「枯れ木に花を、咲かせましょう」
京から江戸まで東海道を、行商姿の花咲爺いが、薬籠担いでひとり行く。
熟女を標的、「回春手ほどき」売り文句にして、秘伝奥義の瞋仙丹を、ここぞと高値でつかませる。
さてさてここは、花のお江戸、見かけた美人は薄雲太夫。
これは上客太い客、爺いの心は、春霞。
猫を小道具、猫撫で声で、伝手を遣ってついに対面。
さてこの爺い、商売文句を立板に水、太夫は花の20代。
ところが太夫、特殊詐欺には造詣が、つと立ちさよならお爺さん。
爺いは思わず、袖を掴んで、ここを先途と縋りつく。
薄雲太夫「放さんか、ジジイ!」
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