はてなキーワード:マークアップとは
出口政策を理解するためにはやはりそれなりの理論的なフレームで考えなくてはいけないだろう。例えばバーナンキ次期FRB議長は日本のデフレ脱出に、エガートソンとウッドフォードの経済学モデルを援用して、インフレ目標政策と物価水準目標の合わせ技を提案した(ベン・バーナンキ『リフレと金融政策』日本経済新聞社)。以下ではこのエガートソンとウッドフォードのモデルの枠組みをきわめて単純化して「出口政策」の理論的基礎とさらに現在しばしば話題になる日銀預金残高の超過準備問題という技術的な側面についてコメントしてみたい。
いわゆる「ルーカス批判」以降、政策による期待の変化という問題に耐えられる理論構造をもつことがマクロ経済学に求められきた。そのひとつの解が、いわゆる「マクロ経済学のミクロ的基礎」である。「ルーカス批判」以後、マクロ経済学のプログラムはこの「ミクロ的基礎付け」をRBC(実物景気循環論)モデルとニューケインジアンモデルの大まかふたつの方向で深化してきた。両者はいまでは見分けがつかないほど交じり合ってしまった。例えばバーナンキらの理論では長期においては市場の自律的調整機能を信頼しているため、長期的スタンスをとれば例えば失業が深刻であっても市場の調整能力にまかせる、という選択も最初から排除するものではない。しかしもちろんこのような態度は、バーナンキらの積極的に認めるところではなく、実際問題として不況が深刻であったり、極めて高いインフレが起きているときは政策介入を強くすすめることで社会的コストを避けるというのが、いわゆるニューケインジアンの立場であろう。
バーナンキらはまずマクロ経済を考える上で、家計(消費者)の行動、企業の行動、そして金融政策を担当する中央銀行の行動を主要なプレイヤーとして考える。それぞれのミクロ的な行動が経済のマクロ的動向に影響を与えていくと考えるわけである。
まず消費者は自分の効用(満足)を最大化するために行動する。その際に予算の制約をうけるわけであるが、その制約の変化に対してなるべく消費を平準化(スムージング)して行うことが最適な対応である、とこの消費者は考えているとしよう。消費の平準化というのは、今期(現在)と来期(将来)の消費量をあまり変化させずに似たような量だけ消費し続けることを意味している。例えば今期、クリスマスで家族や恋人にプレゼントをするために消費を増やせば、それに対応して将来の消費を減少させることで、期間を通じてみれば消費は一定水準にあるというわけである。例えば経済全体の景気がよく将来的に家計の所得が通常の場合よりも増加すると期待されたとしよう。このような状況を期待産出量ギャップが拡大したと表現する(あるいは期待拡張ギャップの存在とも表現可能)。将来の所得が増えると期待されるので、この家計はそれを見込んで現在の消費を増やすことで平準化を行おうとするだろう(そうしないと予想通りに将来の所得が増えた場合、将来の消費の方が今期にくらべて過大になってしまうので)。
この状況は先の例でいえば、会社の成績が良好で、ボーナスの増額が望めるために、クリスマスプレゼントはその将来のボーナスで返済することを見込んで、ローンまでして高めのプレゼントを購入することに似ている。すなわち将来の期待産出ギャップ(期待される将来のボーナスの増加)が現在の産出ギャップ(ローンをすることでの現在所得の増加)に反映されることになる。このように家計の消費行動は「来期の産出量ギャップの予想」に依存している。
さらに家計は今期の消費と来期の消費をバランスするために現在の実質利子率を参考にするだろう。現在の消費を我慢して貯蓄するには、その貯蓄が経済的に見合うものでなくてはいけない。その報酬として実質利子率が付されるとも考えられる。そしてこの実質利子率が増加すればそれだけ消費者は現在の消費よりも貯蓄を選ぶだろうし、また反対に実質利子率が低下すれば将来の消費よりも現在の消費を選ぶであろう。また家計のローンの負担も実質利子率が低下することで軽減され、そのことがローン契約や耐久消費財の購入を促すことが知られている。すなわち消費者の行動は「今期の実質短期利子率」に依存している。
ニューケインジアンの経済モデルではこのような消費者の行動をIS曲線(NewIS曲線)と表現して現在の所得のあり方(産出高ギャップ)に、今期の実質短期利子率と将来の産出量ギャップが影響を与えると考えるわけである。ちなみに伝統的なIS曲線と同じように、今期の実質短期利子率と今期の産出量ギャップとの関係は右下がりの曲線に描くことができる。
次に企業の行動をみてみよう。ニューケインズ経済学では企業の価格設定行動も経済環境の変化に対して緩慢にしか変化することはせず、そのため価格の粘着性という現象が一般的であると主張している。この価格の粘着性を説明するためにケインズ経済学は企業の代表的なイメージとして「独占的競争モデル」を採用する場合が多い。経済学の想定する市場の典型的な姿は、完全競争と独占である。完全競争市場では、多数の売り手と多数の買い手が、お互いに市場価格をシグナルとして販売・購入活動を行っている。価格が資源配分を有効に行うと想定しているので、この完全競争市場では売り手と買い手はプライステイカーとして行動する。他方の独占市場では、売り手もしくは買い手ないし双方が市場の価格をコントロールする力を保有しており、独占市場では完全競争市場にくらべて、価格はより高く、取引される財・サービスの量は少ない。独占市場は完全競争市場に比べると資源の非効率的な配分が行われている。
