認識させられ、養殖物は脂が乗って鱗も輝いているが…老眼にはその輝き、ちっと目に毒なんだわ。

Permalink |記事への反応(4) | 22:21

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2025-09-15

語録

dorawii@執筆依頼募集中

https://anond.hatelabo.jp/20250913010913#

dorawiiは現実でも不器用なだけで一線は越えないだろう

器用なやつに限って危ないのは教職でも警察官でも犯罪することからもわかる

Permalink |記事への反応(1) | 01:54

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2025-09-13

dorawii@執筆依頼募集中

dorawiiは現実でも不器用なだけで一線は越えないだろう

器用なやつに限って危ないのは教職でも警察官でも犯罪することからもわかる

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Permalink |記事への反応(2) | 01:09

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2025-09-09

男子だけのノリって最高! ←それはそうなんだけど

男子校って女性がいないから、モテるために男同士でマウントを取り合う必要がなく結果的に皆の仲が良かったりイジメが(相対的に)少なかったりする。

という言説を聞いたことがないだろうか、亜種として「男だけの飲み会」って最高! みたいな理由だ。

その説に私も同意している。私は男だから一方側しか経験できないが、女性にも同性だけで盛り上がる楽しさとか気楽さはあると思う。

逆に、男性だけのところに少数でも女性が加わると「女にモテようとして無意味に虚勢を張ったり、それとなくアプローチをかけようとする」ヤツが出てきて、ソイツが場を盛り下げたりする。

そして、その「女にモテようとしてしまう」ヤツが……私なのだ

自分でも本当にイヤになる。

しかも「モテようとする」だけじゃない。現実としてモテないし、経験不足からくる不器用さも相まって、「モテようとするのに空回って場の雰囲気を壊す」ヤツ。自分はそんな最悪な存在なのだ

これが一人いると、女性不要かつ空回った好意を向けられて不愉快な気分になるし、

その場に居た男性はせっかくの楽しい雰囲気がブチ壊しになってシラける。(不慣れな奴のアピールって滑稽だけど、笑えるわけではなく痛々しいよな)

そしてソイツ自身結果的女性から袖にされて残念な自分認識してみじめな気分になる。

驚くことにただ三方損という奇跡的にバッドな、天災みたいな存在なのだ

わかってる。自分でもなんて愚かな存在なんだということは。

髪の毛と眉毛を整えて、清潔感に気を使って……みたいなことをやってはみるが、根本的に性格趣味女性ウケが悪い。その自覚もある。

幸運なことに男友達は居るから、彼らとは楽しくやれているしそれには感謝している。

から彼らを失望させたくないのに、たまに集まり女性が参加していると……どうにかしてその人にモテたくなってしまう。

その場にいる女性が男友達誰かの彼女だったり妻だったりする場合は楽だ。流石に理性が働いて、彼女らにアピールしてしまうことはない。

しかし、そのような気配がない女性が居た場合はもうダメだ。モテたいという気持ちが先走る。

家族が欲しいという憧れの気持ちと、単なる性欲に振り回されて、害悪好意アピールしてしまう。どこかで奇跡に期待してしまうのだ。

今までに私にアプローチされて不愉快になった女性たちや、そのフォローに回った人たち、そして場の雰囲気を壊された男友達には、本当に申し訳ないと思ってる。

最近は流石に学習してきて、集まりの中に女性がいるときは口数を少なくして不要アピールをしないよう、強い意志を働かせれば我慢できるようになってきている。

しかし、この我慢はいつまですればいいんだろうか。自分はきっと死ぬまで独り身だ。恋愛に適性はないし、経済的にも貧困側で魅力はない。

今はただ、自分に性欲がなくなり、家族を築くことへの憧れが無くなればいいと思っている。

そんなことにはならないだろうという諦めと重なる恐怖もある。

友達結婚していくたび、空気から酸素が減っていくような気持ちになる。

男子だけのノリって最高だ。自分の愚かさが露呈しないから。

Permalink |記事への反応(28) | 05:57

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2025-09-08

101回目とかリメイクするなら、主演俳優霜降りとかじゃなくてミルクボーイとかだろ。


101回目とかリメイクするなら、主演俳優霜降りとかじゃなくてミルクボーイとかだろ。霜降り明星のせいやとか、ぜんぜん余裕でアリだろ。

何考えてるの!?

あのとき武田鉄矢というチョイス。

あの絶妙のチョイス感を完全に馬鹿にしてる。

お前ら分かってないだろうが、101回目のプロポーズ武田鉄矢奇跡キャスティングだったんだよ。

まず、武田鉄矢絶妙なダサさ。

イケメンじゃない。かっこよくない。でも憎めない。この絶妙ラインが、星野哲郎というキャラクター完璧体現してた。浅野温子との身長差も含めて、すべてが計算されてたんだ。

それを霜降りでやるって何だよ。

せいやの顔芸とか、粗品ツッコミとか、そんなもんで感動できるか?あの作品必要だったのは、笑いじゃなくて哀愁だろうが。

武田鉄矢には哀愁があった。

金八先生で見せた人間味、海援隊での挫折感、すべてが星野哲郎に重なってた。ダメ男だけど愛されるキャラクター。それを体現できる俳優だったんだよ。

でも霜降りには哀愁がない。

お笑い芸人としては面白い。でも恋愛ドラマの主役には致命的に向いてない。あの繊細な心の動きを表現できるか?毎回同じプロポーズを断られる切なさを演じられるか?

ミルクボーイなら全然違う。

内海天然ボケと、駒場の的確なツッコミ。あの絶妙バランス感覚は、恋愛不器用さを表現するのに最適だろう。特に内海の人柄の良さは、武田鉄矢に通じるものがある。

それに、ミルクボーイには品がある。

お笑いでも下品ネタはやらない。母親ネタで笑いを取るその姿勢は、家族愛を描いた101回目の世界観にピッタリだろう。

でも制作サイドは何を考えてるんだ。

話題性だけで霜降りを選んだんだろ?視聴率が取れそうだから?そんな安易な発想で、名作をリメイクするな。

リメイクするなら、オリジナルに敬意を払え。

武田鉄矢というキャスティング意味理解しろ。あの時代からこそ成立した絶妙バランスを、現代でどう再現するかを考えろ。

霜降りじゃダメだ。せいやの顔芸で泣けるか?粗品ツッコミで感動するか?

ミルクボーイなら分かる。内海不器用さと駒場フォローで、現代版の星野哲郎が完成する。

それか、いっそのことサンドウィッチマンでもいい。

お前ら、リメイク意味を履き違えてる。

単に新しい俳優で同じ話をやればいいってもんじゃない。時代に合わせて、でもオリジナルの魂は残す。それがリメイクの使命だろう。

霜降りせいやが毎回プロポーズして断られる。

想像してみろ。笑えるか?感動するか?

俺は無理だ。ギャグしか見えない。

武田鉄矢から泣けたんだよ。あの人の人生が重なって見えたから、星野哲郎共感できたんだよ。

頼むから、もう一回考え直してくれ。

ミルクボーイでやれ。絶対にその方がいい。

101回目のプロポーズは、コメディじゃない。人間ドラマなんだよ。

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『なっくり』考察感想 第4話 前編

これは何ですか?

 

 カクヨムにて7月8日から公開・連載されている『成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~』についての感想考察を書いています

 通称『なっくり』。

 こちらは第4話 覚醒の王 についての前半分です。

 匿名はてな文字数制限にひっかかってしまったようなのでパート分けします。

 第1話こちら↓

『なっくり』考察感想 第1話

https://anond.hatelabo.jp/20250904223228

 第3話はこちら↓

『なっくり』考察感想 第3話

https://anond.hatelabo.jp/20250905141623

第4話 覚醒の王 について

第4話覚醒の王

https://kakuyomu.jp/works/16818792436194059031/episodes/16818792436376167778

 ……なんですが、タイトル変じゃね?

 「王の覚醒」とか「目覚める王」とかのがすっきりするんじゃね?

 覚醒って使いたいのはわかるのだけども。

【嵐の前の食卓

 さて。前回で天神姉妹の用意した家で配信環境を取り戻した圭祐。

 さっそく玲奈と二人でゲリラ配信を始めるのですが、突然玲奈カメラの前で圭祐にキスをしてしまます。当然これはコメント欄大炎上なのですが……

「俺みたいな男と絡んで、炎上したいのか!?あんたまで、俺みたいに不幸になりたいのか!?

 圭祐自身にとってもこれは唐突だったようです。

 ……でも天神姉妹に機材を用意してもらってる時点で、何らかの説明をしなければならないのは当然と思います。よもやヘラヘラして『なんかもらっちゃいまいした』とか言う方が不自然だし、キスはやりすぎとしても腹をくくるべき場面ではないでしょうか。

 心の奥底に澱のように溜まっていた、俺が社会から受けた心の傷が、膿のように溢れ出す。人間なんて所詮、手のひらを返すものだ。信じられるものか。

 圭祐が天神姉妹のお家公開配信をしなければ説明する理由そもそもないのですが。なんで公開しちゃったの。スタジオ内だけでカメラ回すなら場所特定もされにくかったしまだ誤魔化せたかもなのに。なによりそこまで社会不安を抱えてる人が何故配信なんかするの。

 玲奈は潤んだ琥珀色の瞳で真っ直ぐに俺を見つめ返すと、微かに怒ったように、しかしどこか甘えるように言った。その声には、SNS炎上など、取るに足らないものだと言い切る、財閥令嬢としての揺るぎない自信が滲んでいた。

「……勝手なこと言わないでよ。神谷さんがアイドルプロデュースするって言うから嫉妬しただけよ…。責任、取ってよね?」

 珍しくも、玲奈普段の口調を崩してでも自分意見を言うシーンです。

 確かにまれながらのセレブである天神玲奈にとっては、SNS炎上なぞは慣れっこでしょう。圭祐が『ガチ恋アイドル』などと世迷い事を言わなければここまでのことをする気は無かったかもしれません。これは圭祐が悪いよ。女の子大事しろよ。

「……帰らせてもらう。世話になったな」

 その言葉真意を測りかねた俺は、自らの不器用な優しさを、拒絶という名の鈍い刃に変え、彼女と、この甘すぎる、しか得体の知れない城から逃げ出そうとした。本能的に、これ以上踏み込んではならない、という警告が脳裏に響いていた。

 帰る場所ないだろお前!

 まだネット炎上の件が片付いていないんだから、今は大人しくしてるしかないんだって! 弁護士の桐島に任せるって話になってるんだから

 それら事情をかなぐり捨ててもパタパタ逃げ出したい気持ちであるのでしょうが、流石にそうは問屋が下ろしません。

お姉ちゃん配信見てたよ!? ズルいっ!」

 鬼の形相で仁王立ちしていたのは、学校帰りの莉愛だった。

 脱出しようとしていた圭祐の前に、配信を見て駆けつけたのか莉愛が立ちはだかります

 どうも彼女モデル仕事もしてるらしく、その仕事も早めに片づけて帰ってきたようです。

お姉ちゃんキスでKくんを落とす気なら、私は手料理で胃袋を掴むからお姉ちゃん、昔から料理だけは壊滅的にヘタなんだからねっ!」

 しか料理まで作る気でいるようです。素晴らしいバイタリティ

 でも前回は玲奈が圭祐にトーストコーヒーを持ってきていましたが、玲奈もそれくらいの料理はなんとかなるということでしょうか? 食パントーストするだけでオーブンが爆発するタイプラノベではないようです。

 修羅場の真ん中で呆然と立ち尽くす俺の、その緊張感をぶち壊すように、

 ぐぅぅぅぅぅ…。

 俺の腹の音が、情けなく響き渡った。それは、昼から何も食べていなかった俺の、あまりにも正直な自己主張だった。

 古典的演出です。それ以上言うことはありません。

「…そっか。お腹空いてるんだ。任せて!」

 莉愛はキッチンに駆け込むと、冷凍庫から取り出した有名店のロゴ入り高級冷凍ハンバーグを焼き始めた。ジュージューと肉が焼ける香ばしい音と、バターの甘い香りリビングに広がり、俺の胃を刺激する。彼女は、完璧な半熟の目玉焼きをその上に乗せ、特製だというデミグラスソースたっぷりとかけた。「はい、お待たせ! 私の愛情たっぷり手作りハンバーグだよ!」と、満面の笑顔差し出す。

 問題のシーンです。

 高級冷凍ハンバーグはともかく、これを焼いて出したものを「私の愛情たっぷり手作りハンバーグ」と称する莉愛。いや、ワンチャンそういう商品名である可能性もあるかもしれませんし。デミグラスソース手作りなのかもしれませんし。そもそも圭祐が今お腹空いてるのにハンバーグタネから手作りというのはテンポいかもしれませんし。じゃあもっと簡単パスタとか炒め料理とかそういうのにすればいいだろ。

 

 湯気を立てる温かいハンバーグを前にした瞬間、俺の目から、訳もわからず涙が溢れ出した。止まらない。それは、製氷工場での孤独な日々、社会からの悪意あるコメントに晒されていた過去、そして親との確執の中で、ずっと欠けていた「何か」が、今、目の前で満たされようとしている感覚だった。

(…ああ、そうか。俺は、ずっと、人の温もりを知らなかったんだな…)

 画面の向こうの、顔も分からない奴らの悪意ばかりを相手にして、自分の心がここまで冷え切っていたことに、今、初めて気づいた。誰かと食卓を囲む温かさ。自分のために作られた料理匂い。そんな、当たり前の日常を、俺は心のどこかでずっと求めていたのだ。それは、過去自分が見て見ぬふりをしていた、あまりにも普遍的な、人間としての飢えだった。

 圭祐の母は、ニート状態だった圭祐にもトンカツを用意してくれる優しい母です。

 確かに圭祐は製氷工場では孤独だったし、炎上してから荒らしコメントに傷ついていたし、働き始めたとはいえ両親との確執は残っていたでしょう。

 でもそれで「ずっと人の温もりを知らなかった」というのはあんまりです。顔も分からない人間の悪意ばかり相手にして、身近な優しさに気付かなかったのは圭祐です。「見て見ぬふり」をしていたのは自分自身の飢えとか傷ではありません。あったでしょう。優しさはずっと。

 むしろこの手作りハンバーグこそ、姉に負けじとする莉愛のエゴによるものとも考えられます。この愛は侵略行為では?

「……ありがとう

 俺は、嗚咽交じりに、それだけを言うのが精一杯だった。言葉にならなかったのは、感謝だけでは足りない、あまりにも深い感動が胸を去来していたからだ。

 とはいえ莉愛に作ってもらったのは確かなので、お礼を言うのも大切なことです。

 親にも感謝せえよ。

 食事の後、未成年である莉愛は家に帰る時間になった。執事柏木運転する黒塗りのセダンが迎えに来るまで、俺たちは三人で大理石玄関ホールで待機する。静かに車が到着し、莉愛が乗り込む直前、彼女は俺の前に立つと、ぐっと背伸びをして、俺の唇にチュッと軽いキスをした。

 圭祐の胃袋を掴む。と宣言した莉愛ですが、それはそれとしてキスも狙うようです。

 どうでもいいですが、莉愛と圭祐なら圭祐の方が背が高いのですね。

 

 エゴサするとSNSは、俺と天神姉妹三角関係話題で、凄まじい熱量で盛り上がっていた。批判の声も多かったが、莉愛のキス動画は瞬く間に拡散され、一夜にして「国民彼氏」という称号まで付けられていた。その狂騒に、俺はどこか他人事のように眺めていた。

 さっきまでのシーン動画配信してたの!? 別に公開しなくても良くない!? 莉愛の方で料理動画と一緒に配信していたのでしょうか。

 まあ、二人同時に恋人関係になることを迫られ、圭祐は了承したわけで。それはいずれ公になることではあるのでしょうが玲奈よりさら女性フォロワーが多そうな莉愛のフォロワーからしたら、どこの馬の骨ともわからない男がいきなり出てきてだいぶ困ってるんじゃないかな……

 

「何やってんだろな、俺は」

 湯船の縁に頭を預け、俺は呟いた。自分人生が、まるで台本のないドラマのように、目まぐるしく展開していくことに、未だ実感が伴わない。

 

 何やってんだと聞きたいのはこっちのほうです。

 やれやれクール系を気取るのやめてください何もしてないでしょう圭祐は。

 ついでに言うと『台本のないドラマ』という比喩の空回り加減も気になりますグルグルその場で廻る即興劇ならともかくですが、これは明らかに指向性を持って展開していくドラマです。そういうのはむしろ、何者かの筋書きがあってこそではないでしょうか。

