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2025-12-08

映画ブラックニングを見た

黒人差別問題に切り込む傑作ポリティカルコレクトネスデスゲーム映画だと思うんだけど。82点。

 

解放記念日大学時代同級生黒人集団山中キャビンに集まると突然デスゲームが始まって~という1000回見たお話

ホラー映画黒人が登場してもすぐ死にがち問題を取り扱っており、タイトルバック最初ゲーム質問は「黒人最後まで生き残るホラー映画を答えろ」で正解できずに悲劇が始まってしまうところからもそれはあきらか。

 

デスゲームものから当然、仕掛け人 a.k.a犯人がいるんだけどこいつかなぁという人物犯人です。しか犯人当てに製作者は重きを置いていないのはすぐにわかる。作中でなぜかめちゃくちゃ「androidスマホを使っていること」を強調する人物が登場しそいつが「androidの充電器ない?」とペンションで聞くと「androidなんか使っている人いるわけない」というめちゃくちゃなこと言い出す展開があるんだけど、これって「apple広告戦略iPhone使っているのは善人にしなければならないらしい」という昨今めちゃくちゃ流行ってる映画業界あるあるをぶち込んだギャグなんだよね。なのでもう最初からそいつ犯人ですよと作品は示してくれてる。

こんな感じで自虐的でもあり、社会風刺的でもあるある意味ではめちゃくちゃ真面目な映画なんだけどそれを全編コメディとして描かれているのがすごい。ある意味で言えば黒人スタンダップコメディ映画化したみたいな作品。身内ごとだからってめちゃくちゃやりすぎだろとめちゃくちゃバツの悪い思いをしながら爆笑してしまった。

例えばペンションにつくとキングアリソンに対して「おい、お前の肖像が飾ってあるぞ」と話を振る、視線の先にはシマウマ写真が。アリソン黒人白人ハーフって設定なのね。笑えんって!しかアリソンキングに対して「貴方彼女のじゃない?」と回答する、キング白人女性と付き合ってるのね。笑えんって!

その後もラッパーチップスを買い集めるデブフラッパー女性とか、めちゃくちゃ甘いジュースを作った人に対して「糖尿病黒人病気からって~」って言うとか、すぐにヤクをやりだすとか、クローバーを切るよな黒人ならとか、とにかく彼らは常に「そりゃ黒人的だ」「黒人的じゃないね」と延々と黒人ジョークを言い合っていて、このへんテンポもいいし会話の内容も興味深くて楽しい

 

そしてデスゲームが始まると黒人蘊蓄が延々と繰り返される。フレンズに登場した黒人俳優とかNAS楽曲についてとか黒人国歌の2番を歌えとか。黒人国歌の2番のネタなんだけどシンプル黒人はみんな「適当に歌ってた」「知らないよそんなの」と答えるのに対して白人とのハーフアリソンけがちゃんと歌えるところも皮肉が効いてる。

そして最終問題として「もっとも黒い者を差し出せ」という生贄問題となり、これまで黒人ジョーク自分の黒さを競っていた彼らはいかに自分が「黒人らしくないか」を競い始める。アフリカ人からお前だろ、いや俺はゲイから黒人らしくない(めちゃくちゃ言いよる)、私は親が白人から違う、白人女性と付き合ってる云々。マッチョイズムにも通底するコミュニティ内でのマウンティングの醜さをコミカルに炙り出してて笑えるけど笑えない。

そして最終的に選ばれた人の理由が「トランプ投票した」こと。この瞬間、空気は凍り付き「お前は黒人じゃない」と総スカン。彼は生贄に捧げられてしまう。しかしこの問題は「もっとも黒いもの差し出せ」。ここで彼を差しさなければ別の展開もあったのかなぁと思ってしまう。はい差し出された彼が犯人です。

まぁその後いろいろあって最終的に犯人井戸に突き落としておしまい

大学時代スペードという黒人コミュニティ必須トランプゲームミスを連発して「スペードもできないなんて、お前黒人じゃねぇよ」とゴリゴリ差別されてやけ酒飲んだ帰りに人をひき殺してしまたこから人生歯車が狂ってしまった犯人が「ほなお前らはどんだけ黒人なんですかね」とデスゲームを仕掛けたのだった。

 

そして最後に「警察呼ぶ?」「呼ばないだろ撃たれるだけだ」と笑いながら話すのもめちゃくちゃ面白いけど笑えないし、じゃあ消防車だとなって最終的に消防車が来たと思ったら全員が"放水"で画面外に吹き飛ばされて終わるのもブラックコメディとして完璧

実際にデスゲーム殺戮がおきたりスティングする部分は端折ったけど普通に水準程度にはできてたし退屈することはない。なによりやっぱ、本当の意味黒人黒人による黒人のためのポリコレ映画って感じでめっちゃよかった。特にポリコレ居丈高に「お前ら」ごとにするんじゃなくて自虐的に「俺たち」ごとにしている姿勢に好感が持てた。

これは黒人コミュニティ内での黒人らしさマウント合戦自虐的目線コミカルに描いたものだけど、これは男性社会マッチョイズムマウントの話にも変換できるし、日本人社会残業時間社畜マウントの話にも変換できるめちゃくちゃ普遍的テーマだなって色々考えさせられてすごいよかった。

普通にオススメ

Permalink |記事への反応(0) | 09:41

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2025-12-07

今年読んで印象に残ってる本

一番は『ライ麦畑でつかまえて』だ。

この小説学生時代に読んだことがあった。

そのときは正直微妙で、いまいち面白さが分からなかった。だってボンボンのガキが文句垂れ流しながら夜中をさ迷うだけの話だし。

で、今年十数年ぶりに読んでみた。

これがびっくりするほど面白かった。

何が面白いって、まずホールデンは嘘つきでとにかく大袈裟でなんでも誇張して言っているのがよく分かった。謂わば高田純次。まんま高田純次ばりに適当なこと言ってるわけ。こういうアイビーリーグ出身の阿保はもう百人以上見てきたね、みたいなことをさらりと言う。

現代嘘松とやってることはまんま同じだし、注目を浴びたいがために、そして自分といった存在を大きく見せるための装飾。その飾りが大人になって読むとまぁよく分かるわけ!

読んでてどんだけデコってんねんwと思わず何度も吹き出した。

大人になって分かった。

ライ麦ってコメディなんだよ。

青春モヤモヤ鬱屈さをユーモラスに描いた滑稽話。それを知れて本当によかったと思っている。

何より非常に面白かった。

今年は小説を百冊近く読んだけど、そのなかでも正直一番面白かったw

ライ麦畑は子供の頃に読んだことあるよ、という人にこそ、大人になった今改めて読んでみてほしい。

Permalink |記事への反応(5) | 14:30

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2025-12-06

時代劇とか時代小説にハマってる

最近時代劇時代小説にハマってて毎日何かしら観たり読んだりしてる。

時代物の良さはやっぱり武士達の生き様なんだけど、生き死にに頓着がなさすぎて潔すぎる。何かあるとすぐ人を切るし、自分も腹を切るし、死地に向かって猪突猛進する。

私が一番好きなのは、戦の中でお互いの強さを認め合ったとき名前を聞くところ。かっこよすぎる。この後どちらかが死ぬにも関わらず名前を名乗る。意味はないように思えるけど、2人の間には通じるものがあって戦いを中断するくらい名乗りには重要なんだろう。そのシーンがある映画とか小説出会ったらめちゃくちゃテンションが上がる。

そんな一方で、かっこ悪い武士達もいて抜けてる場面があると可愛くて笑ってしまう。命のやり取りをしてるのになんて呑気なんだろう。そこが人間らしくてこの時代の人ならではなのかなと思う。

今一番ハマってるのは小説の「最後の一色」。かっこよすぎる。全員クセがあるけどかっこいい。笑えるところもあってめちゃくちゃ面白い

最近時代劇ドラマコメディ色が強い気がする。それも良いんだけどやっぱり武士の強さかっこよさ、生き様を描いたやつを観たいな。

大河ドラマほとんど観てこなかったから今更見返そうかと考えてる。面白い時代劇とか小説とかあったら教えてほしい。

Permalink |記事への反応(4) | 20:27

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2025-12-05

映画】決戦は日曜日を見た

ポリティカルコメディの佳作。増田政治クラスタは見たら笑ったり怒ったりできると思う。72点。

 

衆議院解散直前に地盤ガチガチ大物議員が倒れ急遽娘、宮沢りえを担ぎ出すことに。10秘書を務める窪田正孝政治世界世間も知らない素人娘のサポートてんやわんや。なにもかもうまくいかない選挙活動を続ける中お互いの心境変化があって……

というお話

 

個人的に若干ノイズだったのが宮沢りえの役が「バカ政治家」をカリカチュアしすぎていて現実感が薄いこと。

作中でどうやら父親に金を出してもらってネイルサロンを開いてそこのオーナーをやっているらしいことが示されるが、それ以外のパーソナルな情報をごっそり削ぎ落とされているので「そういう存在」として突然生み出されたような違和感がある。

政治家の娘でずっと秘書をやっていたので世間のことがわかっていない。はわかる。

政治家の娘だけど政治に関わっていなかったので政治のことがわかっていない。もわかる。

政治家の娘だから世間のことがわかってないし、政治に関わってないか政治のこともわからない。

は、そんな奴おるかなぁ……?になってしまう。

いちおうネイルサロン従業員雇ってお商売やってるわけじゃん。いろんな人と話するわけじゃん。たぶんワイドショーとか好きじゃん(偏見)。世間一般的炎上政治リテラシーは備わってるんじゃないかなぁと思うのは、もしかしたら自分所属するレイヤー以外を俺が甘く見すぎてるだけかもしれないけど。

それくらい宮沢りえ過去バカ政治炎上事件タスクを次々こなしていく。まぁそれが楽しいんだろと言われれば、確かに笑いましたけど!?逆ギレするしかないんだけど、一方でこんなことするかなぁという気持ちもあったというお話

ただ宮沢りえ自体バカで無神経で甘やかされて育ったお嬢様を溌剌と演じていたし、政治世界の波にもまれワールドイズマインだった自分が崩れていくさまを細やかに演じていてよかった。

 

ポリティカルコメディとしては面白くも何気に先進的。

例えば、爆笑エピソードとして記者に「少子化問題について一言お願いします」と問われた宮沢りえが「結婚してないのに子供を産まないのは怠慢ですよね!」と答え、それを日本国アイコンが絶賛するというシーンがあるんだけど。これ実際に2025年参政党の神谷街頭演説でやってて反応もその通りで笑っちゃう2022年映画なのに。

また、途中で目的が変わって意図的炎上しに行く展開になるんだけどその中で、敵対陣営街頭演説中に乗り込んでいって拡声器で怒鳴りたてて妨害するというめちゃくちゃしよるシーンがあるんだけど、これも2024年補選つばさの党がやって大問題になったことと類似する。

今見て面白映画だと思う。

 

気になる人も多いと思うけど逆にそれが面白いと思ったのはこういうズレを笑うタイプ作品に登場しがちな「世間の目」役のキャラが今作では登場しない。

地方議員も後援者も選挙事務所の面々もみんな政治世界にどっぷりのアウトローたちだし、そこに紛れ込んでくる異分子である宮沢りえ世間感覚ゼロのヤバ女。アウトローたちは普通感覚で見ればおかしいことを言ったりしたりするのを宮沢りえが「それってマジ?」とツッコミ宮沢りえ政治的におかしなことをするとアウトローたちがツッコむという構図が楽しかった。

そういう意味ではこの作品では世間の目で見てまともなことはほとんど行われない。

 

また非常にシニカルにかつ現実的政治世界を捕えていて、賄賂の分配は非常にロジカルに単なる業務として行われているし、なによりフフってなったのは公示日に新人秘書に「当選しますかね」と聞かれた窪田が「するよ。世論調査の結果もらってるし、見てない?」と答えるところ。既に圧倒的地盤があるので、それをひっくり返されるだけのトラブルがなければ当選することは最初から決まっているという地方政治のある種の冷たさ。シビれるね。

 

後半の展開としては父親政治スキャンダルが報じられさらにそれが事実で他の政治家のように秘書尻尾切りされてシャンシャンになるところを目撃したり、実は父親意向ではなく擁立で利害が対立した地方議員たちが「全員で操って各自利権を最大化するためだけ」に自分が選ばれたことを知ったりして、すっかり政治世界に嫌気がさした宮沢落選することを決意する。

また窪田も病院自分生き方を振り返っていた宮沢父親から「お前の考える自分の娘の幸せはお前が自分幸せ押し付けているのではないか。もし(窪田の)娘がお前が考えるのと違う道を行こうとしていてもそれを受け入れてやれ」と言われ"選挙"の正しさを見失っていた自分気づき宮沢に協力し共に落選を目指す。

ここから政治スキャンダル証拠暴露したり、さら自分でもスキャンダルを起こしてそれを拡散してどんどん炎上しようとするのだが、そのたびに別の大きな社会的問題が発生し話題はかき消え、スキャンダルは別方向から評価されむしろ評価が上がって行ってしまう。

このあたりのドライヴ感はめっちゃ楽しい。こんな都合良くいかんやろ~とも思うのだけれど、小泉内閣の後半に支持率が下がりそうなタイミングでなんか別の大きなトラブルが起きてそれの対応に奔走しているうちにまた支持率が持ち直して、みたいなことが実際あったよなぁとも思ってしまう。政治という大きなうねりの中では個人意思など問題にならないのだ。

そして最終的に宮沢当選する。秘書の一番偉い人はこう言う「投票率いからね」。そう、最低得票数が決まっている以上、投票率が下がる=浮遊票が減れば公示日に「当選する」と言われていた通り何もしなくても看板議員当選する仕組みになっているのだ。言外のメッセージとして非常に強いものを感じる。

特筆してなかったけど窪田正孝はいい役だった。達観しながら諦観していて"政治的"常識人でありながら一児の父としてかろうじてつま先を現実に残している。

特によかったのは宮沢選挙の裏側の汚さをマスコミ暴露すると騒ぐシーン。

宮沢に対して「たぶんメディア相手にしない」と告げつつも「仮に報道されてもこちらとしては把握してないとリリースを出すし、本人に問題があるので信頼できる情報とは言えないとしてこちらが把握している過去あなたスキャンダルをどんどん出していくことになる。そうなった場合、仮に落選することができても貴方のその後の人生にも多大な影響を与えることになる」とめちゃくちゃ申し訳なさそうに腰を低く脅迫する。

こいつ終始腰が低いのにデリカシーないしズバズバだしめっちゃいいキャラなんだよな。

宮沢との共闘前の印象的なシーンとしては、ノンデリ発言宮沢ともめた後に事務所屋上から「みんなからの扱いが雑で許せない。政治世界おかしい!改善されないならもう辞める!」と訴える宮沢に対して屋上に向かい「いまさらやめられない、そういうもんだ」と政治うねりの中にいる人物として言外にシステム冷徹さを示し、宮沢ビルから突き落とし(下には緊急用マットが敷いてある)、その後自分飛び降りるシーン。

最後自分飛び降りるところで「こいつはなんだかんだ自分も渦中に寄り添える奴なんだな」と言うのが示されていてこういう人物描写好き。他人やらせるだけのやつじゃないっていう。秘書の鑑。

 

全体的に静かなトーンで進行して敢えて面白おかしく描こうというよりも世間常識永田町非常識という言葉があるようにそのズレがコメディとして成立していると確信して作られている強度が高い。真面目に作られているからこそ笑えるコメディ

なんとなく伊丹十三スーパーの女とか思い出した。あっちのほうがもうちょっとコミカルだったけど。

政治大好き増田オススメ

Permalink |記事への反応(0) | 09:47

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2025-12-03

映画】潔白を見た

二転三転する法廷劇映画の良作。75点。

 

村の嫌われ者葬式で毒入りマッコリによる殺人事件が発生。認知症の妻が犯行を自供するも証拠は薄く何かおかしい。ソウル弁護士をする娘が緊急帰国し弁護を開始するも閉鎖的な村民市長警察、輩の妨害に合い、事件の裏の巨大カジノ建設に関わる陰謀に近づいていく。

 

最初何となく日本でいうところの「刑法第39条」的な認知症人間の罪をどう裁くべきなのかとか、無実の認知症の人に自供させた場合その真実をどうやって確かめることができるのか的な社会的作品かと思って見てたけど実際にはそんなことは別になく、韓国特有文化である「恨(ハン)」の映画だった。

 

主人公は死んだ父親(母親再婚した継父)から虐待を受けておりそれが原因で自殺未遂→村を捨ててソウルへというバックボーンがあり、ソウルでは正義感の強い敏腕弁護士として鳴らしている。村を捨てた人間として村の人間からはうっすらと疎まれており、また村八分にされていた人間の残った一分の葬式に行ったらその嫁に毒殺されるという悲劇からほとんど協力が得られないという村ホラー的な展開が良い。

その被害者の中で一命をとりとめた市長は何やらこの事件を早々にクローズドしたいらしく、無能弁護士をよこしたり警察圧力をかけたり部長検事を引っ張り出してきたり地元チンピラを雇ったりとあらゆる手段を講じてくる。そして死亡した人たちは彼が推進していたカジノ計画に何らかのかかわりがあることが分かり、こいつがやったのでは?という疑念が立ち上る。だったらしょうもないなぁとちょっとこの辺で不安になってくる。

しかしその後、証人喚問に呼ばれた自閉症の弟が検事に「お前以外は誰もマッコリが入ったヤカンに触ってないんだな」と詰問され弟は「はい」と答え、それを見た母親が半狂乱になり「私がやりました!!!」と絶叫しだす。弟は常々検事のことを悪い人だ!と言っていたので、エッ、悪人を罰するために自閉症の弟がやったのを認知症ながら母の愛で庇ってたっていう一番おもんないパターン!?となるもそのまま話は進む。

巨大カジノ建設の闇がこの事件に関わっているのではと追う中で、知事父親被害者たちを含めた仲良しチンピラーズが大昔に仲間割れを起こしてうち1人を事故に見せかけて殺害したことが発覚する。そしてそれは主人公母親の元夫だった。悲しみに暮れて自殺を図った母親を死んだ父親が救い、妊娠していた子供のためもあって彼と結婚した母。

しかしその後、仲違いした知事父親の会話から真実を知ってしまう。

ブチ切れた母親父親食事農薬散布を開始、父親殺害。そして父親葬式にのこのこやってきたチンピラーズに毒を盛ったマッコリを飲ませて復讐を果たしたのであった。いや、このストーリーで実際に母親犯人なことありえる!?