しかしこのような両極端な市場の姿よりも、次のような市場のあり方の方が一般的ではないだろうか。例えば近所の本屋にいけば、さまざまなビジネス雑誌が販売されている。そしてそれぞれのビジネス雑誌は、特集する記事が異なったり、価格も各出版社が独自色を打ち出してライバル雑誌に負けないとしているように思える。またどの出版社でも自由にビジネス雑誌を発刊することができ、自由にそれを辞めることができる点でも、完全競争市場の特徴を持っている。
このようなケースは、なにもビジネス雑誌だけではないだろう。私たちは、完全競争と独占の両方の特徴を持った様々な財・サービス―例えば、書籍、映画、パソコンソフト、レストラン、コンビニ、ケーキ、車など―を日常的に目にしている。経済学では、このような財・サービス市場を「独占的競争市場」と名づけている。独占的競争とは、同質ではないが類似した財・サービスを売る多くの企業が存在する市場だということができるだろう。独占的競争市場では、たくさんの企業が同じ顧客を相手に競争を繰り広げている。その一方で、個々の企業が、他の企業と異なる製品を供給している。これを製品の差別化という。また同時に参入・退出が自由である。
完全競争市場では市場で決まった価格で販売すればすべての財は売りつくされる。他方で独占的競争市場では、企業は「右下がりの需要曲線」に直面している。これは企業が価格をコントロールできるが、もし価格を上げれば需要は減り、下げれば需要が増加するという市場環境に直面していることを意味している。この結果、この独占的競争企業は若干の独占力を有しているために、限界費用を超える価格を自ら設定することができる。この限界費用というのは、財やサービスを追加的に一単位製造するときに要する費用のことである。経済学ではこの「限界」的な単位で消費者や企業の選択を判断する。例えば、企業は売り上げ全体の動向と価格をみて供給を決定するのではなく、新たに一単位生産するときのコストとその販売価格の大小関係で意思決定を行う。
例えば『冬ソナ』のDVDを一冊追加的に生産するコスト(=限界費用)が1000円だとすると、この独占的競争企業は5000円で市場での販売が可能になるということである。限界費用と価格との差額は、この企業にとっての「マークアップ」(超過利潤とイメージしてもいい)を得ることが可能であることを意味している。この超過利潤の獲得を目的にして、多くの企業がこの市場に参入する。もちろん独占的競争企業は製品の差別化によってこの熾烈な競争に打ち勝とうとするだろう。独占的競争市場では、このような熾烈な競争の結果、長期的には利潤がゼロになることがしられている。そしてこのような熾烈な競争に生き抜くために、企業は製品の差別化をはかり消費者の需要を喚起し、その有効な手段とし広告やブランド戦略などを展開しているのである。
ところで独占的競争企業は価格設定を自ら行うことができるが、市場の動向に合わせて絶えず価格を変更しているわけではない。価格の変更に伴うコスト(メニューコスト)が発生するために頻繁に需要の変化に応じて価格を修正することはしない。そのためメニューコストを原因とする価格の粘着性が広く観察される。また価格を改訂する企業が増加するにしたがって、この価格の粘着性は緩んでいくと考えられている。この価格の変更に企業は今期の産出高ギャップをまず参考にする。これはいままでの議論では需要が供給よりも多いと考えられるならば企業は価格を上昇させるように改訂するだろう。また他方で将来のインフレ率の予想も重要である。なぜなら上記のマークアップは名目額よりも各企業はその実質値に注目すするからである。将来獲得したいと期する利益に将来のインフレ率の動向が大きくかかわるわけである。まとめると企業の価格改定行動は、今期の産出高ギャップと、来期の期待インフレ率に依存している。経済全体でみれば現在のインフレ率は期待インフレ率と産出高ギャップに影響される。この関係を表現したのがニューフイリップス曲線という。
さらに中央銀行の金融政策ルールをテイラールールの形で導入するのが一般的である。ジョン・テイラーはグリーンスパン率いるFRBの金融政策の行動を「テイラールール」という形で表現することに成功した。テイラーによるとFRBは産出量ギャップ(潜在産出量-現実の産出量/潜在産出量)とインフレ率に反応して利子率を設定しているというものである。テイラールールのもっとも古典的な形式は産出量ギャップとインフレ率を均等に重きを置いて考慮する政策スタンスを採り入れたものとなっている。
名目利子率=0.01-0.5(潜在産出量-現実の産出量/潜在産出量)+0.5×目標インフレ率
である。このテイラールールを用いると、産出量ギャップが0.01、目標インフレ率を0.02だとするとFRBは0.5%利子率を引き下げて、景気の後退を防ぐことがわかるだろう。このテイラールールはグリーンスパン率いるFRBの動きをかなりうまく説明することができるといわれている。
ところで中央銀行は経済にふりかかるさまざまなショックから国民の経済厚生を守るために行動するとみなされている。いま国民の経済厚生を最大化するような中央銀行を考えて、この中央銀行が考えている経済厚生の損失の最小化が、そのまま国民の経済厚生の損失の最小化になると考えるとしよう。中央銀行は国民の経済厚生の最大化(あるいは損失の最小化)をきちんとフォローできると考えるわけである。