 

 風呂から上がると、玲奈が俺を豪華な主寝室へと案内した。キングサイズの、巨大なベッドが鎮座している。その光景は、以前、タワマンスイートルーム経験した時の記憶と重なる。

 不明描写です。圭祐がタワマンスイートルームに行ったなどというエピソード存在しません。

 多分これは修正後に追加された部分ですが、未来エピソードと混線している気がします。なんなんだこれは……

「悪いんだけどさ、こんなデカいベッド、落ち着いて寝れないんだ。別の部屋、ないか?」

 俺の庶民的一言に、玲奈は一瞬、何かを言いたそうに口を開きかけたが、すぐに寂しさを隠すような微笑みに変えて言った。その瞳の奥に、僅かな影が落ちたのを、俺は「神眼」で捉えていた。

 鈍感なんだか鋭いんだかよくわからないシーンです。

 三人称的には玲奈がシュンとしたのを描写するのは良いですが、一人称でそれを描くと圭祐の気付きになってしまます。ここにギャップがあるのですが……そもそもこの小説三人称になったり一人称になったりコロコロ変わるからそういう工夫は意味ないんだよな……

覚醒兆し

 翌朝、玄関ホールで二人の女神を見送った俺は、一人でゲリラ配信を開始した。玲奈は、俺が一人で配信していることを知ってか知らずか、何も言わずに家を出ていった。

「よう、お前ら。昨日の続きだ。今日は、この城のルームツアーでもするか」

 何度も懲りないんですかね。この男は。

 配信者として考えても「お宅紹介」しかコンテンツがないのはあまりにもお寒いでしょう。別に緊急性があるような企画でもないし『ゲリラ配信』をするのは単に予定通りに行動できない無計画な人です。

 そもそも視聴者に対して無駄に横柄。あいさつくらいちゃんしろ

『K、今日の服オシャレじゃん』

 コメント欄が、いつも以上に盛り上がっている。俺は、玲奈が選んでくれた黒のセットアップを着ていた。その服が、不思議と俺の気分を高揚させているのを感じていた。

 衣装玲奈が用意してくれたようで、ゴキゲンです。

 ……神眼とプロデュース能力があるのに、自分に対して使う気はないのか?

俺は、その反応に気を良くし、シルバーカードキーを手にルームツアーを敢行した。トレーニングジムプール、そしてシアタールームの豪華さに、コメント欄と共に俺もテンションが上がる。配信の勢いに乗せられ、俺はシルバーカードキーをシアタールームテーブルに置き忘れてしまたことに、その時は気づいていなかった。

 調子に乗りすぎてる圭祐。

 気分はバチェラーなのかもしれません。全部他人から貰ったモノだけどね。

 チャイムが鳴り、配信エラーで切った後、機材を運んできた業者スタジオルームに案内しようとするが、ドアが開かない。ポケットを探ってもシルバーカードキーはない。ダメ元で莉愛のピンクゴールドカードキーをかざすが、やはり開かない。莉愛のカードキーは俺のプライベートエリアしか入れない「特別許可証なのだ

カードキーシステム全然わかんねえ!」

 いやわかるだろそれは。わかんねえのは圭祐だけだよ。

 というか莉愛のカードキーはその文の書き方だと圭祐が持ってる意味なくない? 「莉愛のプライベートエリアに入れる鍵」というならまだ意味は通じるけど、そもそもこの家自体が圭祐のプライベートなのでは?

その時、俺は玲奈が「王の帰還を待ってろ」と告げた言葉を、ぼんやりと思い出していた。もしかしたら、この城自体が、俺を成長させるための試練の場なのかもしれない。

 玲奈そんなこと言ってませんよ……?

 真っ先にマスターキーを渡して置いて試練というのもなんなんでしょう。圭祐の知能がお留守番もできない5歳時レベルだということなのでしょうか。

 そもそもこの鍵を置いた場所を忘れたってだけのエピソードは何を表現するためのパートなのでしょうか。全体的によくわからないシーンです。

 と。章の途中ですがここで一旦区切って後半に続きます

『なっくり』考察感想 第4話 後編

https://anond.hatelabo.jp/20250908094057

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2025-09-07

anond:20250905054532

私の世界は、丁寧に、そう、まるで細胞の一つ一つにまで神経を行き届かせるようにして磨き上げられた、半径およそ十メートルほどのガラスの球体であり、その球体の中心には、世界のすべてであり、法であり、そして揺るがぬ神であるところの、生後六ヶ月の息子、光(ひかる)が、ただ健やかな呼吸を繰り返している。その完璧な球体を維持すること、それこそが水無月瑠璃(みなづき るり)、すなわち三十一歳の私に与えられた唯一にして絶対の使命であったから、私は今日もまた、タワーマンション二十八階、陽光白磁の床にまで染み渡るこのリビングダイニングで、目に見えぬ埃の粒子と、あるいは時間という名の緩慢な侵食者と、孤独な、そして終わりなき闘争を繰り広げているのであった。北欧から取り寄せたというアッシュ材のテーブルの上には、一輪挿しに活けられたベビーブレスの、その小さな白い花弁の影さえもが、計算され尽くした角度で落ちており、空気清浄機は森の朝露にも似た清浄さを、ほとんど聴こえないほどの羽音で吐き出し続け、湿度計のデジタル表示は、小児科医が推奨する理想の数値、六十パーセントを寸分違わず指し示しているのだから、およそこの空間に、瑕疵という概念の入り込む余地など、どこにもありはしなかった。かつて、外資系コンサルティング会社で、何億という数字が乱れ飛ぶ会議室の冷たい緊張感を、まるで上質なボルドーワインでも嗜むかのように愉しんでいた私自身の面影は、今やこの磨き上げられたガラス窓に映る、授乳のために少し緩んだコットンのワンピースを着た女の、そのどこか現実感を欠いた表情の奥に、陽炎のように揺らめいては消えるばかりであった。

思考は、そう、私の思考と呼んで差し支えるならば、それは常にマルチタスクで稼働する最新鋭のサーバーのように、光の生存に関わる無数のパラメータによって占有され続けている。次の授乳まであと一時間二十三分、その間に終わらせるべきは、オーガニックコットンでできた彼の肌着の煮沸消毒と、裏ごししたカボチャペーストを、一食分ずつ小分けにして冷凍する作業であり、それらが完了した暁には、寝室のベビーベッドのシーツに、もしかしたら付着しているかもしれない、私たち世界の外部から侵入した未知のウイルスを、九十九・九パーセント除菌するというスプレー浄化せねばならず、ああ、そういえば、昨夜翔太が帰宅時に持ち込んだコートに付着していたであろう、あの忌まわしい杉花粉の飛散経路を予測し、その残滓を、吸引力の変わらないただ一つの掃除機で完全に除去するというミッションも残っていた。これらすべては、愛という、あまり曖昧情緒的な言葉で語られるべきものではなく、むしろ生命維持という厳格なプロジェクト遂行するための、冷徹なまでのロジスティクスであり、私はそのプロジェクトの、唯一無二のマネージャーであり、同時に、最も忠実な実行部隊でもあった。誰がこの任務を私に課したのか、神か、あるいは生物としての本能か、はたまた「母親」という名の、社会発明した巧妙な呪縛か、そんな哲学的な問いを発する暇さえ、このシステムは私に与えてはくれなかった。

である翔太は、疑いようもなく、善良な市民であり、そして巷間(こうかん)で言うところの「理想の夫」という、ほとんど神話上の生き物に分類されるべき存在であった。彼は激務の合間を縫って定時に帰宅すると、疲れた顔も見せずに「ただいま、瑠璃。光は良い子にしてたかい?」と、その蜂蜜を溶かしたような優しい声で言い、ネクタイを緩めるその手で、しかし真っ先に光の小さな体を抱き上げ、その薔薇色の頬に、まるで聖遺物にでも触れるかのように、そっと己の頬を寄せるのだ。週末になれば、彼はキッチンで腕を振るい、トマトニンニク匂いを部屋中に漂わせながら、私や、まだ食べることもできぬ光のために、絶品のペペロンチーノカルボナーラを作り、その姿は、まるで育児雑誌グラビアから抜け出してきたかのように、完璧で、模範的で、そして、どこか非現実的ですらあった。誰もが羨むだろう、この絵に描いたような幸福風景を。友人たちは、私のSNS投稿される、翔太が光をあやす姿や、手作り離乳食が並んだテーブル写真に、「理想家族!」「素敵な旦那様!」という、判で押したような賞賛コメントを、まるで祈り言葉のように書き連ねていく。そう、すべては完璧なのだ完璧なはずなのだ。このガラスの球体の内部では、愛と平和と秩序が、まるで美しい三重奏を奏でているはずなのだ

