Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録
< anond:20250910171501 |anond:20250910165656 >

2025-09-10

爪痕と祈り

あるとき旅人が、

神殿の柱に文字を刻んだ。

それは名でもなく祈りでもなく、

ただ己の痕を残そうとする線であった。

人々は集まり、憤り、

「ここは永き時を支えてきた柱だ。

神々の影を受けて立つものに、

軽き爪跡を許してはならぬ」と叫んだ。

けれど老いた者はつぶやいた。

「柱は傷を負ってもなお立ち、

陽と雨を受け続けるだろう。

だが我らの心の方が、

より深い傷を負ってはいいか

柱は黙して、

ただ大地の上に影を落とした。

その影の中で人々は、

声を潜め、己の内を見つめた。

Permalink |記事への反応(1) | 17:17

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

記事への反応 -
  • ここのところなんか一般的なものを 文学的に?ミステリアスに?書こうとしてるのずっとやってるけど 1個もしっくり来んね

記事への反応(ブックマークコメント)

全てのコメントを見る

人気エントリ

注目エントリ

ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp