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はてなキーワード:アシモフとは

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2025-11-30

anond:20251130151422

まあ確かに中途半端だがアシモフは全部原文で読んどるし

アーサー・C・クラークも半分くらいは読んどるし

ハインラインは読んでないが

リングワールドは読んでるし

ハマったのはルーディラッカーだがこれは翻訳やな

日本人だと神林長平

君はどういうの読んだらそんなに賢くなったの?

Permalink |記事への反応(1) | 15:21

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2025-10-31

東京SF作家汐留スタージョン

常に病気がちなアイシック・アシモフ

Permalink |記事への反応(0) | 19:31

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2025-10-08

趣味論文を書こうと考えている。

知人が趣味論文を書いている。

そう聞いたとき、私は正直ぎょっとした。

私にとって論文とは、大学四年の冬に締切と戦いながら泣きそうになって書いたあの苦行の象徴だった。ワードフリーズし、参考文献のフォーマットに何度も泣かされた。

ゼミ指導教には「増田君の考察はどこにあるの?」と詰められた記憶が今でもトラウマになっている。だからこそ「論文を書くのは楽しいぞ」と笑顔で言い切る知人には半ば呆れながらも残りの半分は感心した。

それに知人にとって論文とは遊びなのだという。

たとえば中上健次小説を読み解きながら、その語りのリズム身体記憶として分析する。あるいはボルヘスカフカ引用しながら、「言葉という迷宮」の中に潜り込む。

いわば、学問フォーマットを借りた創作だ。彼のノートPCにはMendeleyで管理された文献リストが整然と並び、PDFの余白にはびっしりコメントが書き込まれていた。

引用規則(APA第7版)を完璧に守りながらも内容は完全に趣味。その姿勢が実に格好よかった。

正直少しだけ惹かれた。そしてこの歳になると、少しだけ心を動かされるのは、それだけでも大ごとである認識にするには十分な出来事だった。

先日になって思い立った。俺も久しぶりに書いてみるかと。

テーマは「ゲームSFの相似について(仮)」にしようと思っている。

これは兼ねてから私が疑問に感じていたことであり、同時にゲームSFを愛するが故に気付いた類似点でもあり、概要はこのようなものだ。



SFサイエンス・フィクション)は、時代とともに未知の場所を変えてきた文学である

1950年代宇宙開発黎明期アシモフクラーク代表される黄金期のSF作家たちは未知の惑星や異星文明を、理性と科学の力で征服できる対象として描いた。

宇宙船拡張象徴であり、人間の叡智は宇宙限界を超えると信じられていた。

それは“外”への欲望時代だった。

だが月に人が降り立ち、テクノロジー現実のものとなるとSFの「未知」は急速に萎んでいった。

未知が科学説明できるようになったとき物語が頼るべき“遠く”は消えたのだ。

1970年代ニューウェーブSFが登場する。J・G・バラードフィリップ・K・ディックスタニスワフ・レムらが描いたのはもはや銀河の彼方ではなく、人間記憶感情。夢。そして現実のものの不確かさだった。

宇宙は外にではなく、内に広がっていた。こうしてSFは「科学物語から意識物語」へと変貌する。

この「外から内へ」というベクトルの転換は、

ゲーム歴史にもほぼ同じ構造で現れている。

80年代ファミコン黎明期ゲームは“ルールと制約”の世界だった。プレイヤーピクセルで描かれた小さな空間を右へ進み、敵を倒してスコアを競う。世界は狭いが、明確だった。

90年代以降、3D技術進化とともにゲームは広がり『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『GTA』、『Skyrim』のようにプレイヤー自由世界を歩き回る「外的探求」の時代が到来する。

当時の開発者たちにとって、”より広く”そして”より遠くへ”という命題は、まさにSF黄金期の“外宇宙志向”と同義だったのではないか

しか現代プレイヤーは既に気付いているはずだ。

いくら世界が広くても、そこに面白さはない――と。

 

この“虚無の自由”は、SFが外宇宙の飽和を経験したときとまったく同じ現象である

そこで新しい方向を示したのが、『DEATH STRANDING』『UNDERTALE』『The Last of Us』『NieR:Automata』といった作品群だった。

これらの作品は、プレイヤーに“何をするか”ではなく、“なぜそれをするのか”を問いかける。

行動の自由よりも、感情倫理選択意味を与えようとする。

それはまさしく、ニューウェーブSF宇宙船を捨て、人間の心を航行し始めたのと同じ転換である

かつてのSFが“内宇宙”という新しい宇宙を見つけたように、現代ゲームは広大なオープンワールドから本質的面白さを求められる時代へと転回するべきではないのか。

そこではマップの広さよりも、プレイヤーの罪悪感、葛藤共感といった感情の深さが物語駆動する。

Outer Wilds』のように記憶観測関係プレイヤー自身体験させる作品もあれば、『Disco Elysium』のように思考や信念そのものステータス化する試みもある。

こうした潮流はゲームが単なる娯楽装置を越え、プレイヤー自身観測対象とする“装置としての物語”になりつつあることを示している。

本稿では、SF歴史における「外→内」の転換を参照軸とし、ゲームにおける自由物語主体性の変化を考察する。

その上でプレイヤーいかにして“観測者=創作者”へと変容していくのかを明らかにしたい。

ゲームとは、かつてのSFがそうであったように、人間が“自分という宇宙”を探索するための新たなメディアなのではないか――

そうした仮説のもとに、ここから筆を進めていきたい。


このような内容で進めたいと考えており、感想等もらえれば励みになるのでどうか一言よろしくお願いします。

Permalink |記事への反応(6) | 14:59

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2025-10-01

エマ・ワトソンは"barone"と言ったのか、"by the way"と言ったのか?

どんな発言も、その単語の組み合わせだけでなく、どのような体勢表情仕草発声を伴って行われたかというノンバーバルな要素も込みで、というより「綴り」よりノンバーバル情報こそ本心が込められているということくらい、人間常識として知っておくべきだろう。

いくら口で「愛してる」という言葉を何千回も言ったところで、その相手に正対しているか等々で、その言葉は嘘である、ってことがわかり、そちらが正しいことがある。

ことがある、じゃない。

そちらが常に正しい。

くらい、わからいか

ちなみに、この辺りは俳優修行の初期の初期に「意識的に」やることではある。

あの一連の発言文字書き起こしだけを見るのではなく、発言前後の表情、なぜ聞こえるように発音しなかったのか、それまでの一連の騒動といった背景、コンテキスト考慮に入れてみるといい。

教科書文法的に"by the way"というのが正しい?