このとき中央銀行の経済厚生を最小化するための目的関数を「損失関数」といい、これは簡単にいうと今期のインフレ率と今期の産出高ギャップを足したものである。この「損失」を下の(a)(b)(c)のもとで最小化するのが、この経済にとってもっとも望まれる=最適と考える。
(a)NewIS曲線では、今期の産出量ギャップが(1)今期の実質短期金利と(2)来期の産出量ギャップの予想に依存する
(b) ニューフィリップス曲線では、今期のインフレ率が(1)今期の産出量ギャップと(2)来期の期待インフレ率に依存する
(c)中央銀行は目標名目短期利子率を決めるにあたって(1)今期の産出量ギャップ(2)目標インフレ率を参照する。
ところで上の意味での最適な中央銀行の金融政策を考える上で重要なものが「コミットメント」である。これは中央銀行の金融政策の目標達成への力強い政策的態度をしめす言葉といえる。具体的な目標について責任を持って期間内に達成することを約束することであ。例えば未達成の場合には具体的な形で責任をとる(ペナルティをとる)と考えて同じで効果を発揮する。このコミットメントを行うことが経済で活動するさまざまな主体(家計や企業や市場関係者)の予想に影響を与える。
例えば、先の(a)のIS曲線では、今期の産出量ギャップが(1)今期の実質短期金利と(2)来期の産出量ギャップの予想に依存していて、さらに来期の産出量ギャップは(1)'来期の実質短期金利と(2)'来来期の産出量ギャップの予想に依存していて以下同様に…となると、結局、今期の産出量ギャップは将来の実質短期金利に依存することになる。ニューケインジアンは産出量ギャップの変動を経済変動で重視しているので、これは将来の金融政策のあり方(=将来の実質短期金利をどうするか)への予想が決定的に重要になるということになる。
「産出量ギャップ」という表現が苦手な読者は、消費者でいえば(借り入れのケースを含む)所得、企業でいえばマークアップと考えてみればいいだろう。いまのサラリーの額や企業の利益が中央銀行の現在から将来に向けての政策態度に影響されるというのがニューケインジアンモデルもわかりやすい含意だ。
このような将来が現在を規定するという考え方をフォワード・ルッキングという。このようなフォワード・ルッキングな経済構造では、経済主体の予想に影響を及ぼすコミットメントがいかに重要になるかが分かるであろう。
●出口条件を考える
さて出口政策の条件を考えるには上の(a)(b)(c)のもとで損失関数が最小化するように計算をしなくてはいけない。しかしここでは直観的な説明を行う。渡辺努・岩村充氏の『新しい物価理論』(岩波書店)で用いられた仮設例を利用したい。この仮設例の面白いところは上記までは顔を出していない長期利子率の動きをフォローすることができることである。現在の出口政策にかかわる議論が長期利子率のオーバーシュート(財政危機の拡大?)への懸念にあることを思えばその重要性がわかるであろう。ちなみに以下では金利の期間構造モデルを採用して、長期利子率は将来の短期利子率の予想値に依存していると考える。すなわち単純化して足元の長期利子率は、足元の短期利子率と次の期の短期利子率の単純平均とする。また産出高ギャップは長期利子率に反応すると考える。あとでわかることだが、長期利子率は短期利子率の予想へのコミットメントに誘導されて決定されるのでいままでの議論と同じである。
いま三期間(0,1,2期)を生きる経済を考えよう。第0期はデフレで流動性の罠に陥ってるとする。現代版の流動性の罠をバーナンキらは名目短期利子率がゼロ(=利子率の非負制約)であると考えている。そして第1期と第2期では経済が回復しているとする。このとき渡辺・岩村の仮設
消費税増税時に価格転嫁が進んだのは事実だが、それをもって「消費税廃止時に必ず価格が下がる」とするのは論理の飛躍だ。そもそも、消費税増税時に価格を据え置いた企業はあったし、その場合は「下請けいじめ」として問題視されたのも確かだが、だからといって消費税廃止時に価格を下げるインセンティブが全企業に働くとは限らない。
まず、価格決定のメカニズムは単純な「マークアップ率の維持」だけではない。消費税増税時に価格が上がったのは、単に税負担を消費者に転嫁したというだけでなく、それを理由に価格調整を行う絶好のタイミングだったからだ。実際、便乗値上げが発生したのは記憶に新しい。
消費税が廃止された場合も同じことが起こる可能性は十分にある。企業側からすれば、「消費税分を値下げしても利益率は変わらない」だけであって、必ずしも値下げしなければならないわけではない。競争環境によっては値下げ圧力が働くだろうが、一部の業界ではその圧力が弱く、価格が据え置かれるケースもあり得る。
「馬鹿はしないであろう」と言うが、むしろ企業にとっての合理的な選択は「できる限り価格を維持して利益を確保する」ことだ。消費税が廃止されたからといって、全企業が即座に価格を下げるとは限らないし、実際の市場では価格硬直性や需給バランス、他のコスト要因が影響を与える。
増田が賢しらに嘘を語ったかどうかはともかく、「消費税がなくなったら必ずその分だけ価格が下がる」と断言するのもまた、現実の経済を単純化しすぎた話だ。
ここが問題
利ざやを増やせば客離れは確実に起きるが、その結果薄利多売から離れて適切な客単価と客数をキープできる場合は往々にしてある。というか消費税廃止云々議論する以前からだいたいそうなってる。
