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2025-12-14

歯磨き浮気

僕は、世の中のほとんどのことと同じように、この問題についても特に強い意見を持っていなかった。

それは、僕がそもそも強い意見というものを持つ才能に恵まれていないからだ。

雲を見ても、その形についてあれこれ考えることはない。

雨が降っても、それが自分たち関係にどのような影響を与えるのかについて、深く考えることもない。

はいつも、世界の側面的な住人で、本来あるべき場所からは少しズレたところにいるのだ。

彼女はそれが嫌いらしい。

あなたは何も考えていない」と彼女は言った。

その言い方は、別に怒っているわけではなく、むしろ困惑しているような、腑に落ちないことがあるときの人特有の口調だった。

「何も考えていないなんて、それだけでも問題なのに」

僕たちの関係は、おおよそ三年続いていた。

三年というのは、人間関係性において、ちょうど日常性がしっかりと根付時間のように思える。

最初一年は、互いに相手を知ることで忙しかった。

二年目は、その知識自分たち共通の基盤として使うことに費やされた。

そして三年目は、その基盤の上に、少しずつ、重力が働き始める時期だった。

重力というのは、退屈さのことかもしれない。

あるいは、責任感のことかもしれない。

どちらにせよ、何かが沈み始める感覚がある。

件の事件は、金曜日の夜に起こった。

彼女仕事が長引いていて、帰りは遅くなるということだった。

僕は一人、アパートにいた。

テレビをつけたり、消したりしながら、特に何をするでもなく時間を潰していた。

そのとき、ふと、あるウェブサイトのことが頭に浮かんだ。

多くの男性がそうであるように、僕もまた、そうした場所存在を知っていた。

それは、世界の、ある種の公然の秘密だ。

僕は、スマートフォンを手に取った。

その行為のものに、深い意味があったわけではない。

昼間、仕事で嫌なことがあったわけでもない。

彼女との関係が冷え込んでいたわけでもない。

ただ、そういう気分になったのだ。

それは、突然、冷たい水が飲みたくなるような、特に理由のない欲求だった。

僕たちの体は、時々、理由なく何かを求める。

その求めに応じることは、自然なことのように思える。

それから三十分ほど経ったのだろうか。

時間感覚はあまり正確ではなかった。

スマートフォンを置いた。

彼女は、その五分後に帰宅した。

「何してた?」と彼女は聞いた。

玄関で靴を脱ぎながら、肩を軽く落とすような素振りで。

別にテレビ見てた」

それは、嘘ではなかった。テレビはついていたのだ。ただ、それが全部ではなかったというだけで。

その夜、僕がシャワーを浴びている間に、何かが起こった。

スマートフォン履歴か、あるいは何か別のものか。

詳しいことはわからない。ただ、何らかの痕跡が残されていて、それが彼女の目に入ったのだ。

風呂から上がると、リビングの光の中で、彼女は僕を見つめた。

その視線には、怒りよりも、むしろ一種の悲しみが含まれていた。

あなたポルノ動画浮気したの?」

その問いは、僕を困らせた。浮気という言葉が、それほどまでに的外れに思えたからだ。

「違う」と僕は言った。「それは浮気じゃない」

「何が違うの?」と彼女は聞いた。「何か別の人のことを見てるじゃない」

その論理は、一定説得力を持っていた。

ただし、僕には反論余地があるように思えた。

浮気という行為は、二人の人間関係に関わるものではないだろうか。

それは、相手を裏切る行為だ。

しかし、僕が見ていたのは、実在する人間ではなく、スクリーンの向こうの、一種虚構のような存在だった。

それが浮気に該当するのか、僕には判断がつかなかった。

「それは、浮気ではなく、単なる...」と僕は言葉を探した。「気分転換みたいなものだ。歯磨きみたいな」

歯磨きみたいな?」と彼女は眉をひそめた。「あなた、本気で言ってるの?」

僕は、本気で言っていたのか、そうでなかったのか、その時点では判断がつかなかった。

その後、一週間ほど、彼女との関係は冷え込んだ。

それは、表面的な冷えではなく、一種根本的な誤解が、二人の間に横たわっているような冷え込み方だった。