あの場面だけを拡大して何千回見ても、そこだけ切り取って確認するだけじゃわからんよ。

「なぜ聞こえるように発音しなかったのか」

これが全てだ。

聞こえないようにして「わかる人にはわかるよね」とやった。

自分の味方だけが集まる場である、と油断していたためにやらかした。

直前の発言を受けたアドリブだったから、本心が出た。

それ以外に、ない。

あそこが"by the way"であった場合前後に断裂、歪みが生じる。

JKローリングが「作家」であり、「世界人物の流れに注意深い人間であることを、そこら辺の雑草と違って敏感な人間であることを考えれば、あの流れであのキャラクターが"barone"以外の単語選択はしないと判断したことは、あまりに当然すぎると思う。

エマワトソンを神と崇める連中は擁護しているようだが、それはない。

後になって本人がそれを否定したとして、そんなつもりはなかったと言ったとして、その全てはただの自己保身のための嘘だ。

全ては記録されている。

まぁ、自分のことしか考えられない絶望的に無神経な人間は、読み取れないで「絶対 "by the way" と言ってる!」ってなるだろうけど w

作家とか演出家かいう人の中には、信じられないくらい敏感な人がいる。

そう言う人を誤魔化すことは、不可能だ。

もちろん、作家とか演出家とかを「名乗る人」全てが敏感な人である、とは言ってないからなwww

(業界のあっち界隈にはそういうのが多すぎるんだが……)

で、なぜこの話を取り上げたのかというと、これはAIの危うさに直結しているからだ。

AI(LLM) は単語同士の関係しか扱っていない。

まり、口だけで「愛してる」と言う人間も「愛している」と評価する存在だと言うこと。

古めのSF(サイエンス・フィクション)では、アンドロイドロボットとの会話が噛み合わない、的な描写は大量にある(アシモフあたり)。

SF(サイエンス・ファンタジー)では話のためにそういうところをあえて、わざと外しているものが増えてくるが(例えばエイリアンとかは、科学アンドロイドではなく、人間性の鏡としての存在だ、とかね)。

サイエンスフィクションの方が、人工知能論理学の延長線上に構築されるというところから、したらこうなるよね、という思考実験から導かれている。

「我はロボット」とか読んで、人間アンドロイドのやり取りのどこが面白いのか理解できないようだったら、そういうのに鈍感な人間だ、ってことだろう。

Permalink |記事への反応(2) | 16:08

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2025-06-01

[増田統計]2025年5月増田

記事文字数文字数平均文字数中央値
01317529021891.440
02319131600999.039
032315244288105.538
042021235533116.539
052121249715117.743
062369251281106.140
072513300715119.743
08319728778090.043
09259924694495.041
102154228130105.940
111935224458116.043
122559264912103.538
13330927405882.838
14298026210888.040
15329731969297.042
16323530584394.539
172359249230105.738
182122222403104.840
19294328467596.741
20320627847586.937
21297426422188.839
222565310871121.245
23250423969695.738
24214919858192.440
252086264644126.948
26274625363092.440
27294325756787.539
282530273034107.941
292414244580101.340
302417248512102.840
312435264201108.537
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2025-05-07

anond:20250430182434

アポカリプスホテル5話視聴しました。

4話では徒歩移動でサンドワームクリーチャーの跳梁する砂漠地帯に辿り着くという、宇宙スケール空間的な拡張がされましたが、今回は時間的拡張の回

これで世界観スケールが極大化され、今後どういう話を持ってきてもアリになりました

 

毎回、最後の締めが捨て要素の一切ない緊張感あるカットばかりでこちらも居住まいを正すわけですが、今回は特に余韻がいつまでも続くシーンでした。宇宙人とヤチヨさんとの対面の会話でまたも時間経過が二桁単位で飛んでいることを示唆しているわけですが、そこではタヌキ星人たちが登場しません。もしかすると彼らが去った後かもしれない。ウイスキーが15年物である以外に時系列を推測する手がかりがなく、これまで100年、50年があっさりと経過し、5話の作中でも軽く数年単位時間経過が示唆された後のこのシーンは、あるいは100年、200年、なんなら数百年を経たあとかもしれません

とすると、ヤチヨさんの言葉意味が違って聞こえてきます彼女が待っているのは、ウイスキーに寄せて思いを馳せるのは、オーナーではなく、ウイスキーづくりに携わったポンコたちなのかもしれない。ポンコたちと別れた後の、はるか先の時間軸まで描かれているのかもしれない

このシーンが挿入されたことで、ヤチヨさんは「八千代」の名のとおり千年、1万年スケール時間軸を超越する概念存在になりました

 

……そんな途方もない時空スケール人類を、宇宙人類を傍らで見守るロボット存在のヤチヨさん……アシモフでは?

もしヤチヨさんがアシモフスケールロボットだとするなら、オーナーの正体はハリ・セルダンエクストラミッション意味するところはファウンデーション……なのかもしれません

 

さておき、客の質がどんどん落ちてるのが気になります。のーじゅーじゃーまー氏があれだけ紳士的だったのに、傍若無人なタヌキ星人の次は不倫旅行アメーバ星人、対応相手に応じた結果、シティホテルバーというより田舎温泉旅館宴会場に、銀座一等地の高級ホテル過疎化した田舎の寂れた温泉宿に。カウンターバーは続いてるのでこれ以上のランクダウンはないと思いたい……

Permalink |記事への反応(1) | 18:52

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anond:20250505163554

ロボット三原則は守るべき大原であるって

親父(今80くらい)の本棚にあったアトムでそう思ってたわ

そういやアシモフ読んだことなかったなぁ

Permalink |記事への反応(0) | 00:44

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2025-05-06

anond:20250505163554

つーかアシモフって何から読んだらいいの?

2025年現在感性で読むべきアシモフってどれなのよ?

Permalink |記事への反応(1) | 20:43

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anond:20250505163554

誰かがつくってくれた面白設定を無断で勝手自分が使ってウケると思ってる事が通じなかったら相手のせいにするのやめなよ

きみの中のアシモフがどんな神かしらないけど自分説明できない設定を読めとか仮に読んだとしてもそんな話を面白いと思って出すかわからんのに

Permalink |記事への反応(0) | 18:23

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anond:20250506174110

アシモフじゃないけどわれはロケットもスコ。

Permalink |記事への反応(0) | 17:42

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anond:20250505163554

ぶっちゃけアシモフってそんなに画期的でもなくない?

アイツが書いた作品の中で今読んで「おっ、これ面白いジャン?」ってなるのある?

もうとっくに使い古されたっていうか当たり前過ぎてどうでもよくない?

ピタゴラス三平方の定理証明したんだぞ!!」とか言われても「え?小学校で習った奴?中学校中学受験だっけ?」ぐらいにしか思わんのと同じやな。

その中でも「われはロボット」は今読むとマジで出涸らしすぎる。

まだ消費されきってないのは「イケメンアンドロイドを近所住民に見せつけてマウントを取る」ぐらいかな。

モブキャラが「へへーんウチのメイドロボは美人なんだぜ~~~」でスネ夫ムーブすることはあっても、それがちょっとした小ネタ以上で扱われること少ねえからな。

恋人トロフィー代わりにする描写漫画の中廃れてるのと、浮気モテアピールがダサイってのと、奴隷恋人ごっこキモいって風潮が合わさって負け組ムーブ三重苦になってるからなんだけど。

まあ要するに時代の風がよっぽど逆方向に吹いてない限りはアシモフアイディアなんて今更振り返っても「前に見た」ばっかってことだね。

古典から無条件に偉いとか思ってたりします?

そんな人は粟や稗でも食って「昔の人はこうして暮らしてたんだ!!これが由緒正しいんだ!!濡れ手に粟って口にするくせに粟食ったことない奴ってありえないよね~~~~」とか抜かしてろよ。

アホくせー

Permalink |記事への反応(1) | 00:22

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2025-05-05

アシモフが原因で彼氏と別れました

彼氏はよくアシモフの本を買っていました

その度に「この作家の本、たけーよなー」と言ってました

から私はブックオフにそそくさと行ってアシモフの本を(安いやつをたくさん)買っておきました

そして彼と本屋に一緒に行った時に

彼が目当てのアシモフ新刊を見つけてレジに持っていこうとした瞬間、

私は持参したエコバッグからアシモフの本を数冊取り出したんです

そしたら彼がウィル・スミスみたいな顔をして

「無理やわお前のそういうとこ無理やわ。もう別れるわじゃあな」

って言って去っていきました

うっ

うっ

ううううううううううううう!

なにがダメだったんですか!

Permalink |記事への反応(1) | 21:14

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anond:20250505163554

アシモフ科学エッセイめちゃくちゃ面白い

Permalink |記事への反応(0) | 18:27

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anond:20250505163554

臭いオタク別にアシモフ読んでも読まなくてもいいから俺に近寄ってきてほしくない

Permalink |記事への反応(0) | 16:42

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anond:20250505163554

アシモフ古いし優等生すぎてつまんなくね?

Permalink |記事への反応(0) | 16:39

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オタクならアシモフぐらい読めよ!

酒を飲みながらこれを書いている。

そして今期のアニメ、やけにSFが多い。

そんなわけで連休前の昼休憩、職場若いのとアニメ談義になったんだよ。

そしたらそいつが急に「ロボット三原則ってのがあって〜」と急に語り出したわけだ。

おっ、来た来たと思って俺も黙って聞いてたんだ。

ところがだ。そいつが言うには「今季アニメロボット三原則を破る稀有作品だ」なんて抜かすんだよ。はあ……?ってこっちは思わずから出かけたよ。

から俺が「だからこそ、アシモフわれはロボット面白ぇんだよなぁ!」って大声で返したらキョトンとした顔すんだよ。

まるでそれ何ですか?って顔してた。

ため息出たね。

しかも続けて「アシモフって、誰ですか?」なんて聞いてくるわけ。

おいおいおい…嘘だろ?

お前、ロボット三原則の話してたんだよな? それ、アシモフ発明だぞ?

でも向こうはマジで知らないらしい。

仕方ないから教えてやったよ。

アイザック・アシモフアメリカSF作家であり科学者でありロボット工学倫理的思考の生みの親なんだよ。で、あのロボット三原則ってのは、アシモフがあえて“破らせる”ために作ったギミックなんだってことを。

原則があるからそれをどう抜け道にするか、どう矛盾させるか、そういう風にしてミステリーとして成立させてるんだよ。

たとえば『迷子』や『うそつき』、『危険』なんかが分かりやすい。

ロボット三原則に従ったがゆえに、人間に嘘をつくしかなくなる。

「人を傷つけてはいけない」→「でも真実を言えば傷つく」→「なら嘘をつこう」ってな。

まり三原則絶対じゃない。絶対からこそ、破綻する。

そこが面白ぇんだよ。

それを「ロボット三原則絶対で〜」とか、そもそもアシモフ自体がその三原則を破る作品を書いていることすら知らない薄っぺら知識で語られてみなよ。

もうガックリくるわけ。

昔はさ、オタクってのは本気で調べて本で読んで、自分で考えてたんだ。

今みたいにネットで断片だけ拾って「知ってるつもり」になるヤツはいなかった。

アニメゲーム元ネタだって逆引きして小説やら論文まで漁ってたもんだ。

銀河英雄伝説』観たらトルストイ読む。

攻殻機動隊』観たらデリダ読む。

そういうのが“オタク”だったんだよ、俺たちの時代は。

今はどうだ?

知ってるフリのやつばっか。

三原則って絶対ですよねって、何だそれ。

お前はアシモフ土下座してこいってな話よ。

というかアシモフなんてオタクにとっちゃ基礎教養みてぇなもんなのに、今のオタクはそれすら知らないって…ほんと、情けなくて涙が出るよ

Permalink |記事への反応(30) | 16:35

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2025-03-20

寝る前に宇宙系のYouTubeを見るのだけど

アシモフ短編紹介みたいなやつで人口が増えすぎて

宇宙エネルギーを使い果たし…みたいなのを見たんよ

実際は少子化に転じもう増えたくないと思ってる人類

アシモフの頃はそんなことが起きると思わんかったんだろうなあ

想像してることは案外起きないのかもなあ

Permalink |記事への反応(0) | 20:14

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2025-02-13

https://archive.md/ILiyshttps://archive.md/p7R9Bhttps://archive.md/5o7Jm

ベネットなんとやら」はディードリッド姉貴の魔法食らっとけ。あと野間氏はアシモフ初期著作集の著者解説読んどいてくれ。キャンベルはクソだがSF者総体ではない。更生保護なき排除策は無策に等しい。

