
はてなキーワード:タイムマシンとは
シーツのおしっこかけられてる部分がね、たまに同心円状に波立つんだよ。
おしっこの水分が染み込んでない部分のシーツは普通のシーツのままでだ。
それはまるで「おしっこの波紋」という情報が「シーツ」という情報を侵食しているかのようになる。
これはAIがどうやって情報を出力しているかを考察するとびきりの材料だ。
AI出力の仕組みは大雑把に言えば「必要な絵の具を一度全部パレットにぶちまけ、それを絵筆で引き伸ばす」」という感じだ。
3行で言えば
1 「この完成形に至りそうな作品群の情報によれば大体これぐらいの色がこの辺にあるっぽいな」と絵の具をぶちまける
2 「今度は細かい部分について全体のパターンを合成していくと、大体こんな感じになるな」とモザイクの解像度を上げるような感じで絵筆を走らせる
3 仕上がってきた絵に対してまた似たような要素がある絵の情報を組み合わせながら「最終的にこんな感じで仕上げるらしいな」と輪郭を整える
これを「シーツにおしっこしている絵を描いて」と頼むと、何が起こるか、まずありがちな情報としてシーツの白色成分多めに絵の具がぶちまけられていく。
なんとなくで「おしっこしてる絵は裸の絵が多いっぽくないか?」と気付いたAIが裸の女がシーツの上にいる形のモザイクを仕上げていく。
その過程で股間からおしっこが飛び出していくのだが、ここで「おしっこをしている絵って着弾地点に波紋を広げてることが多いよね」とAIが判断するとそこに波紋状の広がりが産まれる。
シーツの情報と波紋の情報が混ざり合い、気づけばおしっこの着弾地点に「波紋が広がっている」という状態と「シーツの白色」という情報の重なりが産まれる。
AIは途中から細部を整えるのに必死になるから、指が6本あることにも気づかず「ここまで来たらあとは仕上げだけだ」と作業をし、その結果として、シーツがまるで液体であるかのように波打った絵が誕生する。
最初はファジーな状態から自由気ままに動くが、細部が整っていくうちに「このパターンはこうやって仕上げるのだ」と細部への固執を始める。
これこそがAI出力がやる「堂々と混沌とした矛盾をさも本当っぽく出力してくる」の正体なんだな。
たとえば存在しない論文をいきなり思いついてくるのは、「なんかこういう時は論文を引用するのが多いよね」と「この条件にあった論文はこんなものだ」という情報が重なった所からの発想だ。
そこそこの確率で実在する論文を引っ張ってこれるのは「なんかこんな感じのこんなのでうーん」と考えたものが本当に最初から存在したからである。
つまる所「非実在であるかどうかを考慮する」という部分が抜け落ちているのがAIなわけである。
だから「おしっこが水辺に作り出す波紋の形で揺れ動く液状化したかの如きシーツ」が誕生するのだ。
つまり、ファジーの集合から始めて細部の集合を用いて仕上げるという流れこそがAI出力の基本なわけである。
厳密に言えば「情報の次元を上げたり下げたりしながら完成形に向かっていく」ということなのだが、日本人の9割は次元のことを「現実世界が3Dで漫画の世界が2Dでタイムマシンは4D」ぐらいの理解しかしてくれないだろうから説明はしない。混乱を招くだけだ。
でもいつのまにか定着して人気だよね
日本では江戸時代、秋田県玉川温泉が岩盤浴発祥と言われてるんだけど、定着したのは2000年代の初めから。
ブームの頂点は2006年で、その時は2000店舗くらいあったらしい
そこから衛生的によくないとかいう話が出てきてブームは終わったけど、でも定番化してるよね
その2000年代初頭に岩盤浴パラダイムシフトが起こったと思われる。
さあついたよ!
と思ったら、ここはジュラ紀!
いっけねぇ、時代を間違えちゃった!
早く戻らないと…って、タイムマシン壊れてる!
うわーんもう戻れないよぉ!!!
