
はてなキーワード:ギャルママとは
森脇透青は、《たとえば千田有紀の立場ひとつとっても塩野谷恭輔の立場と異なるし、さらに小谷野敦や笙野頼子ともまったく違うはずである(たとえば「生物学的」のような言葉を留保なしで使うかどうか、「陰謀論」的な語調を使用するかどうか、また構築主義の理解の深度において)》(「不良債権としての『情況』、あるいは回覧板について」)と述べ、トランスジェンダー特集の執筆者たちには「構築主義の理解の深度」において違いがあると言っている。「構築主義の理解」が足りないのは、この中では、小谷野敦であろう。事実、小谷野は、《私はバトラーを批判なんかしてないんだよ。ポモを批判していて、バトラーは読んでも何を言ってるのか分からない、と書いているではないか。》とツイートしている(2024年11月11日)。しかし、オフパコギャルママ🦖1y@takamatsu4_13によると、《批判者は佐藤悟志をこすっているけど、本当に読まれたくないのは小谷野敦とかだったりするんだろうね。さすがに「小谷野のは読まないでくれ!」とは言えないから、佐藤悟志をこすっているだけだという。》(2024年9月21日)。小谷野は「ポストモダンとトランスジェンダー」を寄稿しているが、これは何があったのかを小谷野節で綴ったものである。これを読むと、ノーディベートと称して議論すら行われないまま、明らかに異論のありうる理論によって現実が書き換えられようとしていたことが分かるであろう。千田有紀の「構築主義の理解」は足りていないどころではなく、上野千鶴子編「構築主義とは何か」(2001年)に序章「構築主義の系譜学」を書いているくらいであるが、「学問の危機と『キャンセル』の方法論」(pp.116-135)は、小谷野と同じく、何があったのかの記録であるが、キャンセルされた当事者であるだけに、迫力があるものとなっている。さらに、「LGBT異論」(紙の爆弾2024年10月号増刊)に「フェミニズムの再生を求めて」(pp.62-76)を寄せており、そこでは小宮友根との確執が延々と書かれている。
「『情況』に関する声明」には森脇も加わっているが、森脇は雁琳と同じ研究室の出身である(京大宗教学)。研究室が批判されたことに対して、森脇はこう反論している。《ある人格が問題だからといって、その人の所属とかその人の研究分野まで誹謗中傷されていて、いい迷惑です。「放置した」かどうかなんて知らないでしょ。そして彼の素行(思想内容というより、ほんとうに「素行」)は研究室内でも、先生からも先輩後輩(ぼく含め)からも、直接・間接に注意されてました》(2022年1月23日)。研究室での雁琳の素行は悪かったようであるが、これは想像できるところかもしれない。そして、オープンレター勢とのたたかいでも「うんこ学者」のような言辞を用いていて、素行は悪かったのであるが、オープンレターはからかいを批判する内容なので、お行儀よくやってしまうとオープンレターにパフォーマティヴに従ってしまうことになり、雁琳としては、あえて粗野な態度を取ったということらしい。育ちのいい人が不良のような振る舞いをしても、どうにも似合わない。批評は口汚い言葉で罵るというのが伝統であるが、近ごろの若者は育ちが良すぎて、罵倒しても様にならない。北村紗衣をからかってみるという芸当は、普段から素行が悪い雁琳だからこそできた荒業であろう。しかし、江原由美子の「からかいの政治学」を内面化したリベラルにとっては、このような粗野な態度こそ「サタン」のように見えてしまうようである。
雁琳によるキャンセルカルチャー批判の論文は、キャンセルカルチャー批判としては本邦で右に出るものはない論文であろうが、男女論に関しては断片的なツイートしか存在しないのが現状である。それらを活字としてまとめなければ、行動の根底にある思想が分からないので、一冊の本として著し、世に問うべきであろう。「情況」2025年冬号の論文はクリプトに関するものであるが、男女論をまとめてからでもいいのではあるまいか。
3 トランプ
リベラルによると暇空や雁琳は「誹謗中傷ビジネス」をやっているらしいが、カンパを募ることは、ビジネスというよりは、味方がいるということを示す意味合いがあるのであろう。暇空は6億あるので、カンパなどいらないであろうし、雁琳に至っては、非常勤講師の職を失っており、トータルで見れば明らかに持ち出しであろう。馬場靖雄はこう言っている。《仮にある人が「万人に対する戦い」を望んだとしても、実際にそれを貫徹することは不可能である。手始めにある方向を攻撃すると、本人が望むと否とにかかわらず、たちまち「味方」が登場してしまうからだ。かくして、いつのまにか前線が、すなわち秩序ある戦争状態が形成されるのである》(「ルーマンの社会理論」、81頁)。ここでの前線はフェミとアンフェによって形成されているが、ネットでの争いの大半はここで戦われており、ゲンロンの若手がやっている「論壇ウオッチ」でも、毎週のようにフェミとアンフェのたたかいが取り上げられている。フェミにしてみれば、フェミに賛同しないものは「差別主義者」であり、味方など現れてはいけないはずであるが、味方は登場してしまう。SNSはキャンセルカルチャーを展開させるのにもいい環境であろうが、その敵にとっても味方を集めやすい環境なので、前線が現れるのも当然であろう。
前線があって、たたかいが繰り広げられているだけであれば、さほど問題ではないのであろうが、問題なのは、フェミとアンフェのたたかいは、和解不可能なものであることであろう。茶会太郎のツイートによると、《構成主義とか構築主義とかいうの、当たり前と思われていることが実はこのような過程で成り立っている、ということを示すまでは大変勉強になるのだが、「だから断罪」となった瞬間に和解不可能な敵味方分断ツールに早変わりする》(2020年6月11日)。
和解不可能なたたかいの例として、解同と日共のたたかいが思い起こされる。トランプが大統領になり独裁的な政権運営をしている状況は、例えれば、解同の候補と日共の候補が大統領候補としてたたかい、解同の候補だけは困るということで、日共の候補が大統領に選ばれたところ、日共の大統領は、公約を守り、株式の時価総額上位百社を国有化してしまったようなものであろう。リベラルとしては、どうして日共の候補を支持しなかったのかと問うところであろうが、その問いに対しては、それでは解同の候補に投票すればよかったのかと問い返されるであろう。日共の大統領に抵抗しようとも、和解不可能なたたかいの中で生まれている以上、共闘は不可能である。
フェミとアンフェの対立において、アンフェ側の立場や考え方が何を意図しているのか、理解しづらい部分がある。茶会太郎のツイートによると、《純粋にジェンダーの軸で反フェミニズムをやっている人間は相当少なくて、ツイッター反リベラルの主流は「男性被雇用者を基本単位とする家族主義(保守主義)レジーム福祉国家の擁護論者」なのだという確信を深めている》(2023年1月3日)。産業社会へのノスタルジアとでも呼べるものかもしれない。しかし、ポスト産業社会においては、伝統的な家族や福祉国家を維持することは難しいであろう。だからこそ、ノスタルジアは止むことがないであろう。
暇空は「社会構築主義的社会正義」とのたたかいにおいて、表現規制派のスキャンダルを暴露し、雁琳は同思想を「解釈権の独占」という概念で理論的に解明した。ポストモダン思想(特にフーコー)が単純化され、社会に適用されるプロセスは、ヘレン・ブラックローズとジェームズ・リンゼイの「Cynical Theories」(2020年、邦題「「社会正義」はいつも正しい」)が思想史的に明らかにしている。しかし、雁琳はこの現象を「解釈権の独占」として集約し、鮮やかに整理した。オープンレターの内容は、次のように一行で要約される。「その内容は、彼らインテリリベラル左翼が、何が差別かを決め、該当する差別者に好きに仕打ちを与える、というものだ」(「フェミニズムが振りかざされ司法から進む女尊男卑社会」、「実話BUNKAタブー」2025年6月号)。こうしてポストモダン思想は、朝田理論へと収束した。解同の候補と日共の候補が大統領候補として対決するという例えを、やや突飛に持ち出したのは、理由がないことではない。
