創作は作者の中にあるものを外へ表現する手段の一つであり、それ以上でも以下でもない。
が、私たち人間には心があるので、人によっては創作物に「希望」や「不快感」など様々な感情を抱く。
しかし、それはあくまで副産物。本来、創作は生物が生命活動を維持するにあたり、不必要で意味のないものだ。
それが創作である限り、どんな内容だろうが、そこにあるのはただの虚構だ。
例えば、駅のサイネージにドスケベ交尾や生首切断のイラストが掲載されていたら、それは不適切だ。
公共の場所に親や子供に堂々と見せられない創作物を置くのはふさわしくないだろう。
(これに対して、現状イラストだって性的だ!と言い出す人がいる。私としては「お気持ちは分かったが、広告主が金を出し、駅施設から認可されている以上、いいだろ…」と思っているが、この話は論点がズレるので、おいておいてください)
しかし、今回は違う。
自分の意思で見たインターネットで、たまたま目についた創作物概要が「私の」不快表現だったので「不快な作品です〜!」と大声で発信する。
バカすぎ。
「Not for meだ」と感じた時点で静かにミュートすればいいだけだろ。
自分にとって不快なものを一切見たくないのであれば、今すぐインターネットをやめろ。
概要だけ見て理解した気になって批判をしている自分が、最も愚かであることに早く気がつけ。
現代日本において創作物を販売する以上、審査があり、不適切であると見なされれば年齢指定が付く。
法的に問題があれば、しかるべき対処がされる。それだけのことだ。
いくらお前がゴチャゴチャ言っても、審査機関はいつものように判断を下すだけだ。
創作物をどう感じるかは個人の自由だし、内容によっては不快に感じる人が居るのは理解できる。
お金を払ってゲームを、漫画を、映画をみた上で、レビューに「私には合わなかった」と書き込む。それでいいじゃないか。
ゲームを購入してもいない、作者のファンでもない、金を落とす気もない部外者がわざわざ騒ぎ立て、創作者ををわざわざ公衆の面前に引っ張り出し、「私が不快なものを創っています〜!どうなんですかねぇ?w」と大声をあげている。
非常に憤りを感じる。
私は人間なので、創作物を発信する人たち全てに敬意をはらっている。
それがどんな内容であろうと、自分の中にある感情や想いを、きちんとかたちにして発信できるというのは本当に素晴らしいことだ。
作者さんは概要だけでとやかく言われている現状に、さぞ混乱しているだろう。
大丈夫。あなたの創作(そして全ての創作)は素晴らしい。その輝く価値が分かる人は、きっと居る。
…と言いつつ、私も自らの意思で見たインターネットでムカついたことに対して「私が不快です〜!」と声を上げているので、本質的には上記で批判した人間と同じ行為をしている。ブーメランだ。