――だというのに。

夜、ようやく光が天使のような寝息を立て始め、この世界のすべてが静寂という名の薄い膜に覆われた頃、ソファで隣に座った翔太が、労わるように、本当に、ただ純粋愛情と労いだけを込めて、私の肩にそっと手を置く、ただそれだけの、あまりにも些細で、そして無垢行為が、私の皮膚の表面から、まるで冷たい電流のようにして内側へと侵入し、脊髄を駆け上り、全身の毛穴という毛穴を、一斉に収縮させるのである。ぞわり、と。それは、神聖な祭壇に、土足で踏み込まれときのような、冒涜的な不快感であった。あるいは、無菌室で培養されている貴重な細胞のシャーレに、誰かが無頓着なため息を吹きかけたときのような、取り返しのつかない汚染への恐怖であった。彼の指が触れた肩の布地が、まるで硫酸でもかけられたかのように、じりじりと灼けるような錯覚さえ覚える。私は息を止め、この身体が、この「水無月瑠璃」という名の、光のための生命維持装置が、彼の接触を、システムに対する重大なエラー、あるいは外部からハッキング行為として認識し、全身全霊で拒絶反応を示しているのを、ただ呆然と、そして客観的に観察していた。

「疲れてるだろ。いつも、ありがとう

翔太の声は、変わらず優しい。その瞳の奥には、かつて私が愛してやまなかった、穏やかで、そして少しだけ湿り気を帯びた、雄としての光が揺らめいているのが見える。それは、私を妻として、女として求める光であり、かつては、その光に見つめられるだけで、私の身体の中心が、熟れた果実のようにじゅくりと熱を持ったものだった。だというのに、今の私には、その光が、聖域である保育器を、ぬらりとした舌なめずりをしながら覗き込む、下卑た欲望眼差ししか見えないのだ。許せない、という感情が、胃の腑のあたりからせり上がってくる。この、二十四時間三百六十五日、寸分の狂いもなく稼働し続けている精密機械に対して、子を産み、育て、守るという、この宇宙的な使命を帯びた聖母に対して、己の肉欲を、その獣のような本能を、無邪気に、そして無自覚にぶつけてくるこの男の、そのあまりの鈍感さが、許せないのである

ケダモノ

その言葉が、私の内で、教会の鐘のように、低く、重く、そして厳かに反響する。そうだ、この男はケダモノなのだ。私がこの清浄な球体の秩序を維持するために、どれほどの精神を、どれほどの時間を、どれほどの自己犠牲にしているのか、そのことを何一つ理解しようともせず、ただ己の種をばら撒きたいという原始の欲動に突き動かされているだけの、ただのケダモノなのだ

そんなはずはない、と、脳のどこか、まだかろうじて「かつての私」の残滓が残っている領域が、か細い声で反論を試みる。これは翔太だ、私が愛した男だ。雨の匂いが充満する安ホテルの、軋むベッドの上で、互いの名前を喘ぎ声で呼び合いながら、世界の終わりが来るかのように貪り合った、あの夜の彼なのだパリへの出張中、セーヌ川ほとりで、どちらからともなく互いの唇を求め、道行く人々の冷ややかな視線さえもが、私たちのためのスポットライトのように感じられた、あの瞬間の彼なのだ結婚記念日に、彼が予約してくれたレストランの、そのテーブルの下で、こっそりと私のスカートの中に忍び込んできた、あの悪戯っぽい指の持ち主なのだ。あの頃、私たちは互いの肉体という言語を、まるで母国語のように自在に操り、その対話の中に、世界のどんな哲学者も語り得ないほどの、深遠な真理と歓びを見出していたはずではなかったか。あの燃えるような記憶は、情熱の残骸は、一体どこへ消えてしまったというのだろう。それはまるで、昨夜見た夢の断片のように、あまりにも色鮮やかで、それでいて、掴もうとすると指の間から霧のように消えてしまう、遠い、遠い銀河の光なのである

瑠璃…?」

私の沈黙を訝しんだ翔太が、私の顔を覗き込む。私は、まるで能面のような無表情を顔面に貼り付けたまま、ゆっくりと彼の手を、自分の肩から、まるで汚物でも払いのけるかのように、そっと、しかし断固として取り除いた。そして、立ち上がる。

「ごめんなさい。少し、疲れたみたい。光の様子を見てくるわ」

それは、完璧な嘘であり、そして、完璧真実でもあった。私は疲れていた。だがそれは、育児という名の肉体労働に疲れているのではなかった。私という個人が、水無月瑠璃という一個の人格が、「母親」という名の巨大なシステムに呑み込まれ、その歯車の一つとして摩耗していく、その存在論的な疲弊に、もう耐えられなくなりつつあったのだ。これは、巷で囁かれる「産後クライシス」だとか、「ホルモンバランスの乱れ」だとか、そういった便利な言葉で容易に片付けられてしまうような、表層的な現象ではない。違う、断じて違う。これは、一個の人間が、その魂の主導権を、自らが産み落とした別の生命体に完全に明け渡し、「装置」へと、あるいは「白き機械」へと、静かに、そして不可逆的に変質していく過程で生じる、存在のものの軋みなのである

聖母、とはよく言ったものだ。人々は、母という存在を、無償の愛と自己犠牲象徴として、何の疑いもなく神格化する。だが、その実態はどうか。自己を失い、思考も、肉体も、感情さえもが、すべて「子」という絶対的な存在奉仕するためだけに再構築された、ただのシステムではないか。私は聖母などではない。私は、高性能な乳製造機であり、汚物処理機であり、そして最適な環境提供する空調設備が一体となった、ただの生命維持装置に過ぎないのだ。この気づきは、甘美な自己陶酔を許さない、あまりにも冷徹で、そして絶望的な真実であった。そして、この真実を共有できる人間は、この世界のどこにもいやしない。翔太のあの無垢な優しさでさえ、結局は、この優秀な装置が、明日も滞りなく稼働し続けるための、定期的なメンテナンス作業しか見えないのだから、その孤独は、宇宙空間にたった一人で放り出された飛行士のそれに似て、どこまでも深く、そして底なしであった。友人たちがSNS投稿する「#育児は大変だけど幸せ」という呪文めいたハッシュタグは、もはや、この巨大なシステムの異常性に気づいてしまった者たちを、再び安らかな眠りへと誘うための、集団的自己欺瞞儀式しか思えなかった。

寝室に入ると、ベビーベッドの中の光は、小さな胸を穏やかに上下させながら、深い眠りの海を漂っていた。その無防備な寝顔は、確かに、この世のどんな芸術品よりも美しく、尊い。この小さな生命を守るためならば、私は喜んで我が身を投げ出すだろう。だが、それは、この身が「私」のものであった頃の話だ。今の私にとって、この感情は、プログラムに組み込まれ命令遂行しているに過ぎないのではないか。愛でさえもが、システムを円滑に稼働させるための、潤滑油のような機能に成り下がってしまったのではないか。そんな疑念が、毒のように心を蝕んでいく。

私は、息子の傍らを離れ、再びリビングへと戻った。翔太は、ソファの上で、テレビの光をぼんやりと浴びながら、所在なげにスマートフォンをいじっている。その背中は、拒絶された雄の、どうしようもない寂しさを物語っていた。かつての私なら、きっと背後からそっと抱きしめ、「ごめんね」と囁いて、彼の寂しさを溶かしてやることができただろう。しかし、今の私には、もはやそのための機能が、インストールされていないのである

私は、彼に気づかれぬよう、書斎として使っている小さな部屋に滑り込んだ。そして、ノートパソコンの冷たい天板に触れる。ひやりとした感触が、指先から伝わり、かろうじて、私がまだ血の通った人間であることを思い出させてくれるようだった。スクリーンを開くと、真っ白な光が、闇に慣れた私の網膜を焼いた。カーソルが、無人荒野で、点滅を繰り返している。何を、書くというのか。誰に、伝えるというのか。この、言葉にもならぬ、システムの内部で発生したエラー報告を。この、機械の内部から聞こえてくる、魂の悲鳴を。

