
はてなキーワード:ルーセルとは
『超権威主義的世界文学百選』http://togetter.com/li/138734というランキングを見て、面白いと思いながらも疑問に思ったことがあって、「20世紀の小説ばっかりじゃん!!」ということで19世紀の小説を重視したランキングを作成してみました。具体的には近代文学の始まり「ドン・キホーテ」(1605,1615)からモダニズムの始まりである「ユリシーズ」(1922)までです。つまり近代文学のモダニズム以前、ということになります。小説を選ぶうえで参考になればと。あと、あくまで個人的な基準に過ぎないことを留意してもらえればと。
1.「ドン・キホーテ」(1605,1615)ミゲル・デ・セルバンテス
2.「ガリヴァー旅行記」(1726)ジョナサン・スウィフト
3.「トム・ジョーンズ」(1749)ヘンリー・フィールディング
4.「紅楼夢」(18世紀中頃) 曹雪芹
5.「トリストラム・シャンディ」(1759~1767) ローレンス・スターン
7.「高慢と偏見」(1813)ジェーン・オースティン
8.「黄金の壺」(1814)E.T.A.ホフマン
10.「いいなづけ」(1825)アレッサンドロ・マンゾーニ
11.「赤と黒」(1830)スタンダール
13.「アッシャー家の崩壊」(1839)エドガー・アラン・ポー
15.「虚栄の市」(1848)ウィリアム・メイクピース・サッカレー
16.「緋文字」(1850)ナサニエル・ホーソーン
17.「デイビッド・コパフィールド」(1850)チャールズ・ディケンズ
18.「白鯨」(1851)ハーマン・メルヴィル
19.「死せる魂」(1855) ニコライ・ゴーゴリ
20.「オーレリア」(1855)ジェラール・ド・ネルヴァル
21.「ボヴァリー夫人」(1857) ギュスターブ・フロベール
22.「晩夏」(1857)アーダルベルト・シュティフター
25.「ミドルマーチ」(1872)ジョージ・エリオット
29.「ブラス・クーバスの死後の回想」(1881)マシャード・デ・アシス
30.「さかしま」(1884) ジョリス=カルル・ユイスマンス
31.「ハックルベリー・フィンの冒険」(1885)マーク・トウェイン
32.「飢え」(1890) クヌート・ハムスン
33.「クォ・ヴァディス」(1895) ヘンリク・シェンキェヴィッチ
36.「シスター・キャリー」(1900) セオドラ・ドライサー
37.「ロード・ジム」(1900)ジョゼフ・コンラッド
38.「ブッデンブロークス家の人々」(1901)トーマス・マン
39.「超男性」(1901)アルフレッド・ジャリ
40.「チャンドス卿の手紙」(1902)フーゴ・フォン・ホーフマンスタール
41.「鳩の翼」(1903)ヘンリー・ジェイムズ
44.「ハワーズ・エンド」(1910)E.M.フォースター
45.「ペテルブルク」(1913)アンドレイ・ベールイ
46.「変身」(1915)フランツ・カフカ
47.「明暗」(1916)夏目漱石
48.「ワインズバーグ・オハイオ」(1919) シャーウッド・アンダーソン
49.「われら」(1921) エヴゲーニイ・ザミャーチン
元増田じゃないよ。
例えば、レーモン・ルーセルって作家。彼の仕事は(今ではとにかく)当時の大衆にとって、何の価値も無かった。彼は全く理解されなかったし、作風からして理解されようはずもなかった。でも彼は大衆に理解されたいと望んでいた。しかも、その作風のまま。違った作風で大衆に媚びれば良かったのに、理解されない作風で、彼は大衆に理解されようとして媚び続けた。それで、最後は絶望しきって死んじゃった。
たぶん、ある点でこれに似てるんだと思う。目的は「適切な作業」をすることだけでも、自己満足することだけでも無いんだと思う。たぶん片方なら何とかなるんだろう。両方揃ってはじめて機能するのに、ちぐはぐな片方ずつしか集まらず、それが彼を苦しめてるんだと思う。