リベラルは「何が差別か」を一方的に定義する。リベラルの理論を批判することすら差別とみなされ、言論の自由の枠内では対抗が難しい。雁琳はあくまで理論的な批判に徹したが、暇空は対象への攻撃を行い、トランプに至っては人文系への予算削減という「人文系焼き畑」とも呼べる強硬手段に出ている。朝田理論のような思想に対抗するには、こうした物騒な手段に頼らざるを得ないのだろうか。笠井潔はこう言っている。《もしも差別の被害当事者やその支援者は差別者を勝手に処罰していいとすれば、それは定義からして私刑、リンチの肯定になりますね。その線を超えてしまうと、仕事、業績の否定から存在の否定まで行きかねない。存在の否定まで行くとなると、その意味するところは戦争状態に入るということです。小山田を敵と認定して戦争状態に入る。カール・シュミット流に言うと「例外状態」に入る。社会運動の文脈では、そういうこともあり得ます。しかし小山田の存在自体のキャンセルを要求する者が、物理的抹殺を含め敵を打倒するしかない戦争状態に入るという認識と、内戦状態だから自分もいつ殺されるか分からないという覚悟があって、そうしているのかどうか。そうとは思えませんね。(中略)微温的に、常に正義の側に身を置いていたいと思って、そのことを疑おうともしない安直な精神の連中こそ、ゴツンとやって分からせた方がいいんじゃないか(笑)》(笠井潔「キャンセルカルチャーをめぐって」、「情況」2022年春号)。トランプは人文系を「ゴツンとやって分からせた」と言えるだろう。朝田理論は内戦状態を引き起こす。この状況に出口はあるのだろうか。
ネットニュースが伝える きみの武勇伝(相対性理論「たまたまニュータウン」)
1 暇空
2025年3月27日、暇空茜が起訴されたという報告と、北村紗衣が雁琳を訴えていた裁判で最高裁が上告を棄却し、雁琳に220万円の支払いを命じる判決が確定したという知らせが同時に届いた。暇空の起訴は3月26日付、雁琳の敗訴に関する最高裁の決定は3月21日付であり、これらが同じ日に伝えられたのは偶然かもしれないが、何らかの意図が働いているようにも感じられる。
思い出されるのは、2024年2月16日、アニメイトが暇空の著書「ネトゲ戦記」(KADOKAWA)の取り扱いを停止すると発表した時のことであろう。暇空によると、アニメイトは脅迫されており、放火されたくなければ2月16日に取り扱いの停止を発表するように要求されていたという。そして、2月16日はTBSが暇空の書類送検をスクープとして報道した日でもあり、犯人はアニメイトに書籍の取り扱い中止を同じ日に発表させることで、何らかの効果を意図していたのではないかと推測される。書籍の取り扱い停止を求めるだけならよくある話だが、その発表を特定の日時に行うよう要求するのは異例で、これまで聞いたことがない。TBSの報道日時を知らなければこうした要求はできないため、犯人の範囲はある程度絞られてくるだろう。もっとも、こうした脅迫があったと主張しているのは暇空だけであり、作り話ではないかという見方もある。その可能性が全くないとまで断じるつもりはないが、2024年1月に刊行予定だったアビゲイル・シュライアー「あの子もトランスジェンダーになったSNSで伝染する性転換ブームの悲劇」(KADOKAWA)も脅迫によって発売が中止され、産経新聞社からタイトルを変えて出るといったこともあり、リベラルが脅迫も辞さないことは事実である。
ただ、雁琳訴訟の原告代理人である神原元は、「被告は、上告棄却となった後の令和7年3月26日時点でも、「(原告に)220万円も請求されたことは明らかにおかしい」と投稿し、被告に220万円の支払いを命じる判決が最高裁で維持されたことにも触れず、カンパを募集する投稿を固定ツイートとしたままである。」(「対雁琳訴訟、勝訴確定についての弁護団声明」)と言っており、3月26日時点で判決が雁琳に伝わっていたことが窺え、雁琳側から判決について発表していれば、暇空起訴と重ならなかったわけで、これらが同日に判明したことはリベラルの意思によるものではないと思われる。
暇空を語るのは容易なことではない。あまりにも多くの出来事が次々と起こっており、そのすべてを追いきれないからである。西葛西出版の社長である中村慎太郎@_Shintaro_は2024年5月13日に、こうツイートしている。《暇空さん+赤木レイアで1年くらい過ごしたので、それ以外の事象をあんまりしらないんだよね。なんという複雑怪奇な現象なのだ》。一年前というと、2023年の5月である。2023年の3月3日には住民監査請求の再調査の結果が出ており、Colaboの会計問題は住民訴訟に舞台を移し、歩みをほとんど止めてしまったのであるが、代わりに追及の対象となったのが自称学生の堀口英利である。暇空がウクライナ戦争についての所見を述べたところ、堀口が噛みついたのがきっかけであるが、暇空は激怒し、堀口の過去を掘り返していった。堀口はKCL(King'sCollegeLondon)の学生であると自称していたが、これについても疑義が投げかけられた。堀口も、自らが誹謗中傷とみなす投稿を行った人々に対して、大量の開示請求を行うなど、決して譲らない態度を示した。堀口は時事系ユーチューバーにとって訴訟リスクを伴う存在である一方で、恵みの雨とも言え、その中で最も稼いだのは赤木レイアである。当初は3分くらいの動画で取り上げていたのであるが、2023年7月7日に15分53秒の「堀口英利、とんでもない書面を出して爆笑されてしまうww【暇空茜】」を出してからというもの、長尺の堀口動画を毎日のように投稿していた。普通に生活していると、ニュースに割ける時間は限られている。暇空・堀口を追うのに時間を割くとすれば、他のニュースに目を向けるのは難しくなる。
中村慎太郎は2024年8月24日に次のようにツイートしている。《最新の暇空ライブ、バカ面白いね。彼は妄想しているとも言えるが、ヒントほぼゼロから無限の推理を繰り広げる天才ともいえる。あってるかどうか?怪談に正解などないのだ》。この頃に語られていたのが、「高崎物語」である。好き嫌い.comに、7月28日頃から、妹が堀口の同級生であると主張する人物が書いたものであり、「高崎市に帰郷した堀口がかつての同級生だった女性に性暴行したり、自らの肛門にアルフォートを入れたり、それらの件で親族会議が行われたり逮捕勾留されたりというのを高崎市民たちが証言する内容」(「暇空茜と側近の灰豚、喧嘩別れ。大量総括へ」)であるが、好き嫌い.comに書かれたものであり、十中八九作り話であろうが、暇空は事実であると考え、これをもとに推理していた。もしこれが事実であれば堀口は拘束されていることになるが、灰豚が堀口と8月20日午前1時ころに会ったと言いだす。このあたりから、訳が分からなくなっていく。暇空は灰豚を「対話罪」の対象としたが、この頃から味方であるアカウントをどんどん切っていった。赤木レイアも暇空との関係が悪化し、9月7日を最後に更新していない。
暇空は2024年12月頃から、真如苑が裏で糸を引いていると言い出すようになった。堀口のnoteに、彼の母親が真如苑の信者であると書かれているのは事実である(「断ち切りたい「毒親の血」――「両親が開業医の一人息子であること」は必ずしも幸せを意味しませんでした。」)が、真如苑は特に問題を起こしていないようであり、荒唐無稽と言わざるを得ないであろう。堀口死亡説を唱えたりもしている。2024年11月1日、神奈川県相模原市緑区千木良底沢橋下で、15歳から30歳程度とみられる身元不明の遺体が発見されたが、この遺体が堀口だというのである。しかし、堀口は2025年3月19日にテレビのインタビューに答えており、生きていると言わざるを得ない(「北海道じゃらんハッキング被害関係ない人物の名前が悪用悪用された本人に取材「ネット上で誹謗中傷の的」」、HTB北海道ニュース)。妄想に近い推理を連発しているうちに、支持が減って閑散とし、求心力に陰りが見られるようになり、その結果、起訴しやすくなってしまったのかもしれない。
以上は簡略なスケッチであるが、このようなものは求められていないのかもしれない。リベラルからすれば、暇空は「誹謗中傷ビジネス」をしているとレッテルを貼っておけばいいので、推移には関心がなさそうであるし、暇空の観客も、事態がリアルタイムで動いていて予測不能な展開が見られることに楽しみがあるので、後から振り返りたいとは思っていないかもしれない。
暇空が現れるまでの青識亜論をはじめとする「表現の自由戦士」は、原理主義的にあらゆる性的表現を無条件に擁護しているだけであった。しかし、リベラルはSNSで「声を上げる」ことにより企業に対して表現を撤回させるように圧力かけており、これは効果を持っていた。青識のような活動ではこれを止めることはできていなかった。暇空は発想を転換し、シュナムルやColaboといった表現規制派のスキャンダルを暴露する戦略を実行したのであるが、それなりに奏功した。「赤いきつね」は無傷で済んだのである。