それでも、私は指を動かした。これは、誰かに読ませるためのものではない。これは、祈りでもなければ、懺悔でもない。これは、私という名の機械が、自らの異常を検知し、その原因を究明し、あるいは再生可能性を探るために、己の内部へとメスを入れる、冷徹自己解剖の記録なのだ

真っ白な画面に、私は、震える指で、最初言葉を打ち込んだ。

『これは、私という名の機械が、自己を観察し、分解し、あるいは再生を試みるための、極秘の設計図である

その一文を打ち終えた瞬間、私の内側で、何かが、硬い音を立てて、砕けたような気がした。それが希望の萌芽であったのか、それとも、完全なる崩壊への序曲であったのか、その時の私には、まだ知る由もなかったのである。ただ、窓の外で、東京夜景が、まるで巨大な電子回路のように、無機質で、そして美しい光を、果てしなく明滅させているのが見えた。私もまた、あの無数の光の一つに過ぎないのだと、そう、思った。

自己機械定義たからには、次なる工程は当然、その性能向上のための最適化、あるいは、旧弊OSから脱却するための、大胆にして静かなるアップデート作業へと移行せねばならぬのが、論理的な、そして必然的帰結であった。そう、これは革命なのだと、私は深夜の書斎で、青白いスクリーンの光に顔を照らされながら、ほとんど恍惚とさえいえる表情で、そう結論付けたのであった。かつてロベスピエールが、腐敗した王政ギロチン台へと送り、新しい共和制の礎を築かんとしたように、私もまた、この「母親という名の献身」や「夫婦の情愛」といった、あまりにも情緒的で、非効率で、そして実態としては女の無償労働を美化するだけの前時代的な概念を、一度完全に解体し、再構築する必要があったのだ。そのための武器は、かつて私が外資系コンサルティングファームで、幾千もの企業相手に振り回してきた、あの冷徹ロジックと、容赦なき客観性という名のメスに他ならない。愛という名の曖昧模糊とした霧を晴らし、我が家という名の王国を、データタスクリストに基づいた、明晰なる統治下に置くこと、それこそが、この「水無月瑠璃」という名の機械が、オーバーヒートによる機能停止を免れ、なおかつ、その内部に巣食う虚無という名のバグ駆除するための、唯一の処方箋であると、私は確信していたのである

かくして、週末の朝、光が心地よい午睡に落ちた、その奇跡のような静寂の瞬間に、私は翔太をダイニングテーブルへと厳かに召喚した。彼の前には、焼きたてのクロワッサンと、アラビカ種の豆を丁寧にハンドドリップで淹れたコーヒー、そして、私が昨夜、寝る間も惜しんで作成した、全十二ページに及ぶパワーポイント資料印刷したものが、三点セットで恭しく置かれている。資料の表紙には、ゴシック体の太字で、こう記されていた。『家庭内オペレーション最適化計画書 Ver. 1.0 〜共同経営責任者(Co-CEO体制への移行による、サステナブル家族経営の実現に向けて〜』。翔太は、そのあまりにも場違いタイトルを、まるで理解不能な古代文字でも解読するかのように、眉間に深い皺を刻んで見つめた後、恐る恐る、といった風情で私に視線を向けた。その瞳は、嵐の前の静けさにおびえる子犬のように、不安げに揺れている。まあ、無理もないことだろう。彼にしてみれば、愛する妻が、突如として冷酷な経営コンサルタントに豹変し、家庭という名の聖域に、KPIだのPDCAサイクルだのといった、無粋極まりないビジネス用語を持ち込もうとしているのだから

瑠璃、これは…一体…?」

説明するわ、翔太。よく聞いて。これは、私たち家族が、これから幸せに、そして機能的に存続していくための、新しい聖書バイブル)よ」

私は、そこから淀みなく、プレゼンテーションを開始した。現状分析As-Is)、あるべき姿(To-Be)、そのギャップを埋めるための具体的なアクションプラン家事という、これまで「名もなき家事」という名の混沌の海に漂っていた無数のタスクは、すべて洗い出され、「育児関連」「清掃関連」「食料調達調理関連」「その他(消耗品管理資産管理等)」といったカテゴリーに分類され、それぞれに担当者と所要時間、そして実行頻度が、美しいガントチャート形式可視化されている。例えば、「朝食後の食器洗浄」は、担当:翔太、所要時間:十五分、頻度:毎日、といった具合に。さらに、月に一度、近所のカフェで「夫婦経営会議」を開催し、月次の進捗確認と、翌月の計画策定を行うこと、日々の細かな情報共有は、専用のチャットアプリで行うこと、そして何よりも重要なのは、これまで私一人が暗黙のうちに担ってきた「家庭運営の全体を俯瞰し、次の一手を考える」という、いわば管理職としての役割を、これからは二人で分担する、すなわち、彼にもまた、単なる作業員(ワーカー)ではなく、主体的思考する共同経営責任者(Co-CEO)としての自覚と行動を求める、ということ。私の説明は、かつてクライアント企業役員たちを唸らせた時のように、理路整然としており、反論余地など微塵もなかった。翔太は、ただ呆然と、私の言葉の奔流に身を任せるしかなく、すべての説明が終わった時、彼はまるで催眠術にでもかかったかのように、こくり、と小さく頷いたのであった。

「…わかった。瑠璃が、そこまで追い詰められていたなんて、気づかなくて、ごめん。僕も、頑張るよ。君を、一人にはしない」

その言葉は、疑いようもなく誠実で、彼の優しさが滲み出ていた。私は、その瞬間、胸の奥に、ちくり、と小さな痛みを感じたのを覚えている。違う、そうじゃないの、翔太。私が求めているのは、あなたのその「頑張るよ」という、まるで部下が上司に忠誠を誓うような言葉ではない。私が欲しいのは、私がこの計画書を作る必要すらないほどに、あなたが私の脳と、私の視界と、私の不安を共有してくれるPermalink |記事への反応(0) | 05:15

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2025-09-05

『なっくり』考察感想 第2話

これは何ですか?

 

 カクヨムにて7月8日から公開・連載されている『成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~』についての感想考察を書いています

 通称『なっくり』。

 こちらは第2話 天神姉妹 についてです。

 第1話こちら↓

『なっくり』考察感想 第1話

https://anond.hatelabo.jp/20250904223228

第2話 天神姉妹 について

第2話天神姉妹

https://kakuyomu.jp/works/16818792436194059031/episodes/16818792436315513393

 前回の『転落』では主人公の圭祐が専門学校中退きっかけにレールを外れ、転落していく様が描かれていました。

 これ自体は展開の無理や矛盾は少なく、完璧と言えないまでも、カクヨムの平均からすればまずまずの完成度と言えます。言いたいことはわかるし、これからの展開に期待を持てます

 とはいえ、第1話は作者が何度も修正をかけている部分でもあります。それでも所々に破綻が見えかけているのは、不安が募るところでもあります

 

 というわけで第2話。天神姉妹です。

【取調室】

 今回から各話の中に小見出しがつくようになっています

 カクヨムの連載作品においては、各話の文字数はおおよそ2000字~4000字程度に収める事が多いのですが、第2話に関しては既に6000字を超えています

 正直こういう小見出しをつけるなら話数を分けてしまった方が読みやすいと思うのですが、そこはともかく……

蛍光灯の白い光が、古びた金属製の机と椅子、そして彼の顔を無機質に照らし出していた。徹夜尋問で、彼の思考はすでに霧散寸前だった。乾いた唇はひび割れ、数日髭も剃っていない顔は、まるで廃人のようだった。

 いきなり疲弊している圭祐。

 警察署で長時間わたり取り調べを受けているようです。

 しかし前回のどこを読んでも、圭祐がこんな扱いをされる理由はわかりません。

 というか、前回は圭祐の一人称で書かれていましたが、今回は『圭祐は』とか『彼の』とかで三人称で書かれていますね。

やっていない。だが、証拠はすべて彼が犯人だと示していた。どうして。誰が。思考霧散し、泥のように重い絶望けが、彼の腹の底に澱のように溜まっていく。

 圭祐の自認では『やってない』ことは確実のようです。

 ……修正前のバージョンの話では、圭祐の自宅のPCアンチによるハッキングを受けていました。そしてPC踏み台にされ、市役所爆破予告したことで圭祐が疑われることになってます

