Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録
< anond:20251015094309 |■ >

2025-10-15

無添加こどもグミぃ〜。」の記事を読んで、ビジネス的所感

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/president.jp/articles/-/103139

上記ブックマークをみての所感。

記事概要

概要をまとめると、

大阪webマーケティング会社出身女性が、夫の転勤を機に和歌山に転居した。
和歌山で廃棄予定のフルーツ使用して「無添加こどもグミぃ〜。」という子供でも安心して食べられる無添加スイーツを開発し販売を始めた。
10gで500円台と高価だが12万袋売り上げて好調である

という内容。

所感

以下に思った点を列挙していく。

無添加こどもグミぃ〜。とはドライフルーツであり ”グミ” ではない

商品名グミと入っているが、そもそもグミなら必ずゼラチンが入るので ”無添加” のグミなど作りようがない。

商品説明をよく読むと"無添加こどもグミぃ〜。"とはグミではなく、無添加ドライフルーツである

無添加ドライフルーツは昔から市場存在するため、”グミ”の名前をつけて売り出す、というのはリネーミングの手法であるこじつけかも)。

・実際グミではないので誤認やクレームのもとになる可能性が高く、ここまでの変更は普通は行わない(行えない。誰かが止めるから。)。

公式ECページで商品本体画像を強調せず、子供が喜ぶイメージ画像がメイン

公式ECページ(https://mutenkagumi.com/ )を見ると、子供が喜ぶイメージ画像がメインで、商品本体画像はあまり強調されていない。

・正直どれが商品なのかはわかりずらく、(商品の)画像も小さめのため一見するとドライフルーツかどうかはわかりにくい(よく見たらわかる)。

説明文を読むとグミぃ~がドライフルーツであることがわかる(おそらく "無添加"商品を好むような人々はあまり文章は読まない気がする)。

・ 「子供が喜ぶ」というイメージを先行させた、ベネフィット訴求(顧客が欲しいのはドリルではなく穴、的なやつ)、エモーショナルマーケティング商品自体機能ではなく、感情に訴えかける)である

③ (公式EC経由では) 定期販売、セット販売のみで一袋単位販売していない

・1カ月2,580円(1袋10g516円)、3か月5,940円、6か月11,352円の定期販売のみで、期間終了1か月前までに連絡しなければ自動継続される。

・お試し5袋セットは2,780円で3か月待つ必要がある。

・解約を忘れると自動継続される仕組みは、定期購入ネガティブオプションというこれまたビジネス手法(広義だとサブスクリプショントラップとも)。

・5袋単位なので届いてからグミではなくドライフルーツであることに気付いて解約されても5袋分の利益は得られる。

④ "無添加ドライフルーツ" の相場:”無添加こどもグミぃ〜。”は類似商品の7~9倍の価格

Amazon無添加ドライフルーツ検索すると、10gあたり40円~80円(おそらく類似商品にあたるリフココのもの10gあたり70円)

・廃棄食材でかつ障害者作業所を使うとなると他社と比べて原価はそこまで違わなそう(個包装代がかかるくらいか)。

・”無添加こどもグミぃ〜。”は類似商品の7~9倍の価格となる。

幼児向け "無添加"市場は毎年入れ替わりがある

・親が "無添加" にこだわるのは特に幼児期と思われる。

・毎年、幼児の子を新たに持つ親が新規顧客となり、もとの顧客一定離脱する構造がある。

・おそらくそんなにリピーターが望めないビジネスモデル(途中で「これただのドライフルーツじゃね?」 「もっと安いのほかにあるじゃん」 「ゴディバだって10gあたり150円とかなのに高すぎる!」 と一定数が気付く)にとっては好都合。

(ほかの無添加ドライフルーツと違いがあるとすれば味だが、幼児おやつで"おいしい"だけを理由に7~9倍の値段がするものを何回も買う人はそんなに多くないと思う。)

所感まとめ

・もともと市場にあった無添加ドライフルーツを”無添加グミ"として売る(結構こじつけだが)リネーミング・ビジネスモデル

・ネーミング以外の手法も "無添加" を好む客層をよく理解し、イメージ先行の戦略でよく出来ていると思う。

しかし、ドライフルーツグミの名で売ったり相場の7~9倍で売るのは普通に考えてやっぱり不誠実。でも上述の通り「ばれにくい」構造があるので、派手に宣伝しすぎたり規模拡大しなければある程度続きそう。

利益率も高そうなのでこのまま逃げ切りでもいいし、起業ノウハウを売る情報商材でもう一儲けもできそう(講演して全国回ったりもできる。本とか出すとなおよさそう)。

・ネーミングや相場の数倍の価格設定が不誠実なのでお手本にはできないが、個人ビジネスのいい学習材料にはなりそう。

Permalink |記事への反応(3) | 09:47

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

記事への反応 -
  • 成功した女性をねたむ醜い爺の群れ 自分はプラスチック板に絵を印刷しただけの詐欺商品をバカ高い値段で買ってるのにね(´・ω・`)

    • 原価とは無関係に付加価値を売る構造はまったく一緒で、購入後のユーザーが納得してクレームがこないかがポイント。 アクスタ買った人がイメージと違うんですけど!って抗議するこ...

  • チラ見しかしてない話題に突っ込みますけど 販売者にとって「ドライフルーツをグミの名で売る」ことのメリットってそんなあるんかな? いまさら変更するコストはさておき、最初から...

    • 最初から「ドライフルーツです」と売っていたとしても、この商売はまるごと成り立っていたのではないか? IFの話なので何とも言えないが、 最初からドライフルーツとして売っ...

      • なるほど、グミにする理由の解説ありがとう。 あくまでIFの話なのも確かにね…。

  • anond:20251015094752 ↑この記事を結構丁寧に書いたつもりだったんだけど、全然読まれなくて悲しい。 とりあえずChatGPTにタイトルだけ考えてもらったんだけど、ほかにここがよくないとか...

記事への反応(ブックマークコメント)

全てのコメントを見る

人気エントリ

注目エントリ

ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp