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はてなキーワード:ヴァリャーグとは

2025-12-09

中国海軍歴史 略史(4/4)

anond:20251209235105

巨龍の目覚め(2011年~)

2011年に052D型駆逐艦1番艦が起工して以来、すさまじいスピードで大艦隊が建造される第二次世界大戦期のアメリカ海軍さえ凌駕するスピード大軍技術的にも055型で世界トップレベルに追い付いた
2011年

劉華清死去

★052D型駆逐艦(昆明級) 1番艦昆明 起工

 052B型と052C型10年にわたる研究の末に完成した、中国人民解放軍海軍の新型主力艦

 日本あたご型アメリカアーレイ・バーク級韓国のセジョン・デワン級等と比較すると船体サイズが小さく戦闘能力は若干劣るのではないかとされている

 しかバッチ1は8隻、バッチ2は5隻、バッチ3は12隻のとてつもない大量建造が行われ、2024年現在も052DL型バッチ4の13隻建造が続いている

空母ヴァリャーグ大連港での改修を完了、完成式典が行われる

054A型 8番艦常州就役

054A型 9番艦 煙台就役

039B型潜水艦 1番艦334就役

039B型潜水艦 2番艦335就役

039B型潜水艦 3番艦336就役

2012年

習近平就任

空母ヴァリャーグ就役遼寧命名される

054A型10番艦 塩城就役

054A型11番艦 衡水就役

054A型12番艦 柳州就役

054A型 13番艦 臨沂就役

039B型潜水艦 4番艦337就役

039B型潜水艦 5番艦338就役

039B型潜水艦 6番艦339就役

039B型潜水艦 7番艦 340就役

039B型潜水艦 8番艦 341就役

2013年

002型航空母艦山東 起工

054A型14番艦 岳陽就役

054A型 15番艦 濰坊就役

054A型 16番艦 三亜就役

039B改型潜水艦 1番艦 342就役

2014年

052D型駆逐艦バッチ1 1番艦昆明就役

★055型駆逐艦(南昌級) 1番艦 南昌 起工

 中国人民解放軍海軍の最新鋭艦、ついに世界トップクラスの性能に到達

 満載排水量12,000~14,000tと駆逐艦サイズを超え、アメリカ海軍にはミサイル巡洋艦識別されている

 「南昌」は人民解放軍建軍の地とされていることから、055型駆逐艦位置けがよくわかる

 40年前の055型大型火砲ミサイル駆逐艦計画から艦型を継承している

2015年

★003型航空母艦福建 起工

054A型17番艦 黄岡就役

054A型 18番艦 大慶就役

054A型 19番艦揚州就役

054A型20番艦邯鄲就役

052D型駆逐艦バッチ1 2番艦長沙就役

052D型駆逐艦バッチ1 3番艦合肥就役

2016年

054A型 21番艦荊州就役

054A型 22番艦 湘潭就役

054A型23番艦 浜州就役

052D型駆逐艦バッチ1 4番艦 銀川就役

2017

054A型24番艦許昌就役

054A型 25番艦 蕪湖就役

052D型駆逐艦バッチ1 5番艦 西寧就役

052D型駆逐艦バッチ1 6番艦 廈門就役

039B改型潜水艦 2番艦 343就役

039B改型潜水艦 3番艦 344就役

039B改型潜水艦 4番艦345就役

2018年

★075型強襲揚陸艦 1番艦海南 起工

 全通飛行甲板によるヘリコプター運用能力とウェルドックによる上陸用舟艇運用能力を兼ね備えている

 アメリカ海軍ワスプ級強襲揚陸艦を上回り、アメリカ強襲揚陸艦よりも少し小さい

054A型 26番艦 安陽就役

054A型 27番艦 日照就役

054A型28番艦 咸寧就役

054A型 29番艦 南通就役

052D型駆逐艦バッチ1 7番艦 烏魯木斉就役

052D型駆逐艦バッチ2 1番艦南京就役

052D型駆逐艦バッチ2 2番艦太原就役

