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2025-06-18

イランの「民主化」について

現行のイラン・イスラーム共和国1979年イラン革命によって樹立されたが、遡ればペルシア民族人類史上で初めて「帝国」を樹立( *1)した民族でもあり、以降はずっと帝政王政が続いてきた。

19世紀以降は英仏露の干渉に対抗する形で民族意識興隆(*2)し、立憲革命を経て王政はなおも続くのだが、1951年に「アバダン危機」が起こる。当時の首相であるモハンマド・モサッデクが、英国石油メジャー管理していたアバダン油田国有化を図ったのだが、結局は果たせず、モサッデクは逮捕・投獄された(*3)。

これによりパフラヴィー(パーレビ)朝の第2代であるモハンマド・レザー・シャーが復権し、米国後ろ盾を得て白色革命を進めていく。しかしこの人物が、自らイデオロギーとして打ち出した「イランナショナリズム」のための各種イベントをはじめ濫費が甚だしく、またシーア派宗教指導者蔑ろにする施策を採ったこともあり、民衆からの反発を招く。さらには第1次オイルショック後に石油価格が下落して国家財政が窮乏したことも重なり、政情が不安定化していた折、シャーがエジプト出国した(*4)タイミングルーホッラー・ホメイニーが帰国し、革命評議会組織する。これがいわゆる「イラン革命」であり、ペルシア民族は史上初めて共和政を営むこととなった。

革命後のイランで特徴的なのは「ヴェラーヤテ・ファギーフ(法学者による統治)」で、これは要するに、宗教指導者(*5)が立法行政司法および軍の上に立つ指導体制である。この点を指して「非民主的」「神権国家」と批判されることが多い。だがそもそもイランとは、民族的には多様性がある一方、宗教的には国民の約9割がシーア派十二イマーム派(*6))イスラーム教徒であり、宗教国民統合の重要理念となっている以上、統治理論としては一定正統性合理性が認められるべきだろう(*7)。

これにより、イラン大統領選国会議員選では、宗教指導者による資格審査を通過した立候補者選挙戦を展開する。一定範囲内で民意が反映される制度と言える。

イラン大統領選に関する報道ではしばしば対米姿勢の硬軟に注目されるが、民意がそれなりの幅で動いていることは結果にも反映され、それを受けて路線転換が試みられているのも事実である(*8)。むしろ米国イスラエル意向を重視しすぎており、イラン改革派政権である時期にも関係改善を進められずにいる方が、世界秩序の観点からは非合理的批判されるべきだろう。

背景説明が長くなりすぎたが、ここからが本題である

イスラエル(*9)、というかベンヤミンネタニヤフは、「ハーメネイー師の斬首作戦によりイラン民主化する」と主張している。だが、そもそもイラン民衆革命によって王政を打倒した共和政国家であり、その経緯を踏まえてそれなりに民主的体制となっていることは、ここまで説明した通りである

スカーフ強制」が抑圧の象徴とされることも多いが、世の中はブルジョアインテリだけで回っているわけではなく、ファッションに使う金に事欠く一般市民にとっては「イスラームに従って生きていくことの、いったい何が不満なのか」となる。長期にわたる経済制裁の下でも着実に科学教育軍事技術進歩させ、世界でもトップクラスの水準に達している(*10)ことは事実であり、「表面的な『自由』のために民族の誇りを売り渡すのか」という意識も根強いことは論を待たない。

仮に「法学者による統治」を廃して「民主政」を導入したとしても、それで米欧イスラエル従順政権が生まれるのか?という点は、大いに疑問である

それが目的なら、あらかじめ亡命指導者などを「子飼い」にしておくものだが、現状そんな人物は見当たらない(*11)。さりとて、誰を据えようがシーア派信仰に基づく民族意識が基盤になる以上、宗教指導者意向無視した政権運営は不可能だろう。

また、現在イラン指導である革命第1世代は、イランイラク戦争前線に立った世代でもあり、武力行使には慎重な傾向があるとされる。しかも現体制トップのハーメネイー師は、「イスラーム教義に反する」との理由から核兵器開発に否定的である。こうした人々が一掃された場合、かえって好戦的な層が台頭してくる可能性は、決して小さくない(*12)。

付言すれば、(下記の注にも記したが)シーア派の特徴として「殉教精神」が挙げられることがある。殉教攻撃自爆テロ)も元々はシーア派特有戦術(*13)だった。仮に米国傀儡と見なされるような政権が立つなら、かつてサッダーム・フセインが放逐された後のイラク殉教攻撃が頻発したことをご記憶の向きも多かろうが、おそらくそれより酷い事態が展開すると予想される。