ゲルマニウムを敷き詰めて〜
マイナスイオンが出るのかな〜
スーパー銭湯に併設されがち〜
ああ〜気持ちいい〜
岩盤浴〜
(終わり)
戦争か終末の感じで辺りの家が無くなっていて、多分子どもが自分の家のあった場所に着いたとき冷蔵庫が残っていてその中に親だったからのメッセージ(と食料)が入っていたという内容。
読んだのは多分40年ぐらい前でなぜか今も断片的に覚えているんだけど詳細がわからない。
多分短編で絵柄ははっきり覚えていないが横からの視点で描かれていたような気がする。
みたいな内容でChatGPTに投げて聞いてみた結果
有力な候補
「タイムマシンの作り方」「ミッドナイト」「火の鳥未来編」などの中に、戦争後の子どもと親の残した痕跡という場面が散見されます。手塚は冷蔵庫や残骸を象徴的に使うことがあり、絵柄も緻密ではなく分かりやすい線。
『SF短編 <異色作>』シリーズの中には、戦争後や廃墟を舞台にしたものがあり、子どもが親の残したメッセージを読むエピソードが存在します。藤子Fはよく横から見た構図を使うので、記憶に合うかもしれません。
この二人も70〜80年代に終末短編を描いていますが、冷蔵庫に親のメッセージというのは少し異色。
回答を見て検索してみるとここで少し絵柄を思い出してきて、多分手塚治虫か藤子・F・不二雄っぽい気がするんだけど結局絞れず。
今でもはっきり覚えている。ちょうどこの時期で、夏休み中の出来事だった。
中学生の頃、未来から来たのだと突然そんなことを言う人が家にやってきた。
夏の午後、部屋の窓を開けて漫画を読んでいたら母に呼ばれて玄関へ行った。
そこに立っていたのは三十代くらいの男の人。スーツなのにどこか古臭い、だけど妙にきれいに手入れされた生地で、少なくとも近所の営業マンとは雰囲気が違った。
そう切り出された瞬間、私は漫画を閉じることも忘れて固まった。
未来?女優?主演?頭が混乱して言葉が出てこなかったけれど、彼は落ち着いた口調で説明を続けた。
「未来ではタイムマシンが当たり前にあって、僕たちは映画の撮影のためにこうして過去に来てるんだ。きみは主演女優で、今はその映画の主演女優である君の過去のシーンを撮っているところなんだよ」
主演女優。その言葉に、心臓が一気に跳ねた。子どもの頃から芸能界やテレビに憧れはあったけれど、田舎の学校でそんな夢を本気で口にするのは恥ずかしくて、ずっと隠していた。クラスで好きな芸能人の話題が出ても笑って流すだけで、自分がそっち側に行きたいなんて言えるはずもなかった。
だけど目の前の未来人は、当たり前のように私を主演女優と呼んだ。冗談なのか詐欺なのか、それとも本当に未来の人なのか、そんなことより胸が高鳴って仕方なかった。
結局私は彼の言葉を信じた。信じたい、という気持ちのほうが強かったのだと思う。
撮影と称されたものは、ごく普通のデジカメと三脚を使ったものだった。未来から来たならもっとハイテクじゃないの?といったことを聞くと、彼は笑って未来でも昔の画質が必要なシーンがあるんだと答えた。妙に説得力があって、私はそのまま納得した。
シナリオらしきものを見せられて、私が中学生役を演じる場面がいくつかあった。制服姿で廊下を歩いたり、ノートに文字を書いたり。そこまではまだよかった。だけど途中から少し違った。
部屋に置かれたコップに水を注いで、それをワインだと思って飲む。大人の女性を演じるつもりで見つめ合い、少し顔を近づける。それから服を脱いだ。
嫌だった。それでも演じきろうとした。だって未来の自分は主演女優になるんだから。いまここで逃げたら、その未来を裏切ることになると思ったから。
カメラのシャッター音が鳴るたびに、私は未来に一歩近づいているような気がした。
撮影が終わると、その男は「ありがとう。これでシーンはそろった。君は未来で大女優になる」と微笑んだ。
本当に私、女優になるんだ……。その夜は眠れずに、未来の自分の姿を想像して胸を躍らせた。
けれど、それから何年経っただろう。高校に進学し、大学に進み、普通に就職して、普通に暮らしている。
あの日のような未来人は二度と現れなかったし、オーディションも受けなければ演技の勉強もしていない。
気づけばもう、あのとき想像した未来の主演女優とはまったく別の人生を歩んでいる。
それでも私は、どこかでまだ待っている。未来の自分がスクリーンに映る瞬間を。
待っているのだ。
年号とか人物は暗記すれば試験の点数になるが、登場人物たちがどうやって移動してたのかが分からないとただの文字の羅列にしか見えない。
例えば江戸時代に東京から大阪まで行くのにどれくらい時間がかかったのか。
歩きなのか、車なのか、舟なのかで全然違うはずだがいまいち感覚が掴めない。
細かい日付や戦の勝ち負けばかりで、肝心な移動のリアリティがごっそり抜け落ちてる。
ヨーロッパからエルサレムまで巡礼に行くって話も、頭では分かるけど感覚では分からない。
