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2026-02-04

被害者は意外と加害者を憎まない

私達は、被害者加害者を憎むものだと思ってる。

いじめ虐待誘拐性犯罪殺人、全部許せない。

こんな恐ろしいひどい事件赤の他人である自分達ですら加害者が憎くて堪らないのに、被害者はきっと想像を絶するほど加害者が憎くて、苦しめて苦しめて殺したいに違いない!被害者に刑を決めさせればいい!

そう思いがちだ。

だけど、意外と加害者を憎まない被害者は多い。

たとえ重犯罪でも。

それは、汝の敵を愛せよという精神ではない。







一番有名なのはストックホルム症候群

誘拐監禁などにより拘束下にある被害者が、加害者時間場所を共有することによって、加害者好意共感さらには信頼や結束の感情まで抱くようになる現象

解放後に犯人かば証言を行う者や犯人恋愛感情を抱く者までいるという。

これは自分の心を守るための機能だ。

逃げられない状況下では、犯人を好きになるしかない。また、犯人の優しさや人間味に惹かれてしまう。







から虐待となるともっと根深

虐待すればするほど子供は親を慕うものになると小山晃弘も言っていた

酷い毒親虐待親でも慕う子供は山ほどいる。大人になっても洗脳が解けないことはザラにある。自分の親が毒親だなんて認めたくないことだから

家庭という閉鎖的な空間虐待に晒されているとそれが普通だと錯覚する。親との温かい思い出もある。親の機嫌をとるため、親のことを好きになる。虐待を受けても、自分が悪い子だからだと思い込む。

世間も親には感謝しろと唱えるから、尚更だ

大事にされるのに慣れなくて、優しい養親に反発したり、殴るパートナーを選んでしまったり、自分の子に同じことを繰り返したりもする

性的虐待も同じ。

性的虐待を受けても父親を嫌いになれない、あれを除けばいい父親だと言う少女女性は少なくない。

性的知識の無さから喜んでしまうこともある

自分から求めてしまった、快感を感じてしまったという体験談も…それが罪悪感を植え付ける





他の性被害だってそう。

自分の中のダメージを少なくするために、なかったことにしようとして被害後も加害者普通に接したり、あろうことが加害者好意を持ってしまう人もいる

レイプから始まる恋は実際ある、と小山晃弘も言っていた。まぁ関係ない人のコラ画像を使ったりしていて悪質だが。

学生時代痴漢にあって、最初怖かったけど快感に目覚めてしまった」と語る裏垢もあるし、それを見て勘違いしてしま痴漢野郎もいる。

ストックホルム症候群と同じく、ダメージを少なくするための防衛機能なのだろう





加害者好意を抱いたり、快感を感じたりはしなくても、加害者を憎まず「自分が悪いからだ」と自分を責めて終わってしまう人もいる。

他人ことなあなたは悪くないと言えるが、自分被害に対しては自分が悪いのだと思ってしまう」と語る性被害者は少なくない





いじめだって同じだ

ネットでは「いじめたやつ許せない!」的な声ばかりが大きいが、「いじめられたのは自分が悪いのだ」と結論付ける被害者は少なくない。

昔リア中の時に朝日中学生ウィークリーを読んでいたが、いじめ相談的な投書欄に「いじめられる方にも原因がある」的なのが殺到した時期があった。しかも、「いじめられた自分はこうやって乗り越えた。だからいじめられる方も変わるべきだ」的な投書もあった。

いじめた子に謝って今では親友です」「いじめてきた子に自分不愉快にさせたと謝って今では親友です」的な体験談複数見た。

そこに、ストックホルム症候群的な心理はないといえるのか。

レイプから始まる恋ならぬ、いじめからまれ友情

いじめられっ子を助けたら、そのせいで自分いじめターゲットになり、あろうことが助けられたいじめられっ子がいじめる側に回る

「鬼」とかい話題漫画でもあったよくあるケースだけど、これもいじめられっ子がいじめっ子を憎んでないからだと言える。憎んでないから媚びるし、一緒に恩人をいじめ









体罰もそう。

「悪い自分を殴ってくれた先生感謝してる。体罰必要だ」と語る大人は少なくない。

「言うこと聞かない奴は殴る。殴った子ほど後に慕ってくれる」とのたまった顧問もいた

暴力教師に親身になって支えてもらった感動話を見たこともある

暴力振るう男はモテるというが、男にも好かれる。







DV夫や彼氏から離れられない女などは、挙げるまでもない。







意外なことかもしれないが、加害者を憎むより、自分が悪いと思う方が楽なのだ。憎むのはエネルギーが要る上に、被害自己肯定感を失わせ、自責に向かわせる。

更に問題なのが、「被害に遭った自分が悪いのだ」を他人にも押し付ける奴がいることだ

山口達也に襲われた女子高生セカンドレイプしてた女性達のうち何人かが「私は電車痴漢されたことがあるけど自分が悪いと反省したのに」「セクハラキスなんて私もされる。よくあること」と言っていた。

「私はレイプされても我慢したんだから痴漢くらいで訴えるなんて甘えてる」

いじめられる方にも原因がある。自分いじめられて変わったようにお前も変われ」

「俺の時代体罰は当たり前だった。体罰が禁じられて甘えたガキが増えてる」

「今はなんでも毒親毒親と。私は暴力アル中etcの親にも感謝してるのに」

「今の女は甘えてるのよ。私は夫に殴られても我慢して尽くしたわ」

これ、全部見た。







人は自分の身に起こった事(幸福でも不幸でも)に理由付けをしたがる。

普通の人でも不幸が連続して降りかかった時に「俺は前世で悪いことをしたのか」と溢してしまう。

あなたが受けた虐待あなた前世で悪いことをしたからです。あなたがその体験をしたいと選んだのです」的なスピには、意外と虐待被害者がハマってしまう。自分の受けた不幸に理由付けをしてくれるからだろう





殺人事件被害者遺族なら犯人を憎みまくるはずだって?それが、そうでもない。

「心にナイフを忍ばせて」という、少年犯罪被害者遺族を追った本では、少年Aに対して被害者遺族が同情的なコメントをするシーンがある

加害者についてあえて他人事のように思いたいから」らしい。

また、死刑賛成派のルポルタージュでは、死刑囚が被害者の兄と手紙交流し、被害者の兄が「彼を死刑にしないでください」と頼み込むエピソードがあった

死刑反対派の森達也氏も、死刑を望まない遺族は意外と多いと言っていた。遺族と言っても生前被害者と良い関係とは限らないが…







断っておくが、被害者に原因があるとか被害は大したことないとか言いたいわけではない

しろ、だからこそ虐待いじめ体罰も性被害DV殺人も、許されないし痛ましいのだ。

憎むことすら封じられた被害者は、一層重傷である







もちろん、全ての被害者が憎まないわけではない

加害者が憎くて堪らない、殺したい、そんな人の方が自然だろう。

だが、加害者を憎まない、憎むことすらできない被害者は「意外と」いる。







そして、被害者加害者の代わりに自分の味方や同志を憎むことがある。

虐待を受けても親を慕う子供は、親から引き離そうとする大人を憎むだろう

発展途上国だかで性的虐待児童買春被害に遭っていた女の子保護された後、不自由に耐えきれず何度も施設から逃げ出して売春しようとしたって、その人の人生を綴った本に書いてあった。きっと、施設に連れ戻し不自由生活を強いる保護してくれた大人を憎んだのではなかろうか。

前に「九州田舎に嫁いだ語り手がレイプ未遂に遭って、姑に『みんなあの男に足入れされて我慢してるんだから』と説得されるも振り切って被害届を出したら、『未遂のくせにズルい』と被害を受けた女性から嫌がらせされるようになった」という地獄みたいな話を読んだ。

レイプ男には仕方ないと諦めて立ち向かわないが、「被害我慢しない裏切り者」は憎み、嫌がらせする。

弱者もまた、弱者いじめる。





ナチス政権下では、ユダヤ人を虐げる中にはユダヤ人もいた。他のユダヤ人と違って特別扱いをされていた。

そんなユダヤ人も、しまいには他のユダヤ人と同じように殺された。

ユダヤ人自身からも、「ユダヤ人が虐げられたのは自業自得」という意見は出ていたのだ

彼らは「あなたはいユダヤ人だ」と褒められていたのだろう。そして、「他の悪いユダヤ人いるから私達ユダヤ人差別されるんだ。本当に迷惑だ。許せない」と思っていたに違いない

Permalink |記事への反応(2) | 12:41

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記事への反応 -
  • ユダヤ人がクズなのは確か 金くれねーし

  • 「自民党の支持率が高いのは、被害者が加害者を支持する形になっているからだ」 が本当に言いたいこと

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