イランに「民主化」を求めるならば、粘り強い対話によって漸進的な改革を促していく他ないだろう。武力行使による強要は、かえって地域情勢の不安定化を助長する蓋然性が非常に高く、米欧イスラエルが「民主化」のために支払うコストは、想定よりも桁違いに高く付くのではなかろうか。

1:アケメネス朝紀元前550年。

2:高校世界史の範囲ではタバコボイコット運動(当時はガージャール朝)などが有名。これが20世紀初頭のイラン立憲革命に繋がっていく。

3:英米対立したためソ連邦への接近を試みたものの、モサッデク自身王政打倒までは考えておらず、イ-ソ間の溝は埋まらなかった。志半ばに終わったとはいえ現在でもなおイラン国民から敬愛されている人物である

4:妻がエジプト出身だったためだが、これ以降シャーはイラン帰国できなくなり、実質的亡命生活が始まる。途中で米国滞在していた際、イラン大学生たちはシャーの拘束と身柄引き渡しを米国要求し、これが「テヘラン大使館占拠事件」に繋がる。

5:宗教指導者ウラマー)といっても、イスラーム場合ファトワー(教令/宗教的見解)を下すことが重要職務であり、イスラーム法学を修めていることが必須要件となる。日本教育制度で言えば「法学士の取得が最低条件」のようなものか。なおシーア派では、ウラマーの中でも相応の学識・人望の持ち主がアーヤトッラーアヤトラ)と呼ばれ(スンナ派ムフティーに相当)、ファトワーを発出できるようになる。

6:第4代カリフアリーを初代イマームとし、その血筋を引く者が正統な指導であると奉ずる。特徴的なのはアリーや第3代イマームフサインの生涯から殉教を一つの理想像としていること。フサインに関しては「カルバラーの悲劇」が伝承されており、現在でもアーシューラー儀式が行われている。また、第12イマームの「お隠れ(ガイバ)」は今なお続いており、いずれ救世主として再臨する、とされている。「高野山では空海が今なお禅定を続けている」という信仰と似た面がある。

7:中華人民共和国では共産党トップ国家を率いる統治構造になっていることを踏まえると、理解やすいのではないか

8:改革派とされたモハンマド・ハータミー大統領の時期に対米関係改善せず、2005年大統領選では対米強硬派のマフムード・アフマディーネジャードが選出された例などを想起されたい。なお現職大統領のマスウード・ペゼシュキヤーンは、改革派とされる。

9:そもそもイランから見れば、「キュロス2世(=アケメネス朝建国者)によりバビロン捕囚を解かれ、エルサレム神殿を再建させてもらった大恩を忘れたのか」という話でもある。ネタニヤフが歴史断罪されるべきであることは間違いない。

10特に高速度ミサイル制御技術に関しては、現状だと世界最高度の水準だろう。

11パフラヴィー朝の元皇太子米国に在住しているものの、米国イラン断交したままなので、母国への影響力はほぼ無い人物である。それ以前に、今なおイランではパフラヴィー朝イメージが非常に悪いため、新体制指導者として歓迎されるとは少々考えにくい。

12パレスチナでは、2006年評議会選挙ハマース(対イスラエル強硬派)が単独過半数を得るも、米欧イスラエルは「選挙結果を黙殺する」という暴挙に出た。しかイラン人口は9000万人であり、さすがに黙殺するには大きすぎるだろう。

13:1983年ベイルート米海兵隊兵舎が爆破された事件は、イスラエルおよび米国レバノン内戦から撤退する契機となった。なお、パレスチナ住民の多くはスンナ派イスラームだが、抵抗運動指導者がレバノン追放されていた際にヒズブッラーシーア派)と接触して戦術を学び、殉教攻撃を行うようになった。これとは別の流れで、後にアル・カーイダスンナ派)も戦術として採用することになる。

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イランの「民主化」について

現行のイラン・イスラーム共和国1979年イラン革命によって樹立されたが、遡ればペルシア民族人類史上で初めて「帝国」を樹立( *1)した民族でもあり、以降はずっと帝政王政が続いてきた。

