”家計のインフレ期待の処理は更に傲慢さに満ちている。生活意識に関するアンケート調査で問われた家計のインフレ期待は概ね家計のインフレ体験と連動している。”
”家計にとって帰属家賃の粘着性など知ったことではないから、体感インフレも期待インフレもCPIより高いのは当たり前である。パンデミック後ではインフレ体感もインフレ期待も10%を超えた。このデータを日銀スタッフは「消費者は物価をよく分かってないから極端な数値を挙げてしまう」と見下していたようで、±5%を超えるような「極端な回答値」を±5%に置き換えた上で平均を取っている。”
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2024/data/rev24j05.pdf
2024 年 5 月
”「基調的物価(Underlying Inflation)」は日本では比較的新しい概念であり、2015年にはじめて定義が整理されている。その頃は欧米(Fed やRBAのMedian CPIやTrimmed mean CPI)と同様の発想で、CPI...
”日本CPI特有の現象として、帰属家賃の上がりづらさが挙げられる。帰属家賃は家賃と合わせてコアCPIの20%前後を占める。ただでさえ借地借家法のおかげで家賃そのものの値上げが緩慢...
”日銀は「今のインフレは財の輸入インフレが主であり、サービス物価はまだ2%に届いておらず弱い」と繰り返している。確かに財は毎年同じ率で上昇する理由があまりないので、サー...
”更に近年、CPIと関係ない色んな概念が加わってきて、今の「基調的物価上昇率」は様々な数字の混合体となっている。” (略) ”かようなる曖昧な概念を、現実の物価指標を代替する...
”本来、インフレ期待とは結果的に実績CPIと合わなくてもいい、それがインフレ期待というものではないか。” ”基調的物価に「期待インフレ」まで組み込む日銀のやり方は世界的に見...
”家計のインフレ期待の処理は更に傲慢さに満ちている。生活意識に関するアンケート調査で問われた家計のインフレ期待は概ね家計のインフレ体験と連動している。” ”家計にとって...
”記者会見において「総裁、基調的物価は上がってきましたか」「総裁、基調的物価は2%に近付きましたか」と、あたかも自分達には見えない「正解」を与えてもらう形で神託を伺うよ...
”普通は2022年の米国のように、物価目標を超えるインフレになったら金融政策も引締め方向に転換するため、「インフレでは名目値であるEPSが膨らむ」という論理で株を買ってインフレ...