山口三尊は《暇空氏、あれで起訴は少し気の毒だが、堀口英利さんや、灰豚に対する誹謗中傷は。起訴されてもやむを得ないレベルだと思う。》(2025年3月30日)と述べており、不起訴あるいは略式起訴もあり得たようである。裁判所はリベラル化しているようである。Ogura.H@dli_coipchirtの《暇空さん対伊東弁護士の訴訟を担当した吉岡大地裁判長って、名古屋地裁時代に労働者側の請求を棄却する判決をたくさん出している裁判官なんですね。》(2024年2月10日)というツイートに対して、国際企業法務弁護士🤡GAREW@big_lawfirmは《現代型のリベラルって感じですね。マイノリティには寄り添いつつ労働者階級には厳しい、アメリカ沿岸部の価値観ですね。経歴は最高裁事務総局系なので、今の最高裁のスタンスがそうなのでしょう。》(同前)とコメントを寄せているが、当のアメリカでは、最高裁は反リベラルによって占拠されているのに対して、本邦ではアメリカ沿岸部の価値観が最高裁にまで及んでいるのである。
2 雁琳
2021年はキャンセルカルチャーが吹き荒れた年であった。呉座勇一のツイッターでの発言に端を発して、オープンレター「女性差別的な文化を脱するために」が4月4日に出され、小山田圭吾が東京オリンピックの開会式の音楽担当を辞任に追い込まれたりした。しかし、オープンレターに対しては当初から批判があり、雁琳はその先頭に立っていたと言っていい。暇空がColaboの会計問題に取り組み始めたのは2022年10月頃であるが、2022年はキャンセルカルチャーに対してたたかいが挑まれた年であり、暇空はその真打のようなものとして現れたのである。
雁琳は暇空のように全方位に喧嘩を売っているわけではない。ほぼオープンレターに限られるであろう。しかし、オープンレターはネット上からは消されてしまっていて、今は見られない。ウィキペディアでは「女性差別的な文化を脱するために」は立項されているものの、他ではその痕跡が消されてしまっている。ウィキペディアの呉座勇一のページからは不祥事についての記述がなくなっている(2025年4月2日閲覧)。履歴をたどってみると、2024年7月20日に削除されたようである。呉座のキャンセルが成功していれば、歴史的意義のある文書としてネットに残されていたと思われる。しかし、キャンセルカルチャー第一号としてモデルケースになるはずだったものが、杜撰にやってしまったために、オープンレター勢からもなかったことにされてしまったのであろう。
雁琳は「正論」2021年6月号に「ポリコレ派への共感強制する社会の歪み」を発表しており、雑誌でのオープンレターへの批判はこれが最初である。オープンレターが出たのが4月4日であり、「正論」6月号は5月1日発売なので、一月も経たないうちに反論が出たことになる。ネット上の反論は埋もれてしまいがちだが、雑誌は繰り返し参照されるため、雁琳が狙い撃ちにされたのではないかと指摘されることがある。
雁琳は2022年に複数の雑誌で発表を行った。例えば、「国体文化」(1177号、2022年6月)には「新たなる共産主義運動は『目覚めた当事者』の顔をして現れる」を、「実話BUNKAタブー」には「弱者男性を救うのは方法論的ミソジニーである」(2022年5月号)と「女子高生AV賛成論」(2022年6月号)を寄稿している。また、「情況」2022年春号のキャンセルカルチャー特集では、「キャンセルカルチャーとは何か――その現象と本質」を発表した。しかし、その後は雑誌に招かれる機会がほとんどなくなった。約3年ぶりの登場となったのは、「情況」2025年冬号に掲載された「DON'T BE USED. BE THE UNCOUNTED.――ネオ幕府アキノリ党のクリプト革命運動についての簡潔な報告」(荒牧隆史との共著)である。本来なら「正論」「WiLL」「HANADA」といった右翼系雑誌に登場してもおかしくないが、そこには見られていない。それだけに、「情況」の姿勢は際立っている。
「情況」は1968年に創刊されたが、廣松渉が当時の金額で100万円を援助したことでも知られている。1970年6月に結成された「情況派」というセクトが存在するが、これは「情況」の創刊者である古賀暹が所属していたため、叛旗派から蔑称として「情況派」と呼ばれ、その名が定着したらしい(正式名称は共産主義者同盟(再建準備委員会)である)(有坂賢吾「新左翼・過激派全書」)。したがって、「情況派」の機関誌というわけではないようだが、新左翼の雑誌としてスタートしたことは確かである。しかし、第六期(2023年2月から)の編集長に塩野谷恭輔が就任すると、ネットの雑多な声を取り上げ、反リベラルな立場であっても登用する路線へと転換したらしい(2022年春号のキャンセルカルチャー特集は第五期に属するが、この頃からその兆しが見えていたのだろう)。ページをめくると、まるでインターネットの闇鍋のような印象を受ける。ここでしか出会えない著者たちの論考が並んでいる。
2024年夏号のトランスジェンダー特集がその路線の到達点であろう。文芸誌を含め、ほとんどの雑誌がリベラル化してしまい、ターフが排除されてしまった。そうなってくると、反リベラルを登用する「情況」のような雑誌でしかターフは書けないということになり、ターフが結集したような誌面になった。これに対して「読者・寄稿者有志」は反発し、2024年9月20日、「『情況』に関する声明」を出した。署名しているのは、京大人文研や叛乱研の関係者、さらに編集者のようである。絓秀実がこれに加わったことに唖然とした人もいたようであるが、マルクス主義の持つものと持たざるものという区別を、マジョリティとマイノリティという区別に置き換えたのが、「社会構築主義的政治主義」と雁琳が呼ぶものであり、新左翼もマルクス主義者ではあるのだから、これに乗ろうと思えば乗れるのは当然のことではあろう。
森脇透青は、《たとえば千田有紀の立場ひとつとっても塩野谷恭輔の立場と異なるし、さらに小谷野敦や笙野頼子ともまったく違うはずである(たとえば「生物学的」のような言葉を留保なしで使うかどうか、「陰謀論」的な語調を使用するかどうか、また構築主義の理解の深度において)》(「不良債権としての『情況』、あるいは回覧板について」)と述べ、トランスジェンダー特集の執筆者たちには「構築主義の理解の深度」において違いがあると言っている。「構築主義の理解」が足りないのは、この中では、小谷野敦であろう。事実、小谷野は、《私はバトラーを批判なんかしてないんだよ。ポモを批判していて、バトラーは読んでも何を言ってるのか分からない、と書いているではないか。》とツイートしている(2024年11月11日)。しかし、オフパコギャルママ🦖1y@takamatsu4_13によると、《批判者は佐藤悟志をこすっているけど、本当に読まれたくないのは小谷野敦とかだったりするんだろうね。さすがに「小谷野のは読まないでくれ!」とは言えないから、佐藤悟志をこすっているだけだという。》(2024年9月21日)。小谷野は「ポストモダンとトランスジェンダー」を寄稿しているが、これは何があったのかを小谷野節で綴ったものである。これを読むと、ノーディベートと称して議論すら行われないまま、明らかに異論のありうる理論によって現実が書き換えられようとしていたことが分かるであろう。千田有紀の「構築主義の理解」は足りていないどころではなく、上野千鶴子編「構築主義とは何か」(2001年)に序章「構築主義の系譜学」を書いているくらいであるが、「学問の危機と『キャンセル』の方法論」(pp.116-135)は、小谷野と同じく、何があったのかの記録であるが、Permalink |記事への反応(0) | 09:34
去年の初め頃に前オーナーが引退して店が新オーナーの物になり、従業員たちもまるっと好条件で再雇用された。以降、前オーナーの店だった頃の悪習が断たれて当店は売上を回復し、まぁまぁ平穏な店になった。
とはいえ、昼間の売上はいまいち伸びないらしく店長(オーナーの息子で準夜・夜勤担当)は頭を悩ませている。問題だらけだった夕方の売上は劇的に改善されたが、それは不真面目モンスターアルバイトが不正をしづらくなったことに見切りをつけ一度に去り、比較的真面目な奴らだけが残ったためであり、昼勤の人たちには加齢してみんなおばさんになった以外特に何も変わったことはないので、改善する余地は特にないから仕方ない。
昼勤の人達がメンバー交代せずみんなおばさんになったことは、男性客の入りにはちょっと影響がありそうではある。やっぱりピチピチの若い女の子の集客力はエグいし、美人で若く見えるアラフォーの女というのも男から見て気安い様で客を集めがち。ちなみに、単に若い女の子というのはあまり客を集めず、空気の様に存在感が希薄で顔も覚えて貰えないがち。それよりは癖の強めの若い男の子の方が、からかいがいがあるらしくおじさん・おばさんから人気があると思う。しらんけど(しらんのかい)
昼勤の人たちは、6年前私が当店に勤めだした頃は美人揃いだったが、全員だいたい同じ頃に一気に老けて誰? って感じになった。しかも派手めなギャルママ達だったのがお硬い接客業の女(フライトアテンダントとか古のデパートの案内係)みたいな感じに一斉に路線変更したので個体識別が難しくなり、ポケモンのジョーイさんとかジュンサーさんみたいに一族同一労働をしている・クローン人間ばりにゲノムと遺伝子の発現にブレのない人達がうようよしてるようになった。なお、私は元からそういう路線の女なので、昼勤の誰かと勘違いされて変なおじさんにダル絡みされるようになった。
正直言うと、ファッションを真似されたうえにしかもみんな私の上位互換ということにぐぐぬる気持ちは無きにしもあらずだが、基本的に昼勤の人達とは接点がないのでまあいいか。
気がつくと準夜で旧オーナー時代から残っているのは私と高専6年生だけになった。高専6年生は来月卒業でこの春から就職して社会人となるので、私が最後の準夜古株になる。私も高専6年生も特にお客様から好かれるタイプでもないのだが、不変な事に価値を置くお客様も少なからずいるので、高専6年生の卒業は残念に思われそう。
だが、去年から当店に勤めているスリランカ人が準夜のアイドルと化していてお客様たちからめちゃめちゃ愛されている。近年は外国人アルバイトはすっかりお客様たちから受け入れられているとはいえ、スリランカ人の愛されぶりは異常。天然自然に人たらしで、この人すごいなぁと感心する日々だ。
あとはちょっと残念な感じの高校生バイト3人組と、ダブルワークの30代男性が準夜のいつメンなのだが、ダブルワークの30代男性は今月一杯で辞めるらしいしコイツお気持ち繊細ヤクザで面倒臭いのでまあいいか別にいなくてもと個人的には思う。店長には痛手と思われているらしいが、人を見る目がないなと思う。お気持ち繊細ヤクザ、楽してお金をもらうのが信条で隙あらば仕事を手抜きし、下の者には偉そうにしてるけど?
お気持ち繊細ヤクザが辞めるにあたって、新しい人員が補充された。この春から近場の大学に進学する高校3年生の男の子なのだが、初見の仕事仲間たちが口を揃えて「三十代かと思った」と言う、謎に老成した言動をする人だ。二十歳前後の男子の見た目が何歳くらいか紛らわしいのはよくあることだが(何故かアラサーよりも老けて見える二十歳前後の子って、よくいるよねー)喋り方がナチュラルボーン営業マンなのは珍しい。
入店初日と二日目は、先輩風吹かしまくりのお気持ち繊細ヤクザから「俺のいる間に完璧に仕上げてやる」とか言われて大人しくアヒルの子の様にあとをついてまわりしごかれていた。だがお気持ち繊細ヤクザは元々勤務時間が他のバイトよりも短く、私や高専6年生やスリランカ人よりも担わされている仕事は少なく特別なことはやっていないのだから、別に今直ぐにお気持ち繊細ヤクザのコピーになる必要は別にないのだ。
みんな、わけの分からない状態から半分ずつ仕事を覚えて相方と役割を交代交代しつつ出来る仕事を増やしていくので、一度に何もかも覚える必要なんかない。
お気持ち繊細ヤクザの手が空かないときに私が高校3年生の面倒を見ることになったが、案の定一度に沢山詰め込まれてテンパっており、さっきお気持ち繊細ヤクザから教えられていた事がもう頭から抜けて出来なくなっていた。それを私が復習させているとお気持ち繊細ヤクザが戻って来て、「それはもうさっき教えたから今度はこっちやるぞ」と呼ばれて高校3年生はわたわたと繊細ヤクザを追いかけていった。
辞めるまで当店に残るか怪しい感じがする。大学ではどの学部に入るの? と暇な時に聞いたら経済なんとか学部と言っていたが、なんとなく無益なことも嬉々としてやるタイプじゃなさ気な進路選択をする人っぽいけど、当店はこの人に選ばれるのだろうか。
私の公休日に高校3年生が3回目の出勤で、お気持ち繊細ヤクザにまたまたしごかれていた様だが、21時を回った頃にクソ客が現れた、とお気持ち繊細ヤクザ談。接客対応をしたのはお気持ち繊細ヤクザだったが、クソ客なお客様から
「ホットのS」
と頼まれてその時の対応の仕方が拙くてクソ客なお客様を激怒させたらしい。お気持ち繊細ヤクザはわざわざクソ客なお客様に
「あったりめーだろテメェ。一々ンなこと確認すんなや」
と言われて、
「当フランチャイズにはコーヒーはSもМもLもなく、レギュラーとラージの2種類になりますので、間違いのないよう一応確認させていただきました」
と無自覚的にクソ客なお客様を煽り倒してブチギレさせ、新人の前でそんなくだらない事で長時間のお説教を喰らうという恥ずかちい事になったのだが、お気持ち繊細ヤクザはそれを恥と思わず「クソ客の言い方が酷くて傷ついた」と思い、反省もなく高校3年生に「世の中には嫌な客もいるから気をつけろよ」などと言ったらしい。
と注文されたら
「は〜い、ホットコーヒーのSですねぇ〜、お待たせしましたぁ〜」
でいいし、
「フランクフルト一本」
と注文されたら
なんか間違え過ぎてて何が欲しいのか分からんっていう時は、一旦探しに行って戻って
「すいません、忘れちゃったんでもう1回言って貰っていいですか?」
と再度言って貰うか、あたし耳が遠くてぇ、と言いつつお客様について来てもらい指差しで注文して貰えば舌打ちされるくらいで済む。
お客様の注文の微妙な間違いには気づかなかったフリをして言われたとおりに復唱して正解を出す。これがコンビニ接客のコツの一つである。コンビニ店員は何でも出来る馬鹿だと思われており店の格が奈落の底だからこれでいいのだ。
お気持ち繊細ヤクザから、ちょっとの事で回避出来るトラブルを悪い客に当たった不運の招く不可避なものとしてふき込まれた高校3年生が、それをそのまま頭に刷り込んでいないことを願うが、そもそも接客対応をしたのが高校3年生だったら同じことを言ってもお客様はそんなに怒らなかったんじゃないかという気もする。
何しろ高校3年生はナチュラルボーン営業マンみたいな奴で、細かいことをくどくど説明するのがサマになりそうだしなんとなく雰囲気だけで相手を納得させそうだ。一方お気持ち繊細ヤクザは図体のでかくて緩んだパリピの成れの果てみたいな見た目なので、そんな奴がかしこぶってくどくど喋りだしたら半数くらいのお客様は腹を立てるだろう。私だったら勿論、お客様達からは量産型ヒューマロイドの一体でしかないと思われているので、流れる様に注文を捌けなかった時点でこのポンコツ! と物を投げられてもおかしくない。
やっぱり、人には人の接客態度ってあると思う。とはいえ、人類の半分くらいは単に「説明される」というだけの事自体に傷ついてしまうグラスハートなので、正論だからといってみだりにお客様に要らぬ「ご説明」はしないのが無難だろう。
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それはありふれたイベントであるはずだった。子ども連れはその辺を普通に歩いている。知り合う人々には必ず親が居る。子育てについては日々たくさんの議論が交わされている。妊婦さんがこの世に命を送り出すこと、それは特別でも何でもない日常の出来事だ。そう思っていた。
とんでもなかった。
何が私の考えをかえたのか。
痛みである。とんでもない痛みに襲われたせいだ。
陣痛というものを知らなかったわけではない。痛いんだろうな、ときちんとビビっていた。下調べもイメージトレーニングもして、痛みに耐える覚悟はしていた。だけど私は陣痛を理解しているわけではなかったのだ。うっかり知っているつもりになっていた。
経産婦の皆さんは言う。「そりゃ痛いよ、でもみんな何とかなっているから」、「もう覚えていないなぁ、だからふたりめも産めちゃう」と。つまり、耐えられない痛みではないのだ。私は自分を鼓舞した。
そしてむかえた出産当日、私は吠えた。冷静な頭のまま、しかし狂ったように叫び声を上げていた。もう狂ってしまいたかった。意識がとんでしまったら楽だったのに。