19世紀以降は英仏露の干渉に対抗する形で民族意識興隆(*2)し、立憲革命を経て王政はなおも続くのだが、1951年に「アバダン危機」が起こる。当時の首相であるモハンマド・モサッデクが、英国石油メジャー管理していたアバダン油田国有化を図ったのだが、結局は果たせず、モサッデクは逮捕・投獄された(*3)。

これによりパフラヴィー(パーレビ)朝の第2代であるモハンマド・レザー・シャーが復権し、米国後ろ盾を得て白色革命を進めていく。しかしこの人物が、自らイデオロギーとして打ち出した「イランナショナリズム」のための各種イベントをはじめ濫費が甚だしく、またシーア派宗教指導者蔑ろにする施策を採ったこともあり、民衆からの反発を招く。さらには第1次オイルショック後に石油価格が下落して国家財政が窮乏したことも重なり、政情が不安定化していた折、シャーがエジプト出国した(*4)タイミングルーホッラー・ホメイニーが帰国し、革命評議会組織する。これがいわゆる「イラン革命」であり、ペルシア民族は史上初めて共和政を営むこととなった。

革命後のイランで特徴的なのは「ヴェラーヤテ・ファギーフ(法学者による統治)」で、これは要するに、宗教指導者(*5)が立法行政司法および軍の上に立つ指導体制である。この点を指して「非民主的」「神権国家」と批判されることが多い。だがそもそもイランとは、民族的には多様性がある一方、宗教的には国民の約9割がシーア派十二イマーム派(*6))イスラーム教徒であり、宗教国民統合の重要理念となっている以上、統治理論としては一定正統性合理性が認められるべきだろう(*7)。

これにより、イラン大統領選国会議員選では、宗教指導者による資格審査を通過した立候補者選挙戦を展開する。一定範囲内で民意が反映される制度と言える。

イラン大統領選に関する報道ではしばしば対米姿勢の硬軟に注目されるが、民意がそれなりの幅で動いていることは結果にも反映され、それを受けて路線転換が試みられているのも事実である(*8)。むしろ米国イスラエル意向を重視しすぎており、イラン改革派政権である時期にも関係改善を進められずにいる方が、世界秩序の観点からは非合理的批判されるべきだろう。

背景説明が長くなりすぎたが、ここからが本題である

イスラエル(*9)、というかベンヤミンネタニヤフは、「ハーメネイー師の斬首作戦によりイラン民主化する」と主張している。だが、そもそもイラン民衆革命によって王政を打倒した共和政国家であり、その経緯を踏まえてそれなりに民主的体制となっていることは、ここまで説明した通りである

スカーフ強制」が抑圧の象徴とされることも多いが、世の中はブルジョアインテリだけで回っているわけではなく、ファッションに使う金に事欠く一般市民にとっては「イスラームに従って生きていくことの、いったい何が不満なのか」となる。長期にわたる経済制裁の下でも着実に科学教育軍事技術進歩させ、世界でもトップクラスの水準に達している(*10)ことは事実であり、「表面的な『自由』のために民族の誇りを売り渡すのか」という意識も根強いことは論を待たない。

仮に「法学者による統治」を廃して「民主政」を導入したとしても、それで米欧イスラエル従順政権が生まれるのか?という点は、大いに疑問である

それが目的なら、あらかじめ亡命指導者などを「子飼い」にしておくものだが、現状そんな人物は見当たらない(*11)。さりとて、誰を据えようがシーア派信仰に基づく民族意識が基盤になる以上、宗教指導者意向無視した政権運営は不可能だろう。

また、現在イラン指導である革命第1世代は、イランイラク戦争前線に立った世代でもあり、武力行使には慎重な傾向があるとされる。しかも現体制トップのハーメネイー師は、「イスラーム教義に反する」との理由から核兵器開発に否定的である。こうした人々が一掃された場合、かえって好戦的な層が台頭してくる可能性は、決して小さくない(*12)。

付言すれば、(下記の注にも記したが)シーア派の特徴として「殉教精神」が挙げられることがある。殉教攻撃自爆テロ)も元々はシーア派特有戦術(*13)だった。仮に米国傀儡と見なされるような政権が立つなら、かつてサッダーム・フセインが放逐された後のイラク殉教攻撃が頻発したことをご記憶の向きも多かろうが、おそらくそれより酷い事態が展開するだろう。

イランに「民主化」を求めるならば、粘り強い対話によって漸進的な改革を目指す他ないだろう。武力行使による強要は、かえって地域情勢の不安定化を助長する蓋然性が非常に高く、米欧イスラエルが「民主化」のために支払うコストは、想定よりも桁違いに高く付くのではなかろうか。

