
はてなキーワード:アヒージョとは
もちろん、私がせっせと飼ってるこのカタツムリのことではない。
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興味はあるものの、オーダーに至らないまま長い年月が経った。でも、幾度となくリニューアルを経ても残るメニューとなると気にもなってくる。
なおかつ、「にわかカタツムリ博士としては食べてみるべきなのでは!?」という気持ちもあった。
小松菜に付いていたカタツムリを成り行きで飼い始めて1年と数ヶ月。プリプリまるまる肉付きのいい我が家のカタツムリを見てると「ミニアワビ」感がある。確かに食べたら貝っぽいだろうなとずっと思ったので、とうとう本日試してみることに。
普段なら、サイゼリヤは旦那さんと2人で来て、メニューが到着するまで間違い探しをするのがセオリーだ。とんでもない量を食べる旦那さんの様子を眺めながらミラノ風ドリアとサラダを食べてるのだけど、この日はひとり。オーダーはイカ墨パスタに念願のエスカルゴとイレギュラー尽くし。
イカ墨パスタも長年頼んでこなかった長寿メニューのひとつだけど、コイツに関してはすでに昨年デビューを果たしている。美味しかったので、エスカルゴにも期待が高まる。
やめろ、メインを先に持ってくるな。
しばらくしてエスカルゴが到着する。
写真のまんま。さて、実食。
*
*
専用のお皿はたこ焼き器みたいにいくつか穴が空いていて、そこにエスカルゴやら香味野菜やオイルがたんまり入ってる。付属の小さなスプーンで穴をすくうと、エスカルゴがふたつ出てきた。
そう、ちょうど我が家のカタツムリはこんなもん。ティースプーンに乗っかるくらい。うちのやつは黄土色だけどこっちは黒い。第一印象がそれって。
気を取り直して、さっそく食べてみよう。おい、あの頃の友達よ、私は今からサイゼリヤのエスカルゴ食べるよ。
ふむ。別途パンを頼んでも良かったなという濃いめの味付け。私は割とアヒージョが好きなのだけど、まさにあんな感じ。舌が火傷しそうなほどアツアツなのもむしろ好みである。これまた頼んだことがないサイゼのワインにも合いそうだ。
食感はサザエに似てる気がする。アワビのようなコリコリ感はないが、弾力はそれなり。イカとかタコにも似たような。ふむむ。全体でかなり濃いめの味付けなので、エスカルゴそのものの味よりも歯応えを楽しむ感じだろうか。食材の名前を告げずに出されていたら、「マッシュルームかな」などと言いながら食べていた気もする。それくらいクセがない。食べやすい。
でも、どうしよう。
美味しく食べようと意識を全集中させても、ずっと「我が家のカタツムリと同じくらいの大きさやん」という気持ちが頭の大部分を占めてしまう。鼻にはいい香りが届くのに、そのせいで舌にうまく風味が絡まらない。
噛んでも噛んでも無限ループ。どうしたもんか。
…などと悩んでいたら、向かい側の席にいた男子高校生の集団が突然「チ◯コどすこい」と言いながら謎のゲームを始めだした。いや、ナニソレがすぎる。
急いでスマホで検索したけど、そんなゲーム出てこない。ますますナニソレ。私の友達の息子とかも、まだ喋んないけど将来ああなるのかな。
あ、いや違うな。きみたちは昔の私か。ミラノ風ドリアとドリンクバーで何時間でも。進路の話なんかより、実のない話が楽しくて仕方ないあの頃の私たちなのか。きみたちもエスカルゴをメニューで見て「何コレ」とはツッコミつつ頼むことはない感じかな。
キミたちなら、このエスカルゴもうまい下ネタに消化してくれそうだが。
などとよくわからんことを考えて、私はようやくイカ墨パスタを食べ始めた。
美味しかったかそうでなかったかと聞かれれば、「邪念が多すぎてそれどころではなかった」が正直な感想だ。でも、お酒にはすごく合うと思う。大人の味付け。
そういえば昔、父がどこぞの海から持って帰ってきた威勢のいい伊勢エビ。
あれを私はお風呂場で飼うつもりだったけど、数時間後には無惨にも茹で上げられていた。熱湯に入れられる瞬間を見て可哀想だと思いつつも、直後には美味しく食べたのをよく覚えている。あの程度の出会いと別れならうんともすんとも思わない。でも、そうか。1年以上も見てるとこんな感じか。
我が家のカタツムリは元気である。カツンカツンと天井から定期的に落ちながらも、今日もブイブイにんじんのうんちをしている。まさか、コイツと二度目の年越しを迎えることになるのだろうか。
というか、私はこれから先、エスカルゴを口にするとき必ず「うちのカタツムリより小さいな」などと無意識に比較してしまうのだろうか。なんかやだな。
俺(13cm,164cm,45kg)「あ!あ!」(ペチペチ)
妻(D,158cm,50kg)「うーん」(真顔)
俺(13cm,164cm,45kg)「カモーン!」
隣の家の真剣佑似大学生(17cm,185cm,79kg)「はーい」
隣の家の真剣佑似大学生(17cm,185cm,79kg)「よっと」(ズポ)
妻(D,158cm,50kg)「あ」(♡)
隣の家の真剣佑似大学生(17cm,185cm,79kg)「ふー」(パン!パン!パン!パン!)
妻(D,158cm,50kg)「アヒー!!アヒー!!ジョ!ジョ!」(♡♡)
隣の家の真剣佑似大学生(17cm,185cm,79kg)「増田さん!今です!」(ぬぽぽ)
俺(13cm,164cm,45kg)「おう!」(ズポ…ペチ…ペチ)
妻(D,158cm,50kg)「イグ!イグ!イグ!アヒっ!アヒっ!」
俺(13cm,164cm,45kg)「イグじょ!」(どくどくどく)
妻(D,158cm,50kg)「あ!あ!あひー!アヒージョ!」
学生時代にバイトでレストラン働いていたことがある。フランス料理、スペイン料理。
基本的にあまった食材や料理はまかないに回される。もうじき傷んでしまいそうな肉とは野菜とか。たいてい全部カレーになって出てきた。ごろごろの塊肉が入っていると幸せな気分になったね、
なので、廃棄で心が痛むことはなかったかな。
どちらかと言えば、お高い料理、お高い食材が食べられるのでワクワクしていた。
アヒージョの類が出ることは多かったかな。本当はハモンセラーノ(スパイン風生ハム)が食べたかったけど、これは日持ちするから まかないにはでてこなくて残念。
ごくまれに、客が残したワインがビンに入ったまま下げられてくることがあった。
もちろん捨てられることなく、ホールスタッフに美味しく頂かれていた。当時は今と違ってワインが高級品で、今みたいにお手頃価格で売られることはなかったから貧乏学生にはご馳走だった。