Permalink |記事への反応(1) | 08:19

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2025-01-24

anond:20250124134700

アシモフ鋼鉄都市でもうやったネタじゃん😒

Permalink |記事への反応(0) | 15:58

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2025-01-23

anond:20250123120009

未だにアシモフ原題の「バイセンテニアルマン」のほうが良かったと思うのだが

 

邦題のおかげでNDR114とかいう型番が謎に記憶に残ってる事実も、今になると悪くないとかも

Permalink |記事への反応(0) | 12:04

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2025-01-19

「昔の名作を今楽しむのは無理」とか言うけどガンダムラピュタ普通に楽しめるよね

ベートーベンモーツァルト音楽だって今聞いても全然楽しめる。

バック・トゥー・ザ・フューチャーは今でも「とりあえず好きな映画として挙げておくならこれが無難ランキング1位」って感じでしょ?

古典的名作であっても時代普通に超えてくるものはいくらでもあるでしょ。

アシモフ星新一短編だって今読んでも「なるほど、そう来ますか。王道ではありますがよくまとまってますね」と楽しめてしまえる。

「名作であっても時代の変化には耐えられない」みたいなのはね、結局その名作とやらのパワーそのものが低かっただけだと思うんですよ失礼ですが。

作品評価時代による変化って「100点を1.00点と考え(90点なら0.9点、80点なら0.8点)、経過した時代コンテンツ新陳代謝速度に合わせる)の乗数とする」みたいな感じなんじゃないかなと。

元が限りなく100点に近ければ時代を超えまくっても評価は揺らぎにくく、元が90点程度だと出た当時は評価されていても時代流れるにつれガンガン評価が下がっていく感じなんちゃうかなと。

評価ってよりは「楽しめるか」って感じかな。

歴史的価値を加味して考えるときは乗数は1で考慮して「当時はどれぐらいすごかったか」で判定されるから

まあつまりですよ「確かに当時は名作だったが、時代の変化には勝てないんだよ」って言われてるのってさ、単に「時代流れることによって本当の点数が明らかになっただけなんじゃね?」と思うわけですよ。

キャラクターモノやシリーズモノだとその時代特有補正がかかることもあるけど、それがなくなると一気に弱くなったりすることもあるし、逆にリバイバル人気が出てるときなら逆補正がつくこともあるから純粋価値って分かりにくいんだよね。

しろつの時代であっても純粋価値が見える状態なんてそうそうないのかも知れないけど。

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2025-01-02

理系池澤夏樹世界文学全集をほぼ全部読んだから五段階評価する①

1-01「オン・ザ・ロードジャック・ケルアック青山南訳★★

確かこれが初めて読んだビートニック文学の一つだった。車でアメリカ大陸の各地を巡っては行き当たりばったりの旅をする話で終わりも尻切れトンボ、「なんだこりゃ」とひっくり返りながら読んだ。だが、こいつら一生そのまま放浪するんだろうなという感じがあっていい。ちなみに、これ以降も細部には触れないとはいえネタバレガンガンかましてくので嫌な人は読まないでほしい。あと、この文章は半ばが自分語りというか、酔っ払いが管を巻いているようなものだと思っていただきたい。そもそもこの感想だってほとんどが曖昧記憶と印象を頼りに書いているのであり、いたっていい加減なものだ。そもそも、僕は正規文学教育を受けていない、一介の理系アラフォーおっさん文学少年崩れに過ぎないのである

ところで、これを薦めてくれた友人は「ブローティガンを読むといい」と教えてくれた。文学サークル村上春樹世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の幻想パートをもとにした小説を書いていた僕に、その元ネタの一つだと言って手渡してくれたのが「西瓜糖の日々」だった。妙な世界なんだけれども向こうは完全に常識だと思っている語りがすごく好きだし、こちらの世界存在する物事がいくつか欠落しているのもなんだかいい。

なお、厳密には池澤夏樹文学全集ではなく文庫版で読んだのだけれど、訳者が同じだったのでここに記載する。そもそも全部順番に読んだわけじゃないしね。

1-02「楽園への道」マリオバルガス=リョサ田村さと子訳★★★

年端もいかない少女同棲したり酒を飲んでだらしない生活をしたりするゴーギャンとその祖母過激派フェミニストの二人を主役に据えたお話。この二人が現実に同じ一族から出ているのがまず面白いのだが、自分が生きたいように生きたというかそういう風にしか生きられなかった点ではよく似ている。型どおりに生きられないのよね。

このゴーギャン祖母フローラトリスタンは、作中ではどこにでも出かけては結婚制度有害さで一席をぶったり、関係ないときにも社会改革の話をしたり、貴族の子弟が幼い少女の性を慰み者にしたと突然告発したりと、かなりアグレッシブな人のようにも書かれているのだが、当時の人権状況はそれ以上にヤバかったってのは頭の中に入れて置かないといけないし、彼女キャラは作中の誇張もあるだろう。余談だけど作中で言及されるフーリエ空想的社会主義って輪廻転生や数万年後の未来史を含んでいて結構オカルトっぽいのね。

1-03「存在の耐えられない軽さ」ミラン・クンデラ 西永良成訳★★★★★

タイトルがまずかっこいい。

プラハの春ソ連侵攻前後チェコ舞台にした四角関係小説なんだけれど、いろんな人の現実に向き合う態度が批評されている。その中で全体主義に埋もれてしま人間の弱点を指摘しているのだけれども、真摯というよりもどこか軽やかというかシニカルだ。ドイツことわざにいわく、「一回やっただけではやったことにならない」。しかし、人生は一度きり。さて、それでは本当に生きることってできるのか? 屁理屈のようだが、深刻な問いだ。

時系列が入り組んでいるし、作者がちょくちょく顔を出してスターリン収容所で死んだ息子とか関係なさそうな話をするもんだからちょっとややこしいんだけれど、浮気者外科医政治の嵐で一介の窓ふき職人として暮らしているっていう設定の恋愛劇、面白そうでしょ?