039B改型潜水艦 5番艦 346就役

039B改型潜水艦 6番艦 347就役

2019年

海上自衛隊人民解放軍海軍軍事力が完全に逆転

★002型航空母艦山東就役

054A型 30番艦 棗荘就役

052D型駆逐艦バッチ1 8番艦 貴陽就役

052D型駆逐艦バッチ2 3番艦呼和浩特就役

052D型駆逐艦バッチ2 4番艦成都就役

2020

052D型駆逐艦バッチ2 5番艦 斉斉哈爾就役

052DL型バッチ3 1番艦 淄博就役

052DL型バッチ3 2番艦 唐山就役

055型駆逐艦バッチ1 1番艦 南昌就役

2021年

052DL型バッチ3 3番艦蘇州就役

052DL型バッチ3 4番艦 南寧就役

052DL型バッチ3 5番艦 淮南就役

052DL型バッチ3 6番艦開封就役

052DL型バッチ3 7番艦 湛江就役

052DL型バッチ3 8番艦 包頭就役

052DL型バッチ3 9番艦 桂林就役

055型駆逐艦バッチ1 2番艦 拉薩就役

055型駆逐艦バッチ1 3番艦大連就役

055型駆逐艦バッチ1 5番艦 鞍山就役

075型強襲揚陸艦 1番艦海南就役

075型強襲揚陸艦 2番艦 広西就役

039B改型潜水艦 7番艦 艦番号不明就役

039B改型潜水艦 8番艦 艦番号不明就役

039C型潜水艦 1番艦 ?就役 詳細不明

2022年

054A型31番艦 資陽就役

054A型 32番艦紅河就役

054A型33番艦 西昌就役

054A型 34番艦 宜興就役

054A型 35番艦 巴彦淖尔就役

052DL型バッチ310番艦紹興就役

052DL型バッチ311番艦 焦作就役

052DL型バッチ312番艦麗水就役

055型駆逐艦バッチ1 4番艦 延安就役

055型駆逐艦バッチ1 6番艦 遵義就役

075型強襲揚陸艦 3番艦 安徽就役

2023
2023から2024年にかけて就役スピードが顕著に落ちるおそらく2020コロナと主要艦モデルチェンジの影響と思われる(中国海軍は少数建造⇒運用研究⇒大量建造のループを繰り返している)

055型駆逐艦バッチ1 7番艦 遵义就役

055型駆逐艦バッチ1 8番艦 咸阳就役

054A型 36番艦 郴州就役

054A型 37番艦 淮北就役

054A型 38番艦大理就役

054A型 39番艦 衢州就役

054A型 40番艦 通辽就役

2024年

052D型駆逐艦バッチ4 1番艦 达州就役

2025年

★003型航空母艦 福建就役

075型強襲揚陸艦 4番艦湖北就役

052DL型駆逐艦バッチ4 2番艦 沧州就役

052DL型駆逐艦バッチ4 3番艦 菏泽就役

052DL型駆逐艦バッチ4 4番艦 驻马店就役

052DL型駆逐艦バッチ4 5番艦 渭南就役

052DL型駆逐艦バッチ4 6番艦 宿州就役

052DL型駆逐艦バッチ4 7番艦 娄底就役

052DL型駆逐艦バッチ4 8番艦 日喀则就役

052DL型駆逐艦バッチ4 9番艦 甘孜就役

054B型 1番艦 漯河就役

054B型 1番艦 钦州就役

093B型攻撃原子力潜水艦 1番艦 ???就役?

093B型攻撃原子力潜水艦 2番艦 ???就役?

039C型潜水艦 1番艦 ???就役?

039C型潜水艦 2番艦 ???就役?

2026年以降の展望

Permalink |記事への反応(1) | 23:56

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中国海軍歴史 略史(3/4)

anond:20251209162053

韜光養晦期(1989年2011年 052D型の登場)

ソ連という共通の敵を失ったことによって中国西側諸国の友好関係が薄れていき、天安門事件によって決裂が明らかとなり軍事技術的にも独自路線を歩み始めた時期そして第三次台湾海峡危機アメリカの圧倒的な軍事力を目の当たりにしたことが、中国海軍のその後に大きな影響を与える
1989年