大声を出して何になる、と自分にドン引きながら、それでもただひたすら叫ぶしかなかったあの時間。耐えられない痛みではない? 嫌だもう耐えたくない! 痛い痛い痛い逃げたい! どんなに吠えても誰も助けてはくれなかった。
実際、私は耐えて産んだわけだ。それでも「耐えられない痛みではない」とは絶対に表現しない。痛いもの。おかしいよ。人間なのに、動物だった。
世の母親達は本当にしれっとこの痛みを経験しているのか。信じられない。実は痛みを減らす裏技でもあるのではないか。
この陣痛というものを、当たり前のように受け入れているなんて今は一体何時代なの? そうか、令和は別に新しくないのだな。未来から覗いてみれば、私達はきっと古代に生きている。長い人間の歴史の最先端なんかではないのだ、令和は。そこそこ古い時代に居るんだ。
その証拠に、分娩方法が昔とそうかわらないだろう。傘の形態と同じである。高度な医療が発展しているはずなのに、出産は辛いままなのだ。出生率が減るのも当たり前である。
せめて妊婦を、経産婦を労おう。ジェンダー論や政治的配慮なんか置いておいて、とにかく陣痛に立ち向かう度胸に対して、みんなで拍手を送ろうよ。
意地悪なおばちゃんも、炎上しちゃうギャルママも、あの痛みを経験したのだと思うと頭が下がる。
出産を経験して、私は母に心から感謝することができた。訳あってほぼ絶縁している実家に、子どもを産んだことを伝えた。久し振りの連絡であった。たどたどしいやり取りを交わし、でんわを切った。ショートメールに彼らの孫の写真を送った。
私を産み落とすために、あの痛みに耐えてくれたのだ、と心が震えた。
「痛いのに産んでくれてありがとう」
そのセリフは、出産後に私が子どもにかけたそれと同じであった。
しまった、出産は素晴らしいという締めになってしまいそうだ。やりがい搾取は良くない。痛かったよ。あの痛みを当たり前に妊婦さんに押しつけてはいけない、そうだろう、と問題提起をしておく。
今日久しぶりに週末のおでかけをした
・信号待ちしてるとき、赤ん坊の泣き声。見ると反対側の歩道で金髪のギャルママがベビーカーを押していた。ベビーカーを前後に揺すってなだめようとしてた。泣き声だから不快なはずだけどなぜか幸せな気持ちになった。
・昼下がり、ごみごみした街の片隅にある小さな保育所。入り口に「お昼寝中です。チャイムは鳴らさないでね」という黒板とクマのイラスト。すごくほっこりした。
・セカンドストリート。トイレの個室にこもっているとドアノブをガチャガチャされた。その直後、父親が「赤くなってるから人はいってるだろ。ちゃんと見ろ。」みたいなことをいったと思ったら、子供が「すみませんでした」と。このご時世まともなしつけというか教育をはじめてみた気がした。個室のドア越しに少しほっこりした
交代の時にあまり見かけないが初対面でもない昼勤のパートさんと顔を合わせ、申し送りを聞いたのだが、そのパートさんが終始「はぁ? お前何?」とでも言いたげな顔をしていたのが気になった。
そのパートさんが帰った後で、Aさんに「さっきの人って昼勤の○○さんですよね?」と聞いたら、「いや、××さんですよ。確かに、○○さんと感じがにてますけど、シフト表にも書いてあったじゃないですか」と、なんか意味ありげな表情で言う。
意味ありげというか、たぶんAさんが言いたいのはこれだと思う。
去年、○○さんに二年ぶりに会った時に驚いたのだが、○○さんがギャルママファッションから私みたいな地味系に劇的イメチェンをしていた。分かりやすくいうと、派手さの全くないタイプのマナー講師か葬儀屋のスタッフか、キラキラ成分を抜いた美容部員みたいな感じだ。黒髪は一本の引っ詰めにまとめ、眉毛は先細りのアーチ状に黒く濃く書き、アイラインはきつめでチークは施さない。鶏ガラみたいに痩せているのもあいまって、地味なのにむやみに眼光鋭く見える感じの。
××さんにも私は新人時代に一度会っているのだが、その時の××さんは森ガールが大人になったみたいな人だった。
それが、今となっては三姉妹を通り越してクローン状態になった我ら。一体、どうしてこうなったのだろう。別に流行っているわけでもないのに。中年になると皆こうなるべきみたいなルールがあるわけでもないのに。ていうか、私はずっとこうなのだが、時代が私に追い付いたのか?
コンビニでパートやアルバイトをしている女性といえば茶髪で仕事中は抑えても基本的に派手という印象だったのだが、いつの間にか葬儀屋スタイルが主流になったというのか。でもシフトリーダーは相変わらず浜崎あゆみ隆盛時代のファッションの面影を残したギャルのままだがなぁ。女子フリーターアルバイトさんは若いだけあってキラキラに輝いた今時の女子だ。
なんか、見た目同じようなキャラが三人も当店にいるなんてこわい。イメチェンして一抜けしたい気持ちになってきたが、今更髪型とかに金かけるのめんどいなと思ってずるずるしている。
先日、とある別のフランチャイズのコンビニに行ったら、私みたいな葬儀屋スタイルの女性がレジ打ってたのでおののいた。その時の私は休日だからって蓬髪に素っぴんだったから相手から「お前なんなの?」って顔はされなかったが、私は内心かなり動揺した。これじゃまるで、コンビニ店員がジュンサーさんになったみたい。
聖夜だし無料で読めるエロ小説の紹介だ。去年のGWにanond:20200423221127 を投稿してから結構時間が経ってしまったけど、今度はエロ重視のものをおすすめしたいと思う。前回はライト目で文章が読みやすいものを中心に紹介したが、実用性が低いとの指摘を受けたので、今回はストーリーや設定は二の次でエロ重視なものも紹介したいと思う。
言うまでも無いがノクターンノベルズとは男性向け18禁版小説家になろうである。ちょっと前に広告が話題になった「ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない」のオリジナルが連載されていたところでもある(コミカライズ効果か何年も更新がないのにランキングに何週もランクインしてた)。あと「異世界NTR ~仲間にバレずにハーレムを~」も。
紹介する作品ジャンルは非エロ小説2、イチャイチャ3、催眠2、無理やり4、NTR8、おまけ1。またURLはhttps抜きで記載してる。面倒だけどコピペして下さい。
字面だけで内容を要約するとサイキョー主人公が不幸系ヒロインを拾うというなろうイズムな作品なのだけど、実態はツンデレ少年スコンブがサバイバーズギルト少女の淫ピを不器用な優しさで救う短編である。ちなみに淫ピとは淫乱ピンクの略。スコンブは育ての親からピンクは淫乱でえぬてぃーあーると聞かされた育ったので、ピンク髪を見るとこう反応してしまうのだ。エロが行方不明だけど爽やかな物語を読みたい人におすすめ。なお続編はミッドナイトの方。
リクオは冴えない幼なじみのイチカがずっと好きだった。その気持ちはずっと隠していた。彼女は高校に入って好きな人を見つけた。そして彼女は自動車事故で亡くなり、ダンジョンになった。72時間の制限時間以内にダンジョンに潜り過去を変えられればイチカを助けることができる。しかしダンジョンで再会した彼女はリクオの行為を咎め、何度繰り返しても歴史は事故に収束してしまう。過去の中で陵辱や殺人まで手を染め、自暴自棄になるリクオだったが…
作者のXPJboxさんは昔はてぶでも話題になった「JKハルは異世界で娼婦となった」の人。完全に余談だけど、増田は本作のミツキ、「絶頂都市エデン」のサラや「僕たちの教室にイジメはない」の玲奈のようにXPJboxさんの描く当たりが強いギャル系の美人だけど一途で純情なヒロインがめっちゃ好き。
ちょろいエルフが人間の幼馴染の百戦錬磨おちんちんに負けちゃうお話。エルフの村が領主オズマノクの兵により焼かれた。長の子セラフィナは突然の暴挙に対してオズマノクを誹るが、なにやら風向きが「あれエルフサイドが原因じゃね」となり、事態を決着させるためあれよという間に二人が結婚することになるが…。序盤の交渉パートが長いけど読み応えがあって面白いので読んで。エロの見所は、セルフィナにとって年下のかわいい幼馴染の男の子であったはずのオズのオズが成長によりアレになっててそのギャップでメダパニくらって負けちゃうところ(ショタものじゃないよ!)。しかしすっかり淫紋が一般的になりましたなあ。
童貞がおとなりのシングルギャルママの梨花さんと仲良くなる話。正直、今すぐこの三人には家族になって欲しい。子供のお守りをしてあげることでだんだんと仲を深めていき、主人公の誕生日を子供とママと三人でお祝いする描写がいいのです。エロ的な部分としては、梨花さんに誕生日のお祝いとしてコンドームをもらった上に、本当はMなのに童貞の主人公のためにS役を演じてくれる梨花さんにこってり搾り取られるのがとてもよい。