僕たちは会話をしなかったわけではない。

しろ、いくつかの複雑な会話もした。

しかし、その会話は、すべて平行線のままだった。

僕たちは、同じ言葉を使いながら、全く別の世界について話しているようだった。

愛情というのは、独占的なものじゃないの?」と彼女は言った。

「独占?」と僕は聞き返した。

「私があなただけを見て、あなただけを考えているのに、あなたは別の誰かを、画面の中だけにせよ、見ているということ」

その説明は、完全に間違っていないような気がしたが、同時に、完全に正しくもないような気がした。

愛情が、本当に独占的であるべきなのか、僕には確信がなかった。

そして、スクリーン上の虚構と、現実人間を、果たして同じレベルで考えるべきなのか、それについても疑問があった。

しかし、僕はそれを口に出さなかった。

なぜなら、そもそも僕たちが論じるべきなのは論理的な正しさではなく、感情レベルでの傷つきなのかもしれないと、漠然と感じていたからだ。

一週間後、彼女は少しだけ、僕に目を向けるようになった。完全に和解したわけではなかった。

しろ、何かが変わってしまったような、そういう感覚が残っていた。

「ねえ」と彼女はある晩、言った。「あなたは、私のことが好きなの?」

それは、簡単質問ではなかった。

「好きだ」と僕は答えた。

「本当に?」

「本当だ」

その会話は、ここで終わった。

僕たちはそれ以上、何も言わなかった。テレビがついていて、その中で登場人物たちが、何か重要セリフを話していたかもしれない。

しかし、僕たちの耳には、それは入ってこなかった。

その夜、僕たちは一緒に寝た。ただし、何かが変わってしまったような感覚は、完全には消えなかった。

それは、一本の亀裂のようなもので、一度入った亀裂は、どれほど表面的に修復されたとしても、その下にはずっと残り続けるのだ。

世界というのは、時々、そうした亀裂に満ちている。

その亀裂を完全に修復することはできない。

僕たちにできるのは、その亀裂と一緒に生きることだけだ。

Permalink |記事への反応(0) | 18:18

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高市議員が次に踏み込む国会議員相続税無税かな

これは取り組みやす

国民相続税払ってるのな

政治家は?払ってません。

わず相続できる手段がある。

なぜ?

たとえば安倍晋三暗殺されて

妻に相続税がいったと。無税なの。

みわかんなくね?制度有効活用したのはわかる。うんうんうん。自分も使えるなら無税の方法使うで。でも妻は政治家ではなくね?政治家ではないんだけど政治家の妻になると相続税払わなくてよくなります!!

納得しないて。無理がある。金がたくさんあるいうならいいけどないわけで。たくさん増税してるくせに政治家は無税なの?国民と同じ苦しみを分かち合いましょう!

こっちの方が支持率上がるし。たいして世襲議員保護する気もないでしょ。もうほら、元大名とかさ意識しない時代だし。いいじゃない豪邸なんかなくなっても。国会議員でもボロアパートに住もうぜ!

Permalink |記事への反応(1) | 15:54

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あたしは、ルッキズム正義派だ。美容にはお金が掛かる。美しいは無料じゃない。見た目が全てじゃないと、見た目に努力しない人たちが声を上げる。幸せになりたいのに、幸せになるための努力をしていないぐらい馬鹿

金持ちと付き合うことに嫉妬するやつらがいる。どうせ体目当て。ヤリマン。整形女。いくらでもどうぞ。弊社自慢の口の臭いババアども。反面教師あなたたたちが狭いアパートスマホ相手文句垂れている間に私はカウンター席に座って寿司を食べるからいくら。大トロウニサーモンのないお寿司屋さんでね。

ざまぁ

ボンボン二世社長と付き合って何不自由なく生活して、食べないものなんでも食べて欲しいものもなんでも買えて、連休にはバカンス元旦フランスに行く予定。去年はアメリカ。この前の連休カナダだった。ロッキーってやつ。そこで写真撮って、Xに投稿してみんなからいいねをもらって、メープルどばどばのパンケーキ撮って投稿していいねもらって、ワイワイして、それみて笑って、笑って、笑って。


それでもそこに、あたしはいないと感じてしまう。

Permalink |記事への反応(0) | 12:01

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2025-12-11

アパート全室のベランダ工事を外からやるのでベランダに出してるもの全部中にしまってねっておふれが出たんだけどベランダに鉢植えとか置きすぎて死

Permalink |記事への反応(0) | 20:20

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政府は姥捨タウンを作るべき。真面目に。

持ち家派と賃貸派の論争でも度々出てくるが、

金のない老人の老後の住処問題は深刻だ

どんどん老人が増えるから老人が借りられるようになる、と言うが資本主義社会はそんなに甘くない

持ち家派ですらボケた隙を突かれてリースバックだの、

自宅を売却して、何故か賃貸で自宅に住んでたら家賃が払えなくてマイホームを追い出されただの、とやってる。

マイホームゲットできるような勝ち組でもホームレスになる時代

もちろん、老人に貸してくれるアパートも罠がいっぱいだ。保証会社強制的につけられて割高な賃貸料を払わされる

そして、金がある老人もゴミだ。

介護報酬問題ってやつだ。

若者を安くこき使い老人の💩の処理をさせる

そんな国に未来はない

物語に出てくる終わってる国そのものだ。

うんこ製造機うんこ処理機しか居ない国は何も生み出さな

💩しか生み出さな

金のない老人も金のある老人も幸せに暮らせる街を作るべき。

老人をころせって話ではない。

老人が健やかに生きられる、老人が過ごし易い街を作る頃で、若者を老人の💩から解き放つのだ‼️

Permalink |記事への反応(3) | 17:19

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2025-12-10

市内でアパートを借りれたから、家を出て一人で暮らすねと言われた。

母がいなくなったので食事も無くなった。自分食事を作ろうかとも思ったけど、この時はもう車を処分してしまっていたので買い物に行く方法が無いし、なにより父が家にいると思うと、キッチン料理をする気にならなかった。だんだん食事がおろそかになっていって、何も食べない日が増えてきた。

https://ticketspotapp.com/e/qw69y

https://ticketspotapp.com/e/dmq7y

https://www.ticketspotapp.com/calendar/as15a

Permalink |記事への反応(0) | 21:35

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2025-12-09

洗濯機ベランダ置きのアパート

改装して室内に置けるようになった部屋は

排水シンク共有なのになぜか風呂からボコボコ逆流してくるから気をつけろ

Permalink |記事への反応(0) | 11:47

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2025-12-08

anond:20251208192817

え?みんな夫婦二人で単身用アパートに住んでたんだ

弱者男性から知らなかった😵

Permalink |記事への反応(1) | 21:04

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anond:20251208201928

どうせ、地域に参加してない独りもんアパート住まいから地域から孤立してるんだろ

君がレスしてる増田は別人で、元の話を書いてたのが俺だけど

俺は今は東京に住んでるので参加してないよ。(今住んでる地域の町会とか管理組合かにはそれなりに参加してる)