天安門事件

鄧小平辞任、江沢民就任

劉華清江沢民後見人として党中央政治局常務委員党中央軍事委員会副主席に任命される

ベルリンの壁崩壊

マルタ会談冷戦終結宣言

1990年

日本バブル崩壊

051G型駆逐艦(旅大III型) 1番艦 湛江就役 051DT型の発展版フランスイタリアイギリスなどから導入した兵器国産化を試みている

★052A型(旅滬型)駆逐艦 1番艦 哈爾浜 起工西側技術を大規模に導入し、中国初の外洋型近代駆逐艦として建造された

 対空ミサイルレーダーフランス製、主機のガスタービンエンジンアメリカ製、ディーゼルエンジンドイツ製を導入、哨戒ヘリコプターフランス製のライセンス生産

 中国海軍沿岸海から外洋海軍進化する第一歩となった

1991年

湾岸戦争開始米軍による一方的空爆を目の当たりにし自国の防空システム限界認識した中国は、新しい防空ミサイルシステムHHQ-9Aの開発に着手

ソビエト連邦崩壊中華人民共和国第一仮想敵国ロシアから台湾支援するアメリカ合衆国に変わった

053H2Gフリゲート(江衛型) 1番艦 安慶就役 053H2型に個艦防空ミサイル艦載機運用能力付与したもの

 1989年天安門事件を受けて西側から軍事技術供与が停止されたため、2番艦以降は1番艦とは異なる構成になっている

 2番艦ではガスタービンウクライナ製UGT-25000(DA80)ガスタービンエンジンにしている。

1993年

053H1G型フリゲート(江滬V型) 1番艦 自貢就役 053H2型フリゲート

052A型(旅滬型)駆逐艦 1番艦 哈爾浜就役

1994年

プロジェクト877EKM(キロ級)潜水艦 1番艦 袁正64就役中国が初めて入手した近代ディーゼル潜水艦

1996年

中華民国が遷台してから史上初めて正副総統の直接民選選挙李登輝当選

第三次台湾海峡危機

 アメリカは2つの空母戦闘群派遣、ミッツ空母戦闘群台湾海峡を通過した

 中国軍はアメリカ空母戦闘群に対し何もできず、アメリカ台湾支援した場合は止められないことを理解し軍備増強を大幅に加速した

 特に艦隊防空(エリアディフェンス)能力の欠如を強く認識

艦隊防空能力強化のためロシアにソヴレメンヌイ級駆逐艦2隻を発注(中国語では「现代级」と表記されることから何を期待していたのかが理解できる)

対空戦能力を有する国産ミサイル駆逐艦整備計画が着手、複数タイプ(052B型と052C型)の駆逐艦を少数建造し設計プロトタイピングを繰り返すスパイラルモデルでの開発が始まる

1997年

970型試験艦就役 HQ-9A艦対空ミサイル、HQ-16艦対空ミサイル、Vertical Launching Systemフェーズド・アレイレーダーテストを行う

プロジェクト636(改キロ級)潜水艦 1番艦 袁正66就役

1998年

劉華清引退

マカオ中国企業が空母ヴァリャーグウクライナから購入

1999年

956-E型(ソヴレメンヌイ級) 1番艦杭州就役艦隊防空機能を有し、射程160kmの超音速対艦巡航ミサイルSS-N-22(P-270)を搭載しアメリカ空母戦闘群の接近を阻止する役割を担う

039型潜水艦(宋型) 1番艦遠征20就役

 中国国産ディーゼル潜水艦で旧式化した035型に替わる新世代の潜水艦として建造

 ロシア兵器フランス戦闘システムドイツ製ディーゼルエンジンを搭載した

★052B型駆逐艦(広州級) 1番艦広州 起工

 中国が建造した初の艦隊防空能力を持つ艦

 052A型ベースとした中国版ソブレメンヌイ、本命の広域防空艦は052C型で052B型はその保険

 国産で新開発のHQ-9艦対空ミサイルフェーズド・アレイレーダーの完成は間に合わないため、ロシア製対空ミサイルシステムを搭載して建造

 ZKJ-5戦術情報処理装置 今まではイギリス製をコピーしたZKJ-3かフランス製をコピーしたZKJ-4しかなかったが、新規開発された国産戦術情報処理装置テスト

 通信設備としてHN-900(中国海軍第1世代戦術データリンク装置)を採用

2001年

中国WTO加盟

胡錦濤就任

956-EM型 (ソヴレメンヌイ級) 追加発注

ウクライナからSu-33の試作型T-10K-3を入手、後にJ-15の開発につながる

1985年から開発を続けていたWS-10Aエンジンが完成

2002年

★052C型駆逐艦(蘭州級) 1番艦 蘭州 起工

 中華イージス

 国産で新開発のHQ-9艦対空ミサイルフェーズド・アレイレーダーを搭載した中国人民解放海軍本命

空母ヴァリャーグ大連港に入港

093型原子力潜水艦 1番艦 407就役

2004年

052B型駆逐艦 1番艦広州就役

052B型駆逐艦 2番艦武漢就役

052C型駆逐艦 1番艦 蘭州就役

039A型潜水艦(元型) 1番艦330就役プロジェクト877EKM(キロ級)の経験で得られた技術を、039型潜水艦に盛り込んだ性能向上タイプ

2005年

956-EM型(ソヴレメンヌイ級) 1番艦 泰州就役 

054型(江凱I型)フリゲート 1番艦 馬鞍山就役

 従来の中国海軍フリゲート比較して武装レベルが極めて高い、また船体の大型化によって外洋航行能力も大幅に向上している

 054A型テストベッドとしての性格があり、建造は2隻に留まった

052C型駆逐艦 2番艦 海口就役

 2004年に就役した蘭州と共に、新世代艦のプロトタイプとして性能・運用試験実施

094型原子力弾道ミサイル潜水艦 1番艦 411就役 092型からは大幅に進歩したが未だ米英露仏のレベルには至らず

上海長興島造船基地建設開始

なお2005年当時の中国軍の評価は以下のようなものである、きわめて妥当評価で当時の中国海軍がまだ立ち遅れていたことがよくわかる

中台軍事バランス中台安全保障戦略に与える影響―(2005年5月発行)