どのルートで行ったのか、どこに泊まったのか、何日かかったのか。
季節や風まで関係してたって聞くのにそういう説明は全然出てこない。
今の地図アプリが電車や車のルートを出すみたいに昔の旅でも経路と日数を出してくれたら歴史の理解は一気に変わるはずだ。
暗記じゃなくて実感で歴史を掴めるようになる。
https://anond.hatelabo.jp/20250804171112
・ブクマカのコメントだけを集計している。増田のトラバは集計していない。ただし、元増田の挙げた10作だけは特別に集計に入れている。
・手作業なので多分、抜けや集計ミスがある。なお、この作業を行うにあたり、ChatGPT君がクソほどの役にも立たなかったという事実は、いくら強調してもしすぎるということはない。
・作品名が書かれていないもの(作者名だけのもの)はカウントしていない。国産小説はカウントしてしない。自分のおすすめを紹介しているわけではないと思われるコメントはカウントしていない。
・これ同じ小説だろ、と思われるもの( 「長いお別れ」と「ロング・グッバイ」みたいなもの)は勝手に統合して集計した。他にもこれとこれ同じ小説だよ、というものが混じっているかもしれないが、知らん。
三体
大聖堂 動物農場 フラニーとゾーイー プロジェクト・ヘイル・メアリー 星を継ぐもの マーダーボット・ダイアリー モモ
IT アメリカの鱒釣り アルジャーノンに花束を 火星の人 存在の耐えられない軽さ タタール人の砂漠 地下室の手記 長いお別れ ニューロマンサー 羊たちの沈黙 日の名残り 指輪物語 幼年期の終わり
異邦人 ウォーターシップダウンのうさぎたち 鏡の中の鏡 悲しみよこんにちは 華麗なるギャツビー 高慢と偏見 氷と炎の歌 シャドー81 城 水源 スローターハウス5 タイムマシン チャンピオンたちの朝食 月と六ペンス 伝奇集 夏への扉 二年間の休暇(十五少年漂流記)ハイ・フィデリティ ハリーポッターと賢者の石 緋色の研究 ファイト・クラブ 不思議の国のアリス ペスト ホワイト・ジャズ 見えない都市 モンテ・クリスト伯 リプレイ わたしを離さないで
24人のビリーミリガン 2666 82年生まれ、キム・ジヨン HHhH V Xの悲劇 Yの悲劇 愛を語るときに我々の語ること 青い湖水に黄色い筏 青い鳥 青犬の目 青白い炎 赤毛のアン 悪童日記 悪霊 あなたの人生の物語 アブサロム、アブサロム! アルケミスト アンドロイドは電気羊の夢を見るか? アンナ・カレーニナ 暗殺者グレイマン 石蹴り遊び 犬の力 荊の城 息吹 イワン・デニーソヴィチの一日 イングリッシュ・ペイシェント インビジブルモンスターズ ウィトゲンシュタインの愛人 ウォーターランド ウォッチャーズ 失われた時を求めて 歌の翼に ウは宇宙船のウ 海を飛ぶ夢 エーミールと探偵たち 越境 エミール エルマーと16匹の竜 エルマーのぼうけん エレンディラ エンジン・サマー 嘔吐 大鴉 オーエン詩集 おとなしい凶器 怪奇クラブ 外套 カエアンの聖衣 カササギ殺人事件 火星のタイムスリップ 風と共に去りぬ カチアートを追跡して カッコウはコンピュータに卵を産む かつては岸 カモメのジョナサン 狩りのとき 完全な真空 期待忘却 君のためなら千回でも キャッチ=22 吸血鬼カーミラ 吸血鬼ドラキュラ 巨匠とマルガリータ 供述によるとペレイラは… 恐怖の谷 キリンヤガ クライム・マシン クラッシュ 暗闇にひと突き 黒い時計の旅 黒の過程 刑務所のリタ・ヘイワース ゲイルズバーグの春を愛す 穢れしものに祝福を ケルベロス第五の首 拳闘士の休息 航路 荒野へ 香水ある人殺しの物語 コーラン 黒檀 ここではないどこかへ 古書の来歴 コンダクト・オブ・ザ・ゲーム さあ、気ちがいになりなさい 最後にして最初の人類 さかしま サバイバー 砂漠の惑星 寒い国から帰ってきたスパイ シークレット・ヒストリー シークレット・レース ジーヴズの事件簿 ジェイン・エア 地獄 死体 シッダールタ 死にゆくものへの祈り 死の鳥 死父 シャドウ・ダイバー 初秋 書写人バートルビー 少年が来る 少年時代 女王陛下のユリシーズ号 シルトの岸辺 審判 真紅の帆 聖書(新訳・旧約) スター・ピット スタンド・バイ・ミー ずっとお城で暮らしてる ストーン・シティ 砂の惑星DUNE すばらしい新世界 素晴らしいアメリカ野球 スラップスティック 清潔で明るい場所 西部戦線異状なし 千夜一夜物語 戦慄のシャドウファイア 前日島 善人はなかなかいない 禅とオートバイ修理技術 喪失 捜神記 族長の秋
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・国別だとアメリカ文学が多い……ように見える。
・SFが人気。
・ミステリは人気だが、ハードボイルドを挙げる人は少ない。複数票入っているのは「長いお別れ」と「ホワイト・ジャズ」くらいか?