1:アケメネス朝紀元前550年。

2:高校世界史の範囲ではタバコボイコット運動(当時はガージャール朝)などが有名。これが20世紀初頭のイラン立憲革命に繋がっていく。

3:英米対立したためソ連邦への接近を試みたものの、モサッデク自身王政打倒までは考えておらず、イ-ソ間の溝は埋まらなかった。志半ばに終わったとはいえ現在でもなおイラン国民から敬愛されている人物である

4:妻がエジプト出身だったためだが、これ以降シャーはイラン帰国できなくなり、実質的亡命生活が始まる。途中で米国滞在していた際、イラン大学生たちはシャーの拘束と身柄引き渡しを米国要求し、これが「テヘラン大使館占拠事件」に繋がる。

5:宗教指導者ウラマー)といっても、イスラーム場合ファトワー(教令/宗教的見解)を下すことが重要職務であり、イスラーム法学を修めていることが必須要件となる。日本教育制度で言えば「法学士の取得が最低条件」のようなものか。なおシーア派では、ウラマーの中でも相応の学識・人望の持ち主がアーヤトッラーアヤトラ)と呼ばれ(スンナ派ムフティーに相当)、ファトワーを発出できるようになる。

6:第4代カリフアリーを初代イマームとし、その血筋を引く者が正統な指導であると奉ずる。特徴的なのはアリーや第3代イマームフサインの生涯から殉教を一つの理想像としていること。フサインに関しては「カルバラーの悲劇」が伝承されており、現在でもアーシューラー儀式が行われている。また、第12イマームの「お隠れ(ガイバ)」は今なお続いており、いずれ救世主として再臨する、とされている。「高野山では空海が今なお禅定を続けている」という信仰と似た面がある。

7:中華人民共和国では共産党トップ国家を率いる統治構造になっていることを踏まえると、理解やすいのではないか

8:改革派とされたモハンマド・ハータミー大統領の時期に対米関係改善せず、2005年大統領選では対米強硬派のマフムード・アフマディーネジャードが選出された例などを想起されたい。なお現職大統領のマスウード・ペゼシュキヤーンは、改革派とされる。

9:そもそもイランから見れば、「キュロス2世(=アケメネス朝建国者)によりバビロン捕囚を解かれ、エルサレム神殿を再建させてもらった大恩を忘れたのか」という話でもある。ネタニヤフが歴史断罪されるべきであることは間違いない。

10特に高速度ミサイル制御技術に関しては、現状だと世界最高度の水準だろう。

11パフラヴィー朝の元皇太子米国に在住しているものの、米国イラン断交したままなので、母国への影響力はほぼ無い人物である。それ以前に、今なおイランではパフラヴィー朝イメージが非常に悪いため、新体制指導者として歓迎されるとは少々考えにくい。

12パレスチナでは、2006年評議会選挙ハマース(対イスラエル強硬派)が単独過半数を得るも、米欧イスラエルは「選挙結果を黙殺する」という暴挙に出た。しかイラン人口は9000万人であり、さすがに黙殺するには大きすぎるだろう。

13:1983年ベイルート米海兵隊兵舎が爆破された事件は、イスラエルおよび米国レバノン内戦から撤退する契機となった。なお、パレスチナ住民の多くはスンナ派イスラームだが、抵抗運動指導者がレバノン追放されていた際にヒズブッラーシーア派)と接触して戦術を学び、殉教攻撃を行うようになった。これとは別の流れで、後にアル・カーイダスンナ派)も戦術として採用することになる。

Permalink |記事への反応(16) | 15:43

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2025-04-17

ジークアクス世界恵方巻はあるのだろうか

日本語日常的に使用されているコロニー

日本の文化も色濃く残っていても不思議ではない

であれば節分文化が生き残っている可能性もある

とすると困るのがスペースコロニーから見た「恵方」はどっち向き?」という話

一律で地球の方を向くようになるかも

そもそも現代恵方ってどうやって決まっている?ふむふむ、十干で決まると

そうえいば作中描写コロニー内に鳥居があるらしい

鳥居、すなわち神道 神道十干(由来の方角)の概念使用される?これは後で調べる

コロニー内に東西南北が設定されるかもしれない、その方向を向くというケースもありえる

円柱状の両端方向をそれぞれ南北定義とかありそうな話だ

何かの作中(notジークアクス、コロニーが登場するような全てのSF作品)でそういう話出ててもおかしくないな

そういえばコロニーとは関係ないが『天冥の標』のメニーメニーシープ世界コンパス東西南北概念って登場していたっけな、再読して探してみるか

あるいは、スペースコロニー世界では方角に依存する伝統行事はすぐ廃れる、これもありそう

恵方以外の方角依存行事ってなんかあるかと聞かれたら全く思いつかないけれど

初日の出とか……(それは方角依存というより太陽依存だろ)