ちょくちょく出てくる作者の言葉、これは政治批判というよりも、人間の弱さや神の不在に対する諦念に近い。でも、例えば美しい理念に酔って自己満足に浸る「キッチュ」な態度をはじめとして、クンデラ作品でうまく言語化されていることは多い。個人的純文学は基礎研究だと思っていて、みんな知っているけれども名づけていない(しばしば望ましくない)感情名前を与えることがその役割の一つだ(余談だが、僕は政治的にはかなり左寄りなんだが、リベラルの人が正しさ競争というか、自分がどれだけアンテナ意識が高いかを鼻にかけてしまう瞬間に気づくことがあり、そんなときにたいそう居心地が悪いし、無数の人が実際に正しいかどうか自分の中で検討せずに「価値観アップデート」していくのがプロパガンダみたいですごく怖い。まず自分価値観内面をどうするかは完全に個人問題なのに、価値観思想にまで触れてこようとするのが見知らぬ他人ベタベタした手がどこからともなく伸びてくるみたいだし、何も考えずにアップデートした人たちはバックラッシュが起きたときに結局それに流されて、下手すりゃ前よりも悪化してしまうだろう。たぶんリベラリズムが好きでもリベラリストはそうでもないんだ。閑話休題)。

作者の顔が割と見えるというか、虚構虚構であると割り切っているところがあるのがクンデラメタフィクション風の長編なのだけれど、芥川龍之介の「煙草悪魔」を読んで以来、こういう語り口がすごく好きなのだ。そういうわけで、某創作講座でメタフィクションを書いたら「言い訳しながら小説を書くな」「このままでは一生成功はおぼつかない」とボロクソに貶されたことがある。悲しい。

あとは、登場人物普通にモテるので、そういうのが気に食わない人にはあまりおめしない(というか、クンデラ小説キャラってときおり人生における性的快楽の総量を最大化しようと行動している節がある)。僕がテレビドラマを見ないのもそれが理由だ。自分よりも顔のいい男がモテているのを、労働ですり減って帰って来たあとに見る気にはなれないし、ではモテていなければどうなるかと言えば、自分不器用な振る舞いを指差して笑っていると感じるのである笑。

それはさておいてクンデラ面白かったので何冊か買ったし、再読もした。

1-04「太平洋防波堤/愛人ラマン/悲しみよこんにちはマルグリット・デュラス田中倫郎・清水徹訳/フランソワーズ・サガン朝吹登水子訳★★/★★/★★

これは読むタイミングがあまりよくなかったなと感じている。というのも、この本を読んでから数年後に、経済的には困っていないか経済的には困っているのだけれども事態解決しようとしない自堕落貴族金持ちの話を読むのが猛烈に好きになった時期があるのだ。たぶん金に困らない奴がうだうだする話が好きになったのはプルースト失われた時を求めて」以来だ。「人間は暇になると恋愛遊戯に走るか、虚飾にまみれた儀礼を作るか、格付けや番付を作り始める」という趣旨磯田道史「殿さまの通信簿」か何かの記述を思い出す。あらすじを調べると、上の感想とはかなり懸け離れてるのだが、読んだ内容と心に残していくものは若干ずれているものだ。

1-05「巨匠とマルガリータミハイル・ブルガーコフ水野忠夫訳★★★

この話は基本的には悪魔が魔術・幻術で社会をひっかきまわすドタバタなのだが、冒頭の首ちょんぱがお好きならハマる。背景のイエス・キリスト実在とか彼の処刑にかかわったピラトの救済とか(を描いた劇中劇)はわからなくてもいい。勢いがすごい。ブルガーコフはこういうドタバタが多い。強烈なのは犬の心臓」で、これは犬を手術で人間にしたらガラの悪い野郎になって人間権利侵害するようになるんだが、これはどう見ても革命に乗じてやりたい放題やっているならず者風刺である。「運命の卵」は確か放射線かなんかを当てた卵からかえった動物が巨大化して街を襲う怪獣大行進である

自分悪魔の話が好きだ。ゲーテファウスト」のように際限なく願いを叶えるのも好きだし、アシモフ小悪魔アザゼル18の物語」のように、悪魔契約を忠実に守るが穴があり、うまくいか皮肉な結果になったりするのも好きだ。こういうアイロニーというか、破滅運命を避けようとして逆にドツボにハマるのは、ギリシア神話シェイクスピアマクベス」なんかでも見られ、好物だ。

昨今の情勢からロシア文学が好きだとは言いづらいのだが、自分はまちがいなくロシア文学に命を救われている。ドストエフスキーの、激重感情で身が今にもはち切れそうな人々や、自分狂気を強烈な理性で押さえつけてはいものの今にもバランスを崩してしまいそうな人々の存在が、自分のことを受け入れることのできなかった二十代の自分を救ってくれていた。世界平和が訪れたら、サンクトペテルブルク流れる白夜のネヴァ川沿いを歩いてみたい。……とここまで書いて気づいたのだが、ブルガーコフキー出身ゴーゴリと同じくウクライナ文学に分類されるじゃないか! 知識が古いままだとうかつなことが言えない。

1-06「暗夜/戦争の悲しみ」残雪近藤直子訳/バオ・ニン井川一久訳★★★/★★

残雪「暗夜」カフカが好きな僕は楽しんだ。基本的に何かが欠落したよくわからない世界で、よくわからない理由翻弄される人間の話が好きだ。これは偏見だが、共産圏映画を含めてこういう不条理作品がひたすらうまい現実が同じくらい不条理からかもしれない。それが理由で、共産主義時代東欧文学映画にハマった時期がある。当時は自分の周りのあらゆることが不条理に感じられていたのだ。とはいえカフカのところでも述べるが、これだけ人が苦しんだということは胸が痛い。当時の僕は自分の悩みと痛みのことしか考えられず、不条理ものを求めて東欧に接近していたのである

バオ・ニン「戦争の悲しみ」はよくわからなかった。これを読んだのが二十歳を迎えるかどうかの頃で、戦争で傷ついた女性がなぜ相手かまわず性交渉を行うようになるかが作品から読み取れなかった。ただ、自分文学から女性の性について学ぼうとし始めた遠因かもしれない。なんで文学から学ぶんだよというツッコミはしないでほしい。他に学ぶルートが無かった。だから偏ったサンプルばかりで、ある程度バランスの取れた、ハッピーな性生活を送っている人はどうなのかが全然からない。だって極端な人じゃないとフィクションにするのって難しいからね。

