そのバンドのライブに複数回行くほど好きなのだが、最近出した曲の歌詞が嫌いだ。
歌詞の内容は、自責したり、他人と自分を比べたりして、人生に苦しさを感じていたけれども、
理解のある彼くんができたことで人生が好転し、「他人も辛い思いをしているんだな」と気づく――というものである。
この曲に対して、MVのコメント欄では「救われた」「頑張ろうと思った」といった内容が書かれている。
しかし、よく考えてほしい。
理解のある彼くんを手に入れたことによって視野が広がり、人生が好転したと歌われているのである。
理解のある彼くんありきのこの歌詞を見て、どうして救われたのか。
どうして頑張ろうと思えたのか。
人生で一人でもがいた結果が、「理解のある彼くん」という外的要因で報われる。
一人では結局、何も変わらなかった。
これのどこに救いがあるのだろうか。
この現代社会で、報われるかもわからず一人でもがき続けている人たちに対して、
リスペクトはないのだろうか。
アーティストや芸能人って、発表した作品がファンに届いてる時点ですでに大半の人より上に立ってる成功者だよ。 「彼氏持ちになった」みたいな、ありふれた成功を持ち出したところ...