真実を知った主人公は「知事を恨んでいた父親自分の死を悟って死後強まる念を使った、もとい葬式で使われるであろうマッコリ農薬を仕込んでいた。実際に死亡時に来ていた服に農薬が付着していた(農薬母親父親に食わせていた者の残滓)」と陳述し自閉症の弟、認知症母親を操り法廷支配無罪を勝ち取る。

 

ロジックがしっかりしているのが良い。

冒頭、水に沈んでいく謎の男が映し出され、これが死亡する父親なのかなと思ったら違って誰やねんと思っていたら公判で元夫(やっぱり死亡した父親ではあった)であることがわかると、あぁ冒頭のあのシーンはこういう意味だったのかというのがわかるし、同じく冒頭にある父親による虐待シーンも「自分が殺した元夫の子だったからか」と判明するのも「母親の元夫を殺したところからすべてが始まっていた」と理解できる構成が美しい。

また母親?→知事?→弟?→母親!→父親へという犯人が二転三転する法廷サスペンスを頼ませてくれたうえで、市長ガッツリ警察に影響力があって汚職まみれで暴力も辞さないというイヤ村展開も見せてくれるのも、あと幼馴染のデブは善き警官として登場しコメディリーフとして主人公に手を貸してくれる展開もエンタメとして強度が高い。

当初正義感が強く「悪の弁護はしたくない」と当初述べていた主人公が、弟が撮影していた母が父を殺害した状況証拠を握りつぶし、敏腕弁護士ぶりを発揮し「冤罪でっち上げて」自身母親と本当の父親復讐を果たし無罪を勝ち取るという展開はこの作品タイトルが「결백(潔白)」ということを顧みても趣があってよい。

主人公冤罪に手を染め、母親は元夫の仇である父親含めたチンピラーズを殺害し、自閉症の弟は父殺しを黙認し、父親市長被害者たちも元夫殺しの犯人で、無能弁護士警察検事汚職にまみれている。潔白などないという作品なのかなと思った。

 

個人的に好きだったシーンは主人公が集めた証拠から母親真実を追求にしに行く接見シーン。

互いに向かい合って話すんだけどカメラを互いを一人一人しかさないのだが、ガラス越しに反射した相手の顔を同じ向きに重なり合うように映す。そして主人公最後真実を明らかにするシーンで「主人公」と「反射する母親」のそれぞれの顔が輪郭レベル完全に一致する。

最初象徴的な絵面だなと思ったけどその告白母親によるマッコリ混入だったのでこの母親主人公を同一化する意味って何だろうと思って見続けていたらその後、主人公は死んだ父親犯行だったことにするという戦略をとり「夫・父親復讐を遂げる人間」になったんだなということが分かり、いい演出だなーって思った。

母親父親チンピラーズの多くを物理的に殺害し、主人公は彼らを法的に再度殺害した。

 

役者さんもよかったし何よりプロットがしっかりしていて法廷劇映画必要な要素はたぶん全部入ってた。

まぁ後の知事も含めたチンピラーズの犯行がずさんすぎる問題はあるんだけど、でもこれってトリック重要本格ミステリ(Howdunit)じゃなくて人情ミステリ(Whydunit )なのでこんなもんじゃない?少なくとも明確に矛盾してるなぁって部分はなかった。

しっかり作られた良作。オススメ

Permalink |記事への反応(0) | 10:02

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2025-11-25

anond:20251125103929

AIさんが滑稽さを理解できるか試したいと思います

以下の文章はどこが滑稽なのでしょうか?

日本日清戦争で勝って台湾中国から獲ったわけだけど(1895年)、それまでの長い間台湾はずっと中国領だったわけでしょ?

これでもうバカすぎて話にならん 元々はアボリジニ系の島でオランダがきて植民地にして次がスペインさらにその後清(満州人)が200年未満植民地としてしたけど

日本人が流れ着いて虐殺された際には原住民から支配及びませんとかいい出す程度ってのは調べりゃすぐわかる話

今「調べた」のは仕方ないとしてもお前の「調べる」はなんなんだよ

この一行でその後読む価値もないので読んでない

まあどうせ沖縄独立とかやってるやつだろうけど

この文章の「滑稽さ」はざっくり言うと

という “セルフギャグ” みたいな構造にあります

細かく見ると:

1. 「この一行でその後読む価値もないので読んでない」

ここが一番わかりやすく滑稽なポイントです。

冒頭で相手を「バカすぎて話にならん」と断じる

そのうえで

この一行でその後読む価値もないので読んでない

宣言してる

まり

相手の主張はバカだと断定するけど、実はちゃんとは読んでません」

と言ってしまっている。

普通、真面目に議論するなら

最後まで読んで内容を把握してから批判する」が筋ですが、

ここではそれを放棄しているのに、上から目線断罪しているので

自分言動がそのままオチになってしまっている状態です。

2. 「調べりゃすぐわかる話」とドヤ顔しつつ、自分説明もかなり雑

これでもうバカすぎて話にならん

…ってのは調べりゃすぐわかる話

と言いながら、自分説明もかなり大ざっぱで、用語も怪しいです。

歴史の精密な説明というより、

ネットで拾った断片を感情まじりでつなげただけ、という雰囲気です。

にもかかわらず、

今「調べた」のは仕方ないとしてもお前の「調べる」はなんなんだよ

と、相手の「調べ方」だけは激しく攻撃している。

ここにも

というギャップがあり、それが滑稽さにつながっています

3.最後の「まあどうせ沖縄独立とかやってるやつだろうけど」

締めがこれなのも、かなり“コントっぽい”です。

まり

自分事実に基づいて冷静に歴史を語っている

……ように見せかけて、実際はただの印象と偏見で決めつけている

という構造になっていて、

  • 「調べりゃわかる」
  • 「読んでないけど読む価値なし」
  • 「どうせ○○だろ」

という流れが、理性的議論というより、感情的な決めつけの三段落ちになっています

4.テーマの重さと話し方の子どもっぽさのギャップ

台湾近代史って本来はかなり複雑で重いテーマなのに、

  • 「これでもうバカすぎて話にならん」
  • 「どうせ○○だろ」

みたいなネットスラング混じりの口調で、相手罵倒しつつ語っているので、

扱っているテーマの重さ

 vs

話し方の幼さ

の落差も、読んだときの「滑稽さ」を強めています

まとめ

この文章が滑稽に見えるポイントを一行で言うなら、

相手「バカ」と言い切るために気合いを入れて書いた文章が、

実は「自分の浅さと偏見」をそのまま晒ししまっている

ところです。

から文章全体が

相手を笑おうとして、自分が笑われる側に回っている」

というコメディ的な構造になっているんですね。

Permalink |記事への反応(1) | 10:50

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2025-11-24

連休明けの商談

コメディお江戸でござる知識だけで乗り切れるか?

Permalink |記事への反応(1) | 18:14

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映画シャーク・ド・フランスを見た

おフランス映画版ジョーズ良くできてはいると思うんだけど俺が見たかったサメ映画ではなかった。55点。

 

おフランス海辺田舎町に初めてのサメが出る。定年寸前の海岸憲兵のマジャは海岸封鎖を申し出るも観光業に打撃が出るだろとか、サメなんか出たことないし気のせいやったらどうするんやと周囲からはさんざん反対される。マジャは定年を延期しサメと対決、麻酔銃を打ち込み生け捕りに成功しか2022年という時世を鑑み、苦情を恐れる市長意向もありインド洋サメを放牧しマジャは無事定年。しかサメは帰ってきて新たな犠牲者が。するとたちまち周囲は「マジャがサメを殺さなかったからや」と一転攻勢。犠牲者の子供たちにボコボコにされたりで危機を感じたマジャは町を離れるも再び帰ってきてサメと対決、見事サメを討ち取るのだった。

 

おフランスらしい意識高い系サメ映画だった。どうやらフランス初のサメ映画だったらしく、のちに「セーヌ川の水面の下に」という傑作サメ映画の礎になったと考えればそれだけで、まぁ。

序盤は本当にバカバカしいヨーロッパコメディ調で話が進む。どいつもこいつもオーバーリアクションでやることもガキっぽく、サメを捕まえるシーンとかウスノロ黒人サメ釣っていて海に引きずり込まれるところを女二人は井戸端会議してて全く気付かなかったり、背びれに向けて麻酔銃を撃ったら腹に刺さって浮いてくるとか、それどういうテンションで見ればいいんだよみたいな展開が続く。

う~ん、ハズレだったかなぁと思っていたら、後半急に牙をむきだす。

あらすじにも書いたけど、マジャは炎上状態に。序盤の自己中心的で何もせんくせに他責思考文句ばっかり一人前の市井の醜さをこれでもかと見せつけてくる。

最終的にはラジオでも「マジャは批判されて当然」「マジャのせいで人が死んだんだから責任を取るべきだ」「マジャは暴力を受けるべきだ」と流れてくる始末。まぁこれは追い詰められたマジャの夢だったんだけど。でも実際にSNS炎上で「こいつは叩いていい奴だ」とされてしまった相手に対してはこれくらいの物言いしてる奴いっぱいいるからね。フランスもたぶん同じなんだろう。フランス人って陰湿っぽいもんな(唐突偏見)。

サメ放牧展開からの復帰被害で実害に対する環境活動家バカバカしさを風刺したりしながらも、自己利益のことしか考えていない政治家商人、町のために労を尽くした英雄を何か問題が起こったらそんなことはなかったとばかりに叩きに走る人間の醜さ、叩いていいと思ったら何してもいいと思ってしまう軽薄さ、そして炎上が収まったら何事もなかったかのように別の問題を探し出すさもしさ。

マジャの夫が唯一の両親としてマジャを支え続けるんだけど、結局実際に何かできたかって言うと何もできてないのが哀しい。

 

第一被害→第二被害→対決→打ち取り→第三被害→最終決戦という構図はかなりジョーズ意識しているし、初期の町でのいざこざもかなりジョーズリスペクト

サメ映画をやるにあたってやるべきことやってまっせ!」という姿勢と「せやかておフランスとしてやるべきことはやらせてもらいます」という姿勢はよかった。

 

ただ、どうしても近代サメ映画に慣れきっている身からすると展開がゆるかったり、アクションが弱かったり、あとはまぁ主張があからますぎる部分はあんまりきじゃなかった。「セーヌ川」が面白かったからね、しょうがいねとはいえ、序盤のナニコレってなるコメディ展開からは考えられないくら社会派映画になって最終的に落ち着くべきところに落ち着くのはマジメに映画撮ってるなって感じで悪くはなかった。

