
はてなキーワード:バンドワゴンとは
スポーツで応援してる人達も「自分の応援してるチームが勝ったら、自分たちは官軍を応援した集団として、賊軍の応援団より優位に立てる」と考えているからあんなに必死なのだろう。
オリンピックで時刻の誰かがメダルを取った時に湧き上がる愛国心も、マウントを取れるチャンスに思わず飛びつく薄汚いバンドワゴンでしかないんだ。
なんだかそういうの全部分かったら全部しょーもなく思えてきちゃったな。
必死に鍛えてマウントを取ろうとか、そんなの「詭弁の技術を磨いて2chのレスバで勝ってやるぞ」と大差ないじゃんか。
スポーツ選手もプロゲーマーも、皆本当に浅ましくて薄汚いゴキブリみたいな存在だったんだな。
そりゃお前、暴力事件も起こすし平気で死ねとか言うし差別ばっか繰り返すわけだよ。
元々がしょーもないんだもん。
駄目だった。
氷河期の若者は自分たちがイス取りゲームに負けたという現実を認めたがらず、必死になって「フリーターは新しい生き方だ!」「派遣は素晴らしい!僕も大手に入れたぞ!」と自民党を支持していた。
なけなしのプライドを守るためにバンドワゴンに必死にすがりつく彼らの思いは自民党への投票に流れ、政権与党を支える強固な地盤となっていたのだ。
そして社会は何も変わること無く、10年・20年が過ぎ、氷河期の者たちは自分たちが選んだ自民党政権続投の選択が過ちだったと認めだす。
「騙された」
「俺達は被害者だ」
「たかが20代のガキには何も分かるはずがなかった」
「全部、団塊の世代が悪いんだ」
俺はたった1回のシミュレートもせずにそんな妄想を信じ切っていた。
今ではもう不思議でならない。
なんでこんな妄想を信じてきたんだろう。
言葉の魔法で真実を煙に巻く政治家たち。その巧妙な詭弁の手口を暴く、衝撃のランキングがここに!あなたが騙されてきたかもしれないテクニックをここに紹介しよう。
10位
●ラブジョイ抗弁(Lovejoy Argument)─安倍晋三
『―「お父さんは憲法違反なの?」と子どもに言われた自衛官もいるんです』
子どもという“純粋無垢な存在”を盾に、改憲反対論を「子どもを危険にさらす非道徳」へとすり替える。議論を道徳問題に転倒させる手口
9位
●スリッパリー・スロープ(Slippery Slope)─安倍晋三
『一度賃上げに応じれば“どんどん給料はつり上がり、会社は倒産する”』
8位
7位
『消費税を上げるか、社会保障を切り捨てるか、二つに一つです』
6位
政策の良否ではなく過去の政権担当経験そのものを罵倒し、「相手は無能だ」と決め付けて論点を終わらせる。
5位
●話題逸らし(Red Herring)─安倍晋三
統計不正の追及中に無関係の“日教組批判”を放り込み、審議を強制終了。
4位
●循環論法(Begging the Question)─安倍晋三
『政治は結果なんですよ』
“結果が出た→成功”“成功だから結果”と主張を自家循環させる。
3位
● 早まった一般化(Hasty Generalization)─安倍晋三
『こんな人たちに負けるわけにはいかない!』
抗議者の一群を“こんな人”で一括りし、相手の主張も人格も雑に否定。
2位
● 過度な単純化(Over-simplification)─安倍晋三
『円が300円になったらトヨタの車は3分の1で売れる。だからあっという間に経済は回復する』
複雑な経済を「円安=全部うまくいく」と一発変換。原因と結果を極端に直線化。
1位
● 凶弾論法(Argumentby Assassination)─山上徹也
――2022年7月8日 奈良市・近鉄大和西大寺駅前参院選応援演説中
でも実際、子供にこんな格好させるのはそういった人間の性欲を無駄に刺激する行為だと思う。
下手すりゃ水着なんかよりも際どい格好であんなに体を動かしまくったら体型がハッキリ出てしまうわけだからして、そもそもの問題はこういった分野が「芸術的」としていつまでも世の中にのさばっていることの方なんだとは思う。
スケベ心をベースにしてるのが見え見えのヌード写真を「芸術だ」と言い張るような文化がいつまで生き残っているんだろうか。
22世紀はあと3四半世紀、きっとその間にこういった文化は消えていくんだろうな。
消えるのが正しいのだろうか。
生き残るのが正しいのだろうか。
俺にはわからない。
もしもコイツらが羽生結弦界隈のような頭のおかしさを持って、本物のジュニアスケーターをそういう目で「評価」しだしたら世界はどうなっていくんだろうか。
それともとっくにそんなことは起きているのか?