・超メジャーな文学作品を挙げている人が少なかった。世界の十大小説とかサマセット・モームが選んだ世界十大小説なんかに挙げられている作品はほとんど名前が挙がらず。そんな中5票入ってる「カラマーゾフの兄弟」は改めてすごい小説なんだなと思える。
・作者名の照応はしていないし、やる気もないが、ぱっと見だとヴォネガット、ガルシア=マルケス、オーウェル、カズオ・イシグロ、アンディ・ウィアーあたりが多いような気がする。
町のはずれに、変な爺さんがいる。
そんな噂を聞いたのは、三日前の飲み会の帰りだった。
どうでもいい都市伝説の一つだと思っていたが、今日、偶然その男に会った。
あまりにも自然だった。公園のベンチに座っていた俺の隣に、何の前触れもなく座ってきたのだ。
「君、暇そうだな」
しわだらけの顔に似合わない快活な声でそう言った彼は、さも当たり前のように続けた。
──は?
当然ながら俺は信じなかった。だが爺さんは笑うでも怒るでもなく、淡々と「ついて来い」と言った。半分冗談、半分暇つぶしの気持ちで後を追った。
公園裏の林を抜けた先。小さな廃倉庫のような建物の地下に、それはあった。
半球型のカプセル。中には奇妙な盤面の装置が並び、壁には時計のようなバンドが何本も吊るされていた。
「これが……?」
「1972年式。改良に改良を重ねて、ようやく安定した。目的の年代にピンポイントで飛ばせる。時間滞在は一時間まで。戻りの座標は時計型の装置で指示される。残り時間もそこに表示される」
信じる信じないを超えて、俺は口車と共に乗せられた。
起動の音がした次の瞬間、視界が一瞬白くなる。
気がつくと、そこはまるで古い映画の中にいるような世界だった。
昭和。その空気が、匂いで、服装で、街並みで、直感で分かった。
時計を見れば、滞在残り時間は「59:32」と表示されていた。
俺はしばらく街を歩いた。何もかもがのんびりしていて、現在とはまるで違うリズムだった。
通りを一人で歩く少女。長い黒髪と白いワンピースが、やけに眩しかった。
なぜか心がざわついた。
その時、俺は思ってしまった。
どうせもうすぐ現代に戻るんだ。何をしたって捕まるわけじゃない。
俺は少女に駆け寄ると腕を掴み、木陰に連れ込んだ。
驚き、嫌がる少女を無理やり犯した。
罪悪感はなかったわけではない。だが、ほとんど夢の中にいるような心地だった。
そう信じていた。
駅のアナウンスはすべて女性の声、政治家のポスターも、警察官も、ほとんどが女性だった。
ニュースではこう報じていた。
「内閣総理大臣・白石美奈子首相、本日性犯罪抑制法の改正案を可決」
目の前が真っ白になった。
白石美奈子と呼ばれる女性。その顔は、あのときの少女の面影をはっきりと残していた。
後ろから声がした瞬間、視界が揺れた。
気がつくと俺は拘束され、裁判にかけられていた。
証拠も記録もなかったはずなのに、現首相は俺を一目で認識し、こう叫んだ。
「奴です……あの日、私を汚した男です……!」
狂っていた。全てが。
俺は身体を女に変えられた。抗いようがなかったのだ。
だがここに留まっていれば次には死刑が執行されるかもしれない。
それは嫌だ。死にたくない。俺は命からがら脱走するとあの爺さんを探し出した。
じいさんは公園にいた。あの時と同じベンチ。
彼は俺を見ると慌てるわけでもなく、また言った。
「ついて来い」
あのとき見た目とまるで変ってない。まるでここだけ変化を免れたように。
この世界に留まり続ければ俺は殺される。だから過去へ逃げよう。
俺はじいさんに事情をすべて話した。
じいさんは納得し、戻ってこれなくすることも出来るといった。
俺はお願いすることにした。じいさんは頷き、ただ「頑張れよ」と俺に言った。
カプセルの中に入り、ここ数日間を振り返った。どうしてこんなことになってしまったのか?
