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ジャーナリングには、思考と行動を支える三つの本質的な効能があると思う。
一つ目は「今ここ」への集中を取り戻せること。
作業中にふと別のタスクやアイデアが浮かぶことがよくあるけれど、それに引っ張られてしまうと集中が途切れてしまう。
「あとで見返せる」という安心感があるだけで、今やるべきことに意識を戻しやすくなる。
これは、座禅における受け流しの行為である。ジャーナリングはメディテーションの一種と言われるゆえんでもある。
頭の中だけでアイデアをこね回しても、結局それは記憶の中を探ってるだけなので、断片的だし、ループしがち。
でも書き出して目の前に出せば、思考の素材として扱える。
眺めたり、比較したり、並び替えたり、そういう「操作」が可能になる。
時にはまとまった考察ノートやブログ記事にアップグレードすることもできる。
保持する状態から操作可能な対象になるというだけで、思考の進み方がまるで変わる。
その時の気づきは、後から知識として熟成し、再利用可能なものになる。
書き散らしたように見える記録も、構造化されれば判断基盤として機能するようになる。