子供の頃住んでたのは千葉新興住宅地で、団地死ぬほど建ってるだけで「地域」とかマジで無かったんだよ。

東京以外にもいろんな場所に住んだことがあるけど、どこもそれなりに土地の蓄積があってよかったな。

Permalink |記事への反応(1) | 20:25

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anond:20251208191516

ヘンテコな人だなぁ

千葉なんて地域ごとに違うのに、住んでる地域文化的行事・蓄積も分からん馬鹿がなにいってるんだ

どこにでもあるよじゃなくて、自分の住んでる地域文化的な蓄積を学んでから言えよ

どうせ、地域に参加してない独りもんアパート住まいから地域から孤立してるんだろ

Permalink |記事への反応(1) | 20:19

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2025-12-07

ぼっちおっさん休日

俺は毎日働いているんだから、せめて土曜くらいはたっぷり休まなきゃなとか頭の中で言い訳

から(あるいは昼からネット動画視聴(海外ドラマスポーツYoutubeなど)をソファに寝転んで見続けて夕方くらいにようやくメシどうしようかなと考え始める。

ご飯だけ炊いて近所のスーパーに買い出し。だいたいリュウジのレシピとかで気になってたのをやってみたり、それすらダルい日は近所でなんか食ったりする。

料理は一人用の電気鍋とかホットプレートを使ってテーブルの上で調理することが多い。

以前はキッチンでしっかりめに作るのにハマったこともあるが、だいたい量が多すぎて持て余すのでしなくなっていった。

食器類などもキャンプで使うような道具が多くてなぜかテーブル上で完結させるようなセッティングになりつつある。

包丁使えばいいのにわざわざフォールディングナイフとかでちまちまやったりして、そのほうが楽しいから

最近スーパーとかでもカット野菜や一人分での材料が書いやすくなったので、そういうのでちょっとだけ料理してる気分になってる。

みりんとか料理酒みたいなものはない。砂糖と塩コショウガーリックパウダー、あとはソースケチャップマヨネース、そんくらいあればなんかそれっぽくはなる。

最近はひき肉ダイレクトに焼いたなんちゃってハンバーグみたいなのにハマってる。

このなんてことな料理食事時間休みの日で一番充実してる時間だと思う。

外食で一人でメシ食うほうが寂しい気持ちになるので家で食べたほうがいい。

食べる時はできるだけどうでもいいテレビやABEMAのエンタメ番組とか見ながら食べてる。

食って風呂入った後はいよいよもうもう動けない。

steamの安くて面白いゲームやったり、エロ動画漁ったりしつつ夜を過ごす。

たまに急に思い立ってPCソフトについて調べてあれこれやったりしだして、異様な集中力を発揮するときもある。

朝方近くようやく寝ないとなとベッドに潜り込む。昔の色んな思い出が勝手に蘇ってきて浸ったりする。

ここで仕事の事とか親兄弟のことが頭をよぎってしまうと寝れなくなる。この場合は寝るのを諦めてPCに向かって他事で気を紛らわせ、そのまま寝落ちする。

いい時は幸せだった思い出に浸ったり、違う世界線妄想しながらそのまま眠る

日曜は泥のように起きて最低限やるべきことだけなんとかこなして、あとはあーもう明日仕事かあ働きたくないなあと憂鬱に過ごす。

たまに思い立って街に出てみたりもするけど、大して使えるお金もないしなんにもすることないなと思って喫茶店だけ寄ってなにもせず帰ったりする。

それでも普段よりは歩き回ったということで満足感はあったりする。

街の中の人々を見ながら、連れ合いがいる人は色んなところに行けていいなあと思う。

海外映画ドラマで、家の前の庭やウッドデッキ椅子出して座ってビール飲みながらだらだらしてるおっさんのシーンとかよく見るけど、

あいうのやれたらいいんだけどなと思ったりする。

昔の元カノで一人だけ今でもたまに連絡を取る人がいて、いったいどんな暮らしをしてるのと聞かれたことがある。

元カノ結婚して子供もできて色々ありながらも充実した人生を送っている。

その彼女からしたら俺が休日一人でなにをしてるのか不思議になってしまうらしい。

これはマウントを取られてるのか?と被害妄想かられつつ、「いやあのんびり過ごしてるよ気楽なもんだよ」と答えている。

アパートの一階に住んでる時にベランダに現れた野良猫に餌を上げたら、しょっちゅう顔を出すようになったことがある。

そのうち半野良みたいになって家の中にも入れるようになっていった。

ある時からぱったり来なくなった。毎日ベランダに来てないか外を見ていたがまったく現れなくなった。

どこかで事故にでもあって死んじゃったのか、それとも自分死ぬことを感じて寄り付かなくなったのか。

最後に一回だけでも顔を出してくれよ、そんなことを思いながら二度とは会えなかった。

人間も、野良猫みたいに死ぬ時は誰にも知られず死ぬのが当たり前、みたいになってたら良かったのになと思う。

昨日録画してたFNS歌謡祭を見た。ほとんど飛ばしながらみたけどASKAが歌ってるとこだけじっくり見た。

この人は色々やばい感じになってたんじゃなかったっけと思いながら、歌声が心に響いて聞き入ってしまった。

歌詞意味がよくわからない。でもメロディ歌声が素晴らしくてなんていい曲なんだと思った。

晴天を褒めるなら夕暮れにしろとかなんとかそんな歌。

夕焼けを眺めてきれいだねーなんつって笑い合う相手がいたらいいのになあと、

そんな事を思い出しながら日曜の夕方を過ごしている。

他人からすれば寂しい姿かもだが、実はけっこう楽しんでいる。寂しさを感じることは嬉しい。

Permalink |記事への反応(1) | 16:54

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anond:20251206123046

おんぼろ木造アパート住んでた時 暖房ケチって布団の中で過ごしてて指先が凍傷になってめっちゃ腫れたこと思い出したわ

結局布団でしか活動できなくなってできることも減るしトータルコスパ悪いんよなあ

暖房つけて好きな活動、行動、タスクしたほうがいい

無職でなんもすることなくてカネもなければそれでいんだろうけどさ

Permalink |記事への反応(1) | 14:07

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なんか俺の出生届けが兄弟と全く違う件

兄貴出生届は、今住んでる家の住所で出されている。

妹の出生届も、同じ住所だ。

でも俺の出生届だけ、親が別居していた時代の、親戚のアパートの住所で出されている。

それだけじゃない。

兄貴と妹の出生届は、父親名前ちゃんと書かれている。

でも俺のは、「父親欄が空白」で、後から記入された形跡がある。その字体が、他の部分と違う。


最初は「何かの手続きの都合だろ」と思っていた

母さんに聞いても、最初は「その時はそういう事情があってね」ぐらいしか言わなかった。

俺は「ふーん、そっか」と流した。

別に親が離婚してるわけでもないし、兄妹と仲が悪いわけでもないし、戸籍とか出生届とか、そんなのどうでもいいじゃんと思ってた。

でも、よく考えてみると、変だ。

なぜ、俺だけ別の住所なのか。

なぜ、俺だけ父親欄が後から埋められているのか。

なぜ、母さんはそれを「事情があってね」で済ませているのか。

兄貴に聞いてみた

「なあ、お前の出生届、どこで出されたか知ってる?」

兄貴は、何か訝しい顔をして「実家だけど、何で?」と返した。

「俺さ、親戚のアパートで出されてるんだよ。しかも父さんの名前が後から書き込まれてる形跡がある」

兄貴沈黙した。

その沈黙が、ほぼ全てを語っていた。

「あ、そっか。お前は...」と兄貴言葉を濁した。

「何だよ。ちゃんと言えよ」

「いや、その...両親が、その時点で別居していたらしい。で、お前が生まれたのが親戚のところで...」

「待て。じゃあ、父さんはその時...」

「...認知手続きが後からあったんだと思う」

その瞬間、何かが腑に落ちた。と同時に、腑に落ちない部分が増えた。

出生

届の日付が、合致しない

その後、いろいろ調べてみた。

俺の出生届の日付と、兄貴出生届の日付を比べると、なぜか時系列おかしい。

兄貴は俺より4つ上だから、当然兄貴の方が先に生まれている。

でも、俺の出生届に「父親欄を後から埋めた跡」が残っているということは、その時点では父親の欄が空白だったということだ。

まり、俺が生まれとき、親は「正式婚外子」として届け出したのかもしれない。

あるいは、そもそも婚外子ですら認めていなかったのか。

それが何年後か経ってから認知」という形で、父親欄が埋められた。

その間隔が何年なのか、母さんはいまだに明確に言わない。

法的には、何か問題あるのか

弁護士サイトとか法律ブログとか読みまくった。

認知というのは「婚外子が法的に父親から保護されるための手続き」らしい。

それ自体は悪い制度じゃない。むしろ必要制度だ。

でも、問題は「タイミング」だ。

もし俺が本当に婚外子で、その後数年経ってから認知されたのだとしたら、その間、俺は法的には「父親のいない子ども」だったわけだ。

相続権も違うし、戸籍上の身分も違う。

その状態が、何年続いたのか。