起動の音がした次の瞬間、視界が一瞬白くなる。
気がつくと、俺は見知らに場所に立っていた。
俺はこの時代で新たに女として生きることを選んだ。
生活は苦しかったが、周りに助けられることもあってなんとか暮らすことが出来た。
赤子はすくすくと育ち、大病も患うこともなく、俺たちは幸せだった。
瞳の色、まぶたの形、声の高さ……どこかで見覚えのある少女だった。
自分がかつて襲った少女が、いまここで自分の娘として産まれている。
だが一つだけ確信した。
少女があれを経験しなければ、復讐に燃えて政界に入り、女尊男卑の社会を作り、そして自分を捕らえることもなかった。
そしてその鎖の中心にいたのは──他でもない、俺自身だった。
だが、生まれなければ俺はこの子を腕に抱くこともできなかった。
俺は泣いた。激しく泣いた。
悔しくてではない。哀しくてでもない。
蝶の羽ばたきが嵐を生むのだとしたら、あの日の俺の行為は、このすべての連鎖を生んだ、最初の風だったのだ。
あと数年後、私は娘を一人で外出させるだろう。
彼女がどれほど傷つくことになるのかを知っていながらも。
それでも私は彼女を行かせるだろう。
わたしは「方舟」の室内を設計する部門にいる平社員。自動車や宇宙船などと比べるとタイムマシンの中は殺風景だが、それでも室内の設計は専門の部門が必要なのである。
1年ほど前に課で1人欠員状態になっていたのだが、補充がないために仕事量が増えたメンバーが鬱病で休んでしまって2人欠員になっていた。たかだか10年のサラリーマン歴で偉そうなことは言えないが、一般的に「人が足りない」というと、ほとんどの場合は実務をこなせる人が不足していることを指すはずだ。「管理職が足りないせいでみんな好き勝手に仕事をしたり仕事をしなかったりするのでまったくビジネスにならない!早く管理職を~!」と悲鳴をあげる現場がございましたらご教示いただければ大変助かります。
2人欠員だとさすがにまずいと思ったのか、1人だけ中途入社の人がやってきて、1人程度の欠員は平時であると人財部が認識していることを理解したが、それでも少しは楽になると思った。
トレーナーとしてわたしが任命され、初日に顔合わせをした。若い人が来るのかなと思ったら、わたしより10歳くらいは歳上に見えた。そして苗字持ちだった。良家の出身だろうけれども、本人いわく、とくに鈴木などの苗字の場合は、いいところでなくてもつく場合があるとのことだった。むかし苗字を廃止したとき、戸籍上の記載が同姓同名で郵便番号も同じ場合、電話番号がいちばん若い者の苗字のみが削除されたらしい。名字が消されなかった人たちも、育ちがよく見えていいからと削除依頼は出さず、そのまま代々名乗り続けているという事例が少なからずあるらしい。たしかに彼の苗字は、かつてランキング1位だった「鈴木」なので、削除しきれなかったというのは信憑性がなくはない。
最初にいまの方舟の仕事がどんなものか説明しようとしたのだが、先に、「わたしは前職で自動車の室内の設計部門で10人ほどを束ねておりました。方舟の室内は自動車と比べるとかなり狭いですが、その構造から疑ってかかりたいと思います」などと不穏な意気込みを開陳された。人の話を聞かないタイプなのだなと理解した。
抱負と現業の乖離についてはおいおい弊社の業務を理解していただくとして、「束ね」るのは勘弁してほしい。管理職であったことをアピールするにしても、せめて「リーディングをしておりました」などと言えばいいのに、支配欲を漂わせてくるのが怖い。これからはゆめゆめ「束ね」ることなかれと思ったが、その期待も虚しく、早々に課長とメンバーの間に立ち、係長のようなポジションでメンバーに指示をするようになったのだった。
数年後の方舟はどうなるかわからないが、今の民生用の方舟は航続時間を伸ばすことが第一で、今なら20年遡るのがせいぜい。街の人の服装が少し古い気がする程度の差しか感じられず、富裕層の興味本位の買い物にすぎない。数回乗って飽きられた方舟がネットオークションで売られていることはご存知の通り。念のため言っておくとメンテナンスが不十分なまま乗ると元の時代に帰ってこられない。中古で買うにしても正規販売店で買わないと文字通り命がけになるので検討中の方は気をつけてほしい。それはともかく、たとえば100年遡れるとしたら、1990年まで行け、つまり日本がまだ経済大国だったころを体感できる。海外旅行に行くよりも魅力を感じてくれる人も増えるだろう。コックピットを狭くしてでも航続時間を伸ばしたいのだが、鈴木さんは自動車の室内設計の経験しかない。課長から、部の事業計画書が送られてきて、次年度に舟は2タイプ作りますと書き添えてあったが、すかさず鈴木さんが、「承知しました! >みなさん 他社と差別化できるようなラグジュアリーな舟を作っていきましょう」と返事を寄越してきた。
鈴木さんは案の定、課長からアサインされた要件作成のタスクに、どこかの自動車の内装の写真を貼りつけて、「ゆったりしたイメージで」とだけ書き、それを要件として若手社員に「よろしく」と送ったのだった。
そもそも課長は、席数を増やして一便あたりの利益が増えるようにしたいと言っていたのだったが、ゆったりしていたらどこの航空会社にも採用してもらえないかもしれない。
空気を読んだ若手社員が、開発部門と調整して、概念実証もひとりで行い、航行装置ギリギリまで内装に使えるようにし、ゆったりしつつ、席数も従来より増やすことができた。それでも元の案から1平方メートル増えた程度でしかなく、鈴木さんにとってラグジュアリーとはいえず不満のようだったが、わずかなスペースを確保するのに若手社員に勝手に指示を出して2人/月を使ったのである。そして、わずかに増えた隅のスペースにゴミ箱を設置させた。乗船している時間はたかだか30分。常にベルト着用で飲食禁止で鼻紙くらいしかゴミは出ないので実質的には使い道はない。あったらあったで搭乗するごとに爆発物などが仕掛けられていないか確認せねばならず、運用のタスクも増える。
鈴木さんは「入社したばかりなのでこの程度しかできなくて申し訳ありません」と課長に言っていた。謙遜のつもりで言ったようだが課長からはありがとうございますの一言しかなかった。真意はわからないが、わたしが支払いのミスをリカバリーして取引先に2ヶ月遅れで入金する処理を終えたことを報告したときの「ありがとうございます」と同じトーンに聞こえた。すでに鈴木さんが来たあとの4半期で課のメンバーの残業時間は有意といえるほどに増えていて、職場診断の結果も大きく下がっていた。欠員2人の状態でもともと低かったが、1人増えたのに職場診断の結果が悪くなっているので課長も頭を抱えていたに違いない。
鈴木さん、どこかに行ってくれないかな、寄せ書きくらいはしてあげるよと思っていたら、あっけない幕切れがやってきた。
報道用に先行リリースされた方舟で重大事故が起きてしまったのである。例の拡張して作ったゴミ箱が原因だった。客席は無人だったので被害者はいなかったが、ゴミ箱が振動で外れて座席に突き刺さったのである。発表から3ヶ月後に出荷開始の予定だったが、事故が報道されてしまって、しばらく延期となった。鈴木さんはナントカ支援室みたいなところに異動になって、しばらくすると社員検索にも出てこなくなった。
ゴミ箱は撤去され、重量が変わると運行許可を再取得したりして面倒なので、代わりに金属製の神棚がボルトで厳重に固定することにした。神頼みのためにスペースを取ることについて、海外から驚きの声があったと聞くが、真相はお話しした通りである。
みなさんも不思議な神棚のある乗り物を見たときは、「ああ、実務ができる人に来てほしかったのに命令する人が来ちゃったのか」と思って憐れんでくれたらうれしい。
ワイドスクランブルで流れたある言葉が漫画のタイトルで作品紹介で前後にどういう言葉が挟まれて使わているのか気になって覚えておこうとしていたが検索する前に忘れちゃってずっとそればっか気にしてるって程度には何も思ってないよー。
1つは危機的状況ね。それなりに堅い表現なのに40件とか意外に多くヒットしてびっくりした。
逆に「熱気に包まれ」が作品紹介に使われてる漫画がアダルトマンガ一件だけってのもびっくり。
忘れた言葉に限って意外な発見ができてかつ自分が今まで読んだ漫画の面白さの最高値を更新するものだったらって思ってたらほんとうにタイムマシンがほしいってぐらいやきもきしてどうしようもないうー。
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高瀬邦久(たかせ・くにひさ)は、生涯をタイムマシンの開発に費やした。
大学時代、恩師の講義で語られた”時間軸の可逆性”に魅せられたのが始まりだった。
理論を積み上げ、実験を重ね、資金を得るために幾度となく職を変え、食費を削った。
気づけば60を越えていた。親は他界し、友人は疎遠に。恋人は一度もできなかった。
だが、彼には確信があった。
もしそれが成功すれば、自らの成功が実証される。人生の全てが意味を持つのだと。
けれど——タイムマシンが完成することはなかった。
79歳の冬。研究室の古い窓から差し込む午後の光の中で、邦久は気づいた。
仮に、タイムマシンを作ることに成功したのであれば、未来から自分が会いに来るのではないかと。
その夜、邦久は長く封をしていた引き出しから、古びた拳銃を取り出した。
買ったのは30年前。自分を止めるためではなく、研究を盗もうとした男から身を守るためだったが、一度も使われなかった。
手は震えていた。寒さのせいではない。
「失敗だったな」
引き金に指をかけたときだった。
背後で、ガタッという棚が揺れる音がした。
——誰かがいる?
濃紺のコートを着て、どこか見覚えのある目をしていた。
「……誰だ、お前は」
少年は頷いた。
「呼ばれた気がしたんです。あなたが、最後の選択をしようとしていたから」
邦久は銃を下ろした。夢か幻か分からぬまま、ただ黙って椅子に腰を下ろす。
少年は壁際のテーブルに歩み寄り、一枚の紙を見つめた。そこには邦久がかつて書きかけて放置した「時間跳躍における自己観測理論」の草稿があった。
「……未来で?」
少年はニッと笑った。
「あなたが作ったタイムマシン、たしかに完成しなかった。でも、あなたの理論は、ある女性が読み継いで、やがて世界を変えるタイム通信技術につながった。あなたの仕事は意味があったんだ」
邦久は言葉を失った。
「でも……お前は俺じゃないのか?」
「あなたに憧れて科学者になった、遠い未来の誰か。たぶん、あなたの“遺伝子”も、“名誉”も継いでない。ただ……“熱”だけを、受け取った人間です」
気づけば、少年の姿は薄れていくようだった。
まるで、朝の霧がゆっくり晴れていくように。
目が覚めたとき、朝だった。
拳銃は棚の上に戻っていた。夢かもしれない。しかし——机の上の一枚の紙が、いつの間にか整理され、隅にこう書かれていた。
邦久はその言葉を、誰のものとも知れぬまま、そっと胸にしまった。
その日から、彼は遺稿の整理を始めた。
父親と名乗る、血縁的にも父親な人が受け付けられない、ということを延々と書きなぐりたいだけの話である。
身バレ上等というより、ネットを見ない父親の目にも止まってくれないかという気持ちで書く。しかしながら、父は自分のこととは気づかないだろう。覚えているはずがないからである。
さて、起こりとしては小学時代、両親の不仲により別居が始まったことだった。
父親が会社の寮に移ることにより、私と父親との生活は終わったのである。
しかしながら、小学生卒業までは年に数回食事をしたりバーベキューなどのイベントもあった。まだ私の中で父は父であった。
そのころには父親は不景気の影響で失職しており、いわゆる「マイホーム」も手放すことになったため、賃貸へ引っ越すこととなった。
養育費はしばらくは払われていたが、何年かして止まった。
後から父に聞くと養育費=家賃分として取り決めをしていたらしい。しかし、家賃は父が払える金額を超えており「母親が引っ越すという約束を守らなかったから止めた。この金額までしか払えないと最初から言っていた。約束を守らなかった母親が悪い」という理由だったそう。
今になって思えば(全額はそのとおり約束破りが悪いが、父親の言い値は払えたよね?)と思えてしまう。
まだこの話を聞いた頃にも父は父だったように思う。が、後にこの辺りで母が借金をしていたと聞き、父親へ数年越しに落胆した。
(養育費を払っていない状態で年一回程度の食事に行き父親然として振る舞っていたと思うと、今更ながら苛立ちを感じる)
二十歳前後でこの父という『人』は人としてやばいのかもしれない、と気づき始める。
この親族のことがあり、いままでになく頻繁に連絡を取り合っていたが、当時も、そして十年をすぎた今でも許せない言動を直に浴びて心が折れた。父は私を傷つけた自覚も当時なく、今になればここで起こったやり取りすら覚えていないに違いない。
しかし、私にはここが分岐点だった。ここから私は父を父として見れなくなった。
父とは、親とは子を守ってくれるものなのだとそういった幻想がかき消えてしまったのだ。
(追記)雑に心のうちを書き殴った文章を全て読んでもらえるとは思わず省いてしまったが、当時言われた言葉は一字一句覚えている。
ただの親族、とは思わないほどに慕っていた父方の親戚だった(父の兄弟である。父親も慕っていた)。末期癌で投薬治療もしていたが、芳しくなくいつ急変してもおかしくないと言われていた。そのころに、居酒屋で酒の入った父に言われたのだ。