 が、これらはもう削除された部分なので、作者にとっては不要な話だったのでしょう。

 じゃあなんで捕まってるのか? どんな証拠があるのか? 読者はずっと置いてけぼりです。

 ともかく圭祐は『やってない』認識なので、ここはじっと耐えるしかありません。そうするべきなのですが……

「…あなたネクタイ、少し曲がってますよ。昨日、家に帰れていないんじゃないですか? 大変ですね、刑事さんも」

 追い詰められた圭祐は、刑事おちょくるような発言をしてしまます

 どうも圭祐は、極度のストレス状態になると自暴自棄になって、言わなくていい事ややらなくていいことをやってしま特性があるようです。

 圭祐のこの特性は、この後の物語でも度々現れます描写的にはここは圭祐の知性や洞察力をアピールしているようですが、それ以上に『空気読めない』感が出てしまっています

 物語的には、状況を動かしやすいので便利な『特性』とも言えるのですが……

 重い鉄の扉が、控えめに、しかし二度、規則的にノックされた。許可を待たず、扉は静かに開かれる。

 そこに立っていたのは、黒縁メガネをかけたスーツ姿の若い男と、その背後に現れた、息を呑むほど美しい少女だった。

 圭祐の態度に激昂しかける刑事

 そこへ突然、二人の人物乱入してきます。一応ノックしましたが、勝手に入ってきてしまっています

年の頃は二十一歳くらいだろうか。シンプルデザインでありながら、上質な仕立てのお嬢様ワンピースプラチナブロンドの髪が、蛍光灯の光を吸い込んで、銀糸のように輝いている。その佇まいだけで、澱んだ取調室の空気が、まるで聖域のように浄化される錯覚を覚えた。その凛とした存在感は、この閉塞した空間に、一筋の清冽な風を吹き込んだようだった。

 先に入ってきたスーツ姿の男より、その後ろの少女に注目し始める圭祐。

 見た目だけでなんで21歳だと一桁目までわかるんだよという突っ込みは野暮でしょう。20歳以上を少女と呼んでいいかも、ちょっと意見が別れる所かも知れませんがここも置いておきます

 

 刑事が色めき立つ。だが、その声は、彼女たちの存在感に弾かれるように、空虚に響いた。別の刑事少女の顔を見て、椅子から転げ落ちんばかりに目を見開く。

「て、天神財閥の……玲奈!? なぜこのような場所に……」

 天神財閥を聞いて『GHQによる財閥解体がなされなかった架空歴史か?』と解釈する人が出てきた問題の部分です。

 とはいえこの『財閥』はほぼ『大企業』と読み替えても差支えないとは思います天神玲奈の顔を見ただけで、ただの刑事すら怯んでしまっていますが。本当に財閥だったとしてもそんなことできないと思うので……

 美少女天神玲奈というそうです。天神が『てんじん』なのか『あまがみ』なのかはルビが無いのであいまいです。

天神玲奈と呼ばれた少女は、刑事たちの動揺など存在しないかのように、ただ冷たい視線で室内を見渡すと、まっすぐに圭佑を見据えた。その琥珀色の瞳は、感情を一切映さず、まるでガラス玉のようだった。

 「この男、私が引き取ります

 琥珀色の瞳。プラチナブロンドの髪と合わせると、日本人離れした容姿のようです。こういうのはファンタジーでありますから、非現実的なモノも悪くは無いでしょう。

 玲奈はいきなり現れて、いきなり圭祐を連れて行こうとします。

隣の弁護士が黒縁メガネをくいと上げ、冷静に告げる。

「不当な取り調べは即刻中止してください。証拠不十分なままの拘束は人権侵害にあたります。これ以上の異議は、我々天神法律事務所正式申し立てます

 黒縁メガネの男は弁護士だったようです。

 そして名前からして天神財閥法律事務所にも関わっている様子。暗黒メガコーポ。

 刑事の口ぶりと圭祐の認識では『証拠は圭祐が犯人であることを示している』とのことでしたが、実際には証拠は不十分であり、圭祐の自白を無理矢理待っていた話であるようです。

 そうなってるってんだからそうなんでしょう。知らんけど。

【偽りの日常

 ここから二つ目パートになります

 圭祐は天神玲奈によって救い出されましたが、そのまま家に帰れるわけでもないようで。

 目の前には、一台の黒塗りのセダン。その傍らに、石像のように佇む初老の男。完璧に仕立てられた燕尾服を身につけたその姿は、まるで絵画のようだった。

 圭佑たちの姿を認めると、男は滑らかな動作完璧お辞儀をし、後部座席のドアを音もなく開けた。

 「執事柏木と申します。圭佑様、どうぞ」

 弁護士の桐島とは別れ、玲奈と共に車に乗り込む圭祐。

 状況の変化に頭が追いついておらず、今だ混乱状態です。

 

彼女は慣れた手つきでロックを解除すると、圭佑に何も言わずに、その画面をこちらに向けた。画面に表示されていたのは、美しい彼女アイコンと、その横に並ぶ、信じられない数字だった。

 『天神玲奈 フォロワー 1.2M』

 そして唐突玲奈自身SNSを圭祐に見せます

 まあ。大企業セレブというのなら、単にSNSアカウントがあるだけでもフォロワーは相当になるでしょう。そういう人なら普段の買い物や着てる服を投稿するだけで数千はバズるでしょうし。

 圭祐では太刀打ちできない人気の差に、彼はすっかり委縮してしまます

 「どうぞ。その汚れた服で、容疑者のまま、あの地獄へお帰りなさい」

 車を降りようとする圭祐に玲奈はそう告げます

 弁護士が来てくれたんだから面倒を見てくれるんじゃ……とも思いかますが、ここはまあパフォーマンスだと考えましょう。

 実際圭祐の服は相当にボロボロでみじめな有様です。玲奈によれば、圭祐の実家殺害予告をするアンチもいるようです。当然元の製氷工場でも噂は届いていて、居場所はありません。

 ……圭祐は何をしたのでしょうか? そんな大事になるほどの動画をどうして投稿してしまったのでしょうか? 結果だけが描写されていて、理由とか経緯は一切明かされていません。

 会計前のパック寿司をその場で食べるくらいの迷惑行為をしていたのでしょうか? さっぱりわかりません。わかりませんが炎上しているし、炎上しても本物の人気者には遠く及ばないことは確かなようです。

「私はあなたガチ恋リスナーよ。あなたには才能がある。私にあなたの夢を見させて」

 問題のシーンです。

 お嬢様で、明らかに人気者のセレブが。零細のゲーム実況動画投稿者でしかない圭祐に興味を抱き、あまつさ『ガチ恋』という俗っぽい言葉を使っています

 本来ガチ恋とは『芸能人二次元キャラクターに対し本当に恋をしてしまっている状態、またはそのような人を指すスラング』とされており、あまりにも熱心過ぎて他のファン関係者迷惑がかかりそうな人というネガティブ意味も含まれます

 ですか『なっくり』世界観においては、このガチ恋は『真実の愛』と同義です。移行ガチ恋という単語が出ても、戸惑わず真実の愛』と読み替えていきましょう。

 車が向かったのは、高級レストランではなく、どこにでもあるファミリーレストランだった。店内は、昼時を過ぎた時間帯で、家族連れの楽しそうな声が響いていた。その、あまりにも日常的な喧騒が、圭佑には酷く場違いに感じられた。

ステーキです。一番大きいの」

 メニューを渡された圭佑は、何かに憑かれたように注文した。一番大きいものを。

 圭祐に無用な緊張をさせないためか、玲奈は圭祐をファミレスに連れてきます

 そして圭祐が注文したのが『一番大きいステーキ』。

 注文するにしてももう少し言い方あるだろとか、イマドキならタブレットで注文だろとか少々のツッコミがありますが、落ち着きましょう。取り調べを受けていたし、お腹が空いていたのでしょう。

「……あの弁護士、腕いいのか?」

「桐島のこと? 彼は天神が抱える中でも最高の駒よ。負けを知らない」

 数時間前まで爆破予告犯として詰問されていた男が、財閥令嬢とファミレスにいる。あまりの非現実眩暈がした。

 ここでようやく。ようやく。圭祐が『爆破予告犯』として取り調べを受けていたことが明かされます。おっそーい!