結論を出していないが、別に結論を出す必要もない

疑問はそのまま疑問として保留する

終わりです

歯の被せ物が取れた……

歯医者の予約は来週月曜18時

今晩はマリオカートdirect

---

o3に質問

日本人集団宇宙スペースコロニー集団移民したときのことを考える。

環境の差により、維持できる伝統文化と維持できない伝統文化がある気がする、それを考えたい。

①:地球環境スペースコロニー環境の差をまず考える

②:日本の伝統行事リストアップする

③:①と②を照らし合わせてどれが維持できてどれが廃れるかを推測したい。

一つ目の質問の返答は省略

「方位」をどう見る?スペースコロニーには自然には発生しない概念のはず。

とすれば節分の一部の内容(恵方巻)が廃れる可能性がないか

あるいはスペースコロニー内でも方位という概念定義されるはず、と見るか?

## 主回答(要約)

- 例:回転軸を「天(北)」、外壁方向を「地(南)」、回転方向を「東西」など。

-モジュール設計避難経路、農業区画照射制御などで絶対に座標系が必要になる。

- 今年の恵方を「太陽方向から見て時計回り○°」のように規格化し、AR アプリが示す──といった実装が考えられる。

- 「方位がわかりにくいから」というより、**習俗の軽重・嗜好**が存続を左右する要因として大きい。

---

## 背景解説

### 1. 地球上の方位と恵方

### 2. スペースコロニーでの方位体系

コロニー構造要素 方位の決め方の一例文化転用可能
--- --- ---
回転軸(中心軸) 「北‐南」軸(天‐地)神棚寺社の“正面”基準
回転方向東西日常会話に残る可能性(例:E3 ブロック
定点窓(地球太陽 “艮(うしとら)※”など象意方位に対応恵方節供の参拝方向

※「艮」は東北東 22.5°。恵方の 1 つ。

### 3. 恵方巻の存続シナリオ

シナリオ 内容継続可否
--- --- ---
**公式方位規格化**コロニー建設時に「艮=地球指向窓」と定義カレンダーアプリ恵方配信 **維持しやすい**
**AR・XR依存型**スマートグラスが“今年の恵方こちら→”と矢印表示 **維持しやすいが技術依存**
**象徴置換型**恵方コミュニティ広場中央の祭壇を向く」と再設定 **変質しつつ生存**
**廃絶・別儀礼化**風習としては残るが方位要素は消滅 **廃れる可能性大**(やや弱い)

### 4. 文化軽重という現実要因

### 5. 結論の整理

1. **方位概念のものコロニー運用必須**なので、文化的に再定義できる。

2. **恵方巻が残るかどうかは住民文化選好次第**。方位を理由に消えるわけではないが、必須行事でもないため衰退リスクは中程度以上。

3. **存続を望むなら**:建設初期に「コロニー方位―干支方位対応表」を明確化し、教育カレンダーに組み込むことが鍵となる。

より依存度が高いイスラム教礼拝方向についてはどうだろうか。同様に検討したい。

これは現実世界で実運用例が既にある可能性もある。

## 主回答(要約)

-宇宙飛行士向けにすでに実務ガイドライン存在し、**「可能な限り Kaaba → Kaaba の地表投影点 → 地球中心 → 任意方向」の優先順位**が定められている。citeturn0search0turn0search3

---

## 背景解説

### 1  現行の「宇宙礼拝規定――ISS での実運用

- Qibla は (1) Kaaba 直接、(2) Kaaba の地表投影、(3) 地球、(4) どこでも――の順で努力義務を課す。citeturn0search0turn0search3