「お前なんてちっとも悲しくない。俺が一番悲しい」
「お前が泣いたって何にも変わらない」
今思い出しても私にとっては忌々しく吐き気すら覚える言葉だ。書きながら思い出して泣いている。
帰り道では「〇〇〜(私の名前)」と何を思ったのか(想像はできそうだが想像にも言葉にもしたくない)といいながら抱きしめてきたことも覚えている。殺意が沸いてしまうことは許して欲しい。
他人からみれば大したことがないかもしれないと思い、省いてしまった。だが、私には、どうしても許せないのだ。
どうでもいいが、私の前にその親族の配偶者にも同じことを言い、殴り合いの喧嘩から警察沙汰まで起こしている。そういう父親なのだ。
少し回想するが、父は優しい『父親』だったと思う。
おそらく『子を守るために身を挺する』タイプだったと思う。父親として大変に優しかった。
しかしそれは父が優しくしたい故の優しさであり、『他者を慮る優しさ』ではないのだ。
「私はこういう事をしたい。これはしないでほしい」と伝えたところで「自分がしたいと思っている」からしているのである。指摘したところでそうか、と笑って嫌な顔をするのだ。拗ねているのだ。折角やってやったのに、だ。
そして「じゃあ、もう何もしない」という言葉が出てくる、そういうタイプの、優しさだったのだ。
話を戻そう。
私の心が折れてから、十年ほどは正月の挨拶のみになった。それもしばらくはしていなかった。それほどに私は父を拒絶していた。それほどの父の発言でもあった。
ようやく食事をするようになったのも、「まぁ、この人はいたしかたない『人』なのだ」と区切りがつき始めたのは三十に差し掛かったころである。
「人はお酒を飲んじゃうと脳が萎縮しちゃうんだって、お父さんもそうなんだと思う。なので最近飲んでいない」と、さも偉いだろうと言うふうにその頃に言ったことを覚えている。
不惑などとうに超え、還暦に差し迫ろうとしている頃合いの大人が言うのである。へぇ、という言葉以外には出てこなかった。もっと早く気づいて欲しかったが、父の人として不味い部分は飲酒だけでもないことにも気づいて欲しかった。
今年、正月の連絡はしなかった。
なんだか面倒になってしまったのだ。
とても気を使うのだ。怒らせないように、不機嫌にならないように、拗ねないように、といまだに気を使うのだ。
だからかしらないが、父親から先日「来月家に遊びに行きたいのだけど」と連絡が入っていた。
普段使わないアプリであり、通知センターでたまたま目に入ったような状態だった。むしろよく見たな、と思う。
すでに二ヶ月ほど経過しているが既読はつけていない。
あの人がうちに遊びにくる思考ができること自体が無理!!!!!!!となってしまったようだ。
どうしてうちに来れると思えるのか、どうしてそこまで距離が詰められていると思えるのか。
私との確執も溝も全くもって埋まっていないのである。広がっていないだけだ。年一回の兄弟込みの食事で元の親子関係に戻れたと思っているのだろうか?二十数年前に?そんなタイムマシンなことはない。
私の心が狭いのだろうか、と思い悩むこともありはするが肉親だからこそ許せない思いというものはあるのだ。
父親なのだからそこまで拒否しなくてもいいのでは、とも考えたが、一緒に暮らさなくない時間の方が長く、おそらく社会人となり長らく働いている会社の上司との方が通算の会話時間は長い。関係性としては薄々の薄である。
血は水より濃いというが、混ぜれば薄まるし、排水溝にだって流れてなくなってしまうのだ。
この無理、という気持ちをどうにかこうにか吐き出したく、匿名ダイアリーに書いた次第だ。
万が一にも書いたら気持ちが落ち着くか、とも考えたがそんなことはなく、書けば書くほど過去の思い出に苛立っている。
このまま関係性が途切れてくれたらと思う。