中国は、約3,200 機の作戦機を保有しており、編制上桁違いの優位があるが、第4世代戦闘機を150機程度しか保有していない〔USDoD,28July2003, p.23〕。

しかも、中国空軍の訓練時間は、新型戦闘機のパイロットを優先的に長時間訓練させていると見られるものの、全体として西側空軍常識から見て極端に少なく、メンテナンスも劣悪で故障も多く、また1日に大量の航空出撃を実施するような演習をほとんど経験していない〔Allen, 1997,pp.224 –232〕。

このため、中国空軍作戦機が台湾攻撃必要な高い練度を獲得するには今後長い時間必要である

他方台湾空軍は、すでにF-16ミラージュ2000-5、および経国号配備完了しているため、旧式機から第4世代への換装をほぼ終えている。

空中戦態様は、戦場中国から離れた台湾の航空管制範囲内であり15、台湾側の方が各種装備が優越し、練度も高いため、台湾空軍側に有利に展開するもの推定されている。

特にF-16 用のアムラーム・空対空ミサイルの売却が2003 年に実施されたことにより、台湾空軍の空戦能力は飛躍的に向上した。

しかも、中国保有しているSu-27 およびSu-30MKK の性能は、電子戦能力戦闘能力において台湾保有するミラージュ2000-5 におよばないとされるし、遠距離から攻撃では経国号の装備が勝っているとされる16。

このため、大幅な改良を加えない限り、Su-27 は量産されても台湾空軍に対して質的な優位を確保することができないと考えられ

中国海軍水上艦艇の特徴は、艦隊防空能力特にミサイル防御能力)が極めて低い一方で、対艦ミサイルの数量が圧倒的に多いことにある。

このため、中国海軍は防御を省みることな攻撃を仕掛けることになる〔McVadon, 1997,pp.259-260〕。

ところが、中国海軍水上艦艇には、視界外レーダー(OTHレーダー)がなく、敵の位置を計測してその対艦ミサイルのアウトレンジから対艦ミサイル攻撃をかけることが困難である

このため、対艦ミサイルの「数の優勢」は当てにならず、中国海軍水上艦艇台湾軍が保有する大量のハープーン対艦ミサイル等によって多大な損害を受けることが必至である〔McVadon, 1997,pp.259-260〕。

2008年

江南造船本社は長興島へ移転

★054A型(江凱II型) 1番艦徐州就役

 HHQ-16艦対空ミサイルを装備し、中国海軍フリゲートとしてははじめて艦隊防空能力を有する

 054型はミサイル発射機を備えていたが、054A型では32セルVLS進化している

 以降『40隻』を超える大量建造が行われる

054A型 2番艦舟山就役

054A型 3番艦黄山就役

054A型 4番艦 衡陽就役

2009年

052C型4隻の追加建造

 2004年、2005年に就役した052C型2隻をプロトタイプとして性能・運用試験実施し完成度を高める為の研究が行われた、結果2008年には艦隊防空艦としての完成をみた