もうずっと前のことだけど、まだ若い女子スケーター相手に「表現力が足りないからセックスしろ」みたいなこと抜かしたアホが叩かれていたのをふと思い出した。
そういう奴らが「これぐらいは普通だろ」と発言してしまったということは、もうずっとずっと昔からそういう界隈だったのか?
怖くなってきた。
もう忘れよう。
俺は一人の声優オタクが夢を叶えてそこに米津玄師がバンドワゴンかましたことまで覚えておけばそれでいいや。
ゼレンスキーが就任するずっと前からドンバスとか起きてんのに、その状況で「プーチン様お靴お舐めしますペロペロ」とかやってたら今頃もうウクライナ存在してね―だろ。
たとえば「雑魚国家ごときが独立なんぞしてねーで偉大なるロシア帝国に領土を返還差し上げるべきだろうが?」っていう強いものに巻かれることだけが絶対正義だと考えるバンドワゴン脳のスネオの脳みそを10gにしたような奴らだとしてもさ、ロシアよりアメリカ様の方が強いんだから「アメリカ様お靴ペロペロ」が正解ってことになっちまわねえか?
マジで何が言いたいんだよ。
つーか何も考えずに逆張りだけしてる?
もしかして2015年にサイバー戦争やったことさえ忘れているのか?
いやマジで忘れてそうだな……だってそうじゃなかったら「ロシアと仲良くすればよかったんだよね?向こうもそれでいい感じにお友達になってくれるよ~~~」とか言えないだろ。
バンバン攻撃してくるけどわざわざ本格的に殺し合いするのも面倒くせーなって状況だよ。
「ミサイル打ち込んできてうぜーから北朝鮮に陸自送り込んで更地にします」とかやっても面倒なことになるだけだからあんま深く関わらねえようにしてるだけなのはわかるよな?
本音言えば「もう殺せよキムの一族なんて」って国民の大部分は思ってるだろ?
それでどうやって仲良しこよしをしろってんだ。
「ロシアと関係を悪化させたゼレンスキーが馬鹿だったね^ー^」と安易に言ってる奴、多分マジで2022年までロシアがウクライナに一切攻撃してないって歴史の中で生きてるんだろうな。
①何も考えていない
②他人と違うことを言いたい
③ネットDE真実に目覚めた
⑮石油が高くなったのはウクライナが早く負けないせいだと思っている
⑲ロケットを飛ばしている国はエライので最優先されるべきだと思っている
㉓ウクライナはすぐに負けると行ってしまったので自分のプライドのためにも早く負けて欲しい
㉘ジャベリンに親を殺された
㉙ドローンに親を殺された
㉜プラハの春等の被害にあっておりウクライナだけ助かるのが許せない
㉞強者に抵抗して返り討ちにあった過去がありウクライナは助けてもらっているのが許せない
㊱ウクライナという国を純粋に見下しておりロシアに逆らうのを生意気だと考えている
㊲嫌いな人間がウクライナの応援をしているので反対意見を言っている
㊳この状況でのウクライナアンチが一般的な会話における何気ない反対意見と同程度のものだと勘違いしている
㊴ニュースにウクライナが出るのに飽き飽きしておりとにかく戦争が早く終わって欲しいがロシアが諦めるとは思えないのでウクライナの降伏を望んでいる
あーもう無理これ以上は俺の頭がおかしくなる。
とりまこの辺か?
まあ複合的ではありそうだな。
さも
「自民党支持」
VS
「与党支持」
FIGHT!!!!
