若い頃は、見分を深めて勉強して知識や高等教育を身につければ品性が高い人間になれると思っていた
年齢を重ねるとわかることがある
育ちがどうの、というのは育ちが悪い人間だけれども、だからこそ”育ちのよさ”の価値がわかる
両親の教養、家の豊かさ、文化的な環境、健康で美しい身体、そこで培われたフェアで上品で健やかな知性
身につけてきたものは生きているうちに変化するが、地金は変わらない
ある年齢を過ぎると、付け焼き刃じゃないその地金こそが”育ちのよさ”であり、ないところから必死で得たものの価値が劣化して下品な地金が出てしまう、アンフェアで残酷な現実を実感してしまう