 052C型の発展型として052D型駆逐艦の開発が進んでいたが実用化には相応の時間を要するため052C型駆逐艦の追加建造が決定

2010年

054A型 5番艦 運城就役

054A型 6番艦 玉林就役

054A型 7番艦 益陽就役

039B型潜水艦 1番艦 ?就役 詳細不明

Permalink |記事への反応(2) | 23:51

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2025-03-03

ブダペスト覚書についての勘違い

ウクライナは核を放棄した」と言うが…

ウクライナ侵攻以来「ウクライナブダペスト覚書で核を放棄したせいでロシア侵略された」という話をTwitterでよく見かける。

核を放棄したのは事実だが、そもそもウクライナが持っていたのは「ウクライナ自衛用の核」ではなく「旧ソ連の残置核兵器」だ。

ウクライナ独立時、ソ連核兵器の3割がウクライナ国内に残されていた。

かにその規模は大きく、当時のウクライナ世界3位の核保有国だったが、それを維持・運用できるかどうかは別問題だ。

発射コードモスクワ管理運用システムロシア依存、そしてソ連崩壊の混乱に包まれ国家には維持コストが膨大すぎる。

要するにウクライナ保有していた核は「鍵のない高級車」のようなものであり、これを「ウクライナの核」とするのは誤解だ。

しろソ連遺産」は足かせだった

「核を放棄しなければよかった」と言う人もいるが、ソ連崩壊後のウクライナそもそも旧ソ連軍事遺産をまともに管理できていなかった。

特にヴァリャーグの売却は象徴的だ。ウクライナが維持・廃棄できなかった結果、中国海軍の航空母艦戦力の基礎を作ってしまった。

もしウクライナ核兵器を維持しようとしても、結局運用不能なまま、技術や弾頭が他国流出するリスクが高かったのではないだろうか?

実際、ソ連崩壊後のウクライナ規制が緩く、経済的混乱の中で違法コンテンツの温床になっていた。

戦前には児童ポルノ違法アップロードされた漫画ゲームサーバーのかなりの数が設置されていた。

これはウクライナ政府が意図的に関与していたわけではないが、法律の未整備と規制の甘さが、こうした違法行為を許していたのは事実である

核兵器についても、同様のリスクがあった。ウクライナが核を維持したとしても、経済状況を考えれば技術者や核関連の資材が流出し、ブラックマーケット流れる危険性は十分にあった。

「核を維持できたはず」という主張は、このような現実的問題無視している。

結論

ウクライナが持っていたのは、「運用できない旧ソ連の残置核兵器」にすぎなかった。発射権限もなく、維持する余裕もなかった。

ヴァリャーグの事例からもわかるように、ウクライナ旧ソ連遺産を処理できずに他国流出させた。

もし核兵器放棄せずに抱えていたとしても、結局は同じように処理できず、最悪の場合技術や弾頭がブラックマーケット第三国流れるリスクすらあった。

そして、昨今の「日本核武装を!」という議論も、ウクライナの核放棄議論と同じで「維持コスト」や「実際に運用する現実から目を背けたものだ。

「核があれば防げた」と言うのもいいが核兵器を維持・管理する現実的な力があるのかを考えなければならない。

Permalink |記事への反応(1) | 12:59

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2022-10-18

anond:20221017104318

中国にできるわけない」と言ってたら、あっという間に追いつき追い越された例として、軍事分野の例がある。

日本ミリオタの大多数は、中国発の空母遼寧旧ソ連ヴァリャーグの改修艦)の就航(2012年)を長らく嘲笑していた。「ポンコツ性能の空母もどき」「艦載機はまともに発着できない」「20ノットがせいぜい」「外洋行動はとても無理」…。今でもTwitter検索すると、過去遼寧いじりが山ほど出てくる。

ところが蓋を開けてみれば、本格改修を経た遼寧は思いのほか「まともな空母」として機能した。巡航速度30ノット空母運用に十分な離発着性能、沖縄近海を通過しての外洋行動。ミリオタ内でもそうした情報を真っ当に評価していた層は遼寧いじりを控えるようになったが、その後もしばらくライトオタの間では「ポンコツ空母」を嘲り、あなどる空気が尾を引いていた。

そして、遼寧改修で吸収したノウハウが初の完全国産空母山東」(002型:2019年就役)と「福建」(003型:2022年就役)に投入される。福建は前2型に比べて大型化し、電磁カタパルトも搭載。さら原子力化も噂される004型、軽空母機能を持つ075型強襲揚陸艦などの建造計画存在する。保守的ミリオタからもあの頃の嘲笑はすっかり消え失せ、今では真顔でPLA海軍軍事的脅威を訴えるようになった。ここに到るまでわず10年足らず。

同様のことが航空分野でも起きた。Su-33劣化クローンバカにされたJ-15(2009年運用開始)の後に、初の第5世代ジェット戦闘機J-20を投入(2018年運用開始)、今ではエンジン国産化されて機動力も向上し、F-35との優劣を論じられるまでになっている。

まり中国は、軍事分野では10年足らずで「箸にも棒にもかからないほど西側最先端プロダクトに劣後した状態から「性能的に互角に戦える状態」まで製品開発力を向上させた実績が複数ある。ニーズ商機があれば、中国という国は多くの分野で海外製と互角の製品を作れる産業的・技術的なポテンシャルを持っている。あえて言わないが、自分の関わる業界でもこれと同じ事が起きた。高度半導体で同じ事が起きない道理はない。侮らないほうがいい。

Permalink |記事への反応(0) | 10:47

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