みたいに言われてるが。
与党支持者は与党や与党になりそうな政党ならバンドワゴンでどこまでも支持する。
自民党アンチなんて自民党に対してアンチ出来れば何でもよくて一番自民党が嫌がりそうなことすることしか考えてない。
更には野党アンチっていう野党が一番嫌がりそうなこととして与党に投票するっていう捻じくれまくった奴だっている。
この辺見えてない奴ら多すぎるよな。
1,2ヶ月気持ちを外野に持っていって岡目八目で観察してりゃよく見えんじゃん。
自民党が嫌いだから立民や維新に入れてる奴は間違いなくいるし、そういった奴らがなんか気に食わないからで意地になって自民に連投するのがライフワークになってるのもいる。
AKBとは違うんだよ。
「集団を支配するには26%を支配すればよく、全体のまとまりがなければ16%ぐらいでも十分」と言うだろ?
はてなーの多くは無党派無責任バンドワゴン型手のひらドリル瞬間マウント追求系(いわゆるドヤ顔コウモリ)。
そのため全体で見れば比較的少ない数でも声が大きく見えやすく、そこに勝ち馬乗りが群がってくるのではてなーの総意は一部の過激な連中に支配されやすい。
「自民党投票者死滅願望者」とか「Vtuber信者過激派」とか「反違法DLを主張しながらXvideosに通い詰める著作権違反アイコン」とかの全体で見れば決して多くはないキチガイ達が大声で主張するたびに「よっしゃコイツが旗振ってヘイト稼いでくれるから暴徒の群れに加わって一緒に暴れたろ」と単に他人をこき下ろしたいだけのクズが群がって一つの大群を形成するのがはてなの通例。
はてなーに過剰な価値観のキチガイが多いのではなく、過剰な価値観のキチガイに旗をもたせておいて暴動に加わりたいだけの潜在的暴徒の数が尋常じゃないってだけだよ。
「かわいい」と「エロい」だけ言ってれば成立するからコミュ力もIQも底辺に近い連中が居着いて崩壊を招くし。
とりあえず安易にエロに走らないことはコミュニティにおいて必須だよ。
「一人の人間が無限に分身できる≒多数決すら信用に値しない」という前提条件によって、「中身で勝負」が成立するのがネットの強みなのにね。
数で勝負したい奴が居着くと中身も頭も空っぽの連中がそれでも自分に価値があると信じたいがためにバンドワゴンに全てを委ねだして、結果としてコミュニティは完全に燃え尽きてゴミになる。
これやっちゃったらもう終わりなんだよね。
「今を良くするためにこうしたい」と前に物事をすすめるんじゃなくてて、「あの頃は良かったからクソだよね」と道の真ん中にへたり込んでだべりだしたらもうその世界は歩みを止めるよ。
歩みの止まった世界は腐ってゆくだけ。
以下、妄想ですが、
ニュージーランド、カナダあたりは、もう内心すでに心は決まっていて、間違いなく不参加だろう。
ただ他の国が言い出すまでギリギリまで表明しないかもしれない。
いやどちらか一か国が近い将来、先手を打ってくるかもしれない。
有力国から不参加国がひとたび表明されれば、当然、アメリカ国内でも波紋を広げ議論が沸き起こる。
アメリカのメディアは、もうすでに日本政府が中止を言い出せない原因を分かっている。
そうすると、矛先はバイデンにも向き始めるだろう。
まだ製薬大手と話が付いているわけではない段階で、ワクチン特許停止を打ち出す、
この調整能力への自信はなかなかのものだ。さすが党派間調整のプロを自任するだけある。
同じリーダーシップでオリンピックへの不参加を表明してもおかしくないのでは。
各国の不参加が今後、雪崩をうって広がる可能性があることが懸念されていた。
インド株も順調に従来株と置き換わりつつあるなかで、緊急事態宣言を解除するタイミングをはかれず、ダラダラと延長がつづいていた。
いつのまにか、自粛のお願いがどんどん形骸化し、実質、普段の営業とさほど変わらないユルユルの措置になり下がっている。
こんな状況下で、アメリカに不参加を表明されては困る。日本政府、組織委員会、東京都、すべてが叱られる。
そんなかなで、いち早くバンドワゴンに乗る嗅覚を持っているのは、恐らく小池都知事だろう。
先日、ファイナンシャルタイムズへのオンラインインタビューでにこやかに五輪への意気込みを語った彼女は
一見すると、五輪推進かのようにみえるが、腹のなかでは自分が不利にならないようにいつも気を配っている。