### 2 スペースコロニーでの Qibla 設定シナリオ

コロニー位置 視認性実装継続可否
-----------------------------------------
**地球軌道LEO)**地球全面が視野ISS と同じガイドラインリアルタイム Qiblaコンパス **容易**
**ラグランジュ点(L1/L2・L4/L5)**地球は一点光慣性姿勢+高精度星図ベクトル演算ARディスプレイ **容易**
**月面/月軌道**地球が常時見える(表側)地球中心=Qibla」方式が既に複数ファトワ容認。citeturn1search0 **容易**
**火星・深宇宙**地球は星状 航法コンピュータ三角測量し、「最善の見当」で可とする汎用ファトワあり。citeturn1search1 **中程度だが維持可能**

> **核心**:イスラム法は「*istiqbal al‑qibla bi‑maistataʿa*(可能な限りキブラを向く)」という原理を持つため、**技術的に到達不能な状況でも義務免除されず、代替措置が許容**される。

### 3 技術制度面の具体策

1. **Qiblaナビゲータ**

-姿勢センサー+時刻+軌道要素からリアルタイムで“矢印”をAR ゴーグル投影

2. **礼拝区画の常設**

-コロニー設計時に「Qibla 壁」を持つ多目的祈祷室を設定し、自動追尾床パネルで向きを補正

3. **宗教機関の共同ガイドライン**

- OIC(イスラム協力機構)や各国 Mufti機関が、**コロニー別標準暦・Qiblaテーブル**を発行。

4. **オフライン冗長**

-電子機器不調時のために、星表と簡易アナログチャートを備え、「地球視半径 X°以上→地球中心」などの判定フロー掲示

### 4  廃れる可能性の評価

---

### まとめ

宇宙から礼拝する時、礼拝姿勢はどのようなものになるだろうか。

地面に突っ伏す姿勢をとるので、礼拝方向が地面の下や上方の星空方向の場合はどうすればいいのだろう。

既に公式見解が存在する?あるいは礼拝スタイルの変遷などから推察できるだろうか。

### 主回答(要約)

1. 頭・上体だけで縮小ジェスチャーを行う、

2. それも出来なければ心中動作を“意想”する――と段階的に許容している。citeturn0search0turn0search1

- **地面と平行の“水平投影”に向く**のが地上と同等の実務。(地球でも Qibla はしばしば地下方向だが、水平に向く。)

- 床がない/人工 Gゼロなら、ハーネスや座席で体を固定し**ベクトルに体軸を合わせ、頭だけ屈伸**する案が既に承認済み。citeturn0search5turn0search9

---

## 詳細解説

シナリオ重力環境 キブラ方向が…公式推定姿勢
--------------------------------------------------
**① 人工 G 床あり(回転式船・惑星基地)** 1 G (下方向) 床下 0–90° ・床と水平の投影線を向き、通常の立‑屈‑跪‑スジュード。
・方向が真下でも可(地上と同じ扱い)。
天井側 0–90° ・やはり水平投影線を向く。
必要なら上体をわずかに仰ぐが必須ではない。
**② 微小 G・無重力慣性航行中)** ~0 G任意ハーネス等で体を固定し、**立つ⇢Rukūʿ⇢Sujūdを頭と膝の屈伸だけで表現**。
ISSファトワが「頭だけでOK」「意想のみでも可」と明記。citeturn0search0turn0search1
**③ 緊急・無設備** 0 G 判定不能 ・方向簡略→任意方向。
姿勢簡略→座位・頭部ジェスチャーまたは意想のみ。

### 1 既存ガイドラインの要点

1. **マレーシア JAKIM『Guidelines for Performing Ibadahat theISS』(2007)**

- *“If the astronautis unable to stand, hemaypray sitting; if unable to bow and prostrate, hemay indicatewith the head; ifstill unable, hemaypray withhisheart.”*citeturn0search9

2. **学際検討Harvard RPL 事例、2024)**

-無重力では “appropriate motionswith the head, or simply imagine” が許容される。citeturn0search0

3. **先例:サルタン・ビン・サルマン(1985)**

- 足をストラップで固定し、頭だけでスジュードを示したと回想。citeturn0search1

### 2  “地下向き”Qibla はすでに地上で経験済み

**水平面への射影**で礼拝するのが通例。

### 3 歴史的適応前例

時代・状況 簡略措置
----------------------
**預言者時代ラクダでの旅礼**行方向をキブラ代替、体を降ろさず頭で屈伸。
**海上航行中世)** 船首をキブラ近似、荒天時は座位祈礼。
**航空機内(現代)**座席で頭ジェスチャー公認フィクフ多数。
**ISS(2007–)**ハーネス固定+頭・目線ジェスチャー、または意想のみ。