巨乳むっつりエルフにあてられてダンジョンなのにがっつりまぐわうお話。ソロ冒険者であるカイトは毒が満ちる洞窟を攻略するためエルフの魔法使いラウネを仲間に加えるが、とある理由によりラウネは戦力外であることが判明してしまう。しかし本来の目的である解毒だけは粘膜同士を接触させる!ことで出来たので、カイトが毒を受ける度に二人はキスをすることに。いつしかキスをするために毒を浴びるようになったカイト、それに気がついたラウネは誤魔化すカイトに嘘をつかなければキスよりももっと気持ちいい解毒をしてあげると告げ、それを聞いたカイトは…。雰囲気が実にエロい。
貴族の令嬢に高貴な振る舞いを教えると称して催眠で嘘っぱちを刷り込むお話。「高貴ではない」振る舞いを知るために「獣」と「平民」のセックスを教え込まれイキまくるお嬢様がスケベ。本人が教育だと信じて至極真面目に対応しようとするところも常識改変モノとしてグッド。
擬音が特徴的な作者の短編。握手することで【友達】(セックスフレンド)になることができる能力を持つ主人公が、かるーいノリで小柄な女番長となかよくするお話。エロい。
タイトル通り、少年が男子トイレの個室で自慰で絶頂して気をやっている少女を見つけてしまう話。ネタバレ最終的には合意になる。同作者の「露出狂の女の子の話 」は、ハプニングでスラックス越しに挿入しそのまま果てるという、ニッチ極まりない作品なのだけど刺さる人はチェックしてくれ。
タイトル通りテンプレ的な常識改変世界ものなのだけど、個人的に本作品が他の作品と一線を画しているのは行為に及んでいる二人以外のクラスメイトの反応。クラスのアイドル的女子が自分たちの目の前で犯されている。彼女の痴態に興奮して自分で扱く者、悔しさで泣く者、それぞれが彼女への思いを発露する。そんな大勢のモブを尻目に悠々とヒロインを自分のものとする主人公。この優越感と惨めさのバランスが大変素晴らしい。
ガチレイプ。中学生女子が顔見知りのお兄さんに自慰しているところを撮られ脅迫されるお話。救いはない。
とりあえずこのジャンルはこれを出しておけば良いという有名作。好きなところを読みましょう。個人的なおすすめは6章。脅迫され無理やりされた後、実はいまのは初めてではないとこれまでの録画を見せられて堕ちるシーン。最後の方は和姦もあるよ。
BSS/NTR には感情を励起させるポイントが二つある。一つは恋人の不貞を知ってしまう衝撃(ショック)で、もう一つは好きな人の心と体が自分のものでなくなっていくマゾヒズムだ。まずはこのポイントが分かりやすい五つの中短編を紹介する。
ショック系。内容としてはテンプレだけど要点をうまく抑えているのでおすすめ。最愛の彼女の友紀は貞操概念が固くキスまでしか許してくれない。でも最近体を押し付けてきたり胸の谷間を見せつけてきたり蠱惑的でドキドキしてしまう。そんないつものように彼女の部屋で一緒に勉強した帰り道、ふとノートを忘れたことに気がつき彼女の家へと戻るが何か違和感がある。そう玄関にはなぜか彼女の靴だけではなく親友である恭弥の靴もあったのだ。
取られるところから堕ちるところまで。テンプレ的なのだがそれはつまり王道ということである。
ショック+絶望。主人公のタクミはちょっと早熟な小学4年生。今日も幼なじみのナナとゲンの3人で夏休みの宿題を片付けていたが、突然ゲンが「ねぇ……“せっくす”って知ってる?」と爆弾発言をした。性行為について知識があったタクミがショックを受けている間に、せっくすを知らなかったナナとゲンは試してみようという流れになり…。タクミにとって地獄の夏休みが始まった。
幼いがゆえに行為にハマっていく二人と、早熟だったゆえに自分の気持ちを言い出せず無感情になっていくタクミの対比が残酷。
基本的にはタイトル通り。Mな僕があこがれの彼女の主宰する第8回M男射精会に参加してなんだかんだ気に入られて恋人になる話。ただその過程として第二話でSな彼女がデカチン運動部先輩に逆転セックスされるという心が痛い展開がある。結局最終話でラブラブになり、二人だけのM男射精会を開いちゃう(ハート)、なのだけど…イフの第四話で、第二話の先輩と彼女がもう一回セックスをするという展開があるのだ。そして溜めて、溜めて、溜めてのこの第四話がNTRとしての破壊力がすさまじいのである。Sな少女が逆転されMにされる展開が好きな人は必読。
体は堕ちるが心は堕ちていない(はず)。結婚資金を貯めたいが一向に貯蓄できない毅と明希二人の前に高校時代の同級生であるロボ山が現れ、女性の肉体を使ったコンドームの治験アルバイトを提案する。はじめは毅の目の前でバイトをしていたロボ山と明希の二人だが、次はビデオ越し、電話越しと距離が離れ、明らかに自分としているより感じている明希の声は離れていく。好きなシーンは第三話のシュレディンガーの生挿入(映像が途絶えた後、「どこで出した」「明希ちゃんがお願いしてきた場所で。ふぅ……知りたい?」)。
ここからはNTR長編を紹介する。このジャンルはヒロインへの感情移入が強いほど受けるネガ感情も強くなり、また堕ちるまでの過程が丁寧なほど良質な体験が得られるため、どうしてもおすすめは長編に偏ってしまう。ただ、長編作品は読み進めるのが大変であるため気が向いたら読んでみて欲しい。
「僕は死んでもいいって、そう思ったんだ」、「呪いのせいだから仕方ないよね」に続く田中フランチェスカ氏のNTR・寝取らせメイン?の長編。傍若無人な主人公が復讐?のためヒロインを巻き込んで、あっちこっちでエロいことしたりエロいことさせたりするロードムービー。作風がライトでとっつきやすい。基本的に主人公は可愛い女の子がエロい表情をしているところが見るのが大好きなので、エロい顔させるのが自分でも他人でもオーケーというスタンス。イリナちゃん編が辛い。
このノリが好きな人は前作「呪いのせいだから仕方ないよね」も似た作風なのでオススメ。しかし「僕は死んでもいいって、そう思ったんだ」( novel18.syosetu.com/n3557de/ )はライトではなくガチなので注意。こっちは相手が命より大切と言い切れるほど想い合っているアキオとアルシャを、愛の精霊マプゥがあの手この手(ドン引きする行為)で引き裂こうとする話。どこまでも健気に相手のことを想うがゆえに自らの体を犠牲にしあう二人。どれだけ陵辱されてもその心は決して折れないところがあまりにも辛い。
特に屋敷編が死ぬほどキツイ展開なのでNTRとして凄まじく良質。奴隷の身となったアキオの命を助けるために屋敷の主人の使用人兼性処理係となったアルシャ。その情報を知らされてひどく苦しむアキオに主人のアルベルトから命令が下る「倉庫から小箱を持って来い」。大量に積まれたそれは全てコンドームの箱だった。吐きそうになりながら一つの箱をアルベルトとアイシャの待つ部屋へ届けたアキオだったが、再びアルベルトから通信が入る「君の持ってきた箱は空箱だったよ」と。辛い。
書籍化もされている有名な作品。亡国の姫と幼馴染の騎士が祖国復興国のため旅をするのだが、行く先々でNTR展開を受けてしまうお話。お姫様は清純だし幼馴染に一途なのだけど淫紋のせいで肉欲に逆らえなくなってしまう。辛い。早く旅が終わって二人で慎しくも幸せに暮らしてほしい。
基本的にハーレム物なのだけど、ヒロインたちは容赦無く主人公以外の人間(非人間も)に催眠されたり陵辱される。割と倫理観が緩めの作品。ちなみに作者は、表のなろうで連載していたちょいエロだけど健全な作品の裏側(実はあのシーンはNTRされていた)を裏のノクターンで書くようなグレイトフルな作者であると指摘しておく。
実は自分の性癖が、父親(もしくは兄、弟)と姉・妹がしているところを目撃することだと最近気がついてしまった。多分BSSの亜種。この作品はお酒で酔っ払って出来上がったビール腹の親父が姉にセクハラして、姉がなし崩しにしょうがないなあと受け入れるところを思春期弟目線で描く作品。なにがいいかって、意外にガードが緩い姉がほろ酔いの思考力でずるずる流されてめちゃくちゃにされてしまうところを、障子越しの覗きという弟目線で描写されているところ。弟も姉の豊かな肢体にドキドキしているというところも良いスパイス
連載中の作品で、姉と初めて同士でエッチしたけど、伏線をよく考えると実は姉は父と一足先に初体験していた(NTRされていた)のではないか、というものがあったのだけど、どうも更新が止まったみたいで残念至極。この路線の作品でおすすめがあったら教えて欲しい。
矛盾してね?
