選挙のたびに「備え付けの鉛筆ではなく、マジックペンで書いたほうが安全!」という話が流れてくる。曰く、「鉛筆の字は消せるが、マジックなら消せないから改ざん防止になる」という理屈だ。で、今回ちょっと真面目に考えてみた。
これは事実。小学校で習った。ただ、選挙管理委員会というのは、「鉛筆でも不正ができないように」制度や仕組みを設計・運用している。投票所での監視体制、開票所での二重チェック、立会人制度、用紙の偽造防止などなど。
百歩譲って「誰かが消して書き換える」ようなことが起こるような世界だったら、それはもうマジックか鉛筆か以前の話で、「投票箱ごとすり替えられる」とか「用紙そのものが交換される」みたいなレベルの不正が横行していることになる。もはや世紀末。マジック持参ではどうにもならない。
たぶん、これは「選挙管理に対する不信感」からくる防衛反応なんだと思う。「自分でできることはやっておきたい」という気持ちは理解できる。でも、冷静に考えると、もし本当に書き換えられるとしたら、マジックだって意味はない。というか、もっと大きな問題が裏にある。
結論としては、
マジック持参で対策できるような不正なら、もうその時点で選挙が終わってる。
という話になる。