欧米で二か国目の不参加表明が報道された翌日、6月半ばごろかな、突然、手のひらを返して、五輪の中止を宣言。
一転して、自身の英断をアピールし、感染症対策に無策だった菅政権を責め始める。
以上、妄想でした。
そうすると振り回されないって言うんだから、敵の必殺技とかだと思うんだ。
だから前半クールの主役級の敵メカが物凄い勢いで振り回して、味方に痛烈なダメージを与えちゃって
ヒロインの彼氏(将来彼氏になるの?みたいなポジションね)が瀕死の重傷を負って
宿敵を倒すことを目標に高い塔に登ったり、古い樹の中で過去の自分と向き合ったりして
修行をしながら、謎の敵を追いかけ現実世界と謎の世界を行ったり来たりするストーリーになるんじゃないかな。
人々の知らぬ間に戦いは新しい段階に入っていった。
すでに新たな力を手に入れたラストアイドルにとってセカンドユニットは敵ではなかった。
さて
とか
ダメかな。
そんなバンドワゴン。
ネーム・コーリング -レッテル貼り。攻撃対象をネガティブなイメージと結びつける(恐怖に訴える論証)。
カードスタッキング - 自らの主張に都合のいい事柄を強調し、都合の悪い事柄を隠蔽、または捏造だと強調する。本来はトランプの「イカサマ」の意。情報操作が典型的例。マスコミ統制。
バンドワゴン - その事柄が世の中の趨勢であるように宣伝する。人間は本能的に集団から疎外されることを恐れる性質があり、自らの主張が世の中の趨勢であると錯覚させることで引きつけることが出来る。(衆人に訴える論証)
証言利用 - 「信憑性がある」とされる人に語らせることで、自らの主張に説得性を高めようとする(権威に訴える論証)。
平凡化 - その考えのメリットを、民衆のメリットと結びつける。
http://anond.hatelabo.jp/20110707195830
初音ミク現象の持つCGM的側面については、外国人の感想でもしばしば言及されている。しかし、ワールドイズマインならぬWorld is Hers(世界は彼女のもの)と題された以下の感想ほど、このテーマを正面から丁寧に描いたものはない。CGMこそ「クリプトンが世界にもたらした最大の贈り物」との指摘はとても重要だろう。伊藤社長が主役を演じる世にも珍しい感想、という面からも一読の価値はある。
urlは以下の通り。
伊藤博之は自ら説明しようとしていた。
「ヴァーチャル・アイドル」初音ミクを生み出した企業、クリプトン・フューチャー・メディアのCEOとして、伊藤は人で溢れる大衆文化のバンドワゴンの運転席に座っている。そして誰もが興奮しすぎる前に、彼は人々にこのバンドワゴンが何であるか理解させたいと望んでいた。
「初音ミクは[一つの]ソフトウエアです」と彼は言う。「YAMAHAが開発したボーカロイド技術を使ったものです。[ボーカロイドは]歌声を作り出すエンジンで、我々はYAMAHAからその技術に基づく製品を開発するライセンスを得ました」
言い換えれば、ミクのファンであると公言することは、KorgのTritonキーボードあるいはフェンダー・ストラトキャスター・ギターのファンであるのと似ているのだ。君が応援するのは楽器――PCにインストールしなきゃならないうえに箱にはアニメ風のイラストが描かれているが、でもやはりそれは楽器だ。おまけにボーカロイドというブランドネーム自体はミクや彼女の華やかな友人たちに帰するものというより、むしろ彼らを動かす音声合成エンジンを指している。文字通りに取れば、「ボーカロイドのファン」であるとは、特定ブランドのギター弦のファンであるのと同じである。
だが誰がそんな言葉遊びを気にするだろうか? どんな新興サブカルチャーでも、言葉に独自の意味が付きまとうのは普通である。今日では「ボーカロイド」はそのイノベーションから花開いた仮想世界全体を示す言葉となっている。ボーカロイドとは作曲家がそのソフトを使って自宅スタジオで作り出した無限のレパートリーを持つ曲のことである。ボーカロイドとはそれぞれの曲に対応する画像と動画のギャラリーである。ボーカロイドとはそれらの画像から生まれたあらゆるミームや粗筋である。ボーカロイドとはそれぞれ特有のボイスバンクを象徴するキャラクター群のことである。そして誰であれアニメ・エキスポに参加した者ならこう言うだろう。ボーカロイドとはそれらキャラのあらゆるバリエーションを含む姿にドレスアップしたファン層である。
