Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録
< anond:20250722195430 |anond:20250722194233 >

2025-07-22

リベラルが負け続ける理由説明しよう:そして彼らはどうすべきか

結論からいうと

リベラル派が圧倒的に負けている理由を端的に説明すると、

・「動画を作らなさすぎる」

・「動画コメントしなさすぎる」

・「X(Twitter)に閉じこもりすぎている」

・「リッチコンテンツにこだわりすぎている」

・「手数が少なすぎる」

・「マジメすぎる」

これらが非常に大きな要因である


タイトルは少し煽りっぽいが、「リベラル責任を追求する」という内容ではないので、みなさんには落ち着いて読んでほしい。

ただ、リベラルが圧倒的に「認知戦(イズム布教)」において戦略不足(下手すぎ)なのは間違いない。

なぜ右派ポピュリズムの影響力が強く、リベラル戦略的に何が足りないのか、そしてどうすべきかを考える。

また、この記事では、それぞれの党派の正しさについては触れない。

例えば、「リベラル言説は現実性が無い」と言われたりするようなイズムそのもの評価は置いといて、ネット戦略認知戦)・伝え方のフォーマットに絞って話を進めたい。

保守派だって現実性がない主張は沢山ある)


まずなぜ参政党が勝ったのか

参政党が票を取った理由は、そもそも世の中全体で「ソフト右派」が大多数を占めていた(とっくにそうなっていた)からだ。

そのうえで、たまたま右派政党の中で参政党が選挙プレイヤーとして一番上手かっただけに過ぎない。


参政党はカルト性が強いから、カルト的な信者が集まった」とか「参政党=カルト」だという認識的外れだし、むしろ楽観的すぎる。

ごく普通の人々参政党の支持者になっていったのだ。

しかに彼らが右派政党の中でもっとプレイヤーとして優れていたのは間違いない。

しかしそれ以上に重要なのは、今の日本において中間層の「ソフト右派」が既に大多数を占めているという現実である

から「なぜ参政党が上手くやれたか」を追うよりも、「なぜ日本がここまで右傾化したのか」ということの原因がわからなければ、参政党が消えても別の右派政党が同じように票を取るだけなのである

残念ながら、参政党の圧勝日本民意が反映された結果である


から参政党だけを分析しても本質は見えてこない。

あくまで、「日本全体が右傾化している」という現実リベラル派は理解して戦略を立てなければならない。


てか、今のネットの仕組み、分かってる?

みなさん、「フィルターバブル」「アルゴリズム」といった言葉をご存じだろうか?


例えばYouTubeで新しいアカウントを作り、料理レシピを一度検索してみる。

すると、それ以降ホーム画面には料理レシピばかりが表示されるようになる。

こうして「自分が一度興味を示した情報ばかりが優先的に表示される」状態が、フィルターバブルだ。

そして、そのフィルターバブルを引き起こす「プラットフォームYouTubeに限らない)ごとの仕組み(=アルゴリズム)」がある。

今のインターネットでは「何が表示されるか」は人の意思ではなく、プラットフォームの「アルゴリズム」によって自動で選ばれる。

自分検索した」と思っても、その検索結果は既にアルゴリズムによってフィルターバブルが起きているのだ。


ちなみに、「エコーチェンバー」とフィルターバブルは異なる。

フィルターバブルは「仕組み(アルゴリズム)が作り出す偏った状態」で、エコーチェンバーは「人のコミュニティの中で生じる偏った状態である

(一旦ここではそこまで厳密に考えなくてもよいです)


