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2025-08-05

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## 心の距離ビジネス

### はじめに

現代消費社会において、商品サービスはもはや物質的な価値を売るものではなくなった。とくに、接客業SNS上の推し活、キャバクラホストクラブライブ配信アイドル産業といった分野では、ユーザーの心に“近づいたと錯覚させる”ことそのもの価値になっている。これは、従来の経済学マーケティングでは捉えきれない、人間内面距離取引する新たな商慣習である

この論考では、それを「心の距離ビジネス」と定義し、その本質危険性、そして社会的位置づけについて考察する。

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### 心の距離とは何か

心の距離とは、物理距離でも時間的距離でもなく、「自分相手がどれだけ親密であると感じているか」という、主観的心理空間尺度である

重要なのは、これは**絶対的距離ではなく、常に非対称である**という点だ。客は「自分のことをわかってくれている」と感じていても、キャストは「客の一人」としか思っていない、というズレが生じる。

このズレが、“心の距離ビジネス”の土台であり、利益の源泉でもある。

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### なぜ「心の距離」が商売になるのか

人間は根源的に、誰かに理解されたい、承認されたいという欲望を持っている。

その欲望効率よく刺激し、

あなた特別です」「私だけはあなたをわかっています」と感じさせるのが、現代型の接客エンタメSNSビジネスの中核である

顧客は“疑似的な親密さ”にお金を払う。これは実体のない絆であり、**脳内報酬系ドーパミン)を活性化させる点で麻薬的でもある**。

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###問題点:同じ距離が、お金暴力も生む

ここに決定的な問題がある。

心の距離を近づけることで、お金を落とす――これはビジネスとして歓迎される。

だが、**同じ心の距離が、裏切られたと感じた瞬間、暴力ストーキング殺害へと転じることがある**。

あなた特別です」と言われて金を出した人間は、

「やっぱり特別じゃなかった」と思ったとき絶望し、その痛みを攻撃性に変えることがある。

このときキャストの感じていた心の距離と、客の感じていた心の距離は、まったく違っていた。

そのズレは、教育注意喚起では修復できない。

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###対策はあるのか?

現実的には「完全な対策不可能である

なぜなら、ビジネスとして成立させるためには、心の距離を近づける演出が不可欠だからだ。

距離を近づけなければ売上にならない

距離を近づけすぎると暴走する

この矛盾を内在したまま、多くの業界が成り立っている。

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###認識の転換が必要

加害者100%悪い」という認識だけでは、問題本質は見えてこない。

心の距離武器にした商売をする以上、

“その距離の爆発”に対しても責任の一部を持つべきではないか**。

その覚悟がないなら、キャストには自前で警備を付ける。

店側は暴発を想定した上で運営マニュアル義務化する。

距離を売る”なら、“その反動も織り込んで売れ”ということだ。

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### 終わりに

「心の距離ビジネス」は、今後ますます拡大するだろう。

恋愛友情コミュニティも、消費として成立する時代に、

人と人の心の接点は、金銭と直結するようになった。

この構造無視して「ただの異常者が暴れた」として片付け続ける限り、

同じ悲劇は繰り返される。

私たちはいま、「心の距離」という見えない火薬を、

日常的に売り買いしている世界に生きているのだ。

Permalink |記事への反応(0) | 12:56

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    • 1分おしゃべりしたら200円が2000円になるというのは完全な依存ビジネス 依存以外に払う理由がない

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