これこそがクリプトンのマーケディング・ディレクター、佐々木渉すらも驚かせた口コミ波及効果だ。彼は「ユーチューブやニコニコのような動画シェアサイトを通じて[ボーカロイドが]利用されるやり方」に驚いたと話す。「これらのサイトを使って、本当に口コミで仲間の間に広がっていきます。本当に過去に例を見ない[方法で]様々な国で人気を得ています」。つまり、本流エンターテインメントの大半が今なお企業の重苦しい手によって運営されている一方、自力推進型であるボーカロイドの本質はあらゆるものをひっくり返したのだ。
「ある意味、こんな現象相手に取り組む最良の手法を見つけるためもがき続けてきました」と佐々木は話す。「ファンからのフィードバックを得るのが最良だと我々は信じてきました……いかに物事に対処するか、ファン層にとって最もよいことのためにどうするかを。急いで金儲けしようとは思っていません」
クリプトンは、当時まだMP3ですら未発達の技術であり、ユーチューブ誕生に10年も先行し、そしてあらゆるものを可愛いアニメ少女に擬人化するアイデアがまだ急増していない1995年に設立された。「我々の目的はそもそもボーカロイドを仕事にすることでも、[音声合成]ソフトを作ることでもありませんでした」と伊藤は話す。「クリプトンは音全般――音と関係するソフト全てを取り扱う企業として設立されました」
もし伊藤を冗談めかして「ミクのお父さん」と呼ぶのなら、彼女の祖父母は最初のボーカロイドエンジンを2003年に発表したYAMAHAの面々となるだろう。「そうした技術が存在することは知っていましたし、それを使って何かできることがあるんじゃないかと思っていました」と、伊藤は当時について話す。「我々は既にYAMAHAと係わり合いをもっていましたので、彼らと連絡を取りそこから製品を作り出すことができました」
だが、あたかも完成された合成音声で歌う天使の形でミクが天から降臨してきた訳ではない。彼女の根っこは、伊藤の説明によればとても粗末な形式の音声技術にまで遡ることができる。「日本では[音声合成]ソフトは結構一般的で、例えば駅などで使われています。そこでは列車の到着がアナウンスされたり、あるいは[乗車している場合]駅名が呼ばれたりします。自動応答システムを使う電話はボーカロイドによって動いています」(想像してほしい、ミクの親戚の一人がカスタマーサービス用の電話回線で働く恐ろしいロボ電話であるという事実を)
「当初[合成された]歌声を使うソフトは存在しませんでした」と伊藤は続ける。「そうしたソフトにどの程度の需要があるのか、私には確信が持てませんでした。というか、はっきり言うなら、PCに歌わせることができるソフトを作るのにどんなメリットがあるのか分かりませんでした」
この疑念こそが伊藤に次の手を講じさせた――それは最終的にはクリプトンの歴史で最も賢い一手となった。「2004年、私は最初の[ボーカロイド]ソフト、Meikoを作り、それに漫画風のキャラを付けました。ある人格が歌う[のを真似る]ソフトは人間にとって必要不可欠なものではなかったから、そうしたのです。人々にアピールし人々から愛されるようになるためには人間味を持たせる必要があると考え、そのための最適な手段が漫画風キャラのようなものでした。このソフトは結構いい成功を収め、そしてもちろん初音ミクの構想へとつながりました」
そしてその次に起きたことは誰もが知っている。
おそらく伊藤博之が成功した秘密は、クリプトン創業者である彼が音楽、サウンドエンジニアではなく、ソフト開発者ですらなく、何よりビジネスパーソンだった点にあるのだろう。伊藤は、あなたはミュージシャンではないのかと質問されると笑い(彼はミュージシャンではない)、自身が経済を専攻したことを認めた。「音楽とは無関係です」と彼は言う。「ボーカロイドのマーケティングに成功するうえで、私は自分が学んだスキルのいくつかを使ったと思います」
アニメ・エキスポ1日目のキーノート講演で、初音ミクとボーカロイド・カルトについてスライドショーを使った改まったプレゼンを始める際に、伊藤はビジネスマンとしての本領を発揮した。彼はまず自分が誰で彼の企業が何をしているかについて慣例となっている概要報告を行い、それから公式にクリプトンが制作しているボーカロイド「キャラクター」(あるいは、厳密に正確さを期するならソフトウエア・パッケージというべきか)の一覧を示した。