エンタメ好き芸人なのでお口には合わなかったけど頑張りは認める(唐突上から目線)。

Permalink |記事への反応(0) | 10:50

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2025-11-22

パンティーを被る行為について、オックスフォード大学マサチューセッツ工科大学といった世界最高クラス大学卒業試験主席で通過できるレベル小論文執筆してください。

パンティーを被るという行為――羞恥仮面・秩序転倒の文化社会学考察

1 問題所在──「くだらなさ」の背後にあるもの

パンティーを頭に被る人物は、多くの社会において「悪ふざけ」「変態」として嘲笑対象になる一方で、

マンガアニメコメディインターネットミームの反復的なモチーフにもなってきた。

一見して低俗しか見えないこの行為は、しかしなぜこれほど強く人々の笑いや嫌悪、あるいは不安喚起するのか。

その過剰な感情反応は、単なる嗜好の問題を超えて、近代社会における身体羞恥ジェンダー権力といった構造テーマを照らし出していると考えられる。

本稿の目的は、パンティーを被るという行為を「逸脱行動」や「性的倒錯」として切り捨てるのではなく、

  1. 下着というモノの象徴性、
  2. 「被る」という行為が持つ仮面性、
  3. 秩序転倒としてのカーニバル性、

という三つの観点から文化社会学的に分析し、その行為現代社会規範矛盾をどのように露呈しているのかを論じることである

2 下着というモノの象徴性──「隠すべきもの」を外部化する

第一に着目すべきは、対象が「パンティー」であるという点である

下着は、機能的には衛生と保温のための衣服にすぎない。

しか社会的には、身体のうち「隠すべき部分」を覆うことで、性的領域公共的な領域峻別する境界線として働いている。

とりわけパンティーは、しばしば女性身体性・性的魅力・純潔観念と結びつけられ、強い象徴性を帯びている。

文化人類学者メアリーダグラスは、「汚れ」を「あるべき場所から外れた物質(matterout of place)」と定義した。

下着本来身体の奥まった場所で皮膚に密着し、「見えないこと」自体が期待されるモノである

それを頭部という最も視線の集まる位置に、しかも外から見える形で持ち出すことは、

「隠すべきもの」を意図的に「あるべき場所から外す」行為であり、ダグラス的な意味での「汚れ」を自ら演出することに他ならない。

このとき、汚れは単に不衛生という次元に留まらない。

人々が感じるのは「汚い」というよりもむしろ「恥ずかしい」「みっともない」という感情であり、

それは身体に付随する性的領域が、モノを媒介して公共空間に溢れだしたことへの反応である

パンティーを被るという行為は、自己身体のもの露出しているわけではないにもかかわらず、

下着象徴性によって「性的もの」が表面化したかのような錯覚を生み出す。

そのギャップこそが、笑いと嫌悪が混じり合う独特の印象をもたらしている。

3 「被ること」の仮面性──アイデンティティ一時的な変容

第二に、「被る」という行為意味する仮面性を検討する必要がある。

顔は、社会学者エルヴィング・ゴフマンが述べたように、対面相互行為舞台において自己提示する中核的なメディアである

目・口・表情を通じて、人は自己人格感情意図他者に伝える。

そこに被り物をかぶせることは、自己呈示チャンネル意図的撹乱し、

「いつもの自分」とは異なる人物への一時的な変身を可能にする。

その意味パンティーは、即興的な仮面である

仮面はしばしば、道徳的・法的な責任性を希釈し、人に「普段ならしない行動」を許す。

覆面をした抗議者やハロウィンコスプレ参加者が、日常では抑制されている言動に踏み込めるのも同じメカニズムである

パンティーという「ふざけた素材」を用いた仮面は、暴力性よりも滑稽さを強調しつつも、

顔を覆うことで〈誰であるか〉を曖昧にし、同時に〈何者にも属さない、ルール外の存在であることを宣言している。

重要なのは、ここで用いられる下着が多くの場合女性用」として理解されている点である

男性女性パンティーを被る場合、それはジェンダー境界視覚的に撹乱する効果を持つ。

性的同一性男性性の「まともさ」を象徴する顔の上に、女性性の象徴物を被せることで、従来的なジェンダー秩序は一時的解体される。

この解体が、笑いとして消費されるのか、あるいは違和や嫌悪として反発を招くのかは、

社会がその時点で受け入れうるジェンダー規範の幅を測る指標ともなりうる。

4 カーニバルとしての秩序転倒──笑いと批評

第三に、この行為はしばしば「笑い」と結びついて登場する。

ミハイル・バフチンが論じたように、カーニバル的な笑いは、既存の秩序・権威・聖性を一時的に転倒させる力を持つ。

王と道化が入れ替わり、崇高なものが下卑たものに、清浄ものが汚穢に置き換えられることで、人々は日常ヒエラルキーから解放される。

パンティーを被る人物は、多くの場合「くだらない大人」「オトナなのに子どもじみたことをする存在」として描かれる。

そこでは、理性的成熟した市民として振る舞うことが期待される大人が、もっとも幼稚で性的規範に反する身振りを自ら演じてみせる。

これはまさに、近代主体の理性と節度という自己イメージを、身体と笑いのレベルで裏切る行為であり、バフチン的な意味での秩序転倒である

さらに、この行為消費社会への批評としても解釈しうる。

パンティーは、ファッションポルノグラフィ産業を通じて商品化された「性的魅力」のパッケージでもある。

その商品を「本来用途から外し、頭に被るという過剰にズレた使用法は、

シチュアシオニストたちの言う「デトournement(転用)」にも似て、商品に埋め込まれ意味構造をずらし、

消費社会約束する「ロマンティックで洗練された性」のイメージを滑稽なものとして暴露する。

もちろん、こうした批評性が常に意識されているわけではない。

多くの場合当事者は「面白いから」「ウケるから」という動機行為に及ぶ。

しかし、当人意図とは無関係に、行為のもの既存の秩序を揺さぶり、

笑いを通じた不安定化をもたらしている点に、カーニバル的な力があるといえる。

5 ジェンダー倫理──笑いの線引きをどう考えるか

ここまで、パンティーを被る行為文化的・象徴的なレベル肯定的に読み解いてきた。

しかし同時に、この行為にはジェンダー暴力問題が潜在していることも看過できない

たとえば、所有者の同意なく女性下着を盗み、それを被って笑いのネタにするような事例は、明らかに性的暴力であり、先の分析とは質的に異なる。

そこでは、女性身体性がモノに還元され、男性自己演出の道具として一方的に利用されているかである

したがって、パンティーを被る行為文化解釈は、

「誰のパンティーか」「どう入手されたのか」「誰の前で行われるのか」「誰が笑う権利を持つのか」といった文脈と切り離しては成立しない。

自分で購入した下着自分身体で用いて仮面を作ることと、

他者の所有物を奪ってネタにすることとの間には、倫理的に越えがたい差がある。

この意味で、パンティーを被る行為安易に「自由表現」「笑いだから許される」として擁護することはできない。

一方で、倫理的に許容可能範囲で行われるこの行為が、規範の硬直性をほぐし、身体羞恥をめぐる議論を促す契機となりうることも事実である

その両義性を見極めることが、現代社会ジェンダー感覚表現自由の両立を考える上で重要になる。

6 結論──「くだらない行為」が映し出す近代社会

パンティーを被るという行為は、表面的には「低俗ギャグ」「一部の嗜好」に過ぎないように見える。

しかし本稿で見てきたように、

として理解することができる。

まりパンティーを被る行為は、身体羞恥を厳格に管理しようとする近代社会規範に対して、

「本当にそれが唯一の生き方なのか」と問いを突きつける小さな反乱なのである

もちろん、その反乱が倫理的に許容されるためには、所有や同意ジェンダー権力といった条件を精密に考慮しなければならない。

しかし、その条件さえ満たされるならば、「くだらない」と切り捨てられてきた行為の背後に、

規範相対性を示す批評的なポテンシャルを見出すことが可能である

パンティーを被る人物を笑い飛ばすことはたやすい。

だが、その笑いが何に支えられ、何を脅かし、何を許さないのかを問うとき

私たちは自らの社会がどのような身体観・性観・ジェンダー観の上に成立しているのかを、あらためて自覚せざるをえなくなる。

「くだらない行為」を真剣考察することは、実のところ、

私たち自身の〈まともさ〉の条件を問い直す営みなのである

Permalink |記事への反応(0) | 09:53

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2025-11-18

ひみつのアイプリ見たけどひどいなこれ

アイカツプリパラ映画見に行こうと思って、なんも知識ない「ひみつのアイプリ」をまず見てるんだけど、1話からマジでひどいなこれ。

これ4クール分見るのマジでキツそうだけどどうしよう。そりゃ女児向けゲームも衰退するよなあって感じのアニメだった。

Permalink |記事への反応(1) | 10:56

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自分がここ5年ほど電子書籍配信サービスで読んだら面白かった漫画一覧①【追記有り】

何故ここ5年かと言うと

コロナ禍で電子書籍漫画を読む習慣が自分に付いたから」というのが滅茶苦茶大きいと思う。

ここに書いてないけど楽しんだ漫画(※)も沢山ある筈だけど、一旦置いておく。(※「マジャン 〜畏村奇聞〜」とか「プロレススーパースター列伝」とか。)

とりあえず頭に浮かんだタイトル感想を片っ端から書いてみる。

幾つかネタバレしてる作品もあると思うけどそこは許してね。

ジャンププラスゼブラックなど集英社

ハンターハンタージャンププラスゼブラック)

言わずと知れた名作少年漫画。二昔くらい前アニメを見てた覚えもある。

連載時は飛び飛びでしか読んだ事が無くて、面白いって評判も勿論知っていたけどちゃんと読んだのはここ数年かも?

ヨークシン編、グリードアイランド編、キメラアント編、選挙編と毎回雰囲気は変われどどれも面白い

キン肉マンジャンププラスゼブラック?)