続く。

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2024-12-31

[感想]アンドリューNDR114(映画

一気に見てしまった

大晦日最後に〆で見るものとしてはめちゃくちゃよかった

原作アシモフだったんかー

読みたくなったなー

でも映画のぜいたくさには負けそうだけど

なんかすげー贅沢な映画なんだよな

派手なアクションもないし

でもめっちゃ長いし

キャストも豪華だし

音楽もいいし

年末ってのもあるけどサブすく入ってなくてもいろいろ無料で見れるもんがありすぎるんだよなようつべ

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2024-12-18

2024年に読んで良かった6冊の本

anond:20241217085132

読書メモの整理のために便乗。今年の読書文芸短歌仕事の専門書(ソフトウェア開発)が中心だった。

6冊を良かった順で挙げる。

大江健三郎大江健三郎自選短篇』(2014年

本書の長所最初短編から晩年短編までを収録しており年代による作風の変遷をたどれること。

ダントツに良いのは「雨の木」の連作ストーリーは「雨の木」というシンボル高安カッチャンという重要人物の周縁をぐるぐるし続け、いつまでも核心に踏み込まないため、最初は要旨をつかめない。しかし読み進めるにつれその構成多角的な視座を提供するための仕掛けだとわかる。短編であるにもかかわらず印象が何度も覆され、様々な味わいがある。

小説物語意図最初は分からいくらいが丁度いい、というようなことを三島由紀夫が何かに書いていたが、全くその通りである構成や内容が三島由紀夫豊饒の海」と少し似ている。豊饒の海は松枝清顕(早逝した親友)の生まれ変わり(と推測される人物たち)を数十年追い続ける物語で、ラストシーンでは清顕の存在自体が薄らぎ核心にぽっかり穴があく構成なのだが、大江健三郎「雨の木」もシンボルの雨の木の周縁をさんざんなぞった結末として木自体がほぼ焼失してしまう。「豊饒の海」は仏教死生観や死者に対する忘却根底に据えられているのと同じく、「雨の木」も死生観忘却(作中ではoblivion表現される)が重要テーマであるテーマに対するアンサーは正反対だが。なお先に書かれたのは「豊饒の海」。

物語の道具立てとして海外大学におけるシンポジウム海外作家引用原爆問題があり、衒学的な雰囲気を作っている点もわたしの好み。

「奇妙な仕事」などの最初短編はさすがに時代を感じる。「セヴンティーン」は発表当時右翼団体から脅迫を受けるなどかなり真剣に世の中に受け止められたようだが、令和の目線ではカリカチュアライズが激しく、大江健三郎絶対ゲラゲラ笑いながら描いただろうというノリの良さが全編にみなぎっている。また当時は右翼に対する攻撃という見方大勢だったようだが、左翼側の非論理性も指摘する内容のため、私の感覚では左翼小説と思わない。

最後の「火をめぐらす鳥」は大江健三郎流の引用の繰り返しや観念世界に入り込む構成といったスタイルを貫きつつも、おそらく意図的に情報量を落としており、ゆとりと円熟を感じさせる。

佐々木正美『子どもへのまなざし』(1998年

乳幼児育児の心構えを説く名著。以下は印象に残ったポイント

今年は家事育児ワンオペ +フルタイム勤務に忙殺され、子供への対応が雑になっていることを自覚しつつも改善策を見出せない期間が年末近くまで続き苦しかったが、本書の心構えを持っておくことで自信をもって育児ができるようになった。

夏目漱石私の個人主義」(講演1914年、底本1998年

夏目漱石1914年学習院で行った講演録。青空文庫で読んだ。https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/772_33100.html

ごく短く、読むのに30分もかからないが、内容はキャリア論、社会思想フェミニズムにまでわたる。

キャリア論の概略は以下の通り。

どこかに突き抜けたくても突き抜けられず、何かを掴みたくも掴めておらず悩んでいる者は、どこに進めばよいかからない以上、何かにぶつかるまで進む他ない。自らの個性で行けるところまで行ってツルハシで何かを掘り当てれば、自分なりに道を作ってきたことに安心と自信が生まれる。反対に、行けるところまで行かないかぎり、悩みと不愉快が一生ついて回る。

昨今は会社員主体的キャリア開発が求められる一方で、異動を会社の都合で命じられたり、顧客への責任第一に優先すべきという考えもあり、主体性を発揮してばかりいられないという板挟みを感じていた。しかし「私の個人主義」を読みとりあえず行けるところまで行くしかないと開き直ることができた。

社会思想については、自らの個性尊重すると同時に他者尊重しなければならないとか、裕福な人間は相応の責任を負うべきだ、など。

岡野大嗣『うれしい近況』(2023年

岡野大嗣の歌集まり短歌がたくさん載っている本。

いわゆる秀歌、つまり散文と異なる詩的な文体で、細部の描写を通じ、多層的な意味表現する、という歌ではないものが多いが、わたしは好き。岡野大嗣の中ではいまのところこれがベスト歌集

ボーカルの話すうれしい近況のうれしいピークで鳴るハイハット

ライブの楽しさが伝わる。ドラマーボーカルトークに関心を持ってきちんと聞いておりハイハットで反応してあげるという仲の良さがほほえましい。

どの店もゆかいな高低差の街でみるみる減っていく体力だ

高低差、という単語発見したのがこの歌の成果だと思う。坂が多くておしゃれな店ばかりの街で、ついつい歩きすぎて疲れてしまたことの充実感が歌われている。

ぼろ負けのオセロぜんぜん悔しくない広いソファーに変なあぐらで

オセロ相手との関係性を想像させる表現が巧み。"広いソファー"もゆとりある生活を感じさせ心地よい。

冬目景百木田家の古書暮らし』1~5(2022年2024年

漫画

冬目景は遅筆だが近年は順調に出してくれていることに、まず安心する。

冬目景恋愛モノが多く、登場人物たちがうじうじ悩みながら自分意志で一歩を踏み出していく様子を丹念に描いていることが、本作に限らない多くの作品の特徴。本作も登場人物おっかなびっくり、逡巡しながら実に遅々たるペースで接近してゆく。時には後退することもある。しか自分意志で進むからこそ人間味があり、納得感がある。

たこれも冬目景作品共通の特徴だが、登場人物基本的に善人ばかりであるものの皆わりと淡白コミュニケーションが暑苦しくないところに品の良さがある。

そして最大のポイントとして絵がわたしの好み。

劉慈欣『流浪地球』(2024年

中国SF短編集。「中国太陽」が最良。「良いSF未来技術ではなく技術がもたらす新たな社会を描く」ということをアシモフ小松左京高千穂遥あたりの誰かが言っていたが、その好例。SFなのに人生の苦労と発展にフォーカスしておりすごくウェット。