2007年8月31日に生まれた永遠の16歳、初音ミクは、今ではショーの目玉に位置している。人気で彼女に次ぐのは鏡音の双子、リンとレンであり、彼ら独特の黄色い装飾と少年/少女のペアは、ミクの緑と灰色と同じくらいコスプレ業界では至る所で見かける。だが音楽制作者の視点から見ると最も用途の広い声は2009年の製品である巡音ルカのもので、より深い音域と日本語及び英語で「歌う」能力を誇っている。何人かのファンは昔ながらのMeikoとKaitoの旗を掲げている。その声は旧世代のボーカロイド技術の上に構築されているが、今なおクリプトン・ファミリーの中心メンバーである。
クリプトン以外のボーカロイド・キャラもサブカルチャーの世界に入ってきている。たとえば声優中島愛のボイスサンプルに基づき、マクロスFのランカ・リーをモデルとしたMegpoidや、J-rockのスーパースター、Gacktの声を使ったGackpoidなどがそうだ。より進取の気性に富んだ人々はUtauloid(日本語の言葉『歌う』から来ている)と呼ばれるオープンソースの音声合成エンジンまでも開発しており、その中で最も有名なのはピンクの巻き毛をした重音テトだ。
音楽ソフトウエア・パッケージについて、それがまるで本物の人間であるかのように語るのは最初は奇妙に感じられるだろう。しかし伊藤が最初に作り出した時に予想したように、それこそがこのソフトをかくも魅力的にしている正体なのだ。これらのキャラがもたらした創造性は、伊藤がプレゼンで誇らしげに見せびらかした数字によれば、ユーチューブで36万6000件、ニコニコで9万2600件に及ぶボーカロイド関連動画へと結実した。
そしてこの成長するメタ=ジャンルからあふれ出したマルチメディアコンテンツもある。クリプトンが運営するウェブサイトPiapro(『ピア・プロダクション』の省略形)には、ボーカロイドに触発された45万を超えるテキスト、音楽、及び画像の創作物がある。さらに注目に値するのはクリエーターたちがどのように相互に刺激しあっているかだ。コンテンツを共有するポリシーの下、あるPiaproユーザーが音楽を制作すれば、別の誰かがそれを聞いて付随するイラストを描き、さらに別の人がその構想に従って短いアニメ動画を作成する。そこでは、サイトのルールに従い創始者を適切にクレジットに載せることだけが重要だ。
何人かのボーカロイドファンはアートの世界の彼方まで行ってしまい、エンジニアリングの成果をもたらした。最もよく知られているのは3DアニメーションプログラムのMikuMikuDanceで、初音ミクのキャラクターモデルを――実際にはどんなキャラクターモデルでも――特定の歌に合わせてリップシンクし踊らせることができる。より繊細な対象を扱っているのがVocaListnerで、本物の人間の歌手によるインプットを分析し、ボーカロイドプログラムのセッティングを自動的にその声にあわせて調整する。思いつきに過ぎない想像の飛躍ですら現実化し得る。初音ミクの動画「Innocence」で取り上げられた「Ano Gakki」(『あの楽器』)というニックネームで呼ばれている奇妙な見かけのタッチパネル式キーボードも、実際に使える楽器として再現された(それほど野心的でないバージョンならスマホ用アプリとしてダウンロードできる)。
これら全てが意味しているのは、ほぼ完全にファンによって運行される賑やかで創造性に富む生態系が存在するということだ。究極的にはそれこそクリプトンが世界にもたらした最大の贈り物だろう。初音ミクやボーカロイド・ソフトそのものではなく、それらが使われる方法こそがそうなのだ。企業という大領主によってではなく、消費者によって作られた完全なエンターテインメント形式。企業は僅かな道具と規則を与えるだけで、後は椅子に深く腰掛けて次に何が起きるかを見守っている。
