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2025-12-03

採用選考におけるお祈りという仕事

日本国内企業人事部門には、祭壇の設置が義務付けられている。

厚労省からガイドラインが出されたこともあり、ここ数年で導入した企業も多いのではないだろうか。

言わずもがな求人に応募したにも関わらず不採用となった求職者の今後の活躍を祈願するためである

戦後からバブル時代までは、不採用者に対するお祈り実態を伴うものだったらしいが、就職氷河期を経て形骸化の一途を辿り、現在環境整備を中心とした適正化が再び推進されている。

祭壇の形式は幅1.2メートル、奥行き0.8メートル、高さ1.1メートルが標準で、不採用通知を送る際、代表として部門責任者祭祀を執り行い、選考に関わった社員が同席してお祈りをするのが一般的だと思う。

従業員数が少ない事業所だともっと簡略化している所も多いのかもしれない。

昭和時代神職を呼んだり、創業者信仰によって牧師司祭僧侶などが呼ばれたりしていたようだが、宗教的中立性に関してガイドラインで明記されたこともあり、現在ほとんどの企業無宗教形式を取っているのではないだろうか。

かくいう弊社も、2014年頃に神道式を廃止し、部長による祈祷文の読み上げと、列席者による黙祷のみとなっている。

合掌などの作法特に規定はなく、思い思いの形で祈ってよいのだが、祈りにおける心構え、服装規定禁止語句などは、入社後の研修で教わることになっている。

(この辺りは会社の特色が結構出ると思うので、身バレ防止のためにも割愛しておく)

まり公になることはないのだが、弊社のお祈りは内部で評判が良く、過去にお祈りをした応募者が他社で活躍し、メディアに出演しているのを目にする事も多い。

一生懸命祈りをした人事部員として、過去不採用者の活躍を見る時ほど嬉しいことはない。

人事部以外の一般社員は、個人情報保護の側面から祈りに参加することができないため、案外知らない人も多いのかもしれないと思って書いてみた。

私は今日も、あなた様の今後のご活躍をお祈りしています

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