 でも圭祐は『やってない』認識なので、自分から爆破予告動画投稿したとかそういう話ではないでしょう。じゃあなんなんだよお前マジで。というかシンプルにこれは修正前の部分の残骸にも見えます

その時、店の入り口から金髪ツインテール制服少女が、弾けるような笑顔で駆け寄ってきた。天神莉愛。その明るさは、部屋の澱んだ空気を一瞬で吹き飛ばす。

 そして現れるさらなる美少女。今度は制服姿であり、学生であるようです。

 姉はプラチナブロンド銀髪)ですが妹の方は金髪な様子。

 この莉愛に関しては作者のお気に入りらしく、XでもAI生成のイラスト掲載しています

https://x.com/KyakerobyaSyamu/status/1951467840772653519

 

 彼女も席に着くなり、姉と同じパフェを注文する。そして、圭佑の隣に座ると、キラキラした目でスマホの画面を見せてきた。

「Kくんのガチ恋リスナー天神莉愛だよ!」

 彼女もまた、百万フォロワーを超えるアカウントを圭佑に見せつけた。「Kくん大変だったね! でもも大丈夫私たちがKくんの女神だもん!」

 妹もまたパフェを注文し、そして自身の百万アカウントを圭祐に見せてきます

 ところでそのアカウントってYouTubeでしょうか? どっちかというとInstagramとかTikTokとかやってそうなものですが。

 曲がりなりにも年上の圭祐に対し『Kくん』呼びで懐いてきます

 そして気になるのが『女神』という単語

車が向かったのは、都心にあるシネマコンプレックスだった。エントランスに足を踏み入れるなり、女性スタッフが駆け寄り、深々と頭を下げた。

 ファミレスを出て、天神姉妹と圭祐が次に向かったのは映画館でした。

 そういう予定だったのか、スクリーンは貸し切りにしてあって、上映作品天神姉妹がしていしたアクション映画

 圭祐は状況が飲み込めないまま、二人に挟まれ映画館デートします。

 巨大なスクリーンに派手な爆発シーンが映し出される。その轟音に、莉愛が大げさに肩をすくめ、圭佑の腕にぎゅっと抱きついてきた。

「きゃーっ! こ、怖くなんてないんだからねっ!」

そのあからさまなアピールに、反対隣に座っていた玲奈の眉がピクリと動く。その表情は、僅かながら嫉妬の色を帯びていた。

 彼女は何でもない素振りを装いながら、そっと圭佑の手に自分の指を絡ませてきた。その指は、映画の迫力に偽装された、圭佑への牽制、あるいは甘えのようにも感じられた。

 この辺りは天神姉妹の甘え上手な妹と、嫉妬深くもちょっぴり不器用な姉の対比ができていて良い感じの描写と思いました。

 タイプの違う美少女に同時に好かれて両手に花。まさしくラノベ的なロマンです。

 ただそれでも圭祐はどこか上の空で、後に誘われたゲームセンターでも調子が出ません。

 ゲーム実況動画投稿者ではありますが、やり込み系の動画ではないようです。リアクションも薄いようですが。まあ零細動画投稿者なんでそういうものかもしれません。

 

 車は、夜景の美しい高台にあるモダン邸宅に着いた。ガラス張りの壁が特徴的な、まるで建築雑誌から抜け出してきたような、非現実的な家だった。

「ここが、あなた物語舞台よ」

 ついに圭祐は天神姉妹の自宅にまで招待されます

 そしてようやく明かされる姉妹が圭祐の前に現れた理由

「正直に言うと、妹に布教されるまで、あなたことなど全く興味がなかったわ。でも…見なければ分からないこともあるものね」

 その言葉は、圭佑の心を深く抉った。彼の存在価値は、彼女にとって、たかが「コンテンツ」に過ぎなかったのか。

あなたの才能は音楽だけではないわ。あなたの『自宅紹介』の切り抜き動画、見たわよ」

 音楽の話なんて出てたか? と首をかしげる人は正しい人です。

 修正前のバージョンでは圭祐はオリジナル楽曲を作ってゲーム実況動画のオープニングに使っていたという話があります。でも現在修正バージョンにはそんな文言はありません。

 とはいえ工場で圭祐の『耳』が良いことは描写されてますし、それ故に彼に作曲の才能があることは示唆されています玲奈が言ってるのはそう言うことだと思われますが……

動画の中で、妹さんにお給料ゲーム機を買ってあげたと話していたでしょう? ふふっ、優しいのね」

 彼女は圭佑の全てを知っていた。彼の才能も、惨めな過去も、そして誰にも気づかれていないと思っていた不器用な優しさも。その事実に、圭佑の背筋に冷たいものが走った。まるで、魂の奥底まで見透かされているかのようだった。

あなたの作る音楽、書く言葉、そしてその不器用な優しさ。そのすべてを最初享受するのは私たちあなた時間も、音楽も、未来も、全て私たちのもの

 しゃらくさい言い方してますね。

 要するに玲奈は圭祐の才能のみならず、人間性も含めて、それら全部を所有し支配したいと考えたようです。圭祐自体は平凡な、どこにでもいるような『ただの男』であるように見えますが、本人にもわからない魅力や才能が、天神姉妹琴線に触れたのでしょう。

 いいんじゃないでしょうか。ヒトの趣味はそれぞれなので。

 助けられたのではない。捕らえられたのだ。その言葉は、圭佑の心を完全に支配する、絶対的な宣告だった。

 これが成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~ 第2話 天神姉妹 でした。

 無実の罪によって社会的な死を迎えた圭祐は、今度は天神姉妹によるミザリー的な軟禁生活を強いられることになりました。

 鳥籠の中で彼は『成り上がり』できるのか? というところで次回へ続きます

『なっくり』考察感想 第3話https://anond.hatelabo.jp/20250905141623

Permalink |記事への反応(2) | 10:36

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2025-09-04

『なっくり』考察感想 第1話

これは何ですか?

 

 カクヨムにて7月8日から公開・連載されている『成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~』についての感想考察を書いています

 こちらは第1話 転落 についてです。

成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~ とは何ですか?

 ここにあります

成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~ -カクヨム

https://kakuyomu.jp/works/16818792436194059031

 作者は浜川祐平。

 そして彼は、幾度かの活動休止と復活を繰り返し、現在チャンネル存在するyoutuberであるsyamu氏その人でもあります

 今回は氏が過去に描いたゾット帝国等とは無関係の完全新作であり『ネットの闇』をテーマにした氏の実体験を核にした自伝小説という位置付けになっています

 長いし、略称として『なっくり』を使っていこうとも思います

なんでこの作品の話をするの?

 作品のものよりも、syamu氏への関心が強いです.

 ここで話すにはとても紙幅が足りないので適当に調べていてください。

Twitter:https://x.com/KyakerobyaSyamu

youtube:https://www.youtube.com/@user-syamu_YouTube/featured

 あとは、ニコニコ大百科とかが詳しいかもしれません。

Syamu_Game -ニコ百https://dic.nicovideo.jp/id/5263954 #nicopedia

1話 転落 について

1話 転落

https://kakuyomu.jp/works/16818792436194059031/episodes/16818792436195030881

 春の陽気とは裏腹に、俺の心は鉛のように沈んでいた。卒業を目前に控えたコンピュータ専門学校の退学届を提出した、あの日から、俺の社会との繋がりは、プツンと音もなく断ち切られた。

 物語主人公コンピュータ専門学校を退学する所からまります

 季節は春と書いてあるので、本当の卒業間近になって退学することになったようです。

親はきっと、無駄金をドブに捨てたと嘆いただろう。俺は、正真正銘の親不孝者だった。

 このように主人公も後悔はしているようです。

 とはいえそれならどうしてコンピュータ専門学校を退学することになったのか、理由特に書かれてはいません。就職先が見つからなかったのか、単純に学力落ちこぼれたのか。どちらにせよ『ダメな人』として描かれています

 こうして俺は自ら社会のレールを外れ、外界と閉ざされた六畳の自室で、ひたすらに時間を溶かし始めた。世間が求める「大人」の定義から、俺はあまりにもかけ離れていた。神谷圭佑、25歳。無職童貞。この三文字が、今の俺という人間を形作る全てだった。