ジャンプ超人プロレス漫画。超メジャータイトルだけど、ちゃんと読んだのは数年前の全話一挙公開の時だと思う。

ギャグ漫画空気が残っていた序盤はロビンマスク、中盤からプリンスカメハメ(キン肉マングレート)、終盤はアタル兄さんが特に好き。

キン肉マン主人公しからぬキャラとか、昔の漫画なのに今読むと一周回って新鮮まであると思う。

アラバスタ編からワンピースゼブラック)

そろそろ連載30周年行きそうな少年漫画単行本ドラム島編までは読んでたけどそこから先の事はアニメをポツポツ見ていたくらいだったか原作はさっぱりだった。

空島編は一気読みだと滅茶苦茶面白い個人的には魚人島編とかドレスローザ編とか評判が悪い章も一気読みだと楽しめた。

ウィッチウォッチゼブラック)

スケダン篠原健太先生の新作。ギャグ有りシリアス展開有りのラブコメ漫画

彼方のアストラアニメは見ていたけど、篠原先生漫画ちゃんと読むのはこれが初めてだった。面白いよ。

キングダムゼブラック)

ヤングジャンプ看板漫画

実写映画版が定期的に金曜ロードショー地上波放送してる漫画って印象だった。項羽と劉邦一世代ほど前の古代中国舞台歴史漫画

これも面白い。読む前から知ってた王騎将軍の「天下の大将軍ですよ」は本当に名シーンだった。

嘘喰いゼブラック)

バトゥーキを先に読んでいたけど、前作のこっちも面白かった。ジャンルとしては多分ギャンブル漫画なのに格闘シーンの迫力が凄すぎる…

公営ギャンブル絶対からないように出来てるから割に合わない(意訳)って説明に感銘を受けた。

バトゥーキ(ゼブラックかジャンププラス?)

女の子主人公カポエイラ漫画出版社は違うけど喧嘩商売に近い物も感じた。

家族愛根底にあって、男の子女の子を守ろうと一生懸命頑張る展開がある物語好きなんだよな…

僕とロボコゼブラック)

パロディネタ多めギャグ漫画。太臓モテサーガ系譜になるんだろうか?

人を傷付けない笑いというか、いじめっ子ポジションモツ夫とガチゴリラのび太ポジションボンドくんに優しいのが現代漫画って感じで良かった。

アンデッドアンラックジャンププラスゼブラック)

ジャンプでやってたバトル漫画グロいけど評判が良い理由も読んで分かった。ネタバレになるけど物語が佳境に立つ15巻くらいがすげえ面白いんですよこの漫画

十二大戦ジャンププラス

めだかボックスコンビのバトル漫画アニメ版を見ていたから展開は知ってたけど、断罪兄弟の掘り下げ方はこの漫画版が凄い良かった。

全2巻(※2)だから短くて読みやすい。ジャンププラスアプリだと全話無料で読めちゃう

ハイパーインフレーションジャンププラス

贋札作りが題材の漫画最近話題漫画サンキューピッチ」の住吉先生の前作。

「醜い容姿と醜い心を持った人間けが本当に美しい作品を生み出せる」「ハレンチ警察だ!」

などなど読んだ事無くても知ってる名言ポンポン飛び出してくるクセがある漫画。「人を選ぶ」と「面白い」の性質を併せ持つ。

チェンソーマンジャンププラスゼブラック)

デビルハンター悪魔の戦いを描く少年漫画ジャンプ本誌で掲載してたのに何故かアプリジャンププラスで全話読めちゃうの凄い。

面白いけどこの漫画読んでて好きになったキャラが大体皆死ぬのが辛いなあ…

火ノ丸相撲ジャンププラスゼブラック)

ジャンプでやってた相撲漫画アニメ高校相撲編までの展開は知ってたけどこの漫画も熱くて面白い

レスリングから相撲転向した国宝喰いのチヒロが特に好きかも。

BLEACHゼブラック)

人を襲う悪霊ホロウ」と死神代行の主人公の戦いを描くバトル漫画

ナルトワンピース学生時代読んでたけど、BLEACH最近まで読む機会が無かった。

破面篇まで一気読みしたけどナルトワンピよりやや対象年齢高めで刺さる人にはすげえ刺さる漫画だと思った。

僕のヒーローアカデミアゼブラック)

人口の8割が特殊能力を持つ世界ヒーローと悪役の戦いを描く少年漫画

6期まではアニメを見て来て、7期放送くらいのタイミング原作を一気読みした覚えがある。

次期王道漫画というか、近年のジャンプだとこの漫画が一番自分の好みに合ってたかも。メインキャラだと轟くんが特に好き。

Dr.STONEゼブラック)

ある日全人類が石化し文明崩壊した地球で石化から復活した主人公達が文明復興を目指すジャンプSF漫画

3期でコハクが石化する所まで楽しくアニメを見ていたけど、そこでどうしても続きが気になりすぎて原作漫画アメリカ編まで一気に読み終えちゃった!

宝島編まで最高に面白かったけどアメリカ編で千空と大樹以外にこんなに石化から自然復活した人達居たの…?って気になった。

あかね噺(ジャンププラスゼブラック)

ジャンプで連載中の落語漫画

落語って伝統芸能が題材だしちょっと合わなさそうかな…と思ってたけど主人公兄弟子達と一緒に修行して強くなっていく王道少年漫画だった。

鴨乃橋ロンの禁断推理ジャンププラス

ジャンププラスで連載していた推理漫画。一挙無料公開してた時読んだけどベテラン漫画家さんの作品だけあって面白かった。

主に殺人事件を題材にしてる作品だけど空気が重くなりすぎずコミカルで読みやすいのは流石リボーン天野先生ならでは!

夜桜さんちの大作戦ゼブラック)

スパイ一家夜桜家に婿入りした主人公の戦いを描くバトル漫画。絵が可愛らしい。

7巻くらいで完全にバトル路線に寄ってからどんどん絵が上手くカッコ良くなっていって凄かった。

こういう漫画最終回前に主人公の子供が生まれ世代交代するのは珍しいと思った。

呪術廻戦(ゼブラック)

大ヒットしたバトル漫画アニメ漫画の順で入った。

最初アニメと比べて原作は絵が…って思ってたけど、渋谷事変~死滅回游くらいか原作絵も好きになった。

五条VS宿儺戦、高羽VS羂索戦がそれぞれ違う方向にトップクラスの戦いで滅茶苦茶良かった。

タフ・シリーズゼブラック、ジャンププラスマンガBANG、ヤンジャン

活殺自在の古流武術の次期継承者が様々な強敵と戦っていく漫画主人公父親が滅茶苦茶優しい人格者なのが格闘漫画だと珍しい気がする。

ネットで話題になってたトダー目当てに龍を継ぐ男を読み始めたらそのまま鉄拳伝やTOUGH、傷だらけの仁清やロックアップルーニン、GOKUSAIまで読むくらいハマってた…

ツッコミ所は多いけどそれはそれとして面白くて楽しめる所は前述のキン肉マンや後述の彼岸島に通じる所があると思う。

第四次忍界大戦からナルトゼブラック)

ジャンプで連載していた忍者バトル漫画

忍界大戦編で三代目雷影を倒す所くらいまでは読んだ事あった気がするからそこから先も読めて嬉しかった。

ボルトも読んだけどナルトの続編なのに戦闘ドラゴンボールの影響大きくて画風や台詞回しがジョジョの影響大きいのが何か凄い(笑)

左門くんはサモナーゼブラック)

ジャンプで連載していたコメディ漫画タイトルは聞いた事あったから試しに読んだら楽しめた奴。

カス虫呼びとかキャラが口悪いのはちょっとなー…って思うけど結構好きだった。

怪獣8号(ジャンププラスゼブラック)

ジャンププラスで連載していたバトル漫画

こういうので良いんだよ、こういうのが良いんだよ!と思った。人によって好き嫌い別れるだろうけど。

1話あたりの話の進みが遅いかリアルタイムで毎回読んでる読者には受け悪かったんだろうな…単行本ペースで見ると「これ次巻はどうなるの?」って引きが上手い漫画だったと思う。

ジャンプSQ移籍前のワールドトリガーゼブラック)

週刊少年ジャンプからジャンプSQ移籍して今でも連載中のバトル漫画

SQ移籍しか知らなかったから延々B級試験をしてる漫画かと思ってたけど、それ以前は攻めてくる異界人と防衛隊の戦いを描く漫画だった!

大人数が入り乱れる多対多戦闘で一人一人の動向をここまで描いた作品ってそう無いんじゃなかろうか…

アフトクラトルのエネドラが何か好き。BLEACHのノイトラ様に近い物を感じる。

べるぜバブゼブラック、ジャンププラス

最初ジャンルがよく分からないヤンキー漫画?かと思ってたけど読み進めて完全にバトル漫画寄りになっていく内にいつの間にかハマってた…

ファイアパンチゼブラック、ジャンププラス

ジャンププラスで連載していた…SF漫画

連載中凄い話題になってた漫画ジャンル的には復讐物?これもジャンププラス最後まで読めた。最後の方はちょっと壮大すぎてよく分からなかった…

バクマン。ジャンププラス

ジャンプで連載していた漫画漫画。1巻だけ買えたけど2巻以降は持ってなかった漫画デスノート理屈っぽさをそのままに「ジャンプ漫画漫画」にした作品新妻エイジいいよね!