そして、なぜ、そんなことになったのか。

母さんが口を開きかけた

昨日、母さんに直接聞いた。

「お母さん。俺、婚外子だったの?」

母さんは、固い表情で「...そう言えば、そうかもしれないね」と言った。

「『かもしれない』って何だよ。何があったんだよ」

母さんは、長い沈黙の後「その時、お父さんと別居していて。あんたが生まれたのは、実家に帰ってたときで...」

「待てよ。じゃあ、親戚のアパートっていうのは、おばあちゃんのことか?」

「そう。その時、お父さんはあんたが生まれたことを...すぐには認めなくて」

「え。認めなかったって...」

「でもね、後からちゃん認知してくれたし、戸籍も...」

その瞬間、俺の中で何かが壊れた。

なぜ、父親は俺が生まれたことを「すぐには認めなかった」のか。

なぜ、そのことを誰も俺に言わなかったのか。

なぜ、今になって、こんなに曖昧な形で教えられるのか。

出生届は、人生最初の「物語」だ

考えてみたら、出生届というのは、人間人生最初の「公式記録」だ。

名前、生年月日、両親の名前、出生地

それが全てだ。

その最初の記録が「曖昧」だと、何か、人生全体がどこか曖昧に感じられてくる。

俺は本当に「俺の父親の子ども」なのか。

それとも、法的には後から認知された「別の何か」なのか。

戸籍の上では、今はちゃん嫡出子認知されたから)として書かれている。

でも、その「嫡出子」という状態は、生まれた時点ではそうではなかったわけだ。

まり、俺の法的身分は「生まれた時点では、何者でもなかった」ということか。

兄弟と同じ「時間」に生きていなかったのかもしれない

ここからは、単なる推測だ。

もし、俺が生まれとき父親が俺を認めていなかったとしたら。

そして、その状態が何年か続いたとしたら。

その間、兄貴と妹は「親の嫡出子」として、全く違う時間軸を生きていたことになる。

俺だけ、別の時間軸で、どこか宙ぶらりんの状態で生きていたわけだ。

から認知されて、法的には「同じ戸籍」に入ったけど、その「時間」は取り戻せない。

その違いが、今、なぜか俺の心の中に、小さな溝のようなものを作っている。

「知らない方が良かったのか」という問い

昨日、兄貴メッセージで話した。

「なあ、お前は、この事実をいつ知ったんだ」

中学の時かな。親が喧嘩してるのを聞いてて、何か雰囲気で察した」

「それで、別に何とも思わなかった?」

「ん...思ったけど、別にどうしようもないじゃん。今はちゃんと父さんの子どもなわけだし」

かにそうかもしれない

法的には何ら問題のない状態に落ち着いている。

今更、過去のことをゴタゴタさせる意味もない。

だって、何か理由があってそうしたんだろう。

でも、「知ってしまった」以上、その事実は俺の中から消えない。

出生届の「曖昧性」が、俺の心の中の「曖昧性」になってしまった。

出生届を見つめながら思ったこ

今朝、市役所から取り寄せた出生届を、改めて見ている。

俺の名前

俺の生年月日。

俺の出生地(親戚のアパート)。

そして、後から埋められた父親の欄。

その手書き文字を見ていると、何かすごく哀しい気持ちになる。

誰が、どんな気持ちで、その欄に「父親名前」を書き込んだのか。

「やっぱり、この子は俺の子どもだ」と思った瞬間があったのか。

それとも、単に「手続き必要から」という理由だけで、埋められたのか。

出生届は、人生最初の「物語」であり、同時に「秘密」でもあるんだなと思う。

その秘密が、40年近く経った今、俺の前に開かれている。

そして、その開かれた秘密は、兄弟との時間軸を、ほんの少しだけ、ズレさせてしまった。

それが良いのか悪いのか、未だに分からない。

Permalink |記事への反応(0) | 04:39

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2025-12-06

anond:20251206111144

老人市場でいうと、こないだ、アパートに「介護家事手伝いデリヘル」のチラシが入っていて驚いた。

ハードサービスじゃなくておさわりOKチップ必要)の家事手伝いサービスって需要ありそうってちょっと面白いなって思った。

Permalink |記事への反応(1) | 11:17

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2025-12-05

アパート暖房

アパートの上の部屋に住んでる住民足音うるさすぎるしアタシの光熱費やら灯油代に便乗して暖かい思いしてるのムカつくから、なるべく暖房付けないギリギリ生活してる。寒い思いしとけバカヤロー!舐めやがって。