『三体』はまだ読んでいないが読むべきかな。

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2024-10-29

スタートレック(全938話)史上、最も重要エピソード10選

anond:20241012181121

スタートレック現在正式名はスター・トレック)は50年の歴史があるうえに、1話完結のエピソードが多い。シリーズの入門ガイド意味もこめてやってみた。

はてな界隈スタートレック全話追っかけてる人は少ないだろうし、シリアスファンはてななんて見てないだろうから自分価値基準で好き勝手書かせてもらう。

すごく偏ってると思う人もいるだろう。私もそう思う。海外のこの手のランキングでは常連エピソードも入ってない。思うところがあれば、ぜひ書いてほしい。

なお、全938話は2024年9月末時点での話で、10月から『ローワー・デッキ』の新シーズンが始まったので話数はまた増えている。

アンドロイドのめざめ』 (The Offspring) 新スター・トレックTNG)第3シーズン16話 /1990年

スタートレックSFドラマとして最も輝きを放つのは、銀河存在する人間以外の存在を通じて、人間とは何かを描くときだ。それはあらゆるSF作品共通の魅力でもあるが。

本作は人間に造られたアンドロイドデータが、自らの子孫を造ろうとする物語AIの子供との「ファーストコンタクト」を通じて、子供を持つということが、個人にとって、種にとってどういうことなのかが描かれる。

本作には、派手なアクションシーンもSFXもない。しかし、その物語は喜びとユーモア発見に満ち溢れ、重い悲劇として幕を閉じる。それは家族を描くキャラクター劇であり、SFであり、力強い人間ドラマだ。

最もスタートレックらしい一篇は何かと言われたらこれを推す。

ゴリラ惑星』 (TheGalileoSeven)宇宙大作戦TNG)第1シーズン13話 /1967年

スタートレック立ち上げ最初の年に、スタートレックらしさというものを決定づけた重要な一篇。怪生物の住む惑星に不時着したクルー脱出するために取る行動を描く。

スタートレックの原型は西部劇(幌馬車劇)と言われるが、これはまさにインディアンに囲まれた幌馬車の設定を宇宙にしたもの

しかポイントは、主役がミスタースポックであるという点。感情がなく論理で動くヴァルカン人(と地球人ダブルである彼は、助かるために論理に従うか、あるいは……。

本作は異星人の視点人間感情と理性の葛藤を描き、このモチーフは以降繰り返されることとなる。また作品シャトルのセットを導入し、物語舞台を増やした一作でもある。

過去から来た新兵器』 (The Slaver Weapon) まんが宇宙大作戦TAS)第1シーズン14話 /1973年

宇宙大作戦打ち切り後、少々品質を落としたアニメ継続となった本シリーズだが、名作はいくつかあった。しかし本エピソードちょっと違う視点で選出している。

これ、実はラリィ・ニーヴンというSF小説家が書いた『ノウン・スペース』というSF小説群のにある短編の一つを、そのまんま映像化しているのだ。出てくる異星人も借りてきたもの

ニーヴンを知る人も少なくなっただろうが、アシモフハインラインの後の世代で、ハード科学設定とエンタメとしての面白さを融合した作品を書き、SF界の潮流を作った人と言える。

本作は、スタートレック世界観が他作品をまるごと呑み込んでも成立しうる、緩く、包容力のあるものだと示した。ローワーデッキハチャメチャコメディスタイル可能になったのも、ある意味この作品のおかげ。

『恐怖のコンピューターM-5』 (The UltimateComputer)宇宙大作戦TOS)第2シーズン24話 /1968年

宇宙大作戦にはTV史上初めて白人黒人とのキスシーンを描いた『キロナイドの魔力』という記念碑作品があるが、人種問題を深く描いた作品というと、こちらを推したい。

黒人天才科学者が自らの知能と感情を転写し開発した自動航行AI。それに船を委ね、演習に参加したエンタープライズだが、AIは次第に狂いだす。

本作のAIは自らの判断絶対の自信を持ち、誤りを認めようとしない。博士AI擁護し、次第に我を失っていく……と言うプロット

AIの恐怖を描いた先進性はともかく、本作が人種問題作品であることは、日本に生きる我々には少々理解が難しい。

この物語暗喩するのは、飛び抜けた能力社会から評価を受け、地位を得たマイノリティの苦しみだ。常に完璧を求められ、ひとつの失敗で社会から振り落とされてしまう、隠れた差別を描いている。

この複雑な問題1968年TVドラマに持ち込んだことこそ、評価されるべきだと思う。

『恐怖の宇宙時間連続体』(Cause And Effect)新スタートレックTNG)第5シーズン18話 /1992年

タイムループもの」といえば誰もが1作ぐらい頭に浮かぶだろう。映画『恋はデ・ジャ・ヴ』など様々な傑作がある。

しかし、それらの作品の多くは、「なぜ」タイムループが起きるのかを説明しない。なぜか寝て起きるとループしてたり、なぜか恋が成就するとループを抜けたり……。

スタトレ世界タイムループを描いた本作が優れているのは、その「なぜ」が明確に定義されており、それを解決することが物語目的になっている点だ。

突如として起こる反物質爆発で時空ループが生成されると、キャラ達は過去に戻される(都合よく前のループ記憶を保持したりしない)。

そこから毎回、艦のクルーたちは僅かな違和感から少しずつ状況を理解し、「なぜ」かを探り、回避するための答えに近づいていく。

ご都合主義的な「ふしぎな現象」はなく、戦うべき悪役もいない。ハードSF的な状況で、知力に頼ってロジカル物語を進めていく。しかしこれが最高に面白いのだ!