ドラフトキングゼブラック)

面白い野球漫画」って話題でよく名前が挙がってた作品グラゼニとかと同じで絵柄に癖はあるけど面白かった。

短編作品以外で球団スカウトマン主人公にしてそれでヒットした世にも珍しい野球漫画

サカモトデイズ(ゼブラック)

引退した最強の殺し屋主人公のバトル漫画最初コメディ寄りで始まって途中から完全にバトル漫画になる正統派

スタイリッシュスピード感あるバトル描写が良い。初連載の漫画家さんがあのバトル描けるのすげえ…

ゴールデンカムイ(多分ジャンプラかゼブラック)

アイヌ埋蔵金を求めてその手掛かりになる刺青を掘られた脱獄囚を軍人達が追いかけ回す漫画

「このマタギ……すけべ過ぎる!!」など読んだ事無くても知ってる名言ポンポン出て来る漫画ハイパーインフレーションはこの金カムと進撃の影響を受けてると感じた。

名有りキャラ達が戦闘でどんな痛そうな怪我をしても一切痛そうな素振りを見せないのが印象的だった…一部のモブは痛がってたけど。

ブラッククローバー

ジャンプで連載していたファンタジーバトル漫画

魔法の実力が物を言う世界魔法を使えない少年身体能力魔法を打ち消す不思議な剣を振るい戦う物語

テンポの良さと画力が売りの漫画だと思う。呪術の伏黒恵もそうだけど、スラダン流川とかナルトサスケ的なポジションキャラ最初から滅茶苦茶良い奴なのが近年のジャンプっぽい。

つの日記に書き切れなかったのでanond:20251118012133に続きます

(※2正確には全3巻でした)

Permalink |記事への反応(10) | 01:14

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2025-11-13

映画ペナルティループを見た

俺の信条で採点するなら40点くらいを付けるべきだと思うんだけど心情では65点。

まぁまぁよかった。

 

ストーリーとしては

恋人を殺された主人公がその犯人殺害したと思ったらその日が終わるとまた同じ日が繰り返されてしまう。何度も殺人を繰り返すうちに主人公犯人の間に奇妙な友情が芽生え……

という話。

 

まずちょいちょい見かけた批判で「すぐにこの話がVR(現実ではない)ことがわかってしまうのがマイナス」というようなことがあったけど、俺くらいになると映画見る前からループ現実じゃなくて仮想空間だったみたいなクソSFだったら嫌だなぁ」くらいの想像はしてしまうので、今更そこでマイナスつけるような作品じゃないとは思う。

実際、中盤くらいでこれが何らかの契約によってもたらされている事態であることは明かされるので「まさかVRだったとは!騙された~~~」というつもりで作っている作品ではないことは明らかなんだし。

 

ある種のアート映画系の作品情報をかなりバッサリと切り落としてふわっとさせているので、なんでこうなったの?ってなる部分が多い。敢えて「わからせない」ようにしているはずなのに、急に「わからせよう」としてくる部分があってそのチグハグさが一番気になった。

この作品ではループの合間に過去主人公彼女の馴れ初め的な映像差しまれるんだけど、かなり自覚的に「この映像自体本当にあったことなのか仮想映像なのか」をぼやかしている。彼女に何か質問しようとすると「質問禁止」とはぐらかされるのだが、殺人ループ終了後にリハビリと称して彼女との幸せ時間VRに一度移る時にも同じように何か聞こうとすると「質問禁止」とはぐらかされる。彼女が元々そういう性格であったとも捉えられるし、仮想空間内であっても主人公本人が知りえないことは答ええないというルールだとも捉えられるように作られている。

しかし、殺人犯が主人公に「あの女は死にたがってた」と話す場面があり、そこで急に犯人視点彼女を殺した場面回想が入る。ここノイズ

そもそもこの世界主人公は何度も犯人を殺すんだけど、この犯人が「実際の犯人」なのか「VRで生成された犯人」なのかは明らかにされない。恋人との描写も実際の映像なのかVR映像なのか明らかにされない。

そして作中通じて犯人恋人のパーソナルな情報も徹底的にオミットされている。

その状況で急に「犯行時に犯人恋人はこのようなシチュエーションでした。こんな裏設定がありそうです」の回想シーンが入るから、これ何の話なんだよ!とめちゃくちゃガッカリした。急に「わからせ」に来るじゃん。いらんいらん。ふわっとさせるって決めたんならふわっとさせとけよ。

 

それはさておき、この作品ループはありきたりながらもちょっとフレッシュな部分もあって。

ループ1回目。犯人日課で飲むジュースカップに毒を仕込んで弱ったところを主人公ナイフ殺害

2回目。犯人日課で飲むジュースカップに毒を仕込むんだけど犯人はなかなかジュースを飲まない。が最終的に飲んで弱ったところを主人公ナイフ殺害

3回目。犯人ジュースを別の同僚に飲ませて同僚が苦しむさまを見て笑う。も、不意打ちで主人公犯人に襲い掛かり包丁殺害

4回目。犯人ジュース主人公に飲ませ、別のジュース自分は飲むが別のジュースカップに毒が仕込んでおり弱ったところを主人公殺害

2回目で視聴者主人公に「毎回同じループをたどるわけではない?」という違和感を抱かせ、3回目で「気づかれてね?」となり、4回目でそれが確信に変わりこのループなにかがへん?となる。

そして5回目の冒頭で刺された犯人が車の中で目を覚まし「またかよ」と呟くシーンからまり犯人ループしてる!」というサプライズがある。この5周目で急に話が展開し、これがVRであることが発覚するんだけどここの持っていきかたは流石に強引すぎてややマイナス。昨日までガチ殺し殺されしてた奴と急にボーリング行かんだろ、さすがに。さすがにもう1ループ「お互いのループ確認し合う」ループは要ったと思う。VR契約でしたサプライズは薄れるけども。

でもこの5周目の頭までの構成ループものとしてよく作られててよかった。

そしてこの5周目以降、主人公犯人は「仕組み」を理解し(主人公最初から知ってたんだけど)2人はこの殺人ループという契約遂行するある種の共同作業者として奇妙な友情が芽生えていく。

主人公犯人を殺すという契約ループされており、何をどうやっても回避できないことがわかり、二人はお互いの話を少しずつしながら「じゃあこの辺で殺されときますか」「はい、じゃあ殺しますね」みたいな感じで話が進行する。「いつも川に捨てに行くの大変なんですよ~」「じゃあボート乗っちゃう?」みたいなボートデートもあったり、後半コメディ調になっていくんだけどここが結構楽しい

ここで「あんなに憎かった犯人と急に仲良くなるわけないだろ!」という批判もあると思うんだけど、まぁ普通に4回も殺したらいい加減気も晴れるよねとか、4回も人殺すのさすがにストレスだよねとかいろいろ受け取りようはあると思う。俺はあん違和感はなかった。そしてその一方で、両者ともに「殺す」「殺される」に対してどんどん淡泊になっていくのも「慣れってあるよね~」って感じでよかった。

作中でのヒントでは「死刑何度もできる制度だよ!」みたいな感じで出てくるけど、印象としては「殺人セラピー」みたいに感じられたかな。そういう意味ではこの「死刑何度もできる制度だよ!」も逆にノイズだったかも。

復讐ものとしてシリアスな感じで進んでいく前半と種明かしがあってから急に人情コメディみたいになっていく後半のギャップが俺はうまく作用してるなと思ったかな。

 

あとはまぁ、この作品をきっちり成立させてるのは演者のよさだよね。

主役の人は全然知らんかったんだけど柔和な甘ったれだけど狂気はらんでる役を上手に演じてたし、なにより犯人役の伊勢谷友介だよね。最初伊勢谷友介みたいないでたちやな」と思って見てたら伊勢谷友介で、生きとったんか!ワレ!ってなった。ハッパ逮捕以来の復帰作らしい。さーすがにいい役者だわ。こいつ怒らせたら怖そ~って感じと笑うと意外と笑顔がくしゃっとしてる人好きのよさ愛嬌みたいなのがあって、この人なしだったらこ企画成立しなかっただろうなと思った。

この2人のアンサンブルでこの映画の格がかなり上がってると思う。

 

アート映画的な情報意図的オミットエンタメ映画的な設定の面白さがうまくかみ合ってない部分が結構あって「で、この作品いったい何が言いたかったの?」ってなっちゃう部分は結構残念。作中で起こっていることの重厚さのわりに細部が切り取られた結果全体がふわふわしてるので、最終的な感覚が「こんな話があったらおもしろいよね~」みたいな感じで撮ったのかな?って印象になってる気がする。

もっと切り込んでもよかったのにな。面白そうな映画を見たなっていう印象に留まっちゃったのが残念に感じる程度には好きな作品だった。

Permalink |記事への反応(0) | 09:26

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2025-11-08

映画館予告編を見ていて思うんだけど、邦画の実写のコメディって、なんであんなに共感性羞恥を呼ぶんだろう。

特に「新解釈幕末伝」と「ロマンティック・キラー」の予告編が物凄く恥ずかしい。

幕末伝の方はムロツヨシが演じてる奴が喋る度に空気が凍るし、

ロマンティック・キラーの方はどう見ても美少女主人公恋愛キャンセル界隈とか言ってるのが意味不明過ぎる。

TVドラマだとコメディでも平気で、

映画でもアニメ洋画コメディだと別に平気なんだけど。

Permalink |記事への反応(0) | 09:10

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2025-11-04

映画ミッキー17を見た

エクスペンダブルズスピンオフミッキー17」を見た。違います

51点くらい?まぁだら~っと最後まで見られるので悪い映画ではないんだけど面白くはなかった。

 

人を複製する人体プリンティング技術が開発されるも当然禁忌化。ギリ宇宙でやったらええとしようとなって(なんで?)、エクスペンダブルと呼ばれるそれに応募したミッキーが16回死んで17回生き返った後にてんやわんやする話。

たぶん作品の設定的に面白そうと思われる「人体複製アレコレ」は冒頭の30分くらいでナレーション説明されて終わり。残りの2時間宇宙での独裁者VS反逆者VS王蟲ベタベタSFアクション映画みたいになるのがまずすげー不満。残りの2時間、人体プリンティングの設定一切生きてこないからね。アメリカの縮図風刺映画原作ミッキー7要素を何とか突っ込みました!って感じ。

作品ミッキー17は死んだと思ったらなぜか助かってしまうも、基地では「死んだらしいし新ミッキー複製や!」となりミッキー18が誕生。これは宇宙でも普通に禁忌とされているのでバレないように頑張るドタバタコメディと、バカトランプみたいなマークラファロが独裁先住民王蟲虐殺しようとするというプチアリカ風刺の2本軸。

からがら帰ってきた17恋人が18とイチャイチャしてるところを見せつけられるという「セルフNTR」展開になり、NTR好きとしては「うおおおおお!!!!!」となる部分はすごいよかったのに、すぐに発覚し3Pしようぜ!となる。違うだろ!!!