離れた客は遠くのディスカウントストアにでも通うのだろうが、だいたいの小売業は喧嘩ふっかけずにうまく棲み分けをしている。そもそも小売業は大した競争という競争はしていない。ここに誤解がある。大手スーパーは近所に自分より安くて鮮度の良い八百屋があってもそこに値合わせはしない。
値が上がる上がらないと言うなら消費税負担分までは上げる余地があり、上げるべき指針にもなる。
価格競争で優位に立つことが必ずしも小売業の正解ではない。それが正解だと思うのであれば、普段からそういうところでしか買い物していないということだろう。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pfsjipf/12/0/12_119/_pdf/-char/ja
消費税が増税になった時に企業が価格を据え置いていたのであれば、消費税が廃止された場合に価格が下がらないという増田の説もあり得るが、上記のレポートその他を見る限り、実際にはほぼ完全な価格転嫁が起きている。価格転嫁をしないということは下請けをいじめて利益を確保するつもりだろうとされ、価格転嫁Gメン、下請けいじめGメンまで登場した当時のことを覚えている人も多いだろう。なぜか、消費税負担を企業が一部被ることで売上数量を維持しようとすることは悪とされたのだ。法学部脳では、消費税は消費者が全額負担するべきものと定められているということだろう。
ほぼ完全な価格転嫁が起きたということは企業は妥当と考えているマークアップ率を損なっていないということである。もし消費税が廃止された場合にある企業が消費者還元せず価格を据え置いたとしたら、他の競合企業が消費税廃止の分だけ値下げ(と言っても妥当なマークアップ率はある)を行って多くの客を持っていってしまうことになる。妥当なマークアップ率があるのにそこからさらに欲張って利ザヤを増やそうとして客を失ったらただの馬鹿である。そういう馬鹿はしないであろう。よって、個別商品によってある程度の差は出てこようが、平均的には110円の商品は消費税が廃止されたら100円で買えるようになるという理解の方が正しい。増田は賢しらに嘘を語って相手を怒らせたということだから、謝っておくべきだ。
危機的なことなのにあまりにもデマが多かったからか、大手マスコミでも解説されるようになってきました。
デマを流してるブクマカから削除申請されて消えましたが、切実なことなので修正して書き込みます。
ミニマムアクセス米、SBS米に関税はかかっていないとデマを流す人がいますが、マークアップという関税相当の手数料がかかっています。
店頭に並んでいる海外米、輸入米の価格は関税相当を上乗せされた後の価格です。
関税がかかっていても国産米より一段安い、これは関税のバリアが破れたことを意味しています。
ご存じの人も多いと思いますが、WTOの協定に基づいて日本が海外から毎年最低限輸入しなければならない米をミニマムアクセス米といいます。
日本が米に対し異常に高い関税をかけることと引き換えに譲歩した仕組みで、毎年77万トンを輸入しています。
77万トンのうち主食用に輸入できるのは最大10万トンで、この最大10万トンの枠で輸入された米をSBS米と呼んでいます。
このようにマークアップとは、政府買入価格と政府売渡価格の差額のことで、国内米価格と国際米価格の差を反映しており実質的に関税の役割を果たしています。
そして2024年11月の入札では、初めてマークアップが上限の292円に張り付くという事態が発生して業界では大騒ぎになりました。
先週末22日に行われた今年度第3回目のSBS入札で、なんとマークアップ(売渡価格から買入価格を差し引いた輸入差益)が最大のkg292円に張り付いてしまったのだ。1996年のミニマムアクセス受入れ以来、上限張り付きは初めてのことである。裏返してみるとkg292円という高額の関税を支払っても海外からコメを輸入して国内で販売してもビジネスが成り立つことを意味している。
昨年の11月で既に、kg292円の関税相当額を支払っても輸入米の方が安い状況になっていました。
輸入米民間企業の輸入量急増 先月1か月で昨年度1年分上回る
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250220/k10014728351000.html
米を民間輸入 卸「関税払ってもペイする」 背景に深刻な不足感
カルローズは米国ではキロ150~160円で、関税を載せても500円ほど。港からフレコンで上がる米をクリーニングして5キロや10キロの袋に詰め納品するまで、加工、保管、輸送などのコストはかかるが、国産米より一段安い。
SBS米の上限である10トンでは足りないということで、kg341円の関税を払っての輸入が増加しているというニュースも増えています。
関税がかかっていても国産米より一段安い、これは関税のバリアが破れたことを意味しています。
インフレが進もうと関税は変わらない為、価格の大半が関税である輸入米は価格が安定する点も国産米に不利に働くでしょう。
そして当たり前ですが民間輸入に上限はなく、いくらでも入ってきます。
この先、米の関税が下がることはあっても上がることはないので、とても先行きが厳しくなったと感じています。
デマを流してるブクマカから削除申請されて消えましたが、切実なことなので修正して書き込みます。
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米を民間輸入 卸「関税払ってもペイする」 背景に深刻な不足感