アルゴリズム全然使いこなせていないリベラル

まず、YouTubeログアウトして(シークレットブラウザでもよい)初期状態まっさら状態ホーム画面を開いてほしい。

「まずは検索してみましょう」と表示されているはずだ。

この状態で、「参院選 党首討論」などと検索し、選挙前の党首討論番組動画を2~3個視聴してほしい。

党首平等に出演したテレビ公式チャンネル動画なので、この段階では特に党派性の偏りは無いはずだ。

しかしその状態で、再びYouTubeホーム画面に移動してほしい。

アルゴリズムによって動画がずらっと一覧表示されるのをスクロールしていくと…

驚くべきことに、リベラル派・左派動画コンテンツがまるっきり表示されないのである

あったとしてもせいぜい、れい新選組動画である

表示される動画の多くは、

参政党、国民民主党、といった政党の支持者たちが作ったと見られる動画

・「いかに石破総理ダメか」など面白おかしくまとめた動画

保守系切り抜き、ダイジェスト動画

・「高市早苗(他女性保守議員推し動画

・「マヌケな立憲議員論破されたw」のような動画

などである


普段そこまで政治に強い関心が無い若者が「そろそろ選挙だし調べてみるか…」と言って検索たらこの有り様なのである

政治関連で党派色の無いものニュース番組系の動画ぐらいだろうか。

とにかく、リベラル色のある動画コンテンツが皆無なのである

ホーム画面に表示されない見えない力が働いているというわけではなく、そもそもリベラル派が作った動画がないのだ。

本当に(れいわ以外)一つも無いレベルで流れてこないので、リベラルの皆さんは是非上記手順を試してほしい。

この現象YouTubeに限らずTikTokでも起きている。


まり動画コンテンツの物量でボロ負けしているのである

YouTubeしろTikTokしろ政党公式チャンネルだけやっていても意味がない。

リベラルは「動画コンテンツを作らなさすぎる」のである


リベラル動画コメントしなさすぎて草

YouTubeでは、政治ニュース動画コメント欄は、比較保守派の声で埋め尽くされている。

チェンネルにもよるが、全体的に見てもリベラルの声は、かき消されるほどに少ない。

兎にも角にも、リベラルを叩き、保守的な観念を叫ぶコメントばかりだ。

今回の参院選でも、選挙関連の動画には「参政党」支持者のコメントが溢れかえっていた。

他には、国民民主党などの支持者のコメントも多く見られた。


YouTubeでは、コメントした人のアイコンクリックすると、「その人がそのチャンネルで書いた他のコメント」が全部見られる(たしか、近年この仕様になった)。

参政党に賛同するコメントをしている人を見てみると、別の動画でも同じような参政党支持のコメントを何度も書いているのがわかる。

こういう人たちがたくさんいて、それぞれが一つの動画に一斉に書き込むからコメント欄が参政党支持のコメントで埋まってしまうのだ。

要するに、書き込んでいるのは、他の動画でも参政党を推し続けている特定の人たちで、そんなアカウント大勢いて一斉に押し寄せている。

参政党の支持者達は、ネット言論の中でかなり意識的に大量動員されている印象を受ける。


一方で、リベラル派は水を打ったかのように静まり返っている。

X(Twitter)では怒号と罵詈雑言応酬が続いているのに、一体どういうことなのか。

リベラルは「X(Twitter)に閉じこもりすぎている」のだろうか。

動画に対して大勢コメントするリソースが、リベラルにはあまりにも足りてないのかもしれない。

しかしそんなことを言ったところで「コメント合戦」は認知戦(イズム布教)には絶対に欠かせないのである

コメント欄というのは、認知戦の根幹をなす空間支配」の最前線だ。


まり動画コンテンツを作るのと同時に、コメント動員力をつけなければならないのである

自分たちの動画は大量の支持者達で埋め、他の動画にも支持者を総動員する。

リベラル政党議員が出演している動画コメント欄が、アンチだらけになっている現状は、無防備マヌケと言わざるを得ない。(特に立憲にありがち)


とにかく、リベラルは「動画コメントしなさすぎる」のだ。


リッチスローコンテンツ、視聴人口少ないですよ…

リッチスローな」コンテンツというのは、映画ドラマのことを指す。

これに対して、YouTubeショート動画は「チープでファストな」コンテンツといえる。

これまでリベラル価値観布教は、主に前者のフォーマットで行われてきたと言えよう。

しかし、どれだけ丁寧に予算をかけて作った映画ドラマよりも、無料かつ短時間で消費される「ポリコレうざすぎw」「うるさいフェミw」といった、チープでファストな「おもしろコンテンツ」の方が再生され、認知戦において大きな影響力を持ってしまうのである

下手したら映画興行収入よりも動画広告収入の方が上回る可能性すらあるかもしれない。


正直この私の投稿だって

とある増田投稿話題に」や「リベラル衰退の理由サヨク阿鼻叫喚😂」

と言ったコンテンツネタいくらでもさる可能性は十分ある。(もっとも、そもそも誰にも見向きもされない可能性の方が高いが)


さすがに上記のような苛烈冷笑揶揄ベクトルである必要はないし、そうしたトーンが認知戦のメインというわけでもない。


それでもやはり、リベラル側には「チープなコンテンツ」を作る作家が圧倒的に足りていない。

手数を打てる場所がX(Twitter)の中だけというのは、間違いなく弱い。

リベラル価値観共感する「匿名クリエイター」たちが「動画コンテンツ」を量産しなければ勝負にならない。

最低でも「物量で拮抗するところまで持っていって、ようやくスタートラインに立てる」といえるだろう。


現状のリベラルは「手数が少なすぎる」のだ。


そんなバカコンテンツは作りたくないって?