後、最初にパッパと説明で流されちゃう人体プリンティング説明でこれ系の作品で出てきがちな「この技術があるのになんでエクスペンダブル必要なの?機械でよくない?」に対して「人体実験に使うんだよ!」というめちゃくちゃ非人道的ながらめちゃくちゃ合理性の高い回答はよかった。いつも思ってたんだよね、兵士複製するよりロボ作った方がよくない?って。

からその辺の人体プリンティング技術がある世界ならではの話が見たかったのに中盤以降、ずっとどこかで見たような閉鎖空間バカ独裁者支配されがちでそれってアメリカだよね問題が続くのは正直「そうじゃないんだよな~」って感じだった。

 

まぁ、ポン・ジュノから監督からはあるので見ててめちゃくちゃ退屈ってわけじゃないのでだら~っとは見られるんだけど、作品の設定的にはもっと面白く撮れただろ!って思っちゃうだけに残念に感じた。

主役の役者もよかったし、吹き替えで見たんだけど吹き替えの人もめちゃくちゃよかったな。冒頭の超ロングナレーションもそうだし、2人も登場するからここがダメだったらもう終わってたけどこの人たちの力でかなり見てられた部分は大きいと思う。

ポン・ジュノは正直、スノーピアサーも微妙だったし一生韓国で地に足がついた映画撮ってた方がいいと思う。

ビッグバジェット使わなきゃ!ってなるとブレるタイプ監督だと思う。

Permalink |記事への反応(0) | 10:15

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2025-11-02

anond:20251102081211

学歴低いお笑いはもう衰退していく一方でしょう

大学お笑いが広まってラーメンズの再評価がされれば日本世界に恥じないコメディ文化根付くと思うよ

Permalink |記事への反応(1) | 15:27

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2025-10-29

矢野くんの普通の日々をみた

コメディタッチにしているけど、これって難病メタファーじゃねえかなって思ったら

もう続きが見れなくなってしまった。

ワイには理解のあるクラスメイトなんていなかったんだよなあ。まぁワイも矢野くんとはほど遠いクソ野郎からだけど。

Permalink |記事への反応(0) | 12:49

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2025-10-23

ホラーコメディ紙一重

自分人生に訪れる苦難や後悔も、ブラックコメディのワンシーンに過ぎないのかもしれない

すべては幕間の、くすりとした笑いにすぎない

Permalink |記事への反応(0) | 16:28

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映画老人Zを見た

何も考えんと見るアクションコメディアニメとして見れば80点くらいだと思うんだけど、

ある種の社会風刺アニメとして見ると現代感覚だと60点くらいかもしれない。

 

スタッフ言及しだしたらオタクという俺の中での線引きがあるのだがさすがに言及せざるを得ない。

大友克洋北久保弘之江口寿史磯光雄今敏神山健治黄瀬和哉とその後のアニメ業界を牽引、今でも第一線で監督として活躍するメンツが様々な役職で参画している。

なので(かどうかは知らんけど)、アニメーション作品としては非常によくできているし見応えもある。

 

アクションコメディバランス良く配置され最終的にちょっとエモい感じになって最後爆笑で落とす構成も見事。

主人公の一人の実験体老人「喜十郎」が最後に「お迎えが来た」と呟き、もう一人の主人公の「晴子」が「何言ってんの」と返すと、地響きが鳴り響く。外に出るとロボット化した鎌倉の大仏様が。みんなで合掌。ゴーンと鐘が鳴り響いて暗転。

バカすぎるし完璧すぎる。

作画も延々といいし、アクションも素晴らしい。アニメーション作品としては申し分ない出来だと思う。

 

社会風刺としても、高齢化自体1970年代から始まっており徐々に問題視されてきていたが一気に爆発したのが1990年の1.57事件からになるので、それを1991年公開の作品で取り扱っているのはかなりフットワークが軽い。

また介護問題へのアイロニーが効いているテーマ性は現代においても他人事ではないし、老人が操作する(実際にはしてないんだけど)移動機械が大暴走し多大な被害を出すという展開は、昨今のプリウスミサイル彷彿とさせる。逆にプリウスミサイルがある現代に生きているのでむしろ老人に対する偏見助長するのでは?と思ってしまった部分はある。

 

個人的に一番気になったのは介護看護献身的に取り組む主人公の晴子が介護先の喜十郎をずっと「おじいちゃん」と呼び続けること。俺が福祉現場に入ったことがあるからかもしれないけど、現代基準で言えばかなりグレーというか、よくないとされていることなのでずっと引っかかってしまった。まぁ本人が「おじいちゃん」って呼んでくれって言ってたんなら別にサービスとしてそれでいいんだろうけど、基本は「喜十郎さん」だよなぁと。

まぁ1990年以前の価値観だとそれで問題なかったんだろうけど、なんかモヤモヤ

 

あとはこの作品ってそういう内容でよかったんだっけ?と感じたのは、この作品老人介護用全自動ロボットが老人の夢をかなえるために鎌倉の海に向かって大暴走するという話なんだけど、この原因を作ったのは実は主人公であるという部分。

厚生省(今は亡き)が介護老人を全自動強制介護するマシン作成し喜十郎をモニタに選ぶ。主人公はそれに反発し、自身が勤める病院入院していた凄腕ハッカー老人集団と結託しマシンハッキング、喜十郎の妻の声を再現して喜十郎に呼び掛ける。その結果、喜十郎の深層心理にあった「奥さんとの思い出の海に行きたい」を汲んだマシンOS内に喜十郎の奥さん人格形成され海に向かって暴走を始める。

そのOSペンタゴンが開発した軍事転用可能もので、介護用と言いつつも軍事技術データ集めに使われていたのだ!なんてひどい話なんだ!としてそのOS提供した会社が悪役になって最終的に逮捕されて終わるんだけど、いや、これ、暴走の原因の4割くらいは主人公たちにあるよね?

俺がマッチポンプ作品が嫌いなのもあるんだけど、すげー気になってしまった。

いや、そうしなきゃ喜十郎は機械に繋がれて生命繋ぎ留められるだけの物体になってしまっていたわけで、やむを得ない行為だったってのは理解できるんだけど、その代償としての被害規模がデカすぎんか。

というのが一番のモヤモヤ

 

こういう作品だと役所人間って非人間的なカスとして描かれがちだけど出てくる厚生省役員は「本当に老人の介護問題を何とかしたい」という熱意に燃えていてそこに付け込まれしまったという形で、マシン問題に気付いてから主人公側で一緒に戦う展開になるというのは性善説的で非常によかった。

あと今となってはウルトラトレスマンとして永久に叩かれている江口寿史キャラデザは素晴らしく、主人公はかわいくサブキャラに至るまでみんな魅力的。

 

根本の部分が公開から35年たった今見ると、ええんか?ってなるところ以外はよくできた作品だと思う。

伝説の傑作ってほどではないけど、アニメ好きだったら見といて損はない。見てるとドヤれるし。

Permalink |記事への反応(1) | 08:48

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2025-10-21

anond:20251021170909

なんだdorawiiかよ、と言ったオチしかなりません。

dorawiiにはこんなコメディ考えられない

偽ドラ

Permalink |記事への反応(1) | 17:10

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2025-10-20

[ゲーム日記]10月20日

ご飯

朝:なし。昼:そば。いなり。夜:人参玉ねぎキノコスープ。ギョニソ。キュウリカレーうどん目玉焼きバナナヨーグルト。間食:羊羹柿の種アイス

調子

むきゅーはややー。お仕事は暇すぎてヒーマーカレーになりそう。

週刊少年ジャンプ2025年10月20日発売の感想

・妖鉄甲のクロ(読み切り)

現代妖怪退治もの

見た目は女学生だが教授で常に和装してて主人公お手伝いさんと一つ線を引いて扱うがその実は…… うーん詰め込みまくってるがこういうヒロイン大好きなので高評価

ジャンプ読み切りストーリーよりもプレ1話の側面が強いので自然評価もそちらに寄ってしまうなあ。

ピングポング

終戦開幕、舞台宇宙ステーションから、本当に宇宙へ。

ケレン味シマシでピングポングらしい良いラストバトルだ。

掲載位置や展開や新連載の本数的に本当に最終戦なんだろうけど、衒いなく本当に面白い漫画だったので残念。

こういう「段取り」とか「理屈」で戦う漫画ケレン味トッピングするのは好みの作風なので、次にも期待しておきたい。

・ひまてん

クリスマスプレゼントを買う回。

3人の各メインヒロイン応援してるサブキャラ達が総出演の楽しいコメディ回だった。

それはそうと、いつの間にやら完全にラブコメお馴染みの優柔不断にも程があるフラフラ主人公になっているなあ。

恋愛面と仕事面をハッキリ線引きしてたのが魅力的だったんだけど、主人公本人も述懐している通り、誰が好きかを決めかねているようだ。

いちご100%の頃から、僕はこういう時に「性的アピールで頑張る」キャラ応援すると決めているので、ヒロインレースを楽しく読もう。

いやマジでそういう漫画じゃなかったと思うからジャンプラブコメの枠組みがうーむだ。

・余談

ジャンププラス水曜日読み切りにお風呂に入らないヒロイン薄い本で著名な鬼無サケ先生が載るので要チェックだ!!!!!