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関税がかかっていても国産米より一段安い、これは関税のバリアが破れたことを意味しています。
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ご存じの人も多いと思いますが、WTOの協定に基づいて日本が海外から毎年最低限輸入しなければならない米をミニマムアクセス米といいます。
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77万トンのうち主食用に輸入できるのは最大10万トンで、この最大10万トンの枠で輸入された米をSBS米と呼んでいます。
このようにマークアップとは、政府買入価格と政府売渡価格の差額のことで、国内米価格と国際米価格の差を反映しており実質的に関税の役割を果たしています。
そして2024年11月の入札では、初めてマークアップが上限の292円に張り付くという事態が発生して業界では大騒ぎになりました。
先週末22日に行われた今年度第3回目のSBS入札で、なんとマークアップ(売渡価格から買入価格を差し引いた輸入差益)が最大のkg292円に張り付いてしまったのだ。1996年のミニマムアクセス受入れ以来、上限張り付きは初めてのことである。裏返してみるとkg292円という高額の関税を支払っても海外からコメを輸入して国内で販売してもビジネスが成り立つことを意味している。
昨年の11月で既に、kg292円の関税相当額を支払っても輸入米の方が安い状況になっていました。
輸入米民間企業の輸入量急増 先月1か月で昨年度1年分上回る
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250220/k10014728351000.html
米を民間輸入 卸「関税払ってもペイする」 背景に深刻な不足感
カルローズは米国ではキロ150~160円で、関税を載せても500円ほど。港からフレコンで上がる米をクリーニングして5キロや10キロの袋に詰め納品するまで、加工、保管、輸送などのコストはかかるが、国産米より一段安い。
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関税がかかっていても国産米より一段安い、これは関税のバリアが破れたことを意味しています。
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この先、米の関税が下がることはあっても上がることはないので、とても先行きが厳しくなったと感じています。
# 生成AIをはてな記法で出力させるためのプロンプト設計に関する研究
生成AIの普及に伴い、特定のマークアップ言語や記法に準拠した出力を生成する需要が高まっています。特に、はてなブログなどで使用されるはてな記法は独自の構文規則を持つため、適切なプロンプト設計が求められます。本報告では、生成AIにはてな記法での出力を指示する際の効果的なプロンプト作成手法について、現行のプロンプトエンジニアリング理論と実践例を基に体系的に分析します。
はてな記法は、見出しやリスト、リンクなどの文書要素を表現するために特殊な記号を使用する軽量マークアップ言語です[1][3]。主要な構文要素としては、アスタリスクによる見出し指定(*見出し*)、ハイフンを用いたリスト作成(- 項目)、角括弧を使ったリンク記述([タイトル:リンク先URL])などが挙げられます。これらの構文規則を生成AIに正確に理解させるためには、プロンプト設計において以下の課題が存在します。
第一に、記法の曖昧性排除が挙げられます。はてな記法では特定の記号の組み合わせが特殊な意味を持つため、自然言語処理モデルが意図せず他の記号解釈を行うリスクがあります[2][3]。例えば、アスタリスクは強調表現にも使用されるため、文脈に応じた適切な解釈が必要です。
第二に、構文の階層構造の正確な再現が課題となります。はてな記法では入れ子構造のリストや複合的な見出しレベルを表現する際に、特定の記号の組み合わせが必要です。生成AIにこれらの複雑な構造を理解させるためには、プロンプト内で明示的な指示と具体例の提示が不可欠です[1][4]。
第三に、プラットフォーム固有の拡張構文への対応が求められます。はてな記法は基本構文に加え、独自の表記法やマクロ機能を備えており、これらの特殊機能を適切に活用するためには追加的な指示が必要となります[3][4]。
生成AIに期待する出力形式を確実に得るためには、プロンプトの冒頭で役割を明確に定義することが重要です[3][4]。具体的には、「あなたははてな記法の専門家です」といった役割指定を行うことで、AIの応答生成プロセスに方向性を与えます。この役割定義により、モデルは内部に保持するはてな記法関連の知識を優先的に活性化させることが可能となります[1][2]。
```
あなたははてなブログの編集者です。専門的なはてな記法を用いて、正確かつ読みやすい形式でコンテンツを出力してください。
```
### 構文規則の明示的指示
はてな記法の各要素に対応する具体的な構文規則を、箇条書きではなく自然文で列挙します[2][3]。特に重要な点は、記号の使用法と要素間の階層関係を明確にすることです。例えば、見出しレベルと対応するアスタリスクの数、リストの入れ子構造の表現方法などを具体的に指示します[1][4]。
構文指示の例:
```
```
テキスト生成AIは具体例からの類推学習に優れているため、期待する出力形式のサンプルを提示することが有効です[2][3]。特に、複雑な構造を含む場合は、実際の記法例とそれに対応するレンダリング結果を併記することで、AIの理解を促進します。
```
- サブ項目
[詳細はこちら:https://example.com]
```
### 制約条件の明文化
生成結果の品質を保証するため、文字数制限やコンテンツの構成に関する要件を明確に指定します[3][4]。これにより、AIは形式面だけでなく内容面でも適切な出力を生成できるようになります。
制約条件の例:
```
出力は以下の条件を満たすこと:
```
近年提案されているシンボルプロンプト技法を応用し、記号を用いて出力構造を明示的に指示する方法が有効です[1][3]。この手法では、矢印(→)や等号(=)などの記号で要素間の関係性を表現することで、AIの構造理解を促進します。
構造化指示の例:
```
→ セクション1 + セクション2 + セクション3
各セクション → サブ項目 ×3
```
複雑な文書生成では、生成プロセスを複数の段階に分割して指示することで精度を向上させます[3][4]。最初にアウトラインを生成させ、その後各セクションを詳細化する手法が効果的です。
段階的指示の例:
```
4. 関連リンクを適宜挿入
```
可変要素を含むテンプレートを使用することで、汎用的なプロンプトを作成できます[2][3]。角括弧で囲った変数名を使用し、実際の生成時に具体値を入力する方式です。
テンプレート例:
```
```
初期プロンプトの出力結果を分析し、不足している要素や誤った記法を特定します[3][4]。このフィードバックを基に、プロンプトの指示文を段階的に改良していく手法が効果的です。特に、誤りが発生した箇所を具体的に指摘し、正しい記法例を追加することが重要です。
改良例:
```
(修正前)
見出しは*で囲んでください
(修正後)
見出しは*1個で囲み、大見出しは*、中見出しは**を使用してください。例:
```
テキスト指示に加え、サンプル画像やスクリーンショットを併用することで、AIの理解精度を向上させます[2][4]。ただし、現在の技術水準ではテキストベースの指示が主流であるため、補助的な手段として位置付ける必要があります。
温度パラメータ(temperature)やtop_p値などの生成パラメータを調整することで、形式の厳密性と創造性のバランスを最適化します[1][3]。形式重視の場合は低温度設定(0.3-0.5)が推奨されますが、過度に低くすると画一的な出力になるリスクがあります。
### 基本形プロンプト
```
あなたははてなブログの専門編集者です。以下の要件ではてな記法で記事を作成してください:
```
### 高度なプロンプト
```
[役割設定]
あなたはテック分野の専門ライター兼はてな記法エキスパートです。
[タスク]
2024年の生成AI市場動向に関する分析レポートをはてな記法で作成
[構造指示]
各セクション → 3サブ項目 +データ参照
[データソース]
[制約]
```
生成結果がはてな記法の構文規則にどれだけ適合しているかを測定するため、以下の評価項目を設定します[2][4]:
形式面だけでなく、コンテンツの質を評価するための指標として[3][4]:
現在のはてな記法プロンプトはテキストベースが主流ですが、図表や数式を含む複合文書生成への対応が今後の課題です[1][4]。特に、はてな記法の拡張構文であるTeX数式表現やグラフ描画機能を適切に扱えるプロンプト設計手法の開発が求められます。
ユーザーの編集履歴や過去の投稿内容を考慮した文脈依存型プロンプトの開発が必要です[3][4]。これにより、特定のユーザーやテーマに最適化された一貫性のある出力が可能となります。
機械学習を用いたプロンプト自動改良システムの構築が期待されます[2][3]。生成結果の品質評価をフィードバックとして活用し、プロンプトパラメータを自己調整する仕組みの開発により、持続的な品質向上が可能となります。
##結論
生成AIにはてな記法での出力をさせるためのプロンプト設計は、記法規則の正確な理解と効果的な指示文の構築が鍵となります。本報告で提示した基本原則と高度テクニックを組み合わせることで、形式面・内容面ともに高品質なはてな記法コンテンツの自動生成が可能となります。今後の研究発展により、より複雑な文書構造や動的コンテンツへの対応が進むことが期待されます。プロンプトエンジニアリング技術の進化が、はてなプラットフォームを中心としたコンテンツ作成プロセスの革新を促進するでしょう。
メモクラウドが同期できないって私は大騒ぎしていた事件は一件落着し無事に朝を迎えたわけだけど、
まず結論としては
再起動したりメモの同期をオンオフにしてみたりして解決しちゃいました!
トラブルを乗り越えると人は強くなるのよと同時に
涙の数だけ強くなれるってよく言ったものよね。
泣いてないけど!
もうメモ同期が出来なくて辛みが捗る!って絶望的な断崖絶壁の背水の陣の万事休す!だっただけに、
でも万事休すか!って言うマンガの台詞で今まで聞いたことあるのは天津飯さんだけだったりすると同時に、
そもそもとしての万事休すって意味はトイレのロールの紙がなくなってどうにもこうにもならない様を一番現すのにふさわしい表現だと思うと同時に、
もういったい何と何が同時優勝か忘れてしまったけど、
とにかく私は同期できなかったメモを取り戻すことができてよかったわ!
