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2025-09-25

高校時代ガリ勉ガリ担当していた話

俺とあいつは、高校時代ガリ」と「ベン」だった。

二人合わせてガリ勉。役割分担は明確で、俺が「ガリ」。ひたすら暗記と思考停止で数をこなす作業担当英単語古文単語年号化学式脳みそを使わず、ただ石を積み上げるような勉強は全部俺の仕事

相方は「ベン」。数学証明問題とか、現代文の読解とか、頭を使う系の問題担当。俺が積み上げた石を使って、あいつが綺麗な城を建てる。テスト前は俺がまとめた暗記ノートあいつに渡して、あいつは応用問題の解法パターンを俺に叩き込む。実に合理的だった。二人で一人の天才を演じていたわけだ。

まあ、そんな俺も四六時中ガリガリやっていたわけじゃない。当時はモンスターハンター2ndGに狂っていた。特にウカムルバスを倒した後のG級訓練。あれはマジで終わってた。ティガレックス3頭クエとか、誰がクリアできんだよ、と。でもやった。大剣を溜めて、振り向きに合わせて頭に叩き込む。その作業は、英単語を覚えるのと本質的に何も変わらなかった。クエストを回すのも、単語帳をめくるのも、同じ「ガリ」の仕事だった。

ベンはそんな俺を横目に、いつも冷静に参考書を読んでいたな。「その集中力もっと有益なことに使えないのか」とか言われたけど、こっちはこっちで必死だったんだよ。ディアブロス尻尾を切るために、どれだけの閃光玉と音爆弾を調合したと思ってんだ。

高校卒業して、俺たちは別の道に進んだ。

俺はフリーターになった。モンハンの代わりにソシャゲの周回をやり、たまに日雇いバイトで金を稼ぐ。あの頃の集中力継続力は、今やログインボーナスデイリークエストを消化するためだけに使われている。情けない話だ。

一方、ベンは大学を出て、なんかよくわからんIT系会社を作った。風の噂で聞いてはいたが、特に連絡も取っていなかった。

その会社が、最近上場したらしい。

ニュース会社名前とベンの顔写真を見たときは、さすがにスマホを落としそうになった。あいつ、社長になってやがった。俺がモンスターレア素材を求めて画面をタップしている間に、あいつは本物の金を集めていた。

そしたら先日、そのベンから10年ぶりくらいに連絡が来た。

「久しぶり。元気か?お前に頼みたいことがある」

なんだよ、今更。金の無心か?と一瞬思ったが、逆だった。

「うちの会社に来ないか。お前のあの異常なまでの集中力継続力は本物だ。うちのサービスで、そういう泥臭い作業必要部署がある。絶対活躍できる」

正直、頭がクラクラした。

フリーターの俺と、上場企業の社長高校時代、隣の席で同じテストの点数に一喜一憂していたはずなのに、いつの間にこんな差がついたんだ。

ベンは俺を対等な友人として誘ってくれているのか?それとも、安く使える便利な「ガリ」が必要なだけなのか?あいつの下で、俺は昔のようにうまくやれるのか?

でも、心のどこかで期待している自分もいる。ワンチャン、俺も役員かになれるんじゃないかストックオプションかいうやつで、億万長者になれるんじゃないか、とか。G級訓練をソロで全クリした俺だぞ?やれないことはないんじゃないか

まあ、無理か。今の俺はただのフリーターだもんな。

Permalink |記事への反応(0) | 16:03

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