乃木坂にいそうな子。
透明感があって、でも芯が強そうな感じの。
僕は40過ぎの独身で、毎日同じ電車に乗って、同じ会社に行くだけの人間。
ただ一瞬だけ目が合って、
それだけで一日ちょっとだけ気分がよかった。
午前中から、少し体調が悪かった。
昼過ぎには熱っぽくて、早退した。
午後2時半。
座席に腰を下ろして、ため息をついた。
外は曇っていて、窓の外が少しだけ揺れていた。
正面を向いた瞬間、朝のあの子がいた。
本当に、目の前に。
イヤホンをして、窓の外を見ていた。
偶然にしては出来すぎている。
頭がぼんやりしていたせいもあって、
“これは何かの縁かもしれない”と、
その瞬間だけ本気で思ってしまった。
彼女が降りた駅で、僕も降りた。
ただ、もう少し見ていたかった。
ホームを歩く後ろ姿を目で追っていたら、
急に振り返って、僕と目が合った。
ほんの一瞬。
でも、確かに目が合った。
心臓が跳ねた。
声をかけようとして、やめた。
どうすれば良かったのかな モヤモヤする
要するに変態ストーカすね
ちょっと運命かなって思ってしまった笑
人は自分の身に起こった出来事に、自分に都合の良い順に「運命」「必然」「偶然」「災難」などの名前をつけるのです。