不味かったら名物にならんやろ。
単にお前が地元の名もない不味い食い物を知らんだけやぞ。
学校給食でしか食ってないし今どきのアラサーの奥様は「え~~とりま絶対食いたくないので買わないですが~~」みたいな扱いしてるからスーパーで出来合いが売ってても死にかけのババァしか買わんしアラフィフぐらいのまだ元気なババァは「こういうのは家庭で作るもの!こんなのに頼るのはギャルママか自炊するだけの体力がなくなった死にかけのババァだけ!(キリリリリリッッリ)」とか言ってくるような料理があるんだよ。
名物も地元民しか知らん食い物をゴミの味付けにしただけのゴミもどっちも美味くないで結論づけてええんや。
でも本当に名物って美味くないんか?
たとえばティラミスやザッハトルテとかまさに名物やし、本物のザッハトルテは本家でしか食えんけど普通に美味いやろ?
お前のその言い分はどっから来たんや?
出勤して、まずしないといけないことはレジ担当の人に挨拶して、事務所の鍵を開けてもらうか鍵束をこっちに投げてもらうかして事務所に裏口から入ること。なんだけど、レジ担当をしていたのは私史上最悪に第一印象の悪かった新人バイトの子で、やっぱりお願いしても事務所の鍵を開けてはくれず、無視してさっさとゴミの片付けに行ってしまった。
そのとき、私が「事務所の鍵開けてください」って言ったのが聴こえたらしくもう一人の昼勤の人が
「気づかなくてごめんねー、今開けるからねー!」
と駆けつけてきてくれたんだが、だ、誰なんだ一体!? なんか見たことのないすごく仕事をバリバリできそうな女性で、しかも名札がゴールド。なんか偉い人? 本部の人がヘルプに来たとか??? と思ったら、名札に載ってる写真にはめちゃめちゃ見覚えのある顔が。私が当店で働き始めた頃に、色々教えてくれた人で、しかもその人の末の息子さんはうちの長女の1学年上。そうなもんで、あまり深く関わったことはないのだが、私は十年前から彼女の顔だけは知っていた。のに、目の前にいる人はどう見ても別人。顔も違ければ声も違うんだが、話す口調だけは昔と全然変わらないという不思議。
コロナ禍のせいで学校行事がすべて潰れたせいで、彼女を見るのは二年ぶりくらいだったんだが、二年の間に彼女に一体何が……。
彼女を見て誰? と思ったのは、私だけでなくAさんもだったらしい。Aさんは手厳しく、
「一年ぶりに会いましたけど、たった一年で老けすぎだと思います」
なんて言った。老けすぎ!? っていうか、元々ギャルママとVERY系の中間のファッションだった人が、フライトアテンダントとかマナー講師的なかっちりしたメイクにイメチェンしたからというのもあるのでは……。年齢に関しては、そりゃ私よりもずっと歳上なので……。メイクに関して老けてるとか言われると、私も似たような方向性なので地味にショックだぞ。
ともかく、何がどうしたらあそこまで激変してしまうのかというのは、よくわからなかった。声まで変わるのはミラクルの領域。謎すぎる。
ちょっとした厄日だった。まず、常連とまではいかないけどたまに来る、アラフィフくらいの女性が、自動レジの操作を二重三重にミスったのを私のせいにしてキレた。
どういうことかというと、その人はまず千円札をレジに入れたが入れ方が悪かったらしくてお札が戻ってきた。それで小銭からレジに入れたらレジが反応せず、「OK」ボタンと「戻る」ボタンを見間違えて押したら小銭が出てきた。だが小銭が排出口から出てきていることに気づかず、レジがピーピー鳴り出して支払いが完了しないので、怒り出した。
私の方はというと、レジ画面がお支払いからスキャン画面に戻ってしまったので、年齢層ボタンを押してお支払い選択画面に戻そうとしても戻らない。お客様はすごい勢いでキレる。レジをバシバシ叩いて、
と怒鳴った。だが、そのお客様のお会計にはメルカリの支払いが含まれている。もしも私の誤操作で商品が二重登録されたとしても、メルカリの支払いだけはバーコードを読み取らなければいけないのだし、既に支払い済みのバーコードをスキャンすればエラーになる。ということはやっぱり、支払いは二重になったのではなく、未了なのだ。
私はレジカウンターを出てレジのお客様画面を直接確認した。そしたら排出口に小銭が溜まっていたので、まずそれをお客様に取ってもらう。お客様は、
「千円が入らないから小銭で払ったのになんなのよもーう!!!」
と怒りながら小銭の額を確認もせずに財布に放り込んでいたが、私が一瞬排出口を見たところ、小銭は本当に小銭なのである。何十何円かの。お支払い金額は1039円なのに。小銭を投入してもレジが反応しなかったのはそのせいだ。
私はレジカウンターに戻ったんだが、お客様はまだ怒っている。ふと見れば、お客様の手には長財布と一緒に千円札を一枚挟まれていた。やっぱり、小銭だけ入れて千円札をレジに入れ忘れていたようだ。お客様も財布と一緒に千円持ってたことに「あれっ」といって気づいて、今度はレジに千円を入れて、残りの39円は小銭で出さずに、財布からもう千円出してレジに入れた。
あんなに瞬間沸騰湯沸かし器みたいにガチギレしてたのに、まるでそんなことなどなかったかのようにお客様は、
「領収書くださーい♪」
と言ってテーブルにレシートを置いたのだが、私が領収書を切って出したら、レシートも一緒に持って去っていった。
嵐のように去っていったな……。Aさんが後で言ったことには、あのお客様はたまに来るのだけど、理不尽なことで凄い勢いでキレることがあって、機嫌のいい時と悪い時の差が激しいという。
50代くらいの女性客で、何か気に入らないことがあると狂ったようにキレて手のつけられなくなる人がしばしばいるのだが、あれって更年期障害なのだろうか。という話をAさんとしたのだが、Aさんのお母さんが現在更年期の真っ最中で、家の中でも外出先でも気に入らないことがあればあんな感じで凄い勢いでキレて周りに迷惑をかけているらしい。で、本人はキレて迷惑をかけたことをすぐに忘れてしまうとかで、「頭に親指の先っぽほどしか脳ミソが詰まってないみたい」とAさんは表現した。
家族にそう思われてるなんて、きっついなぁ。私だって更年期まであと十年もないけど、育児関係で知り合った少し歳上の女性が最近次々とキレキャラ化しているので、ほんともう絶望しかない。私の母なんか、更年期はキレキャラというよりお願いだから精神科を受診してくれ!! レベルの狂人(あるあるだが、本人はいたって正気のつもりだったから受診はしてくれなかった)だった。母方の祖母も姻族の伯母が言うには「増田ちゃんが生まれる少し前までは本当に恐い人で、うかつに話しかけることもできなかった」そうなので、私も高確率でヤバい奴に変貌するんだろうな……。周囲に迷惑かける前に病院へ行こう。
ところで昔、工場でパートをしていた頃に、パートの先輩に更年期障害で苦しみ中の人がいて、その人はよく「ホットフラッシュが本当に辛くて毎晩眠れないくらい」と言っていたが、性格はすごく穏やかで、突然キレて大騒ぎとかしない人だった。
その人の周りには同年代のやっぱり更年期障害の辛い仲間が集まっていたけど、同じく発狂して迷惑かける系ではなかったのだ。
もしかして、身体症状が辛いと病院を受診するインセンティブが働くから、一緒に精神症状も診てもらって薬でコントロールするとかできるのだろうか。いずれにせよ、更年期かな? と思ったら受診しよう。母なんか無駄に健康自慢の激しいタイプだったからどんなにおかしいことになってても更年期で受診なんか、考えなかった訳だし。
更年期障害で頭のおかしくなった母に私は力業で進路を妨害されてしまい、すっかり人生狂わされたので、母のようになって家族の人生まで狂わすのだけは避けたいと思う。