> **結論的推論**:イスラム法は旅行・危急時の簡略(*rukhsah*)を豊富に認めてきた。

> 深宇宙は“長期旅行”に分類でき、**既存の縮小礼・目礼・心念礼がそのまま拡張適用**できる。

### 4  今後の公式見解の見通し

- 既にISS 用で整えた四段階原則(方向・時刻・姿勢)が **モジュール化されており、距離要素だけ更新すれば済む**。

---

## まとめ

1. **礼拝姿勢原則**は深宇宙でも不変だが、**「能力に応じた簡略化」**を前提に法学余地確立済み。

2. **床がある環境**では、キブラが床下/天井方向でも **水平投影を向いて通常フォーム**で祈れる。

3. **無重力環境**では、ハーネス固定+頭・上体の小さな動き、あるいは心中動作有効

4. したがって **遠宇宙・他恒星系でも礼拝姿勢面で維持可能**。現行ファトワ拡張で十分対応できると考えられる。

なるほどなあ、ありがとな、o3

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2022-11-30

筑波大学言論封殺し、言論の自由と学問の自由犠牲にしている。

東京都立大学宮台真司教授が何者かに襲われたという衝撃的な事件が起きた。言論暴力によって封じることは当然許されない。強い憤りを覚える。

さて、大学構内で大学教員が襲われたという事件で有名なもの中大事件、そして筑波大学の「悪魔の詩訳者殺人事件だろう。

サルマン・ラシュディの『悪魔の詩』に対してホメイニ師が反イスラーム的とし、関係者死刑を宣告するファトワーを発令し、日本語訳訳者であった筑波大学助教授が何者かに殺害されたという衝撃的な事件だ。最終的に迷宮入り犯人が捕まっていない。

ラシュディも近年アメリカで襲われたりといまだに尾を引いている事件である。なおインドムスリムとして生まれラシュディの『真夜中の子供たち』は最近岩波文庫入りして読みやすくなり、とても面白いので是非読んでみることをお勧めする。

中大事件個人的怨恨であるのに対し、本事件は明確な言論の自由、学問の自由への挑戦であるし、多くの人の印象に残っている事件だろう。

当然、学問の自由言論の自由を守るべき大学としては語り継いでいき、定期的なセレモニーなどを通して大学として言論の自由、学問の自由を再度確認すべきメモリアル事件である


……が、筑波大学は明確にこの事件無視している。

筑波大学歴史が浅い大学ブランド力の弱さを気にしているらしく、前身である東京高等師範学校東京教育大学権威を借りようといろいろと嘉納治五郎(師範学校教授)の銅像を建てたり、朝永振一郎顕彰したりしている。そんなに東京教育大学が素晴らしかったというなら潰すなよ。

それはともかく、その最たるもの筑波大学ギャラリーなのだが、ここには筑波大学の「悪魔の詩訳者殺人事件の展示・記述は一切ない。誰もが認める大学史、言論史上に残る大事であるにもかかわらずだ。

https://www.tsukuba.ac.jp/about/campus-gallery/

秋野豊博士というタジキスタン国連政務官として平和維持活動中に凶弾に倒れた先生の展示はある。

寡聞にしてこの秋野先生という方は存じ上げないが大事な方だったろうとは思うが、ニュースバリュー・事件重要性を考えればここに並んで悪魔の詩訳者殺害事件で倒れた五十嵐助教授の展示がないのはかなり解せない。

遺族側と仲悪いのか?とも考えられるが、近年出た記事では遺族側は事件の風化を気にされており、大学側の顕彰を拒むとは思えない。

では、何故筑波大学歴史からこんな重要事件が葬り去られているのか。その答えは、近年の大学(ひいては文科省)の方針にある。

筑波大学指定国立大学として、国から高い目標を掲げさせられている。その中で重要KPIとして設定されているのが留学生数だ。

留学元は大抵の大学がそうである通り、アジア圏が多い。中国韓国はもちろんだが、筑波大学中央アジアアラブ圏とのつながりも強く、学内でもイスラーム圏の留学生を観ることは多い。

これで答えが出ただろう。イスラームから留学生を受け入れ大学として数値目標を達成するためには、殺された五十嵐助教授は闇に葬られなければならないのだ。

本来であれば、大学として許されざるテロであることをイスラームから留学生にも理解してもらう努力をすべきだと思うのだが、その努力放棄大学言論の自由と学問の自由犠牲にして大学としての達成目標をとったということだ。

学生運動渦巻く東京教育大学を潰して、文科省肝いりで作ったトップダウン大学である以上、仕方ないかもしれない。だけれども、五十嵐助教授大学短期的な利益のため大学からも葬られていることに強い憤りを覚える。

Permalink |記事への反応(1) | 23:29

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2022-06-19

ブルカを着たムスリム女性AEDを使うべきか

髪を見せることすら禁忌なのに肌を露出させたら救命目的でも理解されなさそう

なんなら女性の方が身内から厳しい仕打ちを与えられることもありうる

特定宗教信者に輸血するか問題とも通じるけど、宗教的価値観による禁忌救命行為はどちらが優越するのだろう



(追記)

勘違いしてるブコメもあるようだけど自分必要であればもちろんAEDを使うつもり。

ただマイノリティのことを考慮する必要、というかデバッグ的に境界線上のケースを考えないのは不誠実だと思う。



有用コメントも多く感謝。詳しくは各コメントURLを調べてもらうとして簡単なまとめを。

ファトワー(イスラム法学者ムフティーが示す見解)により許されるようだ

スンニ派の多いUAEシーア派運営するseekerpathで許可するファトワーが示されている

https://www.tamimi.com/law-update-articles/an-impending-good-samaritan-law-in-the-uae-and-how-it-could-impact-the-sports-industry/

https://www.seekerspath.co.uk/question-bank/guidance-counsel/q-id0508-what-is-the-islamic-ruling-on-performing-cpr-to-save-a-non-mahrams-life/

スンニ派ファトワーでも許可しないものもある

https://www.islamweb.net/en/fatwa/99003/ruling-on-cpr-cardio-pulmonary-resuscitation

ファトワーは国や地域宗派を超えないのでムスリム全体に適用できないケースがある

UAEでの調査では男性回答者はCPR(心肺蘇生法)に反対、女性は賛成が多数。

善きサマリア人の法(生命に対する差し迫った深刻な危険対処への免責)は日本でも導入を検討すべきではないか

Permalink |記事への反応(14) | 10:19

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2022-01-13

anond:20220113151734

キリスト教における外典神学書、イスラム教におけるハディースファトワーが、すなわち仏教における経典なのであって、

しろ聖書コーランのような根本聖典が「無い」というのが仏教の特徴なんや

Permalink |記事への反応(0) | 16:08

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2019-10-28

anond:20191027235502

時代が進めば、というか、日本イスラム化が進めば嫌でもそうなるよな。

ホームグロウンウラマーヤクザハラールだとファトワーを布告し、同調したジハーディストとヤクザとのあいだで聖戦が勃発する日は近い。

Permalink |記事への反応(1) | 00:04

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2019-04-10

anond:20190410165305

当然ながらウラマー同士でファトワーが食い違うことはあるぞ。

Permalink |記事への反応(1) | 16:57

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2018-10-04

anond:20181004093242

例えば増田民って「聖書(or聖クルアーンorタルムードor...etc)にそう書いてあるから」とか

バチカンがそう言ったから(or高位のウラマーがそうファトワーを出したからor高位のレビが...etc)」みたいな論理根拠絶対に認めないよね

例えが両方論理でも根拠でもないただの権威主義ワロタ

Permalink |記事への反応(1) | 09:35

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例えば増田民って「聖書(or聖クルアーンorタルムードor...etc)にそう書いてあるから」とか「バチカンがそう言ったから(or高位のウラマーがそうファトワーを出したからor高位のレビが...etc)」みたいな論理根拠絶対に認めないよね

どういう論理根拠なら認めるのか初めに明記してもらわないと徒労に終わるので、あんまりやる気にならない。

Permalink |記事への反応(2) | 09:32

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2018-08-02

anond:20180801234458

元増田です。

開祖時代とは色々と違うから現代では千年以上前に作られた教えをそのまま適用できないよね」というのはクレバーな逃げ方ですね。

実際にほとんどのイスラム教徒はそんなだろうし、イスラム法学者もそれに合わせてファトワを出してるんだろうね。

でも俺は、

ムハンマド言葉はいかなる時代場所でも正しい神の言葉であり文字通りに実践しなければまかりならぬぅっ!」

という原理主義者に頑張って欲しい。

アメリカ児童婚重婚容認を求める裁判を起こして、それを批判するリベラル知識人が「無自覚差別感情」をうっかりお漏らしして滅茶苦茶に叩かれるのが見たい。

Permalink |記事への反応(0) | 00:01

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