
はてなキーワード:ドブロクとは
「令和ナイズされたプロゴルファー猿」と言えばそれまでだけど、王道で面白いわ。
絵柄が綺麗で見やすいのが嬉しい。
話作りやゴルフ要素も土台がしっかりしている。
「骨が太い」というのは本来こういう時に使う言葉なんじゃないだろうか。
あとキャラ造形もいいよね。
オッサンが鼻の下伸ばしながら応援したくなるいいキャラ作りだと思う。
昭和の漫画にあるような汚らしい野生児キャラよりもこういったキャラの方が読んでいて疲れないね。
言葉遣いも丁寧というか、全体に余計な悪意ややっかみがないのもいい。
ゴルフ漫画なんかは作者の薄汚れた品性から滲み出る下劣な嫉妬や蔑みが飛び交うものだがそれが嘘のようにない。
離島が舞台の作品にありがちな暴力的な言葉遣いなんかもなくて非常に穏やかだ。
凄く読みやすい。
洗練されている。
昔、ドヤ街のようなところで、半ホームレス生活をしていたことがある。
雨風しのぐのも一苦労だった。雨の時は大抵、橋の下の段ボールハウスでうずくまっていたもんだ。
ある台風のとき、俺がいつものように橋の下の段ボールのなかから空を睨んでいると、真っ赤な服の女が橋の下に飛び込んできた。
ほぼ、有り得ないことだ。
当時は今程治安は良くなかったし、そもそもドヤ街にああいうすっごく目立つ真紅の服に包まれた若い女なんていないものだった。
いつもの俺なら無視するところだったが、スケベ心が出たのかも知れない、段ボールに寝転がったまま声をかけた。
「そんな格好では、襲われっぞ」
赤いコートの女は、怪訝そうにこちらを眺めた。
俺は、アル中で震える手で、拾いたての75Lゴミ袋を差し出した。
と言った。
俺は曖昧に笑ったと思う。そのままひっくり返って寝てしまった。図星をつかれたのが恥ずかしかったのかも知れない。
空が晴れてから、目を覚ますと、女はとっくに消えていて、俺の枕元にドブロクがおいてあった。
あの女が置いていったのだろうと、当時は思った。
だが今は、あの女がドブロクを置いていったのでは無かったに違いないと考えを変えた。
当時は気づかなかったが、今にして思えば、あの赤いコートはWHOの螺旋監察官の赤コートだ。
人類の健康を守る螺旋監察官が、ドブロクなんて違法嗜好品を持っている筈が無い。