 三文字じゃないだろ。三単語とか三点とか言えばいいじゃん。

 とはいえ。この程度でうろたえていたら『なっくり』を攻略することなどできません。今一度気を引き締めてかかりましょう。

外界と閉ざされた俺の世界は、唯一外界と繋がるリビング食卓から始まった。リビングの薄暗い天井に、テレビバラエティ番組の作り物めいた笑い声だけが、虚しく反響していた。それは、俺がこの家に存在を許される、唯一外界と繋がる時間家族揃っての夕飯だった。

 圭祐はニートであり自室も持っていますが、食事家族と一緒に摂っているようです。

 この辺りのディティールはよく描き込まれていて、匂いのついたリアリティを感じます

 父には疎ましがられ、妹の美咲から

「働いたらどう? 聞いてんの? この、引きこもり

 と言われる始末。ニートの辛さ、いたたまれなさ、情けなさが表現できていますさりげなくsyamu一期ネタを使うファンサービスでもありますね。

誰も、俺を見ていない。俺が席を立った後、妹の美咲は俺の茶碗にご飯をよそい直しラップをかけた。その不器用な優しさに、まだ誰も気づいていない。俺自身も、その時の美咲の行動に気づいてはいなかった。

 とはいえ母親トンカツを用意したり、美咲も圭祐のご飯を取っておいてくれています。これが『不器用な優しさ』ということだそうです。

 働いていない圭祐にも平等トンカツを食べさせることはともかく、普通に夕飯食べていた圭祐のためにご飯をよそう意味はよくわかりませんが、そういうことのようです。太るんじゃない?

 この後も圭祐は自室にこもり、動画サイトゲーム実況動画を見て『自分もやってみたい』と思たりします。

 それが直接のきっかけかもわかりませんが、とりあえずこのまま親の脛をかじってばかりではいかんと思い直し、自分から職を探し始めます。偉いですね。

社会復帰への道は、想像以上に険しかった。ハローワーク求人票を睨む度、鉛のように重い足取りで面接へと向かった。工場検品作業では、些細な計算ミスを大声で怒鳴られ、派遣現場では、童顔のせいで高校生と間違われた。周囲の冷たい視線が、俺の心を深く抉り続けた。

 この苦労話もそれなりにディティールが細かいです。

 些細な計算ミスをするあたり、計算が苦手かおっちょこちょいかもしれません。童顔のせいで高校生と間違われたことも辛かったようです。それについては考えようによってはプラスになりそうだけども……

それでも、わずかながら得られた給料で、美咲に欲しがっていた携帯ゲーム機を買ってやった時だけが、唯一の救いだった。妹の、ほんの一瞬だけ見せた嬉しそうな顔が、俺の乾いた心に、わずかな潤いを与えてくれた。

 結構妹想いでもあったようです。

 妹が一瞬だけ嬉しそうな顔を見せたということは、すぐにまたこんなの買ってる場合か等とか怒られてしまったのでしょうか。ツンデレ描写かもしれません。

そして、俺が最後に流れ着いたのが、この製氷工場だった。

 実際圭祐の仕事はどこも長続きはせず、製氷工場で働くことになったようです。

 ライン作業なので単調ですが、それでも圭祐は黙々とこなし、気質には合っている様子。

 さら機械わずかな音の変化から故障を察知し、それを報告したりもしています。ただしこの活躍工場には認められることはなく、特に圭祐の待遇が変わることは無かったようです。

 これを圭祐は

俺の能力は、誰にも理解されないまま、ただ消費されるだけだった。

と、嘆いています

 気づけば、製氷工場での勤務は三年を迎え、俺は28歳になっていた。あのホラーゲーム実況を見て「やってみたい」と思った時から、稼いだ金で配信機材を買い揃え、「K」という名で動画投稿を始めて二年が経っていた。だが、再生数は一向に伸びず、アンチコメントすらつかない、空気のようなチャンネル。それが俺の立ち位置だった。

 製氷工場での仕事は続いて、ゲーム実況もできているようです。

 いずれも活躍が認められることは無いのですが、本人の意欲は萎えてはおらず、めげずに細々と続いている様子。

昼休憩。休憩スペースの隅に座り、コンビニで買ったカップ麺を啜っていると、スーツ姿の女性が、いつも笑顔で声をかけてくれる。保険営業佐々木さん。彼女の明るい声と、はにかんだ笑顔けが、俺の唯一の癒やしだった.。

 保険営業佐々木さん。

 ネタバレになります彼女重要人物です。

 手作りクッキー工場の皆に配ったりしてくれて、優しい性格女性のようです。

 しかし同時に、圭祐は彼女のことを自分からは遠い世界に生きる人と感じていました。

 その数ヶ月後、俺の配信チャンネルは、ある動画きっかけに炎上した。自暴自棄になっていた俺のSNSに、同業者今宮という男からDMが届く。『炎上大変ですね。俺で良ければ話聞きますよ? 良ければコラボしませんか?』この地獄から抜け出せるなら、悪魔だって魂を売る。そんな思いで、俺はその誘いに乗ってしまった。

 さて。何もかも幸せというほどではないけど、少しずつ再生に向かっていた圭祐ですが、ここでトラブルが発生します。

 ……が。そもそもチャンネル炎上した原因については語られていません。

 これは以前のバージョンではもっと詳細に炎上した経緯が書かれていたのですが、現在ではそのくだりは削除・変更されているようです。

 なんだかよくわかりませんが、とにかく圭祐は窮地に立たされます

 炎上後、アンチコメントに煽られた俺は、さら自暴自棄になっていた。「金持ちボンボンだろ」「どうせ実家暮らしニート」。そんなコメントに反発するように、注目を集めようと「自宅紹介動画」を投稿した。親がいない隙を狙って撮ったその動画に、テレビ台に置かれた『〇〇宿舎』と書かれた入居資料が一瞬映り込んでいることに、気づく余裕はなかった。

 さらに状況は悪化します。というか圭祐が勝手にヤケになって妙な企画します。

 原因がどうあれ炎上したのなら、下手に動かずほとぼりが冷めるまで待った方が良いとも言われますが……圭祐はここで判断を誤ってしまます

 というか『自宅紹介』の動画を出しても『金持ちボンボン』やら『実家暮らしニート』やらの流言に対する反証にはならないと思うのですが……そもそも親の許可もなく、賃貸の住居を映してしまっているので、これは二重三重の悪手になってます。なにしたいんだこいつ。

 今宮とのコラボ配信で、俺は道化にされた。「アンチ特定されるものが映ってますよ?」正義を気取る今宮に、俺の自宅紹介動画晒し上げられる。追い詰められた俺は、「特定されても、うちは笑顔で返しますよ」という、その時の最悪の感情を乗せた最悪の失言を犯した。匿名掲示板では、俺の自宅が特定されるまで時間はかからなかった。『〇〇宿舎』という情報と、去年の夏に投稿した、宿舎の踊り場から撮った花火大会動画。二つの情報から、部屋番号まで完璧に割り出されていた。

 どんどん様子がおかしくなってくる……

 炎上と、それが悪化した原因について今宮無関係であることは明らかです。圭祐に注意したのも常識的範囲内でのことです。けれど圭祐は、さらにそこで意味不明な強がりを見せ、アンチに自宅を特定されてしまいました。

 道化にされたのも、正義を気取られたのも、全部圭祐に原因があるのに。

その夜、インターホンが鳴る。外には、複数警察官。そして、青ざめた顔でこちらを見つめ、声にならない悲鳴を上げながら、その場に崩れ落ちる、母の姿があった。バタン、と無慈悲な音を立てて、パトカーのドアが閉まる。その音は、俺と、俺の世界の全てを、完全に断絶した。

 そしてついには自宅に警察が来る騒ぎとなります

 さらに何故か。圭祐は警察に連れていかれてしまます

 ……これについても最新バージョンではなく以前のバージョンでは明確な理由があったのですが、そのくだりがまるごと削除・変更されてしまっています。なんで修正して意味不明になるねん。

 ともかく

 俺の人生は、ここで終わった。

 これが成り上がり炎上配信者だった俺が、最強の女神たちと世界をひっくり返す話~ 第1話 転落 でした。

 専門学校退学から這い上がろうとしても世間は厳しく、動画投稿も対してふるわないまま炎上し、警察沙汰。絶望から這い上がる物語として、これ自体は良い建付けだと思います

 ここからいかに圭祐が成り上がっていくのか? というところで次回に続いています

『なっくり』考察感想 第2話https://anond.hatelabo.jp/20250905103646

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