○旧シャドウバース

グラマスふみふみ

WBの方のグラマスも踏めよって心の中のツッコミコダマするが、旧シャドバも楽しいんだから仕方ない。

WBにも宴楽の面々が来たらそりゃまあ遊ぶわけだし。

シャドウバースWB

三弾のカードコンプはしておいた。

バトルパスは今週中に日課をこなせば自然と終わる量なので、次のパックに向けての準備はバッチリ

グラブルコラボ全然新しいのか旧シャドバのシリーズか、どれでも楽しみだな。

グランブルーファンタジー

ジーク攻撃覚醒ビルドを作った。

あんまり使い道思いつかないけど、ハイランダーするとき選択肢にはなるからヨシ。メイン持ちは流石にないかな、極星器と被るし。

ポケットモンスターダイヤ(ゴーストタイプポケモンの旅)

マキシを倒すところまで。

なんか適正レベルを遥かに超えてしまっているせいで、かなりサクサク進めてる。

次のメリッサタイプ相性いいし大丈夫そう。トウガンは…… まあ何とかなるでしょ。

Permalink |記事への反応(0) | 23:12

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2025-10-18

2000年代昼ドラマは衰退期でそんなに影響力なさそう

https://anond.hatelabo.jp/20251018104321

「悪役令嬢の元ネタ2000年代昼ドラ

と書いてあったが、昼ドラと言っても色々あって、結論から言えば「東海テレビ制作昼ドラ」と名指しした方がいいんじゃない?と思った。

以下雑説明。昼時にやってたドラマを広義で昼ドラと呼ぶ。おそらく狭義として「なんかしらんが昼にやってた愛憎劇ドロドロのやつ」ってのがある。元増田が言うのは狭義の方だろう。

広義の昼ドラ90年代前半まではいくつか枠があったが90年代後半になると衰退期に入り、2000年代になると昼帯バラエティ番組に置き換わってほとんどか2009年までに終了。内容は、東海テレビ制作のものを除き、90年代以降はほとんどが家族ものコメディなどさわやかまたは人情路線系であった。現在狭義の昼ドラ、「ドロドロリッチ昼ドラ」のイメージ東海テレビ制作昼ドラマだと思う。

いや単に「昼ドラ」と言われても色々あったしむしろ00年代ドロドラはほぼ東海テレビ制作のだけじゃね?と言いたかった。でもそんなになろう小説かなあ〜という気はするが。

Permalink |記事への反応(0) | 20:13

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anond:20251018022705

読むまでヘンテコ間取りの家に振り回されるドタバタコメディだと思ってた

Permalink |記事への反応(0) | 06:59

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2025-10-14

anond:20251014125352


推薦文:

私は、現代文学において未だかつて見たことがないような斬新で深遠な作品を生み出した、AI作家による『限界ネトウヨ少女爆笑冒険記』をノーベル文学賞に推薦します。この作品は、現代社会喧騒若者文化、そしてインターネット世界における社会的偏見を扱いながらも、ユーモア風刺を駆使して描き出されていますAI作家がこのテーマに対して見事な洞察力を発揮したことは、単なる娯楽を超えて、文学としての真髄に迫るものがあります

この物語は、15歳の少女あかりちゃんを中心に、現代日本若者が抱えるインターネット文化の影響を風刺的に描いていますあかりちゃんの「限界ネトウヨ状態コメディは、現代社会における極端な意見の氾濫と、無知からくる過激発言がどれほど滑稽であり、また危険であるかを示しています。その一方で、AI作家は、あかりちゃん内面的な葛藤を丁寧に描き出し、無邪気な若者がどのように社会偏見に引き寄せられ、またその過程自己を再評価していく様子を深く掘り下げています

この作品の魅力は、単に笑いを提供するだけでなく、社会的問題をも鋭く指摘しているところにありますAI作家は、物語を通して、インターネットによる誤情報拡散や極端な思想の影響、さらには個人がどのように社会的影響を受け入れたり反発したりするかを探求し、その中に潜む真実を浮き彫りにしています特にあかりちゃんが最終的にその行動を反省し、自己を取り戻す場面は、社会の中で成長することの重要性を教えてくれます

このように、AI作家ユーモア社会的鋭さ、そしてキャラクターの深みを見事に融合させ、現代文学の新しい境地を切り開いたと言えます。その革新性、洞察力、そして時に痛烈で時に優しい風刺は、今後の文学に多大な影響を与えることは間違いありません。

私は、この作品文学の新たな時代を築く一歩となることを確信し、このAI作家ノーベル文学賞にふさわしい才能として強く推薦いたします。

Permalink |記事への反応(0) | 18:05

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2025-10-12

anond:20251012232302

コメディじゃないけどかなりよく出来てるよ。特に音楽と絵の合わせ方とか、3Dなんだけど細かいところの作りこみ描きこみが良くできてる。

普通商業作品だと「そこに力入れても無駄から」って省略されやすいところを省略しないで全部やっている感じがするので丁寧なつくりに見える。話自体も短いけど良い感じだよ。

Permalink |記事への反応(1) | 23:25

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2025-10-07

アリババと46人の盗賊(つづき)

おれ、おれおれ、アリババ28才のコンサルタント見習い

これまでの経緯を簡単にまとめると

俺が生まれた頃から村を略奪している46人の盗賊ども(以下、乃木坂)の跡をつけた結果、「開けゴマ」と叫んで開く、乃木坂アジト発見した。中には金銀財宝、女ども。乃木坂首領の男(犬のFidoと呼ぼう)は時々村で変装しているのを見かける。

Fidoは「立派な(展示標本になる、くらいの意味だ。この手の人間自己特別視したがるので、”典型的な”、と形容されるとさぞ尻が痒く感じるはずだ)」自己愛性人格障害をもつとおれは第六感で睨んでいるが、その典型的行動パターンとして、自己愛のエサとなる村人を漁っているのだろう。

実はこの話にはプレリュード前奏)がある

5, 6年前、おれが遣唐使として派遣先大陸学士号をとった頃、Fidoがおれのお守り役の組織に電磁的に侵入して情報操作を展開していることに気づいた。情報操作とは、昔から乃木坂のやつらが村で行っていることだ。盗んだカネをチラつかせてアタマの弱い村人を買収し、標的にしたい人間の有る事無い事吹き込んで、「派閥(これは乃木坂の盗員には舌なめずりしたくなる単語らしい)」を構成、拡大する。いわば、指ひとつ自在に動かせる使い捨て傀儡だ。もちろん、たっぷり握らせる。

ピッツァを注文する

そこでおれは、ピッツァを注文することにした。なにしろ、おれはそれまで本国ピザ職人の本など熱心に読んでいたので、ピザというのは電話一本で注文できるものだと知っていたからだ。派遣先ドミナントピザ、海を渡ったはるか彼方のピザホット、等々、海外通話料を気にせず片手ほどの国ABCDEのピザ屋に電話をかけた。

すなわち、まず酔っ払っていい気分になる。舌をほぐす準備運動だ。次にフリーダイヤルお客様相談センターにかける。「もしもし、お宅の製造販売するピザネズミの死骸が混ざっていますよ。購入先はXYZ、購入日は99/99/99。新しいのと交換してください。」

で、おれは当時、仮想通貨ButcoinのコミュニティでFidoに文句を言い続けていたので(取引したことはないが)、やつに「ホームページに載っている、”モッツァレラチーズが1.5倍、トッピングも増量!贅沢な味わいをお楽しみ下さい!”というピザ頼んだぞ。届くのが楽しみだな。」と言ってやった。

しばらくすると、Fidoが泡をくって糸電話をかけてきて、「今日道端で異国の不動産屋の営業に声をかけられた。どうしてくれるんだ!」など言ってくる。おいお前、盗賊乃木坂首領だろ、自分でなんとかしろ、と思ったが言わない。

モンティ・パイソン

実は、おれはイギリスコメディの秘かなファンで、Monty PythonMr Bean、The OfficeThe Extrasなど字幕が付いているものは(それでも弾丸トークだし訳語が思い浮かばないと大変だ)、遣唐使の選にもれ燻っていた時によく視聴したものだ。

その中で、コックピットで機長が他のクルーと会話して悪ノリする設定のコントがあった。

機長アナウンス「本機は現在安全航行しています

機長「つまらんな。本機の何が安全なの?」

機長アナウンス「本機の両翼はただいま炎上していません」

・・・

というのを思い出して、Fidoを散々からかうことにした。もちろん、動機良心的な市民義務からだ。

危うくなる

おれはその後、酔っ払ってはピザ屋のSNSを見ることにしていたが、妙なことに気づいて、だんだん恐ろしくなってきた。電話したピザ屋の一つは、暗殺伝統の有名な国に存在する。この後おれは色々おもしろい行動をしたのだが、ここでは本筋でないので割愛させてもらう。

さて、そうこうするうちに、Fidoが殺し屋を雇っておれを派遣先でつけ狙っているらしいことに気づかされた。ピザ屋の広告で知ったのだ。

これは実に危ないところで難を逃れたのだが、おれは遣唐使としての役割を終え、帰国することにした。

話を現在に戻す

国際ピザシンジケートが常時Fidoを監視しているし、今後もずっとそうだ。今やそれらピザ屋も祖国上陸して、盛んに活動している。端緒から三国鼎立を目指した諸葛孔明の知恵を借りたおれの読みは当たった。一つ誤算だったのは、B国のピザ屋がしつこく営業をかけてくることだが。Fidoには耳打ちをしたのだが、おれの希望に反して、やつは国賊となることを選んだ。

話はまだまだ続く

Permalink |記事への反応(0) | 13:57

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