つーかさ、
ボタンを押しっぱなしでオーケー?って思って長押ししていたらSiriが立ち上がるし、
そんでそっか!Siriに訊けば良いじゃん!って訊いたら
ううん、私が知りたいのはコレジャナイの感満載でお送りするエンターテインメントよね。
「システムを終わらせるのにスタートを押すだなんておかしいですね!」ってSiri言うじゃない。
色々な設定の項目を見ていたら、
サポートのお問い合わせの電話番号をウエブで探そうにも奥の方にあってワザと見つけにくいところにやってるでしょ!って言わんばかりの、
でもまた調べてみたら、
ボタンとボリュームダウンのボタンを同時押ししたら昇龍拳が出るように
私は格闘ゲームはしないんだけど唯一ちょっとだけして技が出せるようになった、
その技の出し方はそうよ鉄拳の10連コンボのボタンを全部暗記してしまうほどの1つのキャラクターしか覚えてられないぐらい複雑で
そんなの出せるかーい!って鳴っちゃうところの手前、
そんで
再起動してもそれがきっかけにならずにメモを取り戻すことが出来なかったから
同期のメモの設定を一旦一旦よ、
オフにして即オンにするというまた華麗なる同時オンオフのオンパレード!
まるでメモの大バーゲンだな!ってベジータさんも言いそうなぐらい、
即オンにしたらクラウドからメモが文字通り降って戻ってきたわ!
ということで、
無事に私はメモを取り戻して、
おはようからおやすみまで見守り続けるライオンばりに歯を磨いて寝ることにしたの。
良い夢見れるわね!って
なにしろ私が失った
ものが得ることができたので
きっと何でもないようなことが幸せだったと思う姿それ見ながらパスタ作ったおまえ!って節回しで歌いたいのよ。
目を閉じれば幾千の星!って
ちょうどロードの第256章のところよ。
もうさ、
早く帰ってメモの取り戻し方を必死になって試したい方法を早く実施したい!って思っていて気が気じゃなかったけど、
やってみたら、
案外あっさりと
甘いものが苦手な人が
甘いものを食べたときの言う感想で「意外とあっさりしてる!」って言ってそのスイーツを気に入ってくれるかのような感じね。
ホッとしたわ!
クラウドで困ったら再起動やクラウド設定のオンオフをやってみたらオーケーで私は学びがあったことをここに表明するわ。
でもさー
再起動って
再起動ってなんで困ったらとりあえず再起動なのかしら?って思っちゃうほど
とりあえずビール!ってぐらいな世の中よね。
「ビール」と「とりあえずビール」って2種類のビールがメニューにあったとして、
その「とりあえずビール」を高めに設定したら、
街の看板の5000円ポッキリ!を
ポッキー5000円です!って屁理屈みたいになってみんなお客さん怒っちゃうわよね!
今回の件に関しては
とにかく凄い自信で再起動!って圧をかけてくるWindowsもいい加減にして欲しいものよね。
うふふ。
なんかボリュームが重そうだったので
困ったら安牌のミックス!
安牌って意味よく分かってないけれどサンドイッチ用語ではないことは確かなことは分かるわ。
ホッツ白湯ウォーラーにレモン果汁インのお手軽ポッカレモンホッツ白湯ウォーラー。
すぐにレモン感は気化してしまって一瞬のほんの一瞬のレモン!って浮かんでは消えてしまうほどの
でも油断は禁物ね!
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
以下でエンジニアと書いてあるのはソフトウェアエンジニアだと読み替えて欲しい。
最近はエンジニアの間で海外でエンジニアをやれば簡単に年収2000万に到達できる的なブログがバズっているが、ここで疑問になるのはなぜ日本のエンジニアは海外に比べて給料が安いのか。
色々理由はあるが、第一に大きいのが「海外ではエンジニアになるのにはコンピュータサイエンスの学位を持っているのが前提だから」という点。
もちろん野良で独学してエンジニアになっている人間も一定数いるが、固定観念としてエンジニア=CSの学位を持っているというのはある。
ということで必然的に一国のエンジニアの平均的な技術力は高い(技術力とはなんだという話はあるが)。
日本だとどうも大学という存在が軽視されていて、スキル等を獲得する場所ではなく就職予備校という側面が大きく、大学での専攻と卒業後のキャリアの対応付けがめちゃくちゃだったりしている。
そんなわけでエンジニアと名乗っておきながらやっている仕事はマークアップ言語をコーディングしていくだけで、知的生産なのか?というような仕事を主としている人間がかなり存在する。
どうしてこんなことになっているかというと、日本のものづくり業界の歴史としてバブルの時期にハードウェア関連で国が伸びてきたという経緯があり、ハードウェアの会社が強く、ソフトウェアはハードウェアのプラグイン的な捉え方がされているため富士通のようなSIerと呼ばれるシステム導入を主要事業とする会社が後から伸びてきた。
SIerはシステム導入をすることがゴールであり、現在のDevOpsとは真逆で作ったら終わりのビジネスモデルなので(メンテでフィーはもらうが)、少々話が飛躍するが結局SIerはコーディングに興味がない。
日本国内でのハードウェア産業の勃興とソフトウェアの立場の弱さ、SIerの台頭、大学の軽視など様々な力学が働いて結果としてエンジニアの給料は他国に比べて低いと個人的に考えている。