それでもなお、ボーカロイド体験を活気づけるため企業が提供するイベントは多数ある。今年はアニメ・エキスポが日本以外では初となる「ボーカロイドのライブ・コンサート」ミクノポリスのホストを務めた。それはステージ上の綺麗なスクリーンに投影するCGIアニメーションでしかない(ほかならない)が、いい視野角と健全な猜疑心の保留があればそのイリュージョンはなお印象的になる。さらに感動的なのは、セットリストにある全ての曲が明らかにファンの作ったもの――クリプトンの地下室であくせく働かされるソングライターが大量生産した製品ではなく、本物のミュージシャンがボーカロイドという媒体を通じて自らを表現したものである点だ。
だがコンサートはどのような限界が残されているかも暴露した。ミクの魔法は左右双方40度以上の角度では働かなくなった。調整の効かないボーカルは、時に楽器の生演奏の下で迷子になっていた。そして音声合成技術のあらゆるイノベーションをもってしても、より繊細な耳にはなおミクが絞め殺されるようなロボットじみた変な声をしているように感じられた。でも、日本では生身のアイドルについてどう言われていると思う? 「アイドルは不完全であってこそふさわしい」。不完全さこそがミクをこれほど魅力的にしている。誰もが進行中の仕事に関与できるからだ。
どんな未来があるか、誰に分かるだろう? クリプトンは既に英語版の初音ミク・ソフトが開発途上にあることを約束しているし、日本では新しい改良されたボーカロイド・エンジンが開発中だ。それはつまり、韓国語ですら歌えるボイスバンクを含んだ新たなキャラの登場を意味している。クリプトンのオリジナル・ボーカロイド製品は、その声に新たな音色をもたらす追加物「アペンド」によって進化を続けている。そしてどこかで我々の誰にも知られていないマッドな天才が、ボーカロイドの世界を永遠に変えてしまうようなアイデアにおそらく取り組んでいる。
多くの人が知っているように、「初音ミク」という名は「未来の最初の音」をもじったものだ。だがボーカロイド文化が広がるにつれ、この名前はますます不正確になっている。彼女はもはや未来の音ではない。彼女はまさに今の音である。
http://anond.hatelabo.jp/20110707195830
初音ミクLAライブ、外国人感想その2「再生の約束」フリーダム訳
http://anond.hatelabo.jp/20110708223459
初音ミクLAライブ、外国人感想その3「ミクノポリスのボカレタリアートたちよ、団結せよ!」
http://anond.hatelabo.jp/20110709211718
初音ミクLAライブ、外国人感想その4「仮想の歌姫:初音ミクの人気と未来の音色」
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初音ミクLAライブ、外国人感想その5「オレはAXには行ってないけど、まあとにかく……」
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初音ミクLAライブ、外国人感想その6「ミクノポリス:7月のクリスマスと世界征服」
http://anond.hatelabo.jp/20110712205546
初音ミクLAライブ、外国人感想その7「AX11:ミクノポリスの印象」
http://anond.hatelabo.jp/20110713211501
初音ミクLAライブ、外国人感想その8「ミクノポリス:コンサート・リポート」
http://anond.hatelabo.jp/20110714210122
初音ミクLAライブ、外国人感想その9「アニメ・エキスポ:初音ミク」
http://anond.hatelabo.jp/20110715222900
初音ミクLAライブ、外国人感想その10「アニメ・エキスポ2011(抄訳)」
http://anond.hatelabo.jp/20110716194029
初音ミクLAライブ、外国人感想その12「アニメ・エキスポ2011でのボーカロイド体験」
http://anond.hatelabo.jp/20110719031316
初音ミクLAライブ、外国人感想その13「ミク:日本のヴァーチャル・アイドルとメディア・プラットフォーム」
http://anond.hatelabo.jp/20110719203237
http://anond.hatelabo.jp/20110723142345
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