舞台は艦のセットのみ、登場人物レギュラーのみというミニマル作品だが、スタートレックSF性、センス・オブ・ワンダー代表する1作だと思う。

『終わりなきはじまり』(WhatYou Leave Behind)スタートレックディープスペースナインDS9)第7シーズン25-26話 /1999年

スタートレックフランチャイズ化は、TNGによるリバイバルを経て実質このDS9から始まった。いままでと違ったスタトレを作ろうという意欲に富んでおり、非常に作家性の強いシリーズだ。

未知の世界を訪れる宇宙船でなく、未知の存在が訪れる宇宙ステーションを舞台とし、全7シーズンの後半では巨大な宇宙戦争を連作として描いた。最近の『ディスカバリー』などのシリーズも、本シリーズがなければ成立しなかった。

その総決算と言うべきこのシリーズ最終話は、単体で観るとなると評価が難しいが、173話の積み重ねの末の1話としてみると、ずっしりとしたものが心に残る。

DS9シリーズで初めて黒人俳優を主役とし、戦争犯罪植民地主義のもたらす被害ストレートに描き、舞台となる異星の宗教と重ね合わせることで人間信仰心をも題材にした。

更には、「これは一人の狂った黒人の観た夢なのではないか……」というメタレベル視点すら取り入れ、多様な視点と重層的な葛藤、その先にある善とは何かを描こうとした。

シリーズに長く付き合うことでもたらさせる重い感動を体験してほしい。

『遠隔起源説』(DistantOrigin)スタートレックヴォイジャーVOY)第3シーズン23話 /1997年

ヴォイジャーハードSF的な物語よりも、キャラクターの成長やモラルに焦点を当てた傑作が多いが、敢えてSF的なセンス・オブ・ワンダーに満ちた本作を推す。

ネタバレしてしまうが、これは「恐竜人類」の物語であり、「ガリレオ・ガリレイ」の物語だ。

遥か昔に宇宙に出て進化したある種の恐竜と、銀河の反対で出会ってしまった宇宙ヴォイジャー。それを、なんと恐竜人類側の視点で描く。

故郷の星に、自分たちとは異なる知的種族がいたという事実を知った科学者の知的興奮と、その発見社会から拒絶され、迫害される恐怖。

SFの根幹である科学のもの主題にし、人間科学関係性に向き合った、ひとつの到達点。深い感動をもたらしてくれる傑作だと思う。

『命と人生』(Life, itself)スター・トレックディスカバリーDIS) 第5シーズン10話 / 2024

スタートレックエンタープライズ』以降停止したTVシリーズを、配信に適した連続フォーマットで復活させ、『ピカード』などのシリーズの端緒になった『ディスカバリー』の最終話

連続劇で見せるスタトレにはまだ課題が多く、特にディスカバリーシーズン4,5、ピカードシーズン2などは間延びして物語の行先がわかりづらいという批判があった。

しかし、それらの連続劇も、最終話に来ると、そこまで迷走していたテーマが急にシャンと鮮明になり、ああ、なるほどこういうことだったのか、という感動をもたらす。

特にエピソードディスカバリーグランドフィナーレとなるだけあって、描かれるものも壮大だ。銀河知的生命発祥の謎を求めて行われるトレック(旅)である

しかしその結末、謎は解明されることはない。その代わりに提示されるのは、「真実を求めるトレック」とは何なのか、という命題だ。

それは生きること、そのものである

『The Devourer ofAll Things, Part II』(日本タイトル未定)スター・トレックプロディジー(PRO)第2シーズン10話 /2024年

スター・ウォーズマーヴェル作品ガンダムのような複数作品ひとつ歴史を形作るシリーズの楽しみは、クロスオーバー、そして「設定の穴が埋まる瞬間」だろう。

子供向けのCGIアニメシリーズとして作られた最新作であるプロディジーは、この設定の穴埋めを、他のどんな作品よりも見事にやって見せた。

新スタートレックヴォイジャーディスカバリーピカードなどの実写作品の設定を少しずつ掬い上げ、時に大胆にプロットに取り込んで、独立して楽しめる作品になっている。

その頂点がこのエピソードだ。シリーズを通じてのマクガフィンであったヴォイジャーキャラクター、チャコテイの姿が見えた時は、その絵だけで感涙してしまった。

実にオタク的な楽しみだが、フランチャイズ作品に長く付き合ってきたものけが味わえる、究極の悦楽がここにある。

プロディジー日本語版は、2024年10月時点では製作されていない。英語版だけならNetflixで子アカウントを作り、基本言語を「English」」に設定することで観られる。

両性具有ジェナイ人』(The Outcast)新スタートレックTNG)第5シーズン17話 /1992年

はっきり言ってシナリオの全体的な完成度は高いとは言えない。その質についても、表現手法についても注文の付く作品であるしかしどうしても外すことができない一篇がこれ。

1960年代宇宙大作戦人種性別による差別のない理想世界を描いたスタートレックは、1990年代になりその理想のほころびを正直に描くように変化した。

本作で暗喩されるのは、性的マイノリティの直面する差別であり、同時に女性の権利でもある。

物語では、両性具有種族の星に生まれた「女性」が、女性であると言うだけで罪とされ、矯正を施されようとする。

それは90年代に入るまで見過ごされてきた同性愛者への差別と、「治療」という名の暴力告発である

矯正の場へと連れていかれる彼女最後に、法廷の場で叫ぶ。「私は女だ!」と。

自らの性を自らの物として誇れない、自由に語ることもできない、あらゆる属性の、抑圧された人々の叫びが、そこに込められている。

新スタートレック日本吹き替えは名優揃いで品質が高いが、これだけは英語版で観てほしい。その叫びは、魂の演技だ。


以上。すげー長くなっちゃいました。誰も読んでくれないかな。

今回入れていないランキング定番としては、タイムトラベルの古典的傑作『危険過去への旅』(TOS)や、エミー賞ノミネートされた世界もっと儚いロケット打ち上げシーンが見られる傑作『超時空惑星カターン』(TNG)がある。

SFらしさが感じられるエピソード中心なので、人気の高いボーグのような強大な敵との対決とか、クルー同士のファミリー劇的な人情エピソードはあまり入らなくなってしまった。

また、『エンタープライズ』(ENT)、『ローワーデッキ』(LD)、『ストレンジニュー・ワールド』(SNW)の作品も入らなかったが、もちろん傑作、快作はいくつもある。

ENTバルカン人の設定を完成させた『バルカン夜明け』3部作LDアニメならではの手法連邦バルカンクリンゴン若者たち生活を描き交錯させた『wej Duj』、SNWは過去作の設定を活かしつつ現実21世紀社会情勢を24世紀の世界へと繋いで見せた第1話ストレンジニュー・ワールド』や、アースラ・ル・グイン小説『オメラスから歩み去る人々』のオマージュである『苦しみの届かなぬ高さまで』を推す。

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