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2025-10-10

醜い欲望を完全排除したらどうなるか

「醜い欲望(יצר הרע, yetzer hara)を完全に排除したらどうなるか?」という問いは、実はタルムードの中でも議論されています

タルムード(Yoma 69b)には次のような物語があります

イスラエル賢者たちは、神に祈って「悪い欲望(yetzer hara)を取り除いてほしい」と願いました。神はその願いを聞き入れ、偶像崇拝衝動世界から消えました。

ところがその直後、人々は「もう誰も子を産まなくなった」ことに気づきます。つまり生殖欲望までも消えてしまったのです。

それで賢者たちはこう悟りました。

「もしyetzer haraを完全に滅ぼしてしまえば、世界は存続しなくなる」 (Yoma 69b)

タルムードは「悪い欲望」を完全に否定するものではなく、方向づけるものと考えます。正しい方向に使えば建設的な力になるというのです。

ラビたちはこう教えます

「もしyetzer haraがなければ、人は家を建てず、結婚せず、商売をせず、子をもうけない。」Bereishit Rabbah 9:7

まり欲望衝動人間の中に神が与えた創造エネルギーであり、問題は「それをどう使うか」です。

この考え方は創世記にも根づいています

「人の心の計るところは、幼い時から悪いのみである。」創世記 8:21

ここで神は洪水の後、「人間には悪い傾向がある」ことを認めつつ、それでも世界を存続させると誓います。つまり、神自身人間の「yetzer hara」を前提として世界を続けるのです。

タルムード的に言えば:

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