エクスペンダブルズのスピンオフ「ミッキー17」を見た。違います。
51点くらい?まぁだら~っと最後まで見られるので悪い映画ではないんだけど面白くはなかった。
人を複製する人体プリンティング技術が開発されるも当然禁忌化。ギリ宇宙でやったらええとしようとなって(なんで?)、エクスペンダブルと呼ばれるそれに応募したミッキーが16回死んで17回生き返った後にてんやわんやする話。
たぶん作品の設定的に面白そうと思われる「人体複製アレコレ」は冒頭の30分くらいでナレーションで説明されて終わり。残りの2時間は宇宙での独裁者VS反逆者VS王蟲のベタベタSFアクション映画みたいになるのがまずすげー不満。残りの2時間、人体プリンティングの設定一切生きてこないからね。アメリカの縮図風刺映画に原作のミッキー7要素を何とか突っ込みました!って感じ。
作品はミッキー17は死んだと思ったらなぜか助かってしまうも、基地では「死んだらしいし新ミッキー複製や!」となりミッキー18が誕生。これは宇宙でも普通に禁忌とされているのでバレないように頑張るドタバタコメディと、バカなトランプみたいなマークラファロが独裁&先住民の王蟲を虐殺しようとするというプチアメリカ風刺の2本軸。
命からがら帰ってきた17は恋人が18とイチャイチャしてるところを見せつけられるという「セルフNTR」展開になり、NTR好きとしては「うおおおおお!!!!!」となる部分はすごいよかったのに、すぐに発覚し3Pしようぜ!となる。違うだろ!!!
後、最初にパッパと説明で流されちゃう人体プリンティング説明でこれ系の作品で出てきがちな「この技術があるのになんでエクスペンダブルが必要なの?機械でよくない?」に対して「人体実験に使うんだよ!」というめちゃくちゃ非人道的ながらめちゃくちゃ合理性の高い回答はよかった。いつも思ってたんだよね、兵士複製するよりロボ作った方がよくない?って。
だからその辺の人体プリンティング技術がある世界ならではの話が見たかったのに中盤以降、ずっとどこかで見たような閉鎖空間、バカな独裁者に支配されがちでそれってアメリカだよね問題が続くのは正直「そうじゃないんだよな~」って感じだった。
まぁ、ポン・ジュノだから監督ぢからはあるので見ててめちゃくちゃ退屈ってわけじゃないのでだら~っとは見られるんだけど、作品の設定的にはもっと面白く撮れただろ!って思っちゃうだけに残念に感じた。
主役の役者もよかったし、吹き替えで見たんだけど吹き替えの人もめちゃくちゃよかったな。冒頭の超ロングナレーションもそうだし、2人も登場するからここがダメだったらもう終わってたけどこの人たちの力でかなり見てられた部分は大きいと思う。
ポン・ジュノは正直、スノーピアサーも微妙だったし一生韓国で地に足がついた映画撮ってた方がいいと思う。