追記別に夏涼しくねーよ!全然暑いわ!からキレてるんだろうが!

Permalink |記事への反応(2) | 15:42

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anond:20251205083701

札幌はそんなに車社会じゃないけど、これから先の道路状況は酷いか転職した方がいいな

あと、水抜きはよっぽど古いアパートじゃないなら長く家を空ける時だけでいいぞ

雪かき自分でやらないといけないアパートならやった方がいい

Permalink |記事への反応(0) | 09:56

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2025-12-04

anond:20251101190911

https://news.livedoor.com/article/detail/30136122/?s=09

乳酸菌飲料訪問販売員を装ってアパートを訪れたとみられる」ってことはミルミルはそういうことだったのか…

しかしなんで殺した後?に自分で飲んだんや 喉乾いたんかな

Permalink |記事への反応(0) | 21:08

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何度か目が覚めていくつか夢見てたけど

覚えてるのはふたつ

一つはコの字になった寺院のような古い日本家屋アパートに引っ越す夢

コの字の内側が駐車場になってるけどめちゃくちゃ狭くて何度も切り返してようやく止めれ

大家一家のおばあさんが気難しく認められないと住人として許されないらしく緊張しながら管理人室のドアを叩いたら奥さんが出てきた

どこそこの誰それの部屋に居候になるなんとかですと挨拶したら聞いてないと言われてすごく困ったというのがひとつ

二つめは駅で行進してたら足元に手榴弾があって見つけたぞー!と叫ぶ夢

真っ黒の手榴弾で何十年か経っている風な手榴弾

安全ピンは刺さってるので問題ないな、古くて錆びて取れそうにないしな、と確認する

でも触ってみるとピンが取れそう

あれ、これやばいんじゃ?というシーンを覚えてる

 

他にも何個か見てるはずだけど思い出せない

もったいない

Permalink |記事への反応(0) | 05:32

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家賃の安さに釣られてそれまで住んだことがないようなレトロアパートに住んだらさ

夜中に掃除機かけるクソバ大学生引っ越して来て壁が薄いことが判明した

文句言ったら掃除機はやらなくなったんだけどさ

ここ数日死ぬほど苦しそうに咳してるのが聞こえてきて正直ちょっと嬉しいよな

Permalink |記事への反応(0) | 00:19

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2025-12-03

集合住宅の子育て

みんなどうしてるの?

ウチの二歳児夜でも走り回るし、ぴょんぴょん飛び跳ねるしで、アパートとかマンションでこんなことしてたらすぐ苦情言われそうなんだけど

Permalink |記事への反応(0) | 21:14

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anond:20251203171912

アパート程度の規模なら

介護報酬が同一建物減算されないからな

Permalink |記事への反応(0) | 17:30

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anond:20251203170929

アパートだと訪問介護負担って減るの?

Permalink |記事への反応(2) | 17:19

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持ち家論争の結論出たね

三重苦の訪問介護事業者 倒産最多 迫る介護崩壊:朝日新聞

cinq_na訪問介護という制度に無理があったんだよ。移動時間コストを誰も負担しないんだから

アパート派の俺が大勝利ということで

Permalink |記事への反応(1) | 17:09

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アパート駐車場植木

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/2634229

俺も大家公認で置いてる

駐車場にたむろしてゴミポイ捨てする住人対策やな

毎日水やりしながら監視してるで

Permalink |記事への反応(0) | 15:04

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anond:20251202232020

でもPaidy滞納したらアパートの入居審査通らなくなるんですよ

Permalink |記事への反応(0) | 09:54

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