Aさんは、劇的にイメチェンしてもはや別人と化した昼勤のパートさんのことまで、更年期のせいでイメチェンしたとか言っていたが、そんなことってある……? 突然身だしなみを整えることが出来なくなったとかならともかく、方向性は違えども完璧な身だしなみをしているのは、メンタルの異常っぽくないけど。
ともあれ。自分のミスを私のせいにしてキレキレのお客様の他に、自宅のガスコンロに入れる電池がこれで合ってるのかわからないと言って癇癪を起こすお年寄りのお客様とか、バーコード決済のしかたがどうとかでレジ前で夫婦喧嘩をおっ始める老夫婦のお客様が二組とか、タバコの銘柄の発音が「ヒーツ」なのか「ピース」なのか不明瞭なお客様とか、昨日はすごく面倒くさいお客様が多くて、辛かった。起こった出来事そのものが辛いというのもあるが、老いというものの残酷さを思い知らされて絶望する日だった。
小学校の同級生のA子ちゃんは、ギャルのお母さんと2人暮らしだったが、いつもいち早く話題のものを持っていた。当時のわたしは母子家庭の子と知らなかったので、お父さんお母さんがすごくお金持ちの人なんだと思っていたくらい。今も母同士が付き合いがあるんだけど、わたしの母は、働いてないのになんであんなにお金あるんだろう…?と言っている。ギャルママいわく、補助金が結構あるから働かなくても贅沢できるらしい。
大学の同期のB子ちゃんも小学生の時からお父さんがいないと言っていた。B子ちゃんのお母さんは中学生の時から子供に奨学金を借りさせることもなく私立に通わせ、今でも結構お小遣いをあげている。前飲み会でB子ちゃんに、「お母さんがめっちゃお嬢様とか!?」って聞いてみたら、そんなことないし普通にパートしてるよ〜と言っていたが、パートだけでは子供を12年間私立に通わせることはできないと思うんだよね…。
こういう風に、結構働かずに裕福な母子家庭もあるのに、ニュースやドキュメンタリーでは、食べるものすらないとか、休みなく子供のために仕事掛け持ちとかもみる。
一体なんの差なんだろう
一度走り出すと20~30分続く。
ほっと一息ついてコーヒーを飲もうとしたとき、連日仕事が遅くてやっと朝ゆっくり寝れると思った日の早朝、締め切り間際で今日はかなり集中して仕事しないとと思って取り掛かろうとしたその瞬間、それは突然始まる。
管理会社に言って匿名で苦情を伝えてもらったらしばらくおさまる。一週間ぐらい。でもまた始まる。
やろうと思ったら抑えられるのにやらないということ。
もうノイローゼになってきて、始まると動機がしてくる。体が震える。
壁ドンしようが、ドアをバンバン閉めようがお構いなく、ドドドドドドドドドドドッ!
腹が立って調べまくって、お金ないのに高音質スピーカーを準備。隣に向けベランダに設置。パソコンからモスキート音を終日垂れ流し。
おじさんの自分にはどんな音量でどんなふうに流れているのかはさっぱりわからないが、隣の部屋から気配が消えた。
それ以来、ドドドドドドでつかさずPCのモスキート音発生ソフトStart、すぐにおさまります。
困っている方、ぜひご参考ください。
大森靖子はポスト椎名林檎なんかではなくてポストthe OnlyLoveHurts( formerly knownas 思い出ラッキーホール) だと思うのです。
韻踏みで興味を持続。
私のブログは悪意で燃やして
火サス見終わって二階に上がって
ご飯できたよって息子に触って
わたしの / ぶろぐは / あくいで /もやして
4/4/4/4
かさす / みおわって / にかい / にあがって
3/5/3/5 リズムで言うとタタタ/タタタンタ/タタタ/タタタンタ5と5は韻。
ごはnできたょって / むすこ / にさわって
3.5/5.5/3/5 5.5と5は韻、前行とも。セリフ部で一番崩す。
しゅうまつ / かぞくで / でぃずにい /ばくわら
4/4/4/4 でビート感戻す。
Over Thirtyからのサビは言うまでもなくフレッシュ。
桜が終わって40デニール
もポエジー。
真夜中のスクランブルエッグ
も素晴らしくいい感じのエロさ。
「大事にしてたのは嘘ではないよ」
分かってほしい、分かんないよね
私のブログは悪意で燃やして
火サス見終わって二階に上がって
ご飯できたよって息子に触って
散らばった夢は全部捨てた
真夜中のスクランブルエッグ
私もこんな風になりたかった
over thirty おばさん
鏡の中でちょっとマシにやっている
お前の国の言葉なんて知らない
桜が終わって40デニール
味見しなきゃ分かんないよなんてね
今すぐ会いに行くよ
今だから君に夢中
ムキになっても恥ずかしくないほど青春だったね
見たことないけど多分すごく
新しく通った高速道路
ウエディングロード
新車のローン
over thirty おばさんを
散らばった夢は全部捨てた
真夜中のスクランブルエッグ
私も誰かとこんな風になりたかった
over thirty おばさん
鏡の中でちょとましにやっている
over thirty おばさん
OVER THE PARTY
http://news.livedoor.com/article/detail/7060441/?utm_source=m_news&utm_medium=rd
これを読んで思い出したことがある。
出産したのは某公立病院。最近では出産できる産科のある病院が減っているのはそれなりにニュースになっている通り。いろいろな口コミサイトを見て公立病院を選んだのはほかでもなく出産費用が安かったからだ。出産費用もピンキリで高かったり安かったりする。最近では費用と比例して産院にもいろいろ個性や特徴や多様なサービスがあって、そんな中で公立病院というのはとても色気がない選択肢だった。必要最低限のサービスしかない。
出産後の入院中の部屋も個室などではなく6人部屋だった。カーテン一枚隔てた隣のベッドからは新生児を迎えた母親とその家族の様々な人間模様が透けて見えてくる。箱はあくまで病室の形をしているのだけど病気で入院しているわけではないし、生まれたばかりの赤ちゃんを見ようと来訪者もひっきりなしに入れ替わり立ち替わりする。
私のいた6人部屋の一つのベッドに見るからに若いギャルママがいた。入院中なのにいつもばっちりお化粧をしてつけまつげもつけていた。そして他の母親がみんな入院用のパジャマを着ているのに、そのギャルママはパーカーとホットパンツという服装。彼女の他にそこまで若そうな母親はいなかったし、とても新生児を抱えた母親には見えない彼女の姿は必要以上に注目を集めていた。
若いってこういうことだろうなぁと私は彼女を見て思っていた。どんな経緯があって若くして母親になるのかは人それぞれだから、自分で選んだ選択肢に見合った人生がその先に待っているだろう。
そんな中、何日か入院して顔を合わせているうちに母親同士の間でコミュニティが形成されるようになっていった。面倒なので私は係わらないようにしていたけれど、そのコミュニティを仕切っているやかましそうな人がいて、仲のいい数人とでギャルママの彼女をなんとなく目の敵にしているのがわかった。
こんな数日の入院で解散するような浅いコミュニティでも目の敵にされてしまうんだから、この先もやっぱり何かと目をつけられやすいんだろうなぁ。ギャルママであるということはなかなかどうして、面倒も背負っていくことにもなるのかなぁ。
もうちょっと長引けばいじめにもなりそうなその雰囲気を感じたかどうかはわからないけれど、数日後、彼女は夫のおばあちゃんという人と一緒に退院していった。ギャルママの派手な服装と濃いメークと、夫のおばあちゃんという人のしわくちゃの顔と地味極まりない服装の対比をなんとなく印象に残したまま。