「才能ない編集者の末路を毎日考えてるけど」って増田を書いてから9年経った。
「自分の担当作は売れない、という事は痛すぎるほど分かっているのにそれでも新人作家を遠くに飛ばそうと全力を尽くすしかない」
って9年前に書いたけど、いまや作家や編集者の才能の多寡を問わず、「売れない」になってきていて、いっそ晴れ晴れした気持ちにすらなっている。
異世界転生や悪役令嬢といった、手堅い読者を弄するジャンルもの、
これらは続刊が出るのはもちろん、「本」を越境してコンテンツ(最近はIPっていうの?)が展開していくので、未来がある。
ジリ貧とまではいかないまでも、出版事業が「文化的に価値があり憧憬のまなざしを集める」というイメージとの乖離がエグい。
編集者は、その夕暮れ感ハンパない実態を目の当たりにしながら、著作に人生を賭けた著者を鼓舞して、「本」をつくらなければならない。
地獄行きだな、と、いつも思う。
怖ろしいのは、体感ではあるが、編集者の6~7割くらいがこの激ヤバな状況に無自覚であることだ。
アラフィフ世代は「逃げ切れる」と思っているし、20代の世代は「別にココじゃなくても良いし」と思っている。
その中間層として、定年にはまだ結構な時間があり、まったくの異業種にもスライドできない30代後半~40代の編集者がいる。
きつい。
自分がきついだけじゃなく、仕事柄、著者を巻き込まざるを得ないからだ。
経営層は、いかに斜陽であろうと「覇権」をとれる1作が生まれればペイすることがあるから、
とにかく出版点数のノルマを吊り上げ、編集者とも言えない編集者を増やす。
夢みる新卒社員をどんどん赤字部門に放り込み、ガチャを回し続ける。
会社員だから、職種にこだわらず、不正を働かず、やりがいを求めなければ、他部署に異動ができる。
いっぽうで災難なのは、その状況下で「数うちゃ当たる」の一弾となる「著者」である。
他に職があればよいが、専業作家になるのは、絶対に絶対に絶対によく考えたほうがいい。
紙書籍の売上は凋落しているいっぽうで、電子書籍は上昇傾向にある。
「原作」「IP」を生み出せる人材は今も切実に求められているとおもう。
そして一握りの人材は、ふつう、斜陽も甚だしい出版業界に身を投じない。
コンテンツ業界なら、配信やアニメやゲームなど、勃興期にあるジャンルはいくらでもある。
なので業界全体の急速な縮小と、人材の質の低下が、両輪となって「紙の本の終わり」に向かって突き進んでいる。
でも、やっぱり人は「物語」を求める。
それは当分変わらないと思う。
その物語を伝達するメディアが「本」でなくなるというだけだろう。
不採算部門の「文化事業」に、踏ん反り返っている人たちが淘汰されるだけだろう。
なにはともあれ全著者に告ぐ。
本に対する人の動線が変わっているので、出版後のPRも現在の動線にそって変えていかないといけないんじゃないかな。ただ、AI時代だからどうなんだろ?「スティーブンキング調で、グ...
なにとたたかってんねんな あほらし
「今自分がやっている仕事が10年後には無くなっているかもしれない」という不安に向き合うか、「見えなかったものとして引退までやり過ごす」どちらを選ぶかという戦い。 長年勤め...
1つの物語の始まりから終わりを描くのでも漫画やラノベの方が圧倒的に巻数が稼げる→巻数の分だけ儲かる→漫画やラノベに出版社は力を入れる なんだなあとふと思った。 つべやSNS周...
解像度ひっく
例として漫画しか挙げてないから漫画編集なのかな?と思ったけど、それにしては見通しが暗すぎなんだよな。漫画編集は「著者」じゃなくて「作家」と言う気がするし。 文芸系はまあ...
文章を書いて食べていきたい人っていくらでもいるよね その人たちが本を買えば業界は細々ながら回るのかもだけど 書き手側は好きな文章を書きたい読まれたいだけで他人の本は買わな...
頭大丈夫か? 文章は食べ物じゃないぞ?
本って紙も電子も薄利多売なんだよね IP育てる赤字をどう世界から回収するかの自転車操業でビジネスしてる 日本で売れただけじゃ不作と言われる今の世の中、社会的な平衡感覚一本だ...