じゃあ日本のエンジニアの給料を上げるにはどうしたらいいんだって話になるわけだけど、極論として全員安い給料でコードを書かなければいいと思う。
ペラッペラのLPを作るのだって最低500万を積まなければければやらない、サイドバーにボタンコンポーネント1つ差し込むのにも100万円払わななければやらない、みたいな。
まあ急にそんなことはできないんだけど、漸進的にこれをやる方法は1つあって、USなりの物価の高い国からオフショアで案件を受ける。
そうすれば自然と給料の高い仕事にエンジニアは流れるので、日本国内のエンジニアが全員オフショアエンジニアになれば結果的に平均的な給料が上がる。
日本経済としてそれはどうなんだろうとは思うけど、近視眼的に日本のエンジニアの給料を上げるというのを解決するにはこのくらいしかない。
オフショアという形を頼らずともVCマネーで生き生きとしているベンチャーはエンジニアの給料を高くしてるけど、これはあくまで局所的な話であって日本全体のスコープで考えたら結局産業構造というものに向き合うしかないと思う。
自分自身エンジニアだったしOSSにもコミットしたりそれなりに開発できる人材に敬意は持ってるけど、それでも安く仕事してくれるなら給料は安めにしたい。
なぜなら会社の口座残高がゼロになったらゲームオーバー(=倒産)なので、削れる人件費は削りたい。自分の会社もエンジニアを抱えているけど事業を回すためにも世間並みの給料ではある。
今後も安く働いてくれると嬉しい。
Twitterとの大きな違い、それは誰しもがActivityPubプロトコル互換の分散SNSサーバーを立ち上げられるという技術的な面以外にも文化的な大きな違いがあって、Twitterでは誰しもが受信者であり発信者であることが工程されるけれども、ActivityPubプロトコルネットワーク、通称Fediverseでは発信者の中でも特に面白いことを作り出す創造者が特に高く評価される傾向にある。
ActivityPubプロトコル互換分散SNSサーバーであるMastodonやMisskeyにはユーザー自身(正確にはサーバー管理者)が自由に投稿文中へ埋め込めるカスタム絵文字を設定できるし、更にMisskeyではカスタム絵文字によるSlackやDiscodeのようなリアクションへ対応し、MFM(Markup language For Misskey)と呼ばれる文字装飾に関するマークアップ環境が整えられておりユーザーはより自由度の高い自己表現投稿をすることが可能だ。
そんなFediverseに居る創造者たちはGIMPやInkscape、FFmpeg、Imagemagickなどを使いこなし、日々面白いカスタム絵文字やアニメーションGIFを生み出してはタイムライン上で笑いを誘い、そしてTwitterでは知られることのないネットミームを生み出しては、いつの間にかTwitterでも使われるようになるのは珍しくなくなっている。
そのノリはまるで世間を全く知らない男子中学生のようで、バイトを始める人が多くなる高校生にすら至らない子供じみた文化だと言える。
ここまで書いて思うのはActivityPub、プロトコル、分散SNS、サーバー、Fediverse、GIMP、Inkscape、FFmpeg、Imagemagick、etc...様々な単語を持ち出したが、これら単語へ即座に反応できる人こそが色々と問題や騒動が巻き起こっている現在のTwitterから別のマイクロブログ型SNSへ移住することができる素質を持つ人々だということだ。ポイントは「移住することができる」である。つまりTwitterには「できない」人が居るのだ。
男子中学生のような子供じみた文化についていけない以前に、明らかにFediverseでは実際に手を動かして五感を刺激する創造へ対する評価が妙に高い。例えば社会問題へ鋭い意見を単なる文字で"ツイート"するだけじゃFediverseでは評価されにくいのではないか?という疑念がある。
Twitterでもイラストやショート動画、面白いGIFは評価される。しかしユーザーの割合で言うと、そのような実際に手を動かして五感を刺激する創造を行える者は少ない。Fediverseではそれが当たり前だとでも言うかのように割合として創造者が多すぎる。
無産オタクなどという言葉が稀に見られるけれどもFediverseでは無産オタクであっても少なくともカスタム絵文字やマークアップで面白おかしく装飾できるようでないと居心地が悪く感じてしまうのだ。Fediverseで無産オタクは価値がないと誰も言わないが、創造者への評価が異常に高いので相対的に無産オタクの価値は低いという現状がある。
誰かが砂場で山を作る、そしてそれを面白がった誰かがトンネルを掘る、水を使えば更に面白い造形が出来て流れる水はスゴイのでは?と誰かが提案し実行する。
Fediverseでは砂場の周りで評論しても砂場の中で遊んでいる子供は決して砂場の外へ目を向けない。眼の前の砂の山をどうするかで頭が一杯なのだ。
選民意識に使うリソースなどFediverseの創造者たちは持っておらず砂の山しか見ておらず、砂場の周りで評論する自分たちのことなんか全く気にしていないからだ。