その気持ちは分かるし、必ずしも低俗冷笑フォーマットを真似する必要もない。

チープでファストなコンテンツの影響力に辟易している気持ち理解できる。


だが、リベラルが「こんなクソみたいな動画に影響を受けるな」と言ったところで大衆には通じない。

リベラルがX(Twitter)でポチポチレスバしている間にも、数百万回再生される「おもしろコンテンツ」が星の数ほど量産されていく。


人間は「みんながこう言っている」「みんなが賛同している」に、なんとなく正しさを感じてしまう生き物だ。

そこに、あたか政治色や党派性など無いかのように、笑いや煽りコーティングされた言葉があふれる。

そして大衆は、無意識のうちに染まっていく。


リベラルには良識があるといくら思っていても、自分達の声が適切に届かなければ意味がない。

そして「届ける」というのは、ただがむしゃらに発信することではない。

「どうすれば分かってもらえるか」「どうすれば世間に浸透するか」といった分析計画を持った施策必要なのである

それができないのであれば、少数の人達の中で世界が閉じていく未来しかなくなってしまう。


「ウケを狙いたくない」「揶揄はしたくない」「真剣に声を上げる」

それらが全く無意味な訳では無いが、それだけやっていても認知戦には勝てないのだ。

決して誰かを侮辱したり、笑い飛ばしたりするような露悪的な態度でなくても、一見落ち着いて中立的に見える動画という形で、バイアスを忍ばせつつ視聴者価値観を届けるという方法もある。

もっと言えば、必ずしも政治ジャンルである必要もないのである


特定政党を支持しているわけではないクリエイター配信者が、政治を前面に出したコンテンツを作っているわけでもないのに、ごく自然な会話や表現の中で保守的なイズムを発信していることがある。

彼ら自身布教だと意識していなくても、結果として保守的な価値観を広げる役割果たしているとも言える。

しかも、それらの発言は、前の段階の認知戦で定着した言説の影響を受けている場合も多い。

もはやリベラルは何手も遅れていると言わざるを得ない。


まあこんなのずっと前からそうだったけどね

もう何年も前から動画コンテンツ」が言論の強さを左右してきた。(政治じゃないトピックでもね)

動画見ただけで分かった気になるなんて情弱だな」と確かに思うが、現実には、多くの人が可処分時間ほとんどを無料で見られる動画に費やし、その影響を受ける。

からリベラルも物量で押し返さなければならない。


参院選投票先をみても、普段から動画を見ている10代・20代が軒並み保守化していることがよくわかる。

左派で、戦略的に支持を集めているのは、れい新選組のみと言ってよい。

共産党社民党支持層高齢化し、立憲民主党に至ってはブレーンがいるのかどうかも怪しい。

TikTokで新しく作ったサブアカウントで各政党名を検索してみると、立憲も共産社民ネガキャン動画だらけだった。

挙句の果てに「ぴろゆきが思う一番良い政党」などというオススメ検索ワードまで上位に出たときは、苦笑するしかなかった。


しかし「そんなもんに影響されるな」という潔癖さを捨てて、「チープ&ファストに影響されるのは前提」として、戦略を建てないと何も変わらない。

リベラルパッション叫び続けても、その声はリベラルエコーチェンバーの中で反響するだけで、外にはほとんど届かない。

一方で、保守派ネット空間戦場として正しく捉え、早く・多く・効率よく動いている。

リベラル派は動きが遅すぎるし、ギリギリだし、常に後手に回っている。

バズの構造フィルターバブルなど、アルゴリズム理解も浅すぎるし、組織的な動員力がほぼない。


テキストベースプラットフォームであるX(Twitter)を見る限り、リベラル派・左派人口自体は相当数いるように見える(左右で拮抗している可能性すらある)。

にもかかわらず、彼ら(左派)は他のプラットフォーム特に動画プラットフォーム)では全く動員されず、右派圧勝している。


もしリベラルが、今すぐに戦略を立てられなければ………そのとき核武装が待っている。

Permalink |記事への反応(2) | 19:54

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

記事への反応 -
  • 政治ギャルズとEND百合子音頭はSNSでバズったぞ

  • そんなすでに言われてる言説をあらためて長文でくどくど説明せんでも。 それこそ要約してショート動画にでもしとけば。

記事への反応(ブックマークコメント)

全てのコメントを見る

人気エントリ

注目エントリ

ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp