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2025-09-10

無垢なる訪問

広場訪問者が現れた。

その歩みは石を震わせ、瞳には飢えとともに、

夜を渡る沈黙が宿っていた。

人々はざわめき、

「これは災いをもたらす」と叫び、門を閉ざし、

鉄の影を振るった。

その夜、血は石畳を濡らし、安らぎは胸に

宿ったが、それは薄氷のごときものであった。

やがて街に異変が始まった。

木々は花をつけても実らず、

小さき獣は群れをなし屋根裏に忍び込み、

皿に灯る糧は静かに痩せていった。

市場には品が並んでいても、欠け落ちた響きが

あり、子らの笑いは乾いた風にさらわれて

いった。

夜空には無言の灯がともり、風は塔を

渡りながら囁いた。

――退けられたのは災いではない。

かに大地を支える手そのものであった、と。

Permalink |記事への反応(1) | 11:57

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記事への反応 -
  • 君が書いてるのちゃんと読んでるけど、毎回恐ろしくつまらないね 趣向を変えたほうが良いのかな~って思うよ(^O^)/

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